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市原火力発電所建設計画
環境影響評価方法書
用語集
平成 28 年 2 月
市原火力発電合同会社
この用語集は、当社ホームページからダウンロードできます。(http://www.itpgeneration..co.jp/)
2
©2016 市原火力発電合同会社
市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
解
用語集
説
【あ行】
あ
アンモニア
分子式 NH3で表される無機化合物。常温常圧で無色の気体で、特
有の強い刺激臭を持つ。水に良く溶けるため、水溶液(アンモニア
水)として使用されることも多い。石炭火力発電所等におけるばい
煙処理用の脱硝装置(窒素酸化物を除去する装置)の還元剤として
用いられる。
い
い お う
硫黄酸化物(SOx)
硫黄の酸化物の総称で、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)
などがある。ソックス・SOx ともいう。石油や石炭などの化石燃料
を燃焼するときなどに排出される。硫黄酸化物は水と反応すると強
い酸性を示すため、酸性雨の原因になる。大気汚染防止法の規制対
象物質となっている。
1 時間値
大気質の測定において、60 分間試料吸引を続けて測定する場合の
測定値。大気汚染に係る環境基準では、二酸化硫黄(SO2)、一酸
化炭素(CO)、浮遊粒子状物質(SPM)
、二酸化窒素(NO2)は 1
時間値の 1 日平均値によることとしている。
一般環境大気測定局
一般環境大気の汚染状況を常時監視(24 時間)する測定局である。
(一般局)
環境基準が設定されている二酸化窒素(NO2 )、浮遊粒子状物質
(SPM)
、光化学オキシダント(OX)
、二酸化硫黄(SO2)のほか、
大気汚染と密接な関係のある風向風速などを測定する。
一般排水
一般排水には、発電設備からのプラント排水と脱硫装置排水、事務
所等からの生活排水がある。
う
うお
魚等の遊泳動物
水中に生息する生物のうち、比較的移動力が大きく、水中を遊泳し
て生活する生物の総称。魚類・頭足類(イカ、タコ等)などの水生
生物が含まれる。
え
エネルギー基本計画
エネルギー政策基本法に基づき、エネルギーの需給に関する施策の
長期的、総合的かつ計画的な推進を図るために政府が策定した計画
のこと。少なくとも 3 年ごとに検討を加え必要に応じ改定すること
が定められている。
直近では平成 26(2014)年 4 月に第四次計画が策定された。
煙突ダウンウォッシュ
強風時には、煙突自体の風下側に生じる渦に排煙が巻き込まれる現
象をいう。この現象が生じると、排煙の上昇がなくなり、地上での
排ガス濃度が高くなることがある。
お
温室効果ガス
海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、
再び地球の表面に戻す性質(温室効果)をもつ気体。急激に増加し
た温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温
暖化の原因と考えられている。京都議定書では、二酸化炭素(CO2)、
メタン(CH4)
、一酸化二窒素(N2O)
、ハイドロフルオロカーボン
類(HFCs)
、パーフルオロカーボン類(PFCs)
、六ふっ化硫黄(SF6)
の 6 物質が排出量削減対象となっている。
温排水
火力発電所でタービンを回すための蒸気の冷却に使用され、温度が
数度上昇している状態で排出される排水をいう。
1
©2016 市原火力発電合同会社
用 語
解
説
【か行】
か
化学的酸素要求量
水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸
(COD)
素量に換算したもので、海水や湖沼水質の有機物による汚濁状況を
測る代表的な指標。
環境影響評価
環境に大きな影響を及ぼすおそれがある事業について、その事業の
実施に当たり、あらかじめその事業の環境への影響を調査、予測、
評価し、その結果に基づき、その事業について適正な環境配慮を行
うこと。わが国においては、環境影響評価法等に基づき、道路やダ
ム、鉄道、発電所などを対象にして、地域住民や専門家や環境担当
行政機関が関与しつつ手続が実施されている。
環境影響評価準備書
環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴く
