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豊かな海と深い歴史に育まれた 居心地の良い滞在型マリーナ!!
豊かな海と深い歴史に育まれた 居心地の良い滞在型マリーナ!! 若狭湾の中でも天然の良港として、また古くは海軍、そして現在は海上自衛隊の基地としての顔を持つ舞鶴港。大型船 や自衛艦などが往来する東舞鶴、そして漁港的な要素の強い西舞鶴のちょうど真ん中、中舞鶴に位置するのが舞鶴セント ラルマリーナである。舞鶴市は京都府北部でも最大の都市であり、京阪神からのアクセスも車で約90分と良好。また、古くか ら海軍の拠点として栄え、戦後は引き上げ船の帰港地にもなっており、「岸壁の母」の舞台としても有名な港町だ。深い歴史 を色濃く感じさせてくれる。舞鶴セントラルマリーナは1996年にオープンして、今年で11年目を迎えている。100%陸置となっ ており、キャパシティは中~大型艇を中心に約120隻を保管できる。艇置場のすべてに洗艇用の給水蛇口を備え、自身の艇 置場で水の使用ができるほか、各夜間照明灯には電源コンセントがあり、10OVの電源が使用でき、ヤードでも船中泊を可能 としている。上下架は12トンの吊上式クレーンを装備し、夜間での上下架も可能。ベテランスタッフの操作のもと、最短5分の 揚陸時間を誇っている。ここのマリーナでもっとも特徴的なのは、滞在型のマリーナ施設だということ。グリーンゾーンが設け られ、ブランコ、ウッドテーブル、BBQコンロを設置。オーナーは自由に使用できるようになっており、夏場はテントを張ることも 可能(無料)。そして、オーナーに好評を得ているのがログ・キャビンの存在だ。9.9平方mのキャビンはこじんまりとしながらも 設備は十分(1F/6畳・ロフト/3畳・エアコン・TVアンテナ・10OVコンセント付きで1棟189万円)。全22棟設置されているがすで に満室になっており、ヤード拡張に合わせて増棟計画を検討しているという。 マリーナのセンターハウスにはロッカールームや シャワー室、炊事室などが設置され、オーナーは自由に使用できることはもちろん、炊事室で調理した魚を楽しむロビース ペースなどもある。オーナー同士やマリーナスタッフが集まり、宴会になることもしばしばだとか。 ここを訪れて感じたのは、オーナー、スタッフがそれぞれ「あう ん」の呼吸を持つというか、心からマリンライフを楽しんでいると いうこと。9割方のオーナーが釣りをメインにポーティングを楽し んでおり、マリーナスタッフもそれぞれに太公望であることから、 何があれば便利とか、まさに「痒いところに手が届く」サービスを 展開している。マリーナの基本理念は「マリーナ運営は保管業 務にあらず、サービス業である」と捉えており、それが見事に反 映されていることも、そのような印象を感じた理由なのであろう。 舞鶴セントラルマリーナに興味のある方は、ぜひ一度訪れてみる ことをオススメしたい。海、街、スタッフが最上級のもてなしをし てくれることだろう。 100%陸置。中~大型艇を中心に120隻のキャパシティを持つ。 若干の 空きが現在あるとのことだ。 よりマリンライフを楽しんでもらうため、オーナー用ログキャビンを設置。 全22棟は現在空き待ち。拡張計画も進められている。 上下架は12トンの吊上式クレーンで行う。夜間 揚降にも対応し、ベテランスタッフの操作のもと 最短5分での揚陸を可能としている。 一時係留用の桟橋は現在3本で、最大15隻の 係留が可能。ビジター係留も要予約にて受付て いるとのことだ。 取り扱いの燃料はハイオクガソリンと軽油の2種 類となっている。給油などもスムーズに行われ る。 センターハウスのロビーは座席数43と広々。飲 食物のサービスはないが、炊事室があり、釣っ た魚を調理して食事することもできる。 メンテナンスヤードも完備。契約艇の整備のほ か各メーカーやサービス業者とも連携し、オー ナーに最適なサービスを提供する。 釣った魚をさばくための下処理のスペースも完 備。