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水素社会を実現するための政策提言 2014

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水素社会を実現するための政策提言 2014
水素社会を実現するための政策提言 2014
自民党資源・エネルギー戦略調査会
水素社会推進小委員会
2014年6月13日
政策立案の基本方針
2
政策方針
エネルギー安全保障、地球温暖化が国家の主要課題であることを鑑み、
エネルギー基本計画で主要な2次エネルギーの一つに位置付けられた水
素エネルギーを活用した「水素社会」を早期に実現する
目指す姿
2015年を水素社会元年、2020年を“水素による”おもてなしオリンピック・
パラリンピック、2025年には水素インフラ輸出国として世界の環境課題解
決と経済発展をリードする
オリンピック・
パラリンピック
のあり方
各種競技会場、選手村、国賓、外国人観光客が滞在するホテルや商業施
設、交通手段が水素エネルギーによって運営され、製品・技術を輸出する
ための「水素ショーケース」とする
FCVの普及目標
目指す姿
3
政策目標
FCV販売価格
2025年頃
標準的なハイブリット自動車と
同等の価格帯(200万円台)を目標
 1台当たり200万円台になり得る水準の政府補
助を2025年までの10年間に渡って減額しつつ
実施
 エコカー減税、自動車グリーン税制の適応
水素の
末端流通価格
2025年頃
ハイブリット自動車並みの経済性を
国民が感じられる水準とし、
将来は50円/㎥(税別)を目指す
 当面、課税は消費税のみ
販売量
2020年FCV車4万台/年、
2030年には40万台/年を販売
(2030年 累計200万台)
2020年に主要路線はFCVバス
 数値目標を達成するために、政府は官公庁の
公用車や企業の役員車、営業車、タクシーなど
業務用車両へのインセンティブ制度を積極的に
導入
水素ステーションの整備目標
水素ステーション
の建設費
4
目指す姿
政策目標
導入期は簡易仕様で1億、
普及後の高性能仕様でも2億
欧米並みの水準を目指す
 FCV車導入期は簡易仕様で低コスト機器を配置
普及後に改めて高い仕様の機器を投入
 導入期の簡易仕様の規制緩和
 最大2億円を設備費と工事費を補助
水素ステーションの
設置数
2015年:100箇所(4大都市圏)
2020年:150箇所
2030年:1,000箇所
 都市部のビジネス街では公共スペースに移動
式水素STトレーラーを積極的に展開
 移動式水素STの開発費も最大2億円を補助
 水素STセルフ化の規制改革
水素ステーションの
全国展開
2015年
東名、名神、東北など主要な高速道路
のサービスエリアに水素STを設置
 高速道路のサービスエリアへの水素ST導入に
向けて協議
水素ステーションの
非常時供給拠点化
2015年
水素STが非常時に水素供給機能が発
揮できるよう規制を緩和
 FCV車両や水素コジェネが非常時のバックアッ
プ電源として稼動した場合、水素STからトレー
ラー等で水素供給ができるように規制緩和
FCVの購買需要喚起とインフラ整備を促進する政策(1/2)
目指す姿
購買需要
の喚起政策
国、自治体、独立行政
法人等での
導入の要請
FCV保有後の
持続的な特典
国際規格競争
への戦略的な対応
5
2020年
政府および民間の調達条件に
営業車に占める環境対応車の
保有比率を高めるよう要請
買い替え時に環境対応車に
することを要請
2015年~2020年まで
FCV車の高速道路無料化
2015年
FCV水素システムの世界統一基準の
国内法規への受け入れと
相互認証の実現
政策目標
 民間企業でも影響力が大きな小売業等が率先
して調達基準に営業車のFCV保有率を導入
 自治体、外郭団体に対してFCV車の保有率を盛
り込むように協力を要請
 政府が大株主である日本郵便、道路公団、NTT、
JT等へは、一定量の購入・リースを株主提案
 FCV車を非常時のバックアップ電源と位置づけ、
政府における2020年までの調達計画を策定
 高速道路会社に対する補助金で対応
 国内と同一仕様の車を諸外国でも販売すること
を可能とするために世界統一基準の国内法規
への受け入れを進め、更に、各国政府の再認可
が不要になるように相互承認を迅速に推進
FCVの購買需要喚起とインフラ整備を促進する政策(2/2)
6
目指す姿
政策目標
水素ステーション
運営補助基金
運営補助は数年間にわたることから、
政府による基金化を検討
 自動車メーカーをはじめ、水素ビジネスで成長を
目指す様々な業種の企業からも運営基金への
拠出を募り、水素STの普及加速へ産業界全体
でのコミットを促す
迅速な普及拡大
に向けた初期購入者
向け特典
2015年~2017年まで
民間向けに対しては
水素0円
 2017年までの2年間、民間(タクシー会社を除く、
企業と個人)のFCV車購入者が無料で、水素を
