Comments
Description
Transcript
日中英対訳論語 【第20号】
日中英対訳論語 RON GO ご意見・ご 意見・ご感想 ・ご感想は 感想は こちらまで ↓↓↓ [email protected] 日本語 現代語訳 教訓 中国語 英語 【第20号】 IECでは、孔子(Confucius)の「論語(Rongo)」中の有名な句を、日本語・中 国語(原文)・英語の対訳にてご紹介していきます。これは、『言葉を通じたコミュニ ケーションをはかるには、まず文化と心の理解が不可欠』との思いから企画したもの で、毎週1回、全120回にわたり掲載していく予定です。 各句の末尾には、IEC編集部(久井)が、勝手気ままに連想した一文を掲載していま す。もちろん、これには皆様にて百人百様の連想があるはずです。よろしければ、皆 様ご自身の”気ままな連想”、もしくはコメントを、左記メールまでお寄せ下さいます ようお願い申し上げます。 なお、過去の日中英対訳論語は、IECのホームページにてご覧になれます。 皆様の連想も含めた形で、ここに「文化」を築き上げていきたいと願っています。 本シリーズにご賛同いただけるようでしたら、ご友人に、 以下のURLをご紹介下さい。 http://www.ieconsultants.co.jp/ • 天将(まさ)に夫子(ふうし)を以て木鐸(ぼくたく)と為(な)す • 『天はあの先生を、指導者としようとしている』 • 真の指導者をみつけよ。 • 天将以夫子為木鐸 (八佾 佾第三 24) •Heaven will soon use your Master as a wooden bell(leader). 【気ままな連想】 ①「ある青年武士が近江路の旅の途中で馬に乗り、数十両入った財布を忘れてしまったが、後で馬子がそれを見つけ、正直にその武 士の宿まで届けた。武士は礼を取らそうとするが、馬子はゆったりと謝絶。押問答のすえ、ただ四里の道の草鞋代として四文を請求す るだけの姿勢。武士は問うた「其方は、何によって此の様に無欲な、此の様に正直な、此の様に真実な人間になったか---」 馬子は 答えた「我が小川村においでになる中江藤樹先生といふ方が、私ども村人にこのやうな事を教へて下さるのであります--- 人生の目 的は利得ではない、正直である、正義である、人の道であると」 ------「代表的日本人」(岩波文庫) 内村鑑三 明治27年 武士は翌日直ちに小川村に行き、弟子入りを懇願した。その場での弟子入りは叶わなかったが、のち改めて弟子入りした。先生の中江 藤樹は、後世、近江聖人と慕われている。武士は若き日の熊沢蕃山。結局、師道の極みとは、静かなる感得を起こさせることではなか ろうか。 ②小説「嵐が丘」で有名な英国十九世紀中期の作家エミリー・ブロンテは、その小説の構想を練る一方で、詩も書いていた。「私の魂 は怯懦ではない」は、生に対する決意を誓うかのように、神に「汝(=thou)」と語りかける口調で、静謐な心のうちにあって激しく燃え るようなすさまじい思いを述べている。 『汝の魂は、大きく包み込む愛の力で、永遠の歳月に命を吹き込み、天地に満ち、覆いつくし、変化をもたらし、持続も滅びもまた創造 もすれば育て上げもする』 ここでは、神を、人を評価したり審判したりする全能者というより、自分を導いてくれるはずの師ととらえているようでさえある。使命ある ところ、師への渇望がある。限られた生活環境の中、文学にかける使命感を純化させ、姉のシャーロットと互いに励まし合いながら、こ の詩の発表の翌年(1847年)、姉の「ジェーン・エア」とともに、エミリーは「嵐が丘」を発表する。ただ、後者はエミリーの没後に、評 価を高めたそうだ。 「詩集」 エミリー・ブロンテ 1846年 〒222-0033 2-12-12-604 Shin-Yokohama, Kohoku-ku, Yokohama city, Kanagawa TEL: 045- -308- -6280 FAX: 045- -308- -6281 URL: http://www.ieconsultants.co.jp