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発表内容 - 兵庫県立大学
兵庫県立大学 環境人間学部 福島研究室 発表内容レジュメ 発表者 大江 達也 高見 理恵 金森 百合 立花 晃 村上 稚恵 廣岡 千春 尾崎 陽介 遠藤 祐希 薦口 純子 佐々木 新保 麻実 藤井 綾子 佐和子 目次 ●若者が集うまちづくり ND08E010 1.階段を利用したオープンスペース 高見 理恵 神戸の国際会館や JR 京都駅では、階段をオープンスペースとして人々の待ち合わせや、 休憩の場、またイベント会場として活用している。姫路にもそのような気楽に人が集える 階段を利用したオープンスペースをつくってはどうか。 HB06E186 2.音楽イベントの場づくり 村上 稚恵 音楽を中心とした各種パフォーマンスを学生が主体となって発信するイベントの場を 提案する。現在は若者が集まって活動を発表できる場が無いので、いくつか身近なところ でイベントに参加する、または触れることができれば若者にとって魅力的であると思う。 NM08E018 3.若者が集う場の創造 廣岡 千春 空き施設等を、NPO 等の運営による若者が気軽に集うカフェとして整備し、そこに若者 が求める機能を付加することで、日常的に若者が足を運ぶ場となり、都心の魅力を高める ことができるのではないかと考える。 ●中心市街地活性化 HB06E024 1.空き店舗や遊休施設の活用 大江 達也 西二階町を中心に散見されるシャッターを下ろしたお店や事務所は、中心市街地という 公共性の高い空間である。そのためには、市役所が中心となって、すでに策定された「都 心部まちづくり構想」などの都市像のより一層の推進のために所有者への説得等にあたり、 その活用に力を入れる必要がある。 ND08E011 2.物作り産業の拠点づくり 立花 晃 姫路における物作り産業に光を当て情報の統括、発信やネットワーク化を推し進めるた めの拠点として空き店舗、廃校等遊休施設を有効活用して物作り産業製品の展示・販売を 行い振興を図ることにより姫路ブランドを確立する。 HB05E083 3.中心市街地への行政サービスの分化 新保 麻実 住民票や印鑑証明の発行、姫路市から市民への情報発信、市民から姫路市への質問コー ナー、計画等の閲覧コーナー、図書の貸出・返却などの行政サービスを受けることのでき る窓口など、行政サービスをより身近なものとして人の流れを中心市街地に呼ぶことで、 活性化に繋げる効果が期待できる。 2 HB05E144 4.くつろぎと潤いのあるまちづくり 藤井 綾子 大手前通りについて提案する。 ・ポケットパークの整備 ・大手前通りの緑香改革 ・せせらぎある水辺空間の整備 5.姫路城を望む景観まちづくり 姫路は世界遺産である姫路城と中心としていろいろな観光事業が展開されている。姫路 城を観光名所として捉えるのではなく、観光で姫路に訪れる人も、姫路で生活している人 にももっと姫路城を身近に感じてもらえるような工夫を提案したい。 1.ビューポイントづくり 2.ビューポイントマップづくり 5-1.屋上から見える姫路城の風景 HM07E005 5-2.電車から見える姫路城の風景 HM05E013 遠藤 佐々木 祐希 佐和子 5-3.地上から見える姫路城の風景 HB05E037 尾崎 陽介 6.市街地回遊を目的とした市民向けループバス HB05E074 薦口 純子 観光目的のループバスだけではなく、市街地回遊を目的とした市民向けのループバスも 必要ではと考えた。姫路の中心市街地では買い物をするスポットが点在し、その点在して いるスポットをループバスで連続的につなぐ。 ●安全・安心のまちづくり HB06E044 1.自転車と歩行者の分離を促す道路整備 大手前通りについて提案する。 ・歩道における自転車走行レーンの識別と規制表示 ・荷さばきスペースの確保 3 金森 百合 若者が集うまちづくり~『階段を利用したオープンスペース』~ 兵庫県立大学環境人間学研究科 福島研究室 高見理恵 階段を利用したオープンスペースの例 ◆神戸国際会館 ◆京都駅ビル 近くの店で飲み物や軽食を買 って持ち寄り、階段をベンチ変わ りにしおしゃべりをする。このよ うな光景が各地で見られるよう になりました。 喫茶店やカフェなどの壁のあ る空間よりも開放的であり、自然 の光を浴び、ほのぼのとした光景 がほほえましいものです。 運営形態 ・週に 1 度の週末のイベント日や 1 週間ほどの展示物 ・場の提供とともに音響、ライトなどの機材は常備(地元テレビ局やラジオ局との連携も 可能) ・裏方のスタッフはイベント主催者たちで行う ・イベント広報に関しては市報などを通して行政側からもサポートする イベント例 大学生・高校生・中学生・・・クラブ・サークル等 幼稚園・小学生・・・絵画展(母の日・父の日など)・発表会等 社会人サークル・・・工芸展・コーラス等 利点 ・オープンスペースを活用した賑わいの創出 ・囲われたスペースよりも多くの人が気軽に出入りできる ・会場利用費の負担が少なく市民が参加しやすい ・告知をした人以外にも立ち寄ってくれる観客がいてイベント主催者もやりがいがある ・イベントを知ることによる市民同士の新たなつながりの発見の場となる 発言内容 (F ゼミ総論) 私たちの兵庫県立大学福島研究室では、「まちづくり」をテーマに景観、環境、防災、住民 参加など、都市計画やまちづくりに関する研究をしています。普段は、論文や文献購読を 通してまちづくりの事例や手法などに触れることが多いのですが、今回は貴重なこの場を お借りして、姫路市の実践的なまちづくりにこれまで私たちが学んできたことや知識を生 かすことができればと思います。老若男女問わず、より暮らしやすい姫路市にするために わたしたちが考えてきた意見を述べさせていただきます。 (個人の発言内容) 『階段を利用したオープンスペース』 それではまず始めに「若者が集うまちづくり」について意見の述べさせていただきます。 姫路には身近にイーグレのような「建物」や「場」として行って集う場所は多くあります が通勤や通学の途中で立ち止まれるような休憩の場、集いの場、イベントの場がありませ ん。近くの都市部を考えてみると JR 京都駅、神戸の国際会館では、階段をオープンスペー スとして人々の待ち合わせや、休憩の場、またイベント会場として活用しています。姫路 にもそのような気楽に人が集える階段を利用したオープンスペースをサンクンガーデンに 設けてはどうかと提案します。 サンクンガーデンでのイベントも可能と検討されているようですが、まさにその階段スペ ースを利用してのイベントを行えば若者はじめ、多くの人のにぎわいを創出できると思い ます。「若者が集う」という点でいえば、中・高・大学生のクラブやサークルの発表の場、 例えば吹奏楽や合唱など・・・そして幼稚園や小学生にまで範囲を広げると子供たちはじ め親、祖父母をも集いの対象とすることができます。私は和歌山市で中心市街地のにぎわ い創出のためにオープスペースにカフェを出店させ、イベントを行っていますがその時の 経験から、幼稚園の子供たちの発表に関しての集客は想像以上のものだということを認識 しています。