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表紙 - Morningstar

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表紙 - Morningstar
EDINET提出書類
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(E05921)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】
半期報告書
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成22年9月29日
【中間会計期間】
自 平成22年1月1日 至 平成22年6月30日
【会社名】
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク
(Marsh & McLennan Companies, Inc.)
【代表者の役職氏名】
法務副部長兼事務部長
ルシアーナ・フェイトー
(Luciana Fato)
【本店の所在の場所】
米国、デラウェア州、ニューキャッスル郡、
ウィルミントン市、オレンジ・ストリート 1209
(1209 Orange Street, in the City of Wilmington,
County of New Castle, in the State of Delaware,
United States)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士 三 井 拓 秀
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区赤坂二丁目14番32号
赤坂2.14プラザビル
三井法律事務所
【電話番号】
(03) 3224-0020
【事務連絡者氏名】
弁護士 清 水 政 彦
【連絡場所】
東京都港区赤坂二丁目14番32号
赤坂2.14プラザビル
三井法律事務所
【電話番号】
(03) 3224-0020
【縦覧に供する場所】
なし
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マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(E05921)
半期報告書
(注1) 本半期報告書において、別段の注記のない限り、「当社」または
「MMC」とは、文脈に応じてマーシュ・アンド・マクレナン・
カンパニーズ・インク、またはマーシュ・アンド・マクレナン
・カンパニーズ・インクおよびマーシュ・アンド・マクレナ
ン・カンパニーズ・インクの子会社を指す。
(注2) 別段の注記のない限り、本半期報告書において、「ドル」、「米
ドル」、「$」および「US$」は、米国の通貨をいい、「円」、
「日本円」および「¥」は、日本の通貨をいう。便宜上、別段の
記載のない限り、日本円への換算は、2010年8月31日現在の、株
式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値、1ド
ル84.56円の為替レートで換算された金額である。
(注3) 提出会社の会計年度は12月31日に終了する。2009年会計年度と
は2009年12月31日に終了する年度をいう。
(注4) 本半期報告書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は
当該計数の総和と必ずしも一致しない場合がある。
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第一部 【企業情報】
第1 【本国における法制等の概要】
当該半期中に変更はなかった。
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第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】(注1)
(単位:ドルは百万ドル。円は百万円。ただし1株当たりの数値を除く。)
営業収益(注2)
法人所得税前利益(損
失)(注2)
純利益(損失)(注2)
継続事業からの基本的1
株当たり純(損失)利益
(注2)
継続事業からの希薄化後
1株当たり純利益(損
失)
(注2)
資産合計
株主持分合計
1株当たり株主持分(注
1)
自己資本比率(%)
営業活動によるキャッ
シュ・フロー
財務活動によるキャッ
シュ・フロー
投資活動によるキャッ
シュ・フロー
現金および現金同等物の
期末残高(注2)
従業員数
6月30日に終了する6ヶ月間
2010
2009
2008
$5,241
$4,913
$5,630
(¥443,179)
(¥415,443)
(¥476,073)
$288
$453
$496
(¥24,353)
(¥38,306)
(¥41,942)
$484
$(17)
$(145)
(¥40,927)
(¥(1,438))
(¥(12,261))
$0.43
$0.60
$0.69
(¥36)
(¥51)
(¥58)
12月31日に終了する年度
2009
2008
$9,831 $10,730
(¥831,309)
(¥907,329)
$552
$494
(¥46,677)
(¥41,773)
$227
$(73)
(¥19,195)
(¥(6,173))
$0.97
$(0.70)
(¥82)
(¥(59))
$0.43
(¥36)
$0.60
(¥51)
$0.69
(¥58)
$0.96
(¥81)
$(0.70)
(¥(59))
$15,621
(¥1,320,912)
$6,043
(¥510,996)
$11.16
(¥944)
$14,921
(¥1,261,720)
$5,760
(¥487,066)
$11.02
(¥932)
$16,432
(¥1,389,490)
$7,563
(¥639,527)
$14.72
(¥1,245)
$15,337
(¥1,296,897)
$5,863
(¥495,775)
$11.07
(¥936)
$15,206
(¥1,285,819)
$5,760
(¥487,066)
$11.20
(¥947)
38.7%
38.6%
46.0%
38.2%
37.9%
$272
(¥23,000)
$(265)
(¥(22,408))
$(153)
(¥(12,938))
$1,475
(¥124,726)
約50,000
$(236)
(¥(19,956))
$(238)
(¥(20,125))
$(60)
(¥(5,074))
$1,225
(¥103,586)
約53,000
$(317)
(¥(26,806))
$(461)
(¥(38,982))
$(235)
(¥(19,872))
$1,108
