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自治医科大学附属病院卒後臨床研修プログラム 2016

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自治医科大学附属病院卒後臨床研修プログラム 2016
自治医科大学附属病院
卒後臨床研修プログラム 2016
URL:http://www.jichi.ac.jp/hospital/top/
病院概要
■ 病床数 1,132床
■ 病院の特徴、
概要
■ 診療科目
本院は、開院当初から新臨床研修制度を先取りするかたちで研
循環器センター
(内科・外科)
、
消化器センター
(内科・外科)
、
修医を広く全国から公募し、地域における中核・特定機能病院とし
呼吸器センター
(内科・外科)
、
脳神経センター(内科・外科)、
ての機能を果たしながら、専門医療と同時に建学の精神である総
腎臓センター
(内科・外科)
、
血液科、
総合診療内科、
内分泌代謝科、
合医的精神を尊ぶ伝統を有しております。
また、患者数においても
アレルギー・リウマチ科、
臨床腫瘍科、
感染症科、
緩和ケア科、
放射線科、
年間の救急患者数は約1万6千人、手術件数は約9千件で全国臨
精神科、
皮膚科、
乳腺科、
移植外科、
形成外科、
美容外科、
整形外科、
産科、
床研修病院中トップクラスであり、充実した臨床研修施設です。近
婦人科、
泌尿器科、
耳鼻咽喉科、
眼科、
麻酔科、
救急科、
年、建物の全面的なリニューアルが敢行され、
同時に診療体制も、
リハビリテーション科、
病理診断科、
歯科口腔外科
循環器、呼吸器、消化器、脳神経、
そして腎臓センターが発足し、
●子ども医療センター
小児科、小児外科、小児・先天性心臓血管外科、
小児泌尿器科、
小児整形外科、小児脳神経外科、
小児移植外科、
小児形成外科、
子どもの心の診療科、
小児耳鼻咽喉科、
小児歯科口腔外科
■ 医師数 730名(2016年4月1日現在)
■ 指導医数 386名(2016年4月1日現在)
■ 1日平均入院患者数 853名(2015年度) ■ 1日平均外来患者数 2,669名(2015年度)
■ 救急患者数 16,283名(2015年度)
患者さん本位の一貫した診療体制を整えました。
また、血管内治
療や無菌治療、臨床腫瘍センター等の各部門を設置し、専門医療
分野の充実も図りました。
平成18年9月には大学病院併設のとちぎ子ども医療センター
がオープンし、充実した高度小児医療体制が整備されました。
さら
に平成19年1月に地域がん診療連携拠点病院に指定され、
キャン
サーボードや外来化学療法センター、緩和ケア病棟の稼働など、
地域の中核的がん診療施設の体制を整えております。
システム面
では、平成18年2月に完全電子カルテシステムが本稼働し、最先
端の病院情報システムが完成しました。
平成20年4月には、
研修医
を対象としたメディカルシミュレーションセンターが整備され、臨
床技能の学習環境が整いました。
1
総合力のある
専門医育成を目標に、
恵まれた環境の中、
スタッフが丁寧に指導します。
病院長
佐田 尚宏
自治医科大学附属病院の卒後臨床研修センターは、
当院
になり、
手術室が6部屋増築される予定です。
に勤務する卒後1,2年目のジュニアレジデントだけでなく、
3年
栃木県南医療圏の基幹病院である当院は、許可病床数
目以降のシニアレジデントの後期研修についてもプログラム
1,132床、46診療科を開設しています。栃木県内だけではな
を作成し、教育と指導を行っています。
自治医科大学卒業生
く、茨城県西部、埼玉県北部も医療圏として、2015年の入院
には義務年限があるため、
当院のレジデントのほとんどが他
患者数は延べ313,229名、外来受診者数は延べ644,224名
大学出身者です。
そのため当院ではどの診療科も、
派閥・学閥
と、大変多くの方に受診いただいています。2015年の手術件
のない自由闊達な雰囲気が特徴です。2016年は25大学から
数は8,647件、
これは全国の大学病院の中では有数の手術
52人のJ1レジデントの皆さんに入職していただきました。
数です。
それだけではなく、
当院は3次救急を行う救命救急セ
自治医科大学附属病院の理念は(1)患者中心の医療
ンターも充実しており、2015年度14,661人の救急患者を受
(2)安全で質の高い医療(3)地域と連携する医療(4)地
け入れました。
また当院は、栃木県に6か所あるがん診療地域
域医療に貢献する医療人の育成の4点です。
この理念に基づ
拠点病院のひとつで、2013年の院内がん登録件数は3,217
き、高度かつ安全な医療を提供すべく、開かれた病院運営を
件、
これは全国21位、栃木県内1位、私立大学病院では6位
行っています。栃木県内を中心に多くの関連病院にスタッフ
の症例数でした。
当院は、大学附属病院であると同時に地域
を派遣し、手術連携病院を組織し、
自治医科大学関連病院
基幹病院で、高度先進医療から救急症例まで多彩な症例を
群として、
より多くの患者さんに質の高い均一な医療を提供
経験することができます。今後20年間、医療需要は年間1%
できる体制を整えてきました。
ずつ増加すると予想されています。医療需要の増加に伴い、
2006年にとちぎ子ども医療センター、総合周産期母子医
周辺の医療圏(栃木県東医療圏、茨城県筑西・下妻医療圏、
療センターを開設しました。2013年から2014年にかけて手
古河・坂東医療圏、埼玉県利根医療圏)
では相対的に病床
術支援ロボット
(da Vinci)
を診療用と練習用に2台導入し、
数が不足し、