更に、 「若者」とは離れますが、普段から練習の成果の場を発揮するための場 を探しているであろう市民団体、例えば婦人サークルなどのコーラスや手話などの発表の 場にするとにぎわいが更にできるのではないかと思います。 運営の面はレジュメにあるように基本的にはイベントを行う学生や団体が中心になって 行います。しかし、行政でにしかできないイベントの告知(市報など)や音響機材の貸し 出し(これは地元ケーブルテレビや FM 局との連携可能)は行政が行い、市民と行政のパー トナーシップ形式で行えばいいと思います。お互いの負担を減らすことにより、まちづく りの多くの場面で見られるイベント疲れを軽減させるのです。 最後に、階段を利用したオープンスペースでイベントを行うことの利点は、オープンス ペースを活用した賑わいの創出の他に、囲われたステージの発表の場よりも通りすがりの 多くの人が集まり、イベントを行う人たちのやりがい(モチベーション)がアップし、ま た、通りすがりの観客たちも「こんなところがあったんだ」と新たなまちの良さの発見や、 「こういう団体がいるなら参加したいな」と人々の輪も自然に広がります。 以上のような理由からサンクンガーデン建設に伴い、階段を使用したオープンスペース を提案いたします。 「音楽イベントの場づくり」3回生 村上稚恵 若者が集まるまちづくりのひとつとして、音楽を中心とした様々なパフォーマンスを学生 が主体となって発信するイベントの場を提案する。 高校や大学には、学生で編成されたバンドが数多く存在し、また、駅前では、ストリート ミュージシャンやダンスの練習をしている若者をよく目にする。しかし姫路には若者が集 まって活動を発表できる場がないようだ。そこで、身近な場所で参加したり、音楽に触れ たりできるイベントは彼らを惹きつけられるのではないだろうか。 場所としては、特に姫路城をバックにして三の丸広場で開催できればたいへん素晴らしい。 姫路のシンボルであり、プロの歌手も呼べるような場所でのイベントは、演奏やパフォー マンスをする側にも、観賞する側にも、とても魅力的である。これは大きなイベントとし て、年に 1・2 回程度の開催とし、また、規模の小さな、より身近で気軽に参加できるもの は中心市街地の適当な場所で、年に数回催してはどうか。 学生主体であることによって、同世代からの支持が得やすいと考えられるため、プログラ ム作成などの企画・運営は、高校生や大学生を中心となっておこなう。市の役割は、場所 の提供や広報活動などのサポート。市が関わることにより、学生だけのイベントでは得に くい安心感や他の世代も期待できる。また、イベントを継続することで最初は観賞に来た だけだった人や市外からの参加も増え、都心の活性につながることが考えられる。 兵庫県立大学 福島ゼミ 博士前期課程1年 廣岡 千春 『若者が集う場の創造』 1. はじめに 若者で賑わう活気ある都心を目指すためには、若者が欲しいと思う機能を持った場を都 心に設けることによって、自然に足を運ばせる仕掛けをつくることが重要である。 例えば、空き施設等を、NPO 等の運営による若者が気軽に集うカフェとして整備し、そ こに若者が求める機能を付加することで、日常的に若者が足を運ぶ場となり、都心の魅力 を高めることができるのではないかと考えられる。 では「若者が欲しいと思う機能を持った場」というのは一体どのようなものなのか。 空き施設の有効活用と合わせ、若者が気軽に集える「カフェ」を土台として、2つの具 体例を提案する。 ※なぜ“カフェ”なのか・・・① 若者が気軽に足を運べる場所であるため。 ② 今までカフェは出かけたついでの休憩場所であっ たが、カフェ自体が目的地となれば、都心に集う人 も増えると考えたから。 2. 提案 ① 『若者と「情報」「人」をつなぐ仕組みを持つカフェ』 【背景】 若者は何かに熱中することに憧れているけれど、何をしたらいいか分からない。ど こで何ができるのかも知らないことが多く、また、知っていてもそこから先の行動を 自分からとるのは苦手である。 【イメージ】 「情報」・・・農作業ボランティア募集、音楽イベント参加しませんか、姫路城ガイド になりませんか etc 「人」・・・・市民活動を行っている既存の団体、地域住民、高齢者、企業 イメージとしては、ジョブカフェ(求職者と求人情報・スキルアップに関する情報、 求職者と求人企業)に近い。 カフェスタッフが若者と「情報」「人」とをつなぐ役割をする。 実際に「人」とコンタクトをとる際も、まずはこのカフェで顔を合わせるなど安心 面にも工夫ができる。 【目的】 仲間同士夢を語り合い、そこから一歩踏み出すきっかけを与えられる拠点を整備す ることによって、若者の力を市民力として発揮させ、地域の活性化につなげる。 ② 『若者が「憩い・集い・学ぶ」自由な勉強スペースとしてのカフェ』 兵庫県立大学 福島ゼミ 博士前期課程1年 廣岡 千春 【背景】 都心には若者が自由に勉強する場がない。図書館も教材を持ち込み勉強することを 禁止していることが多い。イーグレなどの市民施設でも長時間席を占有することを禁 じている。また、そのような場所では基本的に飲食も禁止されている。そんな中、若 者の間では最近カフェで勉強をしている人が増えている。しかし混雑時は、カフェ側 や本来の目的で使用している人にとってこのようなカフェで勉強する人は迷惑である。 【イメージ】 「憩い」・・・好きなスイーツを食べたり、眠気覚ましのコーヒーを飲んだり etc 「集い」・・・オープンな勉強スペースの他に個室を設け、数人で議論や打ち合わせ などができるようにし、グループでの学習拠点としても利用 「学ぶ」・・・個々のスキルアップ 【目的】 個々や集団の目標(高校や大学受験、スキルアップ、グループ研究)に向かって努 力する若者をサポートすることで、若者にとっての都心の魅力を高め、都心に若者が 集うきっかけをつくる。 3. 運営主体、行政の役割 運営主体としてはNPO、または、このような仕組みを持って運営をしてくれる人をチ ャレンジショップのコンセプトとして設定し募集してのはじめるというのが良いのではな いかと考える。行政の役割としては、運営主体の募集、運営主体のサポート(例えば今回 の場合空き施設の低価格での貸し出し)や、信頼面の補助(市役所がサポートした仕組み であることの安心感を示すこと、また実際に安心を確保すること)が必要であると考える。 4. おわりに 人と関わり合って何かを作り上げていく経験を通じて若者は成長すると思う。 行政がそのきっかけを与える役割を担うことや、そのきっかけを与える人々をサポートす ることで、若者の力を地域の活性化につなげることができると思う。 博士前期一年生 廣岡千春です。私は『若者が集う場の創造』をテーマに姫路の都心の まちづくりについて提案させていただきます。 若者で賑わう活気ある都心を目指すためには、若者が欲しいと思う機能を持った場を都 心に設けることによって、自然に足を運ばせる仕掛けをつくることが重要です。 