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上鋳鉄管の製造法および材質強度改 善の歩み
1 3 5 上鋳鉄管の製造法および材質強度改 善の歩み ぬ強度を有し、しかも伸びを持つという真に 夢のような材料であった。しかしながらその わが国に鋳鉄管の規格が制定されたのは大 製造はきわめてむつかしく、これを実製品に 正1 4年 で あ る 。 引 張 強 さ 1 2 .5k gf / mm2 という、 応用することは至難のことであった。その後、 いわゆる普通鋳鉄管であった。その後、キュ 9年 世 関 係 者 の 長 年 の 難 難 辛 苦 を 経 て 、 昭 和2 ポラ溶解において鋼屑を利用する技術が開発 界にさきがけて日本で大口径の立吹ダクタイ され、鋳鉄の炭素含有量を減少することが可 ル 管 の 製 造 に 成 功 し た 口 つ い て ¥ 昭 和 32年 に 能 と な り 、 鋳 鉄 管 の 強 度 は 向 上 し 、 昭 和 8年 はサンドレジン遠心力鋳造法が完成し、夕、、ク には水道用高級鋳鉄管の規格が制定され、引 タ イ ル 管 の 大 量 鋳 造 方 式 が 確 立 し た 口 昭 和 34 gf / mm 以上となった。 張 強 さ は 25k 2 9 4 8年 に 鋳 鉄 に わ け る 今 世 紀 最 ところが、 1 年には、最初のダクタイル管の規格が鋳鉄管 6kgf / mm2 協会において制定され、引張強さ 3 大の発明といわれる球状黒鉛鋳鉄(通称、ダ 以 上 、 伸 び 3 %以 上 と 規 定 さ れ た 。 ま た 異 形 クタイル鋳鉄と呼ばれる)がアメリカで発明さ 管などの置注鋳造品に対しでも、 Y ブロック れた。これは、鋳鉄でありながら鋼と変わら 試料にて 4 0k gf / mm2以 上 、 伸 び 10%以上と定め 1 3 6 ダクタイル鉄管 られた。 その後も製造技術は進歩し、中でも黒鉛を 昭和 5 8 .1 0 第3 5号 貿易に関する一般協定)のスタンダードコー ドを承認したことにより、 J I Sと ISOとの整 球状化させるために鋳造溶湯の中へ純マグネ 合をはかる必要が生じてきた口そのため、昭 シウムを導入する、当時では画期的な圧力添 和 57年 10月に 加法が開発されるに及び、夕、、クタイル鋳鉄の 団体規格を統合し、呼称、も国際的な「ダクタ 品質上の基本問題である黒鉛の球状化処理が D u c t i l eI r o np i p e s )となり、引 イ ル 鋳 鉄 管 J( きわめて容易確実に、しかも経済的に実施で / mm2以 上 、 伸 び 10%以 上 と 向 上 し 張強さ 42kgf きるようになり、夕、、クタイル管の信頼性は格 適用呼び径も 75~2600mm まで拡大された。 段 に 高 ま っ た の で あ る 。 そ し て 昭 和 36年 に は J I Sの 大 幅 改 正 が 行 わ れ 、 各 種 ま た こ れ ま で 6mが 限 度 で あ っ た 管 長 に つ ISO並 み の 7m、 8mお よ び 9mの 長 日本水道協会規格ができ、遠心力夕、、クタイル いても 管 の 引 張 強 さ は 38kgf / mm2以上とされた。 尺管の製造が可能となった。 その後も製造技術の改良進歩が絶えず行わ このようにダクタイル管の材質強度の向上 、 80t/時 と い れ 、 た と え ば 溶 解 速 度 が40t/時 には不断の努力がなされてきたが、今後も一 う超大型キュポラを 450~5000C という熱風で 層の改良が期待される口 操業する技術が開発され、高温の優れた性質 の溶鉄が容易に得られるようになるとともに、 2園 地 下 埋 設 管 挙 動 解 明 へ の 努 力 黒鉛の球状化を阻害する硫黄を除去する方法 ところで、ダクタイル管の多くは地下に埋 も実用化され、品質と経済性はさらに向上し 設されるわけであるが、一般に地下埋設管の たのである。