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当日配布資料2 事前にいただいた意見を受けて修正した

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当日配布資料2 事前にいただいた意見を受けて修正した
当日配付資料2
事前にいただいた意見を受けて修正した評価結果報告書
評価結果報告書
平成 27 年 10 月 26 日
独立行政法人医薬品医療機器総合機構
評価の依頼のあった下記の一般用検査薬ガイドライン(案)にかかる医薬品医療機器総
合機構での評価結果は、以下のとおりである。
記
[ガイドライン(案)の名称]
:
黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン(案)
[検査項目の名称]
:
黄体形成ホルモン
[提
者]
:
一般社団法人 日本臨床検査薬協会
[提出年月日]
:
平成 27 年 5 月 8 日
[評価担当部 ]
:
体外診断薬審査室
出
評価結果
平成 27 年 10 月 26 日
[ガイドライン(案)の名称]
:
黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン(案)
[検査項目の名称]
:
黄体形成ホルモン
[提
者]
:
一般社団法人 日本臨床検査薬協会
[提出年月日]
:
平成 27 年 5 月 8 日
出
評価結果
今般、
「一般用検査薬への転用ガイドライン案の作成について」
(平成 27 年 3 月 23 日付け
薬食機参発 0323 第 1 号厚生労働省大臣官房参事官通知)に基づき、一般社団法人日本臨床
検査薬協会から厚生労働省に対して、
黄体形成ホルモンに係る一般用検査薬のガイドライン
(案)
(以下、
「本ガイドライン(案)
」という。
)が提出された。本ガイドライン(案)につ
いて、
(1)同通知で定められた一般用検査薬の導入に関する一般原則(以下、「一般原則」
という。
)への該当性、
(2)使用方法や性能等の妥当性、
(3)使用上の注意等の記載内容に
ついて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、
「総合機構」という。)において評価
を行うよう厚生労働省より依頼があった。
以上、総合機構における一般原則への該当性、使用方法や性能等の妥当性、使用上の注意
等に関する評価の結果、別添のとおりガイドライン(案)として策定することについて、医
療機器・体外診断薬部会で議論されることが妥当と判断した。
以上
評価報告
平成 27 年 10 月 26 日
1.評価ガイドライン(案)
[ガイドライン(案)の名称]
:
黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン(案)
[検査項目の名称]
:
黄体形成ホルモン
[提
者]
:
一般社団法人 日本臨床検査薬協会
[提出年月日]
:
平成 27 年 5 月 8 日
出
2.評価ガイドライン(案)の概要
提出された一般用検査薬のガイドライン(案)(以下、
「本ガイドライン(案)
」という。
)
は、
「一般用検査薬への転用ガイドライン案の作成について」
(平成 27 年 3 月 23 日付け薬食
機参発 0323 第 1 号厚生労働省大臣官房参事官通知)に従い、検査項目、検査項目の概要、
測定方法(測定原理、操作方法、判定方法)
、仕様の設定、安定性、添付文書、説明事項等
が記載され、同通知を踏まえ作成された添付資料が提出された。
検査項目は黄体形成ホルモン(Luteinizing Hormone; LH)
(以下、
「LH」という。)であ
り、検査項目の概要では、排卵の引き金になる現象として知られる一過性の LH の大量分泌
(以下、
「LH サージ」という。
)を検出することで排卵日予測の補助を行うとされた。測定
原理は、サンドイッチ法に基づく免疫測定法のうち操作が簡便なものとされた。当該原理は
検体中の検査対象物質を、
金コロイド粒子や着色ラテックス粒子等で標識した抗体と結合し
複合体を形成させた後、複合体を更に判定部上に固定化された別の抗体で捕捉することで、
判定部が着色され LH の有無が確認できるものである。操作方法は、尿をそのまま検体とし
て使用し、採尿部を尿に浸すか、又は尿をかけることで、短時間で検査するものとされた。
判定は判定ラインと基準ラインの色調の比較、若しくはライン又はスポットの着色の有無、
又は着色ライン数の増加等により、定性的に「陽性」か「陰性」を目視で確認することで行
われるものとされた。検出感度は尿中の LH 濃度として 20 から 50mIU/mL までとされた。
安定性は室温において安定性が確認されているものとされた。添付文書は提出された添付文
書案と同等の内容のものとするとされた。説明資料等は、提出された、販売者向け説明資料
事例、
お客様ご使用の手引き販売者向け使用者への説明資材及び製造販売業者が販売者に対
して行う研修の内容の項目と同等の内容のものとするとされた。
3.提出された資料に基づく総合機構における評価の概要
本ガイドライン(案)について、提出された資料に基づく独立行政法人医薬品医療機器総
合機構(以下、
「総合機構」という。
)の評価結果は、以下のとおりである。
なお、本ガイドライン(案)に対して行われた専門協議の専門委員からは、
「医薬品医療
機器総合機構における専門協議等の実施に関する達」(平成 20 年 12 月 25 日付け 20 達第 8
号)第 5 項に該当しない旨の申し出がなされている。
(1)ガイドライン(案)で設定された項目内容の妥当性
1)検査項目
女性の月経周期は視床下部-下垂体-卵巣系の内分泌機能により有機的に調節されてい
る。LH は、排卵前の発育した卵胞より分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)を介する
調節機構により、LH サージを引き起こすことが知られている。LH サージは、排卵の引き
金になる現象であり、
排卵の 10~40 時間前に LH サージが起こるとされていることから 1)、
排卵の時期をある程度推定することが可能な指標と考えられている。また、受精が成立する
には卵管で卵子と精子がであう必要があるが、一般に、卵子の寿命は排卵後約 24 時間、精
子の寿命は約 72 時間とされていることから
2),3)、月経周期中で妊娠する可能性の高い日は
数日間と限られ、そのうち LH サージ後の 2 日間は妊娠する可能性の最も高い時期にあた
るとされている(図 1)
。
図 1 排卵日と LH サージとの関係
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、LH の内分泌機構における調節機構及び調節機構における LH サージの位置
づけから、LH サージ開始時期を検出し捉えることにより、排卵時期を予測することの臨床
的意義は確立されていると考える。また、LH は尿中にも分泌されるため、尿中の LH を検
出することで LH サージを捉えることが可能である旨報告されていることから 1),3)、学術的
な評価は確立されているものと考える。以上を踏まえ、使用目的として、排卵日を予測する
補助的位置づけとなることから、
「尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補
助)
」が妥当と判断した。
以上より、
「体外診断用医薬品の一般用検査薬への転用について」
(平成 26 年 12 月 25 日
付け薬食発 1225 第1号厚生労働省医薬食品局長通知)
(以下、
「薬食発 1225 第1号通知」と
いう。
)の別添1「一般用検査薬の導入に関する一般原則について」(以下、
「一般原則」と
いう。
)の 1.検査項目についての項、ア)検体①、イ)検査項目①に該当すると判断した。
専門協議において、一般原則の 1.イ)の②「健康状態を把握し、受診につなげていけるも
の」への該当性について議論がなされた。適切に検査して LH サージが認められた場合は結
果として受診にはつながらないが、排卵日の予測ができない場合等、原因を探索する必要が
ある際に受診に繋げることは可能となることから、イ)の②に該当すると判断した。
2)測定方法
i) 測定原理
測定原理は、サンドイッチ法に基づく免疫測定法である。サンドイッチ法は、2 つの抗原
認識部位の異なる抗体で検査対象物質を挟み込む原理である。尿中に LH が存在する場合、
金コロイド粒子や着色ラテックス粒子等で標識した抗体と LH が結合し、複合体を形成する。