例えば、空き施設等を、NPO 等の運営による若者が気軽に集うカフェとして整備し、そ こに若者が求める機能を付加することで、日常的に若者が足を運ぶ場となり、都心の魅力 を高めることができるのではないでしょうか。 では「若者が欲しいと思う機能を持った場」というのは一体どのようなものなのか。 若者が気軽に集える「カフェ」を土台として、2つの具体例を提案します。 その前に、なぜ“カフェ”なのかというと、カフェは若者が気軽に足を運べる場所であ るということ、今までカフェは出かけたついでの休憩場所であったが、カフェ自体が目的 地となれば、都心に集う人も増えると考えたからです。 では提案に移ります。 まず一つ目は『若者と「情報」「人」をつなぐ仕組みを持つカフェ』です。 若者は何かに熱中することに憧れているけれど、何をしたらいいか分からない。どこで 何ができるのかも知らないことが多く、また、知っていてもそこから先の行動を自分から とるのは苦手です。 そこで、私は若者が一歩踏み出すための拠点が必要なのではないかと考えました。 市民活動やボランティア、イベントなどに関する「情報」と若者、それらを行っている 「人」と若者とを、つなぐ仕組みをカフェに整備することで、若者の力を市民力として発 揮させ、地域の活性化につなげることができるのではないでしょうか。 提案の二つ目は『若者が「憩い・集い・学ぶ」自由な勉強スペースとしてのカフェ』で す。 私たちは普段「都心には若者が自由に勉強する場所がない」と感じています。 図書館や市民施設も、教材を持ち込みや長時間席を占有することを禁じています。また、 そのような場所では基本的に飲食も禁止されています。そんな中、若者の間では最近カフ ェで勉強をしている人が増えています。しかし、カフェ側や本来の目的で使用している人 にとってこのようなカフェで勉強する人は迷惑であるので、やはり従来のカフェでも落ち 着いて勉強はできません。 そこで、私は自由に勉強ができるスペースがあれば若者は都心に集まるのではないかと 考えました。 好きなスイーツを食べたり、眠気覚ましのコーヒーを飲むことができるカフェに勉強ス ペースを設け、さらにオープンな勉強スペースの他に個室も設け、数人で議論や打ち合わ せなどができるようにし、グループでの学習拠点としても利用できる場所を都心に整備し てはどうでしょうか。 高校や大学受験、スキルアップ、グループ研究などの目標に向かって努力する若者をサ ポートすることで、若者にとっての都心の魅力を高め、都心に若者が集うきっかけとなる と思います。 これらのカフェの運営主体としてはNPO、または、このような仕組みを持って運営を してくれる人をチャレンジショップのコンセプトとして設定し募集してのはじめるという のが良いのではないかと思います。行政の役割としては、運営主体の募集、空き施設の低 価格での貸し出しなどによる運営主体のサポート、市役所がサポートすることによって信 頼面や安心面を補助などが必要であると考えます。 人と関わり合って何かを作り上げていく経験を通じて若者は成長すると思います。 行政がそのきっかけを与える役割を担うことや、そのきっかけを与える人々をサポートす ることで、若者の力を地域の活性化につなげることができると思います。 HB06E024 大江達也 中心市街地の活性化について ―民間施設利用から考える― シャッターを下ろしている店舗について →公共性の高い空間である中心市街地ではよりよく利用していく事が必要 行政に取り組んで貰いたい内容 ・ 空き店舗利用者への金銭的な補助 →現状の高額な貸出し料に対しての補助 ・ 所有者への説得 →店舗の貸出し、又は貸出し料の軽減 ・ 店舗提供者に対するインセンティブ →提供することにより、まちづくりに貢献していると市民に開示する 例えば、 貸出し店舗に『○○さんからの提供です』といった張り紙などを掲示する。 プライバシーの問題もあるが、提供者の名前を市役所のホームページに掲載する。 施設の利用案 カフェ・ライブハウス・地元の味を楽しめる店… など →中心市街地に活気がでる為には、若者の力は必ず必要になってくる。 このような若者のたまり場となるスペースを行政から与えることにより、中心市街地に人々を集約させ る。 また、姫路独自の文化を楽しむための空間の重要である。 『地元愛』をもっと前面に出し、姫路市民・観光客共に楽しめる場の提案が必要。 今回、福島ゼミから提案する中心市街地活性化の考え方は大きく3つに分けられます。 1 つ目は、中心市街地における公共性(パブリシティ)の観点から見たまちづくりです。 これは、行政が上げ膳据え膳で用意した企画に対し、市民がただ利用するというのではなく、 公共に関しての運動ですから、様々な活動に関わる中で、市民が主体的にその決定や運営のプ ロセスにも関与できる事こそが必要であります。 公に奉仕するプロジェクトに関わる資金や、その決定プロセスに市民が関与できるものでなく てはなりません。そのための情報の開示と、市民の要請に基づく事が条件になります。 また、特に年齢を限定しない様にして、どのような年代の人々も参加しやすいような企画にし ます。 2つ目は、都心部における遊休施設、空き店舗の利用です。 これは、現状では使われていない施設を民間団体・NPO 団体に提供することにより、出来る 限りの店舗を有効活用し、市街地を活性化していく考え方です。このようにすることで、空き 店舗の数を減らし、現状でシャッターが増えてきている市街地の衰退を防ぎます。 具体的にどのような支援であるかですが、施設を買い上げたうえで利用できるようにするのか、 借用してなのか、また、交渉面、予算面でどこまで支援してもらえるのかなどが挙げられます。 そして、そうした箱としてのインフラを、どのように活用していくのかを、私と立花、他がこ のあと示します。 3 つ目は、市民に開かれた、内的発展を目指すことです。 姫路は吸収合併により、市の規模が大きくなり、人口も伴って増加した背景より、まず市民に 対する内的な施策、経済的、文化的発展が急務であります。 このことは、市街地であっても様々な行政サービスが受けられるといった、市民にとって生活 しやすい空間を作ることにより、対応できると考えています。また、このような市民の生活の 向上に取り組むことが、後の安全安心のまちづくりにも繋がります。 提案と期待 ∼中心市街地の活性化∼ HM08E011 立花晃 姫路における創造産業の再発見と統合 姫路においては、歴史的に姫路城(中心市街地)を中心として、様々な技術を持った伝統 工芸などを中心とした町工場が存在する。あるいはしていた。しかしながら、それらは単 独ではもはや土地の地場産業として象徴的にイニシアティブをとり、引っ張ってゆくほど の力は残念ながらなく、地元の人々ですら、なぜそこにそうした産業が存在し、かつて何 が行われてきたかという歴史性という物語をも見失いつつある。しかしながら、姫路に現 存する所謂ものづくり産業は非常に魅力的なものが多く、たびたびメディアにも取り上げ られている。明珍火鉢や、和釘、革製品、提灯、東山焼き、風鈴、屋根瓦、ステインドグ ラスなど、挙げれば枚挙にいとまがない。