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株式会社鳥取県情報センター

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株式会社鳥取県情報センター
シスコ サービス事例
株式会社 鳥取県情報センター
Vblock を基盤として新たにクラウド サービスを開始
採用の決め手はシスコの充実した技術コンサルティング
導入の背景 / 課題
・ 自治体業務のコスト削減、
業務の標準化、
シス
テム共同利用を推進するため、クラウド化への
ニーズが高まっていた。
・ その一方で鳥取県情報センター自身も、
クラウド
サービスによるビジネス拡大を検討していた。
・ 同社にとってクラウド基盤の構築は初めての
ことであり、しかも構築期間も限られていた。
短期間で確実にクラウド サービスを開始する
ため、技術コンサルティングに優れたシスコを
パートナーに選択、導入製品としては Vblock
を採用することになった。
導入ソリューション
・ Vblock
– Cisco Unified Computing System
- Cisco UCS 6120(ファブリック インター
コネクト)× 2
- Cisco UCS 5108(ブレード シャーシ)
×2
- Cisco UCS B200 M2(ブレード サーバ)
× 10
- Cisco MDS 9148 × 2
– EMC Celerra NS-120(ユニファイド スト
レージ システム)
・ Cisco Catalyst 4500 シリーズ
サービス
シスコ テクニカル サポートサービス
SMARTnet(2002 年から継続 )
シスコ アドバンスド サービス
- 2002 年∼ 2004 年 鳥取情報ハイウェイ設計
支援/県庁 ATM 網運用支援
- 2009 年 鳥取情報ハイウェイ通信機器更新
幹線・支線ネットワーク機器導入・運用支援
- 2010 年 クラウドサービス事業立ち上げ支援
サービス活用効果
・ 運用時に発生する問題に対し、迅速な原因究
明・対応が可能になっている。
・ 情報提供やトレーニングにも積極的に取り組
んでいるため、スタッフのスキルも向上しつつ
ある。
・ 今後のクラウド ビジネスの展開においても、
シスコサービスの貢献が期待されている。
鳥取県や県内市町村に対し、業務システムや情報通信インフラの提供を 40 年
以上にわたって行っている株式会社 鳥取県情報センター。ここでは 2010 年
9 月から新たにクラウド サービスが開始されており、その基盤として Cisco
Unified Computing System(UCS)と EMC のストレージ製品、VMware
の仮想化ソフトウェアを組み合わせた Vblock が活用されている。採用の決
め手になったのは、シスコの充実した技術コンサルティング。同社はこれまで
10 年以上にわたってシスコのアドバンスド サービスおよびテクニカルサポー
トサービスを利用しており、その内容を高く評価しているのだ。現在までに 86
サーバが Vblock 上で仮想化されており、2015 年には鳥取県の 200 以上の
システムがクラウド化される予定。また県外に対するクラウド サービスの提供
今後もシス
も視野に入っている。
クラウド ビジネスを効果的に展開するために、
コのサービスに期待しているという。
短期間で確実に構築するため
クラウド基盤に Vblock を採用
クラウド コンピューティングを電子自治体の基盤として活用するため、総務省や各自治体が取
り組みを進めている自治体クラウド。これは自治体業務のコスト削減、業務の標準化、システ
ム共同利用を可能にするものとして、大きな期待が寄せられている。自治体にサービスを提供
している IT 企業にとっても、これは重要な動きだといえる。クラウド化は顧客である自治体に
メリットをもたらすだけではなく、自社のビジネスを大きく拡大するチャンスにもつながるか
らだ。
このような観点からクラウド化を積極的に進めつつあるのが、株式会社 鳥取県情報センターで
ある。同社は 40 年以上にわたり鳥取県庁や県内市町村を対象に、各種業務システムの構築や
運用、行政業務のサポートを行っている企業。地方公共団体の運営近代化と民間企業の経営合
理化に寄与するため、1969 年に財団法人として設立され、2009 年 4 月に株式会社となった。
2010 年 9 月には同社にとって初となるクラウド サービスを開始。そのクラウド基盤として
採用されているのが、Cisco Unified Computing System(UCS)と EMC のストレージ製品、
VMware の仮想化ソフトウェアを組み合わせた「Vblock」なのである。
