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〈文化芸術関係予算のポイント〉 〈スポーツ・文化関係〉 資料12
資料12 〈文化芸術関係予算のポイント〉 区 分 文化 芸術 関係 予算 平 成 27 年 度 平 成 28 年 度 対 前 年 度 予 算 額予 算 額 ( 案 )増 △ 減 額 ※ほかに復旧・復興対策として73億円を要求 1,038億円 1,040億円 2億円 増△減率 0.2% 【 27年度補正予算:5億円 】 ○「文化芸術立国」の実現に向けて、文化プログラムを推進するため地 域の魅力ある文化芸術活動への支援を行うとともに、「日本遺産」な どの文化遺産を活用した地域の活性化方策への重点支援など、文化力 により輝く地域と日本を目指す。 ○文化芸術立国実現に向けた文化プログラムの推進 135億円( 8億円増) ◇国が地方自治体、民間とタイアップした取組の推進 131億円( 6億円増) ・舞台芸術創造活動活性化事業 33億円( 1億円増) 舞台芸術創造活動に対する分野の特性に応じた支援。 ・文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業 28億円( 2億円増) 地方公共団体が企画する地域の文化資源等を活用した文化芸術活動や、地域の文化 芸術施策を推進する体制整備等への支援。 ・劇場・音楽堂等活性化事業 30億円(0.3億円増) 地域の劇場・音楽堂等の活性化と実演芸術の水準向上を図るための、公演事業や専 門的人材の養成、普及啓発活動、外国人を受け入れる環境整備等の支援。 等 ○文化財総合活用戦略プランの強化 96億円( 13億円増) ・日本遺産などの地域の文化財の魅力を国内外に発信する取組や、観光振興政策とも連携 して周辺環境を含めた文化財群の一体的な整備・活用を支援し、地域活性化を推進。 ◇日本遺産魅力発信推進事業 13億円( 5億円増) 日本遺産の認定を推進するとともに、認定された地域の文化財群を総合的に整備・ 活用し、国内外に戦略的に発信する取組を支援。 ◇文化遺産を活かした地域活性化事業 22億円(0.1億円増) 世界文化遺産登録地域における普及啓発事業等への支援を継続するほか、地域の 文化財群の魅力を国内外へ効果的に発信するための事業への支援を強化。 ◇美しい日本探訪のための文化財建造物活用事業 2億円(新規) 重要文化財建造物の外観、内装(公開部分)を美しく保ち、観光資源としての 魅力を向上させる事業(美装化)への支援。 等 〈スポーツ・文化関係〉 ○スポーツ・文化・ワールド・フォーラムの開催 5億円( 新 規 ) ・ラグビーワールドカップ2019、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、関 西ワールドマスターズゲームズ2021に向けて、観光とも連動させつつ、スポーツや文化 による国際貢献や有形・無形のレガシー等について議論、情報発信し、国際的な機運を 高めるためのキックオフイベントとしての国際会議を、2016年リオ大会直後の秋に、京 都と東京で開催。 事 前 年 度 予 算 額 項 百万円 平成28年度 予算額(案) 百万円 比 較 増 △ 減 額 百万円 備 考 世界に誇るべき「文化芸術立国」の実現 ~ 文 化 力 で 地 域 と 日 本 が 輝 く ~ 区 分 文化芸術関係予算 前 年 度 予 算 額 103,793 (1)豊かな文化芸術の創造と 人材育成 平 成 28 年 度 予 算 額 (案) 103, 965 19, 930 20, 197 比 較 増 △ 減 額 172 備 考 27年度補正予算 496百万円 266 ○概要: 豊かな芸術創造活動を生み出す環境を創出し、我が国の芸術水準と国際的評価を高める ため、芸術団体や劇場・音楽堂等への効果的な支援を行うとともに、地域の魅力と活力を 高める特色ある文化芸術振興の取組を支援し、地域の活性化を図る。 ◆文化芸術立国実現に向けた文化プログラムの推進 13,538百万円( 12,717百万円) ○国が地方自治体、民間とタイアップした取組の推進 13,144百万円( 12,564百万円) ・戦略的芸術文化創造推進事業 441百万円( 401百万円) 芸術文化の振興を図る上で推進することが必要な芸術活動、障害者の優れた芸術作品 の試行的展覧会、公演情報等の海外発信の環境整備等に関する調査研究等を実施する。 ・舞台芸術創造活動活性化事業 3,287百万円( 3,152百万円) 分野の特性に応じた舞台芸術創造活動に対する新たな助成システムを導入し、我が国 の芸術団体の水準向上とより多くの国民に対する優れた舞台芸術鑑賞機会の提供を図る。 ・文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業 2,790百万円( 2,621百万円) 地方公共団体が企画する地域の文化資源等を活用した文化芸術活動や、地域の文化芸 術施策を推進する体制整備等への支援を行い、文化芸術による地域活性化、地域文化の 国際発信、訪日外国人の増加を促進する。 ・劇場・音楽堂等活性化事業 3,027百万円( 3,000百万円) 地域の劇場・音楽堂等の活性化と実演芸術の水準向上を図るため、公演事業や専門的 人材の養成、普及啓発活動、外国人を受け入れる環境整備等の支援を行う。 等 ○文化プログラム推進のための基盤整備【一部再掲】 764百万円( 493百万円) 文化プログラムに多くの訪日外国人が参加し、その開催効果が広く波及するよう、国内 の文化施設において多言語化対応の情報発信、環境整備等を進める。 ◆文化芸術創造活動への効果的な支援【一部再掲】 ○戦略的芸術文化創造推進事業 ○舞台芸術創造活動活性化事業 5,903百万円( 5,773百万円) 441百万円( 401百万円) 3,287百万円( 3,152百万円) 等 ◆文化力による地域と日本の再生【再掲】 ○文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業 ○劇場・音楽堂等活性化事業 5,817百万円( 5,621百万円) 2,790百万円( 2,621百万円) 3,027百万円( 3,000百万円) ◆芸術家等の人材育成 8,477百万円( 8,536百万円) ○新進芸術家グローバル人材育成事業 1,414百万円( 1,480百万円) 若手芸術家等に公演や展覧会など実践的な研修機会を提供すること等により、文化芸術 を支えるグローバル人材を育成し、我が国の文化芸術の海外への発信力の強化を図る。 ○文化芸術による「創造力・想像力」豊かな子供の育成 6,325百万円( 6,312百万円) 文化芸術により、創造性、発想力、コミュニケーション力に富んだ子供たちを育成する ため、文化芸術を体験する機会の充実を図る。 等 -3- 事 項 (2)かけがえのない文化財の 保存、活用及び継承等 ○概要: 前 年 度 予 算 額 百万円 平成28年度 予算額(案) 百万円 比 較 増 △ 減 額 百万円 44,478 45,146 667 備 考 27年度補正予算案 496百万円 文化財を次世代へ確実に継承するために、適切な修理・整備や防災・防犯対策等への支 援を行うとともに、日本遺産などの地域の文化財の魅力を国内外に発信する取組や、観光 振興政策と連携して地域活性化の取組を推進する。 ◆文化財総合活用戦略プランの強化 9,626百万円( 8,367百万円) ○日本遺産魅力発信推進事業 1,275百万円( 807百万円) 日本遺産の認定を推進するとともに、認定された地域の文化財群を総合的に整備・活 用し、国内外に戦略的に発信する取組への支援を実施する。 ○美しい日本探訪のための文化財建造物活用事業 200百万円( 新 規 ) 重要文化財建造物の外観、内装(公開部分)を美しく保ち、観光資源としての魅力を 向上させる事業(美装化)への支援を新たに実施する。 