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LT-X / LT-XL形
新製品 Compact Ball Spline コンパクトボールスプライン LT-X / LT-XL / LF-X / LF-XL リニアブッシュと同 等 の ナット外 径 寸 法 転 がり抵 抗 変 動 が 小さく安 定した動き , CATALOG No.392-1 Compact Ball Spline LT-X / LT-XL / LF-X / LF-XL 装置のコンパクト化・高剛性・ 高速化を実現 コンパクトなナット形状 新循環経路により既存形番LT/LFより ナット形状がコンパクトです。 また、ナット外径がリニアブッシュと同一です。 ●ナット寸法比較 (LT-X・リニアブッシュLM・LT) 4 LT-X形 8 5 10 10 12 13.6 15 20 6 12 12 14 17.6 19 25 8 15 15 16 23.8 24 25 10 19 19 21 30.8 29 33 13 23 23 24 32.4 32 36 16 28 28 31 46.4 37 50 20 32 32 35 59 42 63 25 40 40 42 67 59 71 30 45 45 47 75.6 64 80 軸径 LT-X形(当社従来品LT形との比較) LT-X形 当社従来品LT形 単位:mm 外径 LM形 8 LT形 10 LT-X形 12 全長 LM形 12 LT形 16 ●ナット寸法比較 (LT-XL・リニアブッシュLM-L・LT) 単位:mm LT形 ̶ LT-XL形 24.6 全長 LM-L形 29 LT形 ̶ 5 LT-XL形 10 外径 LM-L形 10 6 12 12 ̶ 28.6 35 ̶ 8 15 15 ̶ 35.6 45 ̶ 軸径 LT-X / LT-XL 形 円筒形 LT-X形 ナット外径がストレートな円筒形状で、 トルクを伝達する場合は、 キーを打込んで使用する最もコンパクトなタイプです。 1 円筒形ロングタイプ LT-XL形 LT-X形と同一外径でナットを長くしたタイプです。 [LT5XL, LT6XL, LT8XL] LT-X形の許容を超えたトルクやオーバーハング荷重、モーメントが かかる場合に適しています。 高剛性の装置設計が可能 高速対応 既存形番LT/LFに比べ同等のナット外径でスプ ライン軸径が1サイズ上がるため、剛性アップが 可能です。 新循環経路により最適なボール循環となり、 高速動作を実現しました。 同じナット外径(φ10)での剛性比較 0.008 荷重負荷位置 傾き[tanθ] 0.006 高速耐久試験 LT4 ● (当社従来品) 傾きθ LT5X 試験方法 項目 内容 使用形番 LT20X 0.004 0.002 ● 0.0 0.1 0.2 0.3 負荷モーメント[N・m] 0.4 0.5 速度 2m/s 加速度 49m/s 2 潤滑剤 リチウム石けん基グリース(AFB-LFグリース) ストローク 650mm 姿勢 水平 試験結果 10,000km走行後、異常なし 滑らかな動作 ● 試験結果 LT16X ● 試験方法 項目 内容 使用形番 LT16X / LT16 速度 10mm/s 潤滑剤 リチウム石けん基グリース (AFB-LFグリース) 姿勢 抵抗値[N] 転がり抵抗値測定試験 LT16 6 6 4 4 抵抗値[N] 既存形番LT/LFに比べ摺動抵抗の 変動が減少しました。 2 0 0 水平 50 100 ストローク[mm] 150 2 0 0 50 100 150 200 ストローク[mm] LF-X / LF-XL 形 フランジ形 LF-X形 フランジを利用してハウジングにボルトで固定できるので、組付け が簡単です。ハウジングにキー溝加工すると変形のおそれがある 箇所やハウジングの幅が狭い箇所に適しています。 フランジ形ロングタイプ LF-XL形 LF-X形と同一外径でナットを長くしたタイプです。 [LF5XL, LF6XL, LF8XL] LF-X形の許容を超えたトルクやオーバーハング荷重、モーメントが かかる場合に適しています。 2 精度規格 表2 A 表3 A 表2 B 表1A-B スプライン外筒 A B 表3 B 部品取付部 部品取付部 支持部 スプライン部 支持部 表4A-B 図1 ボールスプライン精度測定項目 表1 スプライン軸の支持部に対するスプライン外筒外径の振れ 並級 上級 精密級 26 57※3 — — — — — — — 精密級 46 89※2 114 — — — — — — 上級 72 133 171 214 — — — — — 並級 26 — — — — — — — — 25,30 精密級 精密級 46 — — — — — — — — 13,16,20 上級 上級 72 133※1 — — — — — — — 振れ(MAX) [μm] 10 並級 並級 