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最低賃金改定に係る事務の移譲
参考資料2 最低賃金改定に係る事務の移譲 ■ 最低賃金の種類・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ■ 対象となる賃金・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ■ 最低賃金決定までのフロー・・・・・・・・・・・ 3 ■ 北海道の最低賃金・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ■ 提案検討委員会における過去の審議状況・・・・・ 5 ■ 関係法令・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 ◆最低賃金の種類 地域別最低賃金 特定(産業別)最低賃金 ・産業や職種に関わりなく都道府県内で ・基幹的労働者を対象として、関係労使 内 容 働くすべての労働者とその使用者に が地域別最低賃金よりも金額水準の 対して適用。 高い最低賃金を定めることが必要と ・都道府県ごとに定められている。 認める産業に設定。 ・適用される産業は都道府県によって異 なり、平成25年9月現在、全国で239 の最低賃金が設定されている。 ・すべての労働者の賃金の最低限を保証 ・特定地域の特定産業の基幹的労働者と するセーフティネットとして、常用、 適用範囲 その使用者に適用 臨時、パート、アルバイト、嘱託など 18歳未満又は65歳以上の人、雇入れ後一 の雇用形態や呼称に関わらず、原則と 定期間未満で技能習得中の人、その他当 して各都道府県で働くすべての労働 該産業に特有の軽易な業務に従事する 者とその使用者に適用される。 人などは適用除外 ・中央最低賃金審議会から示される引上 ・特定の産業について関係労使の申出に 最低賃金の げ額の目安を参考にしながら、地方最 基づき、地方最低賃金審議会が必要と 低賃金審議会での地域の実情を踏ま 認めた場合、賃金の実態調査結果など えた審議・答申後、異議申出に関する 各種統計資料を十分に参考にしなが 手続きを経て都道府県労働局長が決 ら審議を行い、答申後、異議申出に関 定。 する手続きを経て都道府県労働局長 が決定。 決 め 方 官報公示 官報公示 効力発生(公示日から 30 日経過後又は 効力発生(公示日から 30 日経過後又は 30 日経過後で指定する日) 30 日経過後で指定する日) 出典:厚生労働省ホームページ - 1 - ◆対象となる賃金 最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金なので、最低賃金を計算する場合には、 実際に支払われる賃金から以下の賃金を除外したものが対象となる。 【最低賃金の対象とならない賃金】 (1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など) (2)1 箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など) (3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など) (4)所定労働日以外の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など) (5)午後 10 時から午前 5 時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間 の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など) (6)精皆勤手当、通勤手当及び家族手当 出典:厚生労働省ホームページ - 2 - ◆最低賃金決定までのフロー 出典:厚生労働省ホームページ - 3 - 「必ずチェック 最低賃金! 使用者も 労働者も」 北海道の最低賃金 地域別最低賃金 最低賃金の件名 最低賃金額(円) 適用労働者等の範囲 時間額 748 北海道最低賃金 北海道において事業を営む全産業の使用者及びそ の者に使用される労働者に適用されます。 26.10.8発効 特定(産業別)最低賃金 最低賃金の件名 ※ 発効日の前日までは、734円です。 最低賃金額(円) この表を労働者の見やすい場所に掲示して下さい。 ︵最低賃金法第八条︶ 時間額 処理牛乳・乳飲料 、 乳製品、糖類製造 業 791 25.12.6発効 鉄 鋼 業 時間額 842 ※「鉄素形材製造業」及び「その他の鉄 鋼業」を除く 25.12.1発効 784 25.12.11発効 船 舶 製 造 ・ 修 理 業 、 時間額 船体ブロック製造 業 ※「木造船製造・修理業」及び「木製漁 船製造・修理業」を除く 1 2 3 18歳未満又は65歳以上の者 雇入れ後3月未満の者であって、技能習得中のもの 清掃、片付け、整理、雑役又は炊事の業務に主として従 事する者 4 手作業による洗浄、皮むき、選別、包装又は箱詰めの業 務に主として従事する者 1 2 3 18歳未満又は65歳以上の者 雇入れ後6月未満の者であって、技能習得中のもの 清掃、片付け、整理、雑役又は炊事の業務に主として従 事する者 4 みがき又は塗油の業務に主として従事する者 1 2 3 電子部品・デバイス・電子 回路、電気機械器具、情報 時間額 通信機械器具製造 業 ※「発電用・送電用・配電用電気機械器 具製造業」 、「産業用電気機械器具製造 業」 、 「電球・電気照明器具製造業」及び 「医療用計測器製造業(心電計製造業を 除く。 )」を除く 特定(産業別)最低賃金の適用が除外される者 787 25.12.1発効 18歳未満又は65歳以上の者 雇入れ後6月未満の者であって、技能習得中のもの 清掃、片付け、整理、雑役又は炊事の業務に主として従 事する者 4 みがき又は塗油の業務に主として従事する者 5 手作業による検品、検数、選別、材料若しくは部品の送 給若しくは取りそろえ、運搬、洗浄、包装、袋詰め、箱詰 め、ラベルはり、メッキのマスキング又は脱脂の業務(こ れらの業務のうち、流れ作業の中で行う業務を除く。 )に主 として従事する者 6 熟練を要しない手作業又は手工具若しくは操作が容易な 小型電動工具を用いて行う曲げ、切り、組線、巻き線、か しめ、バリ取りの業務(これらの業務のうち、流れ作業の 中で行う業務は除く。 )に主として従事する者 1 2 3 18歳未満又は65歳以上の者 雇入れ後6月未満の者であって、技能習得中のもの 清掃、片付け、整理、雑役又は炊事の業務に主として従 事する者 4 みがき又は塗油の業務に主として従事する者 ● 最低賃金には、精皆勤手当、通勤手当、家族手当、臨時に支払われる賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金及び時間 外等割増賃金は算入されません。 ● 最低賃金は、パートタイマー、臨時、アルバイトなどすべての労働者に適用されます。 ● 二つ以上の最低賃金の適用を受ける場合には、高い額の最低賃金が適用されます。 ● 派遣労働者は、派遣先の地域(産業)に適用される最低賃金が適用されます。 労働災害に健康保険は使えません。受診は労災保険で‼ ・ 最低賃金又は労働保険についての詳しいことは、北海道労働局(電話 011-709-2311)、又は最寄りの労働基準監督署(支署)へお問い合わせ下さい。 ・ 北海道労働局ホームページアドレス http://hokkaido-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp 厚生労働省 北海道労働局 - 4 - 労働基準監督署(支署) - 5 - 提案内容 採用時年齢制限の撤廃、 最低賃金の値上げ、55 歳 以上の雇用への補助、通 年雇用の環境整備を行 う。 提案事項 労働環境の整備 第6回 (H19.10) 整理した 委員会 ○ ○ 1次整理結果(=一旦検討終了) 現行法令 現行施策 国の で対応 の推進で その他 専掌事項 可能 対応可能 ◆提案検討委員会における過去の審議状況(最低賃金制度関係) 由 等 (通年雇用) ・平成 19 年度から国の新たな対策として、 ①事業主に対する支援施策の拡充・強化 に加え、②一般業務への労働移動による 通年雇用化を支援する施策を実施する とともに、③ハローワークをはじめとし た地域レベルでの相談・支援体制を充 実・強化して、これまで以上に通年雇用 化を幅広く図っていくこととされた(国 への施策の充実等を要望していくこと とする)。 (最低賃金の値上げ) ・北海道の最低賃金については、北海道地 方最低賃金審議会での審議を経て、北海 道労働局長が決定することになってい る。現在、最低賃金法の一部を改正する 法律案が国会に提案され、継続審議とな っており、「労働者の生計費を考慮する に当たっては、生活保護に係る施策との 整合性に配慮するものとすること」など が盛り込まれている。 (採用時年齢制限) ・募集採用に係る年齢制限の撤廃を義務化 した雇用対策法の改正法案が平成 19 年 6月に成立した。 理 考 など ・地域別最低賃金の決定に 当たり、労働者が健康で 文化的な最低限度の生 活を営むことができる よう、生活保護に係る施 策との整合性に配慮す るものとした。 「最低賃金法の改正」 (H20.7) 備 【 関係法令 】 ○日本国憲法(抄) 第二十五条 ② すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければなら ない。 第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。 ② 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。 ③ 児童は、これを酷使してはならない。 ○労働基準法(抄)(昭和二十二年法律第四十九号) (労働条件の原則) 第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。 ② この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として 労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。 (賃金の支払) 第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労 働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令 で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当 該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働 組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控 除して支払うことができる。 ② 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、 賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。) については、この限りでない。 (非常時払) 第二十五条 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるた めに請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。 (休業手当) 第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、 その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。 (出来高払制の保障給) 第二十七条 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃 金の保障をしなければならない。 (最低賃金) 第二十八条 賃金の最低基準に関しては、最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)の定めるところによ る。 - 6 - ○最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号) (目的) 第一条 この法律は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を 図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国 民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。 (最低賃金の効力) 第四条 使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければなら ない。 2 最低賃金の適用を受ける労働者と使用者との間の労働契約で最低賃金額に達しない賃金を定めるものは、 その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、最低賃金と同様の定をしたもの とみなす。 3 4 次に掲げる賃金は、前二項に規定する賃金に算入しない。 一 一月をこえない期間ごとに支払われる賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの 二 通常の労働時間又は労働日の賃金以外の賃金で厚生労働省令で定めるもの 三 当該最低賃金において算入しないことを定める賃金 (略) (地域別最低賃金の原則) 第九条 賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障するため、地域別最低賃金(一定の地域ごとの最 低賃金をいう。以下同じ。)は、あまねく全国各地域について決定されなければならない。 2 地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定 められなければならない。 3 前項の労働者の生計費を考慮するに当たつては、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことがで きるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとする。 (地域別最低賃金の決定) 第十条 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審 議会(以下「最低賃金審議会」という。)の調査審議を求め、その意見を聴いて、地域別最低賃金の決定を しなければならない。 2 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、前項の規定による最低賃金審議会の意見の提出があつた場合にお いて、その意見により難いと認めるときは、理由を付して、最低賃金審議会に再審議を求めなければならな い。 (地域別最低賃金の改正等) 第十二条 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金について、地域における労働者の生計費及 び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して必要があると認めるときは、その決定の例により、その 改正又は廃止の決定をしなければならない。 (特定最低賃金の決定等) 第十五条 労働者又は使用者の全部又は一部を代表する者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働 大臣又は都道府県労働局長に対し、当該労働者若しくは使用者に適用される一定の事業若しくは職業に係る 最低賃金(以下「特定最低賃金」という。)の決定又は当該労働者若しくは使用者に現に適用されている特 定最低賃金の改正若しくは廃止の決定をするよう申し出ることができる。 2 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、前項の規定による申出があつた場合において必要があると認める ときは、最低賃金審議会の調査審議を求め、その意見を聴いて、当該申出に係る特定最低賃金の決定又は当 - 7 - 該申出に係る特定最低賃金の改正若しくは廃止の決定をすることができる。 3~4 (略) 第十六条 前条第二項の規定により決定され、又は改正される特定最低賃金において定める最低賃金額は、当 該特定最低賃金の適用を受ける使用者の事業場の所在地を含む地域について決定された 地域別最低賃金に おいて定める最低賃金額を上回るものでなければならない。 (設置) 第二十条 厚生労働省に中央最低賃金審議会を、都道府県労働局に地方最低賃金審議会を置く。 (権限) 第二十一条 最低賃金審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項をつかさどるほか、地方 最低賃金審議会にあつては、都道府県労働局長の諮問に応じて、最低賃金に関する重要事項を調査審議し、 及びこれに関し必要と認める事項を都道府県労働局長に建議することができる。 (組織) 第二十二条 最低賃金審議会は、政令で定めるところにより、労働者を代表する委員、使用者を代表する委員 及び公益を代表する委員各同数をもつて組織する。 (委員) 第二十三条 2 委員は、政令で定めるところにより、厚生労働大臣又は都道府県労働局長が任命する。 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまでその職務を行うものとする。 4 委員は、非常勤とする。 (職権等) 第三十条 第十条第一項、第十二条、第十五条第二項及び第十七条に規定する厚生労働大臣又は都道府県労働 局長の職権は、二以上の都道府県労働局の管轄区域にわたる事案及び一の都道府県労働局の管轄区域内のみ に係る事案で厚生労働大臣が全国的に関連があると認めて厚生労働省令で定めるところにより指定す るも のについては、厚生労働大臣が行い、一の都道府県労働局の管轄区域内のみに係る事案(厚生労働大臣の職 権に属する事案を除く。)については、当該都道府県労働局長が行う。 2~4 (略) (労働基準監督署長及び労働基準監督官) 第三十一条 労働基準監督署長及び労働基準監督官は、厚生労働省令で定めるところにより、この法律の施行 に関する事務をつかさどる。 (労働基準監督官の権限) 第三十二条 労働基準監督官は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、使用者の事業場に立ち 入り、帱簿書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問をすることができる。 2 前項の規定により立入検査をする労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなけ ればならない。 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 - 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