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監 査 第 3 7 号 平成22年(2010)6月16日 長 長 岡 秀 人 様 出雲市議会議長 山 代 裕 始 様 出 雲 市 出雲芸術アカデミー 理事長 長 岡 秀 人 様 出雲市監査委員 勝 部 一 郎 出雲市監査委員 吾 郷 紘 出雲市監査委員 福 代 一 秀 洋 財政援助団体等監査の結果について(報告) 地方自治法第199条第7項の規定に基づく財政援助団体等監査を実施したので、 同条第9項の規定により、その結果を報告します。 -0- 監 第1 査 結 果 報 告 書 監査の対象 財政援助団体 出雲芸術アカデミー ①補助対象事業の運営状況 ② 第2 同 の経理状況 監査の実施期間 平成22年(2010)5月6日から同年5月31日まで 第3 監査の方法 今回の監査は、決算書、事業報告書及び付属書類を基に、関係職員に対する事情 聴取を行う等の方法により実施した。 第4 監査の結果 関係諸帳簿はいずれも証拠書類と適合しており、計数的には正確に処理されてい ることを認めた。また、事務処理についても概ね良好と判断したが、若干、不適切 で見直しの必要な事項も見受けられた。 監査委員としての要望事項は、次の2点である。 1.出雲フィルハーモニー交響楽団について 演奏会に多数の県外からの演奏者が出演して、一定の演奏レベルを保つことで、 楽団が音楽院で学ぶ子どもたちの目標となり、将来の演奏活動の場となることを 目指しているのは理解できるところである。しかし、平成20年度の演奏会は出 演者全体の約4割を県外の演奏者が占め、また、この演奏者に開催経費のおよそ 半分にあたる謝金・旅費等を支払った。この状況が果たして住民参加によるオー ケストラといえるのかいささか疑問である。今後、住民参加の割合や経費節減に 配慮した演奏会のスタイルについて検討し、楽団運営に反映させていただきたい。 2.楽器の購入について 原則、楽器は市会計で購入するとのことであり、アカデミーの予算書に計上さ れていないようである。したがって、いくら緊急性があるからとは言え、アカデ ミー会計から支出するのは、予算の目的外執行にあたるのではないか。安易な会 計処理に繋がらないよう留意し、今後、アカデミー会計で購入するにあたっては 市とも十分協議されるよう要望するものである。 第5 決算の概要 〔出雲芸術アカデミーの概要〕 出雲芸術アカデミーは、芸術文化を通して21世紀を支える子どもたちの豊かな 心を培い、個の持つ素晴らしい感性を引き出す「心」の育成の場として、平成17 年10月に開設された。また、地域芸術文化を支える指導者の育成と広く市民の積 極的な芸術文化活動への参加を促し、真に心豊かさと幸せを実感できる「芸術文化 の都出雲の創造」の実現を目指している。 現在、 「音楽院(子供たちの育成・市民文化活動促進)」、 「音楽研究院(学術研究・ 指導者育成・音楽芸術活動支援)」、「出雲フィルハーモニー交響楽団(演奏を通し た音楽芸術の提供と芸術文化の普及発展) 」の3つの機関が設けられている。 アカデミーには、理事長、副理事長、専務理事、理事、合計17名による理事 会が設置され、理事会は事業計画・予算及び事業報告・決算の承認等を行う。 平成22年度から、出雲市教育文化振興財団に業務委託している。 〔事業の実施状況〕 1)音楽院では、下記の講座を実施し、合計656人が受講。 ①幼児科【就学前の幼児を対象とした講座】※受講者314人 ◆親子コース/年間20~22回開催 ・3歳児〈愛称:リトル〉 66人(うち保護者33人) ・4~5歳児〈愛称:マミー&ミー〉 180人(うち保護者90人) ・6歳児〈愛称:トライ&ドゥー〉 68人(うち保護者34人) ②本科【小学生から高校生までを対象とした講座】※受講者201人 ◆合唱コース(87人)/年間40~44回開催 ・音楽入門 35人 ・合唱 52人 ◆オーケストラコース(114人)/入門 (年間36回開催) オーケストラ(年間40~44回開催) ・入門 19人 ・オーケストラB ・オーケストラA 40人 45人 ・オーケストラC 10人 ③別科【一般を対象とした講座】※受講者134人、月2回開催 ◆一般混声合唱(55歳以上)68人 ◆オーケストラレパートリー(18歳以上)66人 ④特別講座【未就学児ヴァイオリン講座】※受講者7人、月4回開催 2)主な演奏活動 ①第3回ファミリーコンサート(音楽院受講生) 開催日/4月29日、会場/大社文化プレイスうらら館、入場者/約800人 ②出雲フィルハーモニー交響楽団第10回記念定期演奏会 開催日/7月21日、会場/出雲市民会館、入場者/約1200人 ③講師演奏会「アカデミック・リサイタル」 開催日/9月28日、会場/大社文化プレイスうらら館、入場者/約300人 ④出雲フィルハーモニー交響楽団プロムナードコンサート2008 開催日/11月9日、会場/出雲市民会館、入場者/約800人 ⑤出雲の春音楽祭2009 開催日/3月29日、会場/出雲市民会館、入場者/約700人 〔平成20年度収支の内訳〕 ○収入;43,866,861 円 ①受講料 12,804,850 円 ②委託費 5,541,000 円 ③補助金 19,200,000 円(うち出雲市からの補助金 19,000,000 円) ④演奏会収入 2,992,200 円 ・ファミリーコンサート入場料 432,500 円 ・アカデミック・リサイタル入場料 177,100 円 ・出雲フィル定期演奏会入場料 1,456,400 円 ・出雲フィルプロムナードコンサート入場料 926,200 円 ⑤その他収入 886,793 円(出演料ほか) ⑥繰越金 2,442,018 円 ○支出;42,432,295 円 ①総務費 3,949,303 円 ②事業費 38,482,992 円 ・総務費 ・講座運営費 804,528 円 20,191,909 円 ・出雲フィル育成費 2,558,722 円 ・演奏活動費 9,262,587 円 ファミリーコンサート開催経費 1,624,124 円 出雲フィル定期演奏会開催経費 3,632,581 円 出雲フィルプロムナードコンサート開催経費 3,053,267 円 アカデミック・リサイタル開催経費 573,460 円 その他活動費 379,155 円 ・オペラ振興費 5,665,246 円 ○収支差引 1,434,566 円(平成21年度に繰越)