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2 NGOに対する資金協力

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2 NGOに対する資金協力
申請及び問い合わせ先
〈プロジェクト実施国での申請・問い合わせ〉
2 NGOに対する資金協力
当該国における、または管轄する我が国の在外公館
(大使館、総領事館)
〈日本での申請・問い合わせ〉
①日本NGO連携無償資金協力
外務省国際協力局民間援助連携室
住所:〒100-8919 東京都千代田区霞が関 2-2-1
TEL:03-3580-3311(代)内線 5869 FAX:03-5501-8360
※詳細については、外務省ホームページに掲載されている「日本NGO連携無償
資金協力〜申請の手引き(実施要領)」
(下記URL)に平成23年度版が掲載され
ていますのでご覧下さい。但し、毎年度見直しが行われますので、申請年度の
「申請の手引き」でご確認下さい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/shien/musho_yoko23/index.html
○日本NGO連携無償資金協力とは
スポーツの振興支援、既存の施設の維持管理・運営支
日本のNGOが開発途上国・地域で実施する経済・社
援などは支援の対象外です。
会開発事業に政府資金を提供する制度です。
「支援対象となる事業」に記載のと
■供 与資金の限度額:
申請団体は、日本において NPO法人または公益法人と
おり、事業毎に異なりますが、申請団体の過去2年間の
して登記されており、団体の本部が日本に所在している
総支出実績の平均を大きく超える資金協力は原則行わ
必要があります。任意団体の期間も含め、団体としての活
ないことは共通です。
動実績が2年以上あり、国際協力活動の実施を団体の主
■支 援対象となる経費:現地における資機材購入費、ワ
要な設立目的とし、営利活動を目的としていないことな
ークショップ開催費、専門家派遣費、現地スタッフ人件
どの条件もあります。
費、現地事務所借料、通信費、事務用品購入費、外部監査
なお2010年度においては、32ヶ国・1地域、46団体に対
費等、並びに日本における本部スタッフ人件費、通信費、
し、総額約25億円(78件)の資金協力を行いました。
事務用品購入費等です。
「申請の手引
■申請書類及びこの確認のための提示書類:
○主な活動地域と活動分野
き」をご覧下さい。
主な活動地域は、アジア地域約60%に続き、その他は中
■事業期間:基本的に12ヶ月以内です。
東、アフリカ、欧州、大洋州です。活動分野としては、教育
■贈与契約の締結:基本的に在外公館と申請団体との間
協力が約36%、保健・医療が約32%、農林業が約11%、地
で締結します。
雷が約8%、民生環境が約5%です。
■事 業開始後の提出書類:中間報告、事業完了報告を提
出して下さい。事業完了報告については、事業終了後、
○制度の概要
申請団体が各種会計関係種類を監査法人に提出して監
■対 象となるNGO:日本国内に住所があり、法人登記
査を受けた上で提出して頂きます。
されている日本のNGO(特定非営利活動法人または
■供与資金の精算:残余金が生じた場合には返納して頂
公益法人)であること、国際協力活動を行うことが設立
きます。
目的の一つであり、任意団体の期間も含めて2年以上
の活動実績があること、累積赤字等の財政上の不安定
要因を抱えていないこと、政治的・宗教的活動を行うこ
とを主たる目的とする団体でないこと、などです。
■支援対象事業としての主な要件:申請団体である日本
のNGOが自ら主体的に行う事業であること(資金調
達・提供のみであるような事業は支援対象外)、現地の
ニーズに沿った事業内容であり、事業地の社会経済開
発に役立つと認められること(緊急人道支援を除く一
時的な物資の配布は持続発展性が認められないので原
則として支援対象外)、地域住民等の事業参加が確保さ
れ、自助努力による自立を促すこと等を通じて事業の
成果が持続する内容であること、などです。
また、高等教育機関や研究所に対する支援、文化、芸術、
05
国 際 協 力 と NGO
○支援対象となる事業
緊急人道支援
平成23年度の対象事業及び供与限度額は以下のとおり
海外で発生する大規模な紛争や自然災害に伴う難民・
です。
避難民、被災者に対し、これらの現場で支援活動を展開し
た実績を有する日本のNGOが行う緊急人道支援または
開発協力事業
被災地の復旧・復興支援として実施する事業に資金協力
日本NGO連携無償資金協力による基本的な事業です。
を行うものです。
他の事業の種類に当てはまらないものは開発協力事業に
◆供 与限度額:1億円を上限としますが、その他の条件
なります。
は開発協力事業と同様です。
◆供与限度額:5,000万円を上限としますが、申請団
