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その①…I2S
特設特設 保存版 ご購入はこちら ディジタル・オーディオ・インターフェース事典 機器内コーデック IC との定番インターフェース 保存版 オーディオ通信規格 2 その①…I S メディアに乗せるための 圧縮・変調を行う メディアへ チャネル・ エンコーダ アナログ信号から変調器入力 形式のディジタル信号へ変換 ディジタル 信号 ソース・ エンコーダ アナログ 信号 入力 (a)入力 メディア から チャネル・ デコーダ 岡野 彰文 ディジタル 信号 ソース・ デコーダ アナログ 信号 出力 メディアのフォーマット からの伸張・復調を行う 復調された信号を アナログに変換 (b)出力 図 1 ディジタル・オーディオ・システムの一般的な構成 1982 年にコンパクトディスク(CD)が量産化され, 本格的な民生用ディジタル・オーディオ時代が到来し ました.これにより高音質な音楽をより手軽に扱える 時代になりました. それから 30 年あまりがたち,ディジタル・オーディ オ信号を手軽に扱えるマイコン環境が整いました.ま た,よ り 高 音 質 を 求 め る ユ ー ザ の た め に ハ イ レ ゾ リューション・オーディオ(ハイレゾ)などのフォー マットが流行し,それをサポートする部品の入手性も 良くなり,「自作」する人も増えてきました. ここではこのディジタル・オーディオのデータを転 送するインターフェース・フォーマットについて解説 します. ディジタル・オーディオ・システムの データ転送 ● 基本構成 ディジタル・オーディオ・システムの一般的な構成 を図 1 に示します. CD や放送,インターネットなどのデータを読み込 み,ディジタルのオーディオ・データに変換する部分 をチャネル・デコーダといいます.ディジタルのオー ディオ・データをアナログ信号に変換する部分をソー 116 ス・デコーダと呼びます. 記録・配信側のシステムでは,それぞれチャネル・ エンコーダ,ソース・エンコーダと呼ばれます. ● チャネル - ソース間を PCM データが流れる チャネル・エンコーダ / デコーダは,モジュレータ / デモジュレータとも呼ばれ,メディアに必要なフォー マットへの変換を行います.チャネル・エンコーダ / デコーダとソース・エンコーダ / デコーダの間では, ディジタル・オーディオ・データそのものが流れるこ とになります(図 2) . ディジタル・オーディオ・データには,PCMデータ が一般的に用いられます.一定のサンプリング周波数 で一定の量子化が行われたデータで,このデータが常 に一方向に流れます.例えば CD では,44.1kHz でサ ンプリングされた 16 ビットのオーディオ・データが 2 チャネル分(1.4112Mbps)流れることになります(図3) . ディジタル・オーディオ・データを効率良く流すた めに考えられたのが,ディジタル・オーディオ用のシ リアル・データ転送フォーマットです.大きく分けて チップ間用のフォーマットと機器間用フォーマットの 2 種類があります(図 4) . 2015 年 12 月号