太公望には嬉しい、まさに「痒いところに手 が届く」サービスだ。 星加さん艇のトレードマー クが「こいのぼり」。さなが ら大漁旗のよう? ほし か 星加良三・る美さん 大阪府在住で職業は自営業。ボート歴は11年 で、現在3艇目となるヤマハFG-35は6月27日に 進水したばかりの新艇である。艇名の「R-Ⅲ」 はご夫妻それぞれの名前のイニシャルからとら れている。いつも一緒にボーティングを楽しんで いるという。 子どもの頃からずっと続けているほどの釣り好きという星 加さん。ボートを所有したのも釣り好きが高じてのことだと いう。下ろしたての新艇となるヤマハFG-35はフィッシング用 のボートであるために購入。波さばきが今まで所有していた ボートとは全然違うようで、引き波に対しても揺れが少なく 高い波にも強いとお気に入りの様子である。そんな星加さ んはボートを所有してからずっと舞鶴セントラルマリーナに 置いており、もう11年にものぼる。舞鶴の海はボート購入以 前から遊漁船などで通っており、ボートの購入先からの薦 めもあって同マリーナに決めたとのこと。日本海側の方が魚 の種類が豊富なことも気に入っていると語り、季節によって 句な魚を句の釣り方で楽しんでいる。また、周辺海域の印 象を「来た時によって海の雰囲気が違うのも良い」といい、リ ラクゼーション効果も楽しんでいるご様子だ。そして、出航 する際にいつも同行しているのが奥様のる美さんだ。ご主 人が船を購入してから始めたという釣りはめきめき上達し、 今ではタイとか大きい魚はご主人よりもうまいらしい。 また、他の趣味として陶芸もやっており、獲物に合わせた器 も作り、おいしく調理をして食べるのも楽しいと語る。獲物を 盛る姿を思い描くと、創作意欲も湧くのだとか。「風の流れ や湖の流れが毎回違うから、海の顔も毎回違うのが新鮮で すね。いつも海に感謝の心で行っています」と語ってくれ た。 オーナー向けのログキャビンも所有する星加さんご夫妻。 以前はホテルに泊まったりもしたが費用がかさむし、テント 泊や車中泊もしたが、今度は疲れがとれない。そんな時に ログキャビンの分譲が始まり、購入。疲れが取れるし、何よ りアフターボーティングの充実度が全然違うとこちらもお気 に入りとのことだ。 また、マリーナのサービスについては「他のマリーナは知ら ないけど、臨機応変の対応をしてくれ、居心地が良い」との こと。何より、スタッフが皆親切で和気あいあいとしており、 滞在中は食事も大体一緒にとるほどの気さくな関係なのだ という。ただ来ただけでスッと帰るのではこのような関係は 築けない。星加さんご夫妻の充実したボートライフにはマ リーナスタッフとの交流も含まれているに違いない。これから も体力が続く限りはここでのボートライフを楽しむと締めく くってくれた。 奥様自作の陶芸作品。魚を盛るのに良さそうな、センスの良い器であ る。 も ともとは磯釣りが好きでキャリアは40年以上の太公望 である内田さん。ボート所有後はもっぱらボートフィッシング をメインに楽しみ、アジやタイなどをメインに釣果を重ね、 釣った魚をご家族でおいしく食べるのが楽しいとのことだ。 舞鶴セントラルマリーナにボートを置くようになって10年。以 前は三方五湖に置いていたが、周囲ではPWCなどのマリン レジャーが主流であり、「静かな海」を求めてこちらに移って きたのだという。日本海側の穏やかな感じが好きとのこと で、周囲の漁師さんも好意的で、トラブルなどが皆無なの も良いと語る。釣りには1人か奥様と出るのが常というが、 奥様は釣りはやらず、横で見ているだけらしい。が、それで も「海に出ているだけでも気持ちが良いですよね」と奥様。 夏場はご家族でクルージングなどを楽しむのが内田家の恒 例行事だとも語ってくれた。前述の星加さんと同様に内田 さんもマリーナ特有のログキャビンの所有者。内田さんの キャビンは愛艇置場のすぐ脇にあり、愛艇を眺めながら一 杯・飲むなんていうこともできるのだ。取材時にはちょうど奥 様が植えたアジサイが良い感じに咲いていた。