複合体は更に判定部上に固定化された別の抗体に捕捉され、
判定部が着色されることにより、
目視により LH の有無が確認できる。
(図 2)
図 2 測定原理
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、測定原理について、通常数分程度で検体が展開し判定結果が得られ、判定に
おいて判定ライン等の着色を目視により容易に判断することができることから、
一般用検査
薬の測定原理として妥当と判断した。
ii) 操作方法
提出資料では、例示として以下のように記載されており、当該例示を参考に、操作方法の
詳細は各社で記載するとされている。
①検査のタイミング:自身の生理周期から換算して、次の生理開始予定日の 17 日前から検
査を開始する。
②検査を行う時間帯・回数:検査開始日から、毎日ほぼ同じ時間帯に、1 日 1 回検査をする。
③検査の手順:検査キットを取り出し、採尿部を下に向け尿を○秒間直接かけるか、乾いた
容器に採尿した尿中に採尿部を○秒間浸す。その後、検査キットを平らな場所におき、○
分静置し判定する。
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、操作方法①について、通常排卵は次の生理(月経)が予定される前の約 14
日目に起こること 4)~6)、正常範囲は 12~16 日とされていること 7)、排卵は LH サージ開始か
ら概ね 1~2 日後
1),3),8)~10)
に起こるとされていることから、次の生理(月経)が予定される
17 日前から検査を開始することは妥当と判断した。専門協議において、以上の総合機構の
判断は専門委員に支持された。
操作方法②について、検査自体は基本的には朝・昼・夜のどの時間帯の尿であっても使用
可能と考えるが、
操作方法①に基づき一般の使用者が毎日使用することで結果を得る必要が
あること、日常生活(水分摂取等)において尿中の LH 濃度への影響が変わる可能性がある
ことを踏まえ、一般の使用者が使用する場合には、毎日同じ時間帯に検査を行うことが適切
と判断した。検査回数については、毎日の結果を比較することが重要であることを踏まえ、
最低 1 日 1 回検査は必須と判断した。また、1 日 1 回でも陽性となれば LH サージ期である
ことは一般の使用者でも判断可能と考えられることから、1 日 2 回の検査を必須とする必要
性は低いと考える。一方、短期間で変動する LH サージを正確に捉えるには 1 日 2 回の検査
が望ましい場合も想定されることから、
検査回数として 1 日 1 回又は 1 日 2 回とすることが
妥当と判断した。
操作方法③について、一般の使用者による採取が容易な尿を検体とし、採尿部に尿をかけ
るか、又は浸す操作で、特別な器具及び処理を必要とせずに判定結果が得られることから、
一般の使用者にも使用可能と判断した。
以上、検査タイミング、検査を行う時間帯と回数、検査手順については、例示を参考に個
別申請品目ごと適切に記載されることを前提に許容可能と判断した。
以上より、操作方法については、一般原則の 1.検査項目についてのア)検体の②及び③並
びにウ)方法の①及び②に該当すると判断した。
iii) 判定方法
提出資料では、例示として以下が記載されており、当該例示を参考に、判定方法の詳細は
各社で記載するとされている。
<陽性>
判定ラインの濃さが基準ライン(又は写真)と同等以上の場合(図
3 参照)、若しくは前日と比べてラインの本数が増加した場合、又
はスポットが認められた場合
図 3 陽性例
<陰性>
判定ラインが認められないか、判定ラインの濃さが基準ライン(又は写真)
よりも薄い場合(図 4 参照)
、若しくは前日と比べて判定ラインの本数が増加
しなかった場合、又はスポットが認めらなかった場合
図 4 陰性例
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、測定原理より、判定は定性的であり、判定ラインと基準ラインの濃さの目視
による比較等により陽性又は陰性の判定が可能であると考えることから、
添付文書中で例示
を用いた適切な判定方法が記載されることを前提に、一般の使用者にも使用可能と判断した。
専門協議において、例示中の記載内容を含め総合機構の判断は支持された。
以上より、判定方法については、一般原則の 1.ウ)方法の②及び③について該当すると判
断した。エ)性能について、定性的に結果が得られることから、該当すると判断した。
3) 仕様の設定
i) 検出感度
提出者は、一般用 LH キットの検出感度として「20~50mIU/mL」を設定しており、設定
理由を以下のように説明している。
① 文献 11)~13)より、LH のベースラインは 10mIU/mL 以下、ピークは通常 100mIU/mL 以上
と報告されており、既存の医療用の体外診断用医薬品の実績を考慮したこと。
② 幅記載としたのは、LH サージはごく短時間に急激な LH 濃度の上昇が起こることから、
LH が上昇し始める時点から LH サージの立ち上がりをみることができれば、
LH サージ
の検出は可能であることから個別申請品目ごとに、
当該範囲内にあれば妥当な検出感度
を有することができると考えたこと。
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、提示された「20~50mIU/mL」が許容可能な範囲であるかについて、専門協
議において議論した。既存の医療用LHキットで製品により検出感度に差異があることも踏
まえ、一般用キットにおいても、LHサージ期が確認できることが重要であり、検出感度を
ある特定値に規定することは困難と考えられる旨の総合機構の判断は支持された。以上を踏
まえ、以下の①及び②より設定は許容可能と判断した。
① LH濃度の基準範囲は報告により異なるものの3),14),15)、卵胞期(卵胞ホルモンの増殖期)
では1~20mIU/mL、
排卵期ではおよそ10~90mIU/mLと推定される。
以上を考慮すると、
20mIU/mL を超えた場合はLHサージ期の開始と推測されること、LHサージ開始後の上
昇時期を捉える場合、50mIU/mL程度までであればLHサージのピーク前の上昇を捉える
ことが可能と想定されること。
② LH サージでは、開始後ほぼ12~14時間程度でピークに達すること16)、LHサージ開始
後概ね24~36時間以内には排卵が起こるものと報告されていることから1),3),8)~10)、
20mIU/mLと50mIU/mLの濃度差が排卵日を予測する上で許容できないほどの大きな影
響を及ぼす可能性は低いと考えられること。
以上より、
「20~50mIU/mL」の設定範囲であれば一般原則の 1.エ)性能にある適正な性
能を有すると判断した。
ii) 交差反応物質、阻害物質
性能への影響を検討すべき物質について、以下が設定された。
<交差反応物質>
卵胞刺激ホルモン(FSH)
、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)
<妨害物質>
尿素、ヘモグロビン、グルコース、アルブミン、エタノール、アスコルビン酸、カフェイン
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、交差反応物質について、検査項目が LH であること及び測定原理から、LH
とタンパク質構造上の相同性が高いホルモンに対する影響は少なくとも検討する必要があ
ると考える。LH はα及びβの 2 つのサブユニットからなるが、設定されたホルモン(FSH、
TSH 及び hCG)のα-サブユニットは LH と共通であり、hCG のβ-サブユニットは LH のβ
-サブユニットと類似性が高いことが知られている 17)。以上を踏まえ、共通に交差反応を確
認する物質として、FSH、TSH 及び hCG は妥当と判断した。妨害物質について、尿素は、
尿中の成分で最も高い割合を占めることから設定することは妥当と判断した。また、尿で主
に検出される可能性のある物質及び一般の使用者の日常的な飲食物等に含まれる物質とし
て、一過性に尿中に排泄される可能性のある物質(ヘモグロビン、グルコース)
、過剰摂取
が想定される物質(エタノール、アスコルビン酸、カフェイン)
、このうち物質の特性とし
て色調に影響を及ぼし、偽陰性・偽陽性が生じるおそれのある物質(アスコルビン酸)も設
定されており妥当と判断した。専門協議において、総合機構の判断は支持された。
4)安定性
室温での安定性を確認することとされた。
