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新規事業開発スキル - Contents Station.NET
新規事業開発スキル
Week1
©サイコム・ブレインズ株式会社
Ⅰ.本講座のフレームワーク
©サイコム・ブレインズ株式会社
本講座の目的
理詰めで堅固なビジネスモデルを構築する
のではなく、調査・実験・テスト販売を用いた
仮説検証を行いながら、探索的・試行錯誤的
にビジネスモデルを組み立て、それが完成し
た瞬間には事業が軌道に乗り始めるという、
計画段階と実行段階の不連続性を極力排除
した新規事業開発手法を学ぶ。
©サイコム・ブレインズ株式会社
誰のための講座か?
a.現在、新規事業開発に従事している方
b.近い将来、新規事業開発に携わることが予定されて
いる方
c.新規事業開発に取り組んでいる企業の経営者層
d.新規事業開発をサポートする部門に属する方
e.独立系ベンチャーの立ち上げを目指している方
f .純粋に新規事業開発に関する知識を習得したい方
©サイコム・ブレインズ株式会社
なぜ新規事業開発なのか?
 市場限界や収穫逓減からの脱却
企業成長は、規模の経済によるコスト低減をもたらし、
従業員に心理的エネルギーを提供するが、単一の事業
に留まっている限り、シェアの拡大や利益率の維持には
限界が存在する。
 範囲の経済
複数の事業を営むことによって、それぞれの事業を独立
に行っている時よりもコストが割安になる場合がある。
 リスク分散
単一の事業のみを行っていると、市場のライフサイクル
とともに、企業自体も衰退していく運命にある。
©サイコム・ブレインズ株式会社
収穫逓減の法則
成 果
努 力
©サイコム・ブレインズ株式会社
なぜ新規事業開発なのか?
 市場限界や収穫逓減からの脱却
企業成長は、規模の経済によるコスト低減をもたらし、
従業員に心理的エネルギーを提供するが、単一の事業
に留まっている限り、シェアの拡大や利益率の維持には
限界が存在する。
 範囲の経済
複数の事業を営むことによって、それぞれの事業を独立
に行っている時よりもコストが割安になる場合がある。
 リスク分散
単一の事業のみを行っていると、市場のライフサイクル
とともに、企業自体も衰退していく運命にある。
©サイコム・ブレインズ株式会社
範囲の経済
既存事業
新規事業
副産物
技術
ノウハウ
人材
流通網
ブランド
信用力
©サイコム・ブレインズ株式会社
範囲の経済
1+1=1.5
既存事業
新規事業
副産物
技術
ノウハウ
人材
流通網
ブランド
信用力
©サイコム・ブレインズ株式会社
なぜ新規事業開発なのか?
 市場限界や収穫逓減からの脱却
企業成長は、規模の経済によるコスト低減をもたらし、
従業員に心理的エネルギーを提供するが、単一の事業
に留まっている限り、シェアの拡大や利益率の維持には
限界が存在する。
 範囲の経済
複数の事業を営むことによって、それぞれの事業を独立
に行っている時よりもコストが割安になる場合がある。
 リスク分散
単一の事業のみを行っていると、市場のライフサイクル
とともに、企業自体も衰退していく運命にある。
©サイコム・ブレインズ株式会社
市場のライフサイクル
規 模
導入期
成長期
成熟期
衰退期
時 間
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業が成功しない企業(1)
≪始められない企業≫
確
勇
信
気
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業が成功しない企業(1)
≪始められない企業≫
確
勇
信
気
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業が成功しない企業(2)
≪必要性を感じない企業≫
規 模
導入期
成長期
