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ニュースレターNo.19 pdf
CONTENTS 1. 巻頭言「日本母子ケア研究会のあゆみと今後の活動について」 2. ~ 5. 第 14 回学術・実践報告会アンケート報告・結果 6. ~ 7. 第 14 回学術・実践報告会に参加して 7. ~ 8. 投稿「開業して 2 年」 「母乳育児支援は乳房ケアだけではない」 9. ~ 10. 新規会員募集・地方セミナー開催を希望される方へ・メルマガ配信案内 11. Information ※第 14 回実践報告会 役員 ・ 幹事紹介風景 ◇ニュースレター September2013 №19 巻頭言 日本母子ケア研究会のあゆみと今後の活動について 日本母子ケア研究会会長 伊東 厚子 第14回実践報告会が無事終了し、役員幹事一同ホッとするのも束の間、来年の15周年記念実践報告会に向 けてまた1年が始まったところです。毎年1年がこの実践報告会の開催で始まり、終わるのを繰り返し準備年か ら含めると15年の歳月が過ぎました。当時まだ5歳だった我が家の末っ子長男が20歳になり、月日の経つの は本当に早いものです。これまでの年月いろいろなことがありました。今から15年前に水戸で開催したプレ研 究会では初めて研究会の内容を録音し、手探りで研究会誌発行に至りました。その後、研究会会場を戸山サンラ イズ⇒青山ウィメンズプラザ⇒銀座ヤマハホールと転々とし、ヤマハホールの改築に伴い2007年の第8回実 践報告会から現在の桜木町はまぎんホールに落ち着きました。都内施設では銀座の立地にもかかわらず旧ヤマハ ホールは破格の安さで(と言っても仕込み前夜からの会場費だけで、80 万円以上かかりました。他の都内施設 は民間だと 100 万円を超える施設はざらです。) 毎年実践報告会後にご提出頂くアンケート用紙の結果には、 会員の皆さんからの貴重なご意見が書かれており、役員一同次回の開催に向けておおいに参考にさせて頂いてい ます。会員は日本全国から集まるため開催地の希望は毎年意見が出ます。都内希望や地方での開催を望む声は毎 年あります。会場については経費の面から言えば公共の施設を利用した方がはるかに会場費が掛からず、会の運 営に支障は出ません。しかし、現実問題として役員も2人しか都内在住ではなく、それぞれ仕事を持っており、 公共施設の抽選や応募に何回も平日足を運ぶことは困難です。会場の予約が6ケ月前で、しかも抽選という所が ほとんどで1年前の確約は取れず抽選にはずれたら会場の確保はできません。また、公共施設にはありがちな事 ですが、すべての準備・後片付けや、照明・録音・マイク・音声まで自分たちで行わないといけないとか、展示 や会誌の販売不可などの厳しい制約が付きまといます。ごみ処理もすべて自分たちの持ち帰りだったりします。 毎年研究会誌発行の都合上録音や音声はミスの無いプロに任せる必要がありますが、第2回の実践報告会である ウィメンズプラザの会場では初の2日間の開催中1日目に全く映像装置が映らないという致命的なトラブルが発 生しました。プロの映像スタッフも予想しないトラブルでした。私は当時副会長でしたが、トラブル対応にウィ メンズプラザの回遊式外廊下を何十周走り回ったか覚えていません。現在使用しているはまぎんホールは新幹線 利用の方々には不便だと思います。しかし、航空機利用の方には羽田から20~30分とかなり便利です。また、 音声設備・録音に不備は無く、広いロビーは展示も販売も自由、ごみの処理も一部お願いできます。役員幹事も 遠方からのため、すべて会場にお任せできないと当日中に帰ることもままなりません。このような事情から、来 年も6月22日にはまぎんホールで開催することになりそうです。今回初めて100人を割る参加者で、赤字に なってしまいました。おそらく、長期授乳の視点で仕事している専門職が少ないことも影響していたと思います。 来年のテーマは私たちの主眼としている「苦痛を与えない母乳育児支援」です。痛みや苦痛を伴う母乳育児法が 横行する中、私たちは看護者としてどう支援していくべきかを再確認する内容にしたいと考えています。是非会 員一人一人が周囲の方をお誘い頂きたいと思います。