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第
52
期
報告書
2009年4月1日から2010年3月31日まで
特集
株式会社
新 川
事業内容と製品紹介
世界の新川
This is SHINKAWA LTD.
新川は、昨年50周年を迎えましたが、それを機に今後50年での更なる飛躍に向けて、経営理念と行動指針から
構成される《社志》を定めることといたしました。
(《社志》とは、
「会社としての志」を意味する、当社の造語です。)
社 志
経営理念
『人がもっと創造力を発揮できる
社会 へ、新川はロボット技 術の
最先端を進みます。』
行動指針
私たちは、表面的な事象や慣例にとらわれず、
『本質は何か』を真摯に追い求め、行動指針
(「挑戦」
「変化」
「協働」)に従い進みます。
これが新川!
半導体の技術革新を支える新川
01
PC、薄型TV、デジタルカメラ、車など
02
ワイヤボンダでは国内シェアトップ
03
「新川の強み」の源泉
身の回りの製品に幅広く使われている半導体
その半導体を作る装置を世界に提供するのが新川
世界ではシェア3位のボンディング装置メーカー
超精密、超高速なボンディング(接合)技術
装置の高付加価値を実現する新技術創出力
生産ラインの安定稼動を提供する信頼のブランド
販売からサービスまでを提供するグローバルネットワークの構築
強固なキャッシュポジション
1
SHINKAWA LTD.
株主の皆様へ
To Our Shareholders
新製品を相次ぎ市場投入することでシェア拡大を目指すとともに、
コスト競争力の強化を進め、収益の増大へ向け邁進してまいります。
株主の皆様におかれましては、ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます。
平素は温かいご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
ここに第52期報告書をお届けするにあたり、一言ご挨拶
申し上げます。
当連結会計年度における世界経済は、各国の財政出動と
金融緩和の効果により、回復を続けることとなりました
が、下期には景気対策効果の剥落懸念が高まるなど、景気
の先行きへの不安材料も入り混じることとなりました。
半導体業界においては、需要の牽引力は先進国から新興
国へとシフトし、業界全体にコストダウン要請が強まるこ
ととなりました。
このような状況の下、当社グループは既存顧客への多岐
にわたるサービス提供による確実な受注獲得と、様々な顧
客仕様に対応する製品群の充実により新規顧客の開拓に努
めました。LED市場の拡大とフラッシュメモリ需要などを受
けた後工程組立メーカーの設備投資により、受注は低水準
ながら月を追うごとに改善しましたが、価格競争の激化と円
高の進行に伴い、販売価格の低下を余儀なくされました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,980百万
円(前年同期比4.1%減)
、営業損失2,867百万円、経常損失
2,715百万円、当期純損失2,959百万円となりました。
このような甚だ不本意な結果となりましたことは、株主
の皆様には誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます。
株主の皆様への配当につきましては、安定配当の継続が
当社の基本方針でありますので、期末配当金を1株当たり5
円とさせていただきます。
次期の見通しにつきましては、今後、景気対策が相次ぎ
期限切れを迎えることで、急回復を示している設備投資
が、どの程度持続するかが読みきれない状況となっていま
すが、ワイドボンディングエリア対応ワイヤボンダ、LED
用ダイボンダなどの新製品の投入により、シェア拡大を目
指すとともに、コスト競争力の強化を推進し、全社一丸と
なって黒字化実現に向けて邁進してまいります。
株主の皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支
援、ご理解を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
2010年6月
代表取締役社長
西村 浩
SHINKAWA LTD.