ための準備として、調査、予測、評価、環境保全対策の検討を実施
した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取り
まとめた文書。
環境影響評価書
環境影響評価準備書について都道府県知事や一般から述べられた
意見等を踏まえ、環境影響評価準備書の記載事項について再検討を
加え、必要に応じて見直した上で、準備書に対し述べられた意見と、
それらに対する事業者の見解を、準備書の記載事項に追加して記載
した文書。
環境影響評価方法書
環境影響評価の方法を決めるに当たり、住民、地方公共団体などの
意見を聴くために事業者が作成する文書。方法書においては、どの
ような点に着目して環境影響評価を行うか(環境影響評価の項目)
という点について事業者の考え方を明らかにすることを必須の事
項とし、具体的にどのような手法で調査、予測、評価を行うかとい
う点については、事業者がすでに案を決定している場合に記載され
ることとなる。
環境基準
環境基本法第 16 条の規定に基づき、「人の健康を保護し、及び生
活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準」として国が
定めるもの。
き
規制基準
法律又は条例に基づいて定められた公害の原因となる行為を規制
するための基準であり、工場等はこの基準を守る義務が課せられて
いる。大気汚染防止法では「排出基準」、水質汚濁防止法では「排
水基準」、騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法では「規制基準」
という用語が用いられている。規制基準は、主に地域の環境基準を
維持するために課せられる基準である。
逆転層
対流圏では上層ほど気温が低くなることが多いが、時として上層ほ
ど気温の高い層が出現する。この層を逆転層という。
く
群落
一定の環境下で、相互に有機的なつながりを保って生育している複
数種からなる植物の集まり。
2
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市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
け
計画段階環境配慮書
解
用語集
説
計画段階環境配慮書とは、事業の早期段階における環境配慮を図る
ため、事業を実施するものが事業の位置・規模等の計画の立案段階
において、その事業の実施が想定される複数の案について、環境の
保全について適正な配慮をするべき事項について検討を行い、その
結果を取りまとめた文書。
2011(平成 23)年 4 月の環境影響評価法改正により、新たに義
務付けられた。
計画段階配慮事項
計画段階配慮事項とは、第一種事業(必ず環境アセスメントを行う
事業)に係る計画立案段階において、当該事業の実施が想定される
区域における当該事業に係る環境の保全のために配慮すべき事項
のことをいう。
景観資源
山岳や湖沼等に代表される自然景観資源及び歴史的文化財価値の
ある人文景観資源をいう。
健康項目
水質汚濁に係る環境基準の区分の一つ。原則的に全公共用水域及び
地下水につき一律に定められている、人の健康を保護する上で維持
することが望ましい基準。
こ
光化学オキシダント
工場・事業場や自動車から排出される窒素酸化物(NOx)や揮発性
有機化合物(VOC)などが太陽光線を受けて光化学反応を起こす
ことにより生成されるオゾンなどの総称で、いわゆる光化学スモッ
グの原因となっている物質。強い酸化力を持ち、高濃度では眼やの
どへの刺激や呼吸器に影響を及ぼすおそれがあり、農作物などにも
影響を与える。光化学オキシダントの具体的な予測手法は確立され
ていない。
降下ばいじん
大気中に排出されたり、風により地表から舞い上がった粒子状物質
のうち、粒子が比較的大きいために自重で地上に落下(降下)する
ものや、雨や雪に取り込まれて地上に落下するもの。
公共用水域
水質汚濁防止法で定義されており、河川、湖沼、港湾、沿岸海域そ
の他公共の目的で用いられる水域及びこれに接続する水路等をい
う(終末処理場に接続している下水道は含まれない)。
【さ行】
さ
最大着地濃度
煙突等から排出された汚染物質の地表面での最大濃度をいう。
再熱復水型蒸気タービ
復水タービンに再熱サイクルを組合せて熱効率を向上させたもの。
ン
主に大容量の事業用タービンに多く見られる。ひとつのサイクルで
2度ボイラーにて加熱を行う特徴がある。