200 315 400 500 630 800 1000 1250 精密級 こえる — 6,8 上級 スプライン軸全長 (mm) 4,5 並級 呼び軸径 59 83 103 123 151 190 — — — 36 54 68 82 102 — — — — 20 32 41 51 — — — — — 56 71 83 95 112 137 170 — — 34 45 53 62 75 92 115 — — 18 25 31 38 46 58 75 — — 53 58 70 78 88 103 124 151 190 32 39 44 50 57 68 83 102 130 18 21 25 29 34 42 52 65 85 以下 200 315 400 500 630 800 1000 1250 1600 ※1 #4は除く。#5は250mmまで適用する。 ※2 #6は250mmまで適用する。 ※3 #6は除く。 表2 軸の支持部に対する軸部端面の直角度 精度 呼び軸径 4,5,6,8,10 13,16,20 25,30 並級 22 27 33 直角度 (MAX) [μm] 上級 (H) 精密級(P) 9 6 11 8 13 9 表3 軸の支持部に対する部品取付部の同軸度 精度 呼び軸径 4,5,6,8 10 13,16,20 25,30 並級 33 41 46 53 同軸度(MAX) [μm] 上級(H) 精密級 (P) 14 8 17 10 19 12 22 13 表4 軸の支持部に対するフランジ取付面の直角度 精度 呼び軸径 4,5,6,8 10,13 16,20,25,30 並級 27 33 39 直角度 (MAX) [μm] 上級 (H) 精密級(P) 11 8 13 9 16 11 ※LF-X形のみ適用 回転方向すきま LT-X/LT-XL、LF-X/LF-XL形では円周方向のすきまの総和を回転方向すきまとして規格化しています。 表5 回転方向すきま 回転方向すきま 図2 回転方向すきまの測定 3 呼び軸径 4 5 6 8 10 13 16 20 25 30 普通 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –2 ~ +1 –3 ~ +1 –3 ~ +1 回転方向すきま CLすきま –6 ~ –2 –6 ~ –2 –6 ~ –2 –6 ~ –2 –4 ~ –2 –4 ~ –2 –5 ~ –2 –5 ~ –2 –7 ~ –3 –7 ~ –3 単位:μm CMすきま ––––– ––––– ––––– ––––– ––––– ––––– –8 ~ –5 –8 ~ –5 –11 ~ –7 –11 ~ –7 スプライン軸断面形状 スプライン軸断面形状 φ d φD 0 呼び軸径 小径 φd 大径 φD0 ボール中心径 φdp 質量(g/m) dp φ d φ φD 0 dp φd4 φ 5 4.5 5 5.5 150 6 5.4 6 6.6 210 8 7 8 8.6 380 10 8.6 10 10.7 590 13 11.3 13 13.8 1010 単位:mm 16 13.9 16 17.1 1520 20 17.9 20 21.1 2410 25 22.4 25 26.4 3710 20 17.9 20 21.1 10 1790 25 22.4 25 26.4 12 2820 20 17.9 20 21.1 14 1190 25 22.4 25 26.4 18 1700 中空スプライン軸断面形状(Kタイプ) 呼び軸径 小径 φd 大径 φD0 ボール中心径 φdp 穴径 φd4 質量 (g/m) 4 — — — — — 5 — — — — — 6 — — — — — 8 — — — — — 10 8.6 10 10.7 4 490 13 11.3 13 13.8 5 850 30 27 30 31.6 5370 単位:mm 16 13.9 16 17.1 7 1220 30 27 30 31.6 16 3780 φ d Kタイプ(厚肉) 4 3.6 4 4.4 100 φD 中空スプライン軸断面形状(Nタイプ) 0 dp φ φd4 Nタイプ(薄肉) 図3 各スプライン軸の断面形状 呼び軸径 小径 φd 大径 φD0 ボール中心径 φdp 穴径 φd4 質量 (g/m) 4 — — — — — 5 — — — — — 6 — — — — — 8 — — — — — 10 — — — — — 13 — — — — — 16 13.9 16 17.1 11 770 単位:mm 30 27 30 31.6 21 2630 表6にスプライン軸の断面係数(Z)、極断面係数(Zp)、極断面二次モーメント(Ip)、断面二次モーメント(I)を示し ます。 