(¥93,692)
約50,000
$640
(¥54,118)
$(464)
(¥(39,236))
$(236)
(¥(19,956))
$1,707
(¥144,344)
約49,000
$940
(¥79,486)
$(643)
(¥(54,372))
$348
(¥29,427)
$1,638
(¥138,509)
約50,100
(注1) 金額は、米国証券取引委員会に提出済の10-Q様式または10-K様式による該当する届出書に記載された当社発行済普通株
式総数から自己株式総数を差し引いた数値を基にしている。
(注2) 前年までの期間については、クロールを非継続事業として分類したため再表示されている。
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2 【事業の内容】
対象の6ヶ月間、会社の事業内容に変更はない。
但し、下記「財務の状況−その他」に記載のとおり、2010年第1四半期に、MMCおよびクロールは、クロール・ラブラトリー・
スペシャリスト(「KLS」)の売却を完了した。さらに、2010年6月6日、MMCは、MMCがアルテグリティ・インク(「アルテグ
リティ」)にMMCの間接的な完全子会社であるクロール・インク(直接および間接的な子会社を併せて「クロール」)の発
行済み株式の100%を売却するため、アルテグリティと株式売買契約(「売買契約」)を締結した。2010年8月3日、MMCはア
ルテグリティへのクロールの売却を完了し、11.3億ドルの現金収益を得た。したがって、クロールによって運営され、コンサ
ルティングサービス、セキュリティーサービスおよび技術を可能にするためサービスなど様々なリスクコンサルティング
および関連のリスク緩和サービスを会社、政府、期間および個人の顧客に提供してきたMMCのリスクコンサルティングおよび
テクノロジーセグメントがMMCの業務の一部ではなくなった。
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3 【関係会社の状況】
(1) 親会社
当社に親会社はない。
(2) 子会社
2010年9月30日現在、上記に記載されているアルテグリティへのクロールの売却後、当社は全世界に約617社の子会社を
有している。以下は当社の重要な子会社である。当社はその他約601社の子会社を有している。
名称
設立国および設立州
主たる事業
提出会社の議
決権保有割合
(直接保有およ
び間接保有い
ずれも含む。)
マーシュ・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
リスクおよび保険サービス
100%
マーシュUSAインク
アメリカ合衆国
デラウェア州
リスクおよび保険サービス
100%
ガイ・カーペンター・アンド・カンパ
ニー・エルエルシー
アメリカ合衆国
デラウェア州
リスクおよび保険サービス
100%
マーシュ・アンド・マクレナン・リスク
・キャピタル・ホールディングス・リミ
テッド
アメリカ合衆国
デラウェア州
リスクおよび保険サービス
100%
シーバリー・アンド・スミス・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
リスクおよび保険サービス
100%
マーサー・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
マーサー・エルエルシー
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
マーサー・ホールディングス・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
マーサー(US)インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
オリバー・ワイマン・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
オリバー・ワイマン・エルエルシー
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
リッピンコット・アンド・マルグリース
・インク
アメリカ合衆国
ニューヨーク州
コンサルティング
100%
ナショナル・エコノミック・リサーチ・
アソシエイツ・インク
アメリカ合衆国
カリフォルニア州
コンサルティング
100%
ナショナル・エコノミック・リサーチ・
アソシエイツ・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
オリバー・ワイマン・コーポレート・リ
スク・コンサルティング・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
オリバー・ワイマン・アクチュアリアル
・コンサルティング・インク
アメリカ合衆国
デラウェア州
コンサルティング
100%
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4 【従業員の状況】
2009年6月30日現在、MMCおよび連結子会社は、リスクおよび保険サービスの約26,500人、コンサルティングの約22,500人並びに
リスクコンサルティングおよびテクノロジーの約3,000人を含む、世界に約53,000人の従業員を擁している。MMCは親会社レベル
で約1,000人を擁している。上記に記載されているアルテグリティへのクロールの売却後、MMCおよび連結子会社は、世界に約
50,000人の従業員を擁している。
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第3 【事業の状況】
1 【業績等の概要】
概略
マーシュ&マクレナン・カンパニー・インク及びその子会社(以下「MMC」という)は、世界規模の専門的サービスを提供す
る会社であり、リスク、戦略、および人的資源の分野において助言と解決策を提供している。MMCの子会社には、「リスクおよび保
険サービス」を提供するマーシュ、再保険サービスを提供するガイ・カーペンター、人材および関連する財政上のアドバイスと
サービスを提供するマーサー、および経営コンサルタントその他のサービスを提供するオリバー・ワイマン・グループが含まれ
る。下記のクロールの売却後、MMCは、世界100カ国以上の国々で顧客に対し分析、助言、取引のノウハウを提供する約50,000人の従
業員を世界中に有している。
MMCの各事業セグメントは、提供するサービスに基づいている。「リスクおよび保険サービス」は、リスクマネジメントおよび保
険ならびに再保険ブローカーおよびサービスを含み、主にマーシュおよびガイ・カーペンターにより提供される。「コンサル
ティング」はマーサーおよびオリバー・ワイマン・グループが行う事業であり、人材コンサルティングおよび関連の投資・アウ