当院の位置する県南医療圏への流入がより増
高度医療を提供する際にも安全を第一に考えています。
当院
加する可能性があります。近い将来、
当院の受診数が加速度
では現在、高度急性期医療の充実、外科系診療機能の拡充
的に増加することも想定しています。
そのためにも、地域医療
のため、2018年10月開設を目標に新館南棟(仮称)
の建設
をしっかりと支える若い力を自治医科大学附属病院は必要と
計画を進めています。新館南棟完成後には、ICUが6床増床
しています。
2
卒後臨床研修センター長からのメッセージ
自治医科大学卒後臨床研修センターでは自治医科大
学で医師としての第一歩を踏み出す初期研修医の方々へ
機能シミュレーターに至るまで数々のシミュレーターがあ
の様々なサポートを行っています。東京から約100㎞北に
り、先端医療技術開発センターでは、
ブタを利用して卒
位置する自治医科大学で研修するメリットはいくつもあり
前・卒後の外科手術・内視鏡トレーニングを行っていま
ます。
す。
なんと、
ブタ専用の手術支援ロボット
「ダ・ヴィンチ」
もあ
1.
プライマリケアから最先端の高度医療まで幅広く、多
ります。初期研修の到達目標を基本に、
レジデントの皆さ
岐にわたる疾患を経験できる。
卒後臨床研修センター長 循環器内科 教授 江口 和男
ションセンターでは採血、中心静脈、気管内挿管から高
んの声を反映させた内容のレジデントセミナーを開催して
2.
レジデント用の住宅が敷地内にあり、研修生活に集中
できる。
います。
また、初期研修の2年の間に少なくとも1回は地方
会や研究会などで発表する機会を作りたいと思います。
3.
出身大学による学閥がないので、精神的ストレスが少
ない。
自治医科大学は卒業生がほとんど残らないため研修医
は全国の様々な大学から集まっています。
したがって公平
4.研修医の教育に非常に力を入れている。
で自由な雰囲気があります。
同期の研修医の結束は固く、
5.19領域の新・専門医制度への対応が万全である。
医師としてこれからの長い人生を歩んでいく上で貴重な
6.医療安全や感染対策など病院としての重要な部門が
財産となるでしょう。卒後臨床研修センターでは、若手の
充実している。
声や他の有名研修病院のシステムも積極的に取り入れ、
初期研修では
「現場での学び」
がもっとも重要ですが、
毎年バージョンアップしています。ぜひ一度、
自治医科大
短い各診療科のローテート中にすべての疾患、手技など
学での見学や学生向けセミナーに参加してください。
を経験できるわけではありません。
メディカルシミュレー
指導医からのメッセージ
卒後臨床研修センター
副センター長
光学医療センター 内視鏡部/呼吸器外科 准教授
山本 真一
自治医科大学は地域医療に従事する医
自治医科大学の特徴は、総合医の育成に
師を育てるという基本理念があり、
それゆ
力を入れて取り組んでいる各診療科の先生方
え卒業生が当大学附属病院に残り初期
が、
それぞれの分野で極めて専門性の高い能
研修を行うことはほぼ不可能です。
そのた
力を持っているということです。新しく始まる専
め全国の大学より研修を受け入れており、
門医制度の基幹病院としても、多くの若手医
他大学で学んできた研修医の先生方が切
師を育てる環境が整っています。
磋琢磨し成長していける環境が整ってお
初期研修のローテーションでは、
1年目か
ります。地域医療に従事した経験のあるジ
ェネラリスト、専門領域に長けているスペシ
ャリスト、多方面で活躍している熱い指導
卒後臨床研修センタ 移植外科 教授 水田 耕一
医、
当院で初期研修を終了した後期研修
ら、
事前アンケートでの皆さんの希望に基づい
たローテーションの作成を行っています。研修
医を対象に、年間を通して行っている初期臨
床研修医セミナーは大変好評で、講義のPDF
の先輩方など、多くの先輩医師が適宜研
資料は皆さんの医師としてのバイブルとなるで
修をサポートしていきます。ぜひ自治医大
しょう。私たちは、皆さんのよりよい研修のため
附属病院で一緒に頑張っていきましょう。
に、知識や技術の教育だけでなく、生活面、精
神面でもサポートしていきます。
教授からのメッセージ
卒後臨床研修センター教授
Alan Lefor
(元UCLA臨床外科教授)
3
The faculty of Jichi Medical University is dedicated
adequate education and also to provide ideal patient
to creating an environment where each resident
care. Resident learning is based on clinical rotations
has the best opportunity to learn the science
that are designed to provide the best possible
and art of medicine. Resident education includes
education. Residents see patients with a wide
extensive patient care experience, but also clinically
range of common diseases, as well as less common
oriented lectures to provide a complete educational
diseases. This carefully designed combination of
experience.