産業廃棄物
事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃えがら、汚泥、廃油、廃
酸、廃アルカリ、廃プラスチックなど 20 種類の廃棄物をいう。
参考項目
発電所の環境影響評価の項目及び手法の選定について定めた「発電
所アセス省令」の中で、一般的に選定されるものを参考項目及び参
考手法という。これは、発電所の一般的な事業特性及び立地場所の
地域特性を踏まえ、発電所の種類毎に定められている。
残土
建設発生土とほぼ同じ意味で用いられる。道路、下水道、河川、鉄
道等の公共工事、ビル、住宅等の民間工事等建設工事に伴って発生
する土砂類をいう。
3
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用 語
し
解
説
CCS
Carbon dioxide Capture and Storage の略であり、二酸化炭素
(二酸化炭素回収貯留
(CO2)の分離・回収、貯留を意味する。CCS は、工場や発電所
技術)
などから発生する CO2 を大気放散する前に回収し、地中貯留に適
した地層まで運び、長期間にわたり安定的に貯留する技術をいう。
事業実施想定区域
事業者が計画段階で想定している事業の実施区域を示す。
自主的枠組み
平成 27 年 7 月に電気事業連合会加盟 10 社、電源開発株式会社、
日本原子力発電株式会社及び特定規模電気事業者(新電力)有志が、
経団連「低炭素社会実行計画」の理念に基づいた企業行動、温室効
果ガス排出抑制活動に真摯に取り組むこととして構築した、自主的
枠組みをいう。
政府の示す長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)が実
現される姿(2030 年度排出係数)を目標とし、火力発電所の新設
等における BAT 活用等の取り組みを定量的に評価する。また、地
球温暖化対策の実施状況を毎年フォローアップし、結果等を翌年度
以降の取り組みに反映すること(PDCA サイクルの推進)により、
目標達成の確度を高めていくこととしている。
指定地域
騒音規制法、振動規制法等により、指定されている地域であり、区
域ごとに騒音、振動等の規制基準等が定められている。
重金属
密度が比較的大きい金属。通常、比重4以上の金属をいい、約 60
元素が存在する。公害に関して、水銀、鉛、カドミウム、マンガン、
亜鉛等がある。
集じん装置
排出ガス中からばいじんを捕集し、排ガスを浄化する装置。
主変圧器
発電機でおこした電気を効率よく送るために、高い電圧に変える機
器。
取放水設備
復水器において、蒸気を冷却する海水の取水設備及び放水設備をい
う。
主要な眺望景観
主要な眺望点から景観資源を眺望する景観を言う。
蒸気タービン
蒸気の持つ熱エネルギーから、羽根車の回転を介して動力を取り出
す原動機を蒸気タービンという。火力発電所においては、ボイラー
を用いて蒸気をつくり、蒸気タービンに発電機を連結させて、電気
を作る。
植生
ある地域を覆っている植物体の総称。
植物社会学的調査
植物調査方法の 1 つ。調査区毎に出現した植物の高さ、種類数、種
の組成、被度(調査区に占める割合)等を調査する。
植物相
特定の場所に分布、生育する植物の種類組成を指す。フロラともい
う。動物相(特定の場所に分布、生息する動物の種類組成)と合わ
せて、生物相を構成する。
深層取水
復水器に用いる冷却水用の海水の取水方式の一つ。温排水の再循環
防止や水温が低い海水の取水を目的に、一般的に 5~10m 程度の
やや深い水深から採水する。
振動レベル
人が感じる振動の強さを表す指標として使われる量で、振動のエネ
ルギーの大きさを示す振動加速度レベルを振動感覚補正特性で補
正したもの。単位として dB(デシベル)が用いられる。
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市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
す
水象
解
用語集
説
河川、湖沼、地下水、海水等の水の状態やそれに関わる諸現象及び
それらで構成される水辺環境の状態等。
水素イオン濃度(pH)
液体の酸性、アルカリ性を示す指標(記号は pH)で、0~14 の間
の数値で表わされる。pH7 が中性とされ、7 から小さくなるほど
酸性が強く、7 から大きくなるほどアルカリ性が強くなる。
水中放水
