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土地改良施設の管理等に関する国の助成制度の概要

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土地改良施設の管理等に関する国の助成制度の概要
適期・的確な管理で
安定的な農業を
●土地改良施設管理に関する事業の概要(平成 28 年度版)●
平成 28 年 4 月
農村振興局整備部
水資源課施設保全管理室
【目次】
Ⅰ
土地改良施設の管理等に関する国の助成制度の概要 …………………… 1
Ⅱ
土地改良施設に関する公的管理・支援の制度
Ⅲ
ストックマネジメントの制度
Ⅳ
土地改良施設の管理に関する各種事業等 …………………………………3
…………………………2
……………………………………………2
1.公的管理のための事業
① 直轄管理事業 …………………………………………………………3
② 広域農業水利施設総合管理事業 ……………………………………4
③ 国営造成施設県管理費補助事業 ……………………………………5
④ 基幹水利施設管理事業 ………………………………………………7
⑤ 国営造成水利施設保全対策指導事業 ………………………………9
⑥ 国営造成水利施設保全対策推進事業 ………………………………10
⑦ ストックマネジメント技術高度化事業 ……………………………10
2.管理技術の向上や管理体制の強化のための事業
⑧ 国営造成施設管理体制整備促進事業 ………………………………12
⑨ 土地改良区体制強化事業(基幹水利施設保全管理技術向上研修) ………15
3.施設の整備や補修のための事業
⑩ 国営施設機能保全事業 ………………………………………………16
⑪ 国営施設応急対策事業 ………………………………………………17
⑫ 特別監視制度 …………………………………………………………18
⑬ 水利施設整備事業 基幹水利施設保全型 …………………………19
⑭ 水利施設整備事業 地域農業水利施設保全型 ……………………19
⑮ 農業水利施設保全合理化事業 ………………………………………21
⑯ 土地改良施設維持管理適正化事業 …………………………………22
4.その他
⑰ 土地改良施設PCB廃棄物処理促進対策事業 ……………………24
⑱ 農山漁村振興交付金 …………………………………………………25
Ⅴ
土地改良施設の安全な管理と転落事故等の未然防止のために
Ⅵ
維持管理事業に対する地方財政措置
…………26
………………………………………27
※
表紙の写真は大迫ダム(奈良県)
裏表紙の写真は親松排水機場(新潟県)
Ⅰ 土地改良施設の管理等に関する国の助成制度の概要
事業名等
事 業 概 要 等
国営造成施設管理
①<直轄管理事業>
採択基準:治水、利水上高度の公共性
施設操作が高度の技術を要する
施設又は操作の利害が2県以上(北海道、沖縄県を除く。)
国費率:内地 77.5%、北海道 8/9
事業主体
創設年度
国
昭和35年度
国
平成元年度
都道府県
昭和37年度
都道府県
市町村
平成8年度
国
平成15年度
国
平成15年度
国
平成20年度
市町村
土地改良区
昭和60年度
都道府県
市町村
土地改良区
平成12年度
地方連合会
平成28年度
国
平成23年度
国
平成24年度
国
平成23年度
都道府県
市町村
土地改良区等
※注2
平成19年度
市町村
土地改良区等
平成20年度
都道府県
市町村
土地改良区等
平成24年度
土地改良区等
昭和52年度
市町村
土地改良区等
平成22年度
土地改良区等
平成28年度
②<広域農業水利施設総合管理事業>
同一水系における複数の国営土地改良事業により造成された基幹水利施設の一元的な管理
公
的
管
理
③
国営造成施設県管理費
補
助
事
業
④
基 幹 水 利 施 設
管
理
事
業
国費率:77.5%
国営土地改良事業により造成され、都道府県が管理を行っている大規模で公共・公益性の高い基幹的な農業水利施設の維持管理を助
成
対象施設:排水機場、防潮水門、ダム及び頭首工
採択基準:非農地面積おおむね2割以上
河川管理に著しい影響
受益面積おおむね3,000ha以上 等
補助率:1/3 (平成7年度以前採択地区:40%)
国営土地改良事業により造成され、市町村等が管理を行っている一定規模以上で公共・公益性の高い基幹的な農業水利施設の維持管
理を助成
対象施設:ダム、頭首工、用水機場、排水機場、排水樋門及び幹線用排水路
採択基準:非農地面積おおむね1割以上
受益面積おおむね1,000ha(地盤沈下地帯にあっては500ha)以上 等
補助率:30%
⑤<国営造成水利施設保全対策指導事業>
施設の機能を効率的に保全するための機能診断、機能保全計画の策定及び施設管理者に対する指導・助言
国 営 造 成 水 利
施 設 保 全 対 策
対象施設:国営土地改良事業で造成された基幹的な農業水利施設
国費率:10/10
⑥<国営造成水利施設保全対策推進事業>
国営造成施設の機能保全計画等に基づく対策工事に関し、国営造成施設の保全に係る権利の設定等を実施
国費率:10/10
⑦
ス ト ッ ク マ ネ シ ゙ メ ン ト
技 術 高 度 化 事 業
ストックマネジメント技術の高度化を図るため、診断、評価、対策工法等について実証的な取組を実施
対象施設:国営土地改良事業で造成された農業水利施設
国費率:10/10
<操作体制整備型>
管管
理理
体技
制術
のの
強向
化上
国営事業完了2年前から2年間において、市町村又は土地改良区の操作技術の習熟と操作体制を整備
⑧
国営造成施設管理体制 補助率:内地 60%、北海道 70%、沖縄・奄美 85%