clinical experience and direct teaching provides
Residents who choose to, may also participate
residents with a complete educational program in an
in research experience. Residents work in an
excellent learning atmosphere.
atmosphere of collaboration with faculty to assure
プログラムの目的と特徴
基本的には自治医科大学附属病院内において2年間の臨床研修の目的が達成される基幹型臨床
研修病院型プログラムを提供します。
ただし、一定期間学外の協力病院及び協力施設等において研
修できる事もあります。必修研修科目の一つである
「救急部門」
は自治医科大学附属病院救命救急
センター(1次から3次救急を担当)
で研修します。
自治医科大学附属病院卒後臨床研修コースならではの特徴
● 多くの優秀な指導医と同僚に囲まれた環境で、
総合的な臨床能力を習得
● 豊富な症例を通じた興味ある専門分野の臨床経験
● 多彩な研修医向け教育講演、
セミナー等の開催実績
● キャリアプランに応じた自由度の高いローテーションプログラム
■ 研修病院タイプ 基幹型
■ 研修医数 101名(2016年4月1日現在)
■ 研修医の出身大学 2011年度~2016年度[全国55大学]
旭川医科大学、
札幌医科大学、
弘前大学、
秋田大学、
岩手医科大学、
山形大学、
東北大学、
福島県立医科大学、
群馬大学、
自治医科大学、
獨協医科大
学、
筑波大学、
埼玉医科大学、
昭和大学、
帝京大学、
日本大学、
東京大学、
杏林大学、
東京医科大学、
東京女子医科大学、
日本医科大学、
順天堂大学、
東京慈恵会医科大学、
東邦大学、
東京医科歯科大学、
北里大学、
東海大学、
聖マリアンナ医科大学、
新潟大学、
信州大学、
山梨大学、
金沢医科大学、
金
沢大学、
富山大学、
岐阜大学、
愛知医科大学、
藤田保健衛生大学、
滋賀医科大学、
近畿大学、
和歌山県立医科大学、
鳥取大学、
川崎医科大学、
島根大
学、
山口大学、
愛媛大学、
高知大学、
久留米大学、
産業医科大学、
九州大学、
福岡大学、
宮崎大学、
熊本大学、
佐賀大学、
長崎大学、
中国医科大学
初期臨床研修医セミナー
厚労省が発表している
「臨床研修の到達目標」
のうち、経験目標に記載されている項目をベースに全60回シリーズで昼セミナーを行っています。水、
金週2回で、
12:10~12:40と、
研修医の拘束時間を極力少なくするため、
原則30分間としており、
お弁当も用意しています。
レジデントに本当に伝えた
いことのみを話し、少ない時間で重要なことを理解してもらうというコンセプトです。初期研修医にとっては、50%以上参加することを努力目標として
います。
各演者の先生方には、特に以下のような点をお願いしています。
1.
知識の整理よりも現場の経験やエッセンスを伝えることを重視しており、
プレゼンテーションは知識のレビューのみでなく、症例をベースに
する。
2.
病棟や救急外来でレジデントが直面した問題についてどう考えたらいいかという視点で話してもらう。
3.
他科からコンサルトする際に何に注意すればよいかもスライド1枚にまとめもらう。
4.