成熟期
衰退期
時 間
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業が成功しない企業(3)
≪「高成長分野」「有望分野」を選択する企業≫
なぜ成功できないかというと・・・・
(1)事業が成功するかどうかは、事業分野の「選択」では
なく、「やり方」にかかっている。
(2)魅力的な分野は、どの企業にとっても同じだから、必
然的に競争は激化する。
(3)既存の事業分野における競争関係が、そのまま新規
市場に持ち込まれるだけのことも多い。
(4)企業が成長前期と認識した時点が、すでに成長後期
あるいは成熟期であることが多い。
(5)企業がその事業を行い必然性がないから、途中でや
めてしまう可能性が高くなる。
©サイコム・ブレインズ株式会社
Jカーブ効果
+
累積キャッシュフロー
0
-
時 間
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業が成功しない企業(4)
≪完璧な計画を作り、それを完璧に実行しようとする企業≫
なぜ成功できないかというと・・・・
(1)「顧客が誰なのか」や「どのようなニーズを持っている
のか」が単なる仮説であるにもかかわらず、それを前
提に計画全体が組み立てられてしまっている。
(2)計画の諸要素の妥当性や要素間の整合性が検証さ
れないまま、実行段階に移行してしまう。
(3)ひとたび計画が策定されると、それに沿った実行にひ
たすらこだわる(発売予定日の遵守が最重要課題)。
(4)試行錯誤的なプロセスは「失敗」を意味することとなり、
場合によっては、担当者のすげ替えによる活動の不
連続性や過去の全否定が発生する。
©サイコム・ブレインズ株式会社
新規事業開発手法に必要な条件
新規事業開発プロセスを「試行錯誤による探索プロセス」
として位置づけること。
オフィスの中には事実はないと認識し、事実を求めてオ
フィスを出ること。
試行錯誤による修正と反復を容易にするための、道具立
てを準備すること。
「探索において失敗はつきもの」という、全社的な(特に上
司からの)コンセンサスを確保すること。
⇒失敗を恐れることは、最終的な失敗につながる。
ビジネスモデルの完成が、「新規事業が成功する」という
確信に直結すること。
©サイコム・ブレインズ株式会社
ビジネスモデル構築と仮説検証の同時進行
≪仮説検証プロセス≫
①基礎データの収集
②事業コンセプトの創造
③ビジネスモデルの構築
④テスト販売
スモールスタート
既存事業
知
識
アイデア段階の
新規事業
仮
説
©サイコム・ブレインズ株式会社
ビジネスモデル構築と財務シミュレーションの同時進行
≪新規事業開発のプロセス≫
事業コンセプト
の創造
バリュードライバー
の探索
ビジネスモデル
の構築
テスト販売
スモールスタート
財務
シミュレーション
≪財務計画の策定プロセス≫
©サイコム・ブレインズ株式会社
財務計画
本講座の流れ
Ⅰ.本講座のフレームワーク
Ⅱ.事業コンセプトの創造手法
Ⅲ.成功企業のビジネスモデル
Ⅳ.ビジネスモデル・キャンバスの活用方法
Ⅴ.ビジネスモデルの構築手法
Ⅵ.財務シミュレーションの方法
Ⅵ.ビジネスモデル仮説の検証手法
Ⅶ.リスク分析
Ⅷ.テスト販売とスモールスタート
©サイコム・ブレインズ株式会社
Ⅱ.事業コンセプトの創造手法
©サイコム・ブレインズ株式会社
事業アイデアからビジネスモデルへ
事業アイデア
事業コンセプト
ビジネスモデル
©サイコム・ブレインズ株式会社
アイデア出しの原則
ルール①
ルール②
ルール③
ルール④
ルール⑤
判断遅延(批判厳禁)
突飛さ大歓迎
質より量
便乗改善
3回のアイデア出し
≪トレーニング≫
(a)スカイツリーから金閣寺への行き方
(b)ペットボトルの活用法
(c)Post-itの使用法
©サイコム・ブレインズ株式会社
なぜ新規事業開発なのか?