姫路市行政も、「ものづくり創造事業助成」な ど、支援策もいくつか講じているが、何れもやや単発、もしくは散発であり、単一のプロ ジェクトまたは個人への支援にとどまっている感は否めない。そこで、本提言は、そうし た各産業が、ものづくりというキーワードのもとネットワーク化し、さながら中世ヨー ロッパのギルドのようなものを形成してはどうか、というものである。そして、それらも のづくりがまさに現在進行形の出来事として、例えば中心市街地の商店街に、ギルドのも のづくりを統括し、ものづくりの中心として機能する拠点、西洋世界におけるギルドセン ターのような場を設ける。それは、小規模であってもかまわない、例えば市の遊休施設で あったり廃校、民間の空き店舗を買い取りまたは借り上げ、もしくは何らかのイヴェント 時に様々な形でコミットする、といったように。 しかしだからこそ規模ではなくそのエフェクトを問題にする。そして市民がその歴史性に 触れたり、実際に出来上がったものを購入できる、あるいはワークショップなどにより、 実際にものづくりそのものを体験できたり、新鋭の若い作家たちの作品発表の場であった り、(または、そうした場を斡旋、紹介する)あらゆる分野のものづくりに携わる人々や 市民のものづくりを通した交流の場となる事を目指す。つまり、姫路の物作り産業の独自 性とは、単独のイヴェントや産業、一人の作家ではなく、多様な物作り産業がネットワー クを形成し、絶えずその多様性を担保し続けている、という一点にこそ宿る。 そうして、姫路市民が、姫路の魅力を再発見し、まさに産業的に内的発展を遂げ、単なる インフラではなく各物作り産業や作家たちのネットワーク化を通じて、ソーシャルキャピ タルにまで高める橋頭堡とするのである。これにより、姫路の物作り産業の特徴を再認識 し、若手作家に制作、発表の場や機会を与え、姫路在住の各分野の芸術家同士の交流、活 発な議論の場となり、姫路ブランドを生み出す土壌となろう。 物語としての歴史性 そうした場合、さらに歴史というストーリー性がその肉付けに厚みをもたせる。しかしな がら、姫路市、および市民の間に、伝統という意味での歴史性は残念ながら薄れ、失われ つつある…例えば姫路城について、観光客向けの解説がないばかりか、姫路に住む市民自 身に素養としての歴史観が喪失しているといわれている。それを体現するかのように、姫 路城から姫路駅にかけては、歴史性を感じさせるようなものはほとんど皆無であるといっ ていい。駅∼姫路城間に立ち並ぶ彫刻たちも、今や市民の意識の内から忘却され、さなが ら墓石が整列しているかのような物悲しさ和感じさせる。また、文化の生成において、も のづくりやシンボリックな場とともに、食もまた経済的、文化的側面から非常にまちのシ ンボルとなりうる有効なコンテンツとなるが、それも上記と同様に、市内で例えば、玉椿 やござ候を出す店も皆無である。 以上の現状から、むやみやたらに伝統性に根ざした文化的歴史を掘り起こすのみでは、む しろ人心ををかえって乖離させかねない。歴史性とは、与えられるものではなく、創って いくものである。故に歴史とは常にフィクション性を帯びる。しかしながら、何もない土 壌に人工的な物語を据える事を意味しない、むしろ、姫路には幸い『播州皿屋敷お菊物 語』や『お夏清十郎』といった、非常に人間臭さのあふれる物語が数多く存在し、また市 民にも比較的認知されている。そういったストーリーを土台として、市内を回遊しながら その歴史性を感じさせるような、例えば解説看板であってもよい、それにまつわる商品で もよい、ただし市内少なくとも城∼駅間において、単発ではなく、全体の運動として行わ れるものでなければ意味をなさないだろう。 ※創造産業とは 「創造産業」とは「個人や中小企業のもつ創造性、スキル、才能を源泉とし、知的財産権の 活用を通じて富と雇用を創造する可能性を持った産業」と定義され、この定義のもとで広 義の芸術文化産業を分類し直し、その「豊さ創造能力」を引き出すために振興策 を検討。具体的には、クラフト、伝統工芸、美術品・アンティーク市場、建築、音楽、舞 台芸術、映像・映画、デザイナー・ファッション、デザイテレビ・ラジオ、出版、 広告、そしてゲームソフト(双方向の余暇ソフト)およびコンピュータソフトウェア関連 の各産業を「創造産業」と位置づけられている。 ※内的発展を目指し、創造的産業を振興、ネットワーク化した例 姫路市と同じように、(最も、一束たに論ずるには多少の無理があるが、)城下町とと もに、その伝統文化と、歴史性から、伝統産業をうまく町づくりに取り入れ、中心市街地 を活性化してきた都市の例として、内発的発展を経験した金沢の都市経済の特徴は、持続 的に発展を遂げた伝統工芸品にまつわる中堅・中小企業が多数集積していることである。 これらには職人気質に富み、イノベーションを得意とし、独自技術を持ち スキ間分野 で のトップシェア(ニッチトップ)を維持する企業が多く、相互に刺激し合いつつネットワー ク化を図り、発展を遂げる自律性の高い都市経済をもたらしている。 すなわちここで問題にする事は、その規模ではなく、都市へ及ぼしたエフェクトの有無で ある。 金沢経済のような内発的発展が、外来型の大規模工業開発を抑制し、産業構造や 都 市構造の急激な転換を回避してきたため江戸時代以来の独特の伝統産業とともに伝統 的な 街並みや周辺の自然環境などをまもり、アメニティが豊かに保存された都市美を 誇ってお り、独自の都市経済構造が地域内で産み出された所得の域外への「漏出」を防 ぎ、中堅企 業の絶えざるイノベーションや文化的投資を可能にした。無論、細部の状況や 都市構造の差異こそあれ、姫路市が見習うべき点も少なくないはずである。 ※創造都市 (creative city) 芸術家やデザイナー、建築家など、創造的仕事に携わる人材の力で市民の創造性を引き出 し、環境、教育といった問題をも解決していく事を目指した都市。イギリスの研究者、 チャールズ・ランドリーが2000年に著した『創造的都市』以来、創造都市という概念 は、21世紀における都市計画のキータームとして世界の都市計画者たちの間で用いられ 始めており、100を超える都市群が、創造都市宣言を採択したり、それにまつわる何らか の施策を講じている。日本より早くから製造業の衰退が目立ち始めた欧米では、いくつか の都市でこうした考え方を取り入れた都市再生に乗り出している。日本でも、バブル崩壊 後の経済活動の縮小や、人口減少による中心部の空洞化などの悩みから、地方都市の再生 の切り札として注目を集めるようになった。神奈川県横浜市の場合、市内に住むアーティ スト、クリエーターを08年度に現状の3000人から5000人に、創造的産業の従業者数を 2倍の3万人に、文化鑑賞者は100万人増の350万人にするという目標を掲げて「文化芸 術創造都市(クリエイティブシティ・ヨコハマ)」構想を推進している。石川県金沢市は 金沢経済同友会が中心となり、江戸の面影を残す街並みと伝統工芸、加賀前田家の遺産を 今日に生かすために「金沢創造都市会議」や「金沢学会」を立ち上げているなど、日本の 中規模以上の都市においても、この運動は広がりつつある。 