「今日から使える知識」
として、
ぜひこれだけは知っておいてほしいという内容をスライド1枚にまとめてもらう。
本年度から、研修医セミナーを図書館メディアスタジオにお願いしてビデオ撮影をしています。
ビデオオンディマンドにて学内に無料配信し、多忙のた
め参加できなかった研修医もあとから見られるようにしました。従来から行っていた配布資料のHPへのアップと合わせて理解が深まると思います。
本年度は出だしから参加者が非常に多く、
かつてないほどの盛り上がりを見せています。
●レジデントカンファレンス
(旧モーニングカンファレンス)
について
レジデントカンファレンスは自治医科大学内科学講座が開催しているカンファレンスで、
内科学の各講座から症例を出して、
ディスカッションするというものです。
以前は朝に行われており、
カンファの内容をまとめた本も出版されました。
(自治医科大学内科モーニングカンファレンス:メジカルビュー社)
週1回、昼の12:30から30分間とし、研修医の先生が受け持った興味深い症例をプレゼンテーションしています。様々な主訴で入院した症例について、主訴、病
歴、検査所見など徐々に出していき、聴衆に鑑別診断を考えてもらい、最終診断を示し、最後に診断、治療法をまとめ、Take home messageを述べてもらうと
いう内容です。
プレゼンテーションする側と、聞く側の両方が勉強できるカンファレンスです。
こちらも学生も含めて毎回多数の参加者があり、好評です。
ダ・ヴィンチ
2013年10月、手術支援ロボットのシミュレーターである
「ダヴィンチトレーナー」
を、
さらに同年11月、先端医療
技術開発センターに
「ダヴィンチSi」
を導入し、学生、研修
医、若手医師が最新の医療技術トレーニングを実践して
います。
そして、2014年9月には中央手術室に
「ダヴィンチSi」
を
もう1台導入し、臨床第1例を実施しました。
4
研修プログラムとローテーション例
基本プログラム
(予定定員60名)
、
小児科プログラム
(定員2名)、産婦人科プログラム
(定員2名)
の3つがあり、併願が可能です。
基本プログラム ローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
内科1
内科2
選択
必修枠1
希望枠1
救急
1ヶ月
地域
3ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
選択
必修枠2
希望枠
2
希望枠
3
希望枠
4
●各クールの順番は個人で異なり、
1年目と2年目の一部が入れ替わることがあります。
●内科:内科9科
(循、腎、呼、消、神、血、
内分泌、
アレリウ、総診)
のいずれか。各クールで異なる科を回ります。
●選択必修枠:外科(消一外(乳腺含む)、心外(小児心外含む)、呼外、小児外、移植外のいずれか)、麻酔、精神、産婦、小児から2科以上
選択できます。
※外科系は準必修化となる予定です。
●希望枠:1年目①内科②外科③小児科④産婦人科から選択。2年目は、
内科、外科、
その他の診療科から幅広く選択できます。
●救急(ICU)
:1年目の後半または、
2年目でローテートします。
●麻酔科:1年目からローテートが可能です。
基本プログラム:内科志望のローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
内科1
内科2
外科
内科3
救急
1ヶ月
地域
3ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
麻酔
内科4
内科5
内科6
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
麻酔
外科3
外科4
その他
基本プログラム:外科志望のローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
内科1
内科2
外科1
外科2
救急
1ヶ月
地域
3ヶ月
基本プログラム:麻酔・集中管理志望のローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
麻酔1
内科1
内科2
外科
救急
1ヶ月
地域
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
2ヶ月
麻酔2
ICU
その他
小児科プログラム ローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
小児
内科1
内科2
外科
救急
1ヶ月 1ヶ月
地域
3ヶ月
産婦
3ヶ月
7ヶ月
小児
●上記、小児科プログラム選択の他、基本プログラムでも小児科コースでのアレンジが可能です。
●3年目以降は小児科専門医取得のための研修に専念します。
●子ども医療センター内の小児関係他科での研修も可能です。
産婦人科プログラム ローテーション例
3ヶ月
3ヶ月
3ヶ月
産婦
内科1
内科2
外科
救急
1ヶ月 1ヶ月