整 備 促 進 事 業 <管理体制整備型>
国営造成施設及び附帯県営造成施設を管理する土地改良区の管理体制を整備
補助率:1/2
⑨
土 地 改 良 区
体 制 強 化 事 業
( 基 幹
管 理 技
水 利 施 設
術 向 上 研
保 全
修 )
土地改良区等の施設管理技術者に対し、操作運転等について指導及び技術援助等を実施
補助率:1/2
⑩
国が機能診断を行うとともに、施設長寿命化計画を策定し、策定された施設長寿命化計画に基づき補修・補強等を実施
国
営
施
設
機 能 保 全 事 業
対象施設:国営土地改良事業で造成された農業用用排水施設及び管理主体が当該施設と一体的に管理している農業用用排水施設
国費率:内地 2/3、 北海道・離島 75%、沖縄・奄美 90%
⑪
国
営
施
設
応 急 対 策 事 業
施
設
の
整
備
・
補
修
そ
の
他
突発事故等が発生した場合の応急措置、事故の原因究明に基づく補修・補強等の他、周辺施設における施設長寿命化計画に基づく補
修・補強等を一体的に実施
対象施設:国営土地改良事業によって造成された農業用用排水施設
国費率:内地 2/3、 北海道・離島 75%、沖縄・奄美 90%
⑫
国営土地改良事業等により造成された基幹的農業水利施設で、機能低下が顕著な施設を対象に施設機能の監視及び補修・補強を実施
特 別 監 視 制 度
対象事業:国営かんがい排水事業及び国営総合農地防災事業
国費率:上記対象事業に基づく
⑬
水利施設整備事業
( 基 幹 水 利
施 設 保 全 型 )
※注1
⑭
水利施設整備事業
( 地 域 農 業 水 利
施 設 保 全 型 )
既存ストックの有効活用の観点から農業水利施設の長寿命化を図るため、施設の機能診断、機能保全計画の作成、計画に基づく対策
工事を一貫して実施
対象施設:国営造成施設及び都道府県営造成施設 (都道府県が法事業として対策工事を実施する場合は、受益面積100ha以上)
補助率:内地・北海道・離島 1/2、沖縄 80%、奄美 65%
団体営事業等により造成された広域に及ぶ農業水利施設に対し、ストックマネジメントを適用したきめ細やかな対策を実施
対象施設:団体営造成施設等
※注3
⑮
農 業 水 利 施 設
保 全 合 理 化 事 業
⑯
土 地 改 良 施 設
維
持
管
理
適 正 化 事 業
※注4
⑰
土 地 改 良 施 設 PCB 廃棄
物 処 理 促 進
対
策
事
業
補助率:1/2(六法指定地域等 55%、沖縄 80%、奄美 60%)
⑱
農業用用排水路の安全施設として、フェンス、ふた、スクリーン等を設置する工事を実施
農山漁村振興交付金
農山漁村への定住促進等に必要な施設であること
受益面積がおおむね5ha以上であること 実施条件
防災安全施設や農業体験施設等の整備と併せ行うこと
老朽施設の機能診断・補修や水路のパイプライン化等の保全・合理化整備を実施
補助率:1/2(六法指定地域等 55%、沖縄 80%、奄美 65%)、定額
土地改良施設の定期的な整備補修(施設の一部更新を含む。)及び農地の利用形態に即応した整備改善を実施
採択基準:1地区当たり事業費200万円以上
補助率:30%
土地改良施設に存在するPCB廃棄物を処理するために必要となる収集運搬に要する経費を助成
補助率:1/2
交付額算定交付率:1/2(内地・北海道)、55%(六法指定地域等)、80%(沖縄県)、60%(奄美)
※注1:農業競争力強化基盤整備事業、農山漁村地域整備交付金等により実施
※注2:農業競争力強化基盤整備事業は都道府県のみ
※注3:農山漁村地域整備交付金等により実施
※注4:土地改良企画課所管
1
Ⅲ ストックマネジメントの制度
これまでの全面的な改築・更新に代え、機能の監視・診断等によるリスク管理を行い
つつ、劣化の状況に応じた補修・更新等を計画的に行うことにより、施設の長寿命化と
ライフサイクルコストの低減を図る戦略的な保全管理を推進するため、基幹から末端に
至る一連の水利施設に対するストックマネジメントの制度体系を整備。
区分
長
寿
命
化
対
策
機
能
診
断
国営造成施設
国営造成水利施設
保全対策指導事業
(H19再編)
県営・団体営造成施設
農地周りの水路等
農業水利施設保全合理化事業
(H24創設)
多面的機能支払交付金
(H26再編)
機
能
保
全
対
策
機
変
能
更
向
・
上
国営施設機能保全事業
(H23創設)
国営施設応急対策事業
(H24創設)
農山漁村地域整備交付金等
(基幹水利施設保全型:都道府県営)
(H19創設,H24再編)
(地域農業水利施設保全型:団体営)
(H20創設,H24再編)
農山漁村地域整備交付金
農業競争力強化基盤整備事業
農業基盤整備促進事業
農業水利施設保全合理化事業 等
国営かんがい排水事業 等
2
Ⅳ 土地改良施設の管理に関する各種事業等
1.公的管理のための事業
①
直轄管理事業
高度の公共性を有する施設の国による管理
事業の内容
国営土地改良事業により造成された大規模なダム、頭首工等の
施設のうち、高度の公共性を有するとともに、その管理に当たっ
て特別の技術的配慮を必要とする等採択基準に適合する施設に
ついて、必要と認められるものについては、国が申請を受けて管
理を行う事業です。
採 択 基 準
直轄管理事業の採択基準は次のとおりです。
(1) 治水、利水等の面において高度の公共性を有すること
(2) 管理に当たって特別な技術的配慮を必要とすること
(3) 施設又はその操作による利害が2都府県以上にわたるもの
(北海道及び沖縄を除く。)
国
国
費
率
77.5%(北海道
8/9)
事業実施地区(内
地)白河矢吹地区(羽鳥ダム)
濃尾用水地区(犬山頭首工)
十津川紀の川地区(大迫ダム、津風呂ダム、下渕頭首工)
