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マイクロバブルに関する研究
マイクロバブルに関する研究 今西 由美 Study on the micro bubble 伊藤 一正*2 堀田 哲夫*3 *1 松崎 浩憲*4 Yumi IMANISHI, Kazumasa ITO, Testuo HOTTA, Hinoronori MATSUZAKI 近年,マイクロバブル技術が社会に注目を受けている。マイクロバブル技術とは,微細気泡を発生 させ,浮上分離による水質浄化や,ダム湖や湖などに溶存酸素を供給するなど,その用途は多様であ る。マイクロバブル応用技術を調査した㈱トータルビジョン研究所によると,マイクロ・ナノバブル 発生装置の潜在需要量は,ユーザ調査において採用の可能性の高い用途全体で「5 兆 8900 億円」,採 用の可能性のある用途を含めると「6 兆 7000 億円」と算出している。尚,現在の年間市場規模(2004 年見込)は, 「部品(ノズル,ポンプ)市場:2億円強」, 「マイクロ・ナノバブル発生装置市場:5億 円弱」,「応用製品市場:68 億円」で合わせて「75 億円」になることが判明したという。 このようなマイクロバブル技術を当社も 4 社で開発した。その技術内容を報告する。 キーワード:マイクロバブル,ダム水質浄化,湖沼水質浄化,自然エネルギー,新技術 1.はじめに 2.マイクロバブルの特性 近年,各自治体では,湖沼やダム湖などの富栄養 ①マイクロバブルとは 素化,水質悪化,透明度の低下,アオコの発生等の 微細気泡は,それぞれのサイズによって,もたら 問題を抱えている。環境省が実施している第 4 回湖 す物理化学的特性が異なる。下図は気泡のサイズ毎 沼調査で,面積 5km2 以下で透明度が 2.0 以下の湖 に区分した名称であり,マイクロバブルは 10μから 沼は,53 箇所あった。 数 10μmまでの範囲 山口大学,宇部高専,バブルタンク,新光産業の を言い生物細胞の大き 四者による「マイクロバブルを用いた水質浄化研究」 さに匹敵するサイズで は,ダム湖等閉鎖性水域の水質浄化など,多方面に ある。 活用できる技術と考え,国土文化研究所では共同研 このような,マイク 究に参画すると共に,マイクロバブル発生装置であ ロバブルの特性を特徴 る気体溶解量調整装置は連名で国際特許を出願し, 的な事項をもとに整理 国内通常実施権契約を交わした。 した結果は以下のとお マイクロバブル発生装置の用途としては,①水質 の改善(懸濁物質 SS の浮上除去,貧酸素塊の解消, 底質の改善),②水産関連(溶存酸素の改善,アオコ・ 図1 りである。 赤潮対策,魚介類の成長促進),③工業機器関連(ガ 表1 ス吸収,洗浄・分離,ボイラー水の生成),④その他 特性項目 サイズが小さい (バブルバス−介護・福祉・美容関連)など多様で あり,この研究は平成 14 年度の土木学会の新技術 プロジェクト賞を受賞している。 本装置は,下記の 3 者が開発し,2 社が実用研究 を進めている。 ■国際特許出願者(共同研究組織) 1)(有)バブルタンク取締役業務部長 2)宇部工業高等専門学校教授 3)山口大学教授 4)株式会社 羽田野袈裟義 建設技術研究所 代表取締役社長 大島 一哉 藤里哲彦 深川勝之 基本原理の開発 応用研究開発 5)新光産業株式会社 代表取締役社長 *1 *2 長谷川 国土文化研究所 亮範 気泡サイズの分類 出典:マイクロバブルの発生機構に関する研究,徳山高専 中山孝志ほか,土木学会第 58 回年次学術講演会 H15.9 マイクロバブルの特徴 ・ 単位面積あた りの表面積が 大きい ・ 浮力が小さい ので長時間液 体中に停留 表面張力の影響が 大きい 界面活性剤など水 中の微量不純物の 影響を受け易い マイクロバブル自 身の慣性はなし 特 徴 ・狭い流路を通過できる。 (毛細血 管,マイクロチャンネル等) ・ 熱物質輸送に効果的 ・ 液体中への気体吸収効率が高 い ・ 水平方向への拡散が容易とな る(上昇が遅い) ・ 球形を保ちやすい ・ 微細化が困難 ・ 気泡内ガスが溶解し消滅しや すい ・ 上昇速度の急減少(マランゴ ニ効果) ・ 合体の阻止 ・ 水中の微粒子の吸着 ・重い微粒子との違い 装置開発 Research Center for Sustainable Communities Water Management&Resources Division *3 東京本社水システム部 *4 東京本社社会システム部環境システム室 Community Affairs –Research&Analysis Division 表2 製造方法 乱流の剪断力による方法 加圧浮上による方法 水と空気を加圧し 溶解させ,飽和状 態にする。 化学反応による方法 電気分解による方法 超音波による方法 原理 様々な流路形状中に高速 の水流を流し,コンプレ ッサーで注入,あるいは 自吸した空気によってで きた気泡を内部の乱流ま たは外部流体との接触に より細かく分解して微細 気泡を得る方法である。 形状には,旋回流を利用 したもの,流路形状の変 化を利用したものなどが ある。 ・ ・ ・ ・ ・ 微細気泡製造方法の比較表 特徴 動力効率,溶解効率が高い シンプル・コンパクトで安価 適用水深に限界がある 気泡浮上に伴う流動の発生が少ない 気泡径:細かい(10∼40um) 既製品名・会社名・適用事例 ・ マザーウオーターシステム・株式会社 佐 藤林業・間瀬コンサルタント ・ 低圧微細気泡発生装器・株式会社 森機械 製作所 ・ 高圧微細気泡発生装器・株式会社 森機械 製作所 ・ バブルタンク・有限会社 バブルタンク イケダ商会 ・ 水環境への DO 供給(重 金属,TN,TP の除去, 殺菌,生物育成) ・ 固液の浮上分離 ・ 水処理プラントへの DO 供給 ・ 気液混合・溶解による 溶液の精製 ・ 溶存気体の脱気 ・ HMA 工法・アイサワ工業株式会社・エコテ ックマルソル株式会社 ・ YE 型酸素溶解装置・ヤマエ Corp・共同組 合エペック ・ THA 河川湖沼浄化システム・ヤマエ Corp・ 共同組合エペック ・ NAC システム・サワテック株式会社・アー サーカンド株式会社 ・ アサヒ AV 泡沫分離装置・アサヒ有機材工 業株式会社 ・ ミクロパワーS・鈴木産業株式会社 ・ シルク風呂・超微細気泡風呂・資源開発株 式会社 ・ ガスリッチ・株式会社 ニクニ ・ ナノマジック・有限会社 シーエーティー ・ ミクロパワーS・鈴木産業 株式会社 ・油分連行浮上作用による油 汚染土壌の浄化。 ・ ・酸素溶解効率:40%(最大) ・動力効率:7kW/kg・O2(最小) ・適用水深: ・メンテナンス性:ほぼ不要 ・水環境への適用実績:河川・湖沼・沿 岸域において多く用いられている。 ・送水圧力(外圧との差): 気体を液体へ溶解するた ・ 溶解効率が非常に高い めの圧力が大きいほど,溶 ・ 非常に高濃度の DO が得られる(飽和 解度も大きくなるヘンリ 以上の溶解可能) ーの法則を利用。加圧タン ・ 適用水深を問わない クにより十分空気を溶解 ・ 気泡浮上に伴う流動の発生が無い した水をバルブで一気に ・ 気液分離が可能 減圧することにより,二次 ・ 気泡径:ゼロ タンクにおいて溶解した 気体を液化して溶解,溶解効率が高い 空気が微細気泡として浮 ・ 気泡浮上に伴う流動が発生しない 上。 ・酸素溶解効率:100%(最大) ・動力効率:12kW/kg・O2(最小) ・適用水深:0∼∞ ・メンテナンス性:ほぼ不要 ・水環境への適用実績:河川・湖沼。