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木の年輪・人の年輪 よろしくお願い致します
2016年5月1日発行 第311号 カトリック町田教会会報 (1) ます。春から夏にかけての成 長が速い時期には、柔らかい 細胞ができ、色が淡く厚い層 になります。成長が遅くなる 秋から冬にかけては、硬い細 胞ができて、色が濃く薄い層 になります。このように季節 によって成長した細胞が交互 に層になり、木の横断面に輪 と し て 現 わ れ る も の が〈 年 輪〉です。同じ太さでも、厳 しい環境の中でゆっくり成長 して〈年輪〉の詰まった木の 方が、木材として強度があり、 見て美しく、ねじれなどの狂 いも少ないのだそうです。 また、ある程度太くなった 木 の〈 年 輪 〉 は、〈 外 側 の 色 の淡い年輪の部分〉と〈内側 の色の濃い年輪の部分〉に分 かれます。外側の色の淡い部 分は、樹液を流したり養分を 木の年輪・人の年輪 貯める機能を持った細胞でで 亮 太 主任司祭 小 池 きています。内側は、細胞と ど、 晴 れ て き て 良 か っ た 」 しての機能は停止され、取り 「やっぱり上高地は、山が見 残された樹液などが色素や樹 えなきゃねぇ」と、話してい 脂に変化して〈年輪〉の中に ました。 溜まり、色が濃くなります。 この部分は外側に比べて強度 彼らと、前日に泊まった温 泉で話していた時、木の〈年 があり、腐りにくいそうです。 輪〉の話になりました。それ 比喩的に「技や芸などを積 は、若い頃、仕事で建材用の み 重 ね て ゆ く こ と 」 を、「 年 木材を買い付けに北米に行き、 輪を重ねる」と言います。そ 山々を歩いて回ったという人 れは、飛躍的に伸びる時期と の話の中でした。 伸び悩む時期の繰り返しに よって技や芸は極められてゆ く か ら で し ょ う。 私 た ち も 前日の吹雪で積もった新雪 が美しい、静まりかえった二 月末の上高地を歩いている と、雲の切れ間から穂高連峰 が 姿 を 現 し ま し た。「 あ そ こ が奥穂高で、あの尖っている のがロバの耳、あっちが西穂 高」と、この旅に誘ってくれ た藤が丘教会の主任司祭が説 明をしてくれました。その横 で、旅の段取りをしてくれた 藤が丘教会の信者たちは「昨 日はどうなるかと思ったけれ 町 田 市 中 町 3- 2- 1 電話 042-722-4504 FAX 042-722-4512 ▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ いかずちの子 木は生き物ですから、無数 の細胞によって形成されてい カトリック町田教会 http://www.machida-catholic.jp/ 日々の生活の中で、何をやっ ても上手くいかない時や、何 もしていないのに物事が上手 く運ぶ時を体験しながら成長 していきます。ですから、す べての人は〈年輪〉を自分の 中に重ねていると言えます。 厳しい状況の中にあって、自 分の成長を感じられない時に も、その人の中には詰まった 〈年輪〉が重ねられていきま す。そして、そのような日々 が、強く、美しく、歪みの少な い人へと成長させるはずです。 また、長い年月をかけて重 ねた人の〈年輪〉の内側では、 その人の過去の喜びや悲しみ が様々に変化し、信仰がそこ に色をつけ、その人を支える 強さになっているでしょう。 〈 年 輪 〉 が 詰 ま っ た、 強 く、 美しく、歪みもなく、腐るこ ともない木が、切り倒されて 素晴らしい木材となるように、 詰まった〈年輪〉を重ねた人 は、この世を去ったとしても、 神の国を作り上げる大切な存 在として、神ご自身によって 使われることになる……。 花びらが吹雪のように舞い 散る桜並木を車で走り抜けて い る 時、「 こ の 木 は 五 十 年 く らいかな」と、良い木を探し て北米を回っていた日々を懐 かしむように、上高地の雪原 に立つ針葉樹の幹を優しく叩 く人の姿を思い出し、そのよ うな事を考えていたのでした。 よろしくお願い致します 林 佳 香 思います。引継ぎ事項として、 「外国籍信徒・受洗・転入者 の受け入れ体制の整備、ヤコ ブ祭等の行事の課題の整理、 防災体制の整備」が挙がって います。