博士前期課程1年 立花晃 「ものづくり産業の拠点づくり」∼読み上げ原稿 21世紀のマルチチュード主体、市民によるまちづくり、都市政策の一つのキーワードと して、創造産業というものが注目されており、日本においても文化や創造産業による都市 の再生への関心が高まっている。大阪、金沢、横浜といった名だたる都市が、創造都市宣 言を採択したり、創造産業や、ものづくり支援等、何らかの施策を行っている。姫路市に おいては、「ものづくり創造支援事業」等いくつかの施策が行われているが、いずれも単 意一、あるいは単独の事業やプロジェクトを対象にとっているものが多くみうけられ、総 合的、包括的に創造産業を活性化させる施策が、他都市と比較して十分意行われていない 感は否めない。 そこで、本提案では、創造産業を統括し、情報の発信や、創造的産業に関する事業などを ネットワーク化し、品物の展示、販売、ワークショップからパフォーマンスまで、あらゆ る芸術活動や創造産業の拠点となる公共性の高い場を設ける事を進言する。 拠点のコンセプチュアルイメージは、西洋世界におけるギルドセンターのようなものであ るが、その存在意義は、箱そのものではなく、情報の統括と発信を主目的とするところに ある。これにより、姫路の物作り産業の特徴を再認識し、若手作家に制作、発表の場や機 会を与え、姫路在住の各分野の芸術家同士の交流、活発な議論の場となり、ネットワーク を形成する。このことが、姫路ブランドを生み出す土壌となろう。 姫路ブランドとは、 姫路には、明珍火鉢、和釘、東山焼き、革工芸、提灯、風鈴、ステインドグラスなど、枚 挙にいとまがないほどの創造的産業が存在するが、残念ながらいずれも単独で地場産とし てイニシアティブをとるほどの規模をもたない。そこで、姫路における独自性とは、単 一、あるいは特定の産業や作家によるものではなく、その多様性や多元性をもったものづ くりの総体集合的なネットワークを形成するという展が担保するのである。 それにあたり、市にもとめる具体的な支援とは、ハード面、例えば都心部の遊休施設や、 廃校、民間の空き店舗に対する働きかけにより、文字通り場をもうける事である。そし て、それが機能し、活用され、姫路におけるものづくり産業の内的発展というソフト面が 加わる事で、都心のにぎわいをもたらす切っ掛けとするのである。 しかしながら、本企画は、その規模ではなく、場が存在し、継続的に市民や芸術家、物作 り産業へ何らかのエフェクトを絶えず与え続ける事を問題にするのであって、その限りに おいて、単なるインフラとしてではなく、一種の文化的ノード、ソーシャルキャピタルと して、姫路市の内的発展を目指すものである。 兵庫県立大学 環境人間学部 環境人間学科 HB05E083 新保麻実 ●中心市街地の活性化について● ◆行政サービスを受けられる窓口の設置 私は中心市街地活性化のための案として、行政サービスを受けることのできる施設・窓 口を中心市街地に設けることを提案する。この窓口は住民票や印鑑証明の発行などの市役 所で行われている業務以外にも、図書館の本の貸し出し・返却・予約、美術館や水族館な どの市の施設の情報を閲覧できるコーナー、また市からの情報発信や市への質問コーナー など、様々な機能を持った窓口である。 現在市民は市役所やその支所、そしてそれぞれの施設へ足を運んで、これらのサービス を受けている。しかしこれらの施設は自転車で気軽に行ける場所にはあまりない。自動車 を利用して行き、そのまま近所の大型スーパーで買物をするという流れが多いのではない だろうか。しかしこの窓口が中心市街地にできることにより、普段の生活を送る場所の一 画が行政サービスを受けられる場所となって、窓口に言った帰りに商店街で買物、あるい は商店街に来たついでに窓口に立ち寄る、といったことができるようになる。今まで自動 車を使って市役所本庁などに足を運んでいた人たちを中心市街地に呼び、活性化につなげ る効果が期待できる。 ◆駅前市役所について 既に山陽百貨店に駅前市役所があるが、今回色々と調べるまで私は知らなかった。家族 に聞いても知らないという答えが返ってきたので、あまり市民に対する周知ができていな い可能性があると考えられる。市役所のHP上で紹介されていても、パソコンを扱えない 方や主婦などは普段から市役所のHPを見る機会があまりなく、そこから駅前市役所を知 ることは期待できない。さらに普段山陽百貨店を利用しない人には駅前市役所の存在を知 る機会はますますないといえる。駅前市役所をもっと有効的に市民に利用してもらうため にも、市民に対する周知をもっと徹底する必要があると思う。 『くつろぎと潤いのあるまちづくり』 福島ゼミ4回生 テーマ: 藤井 綾子 “安らぎ、くつろぎ、親しみ”に満ちた快適な空間の創出 現在姫路市では、姫路城やその周辺の広場、そして大手前通りの植栽を始めとして、くつ ろぎと憩いを創出する様々な整備を行っている。しかし以前私達の研究室が住民の方に対 して行ったアンケートでは、まちなかに憩いの空間をより多く整備することを望んでいる という意見が数多くあった。このことからも、身の回りの何気ない空間の中に“安らぎ、 くつろぎ、親しみ”に満ちた快適な空間を創り出すことが、魅力あるまちづくりには欠か せない要素だということがよく分かる。 人々が気持ちよく過ごせる空間とはどのようなものかを考え、今回は目に見える緑空間、 水辺空間に焦点を当て、以下を提案する。 1、緑空間の創出 【現在ある緑化活動、地域活動を活かす】 ■ 住民による緑化活動のサポート制度の拡充 ・城南地区のフラワーハンギング 必要な道具や種子、苗木等のサポート 例えば、姫路市城南地区ではフラワーポットを駐車場や電柱に吊り下げる、フラワー ハンギングという緑化活動を行っている。これは住民が簡単に参加できるまちづくり活 動であり、それによってまちなかに彩りや憩いをもたらすだけではなく、その飾られた 花々が契機となって人々のコミュニケーションにもつながっている。ゆえにこのような 活動が今後も継続的に行えるように、また姫路の町中に広がるようなサポート体制は必 要だと考える。具体的には必要な道具や種子、苗木等のサポートがあるだろう。住民ら は緑化に対しては好意的な考えは持っているものの、金銭面での負担を嫌う傾向がある。 このことからも、まずはそのような壁を取り払い、楽しんで緑化に取り組んでもらうよ うな仕掛け作りが必要である。 ■ 緑化活動をイベントに ・フラワーハンギングコンクール、緑の作品コンテスト 姫路の町に活動をひろげるために、この活動をイベント化するのもひとつだと考える。 個人対抗で一つのバスケットの飾りつけの美しさを競う、一地域ごとにフラワーハンギ ングコンクールと名うってグランプリをつけるなど、緑化活動自体を市がイベントとし て用意するのもおもしいのではないか。 【緑の確保、コミュニケーションの場、土地の有効活用】 ■ ポケットパークの整備 ポケットパークは人々がふらっと立ち寄って、おしゃべりを楽しんだり、ホッと一息つ く場所として最適である。姫路市では戦災後、区割りが綺麗になってポケットパークに適 した土地の確保が難しいという現状がある。