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概 要 報 告
概 要 報 告 実施期日 7月26日(金) 午後 部 会 名 体育 部会 テーマ 『互いに関わり合い、認め合いながら活動する体育学習を目指して ~ フラッグフットボールを通して ~ 』 提案概要 ○学習指導要領との関連についての説明 別紙 提案資料参照 ○実践にあたって ・DVDの視聴(フラッグフットボールのルールやゲームの様相についてイメージを持つ) ・フラッグフットボールの概要について授業に取り入れた理由について *フラッグフットボールのルールや道具について *「攻守がその場で入れ替わらない」、「3対2や3対3のゲームの活用」、「得点の方法」等、小学生版 のルールの採用について ・フラッグフットボールを授業に取り入れた理由について *「技術が簡単であるので作戦を生かすことができる」、「1回の攻撃で自分の役割が果たせたことが分か りやすい。」等、運動が得意な子も苦手な子も楽しむことができることについて。 *「ボールを持っていない子の動きが重要な種目である。」、「スペースへの視点は、他のゴール型種目に 関わるようになる。」等、他のゴール型ボール運動との系統性について。 ○児童の実態 ・体育の好きな児童は多い。しかし自分が今、何をすべきか分かっていない児童が多い。 ・フラッグフットボールは得意、不得意のない初めての種目であり、協力して取り組める種目である。 ・できない、ルールが分からない等の理由からボール運動は嫌いという声があった。 ○教師のねがい ・ボール運動を楽しむ。(関心・意欲・態度)(技能) 提案資料P5~P6参照 ・一人ひとりの特徴をゲームに生かす。(思考・判断) ・チームの特徴に応じた作戦を立てる。(思考・判断) ・互いにいいプレーは認め合う。(関心・意欲・態度) ○単元の目標 ○年間計画 ○指導計画(8時間) ○評価計画 提案資料P7~P8 参照 ○授業実践の様子 1時 ・スキルゲーム(1対1ランゲーム)途中で止まってしまうことが多かった。かけぬけていくことが大 切だと分かった。 2時 ・課題ゲーム(3対2ランゲーム) やはり止まってしまう子が多かった。 ・ボール渡しリレーで、手渡すことについて理解させた。 ・「みんなで協力して作戦を考えることが楽しかった。」という感想があった。 3時 ・フェイントについて伝えていなかった。課題を共有する時間が必要だった。 ・本時の重点であった「声かけができた。」という感想があった。 4時 ・小学校版のルールでゲームを行った。はやくゲームがしたいという声があった。 ・「いつもより楽しくできた。」、「見ることが楽しかった。」という子がいた(ゲームでは楽しめな かったのか)。 5時 ・作戦ボードの活用。熱心に作戦ボードに向かう姿が見られたが、作戦は実行できていなかった。 6時 ・「勝てなかったけれど楽しかった。」という感想。作戦を成功させた喜びを感じていた。 7時 ・自分たちでルールを考える。楽しそうにやっていた。ボールを持っていない子にもマークにつく場面 が増えた。 8時 ・スーパーボール大会。ずっと勝てないチームもあった。「楽しかった。」という感想。 ○成果と課題 提案資料P12~13参照 ・フラッグフットボールのよさを感じることができた。「もっとやりたい。」という感想があった。運動が得 意な子の中には、「物足りない。」という感想もあった。 ・「一人ひとりの特徴を生かす。」という点で、バスケットボールにつながる技術を実感した子もいた。 ・「チームの特徴に応じた作戦を立てる。」という点で、作戦を成功させる手立てを教師がもっと用意すべき だった。 【協 議】※あらかじめ配布した黄色の付箋には質疑を書く。赤の付箋には協議の柱に関わることについて書く。その付箋を基に協議した。 質疑概要 ○ルール説明に要した時間 ○ルールについて ○なぜフラッグフットボールを行ったのか ○チーム編成について ○コートの数について ○タグラグビーとの違いは何なのか ○苦手な子は、何時間目から動けるようになったか ○ボール操作についてどんな指導をしたのか 研究協議概要 ≪協議の柱1≫ 学習意欲を高める学習指導の在り方【分かる、考える、できる を大切にした授業の在り方】 ≪協議の柱2≫ 基本的な運動技能の習得・向上を目指す場と、身に付けた運動技能を生かす場(ゲーム等)とのバランス 協議の柱1については、主に技能の追求だけでなく、教え合ったりルールの工夫をしたりする授業形態をとるこ と及び、運動が得意な子もそうでない子もイメージと意欲をもって学習を進められたという報告があった。 協議の柱2については、最終的にどのような形態のゲーム(簡易化したゲーム)にしていくのがよいのかという こと及び、攻防を楽しむために必要な技能を教師が明確化し、そこに向けて子どもたちにどのような指導を行って いけばいいのか、学校としてどのような系統的指導を行っていけばいいのかということについて協議が行われた。 まとめ概要 この部会に参加し学んだことを持ち帰って教師同士で共有して欲しい。「やってみよう」と思ってほしい。 現行の学習指導要領において、学習内容は系統的に配列されている。指導計画を立てる時に、ゲーム及びボール 運動は、型に共通する動きを系統的に身に付けていくことが求められる。 ニュースポーツは誰もが同じようにスタートできるメリットがある。しかしゴール型の中でメジャーなサッカー、バスケット ボール、ハンドボールのようなイメージが子どもたちにない。そのため、十分な特性を感じずに単元が終わることもある。 先生がどう教材を準備し料理していくかがポイントとなる。 先生の実践は、子どもたちの思いに寄り添った学習計画、授業になっていた。そして、テキストやDVD、イラストなどを 活用して子どもたちのイメージづくりに努め、きちんと教えるべきことを教えていたので、「分かる、考える、できる」を大切 にした授業となっていた。また、考える必然性をもたせていた。学習の流れがとてもいい。イメージさせてから、教わりた い、やってみたいと思わせておいて、教えているところがとてもいい。そして、学習が深まってくると、ルール変更をするな ど、再び子どもたちの思いをくんでいる。R(リサーチ)PDCAサイクルとなっているところが素晴らしい。 課題としては、できているチームの動きを見せあったり、学習後に全体の場でよかったところを発表しあったりして、い い動きやかかわり合い等の意識を高めさせるような場を設定していくとよい。 「体育科、保健体育科については、その課題を踏まえ、生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを 実現することを重視し改善を図る。」とある。「豊かなスポーツライフを実現するため」には技能だけでなく、態度、思考・ 判断についてもバランスよく身に付けさせるため、運動に目標をもって取り組み、仲間との楽しさを感じるような活動の積 み重ねが大切になってくる。