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問合せ先:八千代エンジニヤリング株式会社 総合事業本部地域計画部
①電線類地中化事業の留意事項 ○沿道住民の理解 ・事業による道路形状の変更および利用形態変更 ・トランス設置などに対する住民の理解 ・工事に対する住民の理解 ○構造上の検討 ・道路条件 ・既存地下構造物(排水路等) ・配線状況 等 ○地中化形式の検討 ・地中化形式(基本、ソフト、次世代)における可能性 ○地域性の配慮 ・地中化および舗装等、地域性等を踏まえた景観デザイン検討 ○バリアフリー ・高齢者・障害者等の使いやすさ ②形式の比較検討 安全性、道路景観、維持管理、施工性、経済性に基づき以下のように各形式について比較検討した。 (紙面上割愛したが、ソフト地中化案についても検討した) 特 徴 安全性 道路景観 維持管理 施工性 経済性 評 価 第 1 案 現行型地中化案 第 2 案 次世代型地中化案 ・車道下に設けた C-CBOX に電力線、通信線を敷設し、電力等の ・高圧ケーブルを直埋設とし、地下部構造を小型化することで、 機器類(多回路開閉器、トランス)を歩道上に設置する方法で 狭い幅員の歩道下での設置を可能とした方法である。 ある。 ・電力線、通信線が地中化されていることから、地震、台風時の 安全性に優れる。 ○ ・電力、通信線が地中化されるため、道路上空がスッキリとする。 ・歩道上に地上機器が設置されることから、歩道幅員が狭くなる。 ・民地内に地上機設置可能な場合は、歩道幅員を有効に活用でき る。 × ・地上機器が歩道上にあることから、保守点検は容易である。 ・電力線、通信線が地中化されていることから、地震、台風時の 安全性に優れる。 ○ ・支柱にトランスが設置されることから、歩道幅員が第1案に比 べ広くなる。 ・電力、通信線が地中化されるため、道路上空がスッキリとする。 ・民地内にトランス支柱設置可能な場合は、歩道幅員を有効に活 用できる。 ○ ・支柱にトランスが設置されるため、保守点検は高所作業になり第1 案に比べ劣る。 ○ △ ・移設排水管の底高位置の検討する必要あり。 ・移設排水管の底高位置の検討する必要あり。 ・敷設工事において、車道片側交互通行工事となる。 ・敷設工事において、車道片側交互通行工事となる。 ・C-CBOX と側溝の交錯を解消する必要あり。 ・小型トラフを使用し、歩道部での施工が可能であることから他 の地中化案に比べると施工性が優れる。 × ・支柱基礎と汚水管の交錯を解消する必要あり。 △ ・最も高価となる。 × ・現時点では高価となる。 × ・経済性に劣る。 ・地中化案の中では最も景観面で優れる。 ・歩道部にトランスが頻繁に発生することから歩道幅員が狭くな ・導入実績が少なく、技術的課題が不明確であるとともに、現時 る。 × 点では経済性に優れているとはいえない。 ○ (民地) (官地) (官地) (民地) トランス (民地) (官地) 地中化による歩道幅員の拡幅 効果2:美しい都市景観の向上 地上にはりめぐらされた電線類が、道路の下に収められるため、美しい街並みが形成されます。 また景観の向上などにより、安全で快適な都市空間を形成し、地域の活性化が図られます。 トランス トランス センター ライン 車道 車道 歩車 歩道 マンホール 現行型地中化 イメージ 効果1:バリアフリー歩行空間の形成 電柱や電線類がなくなると、道路の見通しが良くなり、信号機 や道路標識が見やすくなるなど、交通の安全性が向上します。ま た、歩道が広く使えるため、歩行者はもちろんベビーカーや車い すを利用する人にも安全で利用しやすいバリアフリーの歩行空間 が形成されます。 (官地) (民地) トランス 歩車 急速な高齢化が進む現在、すべての人にやさしい歩道整備の必要性が高まっています。例えば、バリア フリーの基準において車いすのすれ違いのため歩道有効幅員2m確保が必要となりますが、その実現のた めには、"電線類の地中化事業"が有効な手段であり、さらに景観、防災等の効果も得られます。 電線類地中化事業は地下構造物の制約などから、2.5m以上の歩道幅員を有する都市部の道路等に適用範 囲が限られておりました。しかし現在、国土交通省ではその適用範囲拡大のための技術革新が進められて おり、駅前通り・商店街・ 住宅街などの歩道幅員の狭い、または歩道の設置されていない道路へと適用範 囲が拡大されます。これにより、市民生活に密着した地域を対象に電線類の地中化を実施することが可能 となります。 弊社においては、電線類地中化を軸としたまちづくりの検討・計画、さらに電線類地中化設計の実績を 有しており、これらの実績に基づく技術と情報を活かし、魅力ある道路空間づくりに貢献いたします。 汚水 NTT C.C.BOX 小型トラフ NTT 雨水排水路 ③フォトモンタージュによる景観検討 現況 管路部 汚水 次世代型地中化 イメージ 支柱基礎 センター ライン 車道 集水箇所 車道 歩道 小型トラフ 高圧ケーブル 汚水 高圧ケーブル NTT NTT 支柱基礎 雨水排水路 汚水 整備後 イメージ 商店街における地中化 歴史的街並みにおける地中化 住宅街における地中化 効果3:都市災害の防止 台風や地震といった災害時に、電柱が倒れたり、電線類がたれ下がるといった危険がなくなります。 