2 事業内容と製品紹介
Introduction of Shinkawa s Business and Products
半導体の製造工程は、大きく2つの工程に分けられます。
円盤状のシリコンウェーハの作成、レジスト添付、エッチ
ング、洗浄などを行うことで電子回路を形成する「前工
程」と、それを個々のチップに切断し、半導体に組み立て
る「後工程」です。
売上構成比
補修部品
テープボンダ 3.0%
(百万円)
6,000
受注高
5,000
売上高
4,000
20.2%
その他装置 0.1%
1977年、新川は「後工程」の中で使用するボンディン
グ装置を世界で初めて全自動化しました。
現在に至るまでの50年間、装置開拓と共に最新技術の領
域を磨き続け、半導体と共に歩んでいます。
2010年3月期
フリップチップボンダ
0.4%
ワイヤボンダ
56.5%
3,000
2,000
1,000
0
ダイボンダ 19.6%
4∼6月
7∼9月 10∼12月 1∼3月
4∼6月
2009年3月期
7∼9月 10∼12月 1∼3月
2010年3月期
■新川の製品
▼ワイヤボンダ(UTC-3000・UTC-3000SE・ACB-3000)
ICチップ(半導体集積回路)の電極とリードフレームの
電極を金や銅のワイヤを用いて接続、配線します。
▼ダイボンダ(SPA-400・STC-500)
ワイヤボンダを用いて接続する前の工程で使用する製品です。
薄いICチップをリードフレームの上に接着します。
53期の展開
53期の展開
顧客の生産性向上
に貢献する製品を
市場投入します。
▼フリップチップボンダ(SFB-200・LFB-1000)
LED用製品を
市場投入します。
▼テープボンダ(COF-1000)
ダイボンダ+ワイヤボンダとは
違った手 法で、ICチップの電 極
面同士を接着する製品です。
2010年3月、顧客の多様な接着
方法に対応 で きる新 製 品
「LFB-1000」を投入しました。
ダイボンダ+ワイヤボンダとは
違った手法で、ICチップをフィル
ム状のテープに接着します。
液晶モニタなど、薄いパッケージ
の生産用にニーズがあります。
新川の製品は、ロボット技術の集大成とも言えます。ミクロン単位の位置精度を保つ「ロボットの目」、繊細な高速稼動を行う「ロボット
の手」、それを制御する「ロボットの頭」の3つの技術を全製品持ち合わせています。
3
SHINKAWA LTD.
世界の新川
SHINKAWA in the world
■グローバルネットワーク
九州サービスセンター
(福岡県北九州市)
新川韓国株式会社(韓国 城南)
株式会社 新川テクノロジーズ
(東京都武蔵村山市)
Shinkawa U.S.A., Inc.
(米国 アリゾナ州メサ)
新川
(上海)
半導体機械有限公司(中国 上海)
蘇州事務所
新川半導体機械股份有限公司(台湾 台北)
楽山事務所
台中事務所
Shinkawa Vietnam Co., Ltd.
(ベトナム ホーチミン)
Shinkawa
(Thailand)Co., Ltd.
(タイ バンコク)
Shinkawa
(Malaysia)Sdn. Bhd.
(マレーシア スバンジャヤ)
高雄事務所
バギオ事務所
Shinkawa Philippines, Inc.
(フィリピン マニラ)
Shinkawa Singapore Pte. Ltd.
(シンガポール)
地域別売上高
ヨーロッパ 0.1%
東南アジア
18.8%
日本
24.6%
2010年3月期
国内子会社
海外子会社
国内サービスステーション
海外サービスステーション
中国 16.3%
韓国 21.8%
台湾 18.4%
Shinkawa Vietnam Co., Ltd. 2009年8月1日より事業開始
半導体の生産拠点がアジアへ展開している時代背景を踏まえ、国内外を問わず最先端技術に取り組み、顧客のニーズに早急に対応する
べく、アジアを中心としたサービスステーション、ソフトウェア拠点を設置して活動しています。
SHINKAWA LTD.