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、家庭での保管方法として、室内又は冷蔵庫での保管が想定される。室温は日
本薬局方では「1~30℃」とされており、当該温度範囲でキット(製品)の安定性を担保す
ることは一般の使用者で想定される保管温度条件として適切と考える。以上より、本設定は
妥当と判断した。
5)使用上の注意等の記載内容の妥当性
一般の使用者に対する情報提供の方法として、添付文書(案)に加え、資材として、販売
者向け説明資料事例(案)
、お客様用ご使用の手引き(案)及び販売者向け使用者への説明
資材(案)が提出された。また、製造販売業者が販売者に対し行う研修内容に係る項目が提
出された。
1)本ガイドライン(案)の添付文書(案)及びその他資材の概要
本ガイドライン(案)提出時の添付文書(案)は、一般原則の 2.で示されている「添付文
書に記載すべき基本的項目」に従い作成された。なお、販売者向けの説明資料(案)は、添
付文書(案)の記載項目に加え、使用者への情報提供に係る Q&A が記載された。お客様用
ご使用の手引き(案)は、一般用 LH キットの概要と使用上の注意、使用方法、検査時の注
意が記載され、添付文書(案)の記載をより簡略化した体裁で記載された。販売者向け使用
者への説明資材(案)は、販売者向けの説明資料(案)の記載をより簡略化した体裁で記載
された。製造販売業者が販売者に対し行う研修内容については、月経・妊娠のしくみや LH
との関連性、一般用 LH キットの使用方法、Q&A に係る項目が記載され、項目ごとの説明
が予定されている。
2)理解度に対する調査の概要
提出時の添付文書(案)の記載内容は、提出者が事前に実施した「添付文書の理解度に関
する調査」の結果に基づき作成された。本調査は欧州のガイドライン
18)
を参考に計画され
た。
調査対象者は、本検査薬の主たる使用対象となる女性 30 名(20~29 歳:10 名、30~39
歳:10 名、40~49 歳:10 名)とされ、医薬品メーカー、医療関係者等の専門的知識を有す
る者及び LH キットの使用経験がある者は除外された。調査方法は、添付文書(案)を通読
後、添付文書(案)を見ながら質問事項の項目ごとに調査表に回答を記入することで行われ
た。設問は、使用目的を理解できているか、判定方法について理解できているか、適切に使
用しているにも係わらず妊娠しない場合等の医師への相談事項であるとの理解が得られて
いる等の 7 問(13 項目)の事項が設定された。判定の合格基準は各事項に対し正答者数/回
答者数の割合(%)を理解度とし、理解度 90%以上とされた。
提出者は、調査の結果、理解度は 13 項目中 10 項目で 100%、2 項目で 96.7%(1 名が誤答)、
1 項目で 93.3%(2 名が誤答)であったことから、提出した添付文書(案)は使用者が十分
理解できるものと判断した旨説明している。誤答の内訳は、1~5 日目までの各判定結果(陽
性・陰性)に対する対応(次の日に再検査するか、性交をもつか)に係る質問で 2 名、検査
時の注意(①基準ラインより判定ラインの色が濃い場合は陽性と判定すべきか、②使用後の
スティックは各市区町村の廃棄方法に従うことでよいか)でそれぞれ 1 名であった。誤答の
要因について、提出者は、添付文書(案)の内容が理解できなかったのではなく、設問の内
容に対する誤解や見間違い、添付文書(案)の見落としが原因と説明している。
<総合機構における評価の概要>
総合機構は、提出された添付文書(案)については、一般原則の 2.で示されている「添
付文書に記載すべき基本的項目」の各項目が適切に設定されていると判断した。
提出された添付文書(案)については、記載整備事項も含め、一般の使用者により分かり
やすく正確な記載内容とすること、
及びより適切に受診に導くための配慮及び工夫を行うと
の観点から、理解度に対する調査の結果及び専門協議での専門委員の意見も踏まえ、以下の
点を指摘した。提出者は、指摘事項について修正等の対応を行った。
① 添付文書(案)等の冒頭に記載される一般用 LH キットの中分類「排卵日検査薬」につ
いては、一般用 LH キットが排卵日そのものを特定するわけではなく、予測補助を行う
点を明確にするため、「排卵日予測検査薬」に変更したこと。
② 排卵日と LH サージの関係性に係る図について、次の生理(月経)の記載が漏れており、
また LH サージが誤った形で示されていたことから、これらを修正したこと。
③ <使用上の注意>欄の「してはいけないこと」の項において、性能上確実に排卵日を予
測できるわけではないことから、避妊目的に使用できない旨の補足追記をしたこと。
④ <使用上の注意>欄の「相談をすること」の項において、使用前に医師・薬剤師へ相談
すべき対象者として、1 年以上妊娠しない人や生理(月経)周期が極端に不順又は経血
量が異常等の月経異常のある人が追記されたこと。また、添付文書の記載がわかりにく
い場合は医師・薬剤師へ相談する旨追記されたこと。数周期検査し、適切な時期に性交
しても妊娠しない場合に相談する旨の記述は、原因を探索する必要があることから速や
かに受診すべきとの判断により削除したこと。
⑤ <使用上の注意>欄の「検査時期に関する注意」の項として、提出時には、生理周期が
不規則な人は一番短かった周期を目安に次回生理(月経)開始予定日を決める旨の記載
となっていたが、
「最近 2~3 周期の中で一番短い周期」と、より具体化した記載に改め
たこと。
⑥ <使用方法>欄において、
採尿部を尿に浸すか又は尿をかける時間に係る注意喚起の記
載を追記したこと。また、同欄の検査のタイミングに係る表について、
「○日前」と「○
日目」の記載が混在しており分かり難いことから、
「○日目」に統一した表へ修正した
こと。
⑦ <使用に際して、次のことに注意してください。>欄の「判定に関する注意」の項で、
陽性が続いた場合には次回の生理周期を待って再検査する等の記載が提出時になされ
たが、原因を探索する必要があることから、早期に受診する旨の記載に修正したこと。
また、妊娠が成立しない場合においても原因を探索する必要があることから、この場合
には早期に受診する旨の記載を追記したこと。さらに、偽陽性(妊娠、分娩後、絨毛性
疾患、中絶後、薬剤投与、内分泌障害、閉経期等の影響による)や偽陰性(不規則な生
理(月経)周期、短期 LH サージ(12 時間以内)等の影響による)に係る記載を追記
したこと。
⑧ 検査結果の記入表の下部において、
検査を開始してからどの程度で陽性となるのかにつ
いて、標準的な目安を追記したこと。
⑨ 資料中の用語について、
「生理」という用語が使用されていたが、より適切な医学用語
(月経)も併記したこと。また、「生理予定日」という用語については、開始日を指す
ことが分かりやすくなるように「生理(月経)開始予定日」に変更した。
⑩ 検査の回数について、
「1 日 1 回」とされていたが、1 日 2 回の方がより LH サージを捉
えることが可能であることも鑑み、
1 日 2 回検査に係る記載を<使用上の注意>欄の「検
査時期に関する注意」の項と<使用方法>欄に追記した。
提出者の以上の対応を踏まえた総合機構の評価の結果、添付文書(案)に記載された項目
については、薬食発 1225 第 1 号通知に示された、添付文書に記載すべき基本的項目が記載
されたことから、特段問題ないと判断した。販売者向け説明資料事例(案)
、お客様用ご使
用の手引き(案)及び販売者向け使用者への説明資材(案)については、添付文書(案)の
記載にあわせて適切に修正された。また、販売者向け説明資料事例(案)に Q&A が記載さ
れているが、使用者がいつでも確認できるよう、お客様用ご使用の手引き(案)においても
同様の記載が追加された。以上を踏まえ、特段問題ないと判断した。
また、製造販売業者が販売者に対し行う研修内容について、一般用 LH キットは妊娠を成
立させるために使用されるものであることから、
特に使用者のプライバシーに配慮する必要
があると考え、
接客に係る研修項目を追加することが適切と考えた。当該項目の追加に加え、
一般の使用者にとって最も重要と考えられる項目(排卵に係る基礎的な知識、使用方法、
Q&A)が記載されたことから、製造販売業者が販売者に対し行う研修内容の項目について
は妥当であると判断した。
以上の修正等を踏まえ、添付文書(案)及びその他資材の記載内容について、一般の使用
者により分かりやすく、より適切な受診に導くことを目的とした記載とされたことから、一
般原則の 1.イ)検査項目の③、及び 2.製品への表示等に基づいて適切に設定されたと判断し
た。
また、製造販売業者が販売者に対し行う研修内容について、一般用 LH キットは妊娠を成