しかし一方で、空き地ができると駐車場がむ やみやたらと整備される現状もあり、それを市が積極的に買収するなり、借り上げるなり してポケットパークとして整備することを希望する。 【人々の琴線に触れる空間づくり】 ■ 大手前通りの緑香改革 季節を感じ、五感に働く空間へ ・歩いて楽しめるような植物園のような大手前通りづくり 視覚、嗅覚ともに楽しめるような四季折々の花を植える ベンチの数を増やし、そこで自然を楽しみ、人々が集える空間にする ・大手前通りの植栽の管理 住民の積極的な介入、アダプト制度等の活用 現在の大手前通りも十分に緑の多い空間になっているとは思うが、現在の植栽よりもも っと色鮮やかで多彩な花々を植えることで、植栽のイメージをガラッと変えてみてはどう か。例えば花々のなかに、市の花や姫路にゆかりのある植物、またラベンダーやハーブの ような香りの強い植物を植えることで、視覚のみならず嗅覚でも楽しめるような空間づく りは可能だろう。またこれと並行して歩いて楽しめるようにベンチの数も増やすことも大 切だ。イメージとしては、大手前通りを植物園のような歩道にするというものである。 加えて大手前通りの植栽の管理も、住民による管理・アダプト制度の活用に変えてみて もいいかもしれない。草木の世話が好きだが自宅にそのようなスペースがないという住民 の方も多くいるからだ。しかし、大手前通りは姫路のメインストリートであることからも、 その管理がなおざりになってはいけない。そこでこの管理にあたっては公募で優秀な計画 を提出したものに限る等のしくみでその質を維持させることが必要だろう。その上で大手 前通りの植栽がしっかりとした住民の管理によるものだとなれば、姫路のメインストリー トは住民が創出している、姫路は住民の積極的なまちづくりによって形成されているとい うアピールにもつながると考える。 2、水辺空間の創出 【せせらぎある水辺空間の整備】 ・神戸市松本地区のせせらぎ歩道 ← 松本地区「せせらぎ歩道」の様子 「水辺」も町並みに「くつろぎ」や「潤い」をもたらす効果的な手段である。そこで大 手前通りも思い切ってせせらぎの整備をしてみてはどうか。 実際、神戸市の松本地区では付近住民が参画して水辺の維持管理を行い、景観面はもち ろんのことコミュニティ形成にも大きく寄与していると言われている。もちろんせせらぎ を整備するとなると大変な手間と費用が必要になる。しかし松本地区が遠方の鈴蘭台とい う地区から水を運んできているのに比べて、大手前通りでは近くに船場川を有しており、 せせらぎを整備するには適していると考えられる。これらのことから、大手前通りにもせ せらぎを整備して、通りの魅力の向上に努めてはどうか。 まちづくりトーク(レジュメ)遠藤、佐々木、尾崎 姫路城を望む景観まちづくり 姫路は世界遺産である姫路城と中心としていろいろな観光事業が展開されている。しか し、私たちは姫路城を従来のように観光名所だけで捉えるのではなく、観光で姫路を訪れ る人はもちろん、姫路で生活している人、さらには姫路を通過する人にも姫路をより身近 に感じてもらう事を目的に以下の提案をする 1. ビューポイントづくり 2. ビューポイントマップづくり 1.ビューポイントづくり ① ビルの屋上からの姫路城の風景 今回私が注目した視点は建物の屋上からの視点である。姫路において、屋上は姫路 城が一番見えやすい空間である。その屋上を私は姫路城を望むビルの屋上を緑化し カフェやレストラン、公園・菜園等人々が集まるようなポイントとして、そして、 姫路城がきれいに見えるビューポイントとして有効活用する事を提案する。 ② 電車から見える姫路城 姫路を訪れる人だけではなく、姫路を電車で通過する人に姫路というものをアピー ルするためにも電車から姫路城がよりきれに見えるスポットをつくる。 そのためには、屋外広告物など姫路城を見えなくしているものを取り除く。 ③ 地上からの風景 姫路に観光に訪れる人に美しい姫路城を心に残してもらうために、姫路を望む環境 をもう少し整える必要がある。たとえば写真を撮る際、電線や屋外広告物等はない ほうがいいであろう。また、シャッターポイントを示す案内があってもよいのでは ないか。 2.ビューポイントマップづくり 姫路市が発行しているパンフレットは歴史的な観点からのルートマップ、ガイドマ ップなどはたくさんあるが、姫路城を望むビューポイントマップは少ないように思う。 夕日がバックとなってきれいに見える姫路城などビューポイントをのせたパンフレッ トを作り、ホームページに載せ、簡単に取り出しやすくする。 姫路に観光に訪れる人はもちろんのこと住んでいる人たちが姫路城の魅力を内外に アピールできる工夫をする。 修士2回生の遠藤と言います。よろしくお願いします。私の発表は佐々木さんと尾崎君 と関連していますので3人続けて発表させて頂いてもよろしいでしょうか。 私たち三人は姫路城を望む景観まちづくりをキーワードとしています。現在、姫路市は 「姫路城」を中心として様々な観光事業が展開されています。しかし、私たちは姫路城を 従来のように観光名所だけで捉えるのではなく、観光で姫路を訪れる人はもちろん、姫路 で生活している人、さらには姫路を通過する人にも姫路をより身近に感じてもらう事を目 的にビューポイントづくりとビューポイントマップづくりを提案致します。ビューポイン トづくりにはそれぞれ1人1人が別の視点で考えておりますので順番に発表させて頂きま す。 それでは私が一つ目のビューポイントについて発表させて頂きます。今回私がビューポ イントとして注目したのは建物の屋上です。屋上という空間は元来、関係者以外は立ち入 り禁止の場所であり、屋上の大きな看板や建物内の空調機等を屋上に設置するだけの空間 です。 そこで私は姫路城を望めるビル、商業施設、マンションの屋上を緑化して、ビアガーデ ン以外にカフェやレストラン、菜園、公園等人が集まるようなポイントとし、そして、姫 路城が綺麗に見えるビューポイントとして屋上を有効活用する事を提案します。 最近は屋上緑化等の屋上の有効活用が注目され、様々な都市のオフィスビルや集合住宅 でも屋上緑化が行われています。その効果は温暖化防止だけではなく憩いの場、安らぎの 場となり、アメニティが向上し、オフィスビルでは企業のイメージアップ、集合住宅では 家庭菜園の場、こどもの遊び場となります。また、商業施設ではビアガーデンやカフェ、 遊戯施設やイベントの場として集客力をあげるために屋上を有効活用しています。 そして姫路市にはこれらの屋上の活用効果以外にも違う効果が考えられます。それは姫 路城が見えることです。私の下宿している友達の家のべランダからは姫路城が見えました。 ベランダから姫路城が見えるだけで姫路にいることを感じさせ、とても感慨深い気持ちに なりました。 商業施設、オフィスビル等は今ではどのまちにもあるモノで姫路に来た事を感じさせま せん。しかし、その建物の屋上に上がることでここが姫路だと感じることが出来ます。ま た、その屋上が緑化されていれば安らぎも感じられます。