表6 スプライン軸の断面特性 呼び軸径 4 5 6 8 10 13 16 20 25 30 中実 中実 中実 中実 中実 Kタイプ 中実 Kタイプ 中実 Kタイプ Nタイプ 中実 Kタイプ Nタイプ 中実 Kタイプ Nタイプ 中実 Kタイプ Nタイプ 断面係数 Z ㎜3 5.7 11.3 19.6 45.0 86.5 84.0 191.3 186.5 350.8 335.6 258.6 716.5 666.6 524.7 1404.2 1321.4 985.2 2444.1 2226.4 1798.0 極断面係数 Zp ㎜3 11.8 23.3 40.4 93.9 183.8 178.6 405.3 395.6 749.7 719.5 565.4 1498.5 1398.7 1114.9 2932.9 2767.4 2094.8 5086.3 4650.9 3794.2 極断面二次モーメント Ip ㎜4 23.2 57.2 119.1 366.2 896.9 871.7 2574.6 2513.2 5844.5 5608.8 4407.2 14731.7 13749.9 10960.2 36067.4 34031.6 25761.4 75160.0 68726.1 56067.4 断面二次モーメント I ㎜4 11.2 27.7 57.7 175.6 422.3 409.7 1215.3 1184.6 2734.3 2616.4 2015.6 7043.9 6553.0 5158.1 17268.2 16250.3 12115.2 36115.8 32898.8 26569.7 4 スプライン軸の強度設計 スプライン軸は、ラジアル荷重やトルクを受けることができる複合軸ですが、荷重やトルクが大きい場合は、スプライ ン軸の強度を考慮する必要があります。 【曲げを受けるスプライン軸】 【ねじりを受けるスプライン軸】 スプライン軸に曲げ荷重が作用する場合、 (1)式によ りスプライン軸径を求めます。 M = σ • Z および Z = M σ T T = τa• ZP および ZP = τa …………(1) M :スプライン軸に作用する最大曲げモーメント(N・mm) σ :スプライン軸の許容曲げ応力 (98N/mm2) Z :スプライン軸の断面係数(表6参照) (mm3) [参考]断面係数(円) Z= スプライン軸にねじり荷重が作用する場合、 (2)式に よりスプライン軸径を求めます。 …………(2) T :最大ねじりモーメント (N・mm) (49N/mm2) τa:スプライン軸の許容ねじり応力 (mm3) Zp:スプライン軸の極断面係数(表6参照) [参考]極断面係数(円) π・d3 ZP = 32 Z :断面係数 d :軸外径 (mm3) (mm) π・d3 16 ZP:極断面係数 d :軸外径 (mm3) (mm) T:ねじりモーメント M:曲げ モーメント 【ねじりと曲げを同時に受ける場合】 スプライン軸に曲げ荷重とねじり荷重が同時に作用する場合、相当曲げモーメント(M e)と相当ねじりモーメン ト(Te)を考えて、別々にスプライン軸の太さを計算し、その大きい方の値をとります。 相当曲げモーメント 2 Me = 2 M+ M +T M = 2 2 1+ 1+ Me = σ • Z T M 2 …………(3) 相当ねじりモーメント Te = M + T = M • 1 + 2 2 Te = τa • Zp T M 2 …………(4) 【スプライン軸のねじれこわさ】 スプライン軸のねじれこわさは、 スプライン軸の長さ1mに対するねじれ角で表され、 1°/4ぐらいに制限します。 θ = 57.3 軸のこわさ = θ L G ℓ Ip 5 T•L G • IP L …………(5) ねじれ角 θ・ℓ 1° = < L 4 単位長さ :ねじれ角 (°) :スプライン軸長さ (mm) :横弾性係数 (7.9×104N/mm2) :単位長さ (1000mm) :極断面2次モーメント(表6参照) (mm4) A B B' θ 【スプライン軸のたわみとたわみ角】 スプライン軸のたわみとたわみ角は、それぞれの条件に合った計算式を用い算出する必要があります。表7にそ れぞれの条件における計算式を示します。 表7 たわみ・たわみ角計算式 支持 方法 δmax 両 端 固 定 δmax 両 端 自 由 δmax 両 端 固 定 P 3 Pℓ = 48EI δmax P 3 δmax = Pℓ 192EI 等分布荷重 p δmax = 5pℓ 384EI δmax = pℓ 384EI i2 Pℓ 16EI i1 = 0 i2 = 0 4 3 i2 = pℓ 24EI 等分布荷重 p 4 P δ max ℓ 2 i1 = δ max 3 δmax M0 2 δmax = ℓ/2 M0 i2 δmax ℓ 3M0ℓ 216EI 2 δmax M0ℓ = 216EI ℓ δmax:最大たわみ(mm) M0:モーメント(N・mm) ℓ:スパン (mm) I:断面2次モーメント(表6参照) (mm4) i1:荷重作用点におけるたわみ角 pℓ 6EI i2 = 