ログキャビン を所有してからは海に出なくても花の手入れなどで、かなり の頻度でここを訪れるとのことだ。「魚が釣れるようになった のは、ここ数年のことです。それまではあんまり釣れなかっ たけど、皆さん色々と教えてくれるので」という。他のオー ナー同士の交流も深いようで、マリーナ全体でマリンライフ を満喫している。 奥様と娘さん、そしてお孫さんとの ショット。家族ぐるみで海を楽しん でいるのだ. 愛犬のレオンくんはマリーナの人 気者。マスコット的な存在となって いる。 まさる 内田 賢さん 大阪府在住で、職業は設備関係の自営業を営む。ボート歴は途中間を 空けて20年のキャリア。現在で4艇目という愛艇はヤマハPC‐27(艇名は MIYABI)。奥様と娘さん、そしてお孫さん(茉依ちゃん)に愛犬のレオン君 と取材に臨んでくれた。 もちろん、スタッフも同様に気さくで親切であり、ゆったりとし た気持ちでリラックスできるのが 何よりの癒しになっているよ うだ。これからも同マリーナを拠点 にして、マリンレジャー& ボートライフを楽しんでいくという内田さん。家族みんなでマ リンライフを謳歌しているのが伺えた。 舞鶴湾の美しいリアス式海岸と舞鶴の市街地が一望できる海抜325mの展 望タワー。五老ヶ岳公園に位置 し、カフェテラスなどもある。(入館料:大人 200円) 地下1300mから湧き 出す天然温泉で、炭 酸水素ナトリウムと 塩化物泉が含まれ る成分は一般に「美 人の湯」とされる。舞 鶴西ICに程近い好 立地なので、マリン レジャー帰りにも好 アクセスだ。(料金: 大人700円) 五老スカイタワー 五者ケ岳公園展望タワー管理室 [TEL&FAX]0773-66-2582 舞鶴港で上がった新 鮮な魚介類と、自家 製麺のうどん・そば などが楽しめる居食 屋。事前に連絡すれ ば、釣った魚も調理 してくれる。ちなみ に、代表の水谷氏は マリーナにボートを 置くオーナーゲスト で、頻繁にマリーナ に足を運んでいるの だ。 たかお温泉 光の湯 [TEL]0773-77-1126 [URL]www.hikarinoyu.com [営業時間]10:00~23:00(受付は22:30まで) [休館日]年中無休 舞鶴セントラルマ リーナからも好アク セスである伊根の舟 屋。ボートで訪れた 際には、港に着岸し て街の散策が楽しめ る。マリーナオススメ スポットは「なぎさ 鮨」。新鮮な魚介類 のほか、へしこ寿司 が名物なのだ。 凡愚(ぼんぐ) [TEL&FAX]0773-77-1488 [URL]www.bongu.org [営業時間]11:00~23:00(ラストオーダー22:00) [定休日]年中無休 舞鶴の新鮮な魚介 類を堪能できる。鮮 魚販売の海鮮市場 とテイクアウトができ る屋台村、「道の駅」 にもなっている消費 者プラザなどで構成 されており、連日賑 わいを見せている。 舞鶴港とれとれセンター 伊根の舟屋 舞鶴さかなセンター協同組合 [TEL]0772‐32‐0285 [TEL]0773-75-6125 (なぎさ鮨:大きなお店ではないので、予約してからの来店を) [営業時間]9:00~19:00 (海鮮レストラン=11:00~22:00) [定休日]水曜日(祝祭日は営業) 舞鶴セントラルマリーナのスタッフはベテラン揃い。周辺海域や釣り情報、ボートに関して頼りになる精鋭なのだ。 舞鶴セントラルマリーナ 京都府舞鶴市字長浜820-1 [TEL]0773‐66‐2880 [FAX]0773‐66‐2890 [URL]www.daitsu-g.co.jp/marina/ [営業期間]1年中(年末年始休業あり) [定休日]火曜日 [営業時間]5~10月の土日祝日8:00~20:00 5~10月の平日9:00~18:00 ※その他はお問い合わせください。 [収容能力]陸上120隻 [ビジター利用可否]可(要予約) 文= text by ONUMA Hiroshi 写真= photography by KAWAI Shinya 平成19年10月号掲載記事より抜粋