姫路城が見えるという効果は集 客力、企業イメージ、アメニティの向上をさらに増幅させる働きがあると思うので、屋上 をビューポイントとする事は姫路の中心市街地活性化につながると思います。 その為には屋上緑化助成制度等の市の助成がインセンティブとして必要となってくると 思います。県では条例で定めていますが姫路市では壁面緑化や公的施設の緑化助成制度し かなく、屋上緑化に関する助成制度がないのでぜひ助成制度を作って欲しいと思います。 姫路城を望む景観まちづくり~屋上から望む姫路城~ M2 遠藤 祐希 今回私がビューポイントとして注目したのは建物の屋上です。屋上という空間は元来、 関係者以外は立ち入り禁止の場所であり、屋上の大きな看板や建物内の空調機等を屋上に 設置するだけの空間です。 そこで私は姫路城を望めるビル、商業施設、マンションの屋上を緑化して、ビアガーデ ン以外にカフェやレストラン、菜園、公園等人が集まるようなポイントとし、そして、姫 路城が綺麗に見えるビューポイントとして屋上を有効活用する事を提案します。 最近は屋上緑化等の屋上の有効活用が注目され、様々な都市のオフィスビルや集合住宅 でも屋上緑化が行われています。その効果は温暖化防止だけではなく憩いの場、安らぎの 場となり、アメニティが向上し、オフィスビルでは企業のイメージアップ、集合住宅では 家庭菜園の場、こどもの遊び場となります。また、商業施設ではビアガーデンやカフェ、 遊戯施設やイベントの場として集客力をあげるために屋上を有効活用しています。 そして姫路市にはこれらの屋上の活用効果以外にも違う効果が考えられます。それは姫 路城が見えることです。私の下宿している友達の家のべランダからは姫路城が見えました。 ベランダから姫路城が見えるだけで姫路にいることを感じさせ、とても感慨深い気持ちに なりました。 商業施設、オフィスビル等は今ではどのまちにもあるモノで姫路に来た事を感じさせま せん。しかし、その建物の屋上に上がることでここが姫路だと感じることが出来ます。ま た、その屋上が緑化されていれば安らぎも感じられます。姫路城が見えるという効果は集 客力、企業イメージ、アメニティの向上をさらに増幅させる働きがあると思うので、屋上 を人の集まるポイント、ビューポイントとする事は姫路の中心市街地活性化につながると 思います。 電車から見える姫路城の風景 M2 佐々木佐和子 JR 姫路を出発すると姫路城が見える場所が数か所あります 先日山陽本線に乗っていると電車の中から姫路城の写真をとっている人を見かけました。 旅行者らしい人でした。あらかじめカメラを用意していたようですが、姫路城が見えたの が一瞬のことでカメラに収め損なったようでがっかりしている様子でした。その時私はガ イドブックなどであらかじめ姫路城が見えるポイントが分かっていればいい写真が撮れた のではないかとかんがえました。姫路城は世界遺産でありその天守閣は姫路のシンボルと もいえます。姫路を訪れる人だけではなく、姫路を通過する人たちに姫路というものをア ピールするためには、車窓から見える姫路城の景観を見直し、姫路城のビューポイントを つくることを提案します。そのためには、例えば邪魔をしている屋外広告を移動する。あ るいは新しく建つビルの高さを規制するなどして電車からの眺望を整備する。また JR にそ のビューポイントを通過する際知らせるアナウンスを依頼するなどして乗客にアピールす ることも必要ではないでしょうか。そしてそのビューポイントは姫路の名所として姫路市 の HP や観光マップに載せ内外に情報を発信すればよいのではないでしょうか。 姫路城を望む景観まちづくり ~地上から見える姫路城の風景~ 兵庫県立大学 環境人間学部 福島ゼミ HB05E037 尾﨑 陽介 福島ゼミ 4 回生の尾崎です。姫路城のビューポイントづくり三点目、地上、市街地内か ら見える姫路城の景観について、私から提案させて頂きます。 姫路市には姫路城を中心として多数の観光客が訪れており、周辺のスポットを巡るルー トも観光パンフレットや観光サイトなどで多く紹介され、そのルートに沿って姫路市街を 歩く観光客も多くいると思います。そのルートを歩く中でふと見つけた姫路城の姿が素晴 らしいものであれば、やはりカメラを向けたくなるはずです。しかし、いかに美しい姿を していたとしても、電線が一本でも城の前を横切ってしまうと、その姿も台無しになって しまいます。私自身、姫路に住むようになり、そうした経験を幾度もしてきました。これ では姫路城の魅力を十分に出し切れてないのではないでしょうか。 また、住民の、姫路市街に長年住んでいるからこそ生まれる、姫路城への愛着もあるは ずです。日常の生活を営む中で、背景に溶け込んでいた姫路城への愛着に気づくことがで きれば、地域に対しても積極的に考えるようになると思います。そのためには、普段から 生活の中で姫路城を意識できるように、特に市街地内の姫路城が見える場所では、姫路城 を“魅せる”整備が必要であると思います。 そこで、まずは観光客がよく訪れている周辺のルートを中心に、姫路城に掛からないよ うに電線の地中化などを進めつつ、より一層姫路城の景観を惹きたてるように市街地内の 周辺環境を整え、新たなビューポイントを作りだしていくことを提案します。これは現在 姫路市で行われている、歴みち事業のような歴史を感じさせるものでなくとも、姫路市の 生活や暮らしを感じさせるようなものであればよいと思います。そうすれば、姫路城の新 たな一面を映すポイントになるではないかと思います。 提案:市街地回遊を目的とした市民向けループバス 福島研究室 4 回生 薦口 純子 ① 姫路観光客ループバスの利点 ・ 観光客が無駄なくお城と周辺の施設(美術館、博物館、文学館、好古園)を回れる ・ 約 20 分の短いルートでスムーズに目的地までたどり着ける ・ 低賃金(1 回乗車:100 円、1 日乗車:300 円)なので観光客も気軽に利用できる ② では、 ・姫路でショッピングをより一層楽しめるように、 ・買い物の利便性向上のために、 買い物客向けのループバスを作ってみては?? =市街地回遊ループバス 対象者:姫路へお買い物や飲食を目的に訪れる市民 ③ なぜ市街地回遊ループバスが必要か。 市街地では買い物や飲食するスポットが点在している。 EX,>現段階では、大手前・みゆき通り沿いのお店や、フォーラス・ヤマトヤシキなど 主に駅東でファッションや飲食。魚町塩町で居酒屋や食材市場。二階・西二階 の老舗商店。 キャスティー21計画によると、駅東の広範囲にわたって新しいショップが登場!? ⇒連続的につなぐと買い物の利便性が UP ④ 具体的にどことどこをつなぐか。 駅前広場 ~開発の進む駅東部(キャスティー21) ~御幸通り・小溝筋沿い (~魚町塩町の飲食店街(駅西部) ) ⇒回遊性が UP ⑤ 他のバスとの区別 ・ あくまで市街地回遊目的の短距離コースである ・ お年寄りや身体の不自由な人への配慮 →バス停区間を短くする必要あり! ② では、 ・姫路でショッピングをより一層楽しめるように、 ・買い物の利便性向上のために、 買い物客向けのループバスを作ってみては?? =市街地回遊ループバス 対象者:姫路へお買い物や飲食を目的に訪れる市民 南北筋 ■ 本町商店街 みゆき通り商店街の北側、姫路城の内堀にある商店街です。