90 人の参加者がそれぞれ一人お誘い頂くとと 180 人の 参加者になります。幸い、はまぎんホールは 500 名以上収容できる広さですので、たくさんお誘い頂いても大 丈夫です。 「100 匹のサル」という現象をご存じでしょうか?ある島で1匹のサルがリンゴを水で洗って食べ ることを始めたらそのうちまねをしてその周りのサルが同じように2匹、3匹とリンゴを水で洗うようになった。 すると、いつの間にか100匹のサルが同じようにリンゴを水で洗って食べるようになった。そうしたら、いつ の間にか世界中のサルが同じようにリンゴを洗って食べ始めた…ということです。皆さんも自分の周りのまず一 人に日本母子ケア研究会の存在を知ってもらい、痛くない苦痛の無い母乳育児支援を伝えることが出来たなら、 そのうちいつの間にか日本中にラクで楽しい母乳育児が伝わります。現に吹田市民病院では、2回の吹田セミナ ーを通じて院内に日本母子ケア研究会の考え方が普及し、看護者全員が痛くないケアができるようになったそう です。素晴らしいことですね。苦痛のない母乳育児の普及により子育てが楽しくなり、また生みたい・母乳で育 てたいと思う人が増えれば少子化に歯止めがかかり、虐待も解消し、将来的にいじめ問題も無くなり、医療費の 高騰も抑えられ、平和で楽しい日本になるのではないでしょうか? 母子支援に関わる私たちは一人一人が未来の日本を創るために重要な使命を担っています。 -1- アンケート報告 第 14 回日本母子ケア研究会実践報告会 2013 年 6 月 23 日(日) はまぎんホールヴィアマーレ ◇基調講演 「長期授乳のメリット」 日本母子ケア研究会会長 小山自然育児相談所:伊東厚子 ◇教育講演 「哺乳類の原点にかえる母乳育児と子育て~野生のサルに学ぶ」 京都大学野生動物研究センター:久世濃子先生 ◇シンポジウム 長期授乳を実践「タンデム授乳を実践された 3 母子の記録」 マタニティールーム伊深:伊深佳洋子 「私にはつらかったタンデム授乳」 小山自然育児相談所:神崎久美子 ◇フリーディスカッション アンケート結果 参加者 89 名 アンケート回収 41 名 ( 回収率 46%) 1, 対象者 ①職業 ②勤務場所(複数回答) 病 院 産 院 クリニック 助産院 保健所 学 校 その他 記入無 合 計 助産師 7 5 9 4 (1) 5 4 34(1) 看護師 4 1 1 (1) 2 2 10(1) 保健師 1 1 ② ① 2 学 生 1 1 教 員 2 2 ③勤務年数 年 人 数 1 2 3 4 5 2 0 4 0 0 6 ~ 10 11 ~ 15 16 ~ 20 21 ~ 25 26 ~ 30 30 以上 5 3 8 5 4 5 記入無 5 ④今回の実践報告会は何で知りましたか?(複数回答) ニュースレター 人 数 19 D M 雑 誌 セミナー学会 H P 5 2 1 6 友 人 その他 記入無 6 5 2 2, 今回の学術・実践報告会で参考になったこと、又は興味をもたれたこと ・タンデム授乳・・・・・・・・5 実際に真近での経験がなかったので興味ありました。 タンデムという用語を知らなかった。 タンデム授乳に関してはケースも少ない。病院では関わりも少ないので興味は少ない。 タンデムナースィングに興味を持った。(特につらかった体験) タンデム授乳についてここまで深く考えたことはなかった。経産婦で上の子との関係性、 母乳継続するか否か、簡単に解決できないことが多々ありました。どんな方法をとっても お母さんも子供も心も身体も元気であることが大切であることを念頭において今後それぞ れのケースに関わっていきたいと思います。 -2- ・久世先生の講演・・・・・・・3 久世先生の講演では生物学的な出産・育児を学べ、シンポジウムではタンデム授乳のメリット・ デメリットを聞く中でタンデム授乳が人間独自のものであること、タンデム授乳のデメリットは 他の援助で軽減できると学ぶことができました。タンデム授乳を知らなかったので双方の意見が 聞けてとてもよかったです。 人の子育て動物園のサルと似ていると、久世先生のお話はとても興味深く楽しく聞きました。な かなかこのような広い視野で哺乳類としての育児、歴史を知る機会もないのでとても勉強になっ た。