「私どもは長年にわたって行政システムの支援を行ってきましたが、これをクラウド化するこ
とで自治体の負担は大幅に軽減されると考えています」というのは、株式会社 鳥取県情報セン
ター 代表取締役社長の谷口 真澄氏。ネットワーク経由で サービスとして IT を活用すること
で、機器導入に必要なコストが縮減され、業務の全体最適化も可能になるからだ。しかしクラ
「クラウドビジネスを展開するには社員の能
力向上が欠かせません。シスコにはこれか
らもご支援をお願いしたいと考えています」
株式会社
鳥取県情報センター
代表取締役社長
谷口 真澄 氏
ウド化の目的はこれだけではないという。「今後売上を増やして行くには、新たな市場を開拓す
る必要があります。クラウドはそのための手段でもあるのです」
株式会社 鳥取県情報センター 営業企画部 部長の奥田 敏行氏は「クラウド サービスの立ち上
げは、株式会社化された頃からすでに検討していました」と振り返る。ちょうどこの頃に鳥取
県でも「システム全体最適化委員会」立ち上がり、クラウド化に向けた両者の方向性が一致し
たという。2010 年 3 月には「システム全体最適化委員会」の報告書が提出され、より具体的
な検討がスタート。2010 年 6 月には鳥取県から機器調達に関する公告が行われ、その翌月に
は Vblock を採用した、鳥取県情報センターの提案が提出されている。
「当初はシスコ製品の採用は考えていませんでした」というのは、株式会社 鳥取県情報セン
ター 運用サービス部 副部長 兒島 誠氏だ。Cisco UCS が検討対象として視野に入ってきたの
は 2010 年春頃だったという。この時期に 3 社から導入機器の提案を受けていたが、そのうち
「内部にスキルを蓄積するのは大前提。シス
コのサポートのあり方は、私どもの文化に
最適なものだといえます」
株式会社
の 1 社の提案に Cisco UCS が含まれていたのだ。それではなぜ最終的に Vblock の採用が決
まったのか。その最大の理由として挙げられているのが技術コンサルティングの充実である。
「運用支援までの提案が含まれていたのはシスコだけでした」と兒島氏。また Vblock はシスコ
と EMC、ヴイエムウェアが緊密に連携して提供しているため、仮に問題が発生してもシスコ
鳥取県情報センター
営業企画部
を窓口に、迅速な対応が可能な点も評価されたという。「私どもはクラウド構築の経験がない上、
奥田 敏行 氏
を選択する必要があったのです」
部長
今回は非常に短期間でシステムを作り上げる必要がありました。そのため信頼性の高いベンダー
これまでのネットワーク構築経験から
シスコのサポートを高く評価
鳥取県情報センターがシスコを「信頼性の高いベンダー」であると評価した背景としては、こ
れまでの両社の関係も見逃せない。実は鳥取県情報センターは、2000 年に「鳥取情報ハイウェ
イ」を構築した時からシスコと付き合いがあり、
10 年以上にわたって「SMARTnet」というサー
ビス プログラムを契約し続けているのだ。SMARTnet とは、利用者側にある程度のスキルがあ
ることを前提に、リーズナブルな価格で提供されるサポート サービス。ハードウェアとシステ
ム ソフトウェアのサポート、Web による技術情報の提供、障害発生時の復旧支援とハードウェ
ア代替品の発送等が含まれている。
また、構築時にはシスコ アドバンスド サービスも採用しネットワークシステムの立ち上げ、技術
者のトレーニング、運用作業の標準化を押し進めた。
当初の鳥取情報ハイウェイは ATM + 1G イーサネットの組み合わせだったが、2009 年 12 月
には 20G 化に向けた取り組みがスタート。鳥取県情報センターはここでもシスコのサポート
サービスを積極的に活用している。SMARTnet とシスコ アドバンスド サービスを採用、さら
にシスコのアカウント チームも加わり、ネットワークの構築と運用支援が行われたのだ。
その構築段階で特に印象に残っているのは、シスコ六本木オフィスの CPOC(Cisco Proof of
Concept)ラボで行われた技術検証だと兒島氏はいう。ここで鳥取情報ハイウェイの新旧ネッ
トワークが再現され、旧ネットワークから新ネットワークへの移行試験が行われたのである。
「驚
くような設備と優秀なスタッフが
っており、ネットワーク接続の距離を除けば、実環境と同
じ構成でテストを行うことができました。この段階で移行手順が明確になったため、その後の
作業がスムーズに進んだのです」
運用段階のサポートも高く評価されている。検証済みのネットワーク移行とはいえ、接続先の
機器によっては問題が発生するケースもあった。この時シスコは自社のラボで再現テストを行
い、原因の洗い出しや一時的な回避策の提案、根本的な問題解決の提案に至るまで、一貫した
支援を行ったのである。