トソーシングサービス、および専門マネジメント、経営およびブランドコンサルティングサービスを含む。クロールを通じて行う
「リスクコンサルティングとテクノロジー」は、リスクコンサルティングおよび関連する調査、情報、財務、保安、技術のサービス
を含む。2010年8月3日において、MMCはクロールの売却を完了し、2010年第一四半期にクロール・ラボラトリー・スペシャリス
ツ(「KLS」)の売却を完了した。クロールおよびKLSの勘定残高および活動は、添付の2010年6月30日および2009年12月31日現
在の連結貸借対照表、ならびに添付の2010年および2009年6月30日に終了する3ヶ月および6ヶ月の期間における連結損益計算
書において、非継続事業として分離され、報告された。2010年において、KLSの売却に関する税引後純損失は非継続事業に含まれ
る。2009年第二四半期にクロールは、クロール・ガバメント・サービシーズ(「KGS」)を売却した。2009年のKGSの業績および売
却に関する税引後損失は非継続事業に含まれる。
2010年第一四半期において、マーシュは米国中西部における最大の独立保険代理店のうちの一つであるハーク・カンパニーズ
・インク、ならびに米国南東部および中部大西洋地域における最大の保険仲介会社のうちの一つであるトーマス・ラザフォード
・インクを買収した。2010年4月1日において、マーシュは、リスク仲介およびリスク助言サービスの国際的な提供会社である
HSBCインシュランス・ブローカーズ・リミテッドの買収を完了した。2010年4月30日において、マーシュは、米国ニューイングラ
ンド地方における最大の保険ブローカーのうちの一つであるボストニアン・グループ・インシュアランス・エージェンシー・
インクおよびボストニアン・ソリューションズ・インク(総称して「ボストニアン・グループ」)の買収を完了した。
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2009年4月に、ガイ・カーペンターは米国で5番目、世界では7番目に大きな再保険代理会社であったジョン・ビー・コリンズ
・アソシエイツ・インクの買収を完了した。2009年10月において、ガイ・カーペンターはHCCインシュアランス・ホールディング
ス・インクからの、ロンドンを基盤とした特殊再保険ブローカーであるラットナー・マッケンジー・リミテッドの買収を完了し
た。2009年9月において、マーシュは、バミューダにおける最大のキャプティブの独立管理会社および第三者保険会社であるイン
ターナショナル・アドバイザリー・サービシーズ・リミテッドを買収した。2009年12月において、マーシュは、米国北東部におい
て最大のうちの一つであり、米国全体において34番目に大きい独立保険代理店であるNIAグループ・エルエルシーを買収した。
全営業利益に対するセグメント営業利益の調整については、本報告書中に別記される連結財務諸表の注記17に記載されている。
各セグメントに関して使用する会計方針は、連結財務諸表において使用する会計方針と同じである。
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連結業績
(単位:百万ドル、ただし一株当
たりの数値を除く)
第2四半期
上半期
2010
2009
2010
2009
$2,606
$2,470
$5,241
$4,913
報酬および手当て
1,614
1,528
3,189
3,020
その他営業費用
1,042
648
1,677
1,282
営業費用
2,656
2,176
4,866
4,302
収益
費用:
営業利益(損失)
(50)
294
375
611
継続事業による利益(損失)
(29)
157
245
329
271
(347)
249
(338)
242
(190)
494
(9)
$236
$(193)
$484
$(17)
基本
$(0.06)
$0.28
$0.43
$0.60
希薄化後
$(0.06)
$0.28
$0.43
$0.60
廃止事業、税引後
非支配持分調整前純収益(損
失)
MMCに帰属する純収益(損
失)
継続事業の一株当たり利益
(損失)
MMCに帰属する一株当たり利
益(損失)
基本
$0.43
$(0.36)
$0.89
$(0.03)
希薄化後
$0.43
$(0.37)
$0.88
$(0.03)
基本
541
522
537
519
希薄化後
545
523
541
519
6月30日に発行済の株式
542
523
542
523
平均発行済み株式数
MMCの2010年第2四半期の連結営業損失は50百万ドルであり、前年は営業利益294百万ドルであった。2010年6月11日において、
MMCは、1992年から2004年の期間の事業に関連して、アラスカ・リタイヤメント・マネジメント・ボード(「ARMB」)が二つのア
ラスカ給付金制度を代表してマーサーに対して提起した訴訟が決着した旨を発表した。この決着(マーサーは明確に責任を否定
している)によって、本件に関連するARMBおよびアラスカ州によるマーサーに対するすべての請求が解決される。和解協定の定
めに基づき、マーサーは500百万ドルの支払いに同意しており、そのうち100百万ドルには保険が適用される予定である。第2四半
期の業績には「コンサルティング」セグメントにおける400百万ドルの純費用が反映され、利益は税引後で一株当たり約0.44ド
ル減少した。2009年において、マーサーは、専門的負債の清算に関連する約30百万ドルの専門的負債費用の増加を計上した。
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MMCの2010年上半期の連結営業利益は375百万ドルであり、前年は611百万ドルであった。上記のマーサーの損失が発生しなけれ
ば、営業利益は775百万ドルとなり、前年を21%上回ったはずであった。かかる結果は、「リスクおよび保険サービス」セグメント
における63百万ドルの営業利益の増加、「コンサルティング」セグメントにおける42百万ドルの営業利益の増加、ならびに
「コーポレート」セグメントおよびその他費用における29百万ドルの減少(主に、2010年は2009年と比較して再構築費用が減少
したことに関連する。)を反映している。
2010年1月におけるベネズエラのボリバル通貨の切り下げにより、MMCの業績または財務状況が重大な影響を受けることはな
かった。
連結収益および費用
MMCは多数の国々において事業を行っているため、外国為替レート変動の影響により、期間と期間の収益の比較がゆがめられる
場合がある。同様に、買収および処分(事業譲渡を含む。)による収益への影響により、期間と期間の収益の比較が影響される場
合がある。基礎収益は、これらの影響を除外して一定期間から別の期間への収益の変化を測定するものである。MMCのセグメント
