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第313号 [PDFファイル/5.57MB]
年度
№6
号
3
1
第3
H24
年
013
2
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ch
Mar
発行/大分家畜保健衛生所・豊後大野家畜保健衛生所・玖珠家畜保健衛生所・宇佐家畜保健衛生所
家畜伝染病予防法に基づく「定期報告」の提出について …………………………………………………………1
アルボウイルスによる牛異常産への予防注射はお済みですか? …………………………………………………2
子牛に異常な出血は見られませんか? / 疾病発生状況 ……………………………………………………………3
平成 24 年度鶏病研修会が開催されました! ………………………………………………………………………4
家畜伝染病予防法に基づく「定期報告」の提出について
家畜(家きん)を飼っている方は、家畜の伝染性疾病の発生を予防し、まん延を防止するため、平成
23年度から家畜伝染病予防法の規定により、飼っている家畜(家きん)の管理状況等の報告が義務
付けられました。
◎誰が提出するの?
作成者は、家畜の所有者(別に管理者がいる場合は、その方)となります。
◎対象の家畜は?
家畜とは、牛、水牛、鹿、馬、めん羊、山羊、豚、いのしし、鶏、あひる、うずら、きじ、
だちょう、ほろほろ鳥及び七面鳥をさします。
◎いつ提出するの?
2月1日時点の現況を、記入して提出してください。
なお、提出期限は、牛・豚・馬等の所有者の方は毎年4月15日までに、鶏等の所有者の
方は毎年6月15日までに提出してください。
◎どこに提出するの?
農場の所在地を管轄する家畜保健衛生所または、市町村へ提出してください。
◎何を書けばいいの?
農場や管理者の住所・氏名、飼養頭数とともに、飼養衛生管理基準の遵守状況、農場の
平面図や埋却用地等を記入します。
なお、※小規模所有者は、平面図等は省略できます。
※小規模所有者とは以下の家畜の所有者をいいます。
① 牛・水牛・馬の場合、1頭
② 鹿・めん羊・山羊・豚・いのししの場合、6頭未満
③ 鶏・あひる・うずら・きじ・ほろほろ鳥・七面鳥の場合、100羽未満
④ だちょうの場合、10羽未満
小規模所有者以外の方の定期報告には、飼養衛生管理基準の確認があります。
年に一度、農場の衛生状態等を見直して、家畜の伝染性疾病の発生の予防に努めましょう。
詳しくは、農林水産省HP: http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/index.html
または、最寄りの家畜保健衛生所、市町村へお尋ねください
家保通信 第313号
1
アルボウイルスによる牛異常産への予防注射はお済みですか?
アルボウイルス(節足動物媒介ウイルス)感染症は、夏季にヌカカ等の吸血昆虫によって媒介されるウイルス病
で、妊娠中の母牛に感染すると、流産や異常産を起こし、畜産経営に多大な損害を及ぼす伝染病です。その主な疾病
としてアカバネ病、アイノウイルス感染症、チュウザン病があげられます。九州地方では、ほぼ毎年のようにアルボ
ウイルスの流行が繰り返され、大規模な発生は約10年ごとに起きています。
有効な予防方法は、ワクチン接種しかありません。ワクチンは、ヌカカ等の
活動開始前(5月頃)までに母牛へ牛異常産3種混合不活化ワクチンを接種す
る必要があります。
また、地域全体でワクチン抗体価を高め、地域内でのウイルス増殖を抑制す
種率は約50%程度と依然低い状況が続いています。このままでは流行を抑え
ることができず、平成10年のような、アカバネ病、アイノウイルス感染症の
大発生を繰り返す危険性があります。
高めよう
ワクチン
接種率!
るために接種率を高めることが重要です。しかしながら、大分県のワクチン接
一般的に、「ある感染症に対する動物集団の免疫率(集団免疫率)が70か
ら75パーセントを超えると、その感染症は流行しない(シャルル・ニコルの
法則)」ことが知られています。そのため、ワクチン接種率を向上させること
が大分県における重要な課題の一つと考えられます。
《アカバネ病》
媒介しているヌカカは
蚊よりも小さいよ!
