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再生可能エネルギーの国デンマーク
0 40 4 DENMARK 04 04 GLOBAL REPORT 再生可能エネルギーの国デンマーク Renewable energy in Denmark デンマーク ンマーク ーク コペンハ ーゲン市 の 挑 戦 コペンハーゲン 「 C P H 2 0 2 5 気 候 プラン」 2 3 4 コペンハーゲン 1 コペンハーゲン グリーンでスマート、カーボンニュートラルな街 コンゲンニューストウ駅 6 2 0 5 0 年に化 石 燃 料ゼロをめざすデンマーク政 府と歩 調を合わす ように、首都コペンハーゲンではCPH2025気候プランを制定して オアスタッド地区 いる。それは、2025年までに人口を20%増の65万人としながらも、 世界初のカーボンニュートラル首都を目指す挑戦的なプラン。この 実現のために、エネルギー消費、新エネルギー創出、環境に配慮し た交通手段、都市運営の4つの分野にフォーカスを当て、取り組み 至 スルセホルメン地区 オアスンド橋 スウ ェー デン が進んでいる。 7 5 しかし下 水 設 備を近 代 化することにより飛 躍 的に浄 化され、2 0 0 2 年には市営の水泳場がオープンするまでに改善した。周辺ベイエリ 環 境に配 慮した交 通 手 段 アでは2025年までに住宅と商業施設も含めた再開発が進む。ここ CPH2025では、コペンハーゲンにおける全移動手段の75%を徒 ではスイミングクラブも組織され、市民は氷が張った厳冬でも水泳 歩、自転車、公共交通とし、中でも通勤通学は自転車利用を50%に を楽しみ、市中心部の活性化に大きく貢献している。 する目標を掲げている。この背景には政府の環境政策がある。デン マークでは運 輸 のためのガソリンとディーゼ ルオイルは、エネル ギー税 、N O x 税 、C O 2 税など、重く課 税されており、これに新 車の オアスタッド地 区の街づくり 取 得 税と燃 費に応じた高 率な物 品 税が課せられているため、自家 オアスタッド地区はコペンハーゲンの中心部から鉄道で10分以内 用 車を所 有するハードルは高い。政 府は2 0 5 0 年までに輸 送 部 門 の位置に開発されている地域。主要空港や、デンマークとスウェー で100%再生可能エネルギーを使用する目標を掲げている。現在、 デンを結ぶオアスンド橋からも近距離にある。 市 内には自転 車 用レーンが 整 備され、部 分 的に追い越しレーンも 計 画では、オアスタッド地 区は住 宅 地と商 業 地が隣り合わせで併 設けられ、約 1 / 3 の 市 民が 快 適に自転 車を利 用している。コペン 存するミックスタイプの都 市として開 発される予 定 。この地 区は大 ハーゲン市での自転 車 走 行 距 離 の 総 合 計は1日あたり約 1 2 0 万 きく4つのエリアに分かれており、地 下 鉄 、道 路 、運 河 、水 域 、自転 kmで、これは、地球から月までのおよそ2往復分に相当する。 車 道などで結ばれている。これらのエリアは開 発の進 行 度が異な 8 9 13 り、独自の特徴を持っている。オアスタッド北部エリアはすでに完成 しており、アマー国有地エリアでは部分的に開発が進んでいる。オ 蘇るハーバーエリア 1 メトロには、先頭車両と最後尾を除き 自転車を積み込むことができる アスタッド地 区ではすでに施設の利用が行われ、南部地 区では住 2 スルセホルメン地区に2002年オープンした公衆水泳場 コペンハーゲン市の南にあるスルセホルメン地区は、デンマーク港 宅への入居が始まっている。 の 延 長 線にあるベイエリア。かつては、工 業 用 水で汚 染されてお 現在、オアスタッド地区の居住人口は約5千人で、家族構成、年齢 5 コペンハーゲン市の橋のたもとにある、 通過する自転車をカウントし利用促進をPRする表示ボード り、ここで泳ごうなどと考える人はいなかった。市の旧 式の下 水 設 などに合わせて大小さまざまな規模の住居が建設されている。就業 6 メトロに自転車を積み込み出勤する市民 備と地 元 企 業からの工 場 排 水によって水 質は汚 染され、整 備され 人口は約 1 万 人だが、1 5 ∼ 2 0 年 後には、居 住 人口は2 万 人 、就 業 ない状態のまま、この地域全体の荒廃も進んでいた。 人口は6∼8万人まで増加すると想定されている。 4 自転車レーンと並走する公共バス 7 さまざまなデザインの自転車が行き来する交差点 ∼ 8 13 11 19 3 オアスタッド地区では地上を運行するメトロ 10 ユニークでありながら採光・断熱に優れた建物が立ち並ぶ オアスタッド地区の都市開発 12 20