(北海道)大夕張地区(夕張シューパロダム、川端ダム)
篠津地区(石狩川頭首工、篠津幹線用排水路)
夕張シューパロダム
犬山頭首工
3
②
広域農業水利施設総合管理事業
同一水系内の複数の国営事業により造成された基幹的水利施設の
国による一元的な管理
事業の内容
同一水系内の複数の国営土地改良事業により造成された基幹的
水利施設を対象として、国が申請を受けてそれらの管理を一元的
な管理体制により実施する事業です。
採 択 基 準
総合管理事業の採択基準は次のとおりです。
(1) 同一の水系における複数の国営土地改良事業により造成さ
れた基幹的水利施設(基幹水利施設群という。)
(2) 基幹水利施設群の効用を適正に発揮させるため、それらの
管理を一元的な管理体制により行うことが適正であると認め
られる施設
国
国
費
率
事業実施地区
77.5%
加古川水系地区
<加古川水系地区の系統模式図>
4
③
国営造成施設県管理費補助事業
都道府県が管理する公共性の高い施設の適正な管理
事業の内容
事業主体
採択基準
国営土地改良事業によって造成され、都道府県が管理を行ってい
る大規模で公共・公益性の高い基幹的な農業水利施設の維持管理に
ついて助成を行います。
都道府県
排水機場、防潮水門、ダム、頭首工を対象として、以下に掲げる
一定要件に該当する施設が対象となります。
(1) 関係受益面積:おおむね 3,000ha 以上
(2) 浸湛水被害の防止機能:その操作により浸湛水被害の防止が
見込まれる非農地の面積が関係受益
面積の 20%以上
(3) それぞれの施設の区分ごとに次の規模要件に該当するもの
施設の区分
排水機場
施設の規模
1機場おおむね口径1,500mm以上の排水機が5台以上設置されてい
るもの又は排水能力がこれと同程度
防潮水門
3
年間利用水量がおおむね4,000万m 以上又は満水面積がおおむね
1,000ha以上の淡水湖に係るもので、計画通水量がおおむね
3
1,000m /s以上又は流域面積がおおむね1万ha以上のもの
3
ダム・頭首工 設計洪水量がおおむね700m /s以上でゲート3門以上を有するもの
補
助
率
1/3(平成7年度以前の採択地区にあっては 40%)
事業実施地区
施設名
地区名
阿 賀 野 川 新井郷川・親松排水機場
白
根
郷 白根・中部・萱場排水機場
新
津
郷 大秋・覚路津排水機場
6
防
潮
水
門
5
川 笹ヶ峰ダム
知
川 永源寺ダム
荒
川 荒川頭首工
手
取
川 大日川ダム
川 赤川頭首工
矢
作
川 羽布ダム
請
戸
川 大柿ダム
治
川 加治川第1・第2頭首工
信 濃 川 下 流 大島頭首工
ダ
ム
10
中 勢 用 水 安濃ダム
小 矢 部 川 刀利ダム
児
島
湾 防潮水門等
八
郎
潟 防潮水門等
豊
河
北
潟 防潮水門等
耳 納 山 麓 合所ダム
加 賀 三 湖 防潮水門等
)
尾 張 西 部 尾西・日光川河口排水機場
関
愛
施設名
赤
(
大 利 根 用 水 新川排水機場
川 新田原井堰
阿 賀 野 川 用 水 阿賀野川頭首工
加
刈 谷 田川 右岸 刈谷田川右岸排水機場
井
地区名
)
(
)
8
新 川 二 期 新川河口排水機場
吉
頭
首
工
)
排
水
機
場
川 新川右岸・七穂・小新排水機場
(
新
施設名
(
地区名
邑
知
潟 防潮水門等
計(29地区)
5
沢
川 豊沢ダム
那 須 野 原 深山・板室ダム
刀利ダム(富山県)小矢部川地区
新田原井堰(岡山県)吉井川地区
邑知潟防潮水門(石川県)邑知潟地区
防潮水門(秋田県)八郎潟地区
白根排水機場(新潟県)白根郷地区
新井郷川排水機場(新潟県)阿賀野川地区
6
④
基幹水利施設管理事業
公共・公益性の高い基幹水利施設の管理の強化
事業の内容
事業主体
採択基準
国営土地改良事業により造成され、市町村等が管理を行ってい
る一定規模以上で公共・公益性の高い基幹的な農業水利施設の
維持管理について助成を行います。
都道府県、市町村
ダム、頭首工、用水機場、排水機場、排水樋門及びこれらと一元
管理を行う幹線用排水路であって、次の要件を全て満たす施設(こ
れと一体的に管理する必要のある施設を含む。)が対象となります。
(1) 国により管理委託されたものであること
(2) 1施設当たりの受益面積がおおむね 1,000(地盤沈下地帯にあ
っては 500)ha 以上、畑を受益とするものにあっては 300(地盤
沈下地帯にあっては 100)ha 以上
(3) 非農地率がおおむね 10%以上
(4) それぞれの施設の区分ごとに次の規摸等要件に該当するもの
施設の区分
ダ
ム
施設の規模等に係る要件
3
設計洪水量がおおむね300m /s以上
3
又は貯水量がおおむね2,500千m 以上
頭 首 工
下記の要件のすべてに該当するものであること。
3
①
設計洪水量がおおむね300m /s以上
②
ゲートを1門以上有すること
③
最大取水量がおおむね1.0m /s以上
3
(幹線用水路)
3
頭首工と一元管理を行い、計画通水量がおおむね5m /s以上
用水機場
3
最大取水量がおおむね1.0m /s以上
(幹線用水路)
3
用水機場と一元管理を行い、計画通水量がおおむね5m /s以上
排水機場
排水機の総口径がおおむね3,000mm以上
(幹線排水路)
3
排水機場と一元管理を行い、計画通水量がおおむね15m /s以上
排水樋門
3
計画通水量がおおむね15m /s以上
(排水分水ゲー (排水分水ゲートにあっては、流末の排水先への総分水量がおおむ
トを含む)
補
助
率
3
ね15m /s以上)
30%
7
ダム
頭首工
揚水機場
排水機場
排水樋門
排水分水ゲート
8
⑤
国営造成水利施設保全対策指導事業
効率的な機能の保全を推進するための国営造成施設の機能