平成7年1月に発生した阪神大震災においては、電柱が倒壊し人々の生活に大きな影響を与えました。 このとき最も被害の大きかった神戸地区の電話回線ケーブルの被災率は、架空線が2.4%、地中線が 0.03%と、地中線の被害が架空線の80分の1程度にとどまりました。これより、電線類の地中化によ り安定したライフラインが実現します。 被災率 被災延長 総延長 右表 架空線 阪神淡路大震災時の神戸地区ケーブル被災状況 (100km) 注)被災率はケーブル総延長に対する被災延長 地中線 の割合 NTT資料 問合せ先:八千代エンジニヤリング株式会社 総合事業本部 地域計画部 担当 別府、藤田 (住所:東京都新宿区西落合2-18-12 -4- TEL:03-5906-0531 / FAX:03-5906-0815) -1- 2.4% 1.0 0.03% 0.007 41.5 24.0 3,電線類地中化技術の動向(国土交通省) 5,弊社事業の紹介 (事業名:鰍沢地区道路整備保全検討業務) 現在、電線地中化は新電線類地中化計画に基づき整備が進められているが、その構造は幅の広い歩 道を対象にしたものでした。しかし、その適用範囲は拡大され、商店街、住宅地での設置も可能にな ります。 1期∼3期電線類地中化計画(CAB方 式、 電線共同溝) 昭和60年∼平成10年 CABや電線共同溝により、大規商業系地域 を対象に電線類の地中化を実施。 新電線類地中化計画(新構造電線共同溝) 平成11年∼平成15年(←現在) 新構造の電線共同溝により、大規模商業系地 域に加え郊外および中小規模商業系地域 ・住宅 系地域を対象に電線類の地中化を実施。 (1)事業の目的 山梨県南巨摩郡鰍沢町の既成市街地を通過する国道52号線をモデルとして、市街地における少子高 齢化に対応した「人にやさしい」道路整備のあり方について、道路保全の知見から、道路防災、交通 安全、バリアフリー、市街地の活性化などの視野に、狭隘歩道の整備のあり方や歩車道部の舗装全般 について電線類の地中化をふまえて整備方策を検討するものである。 人にやさしい 道路整備 道路防災 バリアフリー 交通安全 市街地活性化 (2)検討体制 地元関係機関からなる「国道52号道路整備協議会」を 開催し、協議会により得られた意見・要望を整備方針の検 討に反映する。 なお、協議会の開催にあたっては、関係機関(国、町) 及び関連企業(電力事業者、通信事業者、CATV事業 者)からなるワーキンググループ会議で電線地中化等につ いて協議を行い、ワーキンググループ会議での協議結果を 関係機関(国、町)からなる事務局会議で確認し、協議会 に図るものとする。 (3)検討の流れ 計画地の概要把握 道路整備の事例整理 ワーキング グループ 第1回協議会 ワーキング グループ 基本方針案の作成 ワーキング グループ 4,電線類地中化事業実施について 【協議会】 国交省、県、町、警察、電力事業者、 通信事業者、CATV事業者、町商工会 【事務局】 国、町 (町の上位計画より) 町の賑わい創出のための電線類地中化、道路空間のグ レードアップ等が示されていた。 問題点・課題の整理 道路整備方針の検討 【ワーキンググループ会議】 国、町、県、電力事業者、 通信事業者、CATV事業者 <問題点および課題> ●沿道商店街の衰退 ・シャッターを閉じた店舗が多く見られ活気がない。等 ●歩道状況 ・歩車道は区画線のみの分離であり歩行者の安全性に問題 あり。等 ●道路景観の乱れ ・街灯、道路灯、電柱、道路標識、施設案内板が混在し、 架空電線が目立つ。等 計画準備 ◎これからの電線類の地中化(次世代型地中化) 平成16年∼ 舗装一体型電線共同溝により、駅前通り・商店街・住 宅街など市民の生活に密着した地域を対象に電線類の地 中化を実施。 電線類地中化をふまえた 道路保全整備検討 <整備方針・整備メニュー> ①落ち着きが感じられる沿道景観を創出する。 →(整備メニュー) ・道路上に配置される施設類を整理し、また歩道環境を 整えることで落ち着いた道路空間を創出する。 ※電線類地中化事業の実施 ②誰もが安全に使える道路空間を創出する。 →(整備メニュー) ・バリアフリー歩行空間の整備。 ・車道の排水性舗装の採用。 ・歩道の透水性舗装の採用。 第2回協議会 ■事業実施の流れ 電線類地中化事業は、①電線類地中化整備基本構想の検討、②整備道路の指定、③整備計画の作成、 ④設計と施工方法の検討、⑤工事といった流れで進めます。 また、事業実施に関する法律である「電線共同溝の整備等に関する特別措置法」(平成7年6月22 日施行)に基づき進めます。 ■費用負担方法 管路部分は道路管理者の費用負担により築造し、ケーブル、機器類は電線管理者が負担する応分負担 が標準です。また、国土交通省における“電線類地中化に対する補助制度”も活用できます。 -2- 整備方針の策定 設計 施工 ③地域環境・沿道環境に配慮した道路を創出する。 →(整備メニュー) ・車道への排水性舗装の採用。 ・歩道への透水性舗装の採用。 <ワーキング・協議会> ワーキンググループ、協議会にて関係事業者および住民を 交え、電線類地中化事業を含めた協議を行った。 (※電線類地中化検討の詳細は次ページ参照 → ) -3-