●上記、産婦人科プログラム選択の他、基本プログラムでも産婦人科コースのアレンジが可能です。
●3年目以降は産婦人科専門医取得のための研修に専念します。
5
地域
3ヶ月
小児
3ヶ月
7ヶ月
産婦
初期・後期研修のつながり
初期研修修了後、
後期研修に進むことができます。
当院では、
初期研修医のじつ
に70%~80%がそのまま後期研修に進みます。
これは、症例数が非常に多いこ
と、最新の設備を揃えていることの他に、指導医の層が厚いことも理由の一つで
す。豊富な知識と経験を持つ多くの医師から直接指導を受けられる環境にあり
ます。
また研修医のうちから学会発表や、
当大学の学生を教える機会を与えられ
ますので、
教育的環境の下で自身の理解を深めながら学ぶことができます。
後期研修修了後は大学病院という特徴を生かして、専門臨床医はもちろん、大学院進学や海外留学など多様な選択肢があり、各個人の
キャリアパス設計をサポートします。
■ 初期研修から後期研修へ
自治医科大学附属病院では、
19基本領域すべてにおいて研修プログラムを準備しております。
消化器
呼吸器
内分泌代謝
腎臓
アレルギー
総合診療科
臨床検査
病理
形成外科
リハビリテーション科
救急科
放射線科
泌尿器科
眼科
整形外科
精神科
小児科
麻酔科
脳神経外科
初期研修終了後に基本領域
専門医取得のための研修
老年病
循環器
血液
糖尿病
肝臓
感染症
リウマチ
神経内科
産婦人科
耳鼻咽喉科
呼吸器外科
外科
内科
基本領域
(19領域)
消化器外科
心臓血管外科
皮膚科
など
基本領域専門医取得後に
サブスペシャリティ領域専門医
取得のための研修
小児外科
サブスペシャリティ領域
新専門医制度については、平成28年6月13日現在流動的であり、今後最新の情報はホームページ上(http://www.jichi.ac.jp/
hospital/top/resident/later/index.html)
にアップします。
専門研修プログラムに入らない場合でも、
別のプログラムを準備する予定です。
Q&A
Q
よくある質問
学閥がない
(卒業生が残らない)
と聞きましたが
A
自治医大生は卒業後出身県に戻り決められた期間へき地勤務
が必要になります
(いわゆる義務年限)。
このため附属病院の
初期研修医は全て他大学出身者で、現在までに全国55大学か
ら集まっています。
(2011年度〜2016年度実績)
Q
研修医に義務年限があると聞きましたが?
Q
基本プログラムの志望パターンから、2年目にその志望を大き
く変えることは可能ですか?
A
可能です。例えば1年目の内科系志望から2年目外科系志望に
変更しローテーションするなどです。
Q 「小児科プログラム」の選択者でないと、3年目以降に子ども医
療センターで小児科研修をすることは不可能ですか?
A
前述のとおり自治医大卒業生には義務年限がありますが、他の
研修医にはありません。
A
Q
初期研修プログラムの特徴は?
Q
A
A
基本プログラム、小児科プログラム、産婦人科プログラムがあ
ります。厚生労働省の指針に則り、内科6ヶ月、選択必修2科、
救急3ヶ月、地域1ヶ月は必修ですが、
それ以外のローテーショ
ンについては、到達目標をクリアすることを前提に、希望に沿っ
た研修プログラムが組めるようになっております。
Q
A
いいえ、
「小児科プログラム」
選択者はもちろん、
基本プログラム
を選択しても3年目以降に小児科に進むことは可能です。
1年目の研修で当直はありますか?
ほぼ全科当直があります。
内科は7月頃から当直を開始します。
地域研修の研修病院決定方法を教えて下さい。
マッチング決定後に実施するローテーション希望調査で希望
病院順位調査を行い、
その希望に合わせ調整します。
6
研修医メッセージ
学会への参加やランチタイムのセミナーなど
診療科以外でも学ぶ機会の多い環境です
自治医科大学附属病院を志望した理由の一つが、
3ヵ月ごとという通常よりも長
期にわたる1年目のローテートです。
その分、
研修に参加できる科は少なくなってし
まいますが、
希望した科でじっくりと経験を積むことができます。
私が最終的に希望
しているのは内科で、長期の治療が必要な患者さんと接することが多くなると考え
られます。
そうした際でも、
研修医として患者さんと深く関わることのできるこの環境
は最適だと思っています。
現在は臨床検査部をローテートしています。
診療科の中では比較的時間にゆとり
のある科なので、
論文を読んだり、
学会での発表の準備をしたりといったことにも時
間を使っています。
また昼食の時間を利用して各科の医師が指導してくださる初期
研修医向けのセミナーや、
症例発表もあり、
とても勉強になります。
立地に関しても東京に気軽に行ける距離にあり、
学会などに参加しやすい環境で
す。
また現在は寮生活ですが、
病院にも近いし近所にはスーパーなどもあり、
暮らし
やすく、
研修に打ち込める環境が整っていると思います。
23:00 就寝
一日のスケジュール
21
(研修科・臨床検査部)