水中に設置した放水口から2~5m/秒程度の高流速で放水する方
式のことをいう。放水口近傍で周囲の海水を多量に巻き込むことに
より水温を急速に低下させ、拡散範囲の縮小を図ることができる。
垂直視角
視点からの対象の見えの大きさを表す指標である見込角のうち、垂
直方向のものをいう。
せ
生活環境項目
水質汚濁に係る環境基準の区分の一つ。
河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応じた水域類型を設けてそれぞ
れ生活環境を保全する等の上で維持されることが望ましい基準値
が定められている。
生態系
自然界に存在するすべての種は、各々が独立して存在しているので
はなく、食うもの食われるものとして食物連鎖に組み込まれ、相互
に影響しあって自然界のバランスを維持している。これらの種に加
えて、それを支配している気象、土壌、地形などの環境も含めて生
態系と呼ぶ。
生物化学的酸素要求量
水中の有機汚濁物質を分解するために微生物が必要とする酸素の
(BOD)
量。値が大きいほど水質汚濁は著しい。
石炭灰
火力発電所等で石炭を燃焼した後に発生する灰。大別して「フライ
アッシュ」
「クリンカアッシュ」という種類がある。
石炭粉じん
石炭の輸送、破砕等の過程において、発生、飛散する粒体物質。大
気汚染源の一つである。
せ
全窒素(T-N)
、
りん
全燐(T-P)
湖沼や内湾などの閉鎖性水域の、富栄養化の指標として用いられて
いる。水中では、イオンや化合物として存在しているが、全窒素、
全燐は、試料水中に含まれるそれぞれの総量を測定する。窒素及び
燐は、植物の生育に不可欠であるが、内湾や湖に大量に流入すると
富栄養化が進み、植物プランクトンの異常増殖を引き起こすとみら
れ、内湾では赤潮、青潮の発生が問題になる。
そ
騒音レベル
計量法第 71 条の条件に合格した騒音計で測定して得られた測定値
であり、騒音の大きさを表すもの。単位として dB(デシベル)が
用いられる。
総量規制
一定の地域内の汚染物質・汚濁物質の排出総量を環境保全上許容で
きる限度にとどめるため、工場等に対し汚染物質・汚濁物質許容排
出量を割り当てて、この量をもって規制する方法。大気汚染では排
出ガス量に汚染物質の濃度を乗じたもの、水質汚濁では排水量に汚
濁物質の濃度を乗じたもの。大気汚染は硫黄酸化物と窒素酸化物に
ついて、水質汚濁では COD、窒素及びりんについて、特定地域と
特定水域を対象に実施されている。
5
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用 語
解
説
【た行】
た
ダイオキシン類
塩素含有物質等が燃焼する際に発生する、狭義のダイオキシンとよ
く似た毒性を有する物質をまとめて表現するもの。ダイオキシン類
対策特別措置法では、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン、ポリ塩
化ジベンゾフラン、コプラナーポリ塩化ビフェニルをあわせて「ダ
イオキシン類」と定義している。
大気安定度
大気の垂直方向の混合、拡散のしやすさを「大気安定度」という。
基本的には気温の高度分布によって決まる。大気汚染と関係が深
く、風向、風速、大気安定度により汚染度が左右される。
対象事業実施区域
環境影響評価法において、対象事業が実施されるべき区域のこと。
火力発電所の場合、発電所又は発電設備の設置に係る電気工作物す
べて、石炭灰処分場、港湾施設、対象事業実施に必要となる浮体道
路、取付道路及び工事用仮設道路並びに土捨て場、土取り場、工事
用濁水処理施設、仮設プラントの敷地及びこれらの間にある小規模
な面積の空間地を含む区域のことをいう。
大腸菌群数
大腸菌群数は、大腸菌及び大腸菌と性質が似ている細菌の数のこと
をいい、水中の大腸菌群数は、し尿汚染の指標として使われている。
検水 1ml 中の個数(正確には培養後のコロニー数)または、検水
100ml 中の最確数(MPN)で表される。
建物ダウンウォッシュ
強風時に、近隣の建物影響により、風下側に生じる渦に排煙が巻き
込まれる現象をいう。煙が地上付近に到達することにより、地上で
の排ガス濃度が高くなることがある。
短期的評価
大気汚染に係る環境基準の適否の評価方法の一つ。環境基準と1時
間値又は1日平均値とを比較して評価する。浮遊粒子状物質、二酸
化窒素、一酸化炭素及び光化学オキシダントの環境基準への適否に
ついて評価を行う際に使用する。
ち
窒素酸化物(NOx)