汚 水処理プラント,飼育水槽 ・送水圧力(外圧との差): ・底泥の分解に有効 化学薬品を投入し,化合反 応により生成物質が微細 気泡として発生する方法 である。 電極において電気分解さ れた物質が微細気泡とし て発生する。 用途 ・水環境への DO 供給(重金 属,TN,TP の除去,殺菌, 生物育成) ・水環境への DO 供給に用いられていない ・ 水環境への DO 供給に用いられていな ・水理実験における流体の可 い 視化 ・ ニ 成 分 系 の 気 泡 が 発 生 す る 場 合 が あ ・固液の浮上分離 る。 流通型反応器((株)本多電子製) 水中に強力な超音波を発生させると,圧力変動により微細気泡が発生する (この現象を「音響キャビテーシ (acoustic cavitation)」) 気泡連行法・株式会社 ・電気分解による方法 高陽社 ②水環境改善への利用と効果 水環境改善への効果項目には以下があげられる。 ・ 溶存酸素の増加による水生生物の育成や好気性 菌の活性化 ・ 大量の微細気泡の集合による流動の形成により 表層の溶存酸素を深層に供給 ・ 水分子の微細化により活性化し,酸素供給能力 や反応速度の促進を図る ・ 微細気泡が水中浮遊物に吸着し SS の分離浮上 を促進する ・ 微細気泡の増大による水生生物の成長促進や生 理的活性化を促進 の場合の溶解量は,各成分気体の溶解量の総和とな る。 そして各成分気体の溶解量は,その分圧に比例す る。たとえば,酸素が 1 気圧の状態で一定量の水に 接触しているとき,空気が 1 気圧の状態で一定量の 水に接触しているときを比較すると,空気中の酸素 の分圧は約 1/5 気圧であることから,空気中の酸素 の溶解量は,酸素だけの溶解量の約 1/5 となる。 ・気体空間と液体の接触面積を増大化 水を耐圧容器に噴入し,内部の小容器で受けて, 小容器内に泡の集合体を作り,液体薄膜の状態にす る。 このとき,気液接触面が増大し,ヘンリーの法則 ・ 溶存酸素の増大により栄養塩の増大の抑制 と相まって液体中に気体を効率的に溶存させること ・ 溶存させる酸素に無声放電を行ってオゾンを発 ができるようになる。 生しオゾンを微細気泡に封入し拡散させること により殺菌効果を増大 オゾンの生成は,安定な酸素分子に無声放電を行 うことにより空気中から放出された電子を衝突させ 酸素原子を遊離することによりオゾンが形成される。 この方法で生成されたオゾンを溶解し水中に拡散す るものであり,殺菌消毒効果,アオコの分解,有機 図3 酸素溶解器概略図 図4 作用メカニズム 物の分解などに効果を発揮する。 3.当社のマイクロバブル技術内容 ①マイクロバブル発生装置の基本原理 ・気体の溶解特性(ヘンリーの法則)の利用 気体の液体に対する溶解度は,気体の種類によっ て異なるが,温度が高くなると一般に溶解度は小さ くなり,圧力を大きくすると溶解度が大きくなる。 溶解度の小さい気体については,次のような関係が 成り立ち,これをヘンリーの法則という。 「一定温度で,一定量の液体に溶ける気体の質量は 圧力に比例する」というボイルの法則から,言い換 えると「一定温度で,一定量の液体に溶ける気体の 図5 超微細気泡式水質浄化装置概略図 体積は圧力に関係なく一定である」となる。 ②水質浄化装置システム ・装置開発目的 湖沼・ダム湖等の閉鎖水域では,流域の河川から の土砂や生活排水,農業廃水,畜産排水等の汚濁物 質の流入による,有機汚濁と富栄養化がなかなか改 善されない状況にあるため,これらの水環境改善を 図2 基本原理図(ヘンリーの法則) 図るために,従来にない全く新しい発想で,且つ複 合機能を有する装置内自己完結型の水質浄化装置を ○混合気体の場合:一定量の液体に溶ける気体の溶 解量(質量・モル数)は,圧力に比例し,混合気体 開発し,実用化製品として提供していこうとするも のである。 ・装置機能のコンセプト 4.