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平成 28 年度 都立高入試 配点について

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平成 28 年度 都立高入試 配点について
平成 28 年度 都立高入試 配点について
新教育研究協会
都立高入試の予想得点の算出にあたりまして,弊社が予想いたしました配点をお知らせいたします。
国語 −記述問題の配点について− 〔問5〕200 字課題作文
●配点…10 点
●採点方法
• 一つの答案を複数の先生で採点する形式がとられると思われます。特に,今年度は作文以外の記述問題が廃止
されたため,作文の採点に注力できるようになり,より厳密な採点が行われると予想されます。
〈内容〉については下記のような配点がされていると思われます。
・自分の意見,主張があるか…4点
・筆者の意見を踏まえているか…3点
・具体的な体験や見聞があるか…3点
これらの項目について不備がある場合は,各配点の範囲で減点されると思われます。ただし,全体として論
旨に一貫性のないものは2点減点,
本文の抜き出しや要約になっているものは不可(0点)となると思われます。
• さらに,下記のような形式面で,減点されると思われます。
〈表記〉
・句読点の誤り,誤字,脱字,衍字(=余計な字)などがあるもの…1∼2点減点
・最後の一文が途中で終わっているもの…1点減点
・101 字以上 150 字以内のもの…2点減点 ・100 字以内または 201 字以上のもの…不可(0点)
〈言葉の特徴やきまり〉
常体と敬体の不統一/書き言葉としてふさわしくない/語句の意味や用法・文法上の誤りがある 等
…1∼2点減点
数学 −完全記述問題の配点について−
●配点…各7点
●採点方法
・模範例についての予想配点です。各学校によって違いはありますが,部分点があると思われます。
〔問2〕
・左上の数,右上の数,左下の数,右
〔証明〕
下の数が a,b,n を用いて表されて
左上の数について,かけられる数が a,かける数が b であることから,
いればそれぞれ1点と思われます。
左上の数は a b となる。
また,右上の数は a{ b +( n −1)
}
,左下の数は b{ a +
( n −1)
},
・P−Qを,左上の数,右上の数,左
右下の数は{ a +
( n −1)
{ b +( n −1)}と表すことができる。
}
下の数,右下の数を用いて式に表すこ
n −1=Nとおくと,
とができていれば1点と思われます。
P−Q=
{ ab+
( a +N)
( b +N)
}
−{ a( b +N)
+ b( a +N)}
(n−1)2
・P−Qの式を変形し,P−Q=
=
( a b + a b + aN+ bN+N 2 )
−
( a b + aN+ a b + bN)
2
= a b + a b + aN+ bN+N − a b − aN− a b − bN
を論理的に証明できていれば2点と
=N 2
思われます。
N=n −1だから,
・誤字・脱字が1か所以上あると,1
P−Q=
( n−1)2
点減点になると思われます。
〔問2〕
①
・⑴,⑵は順不同でもよいと思われま
〔証明〕
△AQRと△CQPにおいて,
対頂角は等しいから,
∠AQR=∠CQP ………………………… ⑴ ――― 3点
仮定から,AS‖ PC
平行線の錯角は等しいから,
∠ARQ=CPQ …………………………… ⑵ ――― 3点
⑴,⑵より,2組の角がそれぞれ等しいから,――――――― 1 点
△AQR∽△CQP
す。⑴,⑵のうち,1つが書けてい
れば3点,2つが書けていれば6点
になると思われます。
・
「2組の角がそれぞれ等しい」は,「2
角相等」などでもよいと思われます。
・その他,別解も考えられます。
・誤字・脱字が1か所以上あると,1
点減点になると思われます。
英語 −課題英作文の配点について−
●配点…12 点
●採点方法
・各学校によって違いはありますが,主に文法面とともに内容面を重視して採点すると思われます。