四肢・脊柱が湾曲した流産胎子
神経症状・起立不能の子牛
《チュウザン病》
独)農研機構HPより
左:コガタアカイエカ
右:ウシヌカカ
神経症状(後弓反張等)を示す子牛
アカバネ病およびチュウザン病の写真:家畜疾病カラーアトラス
大分県畜産協会で牛異常産3種混合不活化ワクチンの接種を行っています。
希望される方は最寄りの農協等へ申し込んで下さい。
○接種時期:3月∼5月
ワクチンを初めて接種する牛は2回接種が必要ですが、翌年からは年1回接種で免疫が得られます。
2
家保通信 第313号
子牛に異常な出 血 は 見 ら れ ま せ ん か ?
2007年ごろからヨーロッパを中心に、2∼4週齢の子牛が出血傾向を呈して死亡する事例が発生しています。
日本でも2007年に北海道で1例発生しており、大分県でも平成24年9月に1例確認されました。
子牛に異常が見られた時は、最寄りの家畜保健衛生所までご連絡ください。
【症状】
◆持続性の高熱
◆耳標装着部などからの出血
◆天然孔からの出血
◆粘膜部等の点状出血(歯茎、目、耳)
◆ほとんどの場合発症から数時間∼数日で死亡
耳介からの出血
目(まぶた)からの出血
はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、
伝染性の可能性は低いと思われます。ヨーロッパで
は、原因の一つにワクチンの初乳への移行が挙げら
れていますが、現在そのワクチンは発売が中止され
ております。もちろん国内では、このワクチンは使
用されていません。
皮膚からの出血(後肢)
写真:VLA ホームページ
《疾病発生情報》
2013年 1月 2日:ネパール
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 1月 4日:中国四川省
口蹄疫(豚、O型)
2013年 1月 6日:ネパール
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 1月 8日:ネパール
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 1月 9日:カンボジア
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 1月14日:ブータン
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 1月25日:香港
高病原性鳥インフルエンザ(野鳥:ユリカモメ)
2013年 1月26日:カンボジア
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
2013年 2月18日:中国広東省
口蹄疫(豚、A型)
2013年 2月19日:中国チベット自治区
口蹄疫(牛、O型)
2013年 2月18,19日:カンボジア
高病原性鳥インフルエンザ(家きん)
○高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫は中国、台湾、カンボジア等で発生が続いています。
○飼養衛生管理基準遵守の徹底の徹底や特定症状の早期発見・通報に万全を期していただくようお願
いいたします。
家保通信 第313号
3
平 成24年度 鶏病 研 修 会 が 開 催 さ れ ま し た !
平成25年2月19日に大分家畜保健衛生所にて、県と鶏病研究会大分県支部の共催で鶏病研修会が開催され、会
員他約40名が出席しました。
この研修会は家きん及びその生産物の衛生に関する知識や技術の向上等を図り、養鶏振興ならびに安全な家きん生
産物の供給に寄与することを目的としています。
今回は、各家畜保健衛生所と畜産研究部から5題の話題提供がありました。また、特別講演として(株)サンダイ
コーの森山保先生から「ワクチンの有効活用」についてご講演いただきました。公演後は、ワクチン接種において日
頃抱えている疑問等の質疑応答が活発に交わされ、有意義な研修会となりました。
話題提供は以下の5題です。
○平成24年度の鳥インフルエンザ対応について
大分家保
安部行倫
○肉用鶏農場でのコクシジウム対策及び温度管理について
豊後大野家保
人見 徹
○防疫作業の困難が予想される管内養鶏農場の見直しについて
玖珠家保
佐藤邦雄
○死亡・衰弱した野鳥・愛玩鳥を確認した場合の対応事例
宇佐家保
加藤洋平
○殺ダニ剤を使わないワクモ防除方法の検討
畜産研究部(豚・鶏チーム)
志村英明
鶏病研究会大分県支部長挨拶
森山先生による特別講演
異状な家畜を発見したら、速やかに家畜保健衛生所へ連絡を!
家畜の病気等についての情報やご相談は
大 分 家 畜 保 健 衛 生 所 〒870−1153
豊後大野家畜保健衛生所 〒879−7111
玖 珠 家 畜 保 健 衛 生 所 〒879−4414
宇 佐 家 畜 保 健 衛 生 所 〒879−1135
大分市大字小野鶴字原442
℡ 097−541−5241
097−542−0086
豊後大野市三重町赤嶺2328−8 ℡ 0974−22−0179
0974−22−7762
玖珠郡玖珠町大字大隈1038−1 ℡ 0973−72−0313
0973−72−4674
宇佐市大字和気1290
℡ 0978−37−0473
0978−37−3110
家保通信は大分県のホームページにも掲載されております
http://www.pref.oita.jp/soshiki/15480/kaho-index.html
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家保通信 第313号
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