空気中で石油や石炭等の物の燃焼、合成、分解等の処理を行う過程
で発生するもので、燃焼温度が高温になるほど大量に発生する。一
酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)が主である。窒素酸化物は
人の健康に影響を与え、また、紫外線により炭化水素と光化学反応
を起こし、オゾンなど光化学オキシダントを生成する。
潮間帯
海岸で高潮線(満潮時に水が到達する線)と低潮線(干潮時に陸が
露出する線)の間にあり、潮の干満により露出と水没を繰り返す場
所。
長期的評価
大気汚染状況に関する環境基準の評価の一つ。環境基準による大気
汚染の評価手法には測定結果の年間の平均値と環境基準値とを比
較する年平均値と、測定結果のうち特定の値と環境基準値とを比較
する年間 98%値、2%除外値がある。
超々臨界圧(USC)発
国内の石炭火力発電のうち、実用化されている技術のうち、最高効
電技術
率のもの。蒸気タービンの圧力や温度を超々臨界(圧力 3,500psi、
温度 566℃以上)という極限まで上昇させ、高い発電効率を実現
している。
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市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
ち
解
用語集
説
眺望景観
眺望点から景観資源を眺望する景観をいう。
眺望点
人が「見る」という行為を行う地点。景色を眺めるために整備され
た展望台などだけではなく、例えば眺望が開けている峠や山の頂
上、不特定多数の人が集まる場所なども眺望点として取り上げるの
が一般的である。
て
貯炭場
石炭を蓄えておく場所。
低周波音
一般に、周波数がおおむね 100Hz 以下の音をいう。人の耳には聞
こえにくい。
底生生物
生活型による水生生物の類型の一つ。水底を這い回ったり、水底や
壁面に付着するなど、底層及び底層から突出する岩礫などに密接に
関連して生活する動物・植物群をいう。
1mm 目合いのふるい上に残る、比較的小さいものをマクロベント
ス、漁獲されるような大きいものをメガロベントスという。
と
等価騒音レベル(LAeq) ある時間範囲について、変動する騒音レベルをエネルギー的な平均
値として表したもの。単位は dB(デシベル)。
動物相
特定の限られた地域に生息する動物の種類組成を指す。植物相(特
定の限られた地域に分布、生育する植物の種類組成)と合わせて、
生物相を構成する。
動物プランクトン
光合成を行わず、植物プランクトンを直接または間接に捕食して浮
遊生活をしている生物。分類的には、各種の動物群が含まれる。
特定建設作業
建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音や振動を発生する
作業であって、騒音規制法又は振動規制法に定められている。騒音
規制法では8項目、振動規制法では4項目の作業が定められてお
り、それらの作業は、騒音規制法又は振動規制法の規制を受ける。
騒音または振動レベルの規制の場合、それぞれ敷地境界線で、騒音
レベルは 85dB、振動レベルは 75dB を超えないこととされてい
る。レベルの規制以外に1日の作業時間、連続しての作業日数、届
け出などの定めがある。
特定施設
大気汚染、水質汚濁、騒音等の公害を防止するために各種の規制法
は、
「特定施設」という概念を設けている。
(1)大気汚染防止法では、化学的処理に伴い発生する物質のうち
人の健康や生活環境に係る被害を生ずるおそれがある特定物質を
発生する施設(同法第 17 条)
。ばい煙発生施設は除かれる。
(2)水質汚濁防止法では、健康に被害を生ずるおそれがある物質
を含む、又は生活環境項目について生活環境に係る被害を生ずるお
それがある程度の汚水又は排水を排出する施設(同法第 2 条第 2
項)をいう。
(3)騒音規制法では、工場又は事業場に設置される設備であって、
著しい騒音を発生する」施設(同法第 2 条第 1 項)をいう。
(4)振動規制法では、工場又は事業場に設置される設備であって、
著しい振動を発生する施設(同法第 2 条第 1 項)をいう。
特定植物群落
環境省が各都道府県に委託して行っている自然環境保全基礎調査
において定められた「特定植物群落選定基準」に該当する植物群落
を指す。
7
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用 語
と
ドップラーソーダ
解
説