0 i1 ℓ/2 i1 4 Pℓ 2EI i2 = 0 pℓ = 8EI δmax ℓ i1 i1 = i1 等分布荷重p i2 = 0 Pℓ = 3EI 3 δmax ℓ δmax 2 i2 = ℓ/2 ℓ δ max 両 端 固 定 i1 = 0 i2 ℓ 一 端 固 定 たわみ角計算式 ℓ/2 一 端 固 定 両 端 自 由 たわみ計算式 ℓ δ max 両 端 自 由 使用条件 i1 = M0ℓ 12EI i2 = M0ℓ 24EI i1 = M0ℓ 16EI i2 = 0 i2:支持点におけるたわみ角 P:集中荷重(N) p:等分布荷重(N/mm) 5 2 ) E:縦弾性係数2.06×10(N/mm 6 【スプライン軸の危険速度】 ボールスプライン軸を回転させ動力伝達用に使用する場合、スプライン軸の回転数が高くなるとスプライン軸の 固有振動数に近づき、共振をおこして運動不能になることがあります。従って、最高回転数は危険速度以下の回転 数として共振を生じない程度におさえる必要があります。 危険速度は (6)式により求められます。 (安全係数として0.8を乗じてあります。) 共振点をこえて使用する場合や、共振点付近で使用する場合は、スプライン軸径を再検討してください。 ●危険速度 60λ E 10 •I Nc = 2 • γ•A 2π •ℓb 0.8 …(6) Nc ℓb E I (min-1) (mm) (2.06×105N/mm2) (mm4) 2 3 :危険速度 :取付間距離 :ヤング率 :軸の最小断面2次モーメント π I = d 4 d:小径 64 γ (mm) (7.85×10-6kg/mm3) :密度(比重) π A = d 2 d:小径 4 A λ (mm) (mm2) :スプライン軸断面積 :取付方法による係数 (1)固定‒自由 λ=1.875 (2)支持‒支持 λ=3.142 (3)固定‒支持 λ=3.927 (4)固定‒固定 λ=4.73 固定 自由 支持 支持―支持 固定―自由 固定 支持 固定―支持 7 支持 固定 固定 固定―固定 寿命の予測 ●静的安全係数の算出 ボールスプラインに作用する荷重を算出する場合には、寿命計算に使う平均荷重と、静的安全係数の算出に使う最大荷重を算 出する必要があります。特に、起動停止が激しい場合や、衝撃荷重が作用する場合、オーバーハング荷重によるモーメントやト ルクが大きく作用する場合などには、思わぬ大荷重が作用することがあります。形番を選定する際には、その最大荷重(停止 時、動作時にかかわらず)に対して適しているかどうか確認する必要があります。下表に静的安全係数の基準値を示します。 fs = fT・fc・C0 ………(7) Pmax fs :静的安全係数 :基本静定格荷重※ Co Pmax :最大負荷荷重 (N) (N) fT fC :温度係数 :接触係数 各係数については総合カタログを参照ください。 ※基本静定格荷重とは最大応力を受けている接触部において、ボールの永久変形量と転動溝の永久変形量との和が、ボールの直径の 0.0001倍になるような方向と大きさの一定した静止荷重を言います。 表8 静的安全係数(fs)基準値 使用機械 一般産業機械 fsの下限 3.0∼6.0 4.0∼7.0 5.0∼8.0 荷 重 条 件 振動・衝撃のない場合 振動・衝撃が作用する場合 複合荷重で振動・衝撃が作用する場合 ※静的安全係数の基準値は、 使用環境、潤滑状態、 取り付け部の精度や剛性等の使用条件により異なる場合があります。 【定格寿命】 ボールスプラインの寿命は、同じように製作されたものを同一運転条件で使用しても、バラツキがあります。この ためボールスプラインの寿命を求める目安として、つぎのように定義された定格寿命を使用します。 定格寿命とは、一群の同じボールスプラインを同じ条件で個々に運動させたとき、そのうちの90%がフレーキン グ(金属表面のうろこ状のはく離)をおこすことなく到達できる総走行距離をいいます。 【定格寿命の算出】 ボールスプラインは、トルクを負荷しながら運動する場合と、ラジアル荷重を負荷しながら運動する場合および モーメントを負荷した場合に分けられ、定格寿命は(8)∼(12)式によりそれぞれ求められます。 (各負荷方向の 基本定格荷重は各形番の寸法表中に記載されています。) ●トルク負荷の場合 L= fT • fC CT • fW TC Pc (N) 3 50 ………(8) Tc (N•m) ●ラジアル荷重負荷の場合 L= fT • fC C • fW PC L CT TC C :定格寿命 :基本動定格トルク :計算負荷トルク :基本動定格荷重 3 50 ………(9) (km) (N・m) (N・m) (N) PC fT fC fW :計算ラジアル荷重 :温度係数 :接触係数 :荷重係数 (N) 各係数については総合カタログを参照ください。 