診断、機能保全計画の策定
事業の内容
国営土地改良事業により造成された基幹的な農業水利施設を対象
に、施設を管理する者と調整を図りつつ、機能診断に基づき施設の
機能を保全するために必要な対策方法等を定めた機能保全計画の
策定を行うとともに、施設を管理する者に施設の効果的な予防保全
対策や適期の整備更新の実施に関する指導・助言を実施します。
また、これらの対策をさらに実効性の高いものとするため、長寿
命化に配慮した更新整備計画を策定する広域基盤整備計画調査と
連携します。
(1)
国営造成施設に関する機能保全計画の策定等
① 施設現況調査(構造物の環境条件、変状、使用状況等)
② 施設機能診断(劣化度合いの測定等)
③ 劣化原因究明のための構造物の監視
④ 機能保全対策(対策工法、対策時期、概略対策費)
(2)
施設管理者に対する指導・助言
① 施設の機能保全対策の実施に関すること
② 施設の整備更新の実施に関すること
③ 施設の監視に関すること
事業主体
国
対象施設
国営土地改良事業により造成された基幹的な農業水利施設
国
費
率
10/10
9
⑥
国営造成水利施設保全対策推進事業
国営造成施設の保全に係る権利の設定及び更新
事業の内容
国営造成施設の機能保全計画等に基づく対策工事に関し、国営
造成施設の保全に係る権利(国営土地改良事業により造成された
管水路等の敷地の権利としての区分地上権やその他の土地を使
用するための権利(以下「区分地上権等」という。))が取得さ
れていない施設における当該権利の取得等及び当該権利の設定
期間の満了が予定されている施設に係る当該権利の更新を行う
ために次の事業を行います。
(1) 区分地上権等の権利の取得等のための調査及び測量
(2) 区分地上権等の権利の取得等及び登記
事 業 主 体
国
対 象 施 設
国営土地改良事業により造成された用排水路等の農業水利施設
国
10/10
費
⑦
率
ストックマネジメント技術高度化事業
事業の内容
国営造成水利施設保全対策指導事業等によって作成する「機能保
全計画」を精度の高いものとするため、施設の診断、劣化予測、評
価手法の確立及び対策工法の有効性や耐久性の検証など、「機能保
全計画」の作成に当たって必要となる技術を現地での実践を通じて
確立し、ストックマネジメント技術の高度化を図ります。
(1) 破損事故等の要因調査
(2) 診断技術の適用と評価
(3) 対策工法の適用と評価
(4) リスク評価の実証調査
事業主体
国
対象施設
国営土地改良事業により造成された農業水利施設
国
10/10
費
率
10
11
2.管理技術の向上や管理体制の強化のための事業
⑧
国営造成施設管理体制整備促進事業
スムーズな管理体制への移行と管理体制の整備
[操作体制整備型]
事業の趣旨
国営土地改良事業完了前2年間に、国営造成施設の操作、運転、
点検、整備等の業務を予定管理者である市町村又は土地改良区
(連合)に委託し、国の指導のもとに当該業務に関する技術を習得
させるとともに、操作体制の整備を図るものです。
事業の内容
操作体制整備型は、下記の条件を満たす国営土地改良事業実施
地区に対して助成を行うものです。
(1) 予定管理者が市町村又は土地改良区(連合)である施設があ
ること
(2) 複数の農業用用排水施設を監視制御するために必要な子局
をもつ水管理施設が整備されていること
(3) 水管理施設により配水操作が行われる受益面積がおおむね
1,000ha(畑を受益地とする地区にあっては 300ha)以上である
こと
市町村、土地改良区(連合)
国営土地改良事業完了前2年間
内地 60%、北海道 70%、沖縄・奄美 85%
事 業 主 体
事業実施期間
補
助
率
12
[管理体制整備型]
事業の趣旨
農業水利施設の有する多面的機能の発揮等のために、地域におけ
る適切な取り組みを促進する観点から、都道府県及び市町村が事業
主体となって地域と連携して、土地改良区(連合)の管理体制の整
備・強化を図るものです。
事業の内容
国営造成施設及びこれと一体不可分な国営附帯県営造成施設を管
理する土地改良区(連合)の管理体制の整備・強化を図るために行
う次に掲げる支援活動に対して助成を行うものです。
(1) 管理体制整備計画の策定・更新
管理水準・管理体制(組織化や協定締結等)など具体的目標の
設定
(2) 管理体制整備の推進活動
管理体制整備推進協議会を設置し、同協議会の活動等を通じた
地域における協議調整や合意形成
(3) 管理体制の整備・強化に対する支援
多面的機能の発揮や管理の高度化を対象とした管理の実践、予
防保全対策等の実施に対する支援
事業主体
上記(1)は都道府県、(2)及び(3)は都道府県又は市町村
但し、(3)のうち予防保全・省エネルギー化対策については土地改
良区(連合)も事業主体になれるものとする。
平成 22 年度から平成 29 年度まで
1/2
事業実施期間
補 助 率
<管理体制の整備・強化に対する支援の対象範囲>
環境や安全に配慮した高度な管理、
予防保全・省エネルギー化対策、
地域防災対策、技術支援対策
国の支援対象
(補助率1 /2)
農業外効果
(0.6)
都市化・混住化に伴う多面的機能の発
揮に対応した管理
農業効果
(1.0)
農業生産に係る管理
現在の管理
適正な管理
13
都市化・混住化により増大したゴミの除去作業
地域住民等が参画した水路の管理活動
施設の有する多面的機能(洪水防止)
施設の有する多面的機能(消流雪用水)
14
⑨
土地改良区体制強化事業(基幹水利施設保全管理技術向上研修)
管理技術の向上・充実
事業の趣旨
事業の内容
基幹水利施設の計画的な点検・整備を通じて行う機能診断及び機
能保全計画策定等に関する管理技術について、施設の日常管理に携