ジュニアレジデント2年
17:15 帰宅。
夕食、入浴
澤山 渚 先生
16:30 学会の準備
東京女子医科大学出身
24
6
18
15
13:00 検査
12
研修先を選ぶためにさまざまな病院を見学しましたが、
自治医科大学附属病院
で印象に残ったのは、非常に教育的ということでした。一次診療から三次診療まで
対応しており、幅広い診療科が設置されています。
そうした中で医師の数も多く、
相談しやすい環境が整っています。
また研修医の質問に対してもすぐに答えを教
えてくれるのではなく、時間に余裕があれば我々の考察を聞いた上で
「この文献を
読んでみては?」
といった提案をいただくことも。研修医が多い分、躓きやすい箇所
を上級医師が把握しており、
アドバイスも常に的確です。研修医を育てる風土があ
ると感じました。
また即戦力になることが求められる自治医科大学の学生は実習で
も非常に積極的なので、彼らへの指導から学ぶことも少なくありません。
現在ローテートしている感染症科は他の科に入院中の患者さんに対するコンサ
ルテーションがメインとなります。勉強熱心な上級医師とのディスカッションの機
会も多く、学ぶことばかりの毎日です。何より、疾病や患者さんに対して医師として
取り組む姿勢というものを学べていると実感しています。
00:00 就寝
(研修科・感染症科)
21
18:30∼ 帰宅、夕食、
入浴、勉強
17:00 オーベンと
ディスカッション
3
6
18
16:00 回診
6:00 起床
7:00 病院到着
15
15:00 チームカンファレンス
13:00 新患対応
7
24
12
9
08:00 チームカンファレンス
08:30 回診
10:00 カンファレンス
12:00 昼食、
初期臨床研修医セミナー
ジュニアレジデント2年
神永 洋彰 先生
秋田大学出身
9
06:30 起床
07:50 病院到着、
当日の検査の確認
08:30 検査
11:30 昼食
12:30 午後の検査の確認
指導経験が豊富な先生がたが揃っていることの安心感
研修医を育てる風土がここにはあります
一日のスケジュール
3
各診療科で長期の研修を行うことで
より深い部分まで経験することができます
研修医になるまでは、
いろいろな科を経験したほうがいいのではと考えたことも
あったのですが、
やはり2ヵ月程度ではその科に慣れるだけで終わってしまいます。
そうした意味で、
自治医科大学附属病院を選んで良かったと思っています。
また上
級医師による指導も丁寧で、手技に関してもきちんと教わることができます。研修
医になった当初は日々忙しく、
いったい自分に務まるのだろうかと不安にもなりま
したが、
先生がたの指導もあり、
自分自身の成長を日々感じています。
また、病院内に寮が設置されている点もメリットの一つです。研修では夜中に呼
び出される可能性もあり、近くに住むことの利点は少なくありません。家賃も安く、
生活するには最高の環境です。都心の病院に勤務して近隣に部屋を借りた場合と
比較すると、
かなりの差になるのではないでしょうか。
現在は血液科で研修を行っています。私が想像していた以上に数多くの手技
(骨髄穿刺、腰椎穿刺、PICC挿入など)、
そして患者さんの全身管理など、沢山の
ことを学べています。次に回る消化器内科でも、多くのことを学び、吸収していきた
いと思います。
22:30 就寝
一日のスケジュール
21:00 勉強
(研修科・血液科)
ジュニアレジデント1年
24
3
19:00 帰宅、夕食、入浴
18:30 書類整理
杉江 正崇 先生
17:30 上級医と回診
宮崎大学出身
21
17:00 チームカンファレンス
6
18
15
12
13:00 病棟業務 12:00 昼食
9
05:30 起床
06:00 病院到着、
カルテ確認
06:15 採血
07:30 朝食、回診
08:30 チームカンファレンス、
薬のオーダー
09:30 病棟業務
将来、
地域医療に従事する際にも役立つような
さまざまな経験ができる環境です
将来は地元である山口県で医療活動に従事したい。
そうした思いから、地域医
療への関わりが深い自治医科大学附属病院を研修先に選びました。実際にジュニ
アレジデントの2年目には地域医療を経験することができるので、今から楽しみに
しています。
またここは大学病院でありながら市中病院のようなコモンディジーズ
に対応する機会も多く、幅広い患者さんの症状に触れられる点にも魅力を感じて
います。
研修医となって実感するのは、学閥のないオープンな雰囲気です。
自治医科大
学の学生が残らない分、研修医は全国から集まってきます。
また上級医師の先生
がたの経歴もさまざま。現在所属している循環器内科では6チームに分かれて研
修を行っていますが、他チームの先生でも分け隔てなく指導してくださいます。
研修医となってまだ日も浅く、当初は積極的に動くことができなかったのです
が、先生がたの指導もあり、徐々に的確に動けるようになったと思います。研修医
の期間は患者さんとも深く関わることができるので、
