特集1 - NTT西日本

特集1
電力削減に向けた取り組み
はじめに
NTT西日本では、グリーンNTT西日本戦略のもと、化石燃料由来の電力を大量に消費する企業の責務として、環境問題の解決に積極的に取り
組んでいます。環境グランドデザインという中長期計画を定め、2020年に2010年度比20％以上（自社利用の電力使用量は40％以上）電力削減
するという目標を達成するために2013年度は、電力量の見える化、削減施策の進捗の見える化等マネジメントの強化を行い、一般的な家庭で
電 力 使 用量（億 kW h）
1年間に使われる電力消費量の約2万世帯分※にあたる約6,000万kWhの電力を削減しました。
（図1）
21.4
※ 電気事業連合 世帯あたり電力消費量の推移
http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/sw_index_04/
21.2
2009年の1ヵ月あたりの電力消費量は284kWh
284kWh×12ヵ月=3,408kWh 6,000万kWh÷3,408kWh＝1.76万件
21.0
20.8
約6,000万
kWh削減
20.6
20.4
20.2
0
2010 年度
2011年度
2012 年度
2013 年度
図1 年間電力使用量
電力見える化
NTT西日本では、さらに電力見える化を進めるため、1ヵ月毎に電力会社から送付される請求書を元に電力使用量の見える化を実施しています。
またPDCAサイクルの短縮をはかることで電力削減を進めるため、30分毎の電力使用量の見える化をグループ会社のNTTファシリティーズと
連携して進めてきています。
2013年度末には、約450ビルで電力使用量の約50％が把握できるようになっており（図2）、そのうち事務所として利用するオフィスビルでは
115ビルに電力見える化システムが設置され、オフィスビルでの総電力使用量の80％が随時把握できるようにしています。また各組織でマネジ
メントが容易なように、組織毎、ビル使用目的毎に見える化ができるようにしています。
（図3）
グラフに連動し
日毎積算データを
数値で確認
月間目標値や前月同様日との
トレンドを比較表示。
節電活動状況をきめ細かく
マネジメント
カンパニー・ビジネスユニットや
通信・オフィス等の用途を絞り込み
表示データ粒度を選択
前日分積算値
データを
翌日に確認
することが可能
図2 累積消費電力量（kWh）
図3 日次管理
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NTT西日本グループ環境報告書2014
電 力削減に向けた取り組み
特集1
オフィスビルにおける取り組み
2013年度は、電力の見える化と同時に、目標を設定（2010年度比20％削減）し、社員一人ひとりが電力削減の意識を持って行動ができるように
照明照度の適正化の方法、各種機器の電力使用量の状況、電力見える化データの利用方法、空調設定の工夫方法、各組織での電力削減の工夫等
の電力削減施策をまとめた事例集を作成し展開しました。
（図4）
また、
意識向上を行う施策として、
節電アイディア・フォトコンテストの実施
（図5）
、
電力削減のための行動宣言シールの配布等
（図6）
を実施しました。
図5 節電アイディア・フォトコンテスト
応募ホームページ
2013年夏 啓発用ポスター
図6 行動宣言シール
2013年冬 啓発用ポスター
図4 電力削減施策事例集（例）
オフィス電 力見える化ビル115ビルでの削減 状 況
（万 kWh）
900
（万 kWh）
800
800
700
700
600
600
500
500
400
400
300
300
200
200
100
100
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
月別電力使用量
10 月
11月
12 月
2010 年
2013 年
1月
2月
3月
0
20％
削減
2010 年
2013 年
年間電力使用量
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NTT西日本グループ環境報告書2014
特集1
電 力削減に向けた取り組み
通信施設等での取り組み
NTT西日本の電力使用量の多くを占める通信施設では、新型交換機の導入や情報システムの統合等による通信装置自体の電力削減に取り
組んでいます。また、空調に係る電力消費も多く、空調電力削減のための取り組みも推進しています。
空調自動制御システム「Smart DASH ®」の導入
データセンターの使用電力削減のため、NTTファシリティーズが提供する学習機能を備えた空調自動制御システム「Smart DASH ®」を7ビルで
導入し、空調電力を平均22％削減することができました。
空調自動制御システム「Smart DASH ®」
ミスト併用直接外気空冷システム（仮称）による電力削減の取り組みについて
NTT西日本グループ会社のNTTスマートコネクトでは、省エネを追求した都市型データセンターの構築を図るため、
「ミスト併用直接外気空冷
システム（仮称）」の運用トライアルを大阪市内のデータセンタービルにて開始しています。
「ミスト併用直接外気空冷システム（仮称）」は「空冷
ヒートポンプパッケージによる従来からの空調機冷却システム」に、
「直接外気冷房システム」と「ミスト噴霧による蒸発冷却システム」を組み合わ
せたシステムです。外気の温湿度条件にあわせて効率的にシステムを制御することでデータセンターの空調消費電力の削減を図ります。
（kWh）
20 0,0 0 0
180,0 0 0
160,0 0 0
140,0 0 0
120,0 0 0
10 0,0 0 0
外気 冷房で
- 37％
空調動力を
45％削減
ミストでさらに
- 8％
80,0 0 0
60,0 0 0
40,0 0 0
20,0 0 0
0
ミスト併用直接外気空冷システム（仮称）
従 来からの
空調 機 冷却システム
ミスト併用
直接外気空冷システム（仮称）
空調消費電力削減シミュレーション
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NTT西日本グループ環境報告書2014