わる施設管理者の技術力向上を図るため、現地指導等を実施するも
のです。
施設管理者に対し、次に掲げる事項について指導等を行います。
(1) 施設の操作運転、点検及び整備に関すること
(2) 施設の機能保全に関すること
(3) 施設に係る災害・事故等のリスク管理・監視に関すること
(ただし、リスク管理については自然災害を念頭に置いたものに限定)
事業主体
対象施設
補 助 率
実施期間
都道府県土地改良事業団体連合会
現地において指導・援助を行う対象施設は、国営土地改良事業等
で造成され土地改良区等が管理しているダム、頭首工、排水機場、
用水機場等の基幹水利施設であり、高度公共性の程度、施設操作の
難易度、施設規模及び受益規模を評点方式で計算し、総合評点が5
点以上のダム、頭首工、排水機場、用水機場及びこれと併せて一体
的な操作管理を行う必要がある水路等となります。
1/2
平成 28 年度~平成 37 年度
15
3.施設の整備や補修のための事業
⑩
国営施設機能保全事業
国営事業等により造成した基幹的水利施設を対象に、施設の機能
を長期にわたり保全する長寿命化対策を実施
事業の趣旨
本事業は、食料の安定的な生産に不可欠な国営事業等によって造
成された基幹的水利施設の老朽化等による機能低下がみられる地
域において、施設長寿命化計画を策定し、機能を保全するための整
備を行うことにより、施設の長寿命化を図ることを目的としていま
す。
事業の内容 (1) 施設長寿命化検討調査
国が機能診断を行うとともに施設長寿命化計画等を策定します
(2) 施設機能保全事業
施設長寿命化計画等に基づき、施設の機能監視を行いつつ、保
全整備を実施します
事業主体
国
採 択 要 件 ・対 象 施 設 国営事業によって造成された施設及び当該施設の管
理主体が当該施設と一体的に管理している施設
※
・受 益 面 積 3,000ha(畑に係るものにあっては1,000ha)以上
※内地の場合
国
費
率
・末端支配面積 500ha(畑に係るものにあっては100ha)以上
・総 事 業 費 10億円以上
・農業用用排水施設の機能保全に係る協議会が設立されていること
(1)10/10 (2)農林水産省 2/3、北海道・離島 75%、沖縄・奄美 90%
16
⑪
国営施設応急対策事業
国営事業により造成した基幹的水利施設を対象に、不測の事態が
発生した場合の応急対策、原因究明等調査、対策事業を実施
事業の趣旨
事業の内容
事業主体
採択要件
本事業は、食料の安定的な生産に不可欠な国営事業によって造成
された基幹的水利施設において、不測の事態が発生した場合におけ
る応急対策、原因究明等調査及び調査の結果に基づく機能を保全す
るための整備を行うものです。
(1) 応急対策
二次被害の防止等、必要最低限な範囲・内容の応急対策として実
施します。
(2) 原因究明等調査
原因究明、施設全体のリスク把握、施設長寿命化計画の作成、耐
震性の点検・調査
(3) 対策事業
原因究明等調査の結果を踏まえ、施設の機能を保全するための整
備を国営土地改良事業として実施します。
国
・対 象 施 設 国営事業によって造成された農業用用排水施設
・受 益 面 積 500ha以上
(畑に係るものであって技術的要件を満たす場合100ha以上)
※
・末端支配面積 500ha(畑に係るものにあっては100ha)以上
※内地の場合
国
費
率
採択期限
(重要度・緊急性の高い施設にあっては100ha以上(田畑問わず))
・事 業 費 1箇所あたりの事業費が 2,000 万円以上
(1)(3)農林水産省 2/3、北海道・離島 75%、沖縄・奄美 90%
(2)10/10
((1)の経費は、当該施設で行う国営土地改良事業の事業費に含む)
平成 33 年度
末端 500ha 以上
末端 100ha 以上
突発事故等対策
パイプライン 水路橋(鉄道横断)
長寿命化対策
パイプラインの破裂
重要構造物対策
開水路
突発事故等対策
長寿命化対策
P
民家
揚水機場
調整池(民家密集)
トンネル
鉄道
開水路
頭首工
施工箇所
突発事故に伴う応急対策
トンネルの崩壊
突発事故等対策
①応急対策
②対策事業
開水路の補修
長寿命化対策
重要構造物対策
・一体的に行う長寿命化対策
(予防保全対策)
・重要度・緊急性の高い施設の保全対策
(同様の事故リスクがある施設の対策も含む)
17
⑫
特別監視制度
施設の機能監視を行いつつ、リスクの高い箇所の整備を順次実施
事業の趣旨
基幹的水利施設の相当数は、戦後集中的に整備されてきたことか
ら順次老朽化が進行し、標準的な耐用年数を超えようとする施設数
は年々増加し、突発事故の件数も増加している状況にあります。
特別監視制度は、このような基幹的水利施設の機能について、国が
監視を行い、災害・事故リスクの高い箇所の補修・補強等を適時実施
し、施設の機能維持を最小限の範囲で着実に行うものです。
事業の内容
[監視計画の作成]
施設の劣化状況や重要度等に応じ、施設の機能監視を行う対象
施設や監視頻度、監視内容を定めた監視計画を作成
[工事計画の作成]
リスクの高い施設から順次補修・補強等を行うための毎年度の工
事計画を作成します。
毎年度の工事の実施状況や施設の機能監視の結果に基づいて適
宜見直しを行うことになります。
事業主体
適用対象
国
費
率
国
国営かんがい排水事業、国営総合農地防災事業に本制度の適用が
可能
適用した国営土地改良事業と同じ
施設機能監視の例
18
⑬
水利施設整備事業
基幹水利施設保全型
県営事業等で造成された施設の機能診断、機能保全計画作成、
計画に基づく対策工事を一貫して実施
事業の趣旨
既存の農業水利施設の有効活用を図り、効率的な機能保全対策を
推進するため、施設の劣化状況等を調べる機能診断を行い、機能診