充填できる運用の仕組みを検討
再生可能エネルギー由
来の水素ステーション
の実用性検証
2015年
再生可能エネルギー由来の
水素STを都道府県に設置
 47都道府県庁に再生可能エネルギー由来の水
素STを設置するための補助金
水素エネルギー社会を実現するための目標
水素発電の普及
政策目標
早期に水素混焼発電を実現
 将来、水素発電をエネルギーミックスの構成電
源に位置づけられるよう技術開発を促進
 電力会社以外の民間企業が水素発電に参入す
る際の設備投資を支援する
2020年
水素専焼発電タービンを開発
水素発電の発電効率
の向上
2020年
水素発電のコスト競争力を高めるため
に、プラント全体の発電効率向上
定置用燃料電池
の普及
2017年
定置用燃料電池の実証実験を完了
2030年
コジェネに占める定置用燃料電池の
比率を大きく向上
集合住宅への
エネファーム
の普及
7
目指す姿
2016年
集合住宅への
エネファームの普及拡大
 発電効率を高めるタービンをはじめとする技術
開発の補助や大学等での実証支援を行い、民
間の実用化を加速させる
 普及期に至るまで、技術開発・導入支援を行う
 工場の自家発電や非常用発電における実証実
験、導入企業に対するグリーン投資減税等の適用
 日本企業が開発した定置用燃料電池に対する
規格の国際標準化に早期に取り組む
 定置用燃料電池の導入に対する支援
 災害対策として地方自治体への導入促進
 エネファーム、定置用燃料電池が、既築、新築
のいずれにおいても、普及がしやすい環境を整
備する
水素を活用できる街づくりに向けた目標
目指す姿
8
政策目標
水素利用物件の
価値算定基準策定
2017年
水素タウン物件やエネファーム設置物
件の資産価値を高める
 水素関連物件の資産算定ロジックを策定する
エネファームの低価格
の実現
2030年
エネファーム70万円
純水素エネファーム60万円
 SO方式、純水素エネファームの普及、及び設置
コストの削減を推進
 設置工事費削減のために、稼動チェック検査体
制等の人件費の低減を実現
水素発電利用企業から
の調達を優先
2030年
政府及び民間企業は水素発電の利用
比率が高い企業から優先して
購買することを条件化
水素特区による
水素テーマパーク
の開発
2015年
水素特区を導入して国内と海外から人
を呼び込める水素テーマパークを開発
 政府、自治体、民間企業の調達には、調達先企
業が利用している電力量に占める水素発電比
率が高い企業を優先することを条件化
 民間企業への調達条件への反映を政府から協
力要請していく
 国際戦略特区における水素特区の確立
 FCV車、バイク、フォークリフト、船舶、など水素
エネルギーで動く移動体や遊具等、最先端の水
素技術からなる製品・施設が集まった体験型
テーマパークを開発
国内での水素調達を加速するための目標
目指す姿
9
自然エネルギー
からの水素製造能力の
向上
2020年
水素の国内製造技術を確立
2025年
大量製造を実現
一定規模の下水処理施
設からの水素製造
の普及
2016年
4大都市圏の下水処理場に1箇所ずつ
水素製造拠点を設置
政策目標値
 民間企業による自然エネルギーからの水素生
成効率を大幅に向上させる技術開発の支援
 自然エネルギーからの水素製造効率を向上さ
せる技術開発をリードし、世界で最も高い効率
性を実現する技術を確立
 下水処理場からの水素製造を低コストで実現す
るための規制緩和と技術開発を推進する実証
実験を実施
 4大都市圏の下水処理場を水素製造拠点として
位置づけ、水素STを併設する
水素の輸送および動力源とするモビリティを普及させるための目標
10
目指す姿
政策目標
水素輸送船の開発
2020年
海外からの大量輸送を低コストで実現
する輸送船の実用化を目指す
 MCH、液化、アンモニアなど低コスト化が期待で
きる大量輸送方式を選択し、技術開発と実用化
を促進すると共に、技術規格の国際標準の獲得
も実現
燃料電池船の普及
2016年
燃料電池船の実証実験
2020年
水上バスや遊覧船を燃料電池船化
 燃料電池船の開発支援を行い、東京湾を運航
する水上バス、遊覧船を燃料電池化
水素スクーターの普及
2020年
水素スクーターの普及を目指す
 FCV車と同様に消費者が購入を検討できる水
準に向けた一定の購入補助額を検討
FCフォーリフト
の普及
2020年
空港や港、周辺の倉庫におけるFCV
フォークリフトの利用を促進
 4大都市圏における港や物流拠点などの倉庫集
積地域に水素STを普及
水素に対する不要な
不安意識の低減
2015年~2020年
水素に対する不要な不安が蔓延しない
ように水素への理解を促進
 公共広告機構などを通じて国民が誤った情報に
よって水素を不安視することが無いように、適切
な情報提供を継続的に実施。特に2015年~
2020年を集中期間とする
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