ごとの営業収益における外国為替の変動ならびに買収および処分(事業譲渡を含む。)の影響は以下のとおりである。
(単位:百万ドル、ただしパーセント数値を除く)
*
6月30日に終了する
変動率
収益変動の構成
3ヶ月間
(%)
買収/処分の
2010
2009
GAAP収益
通貨の影響
影響
基礎収益 (b)
リスクおよび保険サービス
マーシュ
1,205
1,103
9%
1%
7%
1%
243
227
7%
1%
4%
2%
1,448
1,330
9%
1%
7%
1%
11
13
(22)%
1%
―
(22)%
1,459
1,343
9%
1%
7%
1%
マーサー
838
832
1%
2%
―
(1)%
オリバー・ワイマン・グループ
330
311
6%
(2)%
―
8%
1,168
1,143
2%
1%
―
2%
(21)
(16)
$2,606
$2,470
6%
1%
4%
1%
ガイ・ダーペンター
小計
信託配当収入
リスクおよび保険サービス合計
コンサルティング
コンサルティング合計
コーポレート削減
収益合計
* 端数処理により収益変動の構成の合計が一致しないことがある。
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以下は、上記に示される特定の構成要素についての収益の詳細情報である。
(単位:百万ドル、ただしパーセント数値を除く)
*
6月30日に終了する
変動率
収益変動の構成
3ヶ月間
(%)
買収/処分の
2010
2009
GAAP収益
通貨の影響
影響
基礎収益
マーシュ
EMEA
$397
$365
9%
(2)%
8%
3%
139
109
28%
9%
8%
12%
66
57
17%
5%
―
13%
インターナショナル合計
602
531
14%
1%
7%
6%
米国およびカナダ
603
572
6%
2%
8%
(4)%
1,205
1,103
9%
1%
7%
1%
$259
271
(4)%
1%
―
(5)%
保健および給付
227
224
2%
―
―
2%
報酬、人材およびコミュニケーション
102
110
(8)%
2%
―
(9)%
マーサーコンサルティング合計
588
605
(3)%
1%
―
(3)%
161
154
5%
4%
―
―
89
73
21%
4%
―
17%
838
832
1%
2%
―
(1)%
アジア太平洋
ラテンアメリカ
マーシュ合計
マーサー
退職
アウトソーシング
投資コンサルティング&マネジメント
マーサー合計
(単位:百万ドル、ただしパーセント数値を除く)
*
6月30日に終了する
変動率
収益変動の構成
6ヶ月間
(%)
買収/処分の
GAAP収益
影響
2010
2009
$2,371
$2,179
9%
3%
5%
1%
558
508
10%
2%
6%
1%
2,929
2,687
9%
3%
5%
1%
22
28
(25)%
4%
―
(29)%
2,951
2,715
9%
3%
5%
―
1,687
1,635
3%
4%
―
(1)%
636
591
7%
1%
―
7%
2,323
2,226
4%
3%
―
1%
(33)
(28)
$5,241
$4,913
7%
3%
3%
1%
通貨の影響
基礎収益
リスクおよび保険サービス
マーシュ
ガイ・カーペンター
小計
信託配当収入
リスクおよび保険サービス合計
コンサルティング
マーサー
オリバー・ワイマン・グループ
コンサルティング合計
コーポレート削減
収益合計
* 端数処理により収益変動の構成の合計が一致しないことがある。
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(単位:百万ドル、ただしパーセント数値を除く)
*
6月30日に終了する
変動率
収益変動の構成
6ヶ月間
(%)
買収/処分の
2010
2009
GAAP収益
通貨の影響
影響
基礎収益
マーシュ
EMEA
$924
$865
7%
3%
3%
1%
アジア太平洋
238
195
22%
11%
3%
7%
ラテンアメリカ
118
104
14%
7%
(1)%
8%
インターナショナル合計
1,280
1,164
10%
5%
3%
3%
米国およびカナダ
1,091
1,015
8%
2%
8%
(2)%
マーシュ合計
2,371
2,179
9%
3%
5%
1%
$539
$547
(1)%
4%
―
(5)%
保健および給付
452
436
4%
2%
―
2%
報酬、人材およびコミュニケーション
195
215
(9)%
3%
―
(12)%
1,186
1,198
(1)%
3%
―
(4)%
アウトソーシング
323
296
9%
8%
―
1%
投資コンサルティング&マネジメント
178
141
26%
9%
―
17%
1,687
1,635
3%
4%
―
(1)%
マーサー
退職
マーサーコンサルティング合計
マーサー合計
* 端数処理により収益変動の構成の合計が一致しないことがある。
収益
2010年第2四半期の連結収益は26億ドルであり、前年の同時期と比較して6%、基礎ベースで1%増加した。
2010年第2四半期の「リスクおよび保険サービス」セグメントにおける収益は、2009年の同時期より9%、基礎ベースでは
1%増加した。「リスクおよび保険サービス」セグメントでは、ガイ・カーペンターにおける2%、およびマーシュにおける1%
の基礎収益の増加が、信託配当収入が22%落ち込んだことにより一部相殺された。コンサルティング収益は、マーサーの1%およ
びオリバー・ワイマンにおける6%の増加により、2%増加した。基礎ベースのコンサルティング収益では、オリバー・ワイマン
における8%の増加を反映して2%増加し、マーサーにおける1%の減少により一部相殺された。
2010年上半期における「リスクおよび保険サービス」セグメントにおける収益は、前年同時期に比べ9%増加し、基礎ベース
では変化がなかった。コンサルティングの収益は、マーサーにおける3%の増加およびオリバー・ワイマンにおける7%の増加
の結果、4%増加した。基礎ベースのコンサルティングの収益は、オリバー・ワイマンにおける7%の増加の結果、1%増加し、
マーサーにおける1%の減少により一部相殺された。
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営業費用
2010年第2四半期の連結営業費用は、前年の同期に比べ、22%増加した。これは外国為替の影響による1%の増加、買収の影響
による4%の増加および基礎費用の17%の増加を反映している。これは、アラスカの件の和解に関連する400百万ドルの費用の影
響を反映し、基礎ベースのその他すべての費用における1%の減少により一部相殺された。
2010年6月30日に終了する6ヶ月間では、2009年同期と比較して、営業費用が13%増加した。これは、マーサーにおける差引き