やたら長く飲ませることがよいわけではないことや「卒乳の時期」というとても深く大切な点 についてもディスカッション・意見が聞けてよかったです。 久世先生の講演がとても興味深く勉強になりました。今後ぜひとも東京都の助産師講習会の講演 をご推薦したいです。 ・伊東先生の講演・・・・・・・6 長期授乳の有用性がわかりお母さんたちにも説明しやすくなってよかった。 長期授乳によるメリット・乳癌・卵巣がんとの関係。 一歳以上の長期的な母乳育児支援を日常考えていなかったので参考になった。 長期授乳へのサポートの重要性はわかっていても総合病院では難しい⇒連携紹介が必要。 母乳育児が活発になっていること。 月経再来時期も悩んでいましたがすっきりしました。 ・サルについて・・・・・・・・9 生物としての人間について考えることができて楽しみました。 サルと人の違いと共通点。 オラウータンなどの研究で人の哺乳を考える視点は原点に返ることだと思えた。 サル・チンパンジーの離乳が興味深かった。 サルと人との育児の違い、出産間隔など眼からウロコでした。改めて人の母乳育児支援は重要だ と思いました。 母親の成育歴や経験が子育てに大きく影響すること。サルも人も一緒なんだなぁと思い、今回お 話を伺うまで思ってもいませんでした。また動物園で育ったサルは子育てしないこと、とても興 味深かった。 経済的・栄養的に恵まれているはずの現代の子育てのほうが狩猟民族や昔の子育てよりもストレ スフル厳しいと言うのがショックでした。サポートが大切ですね。「子供の質」を吟味しないサ ル達はすごいと思いました。 人の子育ての原点をサルや狩猟民族との違いからのアプローチは、いつもと違う視点から見るこ とができおもしろかった。 母乳や育児の原点(野生のサル)についてディスカッション。 ・児が乳頭を咬む原因は乳質。 ・久世さんの講演も伊東先生のシンポジウムも大変興味深い内容でした。 ・母親・子供の精神的な満足感(学術文献には出てこない重要な要因だと思いました)。 ・「かわいそう」という感情。 ・1歳迄月経が来ないようにしましょうと勧めている産院がありましたが最近母乳分泌多く完母の母に2 ヶ月(産後)で月経再来があったというお母さんも何人かいます。お母さんたちは月経再来にがっかり していましたが個人差があると思います。 -3- 3, 発表の中でわかりにくい、もう少し詳しく知りたいと思われた内容、用語はありましたか? ・タンデム授乳の意味。 ・タンデムの日本語直訳が記載されているとよかった。 ・抱っこ法「おなかが張る」→どういうこと?何かたまるの?と色々想像しました。 ・愛着形成について。 ・断乳、卒乳について。 ・伊深先生のパワーポイントの字がもう少し大きいと読みやすかったです。 ・伊東先生が最後におっしゃられた「飲み下手な子のしこりの残り」について、長期授乳が思春期まで続 いた例があったので母親に対してどう関わるとよかったのか伺いたかった。 4, 発表についての満足度 ①教育講演 満足度調査 25 20 人数 15 10 5 0 20 30 40 50 60 70 80 90 100 満足度(%) ②基調講演 満足度調査 25 20 人数 15 10 5 0 20 30 40 50 60 70 80 90 100 満足度(%) ③シンポジウム 満足度調査 25 20 人数 15 10 5 0 20 30 40 50 60 70 満足度(%) -4- 80 90 100 5, 次回の学術・実践報告会で講演してほしい講師・テーマがあれば ・オキシトシンについて。 ・岡田尊司先生(精神科医) オキシトシンと育児の関連性について。 ・高齢で実母の支援がない人(遠方、祖母も高齢)。 ・続けて第 2 子希望する人への対応・支援について。 ・夫をどう育児・家事に巻き込むかアイデア等。 ・向井先生の舌癒着についてもう少し詳しく学びたいですし、MW の皆様に知って頂きたいと思います。 ・抱っこ法再度。 ・長期授乳の重要性はわかっていても実際は難しい。 ・長期的混合栄養のサポート法。 ・母子分離時の乳汁分泌の維持について。 ・妊娠中の乳房ケアの時期・方法。 ・卒乳の乳房ケア。 ・乳頭保護器 , 搾乳器の弊害。 ・体重曲線について:許容範囲(身長・体重のバランス)。 ・おしゃぶりが良いのか悪いのか。 ・新生児や乳児の発育を促すマッサージ(整体)。 ・母乳育児をうまく進めるための母親の身体作り。 ・食事と母乳育児(母乳の質と児の好む物)。 ・仕事復帰と母乳育児の両立。 ・授乳される子供の側の心理。 ・授乳中の吐き気⇒授乳始めると吐き気嘔吐が出てしまうので止めたい。 ・精神的援助について。 ・「やめたい」時とは? 子供はどんな時? 何故そう思うのか? かたや 4 歳まで吸乳する子もいるのに何故? 6, 今後の研究会の在り方などについてのご意見・ご要望 ・被災地への支援はどのようにやっているのか知りたかった。 ・今回のような形を続けていただければと思います。 ・会場 冷房がききすぎて寒かったです。 ・地方での研修会の機会をたくさん増やしてほしいと思います。(名古屋・大阪) ・学術集会 , 総会の場所たまには違うところでしていただければ…。 ・助産師以外のフィールドのある方のお話は幅が広がるようで楽しいです。ありがとうございました。 ・皆仕事をしていて大変ですが会員同士の連携をどうしたら可能か… 1年に1回の研究会でしか集まれない。 ・具体的事例での話ができたシンポジウムには興味深い。 ・今年から再加入させていただきました。心を新たに学ばせていただきたいと思います。 ・発表のとき、映し出されているスライドが手元にあったほうが聞いている側からするとより良い。 ・年1回母子ケア研究会のシンポジウムに参加することでやはり母子関係は面白い。 もっと深く考えたいと思います。今後の発展を期待します。 -5- 第 14 回日本母子ケア学術・実践報告会に参加して 宮城県多賀城市:小山みねこ 以前から、日本母子ケア研究会については知っていま したが、なかなか日程が合わず、参加できないでいま した。今回は、初参加でしかも前日の懇親会から参加 させて頂くことができましたので、感じた事を書いて みたいと思います。 私が助産師の免許を取ったのは 40 年以上前で、長 年病院勤務をしました。一時助産師としての仕事を離 れた時期等もあり、産後入院を中心とした助産院を開 業してから 9 年になります。 この地区には、開業している仲間が数人いますので、 お互いに連絡を取り合って仕事をさせて頂いています。 2011 年 3 月 11 日の東日本大震災時、今までにな く多くの産褥入院を引き受ける事になりました。家族 を津波で亡くされた方や、家を流された産婦など、被 害にあった方達に寄り添い、出来るだけお世話をさせ て頂きました。病院から退院してすぐに私の助産院に 入院する方が多く、7 ~ 14 日間位の入院期間でした ので、一人での対応は難しく、隣接する仙台市で母乳 育児相談室を開業している佐藤ミツ子さんにお手伝い をして頂きました。 今回、彼女の勧めで日本母子ケア研究会に入会し、 第 14 回日本母子ケア研究会実践報告会に参加しまし た。「タンデム授乳ケア」の実践は、初めて聞く報告 で感動しました。今後、産褥ケアの中で取り入れたい と思っています。 最近、来院された産婦で 2 人目を妊娠したため、1 歳未満の第 1 子の卒乳を訴える方がいましたので、卒 乳のケアを一生懸命指導しましたが、上手くいきませ んでした。来院される方の中には、体調がすぐれない から…仕事に復帰したいから…第 2 子が欲しいから… などの理由で卒乳の相談に来られる方がいます。また、 福島原発事故による放射能汚染の不安を訴える産婦も います。地域の助産師の役割を再認識し、今後も母子 の幸せのために、産婦の悩み・不安を受け止め、寄り 添って行きたいと思います。 初めて参加してみて、懇親会および実践報告会は、 助産師仲間の学びと交流の場として、非常に有意義で かつ、とても楽しいと感じました。全国の仲間が頑張 っているかと思うと元気が出て、働けることに感謝の 思いが沸いてきます。 日本母子ケア研究会の更なる発展を願っています。 有難うございました。 -6 聖路加看護大学大学院 修士2年 助産学専攻 上級実践コース:枡谷 香奈 実習で病院や助産院に行く中で、母乳ケアは母親に なった方々から、もっとも需要のあるケアだと感じて いました。今回の日本母子ケア研究会のテーマでもあ った「長期的な母乳育児支援」は、実践において必要 不可欠な知識であると思い、いい機会を頂いたので参 加させて頂きました。