8 ●寿命時間の算出 前記の式で定格寿命(L)が求められるとストローク長さと毎分往復回数が一定の場合、寿命時間は(10)式によ り求められます。 Lh = 2 L ℓS 10 n1 Lh ℓS n1 3 ………(10) 60 :寿命時間 :ストローク長さ :毎分往復回数 (h) (m) (min-1) ●トルクとラジアル荷重を同時負荷の場合 トルクとラジアル荷重を同時に負荷する場合は、 (11)式により等価ラジアル荷重を求めて定格寿命を算出しま す。 3 4•TC 10 PE = P C + i• dp •cosα ………(11) PE :等価ラジアル荷重 cosα :接触角 i=負荷条数 α=65° i=2 dp :ボール中心径 (N) (mm) ●ナット1個または2個密着使用でモーメント負荷の場合 (12)式により等価ラジアル荷重を求めて定格寿命を算出します。 Pu = K•M Pu K M ………(12) :等価ラジアル荷重 (モーメント負荷による) :等価係数 :負荷モーメント (N) (N・mm) ただし、Mは静的許容モーメント内とします。 ●モーメントとラジアル荷重を同時負荷の場合 ラジアル荷重と等価ラジアル荷重の総和より定格寿命を算出します。 ■モーメント等価係数 表11 モーメント等価係数 呼び形番 LT4X LT/LF5X LT/LF5XL LT/LF6X LT/LF6XL LT/LF8X LT/LF8XL LT/LF10X LT/LF13X LT/LF16X LT/LF20X LT/LF25X LT/LF30X 9 ナット1個 0.995 0.980 0.430 0.660 0.360 0.420 0.210 0.251 0.241 0.173 0.129 0.114 0.101 等価係数:K ナット2個密着 シール無し 0.1688 0.1563 0.0925 0.1242 0.0792 0.0783 0.0512 0.0517 0.0462 0.0352 0.0275 0.0242 0.0220 ナット2個密着 シール有り 0.1350 0.1250 0.0740 0.0993 0.0633 0.0626 0.0409 0.0470 0.0420 0.0320 0.0250 0.0220 0.0200 MEMO 10 LT-X / LT-XL L(シール付全長) L(シール付全長) L2 φD φD t t 120° L2 R0 b φD0 φD0 2-φd0通シ 2-φd0通シ L1(シール無全長) L1(シール無全長) LT5X・LT5XL・LT6X LT6XL・LT8X・LT8XL LT4X スプライン軸径 ナ ッ ト 寸 法 外 径 呼び形番 D0 h7 D 4 8 5 10 6 12 8 15 LT10X 10 19 LT13X 13 23 LT16X 16 28 LT20X 20 32 LT25X 25 40 LT30X 30 45 LT4X LT5X LT5XL LT6X LT6XL LT8X LT8XL 許容差 0 –0.009 0 –0.009 0 –0.009 0 –0.011 0 –0.013 0 –0.013 0 –0.013 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.016 長 さ L L1 (シール付) (シール無) 回転方向 すきま記号 1軸に付くスプラインナットの個数 (1個の場合は表示しない) 11 L2 b H8 t ℓ0 d0 7.5 — 1 — 1 2 1.2 4.7 2 1.2 6 2.5 1.2 8 12 15 26 19 30 25 40 13.6 24.6 17.6 28.6 23.8 38.8 7.3 18.3 10.2 21.2 14.6 29.6 33 30.8 23.9 3 1.5 13 1.5 36 32.4 24 3 1.5 15 1.5 50 46.4 35.4 3.5 2 17.5 2 63 59 47.4 4 2.5 29 2 71 67 52.6 4 2.5 36 3 80 75.6 59.6 4 2.5 42 3 2 LT20X UU CL +700L P K 防塵用 部品記号 給脂穴 14.4 呼び形番の構成例 呼び形番 キー溝寸法 中空軸記号 精度記号 スプライン軸全長 (mm表示) 1 1 1 1 1 1 L L1 L2 R0 t b φD φD0 2-φd0 LT10X∼30X 単位:mm 基本定格トルク 基本定格荷重 静的許容モーメント 質量 MA1 MA2 (シール有) MA2 (シール無) スプライン ナット注) (g) CT [N・m] C0T [N・m] C [kN] C0 [kN] [N・m] [N・m] [N・m] 0.49 0.82 0.42 0.70 0.84 6.2 5.0 2.2 0.82 1.59 1.73 2.81 6.00 10.10 1.25 3.20 2.77 5.54 9.23 19.4 0.56 1.09 0.98 1.60 