しっかりとコミュニケーション
をとり、
多くを学びたいですね。
一日のスケジュール
24:00 帰宅、入浴
(研修科・循環器内科)
20:00 夕食、
カルテ作成、
サマリー作成
21
24
01:00 就寝
3
6
18
18:00 チームカンファレンス、
回診
15
12
6:00 起床、朝食
7:00 病院到着、
カルテチェック、採血
8:30 チームカンファレンス
9:00 病棟業務
9
ジュニアレジデント1年
清水 かれん 先生
山口大学出身
13:00 病棟業務、
12:00 昼食、セミナー
カルテ作成
8
研修期間を支えるのは、設備も充実した生活環境
研修医の皆さんのために、大学病院敷地内に
レジデントハウスを用意しています。2012 年に
新棟が完成し、トレーニングルームなども設置さ
れ、今まで以上に快適な住まいとなりました。ま
た、管理人が常駐していますので安心です。宅
配便の受取にも対応します。病院から近いので、
忙しい研修期間を過ごすには最適。家賃の安さ
も魅力です。
自治医科大学レジデントハウス概要
〔個室〕面積:25.8㎡(バルコニー含む)
設備:2口IHコンロ付きカウンターキッチン、
エアコン、
トイレ、
バス、洗面所、
クローゼット、
バルコニー、
インターネット端子、
TV端子
(BS受信可)
、内線電話端子、駐車場
1
2
〔共用施設〕1階:エントランスホール、
3
ラウンジ、
メールコーナー、管理人室、
コインランドリー室、共用浴室
2階:トレーニングルーム、談話室
〔家賃〕11,000円/月
※電気代等は実費負担
4
1 219戸、7階建てのレジデントハウスは、2012年に完成
2 共用浴室は18:00〜翌2:00まで利用可能
3 エアロバイクやマシンが整ったトレーニングルームは深夜0時まで利用可能
4 居室の広さは約6.8畳と、一人暮らしには十分な広さ
研修医1年目 1ヶ月の収支モデルケース
収入 月額報酬+当直等
(2回想定) 約274,
000円
支出 光熱水費
(平均)
電気代 3,
000円
水道代 600円
ガス代 4,
000円
Jプラザ
夜11時まで営業しているコンビニエンス
ストアやカフェなど、
日常生活に欠かせな
い施設が整ったJプラザ。簡単な買い物
ならここで済ませられるので、わざわざ病
院外に出掛ける必要はありません。
9
職員食堂
2014年、職員食堂をリニューアルしました。
栄養バランスに配慮した豊富なメニューが自
慢。定食や丼物、麺類に加えて、毎日6種類の
主菜、
8種類の小鉢を用意し、体調や気分に
合わせて自分好みの献立にできます。もちろ
ん、スイーツもありますよ。皆さんのお越しを
お待ちしています。
営業時間
朝(平日) 7:30~10:00
(土日) 8:00~10:00
昼(平日)11:30~14:00
(土日)11:30~13:00
夜(平日)17:45~19:00
(土日)17:00~18:15
■応募資格
1. 平成28年度医師免許取得見込者(第111回医師国家試験受験予定者)
2. 医師免許取得者(ただし初期臨床研修を未実施の者)
3. 平成28年医師臨床研修マッチング協議会のプログラムに参加・登録する者
■選考内容 筆記試験(試験運用)、小論文、面接試験
■選考日程 下記日程のいずれか1日(午後)
2016年8月3日
(水)/4日
(木)/5日
(金)/10日
(水)/23日
(火)
/24日
(水)
※試験日程に不都合がある場合は希望日をご相談ください。
※受験者に交通費を支給します。詳細はお問い合わせ下さい。
■応募書類受付締め切り 2016年7月25日(月)
■募集予定人数 64名(2016年度募集対象、本学卒業生を含む)
1 基本プログラム 定員 60名
2 小児科プログラム 定員 2名
3 産婦人科プログラム 定員 2名
■処遇
●身分:病院職員 ●報酬:標準的年間給与 3,930,000円
●社会保険・労働保険の扱い:日本私立学校振興・共済事業団 労働者災害補償保険法の適用…有り、
雇用保険…有り
●健康診断:年1回実施 ●休暇:有給休暇…一年次15日、二年次20日 夏季休暇…有り、年末年始…有り、創立記念日…5月14日、
その他…傷病休暇、産前産後休暇等
●宿舎:レジデントハウス
(2012年竣工) ※設備等詳細については、
9ページをご覧下さい。
●福利厚生施設:日光研修所、北軽井沢山荘、
テニスコート、
プールなど
●育児支援:医師・研究者キャリア支援センター、短時間勤務制度、
保育ママ・パパ制度
●その他:外部の学会、研究会等への参加…可(学会の演題出題者には旅費を支給)
■病院見学
随時受付中です。裏表紙の応募連絡先までご連絡ください。
見学、
実習に来られる方で宿泊を希望される場合は、新レジデントハウス等の構内住宅をご利用できます
(3泊まで無料)
。
■初期研修医採用状況
採用・マッチング状況
マッチング定数
(※)
17年度
18年度
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
26年度
27年度
110
122