断結果に基づき施設の機能を保全するために必要な対策方法等を
定めた計画の作成及び当該計画に基づく対策工事等を一貫して行
うことにより、施設の機能を効率的に保全します。
事業の内容
(1) 県営造成施設等に関する機能保全計画の作成
(計画作成に必要な機能診断を含む)
(2) 機能保全計画に基づく対策工事の実施
(3) 緊急対応の実施
事業主体
都道府県
※交付金の場合、市町村又は当該施設を管理する者も可
対象施設
都道府県営土地改良事業等で造成された農業水利施設
補 助 率
1/2(上記(2)、(3):沖縄 80%、奄美 65%)
そ の 他
農業競争力強化基盤整備事業、農山漁村地域整備交付金等にお
いて実施
⑭
水利施設整備事業
地域農業水利施設保全型
団体営事業で造成された施設等の機能診断、機能保全計画作成、
計画に基づく対策工事に対しても支援
事業の趣旨
事業の内容
事業主体
対象施設
補 助 率
そ の 他
(水利施設整備事業 基幹水利施設保全型と同旨)
※1
(1) 団体営造成施設等に関する機能保全計画の作成
(計画作成に必要な機能診断を含む)
※2
(2) 機能保全計画に基づく対策工事の実施
(3) 緊急対応の実施
※1
末端支配面積が 100ha 以上の施設
※2
受益面積が 10ha 以上の地区
市町村、土地改良区又は当該施設を管理する者
団体営土地改良事業等で造成された農業水利施設
1/2(上記(2)、(3):六法指定地域等 55%、沖縄県 80%、奄美 60%)
農山漁村地域整備交付金等において実施
19
○農業生産の基礎となる農業水利ストックの効率的な更新・保全管理を推進するための仕組みを整備
20
⑮
農業水利施設保全合理化事業
老朽施設の機能診断・補修や水路のパイプライン化等の保全・
合理化整備
事業の趣旨
事業の内容
事業主体
採択要件
補
助
率
採択期間
そ の 他
生産効率を高め競争力ある「攻めの農業」を実現するため、パイプ
ライン化等により水管理の省力化を図るとともに、老朽化した農業
水利施設の機能診断や補修による、農業水利施設の長寿命化や安全
性の向上を図ります。
① 農業水利施設等整備事業
ア 用排水施設整備事業
イ 暗渠排水事業 ウ 客土事業 エ 区画整理事業
(イ、ウ、エの事業は、アの事業と併せて一体的に実施)
② 農地集積促進事業(①の事業と併せて一体的に実施)
ア 高度土地利用調整事業 イ 中心経営体農地集積促進
ウ 耕地利用高度化促進事業
③ 水利用再編促進事業
ア 水利用調整事業
イ 水利用高度化推進事業
ウ 施設計画策定事業
エ 管理省力化施設整備事業
オ 機能保全計画策定事業
①の事業:都道府県
②及び③の事業:都道府県、市町村、土地改良区等
①及び②の事業:受益面積20ha以上
③のアの事業:農業用用排水施設における維持・保全管理に係る
負担が増嵩しており、その継続に支障を来すこと
が懸念される地域であること等
③のイの事業:地域用水対策協議会が設置されていること等
③ウ及び③のエの事業:当該事業費200万円以上
③オの事業:末端支配面積10ha以上
①、②、③のア、③のイ
及び③のエの事業:農林水産省・北海道 1/2、沖縄 80%
6法指定地域等 55%、奄美 65%
③ウ及び③のオの事業:定額(交付金は1/2)
平成 24 年度~平成 30 年度
補助事業、農山漁村地域整備交付金等において実施
水路のパイプライン化
集中管理施設
除塵機等、維持管理施設
21
機能診断調査
⑯
土地改良施設維持管理適正化事業
土地改良施設の定期的な整備補修
事業の内容
事業主体
採択基準
Ⅰ
土地改良施設維持管理適正化事業
土地改良施設の機能保持のため、定期的に行う必要のあるポン
プのオーバーホール、ゲートの塗装、用排水路の補修、その他の
整備補修及び設備改善に対して助成します。
本事業は、一般の補助事業とは異なり、土地改良区等が相互扶
助的に実施します。具体的には、整備補修を希望する土地改良区
等が「適正化事業」に加入し、定められた期間内に整備補修等に
必要な経費の一部を毎年拠出し、その拠出期間内の定められた年
度に整備補修を行います。
[緊急整備補修]
適正化事業実施予定年度の以前の年度に、予測し得ない事故等
の発生等の理由により、緊急に整備補修を実施する必要が生じた
場合は、緊急整備補修として当該年度に実施する特例がありま
す。
Ⅱ 施設改善特別対策事業
[施設改善対策事業]
農地の利用形態に応じた用排水の合理的かつ効率的な管理を
行うために必要な施設の整備改善を実施します。
土地改良区、土地改良区連合、市町村等の土地改良施設管理団体
[各事業共通]
(1) 団体営規摸以上の事業により造成された農業水利施設
(2) 1地区当たりの事業費が 200 万円以上の整備補修等
[緊急整備補修]
次のいずれかに該当する場合
(1) 予測し得ない事故等の発生
(2) 施設管理体制の著しい低下
[施設改善対策事業]
整備改善計画に即した整備補修
◇小 さ な 投 資 で 大 き な 効 果
◇み ん な で 守 ろ う 地 域 の 資 産
◇育 て よ う 自 助 的 努 力
22
拠出期間・補助率
内容等
事業名
適正化事業
補助率
加入者
拠出金
5年
30%
30%
10%(※1)
30%
30%(※2)
10%(※2)
30%
30%
10%(※1)
緊急整備補修
施設改善対策事業
拠出金以外の
自己負担
拠出期間
3年
※1 工事を施工する年度(5年間(施設改善対策事業にあっては、3年間)のうち定められた年度)に加入
事業費の 90%の額が、全国連合会から地方連合会を通じて事業実施主体(土地改良区等)に交付されます。
残りの 10%に相当する額は、事業実施主体が調達することになりますが、株式会社日本政策金融公庫(沖