等 ◆文化財の適切な修理等による継承・活用等 32,035百万円( 32,681百万円) ○国宝・重要文化財建造物保存修理強化対策事業 7,607百万円( 7,507百万円) 木造文化財建造物の価値を損なうことなく次世代へ継承するため、適時適切な保存修 理事業への支援を実施する。 ○近代化遺産等重点保存修理事業 1,105百万円( 843百万円) 煉瓦造、鉄筋コンクリート造等の文化財建造物(近代化遺産)について、文化財とし ての価値を担保するため、本格的な保存修理事業への支援を実施する。 等 ◆文化財の公開活用、伝承者養成、鑑賞機会の充実等 3,485百万円( 3,431百万円) 広く国民に対して文化財を公開し、鑑賞するための機会を提供するとともに、無形文化財 等の伝承者養成、わざの錬磨等に対する支援を行う。 (参考:復興特別会計) ※被災文化財の復旧等 1,134百万円( 被災した国指定等文化財について早急に保存・修復等の措置を講ずる。 (3)我が国の多彩な文化芸術 の発信と国際文化交流の 推進 2,405 2,580 2,852百万円) 175 ○概要: 我が国の多彩な文化芸術を戦略的に国内外へ発信するとともに、文化芸術各分野におけ る国際文化交流を推進することにより、国内の文化芸術水準の向上を図ると同時に、クー ルジャパンの発信強化を図る。 ◆日本文化の発信・交流の推進 1,812百万円( 1,823百万円) ○アーティスト・イン・レジデンス活動を通じた国際文化 110百万円( 110百万円) 交流促進事業 国内のアーティスト・イン・レジデンス団体が海外との双方向に行う交流活動等を支援 する。 ○芸術文化の世界への発信と新たな展開 962百万円( 962百万円) 舞台芸術や現代アートなど我が国の優れた芸術文化を積極的に発信し、各分野における 国際文化交流を推進することにより、我が国の芸術水準や国際競争力を高める。 等 ◆外国人に対する日本語教育の推進 210百万円( 208百万円) ○「生活者としての外国人」のための日本語教育事業 150百万円( 150百万円) 我が国に在留する外国人が日本語を用いて円滑に生活を送ることができるよう、「生活 者としての外国人」を対象とした、地域における日本語教育を推進する。 等 事 項 (4)文化発信を支える基盤の 整備・充実 ○概要: 前 年 度 予 算 額 百万円 平成28年度 予算額(案) 百万円 比 較 増 △ 減 額 百万円 33,591 32,591 △1,000 備 考 我が国の顔となる国立文化施設(美術館、博物館、劇場)の整備・充実を通じて、文化発 信の国内基盤を強化するとともに、国民の鑑賞機会の充実を図る。 ◆国立文化施設の機能強化 25,941百万円( 25,693百万円) 多言語化対応など、国立文化施設(美術館、博物館、劇場)の機能強化を図る。 ◆国立文化施設の整備 5,894百万円( 7,202百万円) 来館者の快適な観覧環境や安全安心を確保するため、基幹施設(展示設備、舞台設備等)改修 等を行う。 ◆文化発信を支える基盤の整備・充実 755百万円( 696百万円) 歴史的・文化的価値のある文化関係資料のアーカイブ構築に関する調査研究等を行う。 事 項 前 年 度 予 算 額 百万円 スポーツ・文化・ワールド・ フォーラムの開催 0 ○概要: 平成28年度 予算額(案) 百万円 501 比 較 増 △ 減 額 百万円 備 501 ラグビーワールドカップ2019、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、関 西ワールドマスターズゲームズ2021に向けて、観光とも連動させつつ、スポーツや文化に よる国際貢献や有形・無形のレガシー等について議論、情報発信し、国際的な機運を高め るためのキックオフイベントとしての国際会議を、2016年リオ大会直後の秋に、京都と東 京で開催。 -5- 考 文化プログラムの実施に向けた 文化庁の取組について ~2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした 文化芸術立国の実現のために~ 平成28年 2 月 文化庁 ~オリンピックにおける『文化プログラム』の位置づけ~ 以下のように、 「文化プログラム」の実施は、オリンピック開催国の義務である。 ◆「オリンピック憲章」より ・オリンピズムは、人生哲学であり、肉体と意思と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体とし ての人間を目指すものである。スポーツを文化と教育と融合させることで、オリンピズムが求めるものは、 努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、社会的責任、普遍的・基本的・倫理的諸原則 の尊重に基づいた生き方の創造である。(根本原則) ・オリンピック競技大会組織委員会は、短くともオリンピック村の開村期間、複数の文化イベントのプログラ ムを計画しなければならない。このプログラムは、IOC理事会に提出して事前の承認を得るものとする。 (第5章・第39条) 【近代オリンピックにおける文化の取り上げ方】 ※ 近年の『文化プログラム』は、規模・質ともに、五輪開催期間を超えて、長期化・大 規模化している。→ オリンピックは、「スポーツと文化の祭典」となってきている。 ① 文化的要素がない(第1回アテネ~第4回ロンドン)〔1896~1908年〕 ② 芸術競技の時代(第5回ストックホルム~第14回ロンドン)〔1912~1948年〕 ③ 芸術展示の時代(第15回ヘルシンキ~第24回ソウル)〔1952~1988年〕 ④ 文化プログラムの時代(第25回バルセロナ~第29回北京)〔1992~2008年〕 (過去最大規模の文化プログラムの実施(第30回ロンドン)〔2012年〕) 吉本光宏氏作成「ニッセイ基礎研究所 基礎研レポート2012-09-05 文化の祭典 ロンドンオリンピック-東京オリンピック2020に向けて」を参考に、文化庁にて作成 2 2012年ロンドン大会の概要について 【開催概要】 ・開催時期:北京五輪終了時(2008年9月)からロンドン五輪終了時(2012年9月)まで <集中開催:2012年6月21日(五輪開催1か月前)~9月9日(五輪閉幕日)の12週間> ・参加国・地域数:204(オリンピック・パラリンピックの参加国・地域数) ・開催場所:英国全土で1,000箇所以上 ・事業数:約600件 イベント総数:177,717件 (音楽、演劇、ダンス、美術、文学、ファッション、映画、展示会、ワークショップ等) ・参加アーティスト数:40,464人(うち6,160人が若手、806人が障害者) ・新作委嘱:5,370作品 ・関係機関間の連携(文化芸術団体、教育機関、企業等):10,940件 ・総参加者数:約4,340万人 ・実施機関:組織委、アーツカウンシルイングランド、文化・メディア・スポーツ省(国)、ロンドン市、レガシートラストUK、その他自治体等 【国事業の例】 【世界シェークスピアフェスティバル】 → シェークスピアの戯曲を37カ国による37の異なる言語で実演 【リバー・オブ・ミュージック】 → 英国内6箇所で、オリンピック参加国204の国々の代表作を実演 【アンリミティッド(Unlimited)プロジェクト】 → 身体に障害を持つアーティスト806名が参加するイベントを実施 【児童による映画製作】 → 3万4千人の児童にアニメの描き方を教え、児童が映画の製作に参加 など 【文化プログラムによる効果】 ①文化レベルの向上 ・新たな作品の創造(5370作品の誕生)、文化、企業、教育、自治体等の新たなパートナーシップの誕生(10,940) ・文化プログラムで創出されたプロジェクトの半数が2012年以降も継続(ファンディング等により)。 ②幅広い層の文化活動への参画 ・参加者4,340万人。参加者やメディアにおける高い評価。参加者アンケートで8割以上が期待以上と回答。 ③観光産業への貢献 ・外国人観光客の集客は、2012年から2013年で約5.2%の伸び率。 ・2012年の英国の国のブランド力ランキングでは、文化関連の項目の評価が向上(1ポイント)したことにより、 英国は1つ順位を上げて4位に。(ロンドンのブランドランキングは、2012年に1位に。) ④自国文化の誇り、自信の掲揚等 ・81%の英国民が、五輪大会と文化プログラム等の関連イベントを通じ、より自国を誇りに思うようになったと回答。 ・子ども・若者の精神面やスキル形成にプラスの影響(40%のプロジェクトが子ども・若者をターゲットに。参加者の61%は 18歳以下。) ・障害者への理解、障害者アーティストの活躍の推進(806人の障害者アーティストが参加、著名な文化施設等で障害者作 品の展示・公演の機会が促進) 参照:London 2012 Cultural Olympiad Evaluation Final Report 3 2020年東京大会に向けた文化プログラムの推進について 文化プログラムとは ◎ オリンピック・パラリンピックは、スポーツと文化の祭典。オリンピック憲章において、開催国において、文化イベントのプ ログラム(文化プログラムと総称。)を行うことが義務とされている。2020年東京大会の立候補ファイルでも文化プロ グラムを実施することが、約束事となっている。 ◎ 過去、多くのオリンピックにおいて、文化イベントが展開されたが、バルセロナ五輪(1992)からは、直前の五輪後から4年間、 文化プログラムが実施されるようになり、ロンドン五輪(2012)では、史上最大規模の文化プログラムが展開された。 (4年間で約18万件のイベント、約4300万人以上の参加等) 文化芸術の振興に関する基本的な方針(第4次基本方針)(平成27年5月22日閣議決定) 文化戦略 2020年東京大会は、我が国の文化財や伝統等の価値を世界に発信するとともに、文化芸術が生み出す社会への波及効果を生かして、 諸課題を乗り越え、成熟社会に適合した新たな社会モデルの構築につなげていくまたとない機会。 文化プログラム等の機会を活用して,全国の自治体や芸術家等との連携の下、地域の文化を体験してもらうための取組を全国各地で実施する。 リオ大会(2016年)の終了後に、オリンピック・ムーブメントを国際的に高めるための取組を行い、文化プログラム実施に向けた機運の醸成を図る。 成長戦略 【経済財政運営と改革の基本方針2015】 【日本再興戦略の改訂2015】 東京大会を契機として、スポーツと文化芸術によるレガシー創出の観点 から、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントの国内外への展開、文化 プログラムの推進、日本発の科学技術イノベーションの活用などを推進し、 日本の魅力の発信を進める。 2016年リオデジャネイロ大会終了後から、全国各地で開催される文化プ ログラムの機会を活用し、世界に誇るべき有形・無形の文化財や、季節感 一杯の祭り・花火、地域の伝統芸能、食を含む日本文化等の魅力を発信 し、地方への誘客につなげる 地方創生 観光戦略 【まち・ひと・しごと創生基本方針2015】 【観光立国実現に向けたアクションプログラム2015】 ・地域スポーツコミッション、日本遺産や文化プログラムなどの文化資源 の活用を図る。 2016年リオデジャネイロ大会終了後から、全国各地で開催される文化プ ログラムの機会を活用し、世界に誇るべき有形・無形の文化財や、季節感 一杯の祭り・花火、地域の伝統芸能、食を含む日本文化等の魅力を発信 し、地方への誘客につなげる 文化戦略、成長戦略、地方創生、観光戦略において、文化プログラムを推進 4 文化プログラムの実施に向けた文化庁の基本構想 (2015年7月) 趣旨 「文化芸術立国」の実現のために、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会及びラグビーワールド カップ2019の機会を活かすとともに、それ以降も多様な文化芸術活動の発展や、文化財の着実な保存・活用を 目指し、組織委員会、関係省庁等と連携して、2016年秋から全国津々浦々で文化プログラムを推進。 