400百万ドルの和解費用による9%の増加、外国為替の影響による3%の増加、および買収の影響による3%の増加を反映し、基
礎費用の2%の減少により一部相殺された。
リストラクチャリング費用
2010年に着手した計画
2010年上半期に、MMCはリストラクチャリング計画を実行し、主に退職および給付金に関連する合計41百万ドルの費用を要し
た。これらの費用のうち約25百万ドルは、最近の買収のための費用削減計画に関連する。発生した費用の合計は、マーシュで22百
万ドル、ガイ・カーペンターで15百万ドル、マーサーで2百万ドル、MMCで2百万ドルであった。かかる計画により、マーシュで約
150人、ガイ・カーペンターで70人、マーサーで40人、MMCで50人を削減した。かかる計画による年間費用削減効果は約35百万ドル
となると予測される。
2010年より前に着手した計画
2010年より前にMMCは、インフラ、組織、および事業会社の業務処理に関するいくつかのリストラクチャリングおよび費用削減
計画を実行した。これらの計画により従業員が削減され、設備は整理統合された。MMCは、前年に着手した計画にかかる2010年6月
30日に終了する6ヶ月分のリストラクチャリング費用16百万ドルを負担した。主に退職金および関連の給付金、ならびに以前か
らの空スペースについて将来見込まれる賃料および不動産費用の調整によるものである。
上記の計画に関連する費用は、連結損益計算書の「報酬および手当て」ならびに「その他営業費用」に含まれる。これらの計
画に関連する負債は、項目の性質によって、連結貸借対照表において「買掛金」、「その他負債」または「未払報酬」として分類
される。
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リスクおよび保険サービス
「リスクおよび保険サービス」セグメントの業務の成果は下記の通りである:
第2四半期
(単位:百万ドル)
上半期
2010
2009
2010
2009
1,459
1,343
2,951
2,715
報酬および手当て
834
762
1,615
1,484
その他費用
367
336
731
689
1,201
1,098
2,346
2,173
258
245
605
542
17.7%
18.2%
20.5%
20.0%
総収益
費用
営業利益
営業利益率
収益
2010年度の第2四半期における「リスクおよび保険サービス」セグメントの収益は、2009年の同時期に比べ9%増加し、基礎
ベースでは1%増加した。この業績は、商業損害保険市況の軟調の継続、および損害保険業界における正味収入保険料の減少の結
果であり、過去2年間の不景気により悪影響を受けている。
マーシュにおいて、2010年の第2四半期における収益は12億ドルであり、前年度同時期に比べ9%増加した。これは、買収によ
る7%の増加および外貨換算の影響による1%の増加を反映している。基礎ベースでは、経済環境および商業保険料率に対する
下方圧力の影響を反映し、収益は1%増加した。上記の厳しい市況にかかわらず、マーシュの収益はいくつかの地域において増加
し、今期において新規事業の成長が好調であった。基礎収益のEMEAにおける3%の増加、ラテンアメリカにおける13%の増加およ
びアジア太平洋における12%の増加は、米国/カナダにおける4%の減少によりほぼ相殺された。
2010年第一四半期において、マーシュは米国中西部における最大の保険代理店のうちの一つであるハーク・カンパニーズ・イ
ンク、ならびに米国南東部および中部大西洋地域における最大の保険仲介会社のうちの一つであるトーマス・ラザフォード・イ
ンクを買収した。2010年4月1日において、マーシュは、リスク仲介およびリスク助言サービスの国際的な提供会社であるHSBCイ
ンシュランス・ブローカーズ・リミテッドの買収を完了した。2010年4月30日において、マーシュは、米国ニューイングランド地
方における最大の保険ブローカーのうちの一つであるボストニアン・グループを買収した。
2010年第2四半期におけるガイ・カーペンターの収益は、前年度の同時期に比べ7%、基礎ベースにおいては2%の増加とな
る243百万ドルであった。基礎収益の増加は主に継続して好調な新規事業によるものである。2009年4月に、ガイ・カーペンター
は米国で5番目、世界では7番目に大きな再保険代理会社であったジョン・ビー・コリンズ・アソシエイツ・インクを買収し
た。2009年10月において、ガイ・カーペンターはHCCインシュアランス・ホールディングス・インクからの、ロンドンを基盤とし
た特殊再保険ブローカーであるラットナー・マッケンジー・リミテッドの買収を完了した。
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2010年度の第2四半期における信託配当収入は11百万ドルであり、前年度の同時期に比べ22%の減少であった。これは金利の
低下によるものであり、外国為替相場の影響により一部相殺された。
「リスクおよび保険サービス」セグメントにおける2010年上半期の収益は、2009年度の同時期に比べ9%増加し、基礎ベース
での収益は横ばいであった。
費用
2010年の第2四半期の「リスクおよび保険サービス」セグメントにおける費用は、前年同時期に比べ9%増加した。これは、外
国為替の影響に関連する1%の増加、買収による7%の増加および基礎費用の1%の増加を反映している。基礎費用における増
加は、主に年金関連費用の増加によるものである。
2010年上半期において、費用は前年度に比べ8%増加した。基礎ベースでは、費用は前年度に比べ1%減少した。基礎費用の減少
はリストラクチャリング関連事業における減少を反映し、年金関連費用の増加により一部相殺された。
コンサルティング
コンサルティングセグメントの業績は、下記のとおりである。
第2四半期
(単位:百万ドル)
上半期
2010
2009
2010
2009
$1,168
$1,143
$2,323
$2,226
給与および手当て
721
710
1,458
1,422
その他費用
722
337
1,024
635
1,443
1,047
2,482
2,057
$(275)
$96
$(159)
$169
N/A
8.4%
N/A
7.6%
収益
費用
営業利益
営業利益率
収益
2010年第2四半期におけるコンサルティング収益は、2009年度の同時期に比べ2%、基礎ベースでは2%増加した。2010年第2
四半期におけるマーサーの収益は838百万ドルであり、1%増加した。基礎ベースでは1%減少した。マーサーのコンサルティン
グの分野において、収益は、他のコンサルティング分野における9%の減少、退職による5%の減少、健康および福利厚生におけ
る2%の増加との部分的相殺を反映して、2009年度第2四半期に比べ基礎ベースで3%減少した。健康および福利厚生における