また品質管理にわいても、カン 挙動は従来からあまり系統的には解明されて トパック分析器という迅速分光分析法が導入 おらず、経験的なものが多かった。そこでダ され、鋳造前に取鍋ごとに化学組成をしるこ クタイル管の開発を契機として幾多の研究が とができることになり、成分調整が確実に行 重ねられたものであった。地下に埋設される わ れ る よ う に な っ た 。 昭 和 47年 に は 、 異 形 管 管の安全性を検討する場合、管に作用する荷 の Y ブ ロ ッ ク 試 片 の 伸 び が 15%以 上 と ア ッ プ 重条件、すなわち土庄の大きさおよび土圧分 さ れ 、 さ ら に 昭 和 49年 に は 遠 心 力 ダ ク タ イ ル 布を解明することが重要なポイントとなる。 管 に つ い て 管 体 か ら の 試 片 に よ る 引 張 強 さ 40 そ の た め 表 - 1に 示 す よ う な 各 種 の 埋 設 実 験 / mm2以 上 、 伸 び 5 %以上とグレードアップ kgf が継続的に行われてきた。また、実際の埋設 され、同時に水圧テストも呼び径 75~ 300mm 工事過程でも実測が行われ、その安全性はい に対しては 50~60kg f/crrf 、日乎び径 350~600mm ろいろの角度から検討されている。現在その に対しては 40~50kg f/crrf 、呼び径 700~1000mm 結果のうち、以下のものが活用されている。 に対しては 35~ 40kgf /crrf 、呼び径 1100~ 1500mm に対しては 30kgf /c r r fと大幅に引き上げられ、 J I S )水 道 用 球 状 黒 鉛 鋳 鉄 管 と 日本工業規格 ( して規格化されることになった。現在では、 1. 埋 設 管 に 作 用 す る 土 圧 (1)埋戻土による土庄 埋戻土による土庄の計算式としては、ヤン セン公式が実際とよく合致する。なお、土被 呼 び 径 2600mm管 と い う 超 大 口 径 管 が 製 造 さ れ りの浅い場合は垂直公式でも大差なく、計算 ているが、大口径になればなるほど呼び径に も簡単なことから使用することができる。 対する寸法精度の割合が従来の方式に比較し て高いものが要求され、ここにも格段の製造 技術の向上がなされた。 昭 和 50年 代 に 入 る と 国 際 化 の 気 運 が 一 段 と 高まり、国際規格に合致した製品が要求され る よ う に な り 、 わ が 国 が GATT(関手足および ヤンセン公式 持 (1-e-2K.tan 併 ~)B Wr:垂 直 土 庄 γ:土 の 単 位 体 積 質 量 K:ランキン係妻女 〔 一( l s i n再)/(1+sin併) J 137 ダクタイル管 30 年の歩み 再:土の内部摩擦角 たものとほぼ同様になる。また、波形につい H:土 被 り 深 さ では車輪直下、すなわち最大値は1.5の 衝 撃 係 B:溝 幅 数を乗じたものに近いが、平均値はむしろ衝 e 自然対数の底 撃係数を乗じないものに近い。 垂直公式 ブーシネスク式 Wf=YH Wf :垂 直 土 圧 3 P Y :土 の 単 位 体 積 質 量 H3 _ 5 7 J Hgr p :地 下 の 任 意 の 点 に わ け る 垂 直 圧 力 H:向 上 点 の 表 面 下 の 深 さ H:土 被 り 深 さ Hs:Pの 作 用 点 か ら 向 上 点 ま で の 傾 斜 ( 2 ) トラック荷重による土圧 各土被りにおける車輪直下の土庄はブーシ した距離 ネ ス ク 式 よ り 得 た 値 に 1 .5の 衝 撃 係 数 を 乗 ピ P:集 中 荷 量 図 -1 土被り 6mの実験における実測土圧と計 算土庄(呼び径 700mm夕、クタイル管) l .2 1 .0 0 . 8 宮 、¥ 』 土被りが 2mに達した時、 0 . 6 轟が崩 矢板を抜いた所、 j 幅が1.2mから 2.8m 出 れて溝i に拡がった。 + 1 0.4 土圧計 0 . 