野生のサルの授乳や育児から本 来、哺乳類としての人間の授乳や育児を見つめ直した ことはとても、興味深い発見がありました。サルと人 間においては相違点が多いのかと思っていましたが、 実際にはサルも子育てをするうえで「経験と学習」が 重要なことや、母親の生育歴や環境が出産や授乳に影 響を及ぼすこと等、人間とも共通点があることは大き な発見でした。基本的に授乳している間は 1 人の赤ち ゃんしか育てないサルに対し、人間は兄弟と新生児を 同時に授乳するタンデム授乳を行うことが出来ます。 タンデム授乳を行っている方に直接お会いすることが 今までなかったのですが、講演の中で実際の経験や苦 労されたことについてお話を伺えたことは勉強になり ました。今後、より良い母乳ケアを行うためにも、今 回の講演をきっかけに勉強に励みたいと思います。貴 重な講演に参加させて頂き、有難うございました。 聖路加看護大学大学院 修士2年 助産学専攻 上級実践コース:田中 奈央 今回、日本母子ケア研究会の報告会に初めて参加さ せて頂きました。長期的な母乳育児支援という観点か ら、様々な臨床での事例やオラウータンの母乳育児と 子育てなどについての講演を聞かせて頂くことは、学 校では学ぶことの出来なかった内容でした。また、将 来臨床で働くようになってからも、こういった場に足 を運び、生涯学び続ける姿勢を忘れないようにしたい と感じました。とても貴重な時間となりました。有難 うございました。 - 神奈川県立衛生看護専門学校 助産師学科:比嘉 可苗 今回の学会では、 「哺乳類の原点にかえる母乳育児」 ということで、サルと人との比較やオラウータンにつ いての話を聞くことができ、今までと違う視点から母 乳育児や子育てについて捉え考える事が出来ました。 サルは母親に抱きついていれば無条件に子供を愛する が、人間は子供の正常・異常に敏感で子供を吟味する とありました。私達人間は、本当に大事なことを忘れ てしまっているんだなと感じました。また、原点にか えって考える重要性についても今回学ぶことが出来ま した。 また、タンデム授乳について今回この会に参加して 初めて知ることが出来ました。母乳の授業では、いつ も母乳の始まりや継続することが主で、母乳の終わり つまり卒乳については少ないと思います。しかし、い つ母乳を終われば良いのか、妊娠したら授乳をやめる べきか等、実際の事例を聞くことが出来、そのような 対象者にも支援できるような助産師になりたいと改め て思うことが出来ました。そして、母乳の良さを改め て再確認できたと同時に、長期的な母乳育児の重要性 についても深く学ぶことが出来ました。この学びを、 今後、授業及び実習に活かして行きたいと思います。 アクセスし、見て連絡をくれる方も増えてきました。時 投稿 【 開業して 2 年 】 間が合えば、いつでもどこまでも、少し遠い時は小旅行 世田谷区:田中幾子 気分で出掛けています。最近はおっぱいでなく、相談事 などの希望もあり…「一日中赤ちゃんと 2 人きりなので 40 年の病院勤めを卒業して出張開業届けを出し、早 2 年が過ぎました。勤務助産師の時は、正常分娩は助産 師で出来る、おっぱいは助産師が専門で薬が必要な時は 助産師の判断で医師に相談するなどのスタンスで医師・ 患者さんと良い関係を保ちながら努力してきました。難 しい時もありましたが…今はバックボーンがあることが、 どんなに楽で安心できるかということがよくわかります。 出張依頼では乳房トラブル・分泌不良で声がかかること が多く、訪問して母子ケアでの全身のケア乳房ケアを行 い翌日、調子はどうか電話訪問しています。1 回の訪問 で「良くなった」と聞くのは、ものすごく嬉しいし、助 産師として手助けできることがどんなに嬉しく、また責 任を感じることか…喜びが大きいと実感しています。開 業して一番困ったことは代金を貰う時「○○円ですよ」 と言うのに抵抗がありました。「40 年も直接お金のやり とりをしてこなかったせいだろうか?」「助産師の技術 を安く売ることはない」「よくなるだろうか?」「医師に 相談させてなくていいかしら?」など、葛藤の中で「助 産師会で決まっているのですよ。」