今年度は大きな行事 の予定もありません。ヤコブ 祭については、地域ブロック を中心に少し時間をかけて考 えてみては、と思いますし、 その他の事についても、どう ぞご意見をお寄せ下さい。 さて、今号掲載の「実行体 制」の原稿を整理しながら、 大勢の方が委員や係として携 運営委員会議長 元気だけが取り柄、統率力 もない私が議長をお引き受け して良いものか……でも、小 さい頃から学校や教会で導い て下さった方々のお顔が浮か び、感謝の気持ちや、私の力 が足りないところは、運営委 員のメンバーや皆さまが助け て 下 さ る! と 信 じ て、 エ イッとお引き受けしてしまい ました。未熟な私ですので、 皆さま、お力添えをどうぞよ ろしくお願い致します。 抱 負 を …… と の こ と。「 よ く聞く」ことを心がけたいと わり、信頼してお任せできる 組織であることを実感してお ります。また、地域ブロック がブロックのそれぞれの実情 を考えながら絆を強め、親睦 が深まり、活動グループは諸 活動を通して信仰を伝え、町 田教会を活気づけています。 これからもずっと、いきいき とした町田教会であって欲し いと思います。 私たちは、嬉しい気持ちだ けでなく、行き場のない気持 ち、さまざまな気持ちを抱え て教会に来て、ミサに与りま す。教会を後にする時、ます ます感謝に溢れ、慰められ、 希望が確かになっていたら、 それはミサと皆さまの笑顔の 力ではないでしょうか。心静 かにミサに与る環境を整えた いと思いますし、自然にお互 いをいつくしむ町田教会であ りますように。 ダイヤモンド祝を迎え、昨 年 の ち ょ う ど 今 頃、 帰 天 な さった恩師。私が初めてお会 いした時、力強くおっしゃっ た 言 葉 は、「 佳 香、 Always nearer to Christ! ですよ!」 でした。そして六十年間守り 続 け た こ と は、「 ひ た す ら 聞 く」だったそうです。その恩 師に倣って、皆さまと共にこ の一年を過ごして参りたいと 思います。どうぞ宜しくお願 い致します。 町田教会被災地支援センター 東日本大震災から五年 事務局 立木 欣吾 今年の三月で、東日本大震 災から丸五年が経過しました。 五年一区切りという見方があ るのか、今年の春は昨年や一 昨年に比べてメディアでの取 り上げ方が多かったようです。 町田教会の被災地支援セン ターの事務局をさせていただ いているためか、教会の信者 の方から震災や被災地につい てのご意見や感想なりを伺う ことがあります。 震災が起きて二年ほど経過 すると、 「福島の野菜は食べて 大丈夫なの?」といった質問 を受けることはなくなりまし た。一方、 「東北の被災地はも う復興しているでしょ?」と か「被災地支援はもうやらな 被災地とそれ以外の方の意識 くてもいいのでは?」と言わ 格差が出てくるのはやむを得 れることが増えてきました。 ない面があります。しかし、 首都圏やそれ以外の地域でも、 たしかに東北の被災地は復 興しつつありますが、避難者 今後大きな災害があるとも限 は震災発生直後の 万人から らず、誰がいつ被災者となっ 減 っ て は い る も の の、 今 も てしまうとも限りません。 万4千人に上ります。恒久 痛みや苦しさを長い間にわ 的な住まいの一つである災害 たって背負って生きている人 公営住宅の完成はまだ半分に たちに心を寄せることや、被 留まっています。 災地が発信する情報を受け止 めて返していくことが、まだ 特に原発事故のあった福島 県の復興は遅れており、手つ まだ必要だと思われます。 かずの地域もあります。 被災地の復興は道半ばです。 今後も被災地への支援・ご協 時間の経過とともに、被災 地の情報の提供が少なくなり、 力をお願い申し上げます。 17 47 (2) カトリック町田教会会報 (3) カトリック町田教会会報 カトリック町田教会会報 (4) カトリック町田教会会報 (5) 外国人のための黙想会 バリスノモ・ドンドン・ヴォルテイル 神言修道会のネルソン・バ ルバロナ神父様をお招きして、 2月 日に町田教会の信徒 ホールにて英語による黙想会 がおこなわれました。 参加者は 名で、日本人1 人以外は、みんなフィリピン 人でした。