1.39 2.35 0.85 2.19 1.58 3.15 2.15 4.53 1.04 6.11 2.85 10.6 5.13 21.1 8.2 35.5 19.0 59.8 34.3 110.9 6.6 28.4 15.2 47.8 27.4 88.7 3.3 8 6.6 13.3 14.3 24.3 9.41 17.3 2.94 5.40 21.5 114 104 30 17.1 28.7 4.16 6.96 28.9 164 149 40 42.9 68.6 8.40 77.4 419 381 81 66.4 13.4 117 10.5 18.6 144 735 669 130 125 207 15.9 26.2 230 1183 1077 235 196 319 20.8 34.0 335 1714 1560 295 注) スプラインナットの質量は、シールなしの質量です。 スプライン軸最大製作長さ 単位:mm 呼び軸径 4 5 6 8 10 13 16 20 25 30 精度 並級(無記号) 上級 (H) 精密級 (P) 200 200 200 250 200 200 315 250 200 500 400 315 1000 630 500 1000 800 630 2000 1000 1000 2000 1500 1000 3000 1500 1000 3000 1600 1250 12 LF-X / LF-XL E B 2-φd1通シ L(シール付全長) L2 E L(シール付全長) L2 4-φd1通シ H H F φD1 φD1 D PC φD D PC φD φD0 φD0 2-φd0 45° 45° L1(シール無全長) L1(シール無全長) E1 E1 LF4X LF5X・LF5XL・LF6X・LF6XL・LF8X・LF8XL スプライン軸径 ナ ッ ト 寸 法 外 径 呼び形番 LF4X LF5X LF5XL LF6X LF6XL LF8X LF8XL D0 h7 D 4 8 5 10 6 12 8 15 LF10X 10 19 LF13X 13 23 LF16X 16 28 LF20X 20 32 LF25X 25 40 LF30X 30 45 許容差 フランジ 外径 長 さ L L1 (シール付)(シール無) 0 –0.009 0 –0.009 0 –0.009 0 –0.011 0 –0.013 0 –0.013 0 –0.013 0 –0.016 0 –0.016 0 –0.016 L2 D1 H F 7.5 20 2.5 − PCD d1×d2×h − 15 3.4通し − 6.55 5.35 1 17 3.4通し 7.1 6.4 1 19 3.4通し 9 8.4 1.5 22 3.4通し E1 15 26 19 30 25 40 13.6 24.6 17.6 28.6 23.8 38.8 7.3 18.3 10.2 21.2 14.6 29.6 33 30.8 23.9 39 6 5.95 10.55 9.45 1.5 29 4.5×8×4.4 36 32.4 24 43 6 6 1.5 33 4.5×8×4.4 50 46.4 35.4 48 6 11.7 13.3 11.5 2 38 4.5×8×4.4 63 59 47.4 54 8 15.7 15.8 13.8 2 43 5.5×9.5×5.4 71 67 52.6 62 8 18.3 17.2 15.2 3 51 5.5×9.5×5.4 80 75.6 59.6 74 10 19.8 20.2 18 3 60 6.6×11×6.5 防塵用 部品記号 回転方向 すきま記号 13 d0 E 12 23 25 28 2 LF20X UU CL +700L P K 1軸に付くスプラインナットの個数 (1個の場合は表示しない) 取付穴 14.4 呼び形番の構成例 呼び形番 給脂穴 中空軸記号 精度記号 スプライン軸全長 (mm表示) − 2.7 6.5 2.4 2.7 7.9 3.5 3.8 11 5.95 4.74 12 10.2 L L1 L2 E E1 45° 45° H F φD1 φD0 φD PCD 2-φd0 4-φd1×φd2×h LF10X∼30X 単位:mm 基本定格トルク 基本定格荷重 静的許容モーメント MA1 質量 MA2 (シール有) MA2 (シール無) スプライン ナット注) (g) CT [N・m] C0T [N・m] C [kN] C0 [kN] [N・m] [N・m] [N・m] 0.49 0.82 0.42 0.70 0.84 6.2 5.0 4.7 0.82 1.59 1.73 2.81 6.00 10.10 1.25 3.20 2.77 5.54 9.23 19.4 0.56 1.09 0.98 1.60 1.39 2.35 0.85 2.19 1.58 3.15 2.15 4.53 1.04 6.11 2.85 10.6 5.13 