地上から上空1km 程度までの大気の成層状態、風向・風速を測定
する装置。音波が空気の密度の違い、即ち気温の変化に対応して屈
折、反射することを利用している。音波の反射波を受信し上空の大
気の成層状態を測定し、反射波のドップラー周波数変化を利用し、
上空の風向、風速を測定する。
【な行】
な
内部境界層
一般に春から夏にかけた晴天時には、水温の低い海上から流れてく
る海風は大気の乱れの小さい安定した大気層になっている。一方、
地表近くでは日射による乱れの大きな大気層が生じている。この海
上から流れてきた乱れの小さい大気層と地表近くの乱れの大きな
大気層が接する境界の内側をいう。
75%値
水質汚濁の評価の一つ。
年間の日間平均値の全データをその値の小さいものから順に並べ
0.75×n番目(nは日間平均値のデータ数)のデータ値を指し、
当該水域の環境基準点において、
「75%水質値」が当該水域があて
はめられた類型の環境基準に適合している場合に、当該水域が環境
基準を達成していると判断される。
に
二酸化硫黄(SO2)
硫黄分を含む石油や石炭の燃焼により生じ、かつての四日市ぜんそ
くなどの公害病や酸性雨の原因となっている。
二酸化炭素(CO2)
温室効果ガスの一つ。石炭、石油、天然ガス、木材など炭素分を含
む燃料を燃やすことにより発生する。大気中の二酸化炭素は、エネ
ルギーの大量消費が始まる産業革命までのおよそ 1 万年間は
280ppm 程度で安定していたが 2005
(平成 17)年には 379ppm
に達している。この二酸化炭素濃度の増加が、地球温暖化の主要因
であると考えられている。
二酸化窒素(NO2)
大気中の窒素酸化物の主要成分。物の燃焼で発生した一酸化窒素が
空気中で酸化して生成する。二酸化窒素は、高濃度で呼吸器に影響
を及ぼすほか、酸性雨及び光化学オキシダントの原因物質になると
いわれている。
日平均値
1 日(1 時~24 時)に測定された 24 時間分の 1 間値の算術平均
値のこと。24 時間を通したその日の平均的な汚染レベルを表す指
標として用いられる。
日平均値の年間 98%除
年間における二酸化窒素の 1 日平均値のうち、低い方から 98%に
外値
相当するものを指す。1 日平均値の年間 98%値が 0.06ppm 以下
の場合は環境基準が達成され、0.06ppm を超える場合は環境基準
が達成されていないものと評価する。
日平均値の年間 2%除
年間にわたる 1 時間値の 1 日平均値のうち、
高い方から 2%の範囲
外値
にあるもの(365 日分の測定値がある場合は 7 日分の測定値)を
除外した最高値を指す。環境基準による二酸化硫黄、一酸化炭素又
は浮遊粒子状物質の年間にわたる長期的評価の方法。
の
n-ヘキサン抽出物質
水中の「油分等」を表わす指標として用いられる、動植物油脂、脂
(ノルマルヘキサン抽
肪酸、脂肪酸エステル、リン脂質などの脂肪酸誘導体、ワックスグ
出物質)
リース、石油系炭化水素等の総称で、溶媒である n-ヘキサンにより
抽出される不揮発性物質のことをさす。
8
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市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
解
用語集
説
【は行】
は
ばい煙
大気汚染防止法では、燃料その他の物の燃焼に伴い発生する硫黄酸
化物、燃料その他の物の燃焼または熱源としての電気の使用に伴い
発生するばいじん(ボイラーや電気炉等から発生するすすや固体粒
子)及び物の燃焼、合成、分解その他の処理に伴い発生する物質の
うち、カドミウム及びその化合物、塩素及び塩化水素、フッ素、フ
ッ化水素及びフッ化ケイ素、鉛及びその化合物並びに窒素酸化物を
総称していう。ばい煙については、大気汚染防止法による排出基準
が定められている。
排煙脱硝装置
排ガス中の窒素酸化物(NOX)を除去する装置のこと。窒素酸化物
を含んだ排ガスにアンモニアを加えて、金属系の触媒の中を通し、
化学反応を起こすことにより、窒素と水に分解する。
排煙脱硫装置
排ガス中の硫黄酸化物(SOX)を除去する装置のこと。石灰石を粉
状にして水との混合液(石灰石スラリー)を作り、これを排気ガス
に噴霧し、排ガス中の硫黄酸化物と石灰を反応させて亜硫酸カルシ
ウムにする。この亜硫酸カルシウムを、さらに酸素と反応させて、
石こうとして取り出す。
ばいじん
工場・事業場から発生する粒子状物質のうち、燃料その他の物の燃