成長はカナダ、ヨーロッパ、中東、アフリカおよびアジア太平洋での増加によるものであり、アメリカ連邦議会が医療制度におけ
る大幅な法律改正を議論したことによる当面の需要の混乱による米国での減少と部分的に相殺された。アウトソーシング収益は
アジア太平洋および米国での成長により、基礎ベースでは前年から横這いとなった。投資コンサルティングおよび管理における
収益は、主に管理下の資産および助言資産の増加を反映した米国、ヨーロッパ、中東、アフリカおよびアジア太平洋での強力な成
長により、基礎ベースで17%増加した。2010年第2四半期におけるオリバー・ワイマンの収益は、その金融サービス業における2
桁の増収により6%増加して330百万ドルとなり、基礎ベースでは8%増加した。
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2010年上半期のコンサルティング収益は、2009年度の同時期に比べ4%、基礎ベースでは1%増加した。マーサーの収益は、コ
ンサルティングにおける4%の基礎収益の減少、アウトソーシングの1%、投資コンサルティングおよび運用の17%の増加によ
る部分的な相殺を反映して3%増加、しかしながら基礎ベースでは1%減少した。マーサーのコンサルティングの分野では、基礎
収益が退職で5%減少、他のコンサルティング事業で12%減少し、保健および給付で2%増加したことにより部分的に相殺され
た。オリバー・ワイマンの収益は、昨年度の同時期に比べ、基礎ベースで7%増加した。
費用
コンサルティング費用は、2009年度の同時期に比べ、2010年第2四半期において、外国為替相場の影響による1%の増加を反映
して38%、基礎費用では37%増加した。マーサーは、2010年のアラスカ調停に関連した正味400百万ドルの費用および2009年の専
門責任調停に関連した30百万ドルの増分原価を計上した。これらの費用を除外すると、基礎費用は2%の増加となる。費用におけ
る増加は、マーサーズ・インベストメント・コンサルティング・アンド・マネージメント業務における年金関連費用および資産
担保費用の上昇を反映しており、退職費用の低下により部分的に相殺された。
2010年6月30日に終了した半期について、上記の専門責任費用の影響は除外し、外国為替相場の影響による3%の増加を反映
して費用は21%増加し、基礎費用は1%減少した。これは基本給の低下により相殺された年金関連費用の上昇の影響を反映して
いる。
のれん減損テスト
2009年度の10-Kにおいて、MMCはオリバー・ワイマン(「OW」)部門の公正価額が、2009年第3四半期ののれん減損テスト
(「2009年テスト」)により測定され、前年と比較して大幅に低下したことを公表した。MMCは報告ユニットに著しい倒産の危険
性があるという結論には達していないが、前回のテストと比較してのれん減損の危険性が上昇していることを強調するために公
正価額の低下が公表された。2009年テストでは、OWの公正価額はその帳簿価格を20%超えていた。OW部門に割り当てできる営業権
は、2010年6月30日において約500百万ドルである。
MMCは、2009年テストにおけるOWの公正価額の評価には、基本的に市場アプローチを使用した。
本方式では、公正価額の評価における重要な鍵として、2009年度の予測収入、純営業利益およびEBITDA(2009年6月30日までの実
際の結果およびその後の予測収入)とともに、同業他社の市場評価倍率を用いる。OWの最新4四半期(2009年第3および第4四
半期並びに2010年第1および第2四半期)における総売り上げは、2009年テストで使用された予想額を超えていた。しかしなが
ら、2010年第3四半期用に準備、使用される公正価額評価、のれん減損テストはOWの将来的な収益および業績、同業他社の市場評
価倍率並びにそれらの同業他社との関連におけるOWの業績についての仮定に左右される。その変数の一部または全ての動向によ
り、OWの帳簿価格より低い公正価額評価になることもありうる。
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一般費用その他
2010年第2四半期の一般費用は、前年度の46百万ドルに比べ33百万ドルであった。減少は主に2009年度と比較した2010年度の
リストラクチャリング費用およびその関連費用の減少によるものである。2010年度の上半期における一般費用はリストラクチャ
リング費用およびコンサルティング費用の減少により、2009年度より29百万ドル減少した。
利息
2010年第2四半期の企業資金から得られた受取利息は、2009年第2四半期の4百万ドルに比べ3百万ドルとなった。受取利息の
減少は、前年に比べ2010年の平均利率が低いことによる。2010年第2四半期における支払利息は、前年の同時期に比べ5百万ドル
減少し60百万ドルとなった。この減少の主な原因は、2009年6月に満期を迎えた債券によって負債が減少したことである。
投資所得(損失)
2010年第2四半期における純投資所得は、主に未公開株式投資物の時価の増加により、18百万ドルであった。これは、主に未公
開株式ファンド投資物の時価の減少による2009年上半期の32百万ドルの投資損失と比較される。2010年の上半期について、前期
の47百万ドルの損失に比べ、投資所得は26百万ドルであった。
法人所得税
MMCは、2010年第2四半期の継続的事業活動において、89百万ドルの税引前損失と60百万ドルの税金資産を計上し、実効税率は
67.4%となった。高い税金資産の計上率は、主に米国の税率にて決定されるアラスカ調停に関連した税金利益に加え、その他の税
引前所得について世界的に実効税率が低めであったことに起因する。2010年上半期の14.9%の実効税率もまた、アラスカ調停に
関連した収益を反映している。調停の影響を除外すると、上半期の実効税率は29.5%である。2009年度と比較しての実効税率の上
昇は、アラスカ調停を除外すると、主に全世界における収益の内訳の変動を反映している。
2009年第2四半期のMMCの実効税率21.9%は、第1四半期に見積られたものと比較して予測された通年実効税率が低下した有利
な調整を主に反映している。2009年上半期の実効税率は27.4%であった。
MMCが合理的に推定できる経常利益および関連税に加え、発生する都度計上される推定が困難な特定の項目の影響により、実効
税率の変動は非常に激しく長期の営業動向を示さない。推定できない項目には、控除の対象とならないのれん減損損失並びに退
職費用、リストラクチャリング費用および役員責任に関する見越し額を含む。当社は、推定できない項目が引き続き存在する間は
実効税率の変動が非常に激しく、その後緩和することを見込んでいる。
しかしながら、当社は、実効税率は当面の間、引き続き激しく変動すると予測する。実効税率はMMCの収益の地域別構成および本