【文化庁の取り組む文化プログラム「文化力プロジェクト(仮称)」の数値目標】 ・20万件のイベント ・5万人のアーティスト ・5000万人の参加 ・訪日外国人旅行者数2000万人に貢献 文化庁が進める取組の三つの枠組み 1.我が国のリーディングプロジェクトの推進 (国が主導するプロジェクト) 日本各地での文化芸術によるレガシー創出に向けた基盤的な取組を推進 (文化芸術プロデューサー人材等の育成、新たな文化×産業の拠点 の形成、日本文化の再発見とその魅力の発信) 2.国が地方公共団体、民間とタイアップした 取組の推進 日本遺産、文化芸術による地域活性化・国際発信事業、劇場音楽堂等 活性化事業等を支援 3.民間、地方公共団体主体の取組を支援 地域の祭りをはじめ、我が国の多様な文化芸術を継承、発展させる全 国津々浦々の文化芸術に関する取組を支援 5 文化プログラムの推進体制と国が主導するプロジェクト 文化プログラムの推進体制 ・組織委員会、関係省庁、東京都等と政府一体となった推進体制を構築。 ・文化庁に官民からなる実行チームを置く。(民間からゼネラルプロデューサー、プロデューサー等を招く。地方公共団体や企業メセナ協議 会等と連携) (実行チームの業務例) ■文化プログラムの認定 ■文化プログラムの国内外への広報・PR ■ポータルサイトの構築(多言語機能を付与し、全国で展開する文化プログラムの情報を国内外に発信) ■地方公共団体、大学、民間団体等との連絡調整 ■国が主導するプロジェクトの企画立案 など 国が主導するプロジェクト(地域の文化力の基盤を構築する) 文化芸術によるレガシーを創出し、2020年以降の地方創生・地域活性化、訪日外国人数の増加等を実現。 【目指すべきレガシーの方向性】 ■地域観光をはじめ経済への波及効果の創出 ■ものづくり、福祉や科学技術等、他分野との融合 ■地域の文化力の向上 ■公的支援モデルから民需主導の文化振興モデルへの転換 ■文化芸術による社会課題の解決 ■文化芸術のプロデューサー人材の育成・体制の構築 文化プロデュース力のある 人材をつくる 新たな「文化×産業」の拠 点を形成 日本各地に潜在する日本文 化を発信する (例) 優れた文化芸術プロデュー サーをプロジェクトベースで育成 するスクール事業 など (例) 国内外に伝統と現代の工芸 の魅力を発信し産業化につなげる 世界的な工芸拠点の形成 など (例) 全国の国公私立美術館等がコ ンソーシアムを結成し、日本各地の 国宝級のコレクションを集めた巡回 展プロジェクト など 6 文化芸術立国実現に向けた文化プログラムの推進 (27年度予算額 12,717百万円) 28年度予定額 13,538百万円 趣旨 「文化芸術立国」の実現のために,2020年東京オリンピック・ パラリンピック競技大会及びラグビーワールドカップ2019の機 会を活かすとともに,それ以降も多様な文化芸術活動の発展や, 文化財の着実な保存・活用を目指し,組織委員会等と連携して, 2016年秋から全国津々浦々で文化プログラムを推進。本年7 月に文化庁の基本構想を策定。 文化プログラムを「文化力プロジェクト(仮称)」として推進 【「文化力プロジェクト(仮称)」の数値目標】 ・20万件のイベント ・5万人のアーティスト ・5000万人 の参加 ・訪日外国人旅行者数2000万人に貢献 三つの枠組み ■国が主導するプロジェクトの推進 ■自治体、民間とタイアップした取組 ✔文化芸術によるレガシー創出に向けた基盤的な取 組を推進 ✔文化芸術の人材育成の強化、新たな拠点の形成等 ✔文化財、文化芸術による地域活性化に関 する事業等の文化庁事業を推進 ✔民間や地方公共団体の活動を牽引 ■民間、自治体主体の取組を支援 ✔我が国の多様な文化芸術を継承,発 展させる全国津々浦々の文化芸術に関 する取組を支援 