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血清中および肝組織内 HCV-RNA の相同性に関する検討
251 聖マリアンナ医科大学雑誌 Vol. 29, pp.251 ~ 258, 2001 原 著 血清中および肝組織内 HCV-RNA の相同性に関する検討 さわ べ ひろし 澤辺 宏 (受付:平成 13 年 8 月 17 日) 抄 録 C 型慢性肝炎患者の血清中および肝組織内 hepatitis C virus(HCV)遺伝子の相同性に関する報 告は少ない。そこで今回,血清中および肝組織中の HCV-RNA の hypervariable region(HVR)1 領域の塩基配列を測定し,各々の変異について比較し,血清中および肝組織内 HVR1 遺伝子の相 同性について検討した。 対象は HCV-RNA 陽性の慢性肝炎患者 20 例(男 15 例,女 5 例,平均年齢 54 歳)で,組織所 見は minimal change 1 例,慢性持続性肝炎(chronic persistent hepatitis: CPH)11 例,慢性活動性 肝炎(chronic active hepatitis: CAH)2A 6 例,CAH2B 2 例であった。各症例の同日の血清中およ び肝組織総 RNA 1 µg 中の HCV-RNA 量,HCV genotype を測定し,うち 10 例については HCVHVR1 領域の heteroduplex 法解析後の PCR 増幅産物をサブクローニング後,各々 5 クローンず つ,dye terminater 法を用いて塩基配列を決定した。 血清中の HCV-RNA 量は 103 ∼ 107 コピー/ 50 µl,組織中 HCV-RNA 量は 103 ∼ 107 コピー/ µg 組織総 RNA 量で,各症例で平行した。また,genotype は 1b 型 12 例,2a 型 5 例,2b 型 3 例 で,血清中および組織中で全症例同一であった。HVR1 については heteroduplex 法において血清 中変異多・組織中変異多 3 例,血清中変異少・組織中変異少 4 例,血清中変異多・組織中変異少 7 例,測定不能 6 例であった。さらに塩基配列の比較では,組織中に比べ血清中の変異は多い傾 向にあった。 以上より,HCV の肝内分布不均一性や,肝内と肝外 reservoir で増殖した HCV の変異の程度の 相違が考えられた。 索引用語 HCV-RNA,HCV-HVR1 血清中・組織内 のシークエンス ている 緒 言 1~4) 。同一宿主内の HCV は E2/NS1 領域の N 末端の超可変領域 1(hypervariable region: HVR1)以 C 型肝炎ウイルス(HCV)はフラビウイルス科に 外は比較的相同性が高いと考えられている 5) が, 属する直径約 55 nm の二重構造を持つ単鎖 RNA 型ウ HVR1 は多様性が高く,宿主内の quasispecies の構成 イルスで,宿主内ではさまざまな遺伝子変異を有する の変化が C 型肝炎の持続感染や,インターフェロン 多様な変異体(quasispecies)の集合状態として存在し 治療効果や治療後の再燃などの病態に関連していると 考えられている 6~9)。そこで今回,同日の血清中およ び肝組織中の CRT-PCR(competitive reverse transcription- 聖マリアンナ医科大学 内科学教室(消化器・肝臓内科) (教授 飯野四郎) polymerase chain reaction) 法 に よ る HCV-RNA 量 , 31 252 澤辺 宏 Table 1 The background of patients HCV genotype, HVR1 の heteroduplex 法 解 析 を 施 行 し,うち 10 例については heteroduplex 法解析後の PCR 増幅産物をサブクローニング後,各々 5 クローンず つ,dye terminater 法を用いて塩基配列を解析し,推 定アミノ酸配列を決定して各々の変異について比較 し,C 型慢性肝炎患者の血清中および肝組織中 HCV 遺伝子の HVR1 の相同性に関して検討した。 対象および方法 対象は HCV-RNA 陽性の慢性肝炎患者 20 例(男 15 例,女 5 例,平均年齢 54 歳)で,その組織所見は ヨーロッパ分類で minimal change 1 例,慢性持続性肝 炎(CPH)11 例,慢性活動性肝炎(CAH)2A 6 例, CAH2B 2 例であった。輸血例は 3 例認め,肝生検時 の ト ラ ン ス ア ミ ナ ー ゼ は minimal change の 1 例 と CPH の 2 例のみ正常範囲内であった(Table 1)。各症 例は肝生検実施直前に採血を行った。HCV-RNA 量は 血 清 50 µl よ り AGPC 法 10) に よ り RNA を 回 収 し , 肝組織は肝生検により得られた凍結肝組織 10 mg よ さらに 10 例については HCV-HVR1 領域を hetero- り同様に AGPC 法により RNA を回収し,それぞれ, 6 本のチューブに Total RNA を分注し,各チューブに duplex 法により解析した後,PCR 増幅産物をサブク 107,106,105,104,103,102 コピー/チューブにな ローニングし,各々 5 クローンずつ,dye terminater るように Eco RI site を導入した変異 HCV-RNA 添加, 法を用いて ABI 社 373A・DNA シークエンシングシ 引き続き 5' 非翻訳領域を標的にした CRT-PCR 法にて ステムにより塩基配列を決定し,DNASIS(DNA シー 増幅後,PCR 産物を Eco RI 制限酵素処理を行い,最 クエンス解析システム)により推定アミノ酸配列を決 後にアガロース電気泳動後エチジウムブロマイド染色 定した。 