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第 279 回 日文研フォーラム
祇園祭について、あらためて考えよう
Let Us Take a Fresh Look at the Gion Matsuri
祇園祭は京都の主要年中行事のひとつであり、日本国内外から多くの観光客が訪れます。他方、一ヵ月に及ぶ
祭の期間中、数多くの宗教的・文化的行事を遂行するには、地域住民の参加が欠かせません。祇園祭の伝統、そ
れに深く結びついた地域のアイデンティティも、そうした中で浮かび上がってきます。
今回の日文研フォーラム講師、エリザベッタ・ポルクさんは、現在、山鉾町地域に住み込んでフィールドワー
クを行っています。その研究成果に基づく講演は、祇園祭の組織的実行における保存会の役割から、この祭にお
いて宗教的/世俗的領域がどう表象されているか、といった問題までを視野に収め、文化、観光、宗教そして地
域生活との関連から祇園祭に新たな光を当てるものとなるでしょう。とくに、そうした分析を、祇園祭との類似
点が多い、サルデーニャ島(イタリア)の古いお祭と比較しつつご紹介する予定です。
ポルクさんがフィールド・ワークの拠点としている白楽天山保存会から小杉源一郎理事長のご参加も得て、祇
園祭の魅力や、継承の苦労、今後の展望などについて、皆さんとご一緒に考える場にしたいと思います。
エリザベッタ ポルク
― ライプティッヒ大学 地域研究センター 上級研究員兼講師 / 日文研 外国人研究員 ―
2006 年マールブルク大学博士課程修了(宗教学)。ライプツィヒ大学地域研究センター上級研究員・講師を兼任。 ハワイ
大学客員教授等を経て、2013 年 9 月より国際日本文化研究センター外国人研究員を兼任。専門分野は宗教学、とくに日本の
宗教・文化研究。
2011 年より編集長として学術雑誌『Journal of Religion in Japan』
(Brill 出版社)創刊。主要著作に、
『現代日本文化にお
ける浄土教』(Brill、2008)
、「聖域リローデッド―神道における最近の傾向」
(Self-Reflexive Area Studies, Leipziger
Universitätsverlag, 2013)、
「日本の都市社会における宗教性と世俗性のゆらぎに関する考察」
(Journal of Religion in Japan
vol.1, 2012)
、
「メディアを通じて語る―浄土真宗・大衆文化・インターネット」
(The Social Dimension of Shin Buddhism,
Brill, 2010)、
「浄土真宗の現代的な表現」
(『仏教文化研究所紀要』、2008)などがある。
小杉
源一郎
― 公益財団法人 白楽天山保存会 理事長 / 株式会社 ロマンス小杉 代表取締役社長 ―
1968 年に京都市に生まれる。1991 年、南イリノイ大学(米国)経営学部卒業。1996 年、白楽天町に本社を構える寝具寝装
製造卸、ロマンス小杉の3代目社長に就任。2011 年 4 月より白楽天山保存会の理事長を務める。
細川
周平
― 日文研
教授 ―
東京芸術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了。東京工業大学大学院社会理工学研究科助教授等を経て現職。専門は、
音楽学、日系ブラジル史。
主要論著に、『日系ブラジル移民文学 I Ⅱ ―日本語の長い旅』
(以上全 2 巻、みすず書房 2012-2013)、
『遠きにあり
てつくるもの――日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』
(みすず書房 2008、第 60 回読売文学賞〈研究・翻訳賞〉受賞)、
『シネマ屋、ブラジルを行く』
(新潮社 1999)
、『サンバの国に演歌は流れ』
(中央公論新社 1995)などがある。
日文研フォーラムとは…
国際日本文化研究センター(日文研)が、来日中の外国人研究者
による日本研究の成果を一般の皆さまにご紹介し、共有して
いただくことを主な目的とする催しです。
1987 年の設立以来、月に1回、京都市中心部の会場で継続的
に開催しています。
お問い合わせ先
国際日本文化研究センター
〒610-1192
研究協力課
京都市西京区御陵大枝山町 3-2
TEL: 075-335-2078
http://www.nichibun.ac.jp/ja/
京都府立総合社会福祉会館
ハートピア京都
【アクセス】
・京都市営地下鉄烏丸線「丸太町」駅下車 5 番出口(地下鉄連絡通路にて直結)
・京都市バス、京都バス、JR バス「烏丸丸太町」バス停下車
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