と伝えているうちに 抵抗が少なくなってきて、スムーズに伝えられるように なってきました。今は赤ちゃん訪問と世田谷区 3 カ所の 健康つくり課で、両親学級 2 カ所と 4 ヵ月までのクラ ス 2 カ所を担当させてもらっています。母乳相談も健康 話相手が欲しい、こんなやり方でいいの?」など、全身 ケアをしながら対応しています。内容によっては受診を 勧めたり本人の了承を得て健康つくり課へつないだりす ることもあります。先日は、≪ママ友の会≫にお呼ばれ して、ママたちと話やケアができ、身体が楽になったと 喜ばれました。 ― 助産師の仕事はなかなか、いいもんだと思いながら 楽しんでいます ― 【 母乳育児支援は乳房ケアだけではない 】 飯能母乳育児相談所:茂木真貴子 ることと、訪問に行った人からの依頼です。世田谷区の 4 人のお子さんを母乳で育てている K さんが 4 月に 来所されたときの事です。いつも元気な K さんですが、 その日は「上 3 人の子供の新学期の行事に追われ、も うくたくたです。」とおっしゃりながら入って来られま した。珍しく顔色も冴えません。早速ベットにお休み 頂きました。おっぱいは柔らかく何のトラブルもなさ そうです。こんなとき K さんのニーズは何でしょう? ≪疲労≫に着目すべきだと思います。≪疲労≫は明らか に健康レベルの低下です。健康の保持増進はまさに看 護の仕事です。まず、寝姿を観察すると腰痛や疲労し ているときに見られる尖足です。乳房ケアに加えポラ リティー・テルミー・オイルマッサージ等で疲労回復 に努めます。もちろんこれらのケアは乳腺炎の発症予 助産師会で「助産師マップ」があり、インターネットに 防にもつながります。実際 4 月の新学期、Kさんのよう つくり課からの紹介もだんだん増えてきています。一番 嬉しいのはケアを受けたケースがお友達を紹介してくれ -7- に時間に追われ、気疲れした方を多く見かけます。4 人 好きです。旅行でホテルに泊るときも炊飯器とお米を持 のお子さんをかかえ、お母さんがくたくたでは家の中は って行き、昼食用に皆でおにぎりを作るのだと可笑しそ どうなってしまうのでしょう?少しでも、元気になって うに話してくださいます。こどもが可愛い、育児が楽し お帰り頂けるよう持てるスキルを駆使してケアにあたら いと3人生み育て、上のお子さん達の希望もあり4人目 なければと思います。K さんとは 12 歳になる 1 番上の を出産されたのです。上のお子さん3人は母乳をのんで お子さんのときからのお付き合いです。どのお子さんの いる末っ子のそばで、自分は何歳で卒乳したかを楽しそ ときも月に 1 度のケアを受けにいらっしゃっています。 うに語り合い、「お母さん、今月はちゃんとおっぱい相 お子さんの体重増加・離乳食・卒乳など一緒に考えてき 談に行った?」と長女から声がかかるそうです。「母乳 ました。これまで大きな乳房トラブルは無く、どのお子 相談」を何か大切な事ととらえていてくれる様で嬉しく さんも穏やかで賢く仲の良い兄弟です。子育て上手な K 思います。いつも母親の授乳風景を見て育っているKさ さんはお子さん皆で食事作りをしたり、その他の家事を んのお子さん達は将来、きっと、大切な事、当然の事と してテレビを見せている暇はないそうです。どの子も読 して母乳育児をしてくれるのではないでしょうか。「ラ 書好きに育っています。母乳育児をしていたら、自然に クで楽しい母乳育児」を実践している K さんからいろ 伝統的な和食になっていったそうで、みな家のご飯が大 いろな事を学んでいます。 “メディカエクセレントDVDシリーズ” ≪ラクで楽しい母乳育児の支援≫看護者が知っておきたい知識とケア 監修:伊東 厚子(小山自然育児相談所所長) 上巻:全身ケア・妊娠編 下巻:産褥・トラブル編 母乳育児支援を行う皆様へ~はじめに~ ○ 医療従事者のこころがまえ ○ ○ 授乳・ポジショニング ○ 産褥早期の乳房・乳頭トラブル ○ 卒乳までの支援 ○ 全身ケア 妊娠中の乳房ケア ○ 授乳・ポジショニング ○ ○ ○ 出産後の母乳育児支援とトラブル対応~はじめに~ ○ 母乳育児支援を行う皆様へ~おわりに~ 妊娠中からできる母乳育児支援する~おわりに~ 各巻定価¥31,500( 税込 )⇒会員様特別価格 28,350 円 ( 税込 ) ☆ケアの仕方・対応が学べる !! 