体の過去2年間の総支出実績の平均を大きく超える資
地雷関係事業
金協力は原則として行いません。ただし、初めて申請す
日本のNGOが行う地雷・不発弾除去、犠牲者支援、地
る団体は上限を2,000万円とします。
雷・不発弾回避教育といった地雷・不発弾関連の活動に
ついて資金面の協力を行うものです。
NGOパートナーシップ事業
◆供 与限度額:1億円としますが、その他の条件は開発
日本のNGOが日本国内外の他のNGOと連携・協働
協力事業と同様です。
し、開発協力事業を行うものです。複数のNGOの中で最
も多くの資金を受け取る日本のNGOが、主契約団体と
マイクロクレジット原資事業
して在外公館(または外務省)との間で贈与契約を締結し
民間銀行等の融資対象と見なされない貧困層に対し、
ます。
生産手段の確保・拡充等のため現地でマイクロクレジッ
◆供与限度額:開発協力事業と同様です。
ト事業の実績を有する日本のNGOに対して原資となる
資金を提供するものです。種々の要件があります。
リサイクル物資輸送事業
◆供与限度額:2,000万円を上限としますが、その他
日本の地方自治体や医療機関、教育機関などが提供す
の条件は開発協力事業と同様です。
る優良な中古物資等(注1)を開発途上国において日本の
NGOが責任を持って受け取り(注2)、事業実施国のN
平和構築事業
GOや地方公共団体等に配布・贈与するまでの事業につ
日本のNGOが主に紛争後の国・地域において行う平
いて、その輸送費等を供与するものです。
和構築事業に対して資金協力を行うもので、元兵士の武
(注1)消防車、救急車、病院用ベッド、車椅子、学校用机・椅子等の耐久
装解除・動員解除・社会復帰や和解、相互信頼醸成事業
消費財が対象で、食料、古着、文房具などの消耗品や個人の所有物となる
等です。地雷除去や難民・避難民支援等は平和構築事業
物資は対象以外です。
ではなく、それぞれ地雷関係事業,緊急人道支援として扱
(注2)受け取り団体がその国のNGOや地方自治体等である場合には、
日本の在外公館で扱う「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を活用
います。
下さい。
◆供与限度額:対象国・地域、供与限度額、事業期間のい
◆供与限度額:1,000万円ですが、その他の条件は開
ずれも開発協力事業と同様です。
発協力事業と同様です。
06
○NGOと連携した国際協力の推進
「国際協力重点課題」(以下、
「重点課題」)に該当する事業
の場合、通常のNGO連携無償資金協力事業の要件を基
本として、優遇措置を適用した申請をすることが可能で
す。重点課題事業の対象となる国・地域、事業、対象とな
る団体、優遇措置の内容については、
「ODAホームペー
ジ」の「国際協力とNGO」、
「NGO連携無償資金協力」の
「申請の手引き」でご確認下さい。
○申請から事業終了までの流れ
KnK提供
申請書の提出(在外公館または外務省)
在外公館、外務省、外部機関による審査
外務省による最終審査
承認後、贈与契約の締結
(申請団体と在外公館または外務省との間)
事業の開始,申請団体への資金の支払い
中間報告書の提出
事業の終了、完了報告書の提出
JMAS提供
在外公館等によるモニタリング
(3∼4年後目途)
(注)通常、申請書の正式な受理の前に、提出・提示書類について申請団
体と在外公館または外務省との間で事前調整を行います。
07
国 際 協 力 と NGO
2 NGOに対する資金協力 ①日本NGO連携無償資金協力
○対象国・地域と安全対策
NGO連携無償資金協力の支援対象となる国・地域は
NGOの方々一人ひとりが活動に伴う危険を十分に認
以下の138ヶ国1地域です(平成23年度)。ただし、これら
識するため、活動地域の治安状況を把握しておく必要が
の国・地域であっても、事業予定国でのNGO活動が現
あります。そのために「外務省海外安全ホームページ」を
地政府に認められない場合、外務省海外安全ホームペー
常日頃からチェックすることをお勧めします。また、活動
ジにおいて、
「退避勧告」等が発出されている場合には、承
地域を管轄する大使館、総領事館、及び日本のご家族に自
認できない場合があります。
己の活動場所を知らせておくことをお勧めします。
日本NGO連携無償資金協力の対象国・地域(2011年4月現在)
計138カ国・1地域
地 域
国 名
アジア
(18カ国)
インド、インドネシア、カンボジア、スリランカ、タイ、中国、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、フィリ
ピン、ブータン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モルディブ、モンゴル、ラオス
アンゴラ、ウガンダ、エリトリア、エチオピア、カメルーン、ガーナ、カーボヴェルデ、ガボン、ガンビア、ギニア、ギニアビサ