立させるために使用されるものであることから、
特に使用者のプライバシーに配慮する必要
があると考え、
接客に係る研修項目を追加することが適切と考えた。当該項目の追加に加え、
一般の使用者にとって最も重要と考えられる項目(排卵に係る基礎的な知識、使用方法、
Q&A)が記載されたことから、製造販売業者が販売者に対し行う研修内容の項目について
は妥当であり、一般原則 3.販売時の情報提供について妥当であると判断した。
(2)その他
一般原則の 1.エ)性能における正確性及び精密性、4.その他のア)包装及びイ)適切な品
質管理については、品目ごとの判断となることから、個別の審査の中で確認を行うことが適
切と判断した。
4.総合評価
本ガイドライン(案)の評価における主な論点は、
(1)一般原則への該当性について、
(2)
使用方法や性能等の妥当性について、
(3)使用上の注意等の記載内容の妥当性についてであ
り、専門協議の議論を踏まえ、評価を行った。評価結果として、
(1)について、本ガイドラ
イン(案)で設定された各項目に対し、一般原則へ該当すると判断した。
(2)について、尿
を検体とし、簡便に短時間で結果が得られること、定性的に判定がなされることから、使用
方法及び判定方法について特段問題ないと判断した。検出感度「20~50mIU/mL」の設定に
ついては、LH サージ中の濃度範囲内であり、LH サージ又は LH サージの立ち上がりの確認
が可能な感度設定であると判断した。交差反応物質や妨害物質については、一般的に尿中で
検出される可能性のある物質のうち、交差反応性を検討すべき物質、その特性から判定結果
に影響を及ぼす可能性のある物質等が設定されたことから、特段問題ないと判断した。安定
性については室温での検証が設定されているが、
一般の使用者で想定される保管温度の設定
と考えられることから、妥当と判断した。
(3)について、専門協議の結果も踏まえ必要な記
載整備が行なわれ、
一般の使用者により分かりやすい記載内容となったことから妥当と判断
した。
以上より、別添に示すガイドライン(案)については、医療機器・体外診断薬部会で議論
されることが妥当と判断した。
引用文献
1) 兼澤富士子、原利夫、鈴木秀規、松岡秀一:医学検査、45(11):1648-1651, 1996
2) 一般社団法人日本生殖医学会:不妊症 Q&A, 2013
3) Samantha F Eichner and Erin M Timpe:Urinary-Based Ovulation and Pregnancy: Point-of-Care
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4) Harlow SD & Ephross SA:Epidemiology of menstruation and its relevance to
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5) Lenton EA, Landgren BM, Sexton L:Normal variation in the length of the follicular
phase of the menstrual cycle: effect of chronological age. Br J Obstet Gynaecol.
91(7):681-684, 1984
6) Lenton EA, Landgren BM, Sexton L. Normal variation in the length of the luteal phase of the
menstrual cycle: identification of the short luteal phase. Br J Obstet Gynaecol. 91(7):685-689,
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7) American Society for Reproductive Medicine. Medications for Inducing Ovulation
A Guide for Patients Revised 2012
8) Pearlstone A. C. et al. The temporal relation between the urine LH surge and sonographic
evidence of ovulation: determinants and clinical significance.:Obstet Gynecol 83(2):
184-188,1994
9) Buffet N.C.et al. The neuroendocrine regulation of the human ovarian cycle.:Chronobiol Int
18(6):893-919, 2001
10) 坂元正一:図説産婦人科 VIEW-6:1994
11) 岡村隆ら:産婦の世界, 41(424):65-69, 1989
12) T. R. VARMA et.al. :British J. Obst. Gynaec., 86:87-90, 1982
13) 水谷栄彦:日産婦誌, 471:23(6):471-480, 1971
14) 菅沼信彦:産婦人科の実際:55(11):1898,2006
15) Ghazeeri GS, Vongprachanh P, Kutteh WH:The predictive value of five different urinary LH kits
in detecting the LH surge in regularly menstruating women:Int J Fertil Womens Med.45(5):
321-326, 2000
16) 日本産科婦人科学会雑誌 59 巻 4 号 2007
17) 日本産科婦人科学会雑誌 52 巻 3 号 2003
18) EUROPEAN COMMISSION. Guideline on the Readability of the Labelling and Package
Leaflet of Medicinal Products for Human Use. Revision 1:2009
別添
黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドライン(案)
黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬の製造販売にあたっては、以下の条件を満たす必
要があること。
1.一般的名称
一般用黄体形成ホルモンキット
2.一般的名称の定義
生体中の尿検体を用いて、使用者自らが黄体形成ホルモンの検出を目的としたキット。使用
者が自ら検体を採取し、排卵日予測の補助として使用されるもの。
3.使用目的
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補助)
4.測定方法
(1)測定原理
免疫測定法のうちサンドイッチ法によるものとする。
(2)操作方法
尿をそのまま検体として使用して、検査キットに尿をかける又は採取した尿に検査キットを
浸す等により簡便に検査を行なうことができるものとする。
(3)判定方法
検査キットにおける判定部の色調の変化により判定するものとし、別紙1の例示又はこれに
類する方法によるものとする。
5.仕様の設定
検出感度は、尿中の黄体形成ホルモンの濃度として 20mIU/mL から 50mIU/mL までの範囲
とする。
6.安定性
室温において安定性が確認されているものとする。
7.添付文書
添付文書は、別紙2の内容と同等のものとする。
8.説明事項等
販売時の使用者への情報提供等として、別紙3-1から3-3までの内容と同等の説明資料
等を用いるとともに、製造販売業者及び販売業者から販売者に対して別紙3-4の内容に従っ
て必要な研修を行うこととする。
別 紙 1
【判定方法の例示】
検査キットの判定部を以下のように判定してください。
初めて陽性になったときが、LHサージが検出されたということであり、間もなく排卵がおこるという
しるしです。
(以下 表中の判定を表す「陽性」
「陰性」の文字については、文字色、枠内の一部の色分けなど陽性と陰性の別
が明確に区別できるよう各社で工夫して表示する)
各社が設定する検査キットの判定方法
結 果
陽性
LHサージが検出されました。
間もなく排卵がおこると予測されます。初めて陽