戦前は商店街に軍隊 の練兵場があり、その名残としての大手前公園の南に商店街が完成しました。 ■ みゆき通り商店街 大手前通りと平行して姫路城へと続く商店街。明治 36 年、明治天皇の観兵式行幸に 際して作られました。大手前通り完成前までは、この通りにバスや自動車が走ってい たそうです。播磨のメインの商店街として市内でも最大規模を誇り、ファッションビル、 専門店街が軒をつらねています。 ■ おみぞ筋商店街 駅前小溝商店街からさらに姫路城方面に続く商店街。かつてここには名前の通り小 溝が流れ、戦前までは軍人の泊まる旅館や食料品店などが立ち並んでいました。現 在はファッションを中心に様々な店舗が並んでいます。 ■ 駅前商店街 みゆき通り商店街と同じく、明治 36 年に作られました。JR 姫路駅に直結し、播磨では 最も通行量の多い商店街として有名。 ■ 駅前小溝商店街 御幸通りの東、若者を対象にしたショップが連なる個性ある商店街。姫路で一番早く アーケードを作った商店街であり、「ハーモニカ横丁」として知られています。 ■ ゴールド街 「金がザクザク出てくるような商店街でありますように」という願いをこめ、この名前が つけられました。 東西筋 ■ 二階町商店街 大手前通りを、姫路城と姫路駅の中間点で東へ一歩踏み入れると、そこが二階町と なります。アーチ型のアーケードがあり、呉服店、貴金属店、衣料品店、家具店、楽器 店、小物店、雑貨店などの老舗が多く並んでいます。 ■ 西二階町商店街 大手前通りを姫路城に向かって左へ進むと、城の狭間をイメージした三角屋根のア ーケードが続いています。この商店街には老舗が並び、城内町の雰囲気が感じられ る街となっています。 ■ 銀座商店街 昭和 30 年頃に全国で「銀座ブーム」が流行し、それにちなんで「銀座商店街」と命名 されました。 ■ 協和通り商店街 昭和 35 年に誕生した商店街。「みんなの協力と和気あいあい」をテーマに名付けられ ました。 ■ 一番街商店街 「一番繁盛するように」との願いを込め、この名前がつけられました。 ■ 駅前通り商店会 大手前通りから駅前商店街にのびる商店街。別名「駅前フラワーロード」と言われ、 女性が好む「暖かい心とおもてなし」をテーマとしています。 その他 ■ 姫路駅フェスタ JR 姫路駅に直結し、お土産、大型書店、飲食店、食料品、ファッション、雑貨などバラ エティに富んだ店舗が並んでいます。 姫路城の周りをぐるりと走るループバス。1 回の料金が大人 100 円、小人 50 円のワ ンコインで…。レトロ調のバスが姫路の歴史をご案内致します。 毎日(12 月~2 月は土曜日・日曜日・祝日のみ) 午前 9 時(始発)~午後 5 時(最終) 1 周 20 分 1 日 16 回(土曜日・日曜日・祝日は 27 回)運行 ※15 分~30 分間隔で運行 1 回:大人 100 円、小人(6 歳~小学 6 年生)50 円 乗り降り自由の 1 日券もあります。 (1 日券大人 300 円、小人 150 円) 姫路城、好古園、市立美術館(常設展のみ)、姫路文学館(常設展のみ)は『2 割引』、県立歴史博物館は『高校生以上 50 円,小・中学生 30 円割引』となり ます。 ※施設の窓口で 1 日券をご提示ください。 【運行ルート】 1. 姫路駅前 (神姫バスセンター) 2. 姫路城大手門前 3. 警察前 (城見台公園) 4. 美術館前 5. 博物館前 6. 清水橋(文学館前) 7. 好古園前 8. 大手前 9. 姫路駅前 (姫路 OS ビル前) 兵庫県立大学 3回生 福島ゼミ 金森百合 安全安心のまちづくり 「自転車と歩行者の分離を促す道路整備」 大手前通りの現状 広い幅員があるにもかかわらず、多くの住民、観光客と自転車とが混在し、危険。 →歩行者も自転車も安全に通行できる方策が必要 ●歩道における自転車と歩行者の分離 自転車走行レーンを識別し、道路標示を設ける。道路の塗装や材質に変化をつける。 整備例 国土交通省 まちづくりと自転車のホームページより 問題1 路上の荷捌き車 荷捌きスペースの確保が必要。具体案としては ・ 標示や交通指導員による荷捌き車の裏道、横道への誘導 ・ 市の民間駐車場借り上げによる荷捌き駐車場の設置 ・ 事業者のコインパーキングの利用を市が補助 問題2 バス停 自転車通行部分上にあるバス停付近に利用者が溜まって危険。 ・ 自転車に注意を喚起する道路標示 ・ ベンチや屋根を設置したバス停 参 考 URL 国 土 交 通 省 ま ち づ く り と 自 転 車 の ホ ー ム ペ ー ジ http://www.mlit.go.jp/road/road/bicycle/introduce/policy1-02.html 3年生 金森百合『自転車と歩行者の分離を促す道路整備』 私は、安全安心のまちづくりとして大手前通りの歩行環境に注目してみました。大手前 通りは、駅から姫路城をつなぐ道路として、広い幅員も確保され、地域住民のみならず、 多くの観光客も行き来します。しかし、現状としては歩道に路上駐車があり、自転車も双 方向から通行し、歩行者にとって、安全な道路とは言えません。歩行者の間を自転車が無 理矢理通行しようとするような光景もよく見られます。私自身も大学から姫路駅までよく 自転車で行くことがあるのですが、歩行者をよけながらよろよろと進むことに危険を感じ ますし、スムーズに通行できなくて苛立ってしまうこともあります。友人に聞いてみても、 同じように思っている人が多いようです。 よって、歩行者も自転車も安全に気持ちよく大手前通りを通行できるような方策が必要 だと私は考えます。 そこで、歩道における自転車と歩行者の分離を提案します。分離の方法は、歩道上に自 転車走行レーンを設け、道路標示によって明示します。標示だけでなく、道路の塗装や材 質に変化をつけて分離を促します。 しかし、歩行者と自転車を分離するためには、まずは歩道に乗り上げている荷捌き中の 車をなくすことが必要です。つまり、荷捌きスペースの確保です。その具体案として ・ 民間駐車場借り上げによる荷捌き駐車場の設置 ・ 道路標示や交通指導員への裏道、横道への誘導 ・ コインパーキングで事業者のみに、例えば 1 日 30 分無料など、市が補助をする などが考えられます。 また、自転車走行レーンを設けるとなると、バス停部分が問題になります。自転車通行 レーンに、バス停でバスを待つ歩行者が溜まることになり、危険です。その対策として、 自転車通行レーン上のバス停の手前に自転車の注意を喚起するような道路標示が必要です。 また、現在大手前通りにある、ベンチや屋根を設置して利用者を囲むような形のバス停は、 歩行者を保護できてよいと思うので、そのようなバス停を増やすことも効果的だと思われ ます。 大手前通りの歩道は幅員が十分にありますし、自転車利用者が多いので住民の理解も得 られやすいと思うので、実現は十分に可能だと思います。歩行者も自転車も安全に安心に 通行できる大手前通りであって欲しいと思います。