収録時間約 40 分 -8- 新規会員募集 新規会員を募集しております。お友達、職場の先輩や後輩で日本母子ケア研究会にご興味がありそうな方、 日本母子ケア研究会を教えてあげたい方などお誘い下さい。今以上に視野が広がり今後のお仕事や活動の お役にたてると思います。まずは、お電話、メールなどお問合わせください。 日本母子ケア研究会入会のご案内 入会手順は次のとおりです。 1, 下記口座に年会費 5,000 円を払い込みください。(4/1 ~ 3/31 日を 1 年とします。) ※郵便振替口座 00580-1-72806 ※加入者名 日本母子ケア研究会 * 通信欄に「年会費」とお書きください。 * 払込は登録の都合上、1 人 1 枚で払込をお願い致します。 2, 入会申込書を切り取り、FAX または郵便にて事務局までお送り下さい。 * 年会費払込日の日付は必ず記入してください。入会日になります。 * 間違えやすい文字、名前、地名にはフリガナをお付けください。 * ホームページからも入会申し込みが出来ます。 HP: http://www.boshicare.com ☆会員の皆様には、研究会の案内・ニュースレター・研究会誌をお届けします。 他に、会員価格で研究会・セミナーに参加できる特典があります。 切り取り線 【 日本母子ケア研究会入会申込書 】 日本母子ケア研究会に入会いたします。 平成 年度入会:会費払込 年 月 日 Eメールアドレス ふりがな お名前 メールマガジン配信希望 ご自宅ご住所 〒 - 希望する 希望しない TEL FAX 所属先 (勤務先) 資格 所属(勤務先)ご住所 〒 - 助産師・看護師・保健師 医師(小児科、産科、他)・その他( ) TEL FAX 郵送物のお届け先 ご自宅 勤務先 ※チェックが無い場合には、ご自宅へご郵送させて頂きます。 ◇日本母子ケア研究会会員名簿にお名前・ご住所・所属先(勤務先)の掲載をしても良いですか? 掲載可 掲載不可 問合せ / 郵送先 ※チェックが無い場合には、掲載させて頂きます。 ◇2013 年 7 月 1 日より、事務局が変更となっております。 〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂 8754 株式会社日本創健内日本母子ケア研究会事務局 【TEL】0265-82-3600/【FAX】0265-82-5177 【E-mail】[email protected] ※メールアドレスも変更となっております。 【HP】http://www.boshicare.com -9- 地方セミナー開催を希望される方へ 吹田市民病院のように地方でのセミナー開催や実践報告会開催をお考えの方が いらっしゃれば、事務局までご相談下さい。また、今後の母子ケア研究会の活動 についてはメールマガジンでも配信しますので、ぜひご登録下さい。 《メディカセミナー開催日程》 ※この日程近辺で、地方セミナー開催を希望される場合には、 事務局宛にご相談ください。 2014 年 1 月 19 日(日) 九州:福岡SRPホール 〒814-0006 福岡県福岡市早良区百道浜 2 丁目 1 番 22 号 2014 年 2 月 23 日(日) 京都:京都リサーチパークバズホール 〒600-8813 京都府京都市下京区中堂寺南町 134 2014 年 3 月 9 日(日) 横浜:関内新井ホール 〒231-0015 神奈川県横浜市中区尾上町 1-8 ◇第 15 回学術実践報告会のご案内◇ 平成 26 年 6 月 22 日(日)開催予定 横浜桜木町はまぎんホールヴィアマ―レにて <テーマ>看護の視点から考える母乳育児支援~苦痛を与えていませんか~ 教育講演:(仮題)「一番初めに母子にかかわる専門職として知っておくべきこと」 東京福祉大学名誉教授 / クロスロード・フォー・ソーシャルワーク社主宰 ヘネシー澄子先生 [ヘネシー澄子先生プロフィール] 東京外語大仏語科卒業後ベルギーとアメリカに留学 ニューヨークフォーダム大学で社会福祉学修士号・コロラドのデンバー大学で博士号取得 ニューヨーク大学社会福祉大学院助教授を経てコロラド州へ移住し、インドシナ難民のため「アジア・太平洋人精 神保健センター」を創設。