性になった日かその翌日が最も妊娠しやすい性交
時期です。
<例示>
(検査初日から陽性になった場合は、陽性がずっ
判定ラインの濃さが基準ライン(或いは写真)と と続く場合もありますので、陰性の結果がでるま
同等以上の場合
で検査してください。
)
又は
前日と比べてラインの本数が増加した場合
又は
スポットが認められた場合
陰性
LHサージが検出されませんでした。翌日以降も
ほぼ同じ時間帯に陽性になるまで検査を続けてく
ださい。
<例示>
判定ラインが認められないか、判定ラインの濃さ
が基準ライン(或いは写真)よりも薄い場合
又は
前日と比べてラインの本数が増加しなかった場合
又は
スポットが認められなかった場合
2
別 紙 2
【添付文書案】
一般用検査薬
第●類医薬品
この説明書をよく読んでからお使いくださ
この説明書をよく読んでからお使い下さい。
また、必要なときに読めるよう大切に保存し
い。また、必要なときに読めるよう大切に保
て下さい。
存してください。
排卵日予測検査薬
2014年12月作成
一般用黄体形成ホルモンキット
「○○○××× 」
排卵日を事前に把握することの重要性検査の必要性
妊娠は卵子と精子が互いに生存している時期に出会うことから始まります。女性の体内での精子
の生存期間が約 2~3 日であるのに対し、卵子は排卵後、約 24 時間しか生存しないといわれてい
ます。従って、排卵の前又は直後の性交が最も妊娠しやすく、妊娠を望む上で排卵日を事前に把
握することはとても大切なことです。
排卵日がわかるしくみ(検査測定の原理)
黄体形成ホルモン(LH)は、女性ホルモンの一種で、普段から少量分泌されています。生理(月
経)周期の中頃に短期間ですが、このLHの分泌量が急激に増加します。このLHの大量分泌を
LHサージといい、LHサージから約●時間以内に排卵が起こるといわれています。
「○○○××
×」は尿中に分泌されるLH量の変化を検出し、LH サージを捉えるための排卵日の予測の補助
を行う検査薬です。排卵を予測するための方法の一つとして基礎体温が知られていますが、基礎
体温と併せて検査を行うと、より排卵日の予測の補助として有用です。
この検査薬は、LHサージを検出するもので、排卵を確認するわけではありません。数周期検
査し、適切な時期に性交しても妊娠しない場合は、医師の診療を受けてにご相談ください。
この排卵前におこるLHサージを
とらえるのが排卵日予測検査薬です。
<使用上の注意>
してはいけないこと
避妊目的には使用しないこと(本品は、排卵日予測の補助を目的とした検査薬であり、避妊目
的には使用できません。性能上確実に排卵日を特定できるわけではありません。避妊法(経口避
妊薬の服用等)を行っている人は検査を行わないでください。
)
。
相談すること
①次の人は、使用前に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談すること。
不妊治療を受けている人
適切な時期に性交をもっても 1 年以上妊娠しない人
生理(月経)周期が極端に不順又は経血量が異常など月経異常がある人
②検査期間中、陰性が続きLHサージが確認できない場合は、早期に医師、薬剤師(又は登録
販売者)に相談すること。
③この説明書の記載内容で分かりにくいところがある場合は、医師、薬剤師(又は登録販売者)
に相談すること。
検査時期に関する注意
・1 日 1 回検査をする場合:1 日 1 回毎日ほぼ同じ時間帯に検査してください。
1 日 2 回検査をする場合:1 日 2 回(例えば朝夕)検査をしてください。毎日ほぼ同じ時間
帯に検査してください。
・生理(月経)周期が不規則な方は最近の 2~3 周期の中で一番短かった周期を目安にして、次
回生理(月経)開始予定日を決めてください。
廃棄に関する注意
・廃棄の際は尿の付着したもの、あるいは○○(検査キットの素材)として各自治体の廃棄方
法に従って廃棄してください。
<使用目的>
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補助)
<使用方法>
●検査のタイミング
ご自分の生理(月経)周期から換算して、次の生理(月経)開始予定日の 17 日前から検査を開
始してください。
(例示:各社で用語を統一するなどわかりやすい記載の表を付けること)
●検査開始日から、1 日 1 回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をしてください。
(過去に検査をしてLHサージがうまく確認できなかった場合や、今回検査をしたところ陽性か陰
性かの判定に迷う場合などには、1 日 2 回検査を行うことで、よりLHサージをとらえやすくなりま
す。
)
●検査のしかた
①検査手順(検査のしかた)
検査キットを取り出します。
採尿部を下にむけ尿を●秒間直接かけるか、乾いた清潔な容器に採取した尿中に採尿部
を●秒間浸してください。
※尿を●秒以上かけたり、●秒以上つけないでください(キットの特性に応じて設定)
採尿部
検査キット(にキャップをして)を平らなところにおき ●分静置して
判定します。
●判定のしかた
検査キットの判定部を以下のように判定してください。
初めて陽性になったときが、LHサージが検出されたということであり、間もなく排卵
が起こるというしるしです。
(以下
表中の判定を表す「陽性」
「陰性」の文字については、文字色、枠内の一部の色分けなど陽
性と陰性の別が明確に区別できるよう各社で工夫して表示する)
各社が設定する検査キットの判定方法
判定
【陽性】
LHサージが検出されました。
間もなく排卵がおこると予測されます。
<例示>
初めて陽性になった日かその翌日が最も
妊娠しやすい性交時期(排卵日)です。
(検査初日から陽性になった場合は、陽
判定ラインの濃さが基準ライン(或いは写
性がずっと続く場合もありますので、陰
真)と同等以上の場合
性の結果がでるまで検査してください。)
又は
前日に比べてラインの本数が増加した場合
又は
スポットが認められた場合
【陰性】
今回の検査では、LHサージが検出され
ませんでした。翌日もほぼ同じ時間帯に
<例示>
陽性になるまで検査を続けてください。
判定ラインが認められないか、判定ラインの
濃さが基準ライン(或いは写真)よりも薄い
場合
又は
前日に比べてラインの本数が増加しなかっ
た場合
又は
スポットが認められなかった場合
<使用に際して、次のことに注意してください。>
(採尿に関する注意)
・にごりのひどい尿や異物がまじった尿は、使用しないでください。
・検査前 4 時間程度はできるだけ排尿しないでください。
・検査前に、過剰に水分をとることを控えてください。
(検査手順に関する注意)
・採尿後は、速やかに検査を行ってください。尿を長く放置すると検査結果が変わってくる
ことがあります。
・操作は、定められた手順に従って正しく行ってください。
(判定に関する注意)
・ 通常、排卵期に、本品を使用すると陽性となりますが、女性の内分泌的背景、例えば不規
則な生理(月経)周期、短期 LH サージ(12 時間以内)などの原因で、まれに陽性となら
ないことがあります。検査期間中、陽性にならず、陰性が続いた場合には、次回の生理(月
経)周期を待って再検査するか、早期に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談してくだ
さい。
・ 最初の使用から陽性となった場合には、既に排卵された可能性があります。妊娠を望む場
合は、できるだけ早く性交してください。また、検査は陰性が確認できるまで続けてくだ
さい。陰性が確認できず、陽性が続いた場合は、医師の診療を受けて下さい。
・ 妊娠、分娩後、流産後、胞状奇胎・絨毛癌等の絨毛性疾患、人工妊娠中絶後、あるいは不
妊治療のための薬剤投与、内分泌障害、閉経期などでは陽性を示すことがあります。検査
期間中、陽性が続いた場合には、医師の診療を受けてください。
・ 数周期検査し、その都度陽性を確認した上で適切な時期に性交しても妊娠しない場合は、
早期に医師の診療を受けてください。
※少なくとも、卵胞刺激ホルモン(FSH)
、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、ヒト絨毛性性腺刺激
ホルモン(hCG)
、尿素、ヘモグロビン、グルコース、アルブミン、エタノール、アスコルビン
酸、カフェインについて、判定結果への影響(偽陰性・偽陽性)が認められた場合には記載を
行うこと。
<検査結果>
検査結果を記入してみましょう。
検査日
検査時間
検査結果
1 日目
陽性・陰性
2 日目
陽性・陰性
3 日目
陽性・陰性
4 日目
陽性・陰性
5 日目
陽性・陰性