実証実験結果 汚染原因物質を『除去・回収』することが根本的 当社保有技術を広くPRするために,環境メッセ 解決方法で,本装置は,汚染種である水中の『超微 や河川環境展に参画したところ,マイクロバブル技 細粒子(浮遊物質)』及び『リン』の除去,並びに『有 術に関して行政や関係機関からの引き合いがあった。 機物』の生物高速分解処理を行う各機能,更に各機 そのため,当社では,湖やダムでのマイクロバブ 能の性能向上,並びに溶存酸素量改善のため,超微 ルによる水質浄化の実験を2箇所で行い,計測効果 細気泡による酸素の供給機能を有した装置である。 を確認した。また,共同研究機関である宇部工業高 等専門学校での実験データも掲載する。 装置機能 水質改善効果 水中超微細粒子の除去 水中有機物の生物分解 浮上,沈降分離 超微細気泡の供給 水中リンの除去 中層水を表層まで揚水 SS 値の低減 COD 値の低減 透視度,濁度の向上 DO 値の向上 T-P 値の低減 表層水の水温低下 ①各務ヶ原市苧ヶ瀬池 現状:苧ヶ瀬池では,透明度の低下,アオコの発生 等の水質悪化,睡蓮の枯死,夏期の鯉のへい死が問 題となっている。 施工概要: 苧ヶ瀬池の公園駐車場前面(池岸より 3m付近) にテスト機(浮上式浄化装置)を浮上設置し,装置 水質浄化 富栄養進行防止 ③装置のシステム ・ 施工,11 月 28 日からより 12 月中旬まで稼働を行っ 且つ水中の SS(suspended solids:懸濁物質, た。 揚水装置を用いて中層水を揚水し,一部を環流 させながら中槽内の生物担体へ供給する。 ・ の閉鎖水域を形成した。平成 16 年 11 月 26−27 日で 超微細気泡を用いて生物膜への DO 量を増加し, 浮遊物質)に浮力を付加させる。 ・ 周辺部を湖底まで遮水シートにて仕切り,テスト用 結果は,試験機の水質の浄化効果が明確に現れた といえる。 濁度と透明度では,テスト開始から一週間後には, 生物担体へ水中微生物を付着させ,揚水中の有 装置の内外で明確な差が現れている。つまり,透明 機物を分解させ,同時に無機物も付着させる。 度で約 20cm,濁度で約 30NTU の差異が生じて,内側 なお,生物担体の活性を維持させる為,生物担 の水質が向上していることがよくわかる。その他の 体リフレッシュ装置を定期的に操作して,付着 水質指標においても装置の内側の方が,水質が良好 物を剥離し,沈澱させる。 であることがわかる。 ・ 中槽底部沈澱物を定期的に回収する。 ・ ロックウール系吸着材を用いて装置の最終工程 ある程度の水の出入りを許容した施工となっている。 で水中のリンを固定・除去する。 したがって,雨天などのような外的要因がある日の 回収した有機,無機の SS 及びリン吸着材を用い 観測では,透明度や濁度のように,テスト装置の内 て装置の最終工程で水中のリンを固定・除去す 外側とも同様な水質特性を示す指標もあるが,相対 る。 的にテスト装置の内側の方が,水質が良好なことが 回収した有機,無機の SS 及びリン吸着材は植生 わかる。 ・ ・ 用肥料として再利用する。 試験機はブルーシートで仕切られているものの, また,下の写真にテスト機の内外の採水を比較し たものを示す。写真では視認しにくいが,実物は明 らかに透明度が異なり,さらに装置外のサンプルの 底には装置内よりかなり多い汚泥が沈殿していて, 水が浄化されていることがわかる。 図6 超微細気泡式水質浄化システムフロー 写真 1 テスト装置内外のサンプルの比較 (左:装置外側,右:装置内側)2004/11/22(採水) ②沖縄県金武町 金武ダム 5.展示会への出展 現状:沖縄県の中部に位置する金武ダムでは,上流 マイクロバブル技術を国内外の関係者に広く公 に豚舎,牛舎が点在しているため,流入する栄養塩 表・宣伝を行う為に,展示会の出展に取り組んだ。 