縄県にあっては、沖縄振興開発金融公庫)の農業基盤整備資金の融資を受けることができます。
※2 緊急整備補修の加入拠出金及び拠出金以外の自己負担の割合は、弾力的に運用することとしています。
【適正化事業の仕組み】
実施時自己負担
資金造成
指導
全国連合会
国
(30%補助金)
(60%拠出金)
農 家
(90%交付金)
指導
地方連合会
都道府県
(30%補助金)
(10%賦課金)
(30%拠出金)
事業参加土地改良区等
(90%交付金)
事業実施
事業実施土地改良区等
(30%賦課金)
農 家
≪拠出方式≫
※5年間で実施
A改良区
B改良区
C改良区
D改良区
E改良区
実施時
実施時
実施時
実施時
実施時
5年目
5年目
5年目
5年目
5年目
4年目
4年目
4年目
4年目
4年目
拠出
3年目
3年目
3年目
3年目
3年目
<事業費の30%>
2年目
2年目
2年目
2年目
2年目
1年目
1年目
1年目
1年目
1年目
4 年目
実 施
5 年目
実 施
<事業費の10%>
以下同様
整備補修の
実 施
1 年目
実 施
2 年目
実 施
3 年目
実 施
23
4.その他
⑰
土地改良施設PCB廃棄物処理促進対策事業
土地改良施設の管理者が保管する PCB 廃棄物の確実かつ適正な処理の促進
事業の趣旨
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、絶縁性等の性質により、ト
ランス、コンデンサ等の電気機器を始め幅広く使用されていまし
たが、その毒性が社会問題となり、平成 38 年度までに処理しな
ければならないとされたところです。
このため、土地改良施設の管理者が保管するPCB廃棄物につ
いて、リスクの軽減を図るための対策を実施することにより、環
境被害等を未然に防止し、土地改良施設の適正な管理に資するも
のとします。
事業の内容
土地改良施設の管理者が保管するPCB廃棄物を処理するため
に必要となる収集運搬経費に対して助成を行うものです。
保管状況
事 業 主 体
市町村、土地改良区等
事業実施期間
平成 22 年度~平成 28 年度
補
1/2
助
率
24
⑱
農山漁村振興交付金
(実施要領別紙6 別表2 要件類別2に該当する事業)
水難事故発生の未然防止
事業の内容
農業用用排水施設等(用排水路、ため池、頭首工、機場及びこれ
らに附帯する施設)の安全施設整備として、次に掲げる事項のいず
れかに該当する場合は、フェンス、ふた、スクリーン等の設置に対
して助成を行うものです。
(1) 当該施設が次に掲げる場所のいずれかに接し、又は近接
していること
① 通学路等の通常子供が通行する場所
② 通常子供が遊んでいる場所
③ 幼稚園、小学校等
④ 住宅地等
(2) その他水難事故防止上必要な場所 等
事業主体
市町村、土地改良区、農業協同組合等
実施条件
農山漁村への定住促進等に必要な施設であること
受益面積がおおむね 5ha 以上であること
防災安全施設や農業体験施設等の整備と併せ行うこと
交付額算定
交 付 率
1/2(六法指定地域等 55%、奄美 60%、沖縄県 80%(※))
(※)沖縄県については、沖縄公共投資交付金として実施
フェンス設置後
25
Ⅴ
土地改良施設の安全な管理と転落事故等の
未然防止のために
1
ダム、頭首工、用排水機場等の基幹的農業水利施設の操作は、周辺地域に大
きな影響をもたらします。また、農業用用排水路等は、近年の農村地域の都市
化、混住化に伴い転落事故等の危険性が増大しています。
このような状況から、土地改良施設の管理に当たっては安全性の確保が一層
求められており、安全管理のための意識の高揚や周辺地域との連携が必要とな
っています。
2
土地改良施設の管理者には、次のような安全管理についての積極的な取組み
が求められています。
①
②
安全施設の整備(水利施設にフェンスを設置する等)
巡視点検の強化(通水時における危険箇所の事前チェック及び定期的な巡
視等)
③ 地域住民への啓発活動(市町村広報
誌等における啓発、危険箇所における
看板の設置、かんがい期における広報
車による啓発、地域の学校等における
チラシの配布等)
④ 関係機関との連絡調整(かんがい期
における関係自治体、学校、警察、消
防等との連絡体制の整備等)
⑤ 損害保険への加入(不慮の事故等へ
の対応)
3
国営造成施設における事故等の報告については、施設所有者として状況を
早急に把握する必要があるため、以下の点についてご協力をお願いします。
① 事故等の第一報は、迅速に報告することを最優先とし、電話又はメール等
によるメモ程度で差し支えないので、早急に施設保全管理室企画業務班まで
連絡してください。
② 特に全国報道がなされた事故や、子供が関係する事故については、事故発
生時には迅速な対応・報告をお願いします。
また、夜間、休日であっても対応可能な体制を整えてください。
26
Ⅵ
維持管理事業に対する地方財政措置
土地改良施設の維持管理費に係る地方公共団体の負担に
対する地方交付税措置
土地改良施設の維持管理については、国、機構、都道府県、市町村及び土
地改良区等が行っている土地改良施設の維持管理に対する地方公共団体の
負担について、交付税措置が講じられています。
1.都道府県が負担した管理費に係る地方交付税
都道府県の負担(国及び機構が管理する施設に対する負担、都道府県が管理
する施設に対する自己負担並びに市町村及び土地改良区等の団体が管理する
施設に対する補助金等)については、平成 4 年度から農業行政費の中の経常経
費として「単位費用」に算入、平成 19 年度から個別算定経費(農業行政費)
の「単位費用」に算入され、当該都道府県の農家戸数に応じて、普通交付税で
措置されています。