他の国籍の参加者 も予定されていましたが、当 日予期しない事情で来られな くなりました。 テ ー マ が「 悔 い 改 め と 許 し」であるこの黙想会では、 参加者自身の体験や悩み等を 発表する場が設けられ、所謂 「参加型」の会でした。神父 様と参加者とが対話をしなが ら黙想会が進みましたので、 一日があっという間に過ぎま した。 一番印象に残ったのは神父 様が掲げられた、四旬節に相 応しい「STOP」という四 つの頭文字でした。このとて も覚えやすい頭文字の意味を 説明します。これさえ実行で きれば、復活祭をきれいな心 で迎えることができます。 )という Sは沈黙( Silence 意味で、大忙しい現代人の私 達が一年を振り返るために心 を静め、雑音のない静かな場 所に行かなければなりません。 )という Tは感謝( Thank 20 18 意味で、普段目にしているた めに、あって当たり前のすべ てのものに関して感謝をしな ければなりません。私達現代 人は毎日自分の事で精いっぱ いで、私達を支えて下さって いる方々にお世話になってい ることをしばしば忘れます。 神様のことまで忘れます。私 達がこうして生きているのは 神様のおかげ、そして、周り の方々のおかげであることを 感謝しなければなりません。 )とい Oは心を開く( Open う意味で、神様が私達の心に 入り込めるために私達の心を 私達自身が開けなければなり ません。神様は私達の中に常 に入ろうとしていますが、信 仰の事を忘れがちな現代人の 私達は普段心が閉ざされてい ます。心を開けるというのは、 自分の弱さ、自分の自己中心 なところを認めることで、聖 霊が宿れる場所を私達の心の 中で準備することができます。 最 後 に、 P は お 祈 り )です。「沈黙」「感 ( Prayer 謝」と「心を開く」ができた ところで初めて、神様に心の 底から祈ることができるよう になります。 この黙想会に参加したおか げで、聖週間のための準備が 出来、大変助かりました。主 催された生涯養成委員会に感 謝したいと思います。 い よ く あきひろ (個人情報のため、削除しています) 哲大 神父 201 6年1月~3月 フランシスコ会 伊能 分 30 信 者 動 静 しさです。桜の花は桜の花自体の美しさで す。創造されたままの美しさにほかなりま せん。自然はそのままで創造の美しさを表 現しています。 教皇フランシスコが『ラウダート・シ』 で私たちに呼びかけているのは、一つには この創造の美しさを感じる心でしょう。私 たちが自然に手を加えると美しさが損なわ れてしまうことの方が多いでしょう。私た ちがまた来年も桜の花の美しさを愛でるた めには、何をして、何をしてはならないの でしょうか。創造の美しさを守るために私 たちは神の似姿として、何をしなければな らないでしょうか。今、私たちに問われて います。そして、また行動を促されている ことを忘れてはならないでしょう。 時 09 ☆次号の編集会議予定 2016年6月 日 1 9 紹介できればと考えています。 れません。また機会を見てご ☆本年度の運営委員の集合写真 に、一村弘幸さんが入っておら ☆「世 界 広 報 の 日 」 に 雷 の 子 311号をお届けします。 編集部より 犠牲献金 創造の美しさ 皆様、ご復活おめでとうございます。 復活節は春の到来を告げ、そして夏への 入り口ともなっています。 この季節はいのちが輝きはじめ、いのち の美しさを感じるときでもあります。色と り ど り の 花 か ら、 緑 あ ふ れ る 葉 の ざ わ め き。特に、満開の桜に創造の美しさを感じ ることでしょう。その美しさは私たちの心 を浮き立たせ、人々が集います。 美しさのあるところに人々は集います。 それは喜びに満ちたものです。桜だけでな く、さまざまな自然の美しさは私たちの心 を動かします。 この世界は、私たち人間も含めて、神の 創造のわざとして特別な美しさを輝き出し ています。その美しさはそのもの自体の美 中高生会 1 2月20日 1 5, 274円 (ベロニカ苑へ) 1月1 7日 8, 640円 (ベロニカ苑へ) 2月21日 8, 01 2円 (ベロニカ苑へ) 3月1 3日 8, 240円 (ベロニカ苑へ) (6) カトリック町田教会会報