21.1 8.2 35.5 19.0 59.8 34.3 110.9 6.6 28.4 15.2 47.8 27.4 88.7 9.9 14.6 13.8 20.5 26.5 36.5 9.41 17.3 2.94 5.40 21.5 114 104 66 17.1 28.7 4.16 6.96 28.9 164 149 82 42.9 68.6 8.40 77.4 419 381 131 66.4 13.4 117 10.5 18.6 144 735 669 212 125 207 15.9 26.2 230 1183 1077 335 196 319 20.8 34.0 335 1714 1560 489 注) スプラインナットの質量は、シールなしの質量です。 スプライン軸最大製作長さ 単位:mm 呼び軸径 4 5 6 8 10 13 16 20 25 30 精度 並級(無記号) 上級 (H) 精密級 (P) 200 200 200 250 200 200 315 250 200 500 400 315 1000 630 500 1000 800 630 2000 1000 1000 2000 1500 1000 3000 1500 1000 3000 1600 1250 14 コンパクトボールスプライン ご使用上の注意 ●取扱い 重量 (20kg以上)のある製品を運搬する際は、2人以上または運搬器具を使用しておこなってください。けがや破損の原因となります。 各部を分解しないでください。機能が損失する原因となります。 スプラインナットおよびスプライン軸を傾けますと、自重で落下する場合がありますのでご注意ください。 ボールスプラインを落下させたり、叩いたりしないでください。けがや破損の原因となります。また、衝撃を与えた場合、外観に破損が見られなくとも機能を損失する可能性があります。 組立時には、スプラインナットをスプライン軸から抜かないように作業をおこなってください。 製品を扱う場合は、必要に応じて保護手袋、安全靴等を着用して安全を確保してください。 ●使用上の注意 切り粉やクーラントなどの異物の流入のないようご注意ください。破損の原因となります。 切り粉、クーラント、腐食性のある溶剤、水などが製品内部に流入するような環境下で使用される場合は、ジャバラまたはカバー等により製品への流入を避けてください。 80℃を超えての使用は避けてください。耐熱仕様を除き、この温度を超えると樹脂、ゴム部品が変形、損傷する恐れがあります。 切り粉などの異物が付着した場合は、洗浄した後、潤滑剤を再封入してください。 微少ストロークの場合は、転動溝とボールの接触面に油膜が形成されにくく、フレッチングを生じることがありますので耐フレッチング性に優れたグリース をご使用ください。また、定期的にスプラインナット長さ程度のストローク移動を加えることにより転動溝とボールに油膜を形成させることを推奨します。 製品に位置決め部品(ピン、キー等)を無理に打ち込まないでください。転動溝に圧痕が生じ機能を損失する原因となります。 スプライン軸の支持部とスプラインナットの芯違いや倒れがあると極端に寿命が短くなる場合がありますので、取付部品、組付精度には十分ご注意ください。 ボールが抜けたままでスプラインナットをスプライン軸に挿入し使用した場合、早期破損の要因となります。 ボールがスプラインナットから脱落した場合は、そのまま使用せずTHKまでお問い合わせください。 スプライン軸をスプラインナットに組込む場合は、スプライン軸とスプラインナットに合わせマークがありますので、位置関係を確認しながら、こじらないように挿入してください。無 理に押込むとボールが脱落する恐れがあるためご注意ください。シール付きや、予圧を与えてあるスプラインナットに挿入するときは、スプライン軸外径に潤滑剤を塗布してください。 スプラインナットをハウジングに組込む場合に、側板やエンドキャップ、シールを叩かないよう治具を用いて静かに挿入してください。 取付部材の剛性不足および取付面精度が悪いと、ボールスプラインに予期せぬ荷重が作用し、早期破損の原因となります。したがって、ハウジングや ベースの剛性、精度について十分検討ください。 フランジ付ボールスプラインにノック穴等の追加工を行う場合は、THKにお問い合わせください。 ●潤滑 防 油はよく拭き取り、潤滑剤を封入してからお使いください。 異なる潤滑剤を混合しての使用は避けてください。増ちょう剤が同種類のグリースでも、添加剤などが異なることにより、お互いに悪影響を及ぼす恐れがあります。 常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温、高温などの特殊環境下で使用される場合は、仕様、環境に適したグリースをご使用ください。 グリースニップル、油穴が付いていない製品を潤滑する場合には、転動溝に直接潤滑剤を塗布し、内部にグリースが入るよう慣らしストロークを数度おこなってください。 