具体的には、次式により算定されることになります。
個別算定経費(農業行政費)に
係る単位費用のうち
維持管理に係る分
×
当該団体の農家数
×
補正係数
注)単位費用とは、標準的な地方公共団体における単位当たりの必要経費
補正係数とは、作付延べ面積、給与差等により補正するための数値
土地改良施設の維持管理費用に係る単位費用の推移
年 度
区 分
都道府県
(単位:円/戸)
8
9
10
11
12
13
14
15
16
経常経費
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
農業行政費
734 1,669 1,786 1,714 1,661 1,640 2,024 1,870 1,817 3,131 3,554 3,336 3,251 3,392 3,230 3,469 3,437 3,425 3,078 3,898
市町村
1,697 2,320 2,494 2,497 3,086 4,026 4,537 4,588 4,326 5,519 6,254 5,451 5,475 5,327 5,436 5,820 5,828 6,036 6,088 6,850
(単位:円/戸)
27
2.市町村が負担した管理費に係る地方交付税
市町村の負担(国、機構及び都道府県が管理する施設に対する負担、市町村
が管理する施設に対する自己負担並びに土地改良区等の団体が管理する施設
に対する補助金等)については、平成 8 年度から農業行政費の中の経常経費と
して「単位費用」に算入、平成 19 年度から個別算定経費(農業行政費)の「単
位費用」に算入され、当該市町村の農家戸数に応じて普通交付税で措置されて
います。具体的な算定式は都道府県の場合とおおむね同様です。また、農業用
排水機場に係る地方財政措置については、普通交付税による措置が講じられて
いるところですが、非農用地からの排水に係る維持管理費の市町村負担の一定
部分について、平成 15 年度から特別交付税措置の対象となるよう要件の明確
化が図られています。
(参考)
こうした措置の適用を受けるに当たって、地方公共団体は、その負担の内容
が維持管理に係るものであることを予算書等において明確にしておくことが
望まれます。
「維持管理費の内容(施設の管理に要する経費)」を例示すると、次のとおりです。
*ダム等施設の管理・操作職員の給与等
*除草・浚渫・清掃及び機械運転者の労務賃金等
*管理上必要とする旅費、交通通信費、電気水道代、事務用品購入費、図
書購入費、管理用建物の管理費等
*ゲート等の塗装、ポンプ・電動機等のオーバーホール、専門技術者によ
る定期点検費等
*ポンプ・電動機等の運転用電力・燃料費、管理用自動車等燃料、保安用
電力、管理棟の照明費等
*機械損料、消耗部品、油脂類、雑品等
*測量・調査・設計費、施設台帳作成費、水文観測費等
*補修用工事材料費、補修労務賃金、施設改修のための工事請負代金等
28
Memo
29
お問い合わせ先
局 名
担
当
部
課
電話番号(代表)
管轄都道府県
東
北
農
政
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
022-263-1111
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、
山形県、福島県
関
東
農
政
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
048-600-0600
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、
千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、
長野県、静岡県
北
陸
農
政
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
076-263-2161
新潟県、富山県、石川県、福井県
東
海
農
政
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
052-201-7271
岐阜県、愛知県、三重県
近
畿
農
政
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
075-451-9161
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、
奈良県、和歌山県
中 国 四 国 農 政 局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
086-224-4511
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、
山口県、徳島県、香川県、愛媛県、
高知県
九
局
農 村 振 興 部 水 利 整 備 課
096-211-9111
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、
大分県、宮崎県、鹿児島県
国 土 交 通 省 北 海 道 開 発局
農 業 水 産 部 農 業 計 画 課
土 地 改 良 管 理 室
011-709-2311
北海道
内 閣府 沖 縄 総 合 事 務局
農 林 水 産 部 農 村 振 興 課
098-866-0031
沖縄県
農 林水 産 省 農 村 振 興局
整
施
03-3502-8111
州
農
政
備
設
部
保
水
全
資
管
源
理
30
課
室
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