6 日目
陽性・陰性
7 日目
陽性・陰性
8 日目
陽性・陰性
9 日目
陽性・陰性
10 日目
陽性・陰性
11 日目
陽性・陰性
12 日目
陽性・陰性
メモ
排卵から約 2 週間後に、生理(月経)は始まります。LHサージをとらえるために、次回生理(月
経)開始予定日の 17 日前から検査を開始すると、生理(月経)予定にずれが生じない典型的な例
では、検査開始から約 3 日目に初めて陽性が現れます。
(検査結果には個人差があります。また、
あくまで典型的な例であり、異常がなくてもずれる場合があります。
)
<キットの内容及び成分・分量・検出感度>
(内 容)
1 回用 検査キット
○回分
(成分)1 テスト中
抗LH○○抗体(○○○)
○μg
○○標識抗LH○○抗体(○○○)
○μg
(検出感度)
○○mIU/mL
<保管及び取扱い上の注意>
① 小児の手の届かない所に保管すること。
② 直射日光を避け、湿気の少ない所に保管すること。また、冷蔵庫内保管は避けること。
③ 品質を保持するために、他の容器に入れ替えないこと。
③ 使用直前に開封すること。
④ 使用期限の過ぎたものは使用しないこと。
<保管方法・有効期間>
室温保存
●カ月間(使用期限は外箱に記載)
<包装単位>
●回用
<お問い合わせ先>
○○○製薬株式会社 お客様相談室
東京都中央区日本橋○○○町 1-2-3
TEL:・・・・・・・・
受付時間:土日祝日を除く 平日 8:00~20:00
製造販売元
○○○○株式会社
〒100-0001 東京都中央区・・・・・・・・
別
紙 3-1
【販売者向け説明資料事例】
<薬局・販売店様用解説書>
添付文書をよく読んでご使用いただくよう、ご指導ください。
第●類医薬品
排卵日予測検査薬
一般用黄体形成ホルモンキット
「○○○××× 」
<黄体形成ホルモンキットとは?(測定原理)>
黄体形成ホルモン(LH)は、普段から少量分泌されているホルモンですが、卵子が成熟し
た頃、大量分泌がおこり(LHサージ)、それが引き金となってLHサージの約●時間以内
に排卵がおきるといわれています。
本品は、この黄体形成ホルモン(LHを検出し)の、急激な増加をとらえることで、LH サ
ージを捉えるための排卵日の予測を補助する検査薬です。
排卵を予測するための方法の一つとして基礎体温が知られていますが、基礎体温と併せて検
査を行うと、より排卵日の予測の補助として有用です。
この排卵前におこるLHサージを
とらえるのが排卵日予測検査薬です。
<製品概要>
1. 反応系に関与する成分
抗LH○○抗体(○○○)
○μg
○○標識抗LH○○抗体(○○○)
○μg
2.使用目的
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補助)
3.使用方法
●検査のタイミング
ご自分の生理(月経)周期から換算して、次の生理(月経)開始予定日の 17 日前から検
査を開始してください。
●検査開始日から、1 日 1 回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をしてください。
(過去に検査をしてLHサージがうまく確認できなかった場合や、今回検査をしたところ陽性か
陰性かの判定に迷う場合などには、1 日 2 回検査を行うことで、よりLHサージをとらえやすく
なります。
)
●検査のしかた
①検査手順(検査のしかた)
検査キットを取り出します。
採尿部を下にむけ尿を●秒間直接かけるか、乾いた清潔な容器に採取した尿中に採
尿部を●秒間浸してください。
※尿を●秒以上かけたり、●秒以上つけないでください(キットの特性に応じて設
定)
採尿部
検査キット(にキャップをして)を平らなところにおき ○分静置して判定します。
<検査の時期に関する注意>
・ 1 日 1 回検査をする場合:1 日 1 回毎日ほぼ同じ時間帯に検査してください。
1 日 2 回検査をする場合:1 日 2 回(例えば朝夕)検査をしてください。毎日ほぼ同じ
時間帯に検査してください。
・ 生理(月経)周期が不規則な方は、最近の 2~3 周期の中で 1 番短かった周期を目安にし
て、次回生理(月経)開始予定日を決めてください。
●判定のしかた
検査キットの判定部を以下のように判定してください。
初めて陽性になったときが、LHサージが検出されたということであり、間もなく
排卵が起こるというしるしです。
(以下
表中の判定を表す「陽性」「陰性」の文字については、文字色、枠内の一部の色
分けなど陽性と陰性の別が明確に区別できるよう各社で工夫して表示する)
各社が設定する検査キットの判定方法
陽性
結
果
LHサージが検出されました。
間もなく排卵がおこると予測されま
<例示>
す。初めて陽性になった日かその翌
日が最も妊娠しやすい性交時期で
す。
判定ラインの濃さが基準ライン(或いは写
(検査初日から陽性になった場合
真)と同等以上の場合
は、陽性がずっと続く場合もありま
又は
前日と比べてラインの本数が増加した場合
すので、陰性の結果がでるまで検査
してください。
)
又は
スポットが認められた場合
陰性
LHサージが検出されませんでし
<例示>
た。翌日以降もほぼ同じ時間帯に陽
性になるまで検査を続けてくださ
い。
判定ラインが認められないか、判定ラインの
濃さが基準ライン(或いは写真)よりも薄い
場合
又は
前日と比べてラインの本数が増加しなかっ
た場合
又は
スポットが認められなかった場合
<使用上の注意>
してはいけないこと
避妊目的には使用しないこと
(本品は、排卵日予測の補助を目的とした検査薬であり、避妊目的には使用できません。性
能上確実に排卵日を特定できるわけではありません。避妊法(経口避妊薬の服用等)を行っ
ている人は検査を行わないでください。)
。
(解説)本品は、排卵日の予測を補助し、妊娠の確率を高めるために使用するものです。
性能上確実に排卵日を特定できるものではなく、また検査結果が陰性であっても、体内で
は卵子及び精子が生存している可能性もあり、避妊目的に使用するためには設計されてい
ません。本品は、妊娠の成立のために排卵日の予測の補助を行う検査薬であり、避妊目的
に設計されていません。LH サージから通常排卵が起きる言われる 40 時間を大幅に超えて
排卵が起きる場合があること、LH サージの前に排卵が起きる場合があること、検査結果が
陰性であっても、体内では卵子が生存している可能性もあることから、確実に避妊できる
ものではありません。
相談すること
①次の人は、使用前に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談すること。
不妊治療を受けている人
適切な時期に性交をもっても 1 年以上妊娠しない人
生理(月経)周期が極端に不順又は経血量が異常など月経異常がある人
(解説)不妊治療には、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)製剤等のホルモン療法
など、医師から何らかの薬剤投与又は処置を受けている可能性があり、それが本品の検
査結果に影響を与える可能性があります。また 1 年以上妊娠しない人や、生理(月経)
が極端に不規則な人、生理(月経)周期が延長して生理(月経)回数が極端に少ない人
は、黄体など何らかの機能不全の可能性があります。
②検査期間中、陰性が続きLHサージが確認できない場合は、早期に医師、薬剤師(又は登
録販売者)に相談すること。
(解説)尿中の黄体形成ホルモン(LH)濃度には個人差や周期差がありますので、L
Hサージが確認できないことだけで、何らかの疾患が関与しているとはいいきれません
が、陰性が続いてLHサージが確認できない場合は、月経異常などの可能性もあること
から、医師への受診勧奨が行えるよう、相談事項としました。
③この説明書の記載内容で分かりにくいところがある場合は、医師、薬剤師(又は登録販売
者)に相談すること。
(解説)本品について、きっちり理解していただいた上でご使用いただけるよう、相談
事項としました。
<Q&A>
★してはいけないことについて
1)避妊目的には使用してはいけないのでしょうか?
本品は、妊娠の成立のために排卵日の予測の補助を行う検査薬であり、避妊目的に設計
されていません。LH サージから通常排卵が起きる言われる 40 時間を大幅に超えて排卵
が起きる場合があること、LH サージの前に排卵が起きる場合があること、検査結果が陰
性であっても、体内では卵子が生存している可能性もあることから、確実に避妊できる
ものではありません。
★検査の時期について
1)生理(月経)周期が不規則で、5、6 日ずれることもあるのですが、検査はいつ始めるのが
良いですか?