を行って HCV-RNA 量を決定した。 成 績 HCV genotype は血清および肝細胞より AGPC 法 10) にて回収した RNA を用いて Okamoto らの方法 11)で 血清中 HCV-RNA 量は 103 ∼ 107 コピー/ 50 µl,肝 Core 領域の塩基配列に基づき作成した mixed primer 組織中 HCV-RNA 量は 103 ∼ 107 コピー/ µg 組織総 を使用した PCR 法により決定した。 RNA 量で,各症例でほぼ相関した。また,genotype HVR1 領 域 の heteroduplex 法 解 析 は 同 様 に AGPC 10) は 1b 型 12 例,2a 型 5 例,2b 型 3 例であった。全て にて回収した RNA を逆転写酵素にて cDNA を の症例において,血清中および組織中の HCV の geno- 合成し,E2/NS1 領域を nested-PCR 法にて増幅,アガ type は同一であった。血清および肝組織中の HVR1 ロース電気泳動による 317 bp の PCR 増幅産物の確認 領 域 の heteroduplex 法 の 結 果 の 一 部 を Fig. 1 に 示 し 法 後,Mutation Detection Enhancement(MDE TM た。heteroduplex 法において,血清中の変異の多様性 )ゲル溶 液(AT Biochem, PA, USA)を用いて作製した MDE TM が多く,組織中でも変異の多様性が多いものは 3 例, ゲル電気泳動による HVR1 領域の heteroduplex 法に よって分離検出し 血清中で変異の多様性が少ないもしくは無く,組織中 12)13) でも変異の多様性が少ないもしくは無いものは 4 例, ,出現したバンドの数により 3 段階に分け,1 本ならば変異がない,2 ∼ 4 本なら 血清中で変異の多様性が多く,組織中で変異の多様性 ば変異が少ない,それ以上ならば変異が多い,と判定 が少ないもしくはないものは 7 例,heteroduplex 法解 した。 析不能は 6 例であった(Table 2)。血清中で変異の多 32 血清中・肝組織内 HCV-RNA の相同性 253 Table 2 Genotype of each example, HCV-RNA, heteroduplex analytic result Fig. 1 Heteroduplex analytic result. Each number corresponds to each case. NT: no transmutation, FT: few transmutations, MT: many transmutations 様性が少ないもしくは無く,組織中で変異の多様性が 多いものは認められなかった(Table 2)。Genotype 別 にみると 1b 型では比較的 virus 量の多い症例が多く, 血清中では HVR1 に変異の多様性が多い症例を多く 認めたが,肝組織中の HVR1 は変異の多様性が少な いもしくは無い症例が多く,血清中の HVR1 の変異 の度合いと組織中の HVR1 の変異の度合いとは相関 を認めなかった。2a 型では血清中の virus 量と変異の 多様性との関係は認められず,組織中の変異の多様性 は解析不能の 1 例を除き,全例が少ない症例であっ た。2b 型では血清中の変異の多様性は全例で多かっ た。 Fig. 2 The variation of the deduced partial amino acid sequence of HVR1 of genotype 1b-HCV. A: alanine, R: arginine, N: asparagine, D: aspartic acid, C: cysteine, Q: glutamine, E: glutamic acid, G: glycine, H: histidine, I: isoleucine, L: leucine, K: lysine, M: methionine, F: phenylalanine, P: proline, S: serine, T: threonine, Y: tyrosine, V: valine さらに,1b 型 4 例,2a 型 4 例,2b 型 2 例,計 10 例について dye terminater 法により得られた塩基配列 による推定アミノ酸配列を決定し比較検討した。 なお, 2b 型の 1 例は解析不能だった。1b 型の症例 6・11 は heteroduplex 法にて血清中および肝組織中ともに変異 の多様性が多い症例であるが, 推定アミノ酸配列では, 血清中に比べ肝組織中では比較的変異が少ない傾向を 33 254 澤辺 宏 考 察 HCV は,DNA ウイルスに比べて遺伝子変異が多い ことで知られる RNA ウイルスの中でも特に変異の多 いウイルスの 1 つで 14),その変異出現頻度も高く 15), 宿主内の HCV population は 2 ∼ 3 ヵ月の間隔で刻々 と変化しており,HVR1 の構造には多様な変異を認め る 16)。宿主内ではさまざまな遺伝子変異を有する多 様な変異体(quasispecies)の集合状態として存在して いる 1~4)。 