2 0 0ダクタイル管 持7 。 3 4 m ) 土被り ( 図 - 2 各土被りにおける車輪直下の土庄 (呼び径 1350mm) 0 . 4 0 図 - 3 管頂線上の土庄分布(呼び径 1350mm) 0 . 3 5 0 . 3 0 骨圃輔恒実測値 一一一 計 算 値 ) (衝撃係数l.5 一-一計算値 ) (衝撃係数1.0 回目白幽実測値 一一一計算値 ) (衝撃係数l.5 --一計算値 ) (衝撃係数1.0 宮 : ; : ; .0 . 2 5 b J l ~ 出 0 . 2 0 E 刊 0 . 1 5 0 . 1 0 0 . 0 5 0 0 . 5 l .0 . 0 l .5 2 m ) 土被り ( 2 . 5 3 . 0 0 . 5 0 0 . 5 . 0 l .0 l .5 2 m ) 車輪直下からの距離 ( 138 表 -1 N o . 管 穂 管厚 ( m m ) 管世 1 3 5 0 1 2 . 0 2 ダクタイル管1>1350 2 0 . 0 3 " ' 1 7 . 5 4 " 2 0 . 0 1 鋼 5 。 6 今 7 1 8 9 , 。 か 1 0 ダクタイル管1>700 1 1 。 1 2 " 1 7 . 5 土質 っき 固め 地行 シルト 無 " " " " ' 2 0 . 0 鳥居 1 7 . 5 シ イ 2 0 . 0 コ ト 布 ンクリー 1 7 . 5 シ ィ 1 0 . 0 地行 , 1 " " ' " ' 1 , 。 1 4 q 1 1 5 1 1 2 . 0 。 1 6 今 1 0 . 0 " , 。 1 8 ダクタイル管1>1 0 0 0 1 9 々 2 0 か 2 1 ダクタイル管1>700 2 2 。 5 0 0 2 3 ダクタイル管件 1 , 今 , 1 2 6 ダクタイル管併 2200 1 , 1 1 え 〉 1 , 。 1 " 1 .7 0 . 5 か S.35 , , , 1 .0 " シ イ ク 。 " ' シ イ ク 無 , 1 1 有 1 無 1 , 1 q " , 1 ク 砂 1 .3 1 .7 シ イ 2 . 0 , " 々 1 .5 1 .0 1 .5 2 . 0 , , " ' 。 " ' ク " ' 水圧 10kgf /c n f負 荷 " ' 20TON トラック通過 " " " " " " " " " " " 1 " 1 " 1 3 . 0 , 1 1 9 . 0 。 " ' q '1 1 2 . 0 溝固底めをる っ き 2 8 . 0 構固底めをるっ き シ イ 6 . 0 1 2 . 0 コ ト 床 ンクリー マサ " ' 。 砂及び山土 " ' 無 。 " 。 有無 砂及びシルト 無 砂 1 , 砂 " " 1 有 。 2 2 . 0 q 1 , 無 " ' シ イ " , , , , 右 3 2 . 5 シ イ 三 〉 地行 2 7 . 0 " 2 2 . 0 q 2 3 . 0 " 水圧 2 0 k g f / c n f負 荷 6 . 5 水圧 25kgf /c n f負 荷 1 4.0 3 . 6 2 1 0 . 8 T T O NN O ト鉄ラ塊ッ落ク下 通過 シ イ 3 . 0 3 . 2 1 1 , 3.0 土圧被り中 1.5mは 負 ク 盛 通 荷土 過 水 13k 卜 gf /c r 1 20TON ラッ S.40 広 〉 " , 1 4.4mX1 .6mX4.5mの 実験装置で試験油圧ジヤ S.43 ッキにて載荷 無 有 無 シ イ 1 .5 , 1 " ' 3 . 5 S.38 S.39 水圧 28kgf /c n f負 荷 1 1 1 2 . 6 , , シ イ q 4 . 5 シ ' 今 , 9 . 0 1 5 . 0 2 . 8 , 1 1 1 , , " 6 . 0 " q , 2 . 8 ※5 2 05 で 4m 試×験 5m2 × 1 . 1 6 . T 8 m O ピ N 重ッ錘ト内 戴荷 山土及び粘土 S.36 今 , 1 " ' 土被り中盛土 2m 1 1 。 4 . 0 " ' か 9.0 , , で 4m 試×験 5 7 m . 