4 連結財務諸表(要約)
■売上高
(単位:百万円)
連結貸借対照表
(単位:百万円)
期 別
35,000
科 目
30,000
資
産
25,000
10,000
5,000
0
48期
49期
50期
■営業利益
51期
動
資
産
24,943
26,181
定
資
産
13,700
14,172
38,643
40,354
資
産
合
計
負
債
の
部
動
負
債
1,748
898
固
定
負
債
415
409
2,163
1,307
本
36,149
39,199
等
317
△ 166
分
14
13
36,480
39,046
38,643
40,354
負
債
純
主
評
価・換
2,000
少
数
純
負
△ 2,000
産
株
3,000
△ 1,000
合
資
4,000
0
Point 1
流
5,000
1,000
部
固
52期
(単位:百万円)
第51期
(2009年3月31日現在)
流
20,000
15,000
の
第52期
(2010年3月31日現在)
資
債
算
株
差
主
資
額
持
合
産
Point 2
部
資
産
純
計
の
計
合
Point 3
計
△ 3,000
△ 4,000
△ 5,000
Point
1
48期
49期
50期
51期
52期
総資産は、商品及び製品、仕掛品の減少な
どにより、前期末比1,711百万円減少しま
した。
Point
3
5
科 目
営業活動によるキャッシュ・フロー
Point
2
連結キャッシュ・フロー計算書
負債合計は、買掛金の増加などに伴い、前
期末比856百万円増加しました。
純資産は、当期純損失の計上および配当
金の支払いによる利益剰余金の減少によ
り、前期末比2,567百万円減少しました。
SHINKAWA LTD.
期 別
(単位:百万円)
第52期
2009年4月 1 日から
2010年3月31日まで
△ 439
第51期
2008年4月 1 日から
2009年3月31日まで
2,267
投資活動によるキャッシュ・フロー
230
△ 969
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 95
△ 2,170
現金及び現金同等物に係る換算差額
26
△ 104
現金及び現金同等物の減少額
△ 278
△ 976
現金及び現金同等物の期首残高
13,832
14,807
現金及び現金同等物の期末残高
13,554
13,832
Financial Highlight
連結損益計算書
期 別
科 目
売
上
売
上
原
業
損
第51期
2008年4月 1 日から
2009年3月31日まで
10,403
価
8,223
8,036
4,624
6,623
△ 1,000
△ 2,867
△ 4,256
△ 2,000
失 ( △ )
営
業
外
収
益
305
216
営
業
外
費
用
153
6
△ 2,715
△ 4,046
109
111
249
232
△ 2,855
△ 4,167
経
常
損
失 ( △ )
特
別
利
益
特
別
損
失
Point 5
税金等調整前当期純損失(△)
法 人 税、住 民 税 及び 事 業 税
25
14
法 人 税 等 調 整 額
78
538
少
当
数
期
株
純
主
損
利
益
失(△)
連結株主資本等変動計算書
1
1
△ 2,959
△ 4,720
資本金
8,360
資本剰余金
8,907
連 結 会 計 年 度 中の変 動 額
剰
余
当
期
金
純
の
損
配
当
失(△)
利益剰余金
25,080
△ 91
△ 2,959
自 己 株 式 の 取 得
△ 3,000
△ 4,000
△ 5,000
Point
4
Point
5
48期
49期
50期
51期
株主資本合計
その他有価証券
評価差額金
△ 3,147
39,199
221
△1
△ 91
△ 2,959
△1
自己株式
̶
8,360
̶
8,907
△ 3,050
22,030
△1
△ 3,148
52期
販売費及び一般管理費は、人件費の抑制
や経費の削減などにより、前期比1,999百
万円減少しました。
販売費及び一般管理費に含まれる試験研
究費は、1,420百万円となりました。
特別損失には、操業度が著しく低下したこ
とに伴って発生した費用249百万円を操業
度低下損として計上しました。
(単位:百万円)
会計年度中の変動額(純額)
連 結 会 計 年 度中の変 動 額 合 計
0
評価・換算差額等
株主資本以外の項目の連結
2 0 1 0 年 3 月 3 1 日 残 高
1,000
第52期(2009年4月1日から2010年3月31日まで)
株主資本
2 0 0 9 年 3 月 3 1 日 残 高
2,000
9,980
Point 4
(単位:百万円)
3,000
高
販売費及び一般管理費
営
■当期純利益
(単位:百万円)
第52期
2009年4月 1 日から
2010年3月31日まで
△ 3,051
36,149
為替換算
調整勘定
△ 387
評価・換算
差額等合計
△ 166
少数株主
持分
純資産合計
13
39,046
△ 91
△ 2,959
△1
408
74
482
2
484
408
630
74
△ 313
482
317
2
14
△ 2,567
36,480
※Shinkawa Vietnam Co., Ltd.は連結の範囲から除いています。
SHINKAWA LTD.