HCV の持続感染の機序として,宿主は感染初期よ り免疫反応を起こし,HCV を排除しようとするが, 宿主がそれを排除できないのは,エンベローブの E2/NS1 の N 末端に存在する 25 ∼ 30 アミノ酸からな る超可変領域が中和抗体の標的エピトープで,C 型肝 炎ウイルスがこの部位に次々に変異を起こして宿主の 抗体反応から逃れているからではないかといわれてい Fig. 3 The variation of the deduced partial amino acid sequence of HVR1 of genotype 2a & 2b-HCV. A: alanine, R: arginine, N: asparagine, D: aspartic acid, Q: glutamine, E: glutamic acid, G: glycine, H: histidine, I: isoleucine, L: leucine, K: lysine, M: methionine, F: phenylalanine, P: proline, S: serine, T: threonine, Y: tyrosine, V: valine る 17)18)。 さらに HVR1 の構造の多様な変異はインターフェ ロン治療効果にも関わっていると考えられている 19)。 本邦の慢性 C 型肝炎患者においては感染ウイルスの genotype をみると圧倒的に 1b 型が多い 14)。インター フェロン治療の面からみると,1b 型の NS5A 領域の 認めた。症例 9・10 は血清中で変異の多様性が多く, aa2209-2248 のアミノ酸配列の変異がインターフェロ 肝組織中で変異の多様性が少ない症例であるが,推定 ン感受性に関与するとして注目されているが 20),肝 アミノ酸配列では血清中で変異が多くみられたのに対 組織中 HCV-RNA は血清中 HCV-RNA が駆遂された し,肝組織中では変異を認めなかった。なお,血中お 後にも存在することは広く知られており 21),HCV の よび肝組織中ともに同一の推定アミノ酸配列が得られ 相同性は治療を考える上でも無視できない。 た症例は症例 11 の 1 例のみであった(Fig. 2)。2a 型 HCV は肝細胞がその製造工場に当たり,血清中は の症例 13・16 は heteroduplex 法では血清中・肝組織 陳列棚に当たると考えられる。また,HCV のライフ 中で共に変異の多様性が少なく,症例 14・17 は hetero- サイクルも未だ不明の点が多く,果たして,血清中お duplex 法で血清中で変異の多様性が多く,肝組織中で よび肝組織内で同時期のウイルスの相同性に差異が有 変異の多様性が少ない症例であった。2b 型の症例 20 るか無いかも不明な点が多く,それについての発表も は血清中および肝組織中ともに変異の多様性が多い症 少ない 22)。とくに同時期の血清中および肝組織中の 例であった。推定アミノ酸配列をみると変異の割合は HCV ゲノム相同性についての報告は全くない。そこ 血清中に比べ肝組織中で少ない傾向にあった。血清中 で今回,同時期の血清中および肝組織中の HCV の相 および肝組織中ともに同一の推定アミノ酸配列が得ら 同性を知る目的で HVR1 の相同性を検討した。 れた症例は 2a 型の症例 16 の 1 例と 2b 型の症例 20 の 今回の検討では,血清中および肝組織中ウイルス量 1 例であった(Fig. 3) 。とくに 2a 型の症例 16 は hetero- は平行し,genotype は同一の結果が得られた。HVR1 duplex 法で血清中・肝組織中ともに変異の多様性が少 についてみると,heteroduplex 法では,1b 型において ない症例であったが,推定アミノ酸配列では,ともに 血清中および肝組織中でともに変異の多様性が少ない 変異を認めなかった。 かもしくは無い症例は 2 例,血清中では変異の多様性 34 255 血清中・肝組織内 HCV-RNA の相同性 が多く肝組織中では変異の多様性が少ないかもしくは さらに,末梢血単核球を分画し,B リンパ球に存在し 無い症例は 4 例認められた。一方,2a 型,2b 型にお たと報告している いても解析不能例をのぞき全例,血清中および肝組織 ンパ球系の樹立細胞株である MOLT-4 で,HCV の増 中でともに変異の多様性が少ないかもしくは無い症 殖を確認している 26)。また,Kato らは,同じく T リ 例,血清中では変異の多様性が多く肝組織中では変異 ンパ球系の樹立細胞株である MT-2 細胞で,HCV の の多様性が少ないかもしくは無い症例であった。全症 増殖を確認している 27)。Gil らは同一患者の血清,肝 例でみると血清中では変異の多様性が多く,肝組織中 臓,末梢血単核球を材料として,HCV の肝外増殖の では変異の多様性が少ないかもしくは無い症例が多く 存在とインターフェロンの有効性を検討し,肝外に存 認められ,逆に血清中で変異の多様性が少ないもしく 在する HCV が肝炎の再燃と関与していることが推測 は無いが,肝組織中で変異の多様性が多い症例は認め されると報告している られなかった。なお,解析不能例については 1b 型の reservoir が存在する可能性が示唆されているが,増殖 症 例 2 と 2b 型 の 症 例 18 の 肝 組 織 中 は , 検 体 中 の の指標となる negative strand の RNA 鎖に特異性の高 25) 。Shimizu らは,in vitro で T リ 28) 。