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関節リウマチ治療薬の皮下注射の痛みについて
○岡 寛、青木 昭子、中村 満行
東京医科大学八王子医療センター リウマチ性疾患治療センター
目 的
関節リウマチ(RA)の治療薬である生物学的製剤(Bio)には、現在6種類の皮下注射製剤がある。皮下注射時の痛みは、治療薬の選
択や継続において重要な要素である。今回我々は、RA患者に痛みのアンケートを実施し、各Bioの痛みを比較検討した。
方 法
痛みのアンケートは、
痛みがない
:0点
痛みが少しある
:1点
痛みがあるが我慢できる :2点
痛くてつらい
:3点
痛みが我慢できない
:4点
の5段階で行った。
アンケートは、文書による同意を得た。
Q:注射の痛みの強さはどれくらいですか?
痛みがない
少しある
痛みがあるが
我慢できる
0点
1点
2点
痛くてつらい
痛くて
我慢できない
3点
4点
結 果
Q:注射の痛みの強さはどれくらいですか?(アンケート参加人数)
(人)
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
(人)
9
5
4
3
3
2
1
2
1
1
00
0点
1
0
0
1点
2点
エタネルセプト
ゴリムマブ
セトリズマブ
トシリズマブ
アバタセプト
2
1
00 00 00 00
3点
4点
合計
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
9 12人
9人
4人
7人
3人
0点
1点
2点
3点
4点
5
4
3
3
2
1
0
00
0
00
2
1
111
00
エタネルセプト ゴリムマブ
2
セトリズマブ
00
00
トシリズマブ
アバタセプト
アンケート参加人数
エタネルセプト
ゴリムマブ
セトリズマブ
トシリズマブ
アバタセプト
0点
0
0
1
2
1
1点
4
9
0
3
1
2点
5
3
0
2
1
3点
0
0
2
0
0
4点
0
0
1
0
0
合計
人数
9人
12人
4人
7人
3.0
平 2.0
均
疼
痛 1.5
点
数 1.0
注射の痛みの強さはどれくらいですか?
1点
2点
3点
4点
平均
エタネルセプト
0
4
10
0
0
ゴリムマブ
0
9
6
0
0
セトリズマブ
0
0
0
6
4
トシリズマブ
0
3
4
0
0
アバタセプト
0
1
2
0
0
1.6
1.3
2.5
1.0
1.0
2.5
2.5
3人
0点
平均疼痛点数
1.6
1.3
1
1
0.5
0.0
エタネルセプト ゴリムマブ
セトリズマブ トシリズマブ アバタセプト
結 語
 比較的痛みのスコアが低かったBioは、トシリズマブ、アバタセプト、ゴリムマブであった。
 比較的痛みのスコアが高かったBioは、セトリズマブであった。
 アダリムマブは評価症例が少なく、解析から除外した。
考 案
参考資料(演者作成)
関節リウマチの生物学的製剤(皮下注)
皮下注射の痛みには、
製品名
エンブレル
アクテムラ
ヒュミラ
オレンシア
シンポニー
シムジア
一般名
エタネルセプト
トシリズマブ
アダリムマブ
アバタセプト
ゴリムマブ
セルトリズマブ
ペゴル
② 添加剤の数量
作用分類
TNF阻害薬
IL-6阻害薬
TNF阻害薬
T細胞阻害薬
TNF阻害薬
ペグ化
抗TNF製剤
③ 針の太さ
投与間隔
1~2回/週
1回/2週
1回/2週
1回/週
1回/4週
1回/2週
(導入/400mg
で0、2、4週)
④ オートインジェクターにより針が見えないという心理効果
自己投与
○
○
○
○
×
○
針の太さ
(G)
27G
27G
29G
29G
27G
25G
pH
6.1-6.5
5.5-6.5
4.9-5.5
6.8-7.4
5.2-5.8
4.5-4.9
添加物
4
6
8
3
3
2
① 製剤のpH
などが関与していた。
今後更なる症例の蓄積が必要であり、治療の継続率との関係も
検討していく。
23.6%
12.1%
26.8%
1.3%
14.8%
5.9%
注射部位 (国内臨床試験) (国内臨床試験) (国内臨床試験) (国内・海外臨床 (国内臨床試験) (国内・海外臨床
試験)
試験)
※注射部位反
46.1%
反応
応・紅班
(海外臨床試験)
※注射部位そう
痒感・紅班
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