アフリカ
(46カ国)
ウ、ケニア、コートジボワール、コモロ、コンゴ(民)、コンゴ(共)、サントメ・プリンシペ、ザンビア、シエラレオネ、ジブ
チ、ジンバブエ、スーダン、スワジランド、セネガル、ソマリア、タンザニア、チャド、中央アフリカ、トーゴ、ナイジェリア、
ナミビア、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ボツワナ、ベナン、マダガスカル、マラウイ、マリ、南アフリカ、モザン
ビーク、モーリシャス、モーリタニア、リベリア、ルワンダ、レソト
アルゼンチン、アンティグア・バーブーダ、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、キューバ、グアテマラ、グレ
中南米
(32カ国)
ナダ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、セントビンセント・グレナディーン、セントクリストファー・ネーヴィス、セント
ルシア、スリナム、チリ、ドミニカ、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴ、ニカラグア、ハイチ、パナマ、パラグアイ、バル
バドス、ブラジル、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコ
中東
アフガニスタン、アルジェリア、イエメン、イラク、イラン、エジプト、シリア、チュニジア、トルコ、モロッコ、パレスチナ、
(12カ国+1地域) レバノン、ヨルダン
大洋州
(12カ国)
NIS諸国
(11カ国)
欧州
(7カ国)
キリバス、サモア、ソロモン、ツバル、トンガ、ナウル、バヌアツ、パプアニューギニア、パラオ、フィジー、マーシャル、ミクロネシア
アゼルバイジャン、アルメニア、ウズベキスタン、ウクライナ、カザフスタン、キルギス、グルジア、タジキスタン、トルクメニ
スタン、ベラルーシ、モルドバ
アルバニア、クロアチア、セルビア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、コソボ
NGO連携無償資金協力/実施件数、実績額の推移
(注1)日本のNGOが開発途上国・地域で実施する経済・社会開発事
業に外務省が資金協力を行うもの。
(注2)海外での大災害・紛争等の際の日本のNGOによる迅速で効果
的な緊急人道支援活動を目的として政府、NGO及び経済界が協力して
設立した組織。2001年度より開始。
(注3)2001年度以前の実績は「草の根無償資金協力」のうち、日本のN
GOを対象にしたもの。
件数
実績
400
160
350
140
300
120
250
100
200
80
150
60
100
40
50
20
0
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
日本NGO連携無償
(注3)
実績
08
2002
2003
2004
2005
JPF実績
(政府資金)
2006
2007
件数合計
2008
2009
0
年度
②NGO事業補助金
日本のNGOを対象に、経済社会開発事業に関連し、事
業の形成、事業後の評価及び国内外における研修会や講
コラム
習会等を実施するNGOに対し、総事業費の2分の1、200
○NGO事業補助金の活用例
万円を上限に精算払いにより補助金を交付します。
(特活)名古屋NGOセンターでは本補助金を活用
し,2002年から毎年「次世代のNGOを育てるコミュ
詳細は、ODAホームページ
ニティ・カレッジ」を主催してきています。これは中
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/
oda_ngo/shien/hojyokin.html
部地域のNGOとともに,次世代のNGOスタッフ
の人材育成のための研修を行う事業であり,これま
(右側の「国際協力と NGO」バナーをクリック →「テーマ別でみる」
の「NGOに対する支援」の「NGO事業補助金」をクリック)に記載さ
れています。
でに多くの修了生がNGO団体に採用されるなど,
効果を上げてきています。
また,宮崎県に拠点を置く(特活)アジア砒素ネッ
トワークでは,メコン流域における地下水砒素汚染
○申請から事業終了までの流れ
対策を推進するため,本補助金を活用し,ベトナム,
事業の募集
カンボジア,ラオス各国の調査を行い,今後のプロジ
ェクト策定に役立てています。
このように,NGO事業補助金はプロジェクトの
申請案件の審査
調査や国内における研修会など幅広い事業を対象と
しており,またNGOの大小や所在地を問わずに活
採用事業の決定・交付決定通知
用されています。
事業の終了・完了報告書の提出
補助金の交付(精算払い)
09
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