このように HCV の肝外 HCV-RNA 量が少ないため,また 1b 型の症例 1 の血 い検出法を用いた報告では,HCV の増殖は必ずしも 清中・肝組織中および症例 3・5 の肝組織中は HCV 確認されていない 29)。しかし,HCV 感染者の末梢血 のプライマー領域の変異などの理由で,HVR1 領域の 単核球をポークウィドウマイトゲン(PWM)で 7 日 RT-PCR にて増幅されず解析不能となった。 間刺激した後に 3H-Uridine を添加すると,HCV-RNA に RI の取込みが認められたとする報告 30)もみられ, また,1b 型 4 例,2a 型 4 例,2b 型 1 例について HVR1 の 推 定 ア ミ ノ 酸 配 列 を み た が , 半 数 以 上 で in vitro では PWM 刺激リンパ球や T 細胞株での HCV heteroduplex 法同様,血清中では変異が多く,肝組織 の増殖が観察されることから,in vivo においても増 中では変異が少ないかもしくは無い症例が多く,血清 殖刺激を受けたリンパ球系細胞では HCV が増殖しう 中で変異が少ないかもしくは無いが,肝組織中で変異 るものと推測される 29)。今回の検討では,肝組織中 が多い症例は認められなかった。また,1b 型の症例 に比べ血清中の HVR1 の変異の多い症例を多く認め 16 は , 推 定 ア ミ ノ 酸 配 列 で は 全 く 変 異 を 認 め ず , た。血清中で HVR1 の変異が多くみられた理由の 1 heteroduplex 法では変異が少ないという結果となった つとして,肝細胞内で増殖した HCV と肝外 reservoir が,これは各々 5 クローンずつ塩基配列を測定した で増殖した HCV の間で変異の程度に相違があること が,クローンが少ないための結果と考えられる。 が考えられると思われた。 HCV は肝細胞内で増殖するため 21),肝組織中では 謝 辞 稿を終えるにあたり,御指導御高閲を賜りました聖マリ アンナ医科大学消化器肝臓内科 飯野四郎教授,呼吸器感 染症内科 中川武正教授,代謝内分泌内科 山田正道助教 授に深甚なる謝意を表します。また,ご協力いただきまし た聖マリアンナ医科大学病理学 打越敏之教授,前山史朗 助教授,(株)三菱化学 BCL 感染症特別開発部 林明男 様,(株)東レメディカル 美濃輪昇様に深く感謝いたし ます。 各段階の HCV が存在し,変異の度合いが多いことが 予想されたが,実際に今回の検討では肝組織中では変 異の度合いが比較的少ない結果を得た。これは血清中 や肝組織中で HCV は非常に少ないこと 23)24),また, 測定肝組織は肝生検において一ヵ所を穿刺したもので あり,肝臓内での HCV の分布不均一性が存在した場 合,肝生検組織以外に分布する HCV の変異の度合い については,不明である。とくに,成人肝重量は 1200 ∼ 1400 g で,今回の測定肝組織重量は 10 mg で 本論文の要旨の一部は第 38 回日本消化器病学会大会 (1996 年,横浜)プレナリーセッションにて発表した。 あり,肝臓内での HCV の分布不均一性が存在するこ とは考慮すべきと思われるが,肝組織内 HCV-HVR 文 献 1) Martell M, Esteban JI, Quer J, Genesca J, Weiner A, の変異の度合いが少ないことの理由は明らかではな い。 Esteban R, Guaardia J and Gomez J. Hepatitis C Muller らは,C 型肝炎患者の末梢血単核球より抽出 virus (HCV) circulates as a population of different but し た RNA よ り HCV の replicative form を 検 出 し た 。 35 256 澤辺 宏 closely related genomes. J Virol 1992; 66: 3225- primers: application to clinical surveys and tracing 3229. infectious sources. J Gen Virol 1992; 73: 673-679. 2) Holland JJ, De La Torre JC and Steinhauer DA. RNA 12) 木野山真吾, 菅原淳, 三谷健一郎, 後藤研介, 新山 virus population as quasispecies. Curr Top Microbiol 豪一, 木村哲也, 徳光誠司, 仙石宣彦. 経過中血中 HCV-RNA の陰性化を認めた C 型慢性肝炎例に Immunol 1992; 176: 1-18. 3) Martell M, Esteban JI, Quer J, Vargas V, Esteban R, Guardia J and Gomez J. Dynamic behavior of hepatitis おける HCV 超可変領域 (HVR) の経時的検討. 肝 臓 1996; 37: 96-101. C virus quasispecies in patients undergoing orthotopic 13) Keen J, Lester D, Inglehearn C, Curtis A and liver transplantation. J Virol 1994; 68: 3425-3436. Bhanacharya S. 4) Tanaka T, Kato N, Nakagawa M, Ootsuyama Y, Cho MJ, Nakazawa T, Hijikata M, Ishimura Y and Shimotohno K. 