2 × T 1 O . N 8 m 重ピ錘ッ戴ト荷 内 。 1 2 . 0 2 . 2 ※1.2 シ イ q 今 " 4 2 ダクタイル管1>2200 , " ' 砂 3 3 ダクタイル管1>700 4 1 ダクタイル管1>2600 1 , 1 今 3 2 ダクタイル管1>300 " 。 , q 。 4 0 1 , 有 3 1 ダクタイル管1>2000 ク 1 , 今 地行 3 9 " 1 砂 今 2 6 . 5 2 0 . 0 " ' " ' " ' 1 .5 。 " " " " 砂 1 0 . 0 3 5 0 3 7 ダクタイル管1>1 " ' " ' " " ゐ 3 0 ダ ク タ イ ル 管 持 600 3 8 " ' 有 " ' S.34 , 管を底謹にく 定 盤 q " ' 砂 20TONトラック通過 実施 年度 1 地行 3 6 " ' f 也 。 溝固底めをる っ き 3 5 2 2 . 8 の " 1 6 . 8 3 4 2 . 1 " そ " シJ レ ト 2 2 . 5 , 土被り ( m ) " " 砂及びシル卜 2 7 ダクタイル管1>1650 1 " ' " ' か 2 8 ダクタイル管併 1200 2 9 " 溝幅 ( m ) 今 5 . 0 2 4 ダクタイル管併 1350 1 2 5 " ' シ イ 今 1 3 . 5 実施した埋設実験の種類 基礎 1 3 1 7 昭和 5 8 . 10 第 35号 ダクタイル鉄管 4.0 4.0 " え 〉 。 少 イ q 1 有 5 . 5 , 5 . 0 土被り中盛土 2m S.44 水圧 10kgf /c n f負 荷 水 ラ 圧 ッ ク 1 0 遜 kg 過f/ c 土 d負 被荷り中 2 0 感 T土 ON3ト m S.57 ダクタイル管 30年の歩み 2. 埋 設 管 の 土 圧 分 布 139 しかし、管底が極度に固い場合であっても、 埋戻土をサラサラした砂に置き換えれば荷重 ( 1 ) 土圧分布 夕、、クタイル管の埋設実験によれば、埋戻土 条件はかなり改善される。また、埋戻土を砂 台よびトラック荷重により管に作用する土圧 に置き換え、さらにこれをっき箇めることは 分 布 は 図 - 4の ご と く で あ る 。 埋 戻 土 に よ る きわめて効果的である。管底の支持角は一般 土 圧 分 布 に お い て 管 底 の 支 持 角 2θ は 埋 設 条 に は 、 表 - 2の ご と く 考 え る こ と が で き る 口 件によって異なるものである。 表 一 2 各埋設条件に対する支持角 ( 2 ) 管底の支持角 っき 固め 埋設条件 管底の支持角は、管底の条件、埋戻土の種 類、っき固めの有無などによって異なる。管 一般的な地盤の場合 無 底の条件については、コンクリート底のごと 溝 置 底 く 場 が 強 合固な場合で溝底に砂を " ' く固い場合には支持角はもっとも小さく、砂、 粘土と軟かくなるにしたがって支持角は増大 している口 溝底換が強え聞場な場合合で埋戻土を砂 で置 る // 溝底が強固な場合 ク 管底の 支持角 0 60 表 -3 埋設実験結果の例 供 試 管 1 2 3 4 5 o 1350 o 1350 持1650 再1650 世1200 15mm 12mm 22.5mm 22.5mm 16.8mm G G 12mm 12mm 2.8m 2.8m 3m 4.35m 20cmの厚さに砂を 栗石、砂などをつ 20cmの厚さに砂を 20cmの厚さに砂を の 敷いたが雨のため き固め固くした。 敷いた。 敷いた。 状 態 軟弱となった。 呼び径 管 厚 モルタルラ トイニング厚 掘削幅 。 4mX5mX1.8m深 さのコンクリート j 底 幕 埋 管底に剛性体(鉄 した。 土被り 4.5m 6.5m (2mは盛土) 3.2m 3.2m 管 項 50cmまで砂, 山土十以土 管 頂 上 15cmまで砂 管頂上1.5mまで 他は掘削土砂 砂、他は掘削土砂 オ 今こ ζ ミ 埋戻土 件 製ピット内。 