・
「外国から日本を訪れた人に日本で楽しんでほしいこと」が主題なので,I want people from other countries
to ∼. 等で,
「訪日した外国人にやってほしいこと」を表現したあと,「それを取り上げた理由」等を示す文章
が解答として出てくると思われます。また,主題から,時制面では現在形が中心になるかと思われますが,関
連して自分の経験を紹介する文の記述も可能ですので,幅広い時制の文が解答として出てくると思われます。
・学校によっては,つづり字,読点,大文字,小文字などの表記上の誤りがあれば,各文1∼3点の減点がある
と思われます。ただし,同じ誤りを何回も繰り返したような場合は,全体で何点の減点というような配慮がな
されると思われます。
社会 −記述問題の配点について−
●配点…各5点
●採点方法
・ 〔問3〕
Ⅰの略地図からは,大津と坂本に「主な港」があり,付近に「馬借の主な所在地」があったことが
読み取れ,Ⅱの表とⅢの文章からは,大津と坂本は,琵琶湖の水運を利用した交通が発達し,現在の福井県や
石川県から運ばれた物資が集まる港町であったことが読み取れます。また,Ⅰの略地図,Ⅱの表,Ⅲの文章か
ら,現在の福井県から大津と坂本の両方へと至るのに便利な交通は琵琶湖の水運であること,そして大津と坂
本から京都までは陸路で結ばれていることが読み取れます。これらのことから,現在の福井県から大津と坂本
までは琵琶湖の水運で物資を運び,大津と坂本から京都までは陸路で物資を運んだことを読み取って,陸路で
は馬借が馬を用いて物資を運んだことに触れたうえで,簡潔にまとめていれば正答と思われます。
・ 〔問4〕
問題文中に「社会保険料による収入額と社会保障給付費の差に着目して」とあるので,Ⅰのグラフ
から,近年我が国の社会保険料による収入額が社会保障給付額を大きく下回り,その差が年々拡大しているこ
とを読み取り,Ⅱのグラフからは,我が国では高齢化の進展にともなって高齢者の人口割合が増加しているこ
とを読み取って,社会保障給付費の増加が高齢者の人口割合の増加に起因していることを書いたうえで,簡潔
にまとめていれば正答と思われます。
・
〔問3〕
Ⅲの文章でまとめている州は,
「北部には世界最大の砂漠が広がり,北東部には世界最長の河川が
流れている。」などの記述からアフリカ州と分かります。これをもとに,Ⅰのグラフからは,アフリカ州の農
地面積が大きく増加していることと森林面積が大きく減少していることを読み取り,この変化の理由として,
Ⅱの表からは,アフリカ州の人口増加率が非常に高いことが読み取れるので,アフリカ州の急激な人口増加に
ともなう食料不足が,食料増産のために森林を伐採して農地をつくる動きにつながったというように結びつけ
て,簡潔にまとめていれば正答と思われます。
理科 −記述問題の配点について−
●配点…各4点
●採点方法
・ 〔問3〕
<実験2>の<結果2>より,ドライヤーのスイッチが『Cool』のときと『Hot』のときとで,「風
の温度が異なっている」ことから『Cool』のときと『Hot』のときとで,電熱線に流れる電流の大きさが異な
ることが分かる。また,「吹き流しの傾きは同じである」ことから「風の強さは変わらない」ので,
『Cool』の
ときと『Hot』のときとで,ともにモーターに同じ電流が流れていることがわかる。このことから,電熱線に
流れる電流の大きさにかかわらず,モーターには同じ電流が流れるので,モーターと電熱線は「並列つなぎ」
であることが分かる。よって,
「風の温度は変化するため」と「風の強さが変化しないため」という2つの理
由と「電熱線とモーターは並列つなぎである」ということが述べられていれば正答だと思われます。そのうえ
で「
『Hot』のときは電熱線に電流が流れ,
『Cool』のときは電熱線に電流が流れない」や「『Hot』のときと『Cool』
のときでモーターにかかる電圧が同じであるから」と書かれていても正答だと思われます。
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