PTSD 患者の治療を主にする 73 名のアジア系精神保健セラピストを養成。 平成 12 年新設東京福祉大学の実習担当主任教授として日本に赴任。教鞭をとりつつ日本各地で福祉の多分野に渡 る講演や事例研修会を行う。平成 16 年同大を退職し帰米。 コロラド州オーロラ市に夫と共にクロスロード・フォー・ソーシャルワーク社を設立。 日本の児童福祉に携わる人たちの研修を日米両国で行っている。 著書:「子を愛せない母 母を拒否する子」(学習研究社) 「気になる子 理解できる ケアできる」(学習研究社) 【メルマガ配信を始めます】 母子ケア研究会の活動情報などをいち早く、メールにてお知らせさせて頂きます。 手順はとっても簡単 !! [email protected] へ空メールをお送り頂くだけで、 登録できます。皆様の登録、心よりお待ちしております。 お知らせ ◇会報誌第 14 号発行 2013 年 10 月末予定“長期的な母乳育児支援” Ⅰ, 教育講演「哺乳類の原点にかえる母乳育児と子育て~野生のサルに学ぶ」 京都大学野生動物研究センター 久世濃子先生 Ⅱ, 基調講演「長期授乳のメリット」 日本母子ケア研究会会長 小山自然育児相談所 伊東厚子 Ⅲ, シンポジウム ①長期授乳を実践「タンデム授乳を実践された 3 母子の記録」 マタニティールーム伊深 伊深佳洋子 ②「私にはつらかったタンデム授乳」 小山育児自然相談所 神崎久美子 ③会場とのディスカッション 会則 - 10 - Information 「研究会誌《講演集》」その他書籍販売のお知らせ 追加・バックナンバーのお求めは、FAX/ メールにてお申し込みください。 ホームページからも購入申し込みが出来ます。 【研究会誌】 発足準備号「分泌機能異常ケア」(2000 年 9 月発行) ¥1,500 ¥1,500 第 1 号「直接授乳がうまくいかないとき」(2001 年 12 月発行) ¥1,500 第 2 号「母乳不足をどうとらえるか」(2002 年 6 月発行) 第 3 号「乳房トラブルをおこさないためのケア」(2003 年 1 月発行) ¥1,500 第 4 号「授乳中のケア~乳頭トラブル」(2004 年 1 月発行) ¥1,500 第 5 号「これでいいのか?哺乳量」(2005 年 5 月発行) ¥1,500 第 6 号「赤ちゃんはなぜなくの?赤ちゃんのしぐさが意味するもの」 (2006 年 5 月発行) ¥1,500 第 7 号「母乳育児につまずかせないために」(2007 年 3 月発行) ¥1,500 第 8 号「母と子の心を癒す母乳育児支援 ~精神的に難しい事例への母乳育児支援」(2008 年 3 月発行) ¥1,500 第 9 号「卒乳への母子支援」(2009 年 2 月発行) ¥1,500 第 10 号「ラクで楽しい母乳育児実現のための支援 ~正しい看護診断のケア~」(2010 年 2 月発行) ¥2,000 第 11 号「適正な母乳分泌量に導くケア」(2011 年 3 月発行) ¥1,500 第 12 号「情報過多の中の子育てを考える」(2012 年 3 月発行) ¥1,500 第 13 号「母乳育児が辛くなるとき ~育てにくさの要因を探る~」(2013 年 3 月発行) ¥1,500 ・2009 改訂版 母乳育児の知恵袋 Q&A集 ¥1,500 ・ペイネイタルケア別刷 「乳房ケア 特集号:トラブルをおこさない乳房ケア」 ¥500 【送料】1-3 冊:メール便 /¥250 4-6 冊:宅急便 /¥500 7 冊以上:宅急便 / 無料 ご注文・お問合わせ 日本母子ケア研究会事務局 FAX:0265-82-5177 E-mail:[email protected] HP:http://www.boshicare.com 日本母子ケア研究会ニュースレター 19 号 発行日 平成 25 年 9 月 編集・発行 日本母子ケア研究会 / 代表:伊東厚子 事務局 〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂 8754 株式会社日本創健内 TEL:0265-82-3600 FAX:0265-82-5177 HP http://www.boshicare.com