111
117
98
73
92
83
86
90
79
55
受験者数
マッチング数
54
二次募集(マッチング外)
採用者
2
採用者数(卒業生除く)
自治卒業生
女性数
(内数)
臨床研修修了者数(卒業生除く)
シニア進級者
55
0
60
60
0
60
60
1
60
56
56
43
0
0
60
61
61
56
45
49
0
1
2
62
58
47
2
2
58
52
41
54
41
47
51
43
1
3
3
2
4
3
4
3
3
2
6
52
51
55
52
60
57
25
60
57
21
56
51
12
44
40
32
58
52
17
44
40
25
50
47
83
46
57
17
59
44
52
28
28年度
51
51
23
採用者合計
55
16
53
52
43
45
41
30
35
30
36
43
40
41
(78.4%) (78.8%) (75.4%) (78.9%) (80.4%) (75.0%) (67.3%) (75.0%) (76.6%) (82.6%)
15
5
15
5
49
52
─
─
─
─
※マッチング定数は自治卒業生を除いた数
10
全国医学生対象の夏季・春季セミナー開催のお知らせ
毎年恒例の医学生対象の夏季・春季セミナーを今年も開催します! 経験豊富な講師陣が参加者一人ひとりに
親切・丁寧に指導いたします。
当院の豊富な設備を利用できる他、興味のある診療科の手技などを
幅広く体験することができます。
みなさまのご参加をお待ちしております。
夏季
セミナー
2016夏季セミナー in Jichi
■ 7/23
(土)
プログラム
9:30〜9:40
9:45〜10:00
10:00~11:50
11:50~13:10
13:30〜15:00
15:30〜17:00
18:00〜
選択種目内容
春季
セミナー
2016年7月23日
(土)
・24日
(日)
[詳細は下記のとおり]
医学部4〜6年生を対象としたセミナーです。
各クールの選択種目の中から自分が興味のあるセミナーをひとつ
ずつ選択することができます。
※各選択種目で定員を超えた場合は、
学年順で調整させていただくこともあります。
受付
オリエンテーション 日程説明
実践!臨床推論ケースカンファレンス
昼食
〈自治医大における初期研修ガイダンス〉
〈現役研修生が語るわくわく研修生活〉
第1クール
第2クール
Welcome Party
[1クールにつきひとつのセミナー(種目)
を選択できます]
■第1クール 腎泌尿器外科の手技を体験しよう ~パート1ロボット手術/輸血実習/
2017年3月頃 開催予定
[開催日は秋頃にホームページでお知らせします]
緩和のいろはを知ろう/CKDのみかた/赤ちゃんの命を救え!!
■ 7/24(日)
プログラム
8:00〜8:15
8:30〜10:00
10:30〜12:00
12:15〜13:15
13:30〜15:00
15:00〜
※セミナー終了後、個人面談も可能です。
また、
希望者は翌25日
(月)
に診療科の見学も
できます。
※宿泊は新レジデントハウスに部屋をご用意
しております。
( 先着順)
■第2クール 腎泌尿器外科の手技を体験しよう ~パート2マイクロ手術と再建手術/
頭頸部診察と処置/縫合・結紮の基本から外科診察、
ロボット手術まで/
目で見て分かる血液疾患/研修医が教える採血・ルート確保
~研修生活はじめの一歩~
シミュレーターを用いた胸腔ドレナージチューブ挿入手技実習/やさしい神経診察の方法と
実践/創造と病理─芸術療法・表現病理学・病跡学を横断して─
■第3クール 運動器にふれてみよう/胸部単純X線写真なんて恐くない!
「診ながら学ぶ」読影セミナー/
■第4クール レーザー治療を体験しよう/考えるフィジカル/ファロー四徴症:AtoZ/
心臓カテーテル検査ハンズオン/はじめてのトラベルクリニック 妄想旅行へようこそ
■第5クール ブタ心臓を使った弁置換術/RCPC/膠原病はじめの一歩~小さな一歩だが大きな一歩~/
危機管理、
あなたはコマンダーになれるか?─アナフィラキシー編─/メタボリックシンドローム
を理解しよう
※セミナーのタイトルは変更になる可能性があります。
最新の情報はホームページを確認してください。
■交通アクセス
JR宇都宮線「自治医大駅」
より、徒歩10分
・JR新宿駅より92分(湘南新宿ライン利用の場合)
・JR東京駅より89分東北本線[宇都宮線]快速利用の場合
採用およびセミナーに関するお問合せ
自治医科大学附属病院
卒後臨床研修センター
〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1
TEL. 0285-58-7252(直通)
FAX. 0285-44-1155
E-mail [email protected]
詳細はホームページで http://www.jichi.ac.jp/hospital/resident/
集合
第3クール
第4クール
昼食
第5クール
解散
Fly UP