温度によりグリースのちょう度は変化します。ちょう度の変化によってボールスプラインの 動抵抗やトルクも変化しますのでご注意ください。 給脂後はグリースの攪拌抵抗によりボールスプラインの 動抵抗やトルクが増大する可能性があります。必ず慣らし運転を行い、グリースを十分なじ ませてから、機械の運転をおこなってください。 給脂直後は余分なグリースが周囲に飛び散る可能性がありますので、必要に応じて拭き取ってご使用ください。 グリースは使用時間とともに性状は劣化し潤滑性能は低下します。使用頻度に応じたグリース点検と補給が必要です。 使用条件や使用環境により給脂間隔が異なりますが、走行距離100km(3∼6ヶ月) を目安に給脂してください。最終的な給脂間隔、量は実機にて設定願います。 油潤滑にて使用される場合、ボールスプラインの取付姿勢によっては潤滑油が行き渡らないことがありますので、事前にTHKにお問い合わせください。 ●保管 ボールスプラインは、弊社の梱包および荷姿で、高温、低温、多湿を避け、水平な状態で室内に保管してください。 長期間保管された製品は内部の潤滑剤が経時劣化していることがありますので、潤滑剤を再給脂してからご使用ください。 ●廃棄 製品を処分する場合は産業廃棄物として適切な廃棄処置をおこなってください。 ●本カタログ記載の図・写真と実際の製品とでは異なる場合があります。 ●改良のため予告なしに外観、仕様等変更することがありますので、 ご採用の時は事前にお問い合わせください。 ●カタログの制作には慎重を期しておりますが、誤字・脱字等により生じた損害については、責任を負いかねますのでご了承ください。 ●弊社製品・技術の輸出及び輸出の為の販売につきましては、外国為替及び外国貿易法、及びその他の法令の遵守を基本方針としております。 尚、弊社製品の単品での輸出については、予めご相談ください。 無断転載を禁ずる Global site : http:/ /www.thk.com/ 東日本第一営業統括部 東 京 支 店 TEL 03(5434)0341 上 野 支 店 TEL 03(5812)2071 川 越 支 店 TEL 049(224)7180 仙 台 支 店 TEL 022(206)1301 秋田営業所 TEL 018(892)6061 宇都宮支店 TEL 028(683)2225 長 岡 支 店 TEL 0258(37)1011 日 立 支 店 TEL 029(271)9311 東日本第二営業統括部 東日本OFC TEL 046(228)4070 八王子支店 TEL 042(645)8101 厚 木 支 店 TEL 046(229)0808 静 岡 支 店 TEL 054(251)8261 沼津営業所 TEL 055(924)4001 浜 松 支 店 TEL 053(413)7871 甲 府 支 店 TEL 055(273)6827 諏 訪 支 店 TEL 0266(53)1144 上田営業所 TEL 0268(23)8506 FAX 03(5434)0345 FAX 03(3832)3051 FAX 049(225)3187 FAX 022(206)1305 FAX 018(839)9560 FAX 028(663)4113 FAX 0258(37)0853 FAX 029(271)9313 FAX 046(228)4077 FAX 042(646)0509 FAX 046(229)0809 FAX 054(251)8265 FAX 055(923)4854 FAX 053(413)7874 FAX 055(273)1159 FAX 0266(53)1146 FAX 0268(23)8507 ※東日本OFCは八王子・厚木・諏訪支店エリアのお 客様が対象となります。それ以外のエリアのお客 様は各支店・営業所へお問い合わせ下さい。 中部営業統括部 中部テクニカルサポート TEL 0566(82)3035 中 部 O F C TEL 052(857)0311 名古屋支店 TEL 052(883)0851 豊 田 支 店 TEL 0566(82)3007 小 牧 支 店 TEL 0568(72)2031 金 沢 支 店 TEL 076(238)6158 FAX 0566(82)3938 FAX 052(857)0315 FAX 052(883)0855 FAX 0566(82)3870 FAX 0568(73)1894 FAX 076(238)0246 西日本第一営業統括部 西日本OFC TEL 077(553)6301 大 阪 支 店 TEL 06(6222)8211 京 滋 支 店 TEL 077(553)2431 神 戸 支 店 TEL 078(325)3621 FAX 077(553)6341 FAX 06(6222)8212 FAX 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