 市場限界や収穫逓減からの脱却
企業成長は、規模の経済によるコスト低減をもたらし、
従業員に心理的エネルギーを提供するが、単一の事業
に留まっている限り、シェアの拡大や利益率の維持には
限界が存在する。
 範囲の経済
複数の事業を営むことによって、それぞれの事業を独立
に行っている時よりもコストが割安になる場合がある。
 リスク分散
単一の事業のみを行っていると、市場のライフサイクル
とともに、企業自体も衰退していく運命にある。
©サイコム・ブレインズ株式会社
企業の強みからの発想
マーケティング
技術
• ブランド(企業、商品) •
• 評判(企業、品質、
•
サービス)
•
• マーケット・シェア
•
• 保有キャラクター
•
• プロモーション力
•
• 営業力
• 立地、地域的カバレッジ
保有技術
技術の応用可能性
技術者の能力
研究開発力
他企業との共同開発力
導入可能な新技術
財務
•
•
•
•
•
資金調達力
資金調達コスト
収益性の高さ
財務の安定性
保有土地資源
•
•
•
•
ビジョン・リーダーシップ
意欲的な従業員
起業家精神
柔軟で機動的組織
ネットワーク
製造
•
•
•
•
•
•
•
組織
保有設備
製造コスト
規模の経済性
生産能力
従業員の能力
時間通りの配送能力
専門製造技術力
©サイコム・ブレインズ株式会社
• 取引関係(顧客、仕入先、
外注企業、販売代理店、
金融機関、公的機関)
• グループ関連(グループ
企業、社長の交友関係、
株主)
• 専門家集団(税理士、会
計士、弁護士、コンサル
タント、シンクタンク)
成長マトリックス
©サイコム・ブレインズ株式会社
時間的ポートフォリオ
±
-
+
×
©サイコム・ブレインズ株式会社
ニーズ探索の着眼点
①自分が本当に困っていることは何か?
しないで済ませたいこと、して欲しいことは何か?
⇒1日24時間の中では?
⇒1年365日の中では?
⇒一生の中では?
②顧客にとっての「不」を探し、その解消方法を考える。
不満、不快、不便、不親切、不経済、不要、不明、不信、
不安定、不公平、不安、不利、不作法、不器用・・・・・
③「衰退ビジネス」に着眼する。
特徴:①客がいる
②競合が弱い
③問題点が明確
⇒「公共ビジネス」も有望
©サイコム・ブレインズ株式会社
衰退ビジネス
規 模
導入期
成長期
≪独創ビジネス≫
①客がいない
②競合が強い
③手本がない
成熟期
衰退期
≪衰退ビジネス≫
①客がいる
②競合が弱い
③問題点が明確
時 間
©サイコム・ブレインズ株式会社
消費チェーン分析
©サイコム・ブレインズ株式会社
Q&A法
©サイコム・ブレインズ株式会社
反語コンセプト法(テーマ:入浴剤)
1.理想の特長をピックアップする
2.その機能の反対語を作り反語コンセプトを作る
理想コンセプト
-身体が温まる
-疲れを取る
-良い香りの
-肌を滑らかにする
-ゆったりとした気分にする
反語コンセプト
→身体を冷やす
→疲れさせる
→悪い香りの
→肌をざらざらにする
→緊張させる
3.反語コンセプトをポジティブに解釈した新コンセプトを作る
身体を冷やす→身体がひんやりする、涼しい、夏向きの、身体を引き締める
疲れさせる →カロリーを消費する、痩せる、良く眠れる
悪い香りの →イオウ、薬草
肌をざらざらにする→皮膚を研磨する、垢すり効果、痩せる
緊張させる →目がさめる、元気の出る
4.この新コンセプトをさらに具体的なものにする
薬草
→薬草入り入浴剤で、毎日入るとあせもに効果がある
©サイコム・ブレインズ株式会社
531ストレンジ
ステップ(1)
ステップ(2)
ステップ(3)
ステップ(4)
ステップ(5)
既存事業の基本的要件の書き出し
重要な3要件の抽出