また鳥取情報ハイウェイでは Cisco Network Collector(CNC)によってシステム ログが取
得されているが、このシステム ログは鳥取県情報センターだけではなく、シスコでもモニター
されていたという。「シスコは毎朝ログをチェックしており、インシデントがあるとその日の朝
に連絡がきます。私どももインシデントをチェックして迅速に対処していますが、同じログを
見ながら的確なアドバイスを担当エンジニアから直接もらえるのは安心できます」(兒島氏)
さらに情報提供やトレーニングを積極的に行う姿勢も良かったという。「エンジニアの知識レベ
「私どもはクラウド構築の経験がない上、今
回は非常に短期間でシステムを作り上げる
必要がありました。信頼性の高いベンダー
を選択する必要があったのです」
株式会社
鳥取県情報センター
運用サービス部
副部長
兒島 誠 氏
ルは非常に高く、様々なことを教えてもらいました」と兒島氏。奥田氏も「鳥取情報ハイウェ
イは鳥取県が IT 立県になるための基盤ですが、これを適切に構築・運用できたのは、シスコの
サポートに負うところが大きいと感じています」という。
Vblock でも問題を迅速に解決
スタッフのスキル向上にも貢献
Vblock の導入でも、シスコのサービスは重要な役割を果たしている。システム構築は新たなサ
ポート契約を行う間もなく完了したが、運用に関してはシスコ アドバンスド サービスが活用
されているのだ。
「今のところトラブルらしいトラブルはありませんが、小さい問題はいくつか見つかっています」
と兒島氏。しかしシスコのアドバンスド サービス チームは一次切り分けを迅速に行い、すぐ
に対処方法を提示したという。「わずか 3 時間で切り分けを完了し、その後 10 分で対処できた
ケースもあります。非常にアドバイスが速いので助かっています」
Vblock の運用に関するトレーニングも、運用支援の一環として行われている。鳥取情報ハイウェ
イの運用で行われていたトレーニングは、ネットワーク運用に関係する限られたスタッフだけ
が参加していたが、現在行われているトレーニングはより多くのスタッフが参加している。
その内容の 1 つとして挙げられたのが、サービス カタログのキャパシティ プランニングだ。
クラウド環境を効率的に運用するには、リソースをどのように割り当てるのかが非常に重要に
なる。シスコはその基本的な考え方から、ハイパーバイザーの消費リソース計算方法、具体的
データセンターに設置されている Vblock 。ブレード シャーシ
は 2 セット導入されており、合計で 10 台のブレード サーバ
が格納されている。
なプランニング方法に至るまで、きめ細かいトレーニングを行っている。「これまでは明確な方
法論がわからなかったのですが、このトレーニングによって標準的なアプローチ方法を身につ
けることができました」(兒島氏)
クラウド運用を行うには、ネットワークとサーバ、ストレージ、仮想化技術など、幅広い知識
が要求される。サービス提供を迅速化するには、これらすべてをカバーするスタッフの存在が
望まれるが、決して簡単なことではない。しかし鳥取県情報センターでは、シスコからの情報
提供やトレーニングを活用することで、これを実現しつつある。クラウド サービスの運用は 8
名のスタッフで行われているが、最終的には 8 人全員がクラウド運用に必要なすべてのスキル
を身につけることを目標にしているという。
「鳥取県情報センターは元々財団法人として自治体のシステムを請け負ってきた組織なので、外
部にアウトソースすることは許されません。内部にスキルを蓄積するのは大前提。シスコのサ
ポートのあり方は、私どもの文化に最適なものだといえます」(奥田氏)
クラウド ビジネス展開のため
今後もシスコのサービスに期待
現在運用されているクラウド基盤は図に示す通り。Cisco UCS 6120(ファブリック インター
コネクト)× 2、Cisco UCS 5108(ブレード シャーシ)× 2 が導入され、この中に 10 台
の Cisco UCS B200 M2(ブレード サーバ)が格納されている。Cisco UCS 6120 は Cisco
MDS 9148 経由で EMC Celerra NS-120(ユニファイド ストレージ システム)と接続され
ている。また Cisco Catalyst 4500 シリーズを介して鳥取県情報センターのコア スイッチに
つながっている。
現在すでにこのクラウド基盤の上で、電子調達システムや対外的な Web サーバ等、鳥取県の
サーバ 86 台が VMware で仮想化され、86 個の仮想マシンとして稼働している。これによっ
て複数のシステムを一元監視できるようになり、データ バックアップ運用等のルーチン ワー
クも軽減された。システム構成の変更も迅速に行えるようになっている。