国送金に影響を受けており、それにより税率に有利なまたは不利な影響を受ける可能性がある。特定の地域における損失は、他の
事業による収益により相殺することができず、関連する繰延税金資産の実現可能性の見積りにより、税率に影響を与える評価引
当金を要することがある。税率は、確定税務監査および失効した制約法令の影響を含む未認識の税金利益の変化にも影響を受け
る。
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税法または税の決定は、当社の実効税率に著しい悪影響を与えることがある。例えば、オバマ大統領陣営による最近の提案等の
抜本的な米国の国際税制改革の提案は、成立すれば、実効税率に著しい悪影響を与える。
クロールを廃止事業に分類することに関連し、繰延税金資産を確定するため、廃止事業において2010年第2四半期に265百万ド
ルの繰延税金利益が計上されている。クロール株式への投資に対するMMCの課税基準額は、財務諸表上において主に従前ののれん
減損の結果として計上された額を超えている。この差額は、2010年第2四半期以前の時点では、税金利益の源泉となる取引の内容
次第で取消される可能性があり、近い将来において明確ではなかったため、税金資産として計上されていない。クロールは2010年
第2四半期に廃止事業として分類された。ASC740-30-25-10は、子会社が所要の要件を満たし廃止事業として開示する旨の決定を
したときは、当該差額は近い将来において解消されるものと看做されると規定している。MMCは、2010年第2四半期にクロールの
株式を売却する契約を交わしたことにより、実現したキャピタルロスを2007年のパトナムの売却によるキャピタルゲインと遡及
的に合算できることに加え、近い将来において評価差額が解消されることが明確となり、税金利益が実現したものである。
譲渡
2010年8月3日、MMCはアルテグリティへのクロールの売却を完了し、11.3億ドルの現金収益を得た。2010年第1四半期には、ク
ロールはKLSの売却を完了した。クロールおよびKLSの勘定残高および活動勘定は分離され、廃止事業として、添付の2010年6月30
日付および2009年12月31日付連結貸借対照表、並びに2010年および2009年6月30日に終了する四半期および半期の連結損益計算
書に計上されている。この譲渡における税引き後損失は2010年度の廃止事業に含まれる。KLSの営業成績は廃止事業に再分類され
た。
2009年第2四半期において、クロールはクロール・ガバメント・サービス(「KGS」)の売却を完了した。KGSの2009年第2四
半期における営業成績は廃止事業に含まれる。2010年および2009年第2四半期の廃止事業には、2007年8月のグレート・ウエス
ト・ライフコ・インクによるMMCからのパトナム・インベストメント・トラストの購入に関連して生じた不確定な課税状況への
保障に関連した利息の増加も反映されている。
以下の表は、廃止事業における損益計算書の要約データである。
(単位:百万ドル)
6月30日に終了する四半期
6月30日に終了する半期
2010
2009
2010
2009
$163
$173
$325
$359
$17
$(309)
$32
$(296)
所得税引当金
−
7
15
8
廃止事業利益
17
(316)
17
(304)
(8)
(10)
7
(10)
(262)
21
(225)
24
254
(31)
232
(34)
$ 271
$ (347)
$ 249
$ (338)
収益
所得税引当金差引前所得
廃止事業処分利益(損失)
所得税引当金(クレジット)
税引後廃止事業処分利益(損
失)
税引後廃止事業
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流動性および資本資源
営業活動によるキャッシュ・フロー
MMCは2009年6月30日に終了する上半期における営業活動に236百万ドルの現金を使用したのに対し、2010年の同期には営業活
動から272百万ドルをもたらした。これらの金額は、MMCの当該期間中の純収益から投資及び事業譲渡にかる損益を差引き、現金を
伴わない費用および主に未払債務の支払いまたは資金受領の時期に関連した運転資本の変動に応じて調整された金額を示して
いる。事業譲渡により発生した現金は投資キャッシュ・フローに算入している。
2010年6月11日、MMCは、アラスカ・リタイアメント・マネージメント・ボード(ARMB)がアラスカの福利厚生計画2件を代表
して起こした、1992年から2004年の期間における業務に関連したマーサーに対する訴訟が解決したと発表した。和解契約の条件
として、マーサーは500百万ドルを支払うことに合意し、その内100百万ドルは保険でカバーされる。会社は2010年第3四半期にこ
の支払い資金として手持現金を充当する予定である。会社はクロールの譲渡に関連して265百万ドル、アラスカ調停に関連して
160百万ドルの優遇税制を計上した。MMCはかかる優遇税制の約80%を続く12ヶ月で実現する予定である。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により減少した純現金は、2009年6月30日に終了する上半期において238百万ドルであったが、2010年同期では265百万
ドルであった。
MMCは、その普通株について、2009年の上半期に207百万ドル(1株当たり0.40ドル)の配当を支払ったのに対し、2010年上半期
の配当は221百万ドル(1株当たり0.40ドル)であった。
2009年第1四半期において、MMCは、2009年6月に満期となる優先債券の借換として、10年満期9.25%利付優先債券を400百万ド
ル発行した。
会社はクロールの譲渡において受け取った現金を、2010年第3四半期に満期を迎える550百万ドルの優先債券の償還に充当す
るつもりである。
2009年10月23日、MMCとその外国子会社数社は、それまでの1,200百万ドルの借入与信枠に代わり、新規に1,000百万ドルの多通
貨建3年満期無担保リボルビング借入与信枠契約を締結した。かかる借入与信枠における利率は、MMCの信用格付けおよび下限上
限に従ったMMCのクレジット・デフォルト・スワップのレベルに基づいて変動する。借入与信枠はMMCに特定の補償およびレバ
レッジ率を保持し、年4回検査することを要求している。2010年6月30日現在、かかる借入与信枠に基づく借入は残存していな
い。
MMCの上位債務は現在、ムーディーズによりBaa2、スタンダード&プアーズによりBBBと格付けされている。MMCの短期借入は現
在、ムーディーズによりP-2、スタンダード&プアーズによりA-3と格付けされている。MMCはムーディーズから堅調な見通しを得、
スタンダード&プアーズから否定的な見通しを得ている