生理(月経)周期が不規則な場合は、最近の 2~3 周期の中で 1 番短かった周期を目安
にして次回生理(月経)開始予定日を決めてください。
なお、生理(月経)周期が非常に不規則な場合は、重要な疾患が潜んでいる可能性も考
えられるため、なるべく早く医師に相談してください。
2)計算に従って決めた検査開始日を今月は過ぎていましたが、いつからはじめたらいいです
か?
検査開始日をすでに過ぎていた場合は、次回の周期にあらためて検査開始日を決めて検
査してください。
★検査の間隔について
1)1 日 1 回と 2 回のどちらがいいですか?
本品はLHサージをとらえることで、排卵日を事前に予測するものです。LHサージは
短時間に急激におこりますので、1 日 2 回検査を行っていただくことで、よりLHサー
ジをとらえやすくなります。
★判定について
1)飲酒、喫煙、かぜ薬等の服用は判定に影響しますか…?
影響しません。ただし、不妊治療のために投与されている薬剤の中には判定に影響する
ものもありますので、医師にご相談ください。
★その他
1)数周期検査し、性交を持ったのに妊娠しないが…?
妊娠しにくい原因は排卵に関する問題だけではありません。また、生理(月経)が順
調だから問題がないという事でもありません。妊娠しにくい原因は様々ありますが、
女性側の原因の多くは治療が可能です。自分一人で悩まず医師にご相談ください。
この検査の結果や基礎体温を測定した結果があれば診断に役立つでしょう。
できればパートナーと一緒に相談に行かれる事をおすすめします。
2)排卵日を知る手がかりである基礎体温と排卵日予測検査薬のちがいは?
排卵がある周期の場合、基礎体温は低温相と高温相の二相があり、低温相から高温相
に変化した頃に排卵があったことが推定できます。
多くの場合、体温が上がってから排卵があったことが分かるので、基礎体温法では前
もって予測することは難しいといわれています。
一方、尿中の黄体形成ホルモン(LH)濃度の上昇が始まってから約○時間以内に排
卵が起こる事が知られており、排卵日予測検査薬でLHの分泌量の変化を調べること
で約 1 日前に排卵日のを予測の補助を行うすることができます。
排卵日予測検査薬は補助的に排卵を事前に予測し、基礎体温は排卵を後で確認できま
すので、特に生理(月経)の不規則な方は基礎体温と排卵日予測検査薬を併せて使う
ことをおすすめいたします。
3)最も妊娠しやすい時期はいつですか?
初めて陽性になった時から○時間以内に排卵がおこる可能性が高いと予測され、その
時期が最も妊娠しやすい性交時期といえます。
お問い合わせ先
別
紙 3-2
【お客様用ご使用の手引き】
第●類医薬品
排卵日予測検査薬
一般用黄体形成ホルモンキット
「○○○××× 」
<使用者向け情報提供資料について>
ご使用前に添付文書をよく読んでお使いください.
<この検査薬の効果は?>
この検査薬は、尿中の黄体形成ホルモン(LH)を検出し、排卵の引き金となるLHの大
量分泌(LHサージ)をとらえ排卵日の予測を補助する検査薬です。LHサージが起こってか
ら、約●時間以内に排卵が起こることが知られています。排卵を予測するための方法の一つと
して基礎体温が知られていますが、基礎体温と併せて検査を行うと、より排卵日の予測の補助
として有用です。
<この検査薬を使う前に,確認すべきことは>
してはいけないこと
避妊目的には使用しないこと(本品は、排卵日予測の補助を目的とした検査薬であり、避妊目
的には使用できません。性能上確実に排卵日を特定できるわけではありません。避妊法(経口避
妊薬の服用等)を行っている人は検査を行わないでください。
)
。
相談すること
①次の人は、使用前に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談すること。
不妊治療を受けている人
適切な時期に性交をもっても 1 年以上妊娠しない人
生理(月経)周期が極端に不順又は経血量が異常など月経異常がある人
②検査期間中、陰性が続きLHサージが確認できない場合は、早期に医師、薬剤師(又は登録
販売者)に相談すること。
③この説明書の記載内容で分かりにくいところがある場合は、医師、薬剤師(又は登録販売者)
に相談すること。
<この検査薬の使い方は>
① 検査の開始日を決めます。
:次回生理(月経)開始予定日の 17 日前から検査を開始します。
② 検査開始日から、1 日 1 回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をしてください。
(過去に検査をしてLHサージがうまく確認できなかった場合や、今回検査をしたところ陽性か陰
性かの判定に迷う場合などには、1 日 2 回検査を行うことで、よりLHサージをとらえやすくなり
ます。)
③ この検査薬に、尿をかける、加える又は清潔な容器に入れた尿にこの検査薬を浸してくださ
い。※尿を●秒以上かけたり、●秒以上つけないでください(キットの特性に応じて設定)
○分間静置して、以下のように判定してください。
④ 判定
検査キットの判定部を以下のように判定してください。
初めて陽性になったときがLHサージが検出されたということであり、間もなく排卵がお
こるというしるしです。
(以下
表中の判定を表す「陽性」
「陰性」の文字については、文字色、枠内の一部の色分けなど陽
性と陰性の別が明確に区別できるよう各社で工夫して表示する)
各社が設定する検査キットの判定方法
判定
【陽性】
<例示>
LHサージが検出されました。
間もなく排卵がおこると予測さ
れます。初めて陽性になった日か
その翌日が最も妊娠しやすい性
判定ラインの濃さが基準ライン(或いは写真)と同等以上の
交時期(排卵日)です。
場合
又は
前日に比べてラインの本数が増加した場合
又は
スポットが認められた場合
(検査初日から陽性になった場
合は、陽性がずっと続く場合もあ
りますので、陰性の結果がでるま
で検査してください。
)
【陰性】
<例示>
今回の検査では、LHサージが検
出されませんでした。翌日もほぼ
同じ時間帯に陽性になるまで検
判定ラインが認められないか、判定ラインの濃さが基準ライ
ン(或いは写真)よりも薄い場合
又は
前日に比べてラインの本数が増加しなかった場合
又は
スポットが認められなかった場合
査を続けてください。
<この検査薬の使用に際し、気をつけなければならないことは>
(採尿に関する注意)
・にごりのひどい尿や異物がまじった尿は、使用しないでください。
・検査前 4 時間程度はできるだけ排尿しないでください。
・検査前に、過剰に水分をとることを控えてください。
(検査手順に関する注意)
・採尿後は、速やかに検査を行ってください。尿を長く放置すると検査結果が変わってく
ることがあります。
・操作は、定められた手順に従って正しく行ってください。
(判定に関する注意)
・ 通常、排卵期に、本品を使用すると陽性となりますが、女性の内分泌的背景、例えば不規
則な生理(月経)周期、短期 LH サージ(12 時間以内)などの原因で、まれに陽性となら
ないことがあります。検査期間中、陽性にならず、陰性が続いた場合には、次回の生理(月
経)周期を待って再検査するか、早期に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談してくだ
さい。
・ 最初の使用から陽性となった場合には、既に排卵された可能性があります。妊娠を望む場
合は、できるだけ早く性交してください。また、検査は陰性が確認できるまで続けてくだ
さい。陰性が確認できず、陽性が続いた場合は、医師の診療を受けて下さい。
・ 妊娠、分娩後、流産後、胞状奇胎・絨毛癌等の絨毛性疾患、人工妊娠中絶後、あるいは不
妊治療のための薬剤投与、内分泌障害、閉経期などでは陽性を示すことがあります。検査
期間中、陽性が続いた場合には、医師の診療を受けてください。
・ 数周期検査し、その都度陽性を確認した上で適切な時期に性交しても妊娠しない場合は、
早期に医師の診療を受けてください。
・ ※少なくとも、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、ヒト絨毛性性腺
刺激ホルモン(hCG)
、尿素、ヘモグロビン、グルコース、アルブミン、エタノール、アス
コルビン酸、カフェインについて、判定結果への影響(偽陰性・偽陽性)が認められた場
合には記載を行うこと。
<この検査薬の形は>
(検査キットの形状を図示)
<この検査薬に含まれているのは>
1 テスト中
抗LH○○抗体(○○○)
○μg
○○標識抗LH○○抗体(○○○)
○μg
<保管及び取扱い上の注意>
① 小児の手の届かない所に保管すること。
② 直射日光を避け、湿気の少ない所に保管すること。また、冷蔵庫内保管は避けること。
③ 品質を保持するために、他の容器に入れ替えないこと。
⑤ 使用直前に開封すること。
⑥ 使用期限の過ぎたものは使用しないこと。
<Q&A>
(してはいけないことについて)
① 避妊目的には使用してはいけないのでしょうか?