28年度予算主要事項(主な事項) 1 国が地方自治体、民間とタイアップした取組支援 13,144百万円 ①国が主体の取組 ・メディア芸術祭等の国主催芸術祭の取組 ・文化財海外交流展等の国主催の展覧会の取組 2 文化プログラム推進のための基盤整備 764百万円 ①国立文化施設の環境整備 ・バリアフリー、多言語対応、観覧環境の整備 ②多言語対応等による訪日外国人対応等(一部再掲) ・文化芸術活動、文化財等の多言語化対応 スケジュール ※国が主導するプロジェクトの推進や文化プログラムの推進体制については、 上記既存予算の枠の範囲内で実施 文化芸術立国の 実現 全国各地での文化プログラムの展開 ・国が主導するプロジェクトの検討・実施 ・地方公共団体、民間とタイアップした取 組の推進 ・民間、地方公共団体の取組を推進 ・文化芸術アソシエイツ(仮称)の活動 2020年 東京大会 リオ大会 文化プログラムに向けた準備 ・組織委、東京都、関係省庁等の連携・強 力体制の構築と推進 ・文化力プロジェクト(仮称)の準備 ・国が主導するプロジェクトの検討 ・タイアップ事業の公募、準備 ・文化芸術アソシエイツ(仮称)の認定 等 2019年 ●文化プログラムキックオフ ラグビーワールドカッ プ 2016年 スポーツ文化ワール ドフォーラム 2015年 ②地方・民間が主体の取組 ・地域の魅力ある文化芸術の取組や担い手の育成等 ・芸術団体や劇場・音楽堂等によるトップレベルの舞台芸術活動等 ・芸術文化の世界への発信 ・地域の核となる美術館・博物館の取組 7 日本遺産魅力発信推進事業 (27年度予算額 807百万円) 28年度要求額 1,699百万円 概 要 地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」に認定するとともに、 ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に戦略的に 発信することにより、地域の活性化・観光振興を図る。 従来型の文化財行政 ポ 個々の遺産ごとに、いわば「点」として指定 国宝・重要文化財 甲冑 寺社・ 仏閣 城郭 遺跡 史跡・名勝 伝統 芸能 ⇒地域の魅力が十分に伝わらない イ ン ト ○文化財群のパッケージとして、「地域型」と「ネットワーク (シリアル)型」の2タイプを想定 ○自治体に対し、日本遺産に関する情報発信等に係る支援 策を用意 するほか、ハード面に関する事業をメニュー化 ○文化庁による日本遺産ブランドの発信 無形文化財 民俗文化財 ○国交省、観光庁をはじめ関係省庁と 連携・協力し、省庁 横断的に支援。 事 業 内 容 日本遺産(Japan H e ritage) ①情報発信、人材育成事業 ・日本遺産コーディネーターの配置 ・多言語HP、パンフレットの作成 ・ボランティア解説員の育成等 地域に点在する様々な遺産を「面」として活用・発信 外部 有識者 の意見 寺社・ 仏閣 ストーリー 甲冑 ③公開活用のための整備に係る事業 文化庁 による認 定 ・ストーリーの理解に有効なガイダンス機能の強化 ・周辺環境等整備(トイレ・ベンチ、説明板の設置等) 城郭 灯(あか)り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~ 私たちの町には、 こんなストーリーが あるのよ 伝統 芸能 ②普及啓発事業 ・発表会、展覧会、ワークショップ、 シンポジウムの開催 ・日本遺産PRイベント(国内外)の開催 日本遺産プロモーション事業 ・日本遺産全体のシンポジウムの開催 ・地域活性化イベントへの参加 ・地域のニーズにあった専門家の派遣 遺跡 ⇒パッケージ化した文化財群を一体的にPRし、 地域のブランド化・アイデンティティの再確認を促進。 尾道水道が紡いだ中世からの 箱庭的都市 ストーリーとは・・・・ ・地域に根ざし世代を超えて受け継がれている内容 ・歴史的魅力発信のための明確なテーマ設定 ・単なる歴史や文化財の説明になっていないこと