要件1を取り除いた事業名の設定
その事業が意味をなすアイデアの捻出
要件2と要件3も同様に実施
≪トレーニング≫
(a)新聞事業
(b)喫茶店
(c)マッサージサービス
(d)大学
(石井力重『アイデア・スイッチ』日本実業出版社)
©サイコム・ブレインズ株式会社
アナロジー発想法
(1)独創的なアイデアを必要とするテーマ(商品やサービ
ス)を選定する
(2)商品やサービスの常識的な機能や特徴を列挙する
(3)あえて常識を否定した逆設定(非常識)の内容を記載
する
(4)逆設定に対する問題点を列挙する
(5)問題点の解決策をキーワードとして設定する
(6)キーワードから、まったく異質な分野でそれをメリット
としている対象(アナロジー)を探索する
(7)テーマとキーワードを結びつけ、さらにアナロジーをヒ
ントにしながら、新商品のアイデアを創造する(新し
い言葉に置き換える)
©サイコム・ブレインズ株式会社
アナロジー発想法の例(テーマ:居酒屋)
常 識
非常識
問題点
酒がある
酒がない
飲めない
料理が豊富
料理がない
帰宅が面倒
キーワード
持ち込み
アナロジー
アイデア
パーティー
持込み可
食べられない 持ち込み
スーパー
材料持込み可
泊まれる
寝室がない
近くで寝る
ホテル
ホテルとの提携
屋内
屋外
雨の時困る
濡れない
東京ドーム
開閉式ドーム
うるさい
静か
騒げない
消音の部屋 カラオケボックス
女性だけで
入りにくい
女性も入り
やすい
男性客が入り 男女を別々
にくい
にする
スーパー銭湯
健康ランド
グループ別部屋
割りサービス
怪しい店員
が多い
店員不在
オーダー時
自動注文
ATM
オーダーシステ
ムの導入
頼み過ぎて
金がかかる
頼み過ぎな
い店
残金が気に
かかる
予算分だけ
飲食する
プリペードカード
プリペードカード
方式の導入
夜のみ営業
昼も営業
昼の客確保
主婦を集客
コンビニ
昼は惣菜屋
子供連れで
飲めない
子供と一緒
に飲める
子供の面倒
が見れない
親と子を分
ける
保育園
ベビーシッター
サービス
小部屋タイプ
(神田範明『ヒット商品を生む商品企画七つ道具 よくわかる編』日科技連)
©サイコム・ブレインズ株式会社
焦点発想法
(1)独創的なアイデアを必要とするテーマ(商品やサービ
ス)を選定する
(2)焦点を当てる対象(テーマとは異質で多くの要素を有
し、かつ担当者がある程度熟知したもの)を選び、そ
の機能や特徴を列挙する
(3)対象の機能や特徴に関連させて、中間アイデアを発
想する
(4)中間アイデアのイメージをさらに高めることによって、
新商品・新サービスのアイデアを具体的に記述する。
©サイコム・ブレインズ株式会社
焦点発想法の例(テーマ:新しい住宅)
カメラの機能・特徴
中間アイデア
アイデア
ズーム
大きさ可変
仕切りが自由に変えられる
シャッター
電動雨戸
タイマー制御で自動開閉する雨戸
フラッシュ
水を蓄えて放出
大きな地下タンクを備え、断水に対応
モデル
素敵な女性のための家
模様替えがボタン1つで出来る
風景写真
眺め抜群の家
どの方向の映像も壁に映る
使い捨てカメラ
リサイクルを考えた家
ゴミの焼却、生ゴミの肥料化等の機能
セルフタイマー
時間が来ると・・・・
タイマー制御でライトが点滅
プリント
変色するが・・・・
年数が経つと味わいが変わる壁
プリクラ
小さいものを楽しく
ペット同居が前提の家
モータードライブ
家が動く
光に応じて家が回転する
(神田範明『ヒット商品を生む商品企画七つ道具 よくわかる編』日科技連)
©サイコム・ブレインズ株式会社
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