焼等に伴い発生する物質。
排水基準
水質汚濁法で定められ、有害物質による汚染状態にあっては、排出
水に含まれる有害物質の量について物質ごとに定める許容限度で
あり、それ以外の汚染状態にあっては生活環境項目ごとに定められ
る許容限度を指す。国が一律に定めるものと、都道府県が定めるも
のがある。
バックグラウンド濃度
事業の実施によって環境の状態がどのように変化するかを予測す
る場合は、当該事業による影響を受けていない状況での代表的な環
境の状態に、事業によって発生する環境負荷の寄与分を加算して予
測を行う。この「当該事業による影響を受けていない状況での代表
的な環境の状態」のことをバックグラウンドという。
バンカ
貯炭サイロから微粉炭器に石炭を供給するまでの間、石炭を貯えて
おく。
ひ
ppm
濃度の単位で、100 万分の 1 を 1ppm と表示する。例えば、1m3
の空気中に 1cm3 が混じっている場合の物質の濃度を lppm と表示
する。
干潟
一般に潮間帯のうち、平坦な砂泥地のことをいう。波浪の影響を受
けにくい穏やかな入り江や湾内で、砂泥を供給する河川が流入する
場所に多く発達する。地形的な特色により砂浜の前面に位置する
「前浜干潟」、河川の河口部に形成される「河口干潟」
、河口や海か
ら湾状に入り込んだ湖沼の岸に沿って形成される「潟湖干潟(かた
こひがた)
」の 3 タイプがある。
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用 語
ひ
解
説
微小粒子状物質
大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒径が 2.5 マイクロメートル
(PM2.5)
以下の小さな粒子状物質のこと。呼吸器の奥深くまで入り込みやす
いことなどから、人への健康影響が懸念されており、中央環境審議
会における審議を経て、平成 21 年9月、PM2.5 に係る環境基準
が告示された。
人と自然との触れ合い
キャンプ場、海水浴場、公園、登山道、遊歩道、自転車道等自然と
活動の場
の触れ合いの活動ができる場をいう。
び ふ ん た ん き
石炭を燃焼させやすくするため、塊状の石炭を砕いて粉状にする機
微粉炭機
械。
表層放水
海面付近に設置された放水口から温排水を表層に放水する方式。表
層放水された温排水は周辺の海水を巻き込みつつ海の表層を2~
4m 層の厚さで拡散し、放水口から遠ざかるに従い、周辺海水との
混合や大気への熱拡散により水温が低下し周辺の海水温となる。
ふ
フィールドサイン調査
主に大型・中型哺乳類の確認が可能な調査方法。調査対象地域を可
能な限り詳細に踏査してフィールドサイン(フンや足跡、食痕、巣、
爪痕、塚等の生息痕跡)を発見し、生息する動物種を確認する方法。
風配図
ある地点の風向(風速)の統計的性質を示すために用いられる。各
方位別に風向(風速)の出現頻度を線分の長さで示したもの。
富栄養化
りん
湖沼や内湾が水中に窒素、燐 等の栄養塩が多い状態に遷移するこ
と。藻類の異常繁殖により、アオコ、赤潮等の原因となる。東京湾
では生活排水等の人為的な原因で急速に進行していることが問題
になっている。
フォトモンタージュ法
眺望景観の変化予測に用いる視覚材料の作成手法の一つ。眺望地点
から撮影した写真に対象事業の完成予想図を合成する。
復水器
蒸気タービンを回転させた後の蒸気を海水により冷却し、再び水に
戻す機器。水は再びボイラへと戻り、蒸気→水→蒸気→水→…のサ
イクル繰り返す。
浮遊物質量(SS)
水中に懸濁している直径2mm 以下の不溶解性の粒子物質のこと
を指す。
浮遊粒子状物質(SPM) 大気中に浮遊する粒子状の物質(浮遊粉じん、エアロゾルなど)の
うち粒径が 10μm(マイクロメートル:μm=100 万分の1m)
以下のものをいう。
フュミゲーション
いぶし現象ともいう。安定気層内では、大気の乱れが弱く、汚染物
質が上空に運ばれても、やがて沈降するので、高濃度が出現する。
特に、冬季における接地逆転が、地面の太陽放射による温度上昇で
崩れる際に出現する早朝の現象をいう。
粉じん等
大気中に浮遊する固体の粒子の総称。大気汚染防止法では粉じんは
「物の破砕や選別などの機械的処理・堆積に伴い発生しまたは飛散
する物質」と定義され、燃焼、化学反応などで生じる「ばいじん」
と区別される。
へ
ベイトトラップ法
糖蜜や腐肉等の誘因餌(ベイト)を入れたトラップ(プラスチック
コップ等)を、口が地表面と同じになるように埋設して、落ち込ん