6 会社概要
商
本
設
資
従
業
事
業
本
株式の状況(2010年3月31日現在)
員
号
社
立
金
数
内
容
役
員
(2010年6月29日現在)
取 引 金 融 機 関
株式会社新川
東京都武蔵村山市伊奈平二丁目51番地の1
1959年8月6日
83億6,000万円(2010年3月31日現在)
株式会社新川 458名(2010年3月31日現在)
新川グループ 654名(2010年3月31日現在)
半導体製造装置の研究・開発・設計・製造・販売
および保守サービス
取締役会長
上原 宏一
代表取締役社長
西村 浩
代表取締役副社長 飯田 貞志
専務取締役
田辺 哲也
常務取締役
長野 高志
取締役
日野 雅照
島森 至
高橋 邦行
角谷 修
杉本 憲二
常勤監査役
渡辺 正史
監査役
高橋 秀昭
前田 研二
野 正己
東京都民銀行三鷹支店
三菱東京UFJ銀行立川支店
みずほ銀行立川支店
公
告
方
法
1単 元 の 株 式 の 数
株 主 名 簿 管 理 人
特別口座の口座管理機関
同
連
絡
先
上 場 証 券 取 引 所
80,000,000株
発行済株式の総数
20,047,500株
株主数
11,220名
■大株主
氏名又は名称
日本トラスティ
・サービス信託銀行株式会社
(信託口)
みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 東京都民銀行口
再信託受託者 資産管理サービス信託銀行株式会社
日本マスタートラスト信託銀行株式会社
(信託口)
株式会社アイ・アンド・イー
株式会社みずほ銀行
株式会社三菱東京UFJ銀行
とみんリース株式会社
新川取引先持株会
明治安田生命保険相互会社
ジェーピー モルガン チェース バンク 380055
所有株式数
(千株)
比率
(%)
1,880
9.38
900
4.49
752
499
419
419
405
335
300
286
3.75
2.49
2.09
2.09
2.02
1.67
1.49
1.42
(注)
1. 所有株式数、比率とも表示単位未満を切り捨てて表示しています。
2. 当社の保有する自己株式1,871千株は上記の表には含めていません。
■所有者別株式数比率
株主メモ
事
業
年
度
定 時 株 主 総 会
株 主 確 定 基 準 日
発行可能株式総数
毎年4月1日∼翌年3月31日
毎年6月
定時株主総会 議決権行使株主 3月31日
配当金受領株主 3月31日
なお、中間配当を行う時は9月30日
その他必要がある場合は、
あらかじめ公告する一定の日
日本経済新聞に掲載する方法による
100株
三菱UFJ信託銀行株式会社
自己株式 9.33%
29.85% 金融機関
(金融商品取引業者含む)
個人・その他 36.12%
外国法人等 11.84%
12.84% その他国内法人
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
TEL 0120-232-711(通話料無料)
東京証券取引所
(ご注意)
1.株券電子化に伴い、株主様の住所変更、
買取請求その他各種お手続きにつきましては、原則、口座を開設
されている口座管理機関(証券会社等)
で承ることとなっています。口座を開設されている証券会社等にお
問合せください。株主名簿管理人(三菱UFJ信託銀行)
ではお取り扱いできませんのでご注意ください。
2.特別口座に記録された株式に関する各種お手続きにつきましては、三菱UFJ信託銀行が口座管理機関と
なっていますので、上記特別口座の口座管理機関(三菱UFJ信託銀行)
にお問合せください。
なお、三菱
UFJ信託銀行全国各支店にてもお取り次ぎいたします。
3.未受領の配当金につきましては、三菱UFJ信託銀行本支店でお支払いいたします。
株式会社 新 川
〒208-8585 東京都武蔵村山市伊奈平2-51-1
TEL 042-560-1231 FAX 042-560-8485
http://www.shinkawa.com
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