グリーン IT 実現への期待も高い。鳥取県の試算によれば、クラウド化によってエネルギー消費
を 90 %削減できるという。鳥取県では 2015 年までに 200 以上のシステムを Vblock 上に
載せていく計画だが、これによって年間 1200 万円以上の電気料金が節減され、温室効果ガス
排出量も年間 721 トン削減できる見込みだ。
鳥取県内の市町村システムを、クラウド化していく取り組みも始まっている。今年度(2010
年度)中には 1 システムが Vblock 上に移行することが決まっており、2011 年度には数団体
株式会社 鳥取県情報センター
のシステムがクラウド化される予定になっている。将来は鳥取県内だけではなく、県外へのサー
ビス提供も視野に入っている。Vblock でクラウド基盤を確立したことで運用負担が大幅に抑制
されるため、システム規模がある程度まで拡大しても、増員することなく対応可能になっている。
「このインフラは自治体クラウドとして最先端であると自負しています」と谷口氏。今後はこれ
を積極的に展開することで、ビジネス拡大を目指していくという。「そのためには社員のさらな
る能力向上が欠かせません。シスコにはこれからもご支援をお願いしたいと考えています」
鳥取県情報センター 県庁データセンター
所在地
鳥取県鳥取市寺町 50 番地 NTT 寺町ビル 6 階
設立
鳥取県庁
Cisco Catalyst
4500シリーズ
2008 年 12 月(2009 年 4 月開業)
インターネット
DMZ
資本金
FireWall
8,000 万円
従業員数
鳥取県情報ハイウェイ
75 名
1969 年に財 団 法人として設 立。以後
40 年以上にわたり、鳥取県や県内市町
村を対象にした行政業務のサポートや情
鳥取県情報センター クラウドセンター
Cisco Catalyst
4500シリーズ
報システムの計画・立案・導入・運用管
理、鳥取情報ハイウェイのサポートを行っ
ネットワークコンポーネント:
­ C4507E(2 x Sup6-E / 6 x 10G / 48 x 1G)
­ 2 x UCS 6120 (8G FC Module)
C4K
ている。2009 年 4 月に株式会社化し、
2010 年 9 月にクラウド サービスを開始。
8GFC
今後は鳥取県内だけではなく、クラウド
基盤を活用した県外向けサービスの展開
も計画されている。
Cisco MDS9148
10GB
UCSシャーシ:
­ 2 x UCS 5108(2 x IOM / 8 x 10G SFP+ Cable)
ブレードサーバ(B200M2) :
­ 10 x B200M2 (2.93GHz x 2 / 48GB Mem / VIC)
­ vSphere4.1 ESX(or ESXi) /w Nexus 1000V
­ PowerPath /VE
ストレージ: EMC Celerra NS-120
­ 16TB FC HDD / 20TB SATA II HDD
­ 2 x 8G FC I/F(FC-SAN), 4 x 1G I/F(CIFS)
Cisco UCS 6120
Cisco UCS B200
GbE
Cisco UCS B200
Celerra NS-120
©2011 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.
Cisco、Cisco Systems、および Cisco Systems ロゴは、Cisco Systems, Inc. またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。
本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。
「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。
(0809R)
この資料の記載内容は 2011 年 5 月現在のものです。
この資料に記載された仕様は予告なく変更する場合があります。
お問い合せ
シスコシステムズ合同会社
〒 107-6227 東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワー http://www.cisco.com/jp
お問い合わせ先:シスコ コンタクトセンター
0120-092-255(フリーコール、携帯電話・PHS 含む)
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http://www.cisco.com/jp/go/contactcenter/
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