だ昆虫を採集する方法。
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©2016 市原火力発電合同会社
市原火力発電所建設計画環境影響評価方法書
用 語
ほ
解
用語集
説
ボイラー
燃料を燃焼させ、水を蒸気にする装置。
ポイントセンサス法
鳥類を調査する方法の一つ。見通しのきく場所にあらかじめ調査点
(ポイント)を設定し、出現する種類等を直接観察して記録する。
一定時間観察する。
放水口
復水器で使用した冷却用海水を海域へ放水するための出口。
【ま行】
も
モニタリングポスト
大気中の放射線量を継続的に測定する据え置き型の装置。原子力発
電所等の周辺で継続的に測定するために設置された装置をモニタ
リングポストという。
藻場
大型底生植物(海藻・海草)の群落を中心とする浅海域における生
態系の一つであり、海洋動物の産卵場や餌場となるなど重要な役割
を果たす。
【や行】
ゆ
有害大気汚染物質
大気汚染防止法では、「物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械
的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、
フッ化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずる
おそれがある物質で政令で定めるもの」に対して排出基準が設けら
れているほか、継続的な摂取が健康を損なうおそれのある物質を
「有害大気汚染物質」として、対策の推進が規定されている。人の
健康に害を及ぼす可能性のある物質。
有害物質(底質)
水質汚濁防止法では、「カドミウムその他の人の健康に被害を生ず
るおそれのある物質で政令で定めるもの」を「有害物質」とし、特
定施設を有する事業場に対する排水基準が定められている。人の健
康に害を及ぼす可能性のある物質。
よ
要請限度
騒音規制法、振動規制法において、市町村長は指定地域内で騒音や
振動の測定を行った場合に、ある限度を超えていることにより道路
周辺の生活環境が著しく損なわれていると認められるときは、都道
府県公安委員会に対して、道路交通法に基づく対策を講じるよう要
請するものとする。この判断の基準となる値を要請限度という。
溶存酸素量(DO)
水に溶解している酸素の量を示す。水生生物の生息に必要であり、
数値が大きいほど水生生物の生息において良好な環境といえる。
用途地域
都市計画法第 8 条第 1 項第 1 号に定める第 1 種低層住居専用、第
2 種低層住居専用、第 1 種中高層住居専用、第 2 種中高層住居専
用、第 1 種住居、第 2 種住居、準住居、近隣商業、商業、準工業、
工業、工業専用の 12 種類の地域区分をいう。都道府県知事が都市
計画に定めることができる。指定されると、建築物の用途、高さ、
建蔽率の制限などが適用される。
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用 語
解
説
【ら行】
ら
ライトトラップ法
昆虫採集法の一つ。夜間、光に誘因される夜行性昆虫を採集する方
法。
ラインセンサス法
鳥類調査方法の一つ。一定の調査ルートの観察幅内に出現する種類
等を直接観察あるいは鳴き声などで確認し、記録する方法。
り
卵・稚仔
魚類等の卵、稚魚、仔魚のこと。
流況
流れの状況。海域においては潮流の流向と流速、潮汐残差流の流向
と流速等の水域の流れの状況全般を総括して流況と呼ぶ。
る
類型指定
水質汚濁の生活環境項目及び騒音の環境基準については、全国一律
の環境基準値を設定していない。国において類型別に基準値が示さ
れ、これに基づき、水域については内閣総理大臣又は都道府県知事
が利水目的に応じて、騒音については都道府県知事が土地の利用状
況や時間帯等に応じてあてはめ、指定していく方式となっている。
これを類型指定という。
れ
レッドデータブック
レッドリストに掲載されている種について生息状況や減少要因等
を取りまとめたもの。RDB と略される。
レッドリスト
日本の絶滅のおそれのある野生生物種のリスト。日本に生息又は生
育する野生生物について、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険
度を評価し、絶滅のおそれのある種を選定してリストにまとめたも
の。
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