本品は、妊娠の成立のために排卵日の予測の補助を行う検査薬であり、避妊目的に設
計されていません。LH サージから通常排卵が起きる言われる 40 時間を大幅に超えて排
卵が起きる場合があること、LH サージの前に排卵が起きる場合があること、検査結果
が陰性であっても、体内では卵子が生存している可能性もあることから、確実に避妊
できるものではありません。
(検査の時期について)
① 生理(月経)周期が不規則で、5、6 日ずれることもあるのですが、検査はいつ始めるのが
良いですか?
生理(月経)周期が不規則な場合は、最近の 2~3 周期の中で 1 番短かった周期を目安
にして次回生理(月経)開始予定日を決めてください。
なお、生理(月経)周期が非常に不規則な場合は、重要な疾患が潜んでいる可能性も考
えられるため、なるべく早く医師に相談してください。
② 計算に従って決めた検査開始日を今月は過ぎていましたが、いつからはじめたらいいです
か?
検査開始日をすでに過ぎていた場合は、次回の周期にあらためて検査開始日を決めて検
査してください。
(検査の間隔について)
① 1 日 1 回と 2 回のどちらがいいですか?
本品はLHサージをとらえることで、排卵日を事前に予測するものです。LHサージは
短時間に急激におこりますので、1 日 2 回検査を行っていただくと、よりLHサージが
とらえやすくなります。
(判定について)
① 飲酒、喫煙、かぜ薬等の服用は判定に影響しますか…?
影響しません。ただし、不妊治療のために投与されている薬剤の中には判定に影響する
ものもありますので、医師にご相談ください。
(その他)
① 数周期検査し、性交を持ったのに妊娠しないが…?
妊娠しにくい原因は排卵に関する問題だけではありません。また、生理(月経)が順
調だから問題がないという事でもありません。妊娠しにくい原因は様々ありますが、
女性側の原因の多くは治療が可能です。自分一人で悩まず医師にご相談ください。
この検査の結果や基礎体温を測定した結果があれば診断に役立つでしょう。
できればパートナーと一緒に相談に行かれる事をおすすめします。
② 排卵日を知る手がかりである基礎体温と排卵日予測検査薬のちがいは?
排卵がある周期の場合、基礎体温は低温相と高温相の二相があり、低温相から高温相
に変化した頃に排卵があったことが推定できます。
多くの場合、体温が上がってから排卵があったことが分かるので、基礎体温法では前
もって予測することは難しいといわれています。
一方、尿中の黄体形成ホルモン(LH)濃度の上昇が始まってから約○時間以内に排
卵が起こる事が知られており、排卵日予測検査薬でLHの分泌量の変化を調べること
で約 1 日前に排卵日のを予測の補助を行うすることができます。
排卵日予測検査薬は補助的に排卵を事前に予測し、基礎体温は排卵を後で確認できま
すので、特に生理(月経)の不規則な方は基礎体温と排卵日予測検査薬を併せて使う
ことをおすすめいたします。
③ 最も妊娠しやすい時期はいつですか?
初めて陽性になった時から○時間以内に排卵がおこる可能性が高いと予測され、その
時期が最も妊娠しやすい性交時期といえます。
<この検査薬についてのお問い合わせは>
お問い合わせ先
別
紙 3-3
【販売者向け使用者への説明資材】
排卵日予測検査薬
一般用黄体形成ホルモンキット
「○○○××× 」
【反応系に関与する成分】
抗LH○○抗体(○○○)
○○標識抗LH○○抗体(○○○)
【使用目的】
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補助)
【この検査薬で排卵日がわかるしくみ】
【検査方法】
①次回生理(月経)開始予定日の 17 日前から検査を開始してください。
②検査開始日から、1 日 1 回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をしてください。
(過去に検査をしてLHサージがうまく確認できなかった場合や、今回検査をしたところ陽性か
陰性かの判定に迷う場合などには、1日 2 回検査を行うことで、よりLHサージをとらえやすく
なります。
)
<検査時期に関する注意>
・1 日 1 回検査をする場合:1 日 1 回毎日ほぼ同じ時間帯に検査してください。
1 日 2 回検査をする場合:1 日 2 回(例えば朝夕)検査をしてください。毎日ほぼ同じ時間
帯に検査してください。
・生理(月経)周期が不規則な方は最近の 2~3 周期の中で一番短かった周期を次回生理(月経)
開始予定日を決める目安にしてください。
【判定方法】
尿をかける、加えるまたはつけた検査薬を○分経過したのち、速やかに判定してください。
初めて陽性になったときがLHサージが検出されたということであり、間もなく排卵日が
訪れるというしるしです。
(以下 「陽性」
「陰性」の文字については、文字色、枠内の一部の色分けなど陽性と陰性の別が明
確に区別できるよう各社で工夫して表示する)
(陽性の事例)
(陰性の事例)
(再検査の事例)
【判定に関する注意】
・ 通常、排卵期に、本品を使用すると陽性となりますが、女性の内分泌的背景、例えば不規
則な生理(月経)周期、短期 LH サージ(12 時間以内)などの原因で、まれに陽性となら
ないことがあります。検査期間中、陽性にならず、陰性が続いた場合には、次回の生理(月
経)周期を待って再検査するか、早期に医師、薬剤師(又は登録販売者)に相談してくだ
さい。
・ 最初の使用から陽性となった場合には、既に排卵された可能性があります。妊娠を望む場
合は、できるだけ早く性交してください。また、検査は陰性が確認できるまで続けてくだ
さい。陰性が確認できず、陽性が続いた場合は、医師の診療を受けて下さい。
・ 妊娠、分娩後、流産後、胞状奇胎・絨毛癌等の絨毛性疾患、人工妊娠中絶後、あるいは不
妊治療のための薬剤投与、内分泌障害、閉経期などでは陽性を示すことがあります。検査
期間中、陽性が続いた場合には、医師の診療を受けてください。
・ 数周期検査し、その都度陽性を確認した上で適切な時期に性交しても妊娠しない場合は、
早期に医師の診療を受けてください。
・ ※少なくとも、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、ヒト絨毛性性腺
刺激ホルモン(hCG)
、尿素、ヘモグロビン、グルコース、アルブミン、エタノール、アス
コルビン酸、カフェインについて、判定結果への影響(偽陰性・偽陽性)が認められた場
合には記載を行うこと。
別
紙 3-4
【製造販売業者が販売者に対して行う研修の内容】

月経のサイクル

妊娠のしくみ

妊娠しやすい時期について

黄体形成ホルモン濃度と排卵の関係について

検査薬の使用方法
1)検査開始日の決め方
2)検査の仕方
3)判定方法

販売に際してお客様にご説明いただきたいこと

販売に際してお客様のプライバシーに配慮した形で製品の説明をおこなっていただきたいこ
と

よくあるQ&A
1)検査への食べ物の影響について
2)検査へのピルなどの薬物の影響について
3)検査時間はいつがいいのか
4)最初から陽性、全部陽性又は全部陰性になったときの対応
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