濃度は高く,また,開拓された畑地は沖縄特有の赤 ①第 1 回目 土からなっており,出水時には高濃度の濁質が流入 するなどの問題を抱えている。 日時:平成 16 年 7 月 6 日(火)∼9 日(金) 展示名:AOGS・AHPW 学会 施工概要: ダム湖などは,電源の確保が困難なことから,自 然エネルギーである,太陽光発電でマイクロバブル 装置を稼動させ,水質浄化を行う。平成 17 年 1 月 26 日に施工を行い,1 月 27 日から 3 月末まで稼動を ②第 2 回目 日時:平成 16 年 7 月 15 日(木)∼16 日(金) 展示名:河川環境メッセ in 岐阜 ⇒各務ヶ原市苧ヶ瀬池の水質浄化実験の引き合い ③第 3 回目 行う。 水質観測は月に 1 回程度行い,太陽電力による装 日時:平成 16 年 10 月 14 日(木)∼17 日(木) 置からダム湖への吐出流量,装置への吸込空気量は, 展示名:新技術フェア 測定器により随時測定することとした。 ④第 4 回目 in さいたま新都心 日時:平成 16 年 11 月 23 日(火)∼26 日(木) 中間結果としては,多少 ではあるが DO の改善効果 展示名:河川環境展 in 幕張メッセ がみられた。上流地点の DO ⇒浦安市堀江浄水機場の水質浄化実験の引き合い 値が表層は 12.7(㎎/L)に 対して,マイクロバブル発 6.今後の課題 生中間地点の DO 値は,14.6 写真 2 (㎎/L)となった。 表3 マイクロバブルを用いた水質浄化の事業展開を行 うため,社内にプロジェクトチームを結成した。 「マイクロバブルプロジェクトチーム」 チームリーダー:堀田哲夫 首席技師長 メンバー :山下芳浩 河川部 陳 飛勇 河川部 今井一彦 都市部 石川美宏 都市部 齊藤 廣 環境部 根岸 均 環境部 嶋谷元樹 環境部 松崎浩憲 環境システム室 松本良一 水システム部水理室 事務局 :伊藤一正 国土文化研究所 今西由美 国土文化研究所 装置稼動日の DO の比較 1月29日DOの比較 地点 DO 0m 上流地点 1m 上流地点 2m 上流地点 2.5m 上流地点 (吐出口) 3m 金武ダム全景 上流地点 平均値 ③山口県宇部市 地点 DO 12.7 バブル発生場所① バブル発生場所② バブル中間場所 11.6 バブル発生場所① バブル発生場所② バブル中間場所 10.7 バブル発生場所① バブル発生場所② バブル中間場所 10.6 バブル発生場所① バブル発生場所② バブル中間場所 9.4 バブル発生場所① バブル発生場所② バブル中間場所 11.0 12.3 13.1 14.6 11.9 12.7 13.7 11.2 11.8 12.0 11.5 11.6 11.8 9.7 9.9 11.6 12.0 今後は,計測データから装置の性能評価を行い, 他技術との比較を行う。 また,年度内に流速のある地点での水質浄化実験 常磐湖 現状:貧酸素塊の解消と汚濁物の除去を目的に水質 計画があるため,様々なパターンで行った湖沼,ダ 浄化を行った。 ム湖,河川での実験観測データにより,水質浄化効 施工概要:平成 14 年 8 月 2 日に現地仮設開始,テ 果を取りまとめ,事業展開を行う。 スト運転開始平成 14 年 8 月 29 日∼平成 15 年 8 月 (参考文献) 31 日迄行った。 1) ナノバブル応用商品実用化動向」 結果は,SS の改善率は 22%で,透視度は 30%の 効果がみられ,DO についてもテスト水域内で高い 2) 気体溶解装置テスト結果 宇部工業高等専門学校 微細気泡式水質浄化装置 数値を示している。 表4 株式会社トータルビジョン研究所「マイクロ・ スト 3) 宇部工業株式会社「超 常盤湖フィールドテ 中間報告書」 大成博文「マイクロバブル発生技術による広閉 鎖水域の水質浄化」