板)を敷き強聞に 設 埋戻土 他は山土+灰土 なし なし の っき固め 実 思 食 手 吉 果 なし なし 土被り 15cmで、水締 土被り1.5mで、水 め 締め 管 頂 上 1 mまで砂 で埋めたあと、逗 錘を裁荷。 なし 図 - 5、 j 葬底が軟 図- 6、溝底が回 らかしミとしミうこと い場合であっても は普通にあり得る 土被りの増加に伴 たところ、支持角 90。程度であった ことと思われるが、 い支持角も増大し、 干 皇 は 180 から 120。 が、水締めを行っ かわらず、支持角 この場合はむしろ 土被り 2mでは支 度に減少したが、 たあと 120。程度に は 40 ~60 。となっ 管底に砂がよく回 持 角 は 60。弱とな これは矢板除去に なった。 た 。 80。程 り支持角は 1 り、土被り 6.5m 伴 う 側 土 庄 、 土 の 度になった。 で は 約 90 となっ 0 た 。 [ ' ; < J 7、土被り 2.1 f ] < ]-7、土被り1.5 図 - 8、管底に向。 m までは支持角は i 生体を置くという m の時矢板を抜い 0 摩擦力の低下など に起[却するものと 思われる。 苛酷な条件にもか 0 0 40 1 4 0 昭和 5 8 .1 0 第3 5号 ダクタイル鉄管 図 - 4 埋設夕、クタイル管の土圧分布 埋戻土による土圧分布 トラック荷重による土圧分布 図 - 7 実 験 No.3、No.4:呼び径 1650mm夕、クタイ Wt ル管における土被り深さと発生応力の関 係 、 什 ﹀ waM 値値 i J測4・ 測 w LfM 値比実尚実﹁喝↓んW 算験の験の+時ー古開凶 1 一@×一 2 つ白 (日)心揮吋 計 実 で 実 で ﹁F 3 図 - 5 実 験 No.1 :呼び径 1350mmダクタイル管埋 設実験における土被り深さと発生応力の 関係 。 応 、 4 η︿ リ 円 r u ( g ) 心穏川村 一計算値 @実測値 図 - 8 実 験 No.5:呼び径 1200mmダクタイル管埋 設実験における土被り深さと発生応力の o 関係 1 0 応 図 - 6 実 験 No.2:呼び径 1350mmダクタイル管埋 設実験における土被り深さと発生応力の 一一計算値 @ 実測{直 A伎 町 ぺ 「斗-.W ーキt. < ¥ t T -W U ( E ) 心穏刊 関係 ワ ム 2frl f IW/sinJ I 4‘ nd ワμ 2 0 応 川一関川一切 。 同市 ( 日 ) P 様判 一計算値 申実測値 。 1 0 応 ダクタイル管 30年の歩み 3. 内 、 外 圧 同 時 負 荷 時 の 挙 動 1 4 1 図 - 9 土被り、内圧、応力の関係実測値、呼び 管は埋戻土により、垂直方向に縮み、水平 径 1350mm、管厚 15mm 方向に膨らんでいるため内圧が作用するとフ 2 0 ープストレス以外に管を真円に復そうとする 力が働き、応力変化を生ずる。すなわち、埋 設管に水圧が作用すると管を真円に復そうと する力が働き、垂直たわみは減少する。これ 1 0 に伴い、管に生じていた応力も減少するが、 フープストレスが加算されるため、埋戻土に 習 ' bD よって生じていた応力より減少することはな ~ い 。 内 、 外 圧 同 時 負 荷 時 の 実 験 例 を 図 - 9、 R 也 10に示す。 開 士 H 4 .管種選定 ダクタイル管の管厚計算式は、前述の埋設 実験結果をもとにして静水圧、水撃任、埋戻 土による土庄、 トラック荷重による土圧を全 -10 部同時に考慮し、安全率も加味して誘導され 。 ている。計算式を以下に示す。 1 0 ( 1 .25Ps+Pd )+J ( 1 .25Ps+Pd)2+8.4(Kfwf+Ktwt)~D 28 水 1 5 2 0 2 5 庄 ( k gf /c ぱ ) 図 -10 土被り、内圧、応力の関係実測値、呼び T=(t+2)X1 .1 t+2孟 10mmの 場 合 T =( t+2)十 1 t+2く 10mmの 場 合 径 2600mm、管厚 32.5mm 1 0 T:公 称 管 厚 2.5}管 } 内 t 計算管厚 P S : } 面 静水圧 Pd:水撃庄 町:埋戻土による土圧 Wt トラック荷重による土庄 D.