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We investigated the nucleotide sequence of the HCV-HVR1 area of RNA in the serum and liver tissues, and comparatively examined their mutations. Subjects were 20 patients with HCV-RNA positive chronic hepatitis. They consisted of 15 males and 5 females, and their mean age was 54 years old. The patients' liver tissue samples were histologically evaluated, and 1 patient had minimal change, 11 patients had CPH, 6 patients had CAH2A, and 2 patients had CAH2B. We also measured the HCV-RNA levels and HCV genotype, in the serum and in 1 µg of total RNA obtained from the liver tissue, on the same day. RNA levels were measured with the competitive RT-PCR method. For 10 patients, after analyzing the HCV-HVR1 area with the heteroduplex method, PCR-amplified products were obtained and subcloned, and nucleotide sequences in 5 clones for each patient were determined using the dye terminator method. HCV-RNA levels of the patients were 103—107 copies/50 µl of the serum, and 103—107 copies/1 µg of total tissue RNA. The difference between the serum and tissue levels was almost the same in all patients. On the other hand, 12 patients were genotype 1b, 5 were Type 2a, and 3 were Type 2b, and all patients had the same genotype in the serum and liver tissues. Evaluation of the HVR1 area by the heteroduplex method showed that 3 patients had high mutations in both the serum and tissues; 4 patients had few mutations in both the serum and tissues; 7 had high mutations in the serum but few mutations in the tissues; and 6 were unmeasurable. In addition, when we compared the amino acid sequence estimated from the nucleotide sequence obtained by the dye terminator method, mutation tended to occur more frequently in the serum than in the liver tissues. In regard to the mutations in the HVR1 area measured by the heteroduplex method, there were no patients with few mutations in the serum and high mutations in the tissues. In addition, mutation of amino acid sequence tended to occur frequently in the serum. These findings have suggested uneven distribution of the hepatitis C virus within liver tissues and difference in the mutation between the hepatocyte and the extrahepatic reservoir. (St. Marianna Med. J., 29: 251-258, 2001) Division of Gastroenterology and Hepatology (Director: Prof. Shiro Iino), Department of Internal Medicine St. Marianna University School of Medicine, 2-16-1 Sugao, Miyamae-ku, Kawasaki 216-8511, Japan 38