呼 び 径 Kf:管 底 の 支 持 角 に よ っ て 定 ま る 係 数 置一管 管 立 { 60。 0.132 ( 百U¥ 百三門で恒川閉山時 S:管材の引張強さ、 4,200kgf /cr l ' 0.233 H…土被り Kt : 管 項 0.076 管 底 0.011 管項、管底の両者について計算し大きい方 を採用する。 なお、式中静水圧に対し安全率 2.5 水撃圧に対し安全率 2.0 埋戻土による土圧に対し安全率 2.0 。 2.5 5 7 . 5 /cr r 1 ) 水 庄 (kgf m 1 4 2 昭和 5 8 .1 0 第3 5号 ダクタイル鉄管 トラック荷重による土圧に対し安全率 2.0 を含んでいる。 管に作用する内圧のうち、静水圧は容易に 設定されるが、ウォータハンマについてはこ 以上述べたことは多くの埋設実験式、ある れまで十分な解明がなされないままに管路の いは実管路での測定結果から導いたまとめの 設計が行われる例が多かった。近年、管内の 一部であるが、こうした不断の努力によって 使用圧力は次第に高圧化の傾向を示し、管の 埋設管の地中での挙動がかなり明確にされて 安全性を保言正するためにもウォータハンマの きたといえよう。 挙動確認が重要な問題となっており、基礎的 3 . ウォータハンマの研究 な研究に取組んできた。 図 -13 チェッキ弁を閉鎖した場合の圧力上昇 (はずみ車なし、計算値と実験値の比較) 図 -11 管 路 縦 断 面 図 6 . 0 電源遮断しでから 9 . 9秒 後に閉鎖した場合 チ へ 1キ弁」 / つ 会 ポンプ 吸水面 からの 高さ 追加 距離 空気弁 -~300 ダクタイム主 電源遮断しでから 9 . 3秒 後に閉鎖した場合 │ポンプ出口圧力│ は吸水面からの 圧力に換算した 3 . 8 2 I ( m )1 0 5 . 0 計算値 x 実験値 0 H=20.3m→ h=l Q=7.57m'/min I 電源遮断してから 7 . 5秒 → q=l I I lf3.0 後に閉鎖した場合 I lt> 6 2L 3.7~ー閉鎖遅れ 2L 3 . 1 4 τ一閉鎖遅れ 2L 図 -12 弁全開の場合の過渡現象(計算値と実験 値の比較) 弁全聞の場合 の過渡現象 2 . 0-";iー閉鎖遅れ 2L 1 .4 3コ γ閉鎖遅れ ‘喝込..._j -1.0 1 0 唱Eよ ハU き i l ' 力圧。と 庄のたた 口らしきけ 出か算とつ プ面換のを ン水にし車 j11車 ず 介句法 山田ハ ポ眼力なみ 値植みは 験算ず⋮ 実計は線 線線線点 太細実一 q( 流量) -1.0 1 .0q(流量) -0.2 ダクタイル管 3 0年の歩み これまでにもウォータハンマの理論は発表 されているが、管路における実際的現象の裏 付けは少なかった。そこで実験用ダクタイル 管路を布設してポンプ系、自然流下系のウォ ータハンマについて基礎的実験を試み、現在 その結果が実際の管路設計に役立っている口 実験管路、装置の概略を図ー1 1に、その結果 の 一 部 を 図 -12に示す D ポンプ系ウォータハンマの計算方法として、 微分方程式による法、逐次加算法、図式計算 法が主に用いられているが、ここでは図式計 算法を試みた。弁全開時の過渡現象(図ー 1 2 )、 チェッキ弁閉鎖時の圧力上昇(図 -13)などの 図からは、いずれの場合も実測値に合致する 計算式を見出すことができた。この結果はコ ンピュータ化され、活用されている。 布設管路のウォータハンマについては、図 式計算法による計算で十分予知でき、最高圧 力、水柱分離の発生の有無などもほぼ正確に 推察できる。 また、自然流下系についても弁を緩閉鎖、 緩開放、急閉鎖した場合の圧力、流量の過渡 現象とほぼ合致する理論式が確認されている。 1 4 3