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投資活動によるキャッシュ・フロー
2009年上半期は、投資活動により増加した現金が60百万ドルであったのに対し、2010年同期では、投資活動に使用した現金は、
153百万ドルであった。
MMCは2010年上半期に4件の買入を行った。かかる買入に使用された資金(正味現金買入額)は、2009年上半期の6百万ドルに
比べ、2010年上半期には約164百万ドルであった。加えて、MMCは、取得日価格が178ドルの普通株式約7.4百万株を発行し、2010年第
2四半期に完了した買入に関連する推定偶発的買入対価として55百万ドルの負債を計上した。2010年度には、MMCは前年に行った
買入に関連して、14百万ドルの繰延買入対価および2百万ドルの偶発的買入対価を支払った。2010年の第2四半期以前に完了し
た買収のための資金209百万ドルの残存する現金延べ払いは、2010年6月30日現在の連結貸借対照表において、未払金、未払費用
およびその他の負債として計上されている。2010年の第2四半期におけるKLSの譲渡による現金収入は、2009年のKGSの譲渡に関
連した70百万ドルに比べ、110百万ドルであった。
MMCの固定資産および資産計上ソフトウェアの取得は、2010年、2009年両方の上半期で143百万ドルであった。これは、主として
コンピューター機器の購入、事務所設備の改装および最新化ならびにソフトウェア開発費に関するものである。
会社は2010年8月3日に閉鎖したクロールの譲渡により11.3億ドルを受け取った。クロールの譲渡による現金は2010年6月30
日に終了する期の連結キャッシュ・フロー計算書には含まれていない。
MMCは、トライデントIIおよびストーン・ポイント・キャピタルにより運用されるその他のファンドへの投資に関連して、将来
的に約81百万ドルの拠出を確約している。ストーン・ポイントにより運用されるファンドのMMCの投資コミットメントの大部分
は、トライデントIIに関連する。トライデントIIの新規の投資および後続の投資のための投資期間は終了している。残りのトライ
デントII向け出資は、必要に応じ、運用報酬もしくはその他のパートナーシップ費用に関連するものと見込まれる。トライデント
IIに関連する重要な将来の出資は、予定されていない。トライデントIIは残存するポートフォリオを清算することが予想される
が、ポートフォリオ会社の売却および資本の分配の時期は知られておらず、MMCによりコントロールされない。
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コミットメントおよび債務
以下の表に記載のMMCの契約上の義務は、2010年6月30日現在の金額である(単位は百万ドル)。
期間ごとの支払うべき金額
契約上の義務
計
1年以内
1∼3年
4∼5年
5年後以降
長期債務の当期支払い分
$558
$558
$-
$-
$-
長期債務
3,038
-
520
670
1,848
長期債務利息
1,619
200
354
294
771
純営業賃貸
2,232
343
569
413
907
サービス契約
380
94
121
84
81
その他の長期債務
210
76
120
14
-
$ 8,037
$ 1,271
$ 1,684
$ 1,475
$ 3,607
計
上記の表には、未認識の税務利益にかかる引当金211百万ドルは含まれていない。1年以内に支払期限が到来する約15百万ドル
を除き、MMCが上記債務の支払時期を合理的に予測することが不可能なためである。上記の表には、定められる債務は含まれてい
ない。これは、当該債務の支払時期を合理的に予測することが不可能なためである。上記の表には、887百万ドルの年金債務は含ま
れていない。かかる債務の最終支払の時期および金額が、年金資産の将来の収益、および債務の評価に使用する割引率の変更を含
むがそれに限られない未来事象に左右されるからである。
新規の会計発表
新規の会計発表の議論およびそれらのMMCの決算への影響または将来の潜在的影響は、確定できる場合、連結財務諸表の注記18
に記載する。
市場リスクおよびクレジットリスク
特定のMMCの収益、費用、資産および負債は、金利変動ならびに外国為替相場および株式市場の変動の影響を受ける。
金利リスクおよびクレジットリスク
従前よりMMCは、MMCの資産のベースとして、変動金利および固定金利双方による借入により資金を調達しており、これにより金
利変動リスクを管理してきた。過去には、MMCは、その負債ポートフォリオにおいていくつかの変動金利借入があり、また固定金利
借入の一部を変動金利借入に変更するために金利スワップを利用していた。現在は、事実上全てのMMCの借入は固定金利借入と
なっている。
MMCの投資受託基金および現金投資から生じる利息収入は、金利の一般水準に従い変動する。
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金利リスクに加え、当社の現金投資および投資受託基金は、取引相手のクレジットリスクにより損失を被るおそれがある。当該
リスクを最小限に抑えるため、MMCおよびその子会社は、取締役会が承認した運用方針に基づき投資を行う。かかる方針は、元本維
持と流動性の確保を規定し、主として信用格付けおよび投資の種類に基づく取引相手への割当限度を設定した広範な投資の分散
を求めている。MMCはその現金投資および投資受託基金を慎重に監視しており、ポートフォリオが市場環境に合致するよう新たな
規制を行うつもりである。現金投資および投資受託基金の大半は、短期銀行預金および流動性マネー・マーケット・ファンドに
て運用されている。
為替リスク
MMCの国際的な業務から生じる収益および費用の換算価額は、為替相場の変化により変動する。MMCは、通常の営業活動において
生ずる特別かつ明確に定義された取引に関する純利益およびキャッシュ・フローの外国為替相場リスクを軽減するために、定期
的に先物契約およびオプションを利用している。
株式価格のリスク
MMCは、公開・非公開企業のほか、ストーン・ポイント・キャピタルが運用する特定のプライベート・エクイティ・ファンドへ
の投資を有している。公開で取引される24百万ドルの投資は、ASCトピック第320号(「投資−負債および持ち株証券」)に基づ
き売却可能証券として分類されている。市場外取引投資は、38百万ドルが原価法を用いて算定されており、および180百万ドルが
ASCトピックの第323号「投資−持分法およびジョイント・ベンチャー」に基づき算定されている。売却可能証券として分類され
る投資または市場外取引投資は、市場価格の変動リスクにさらされ、一時的なものでないと判断された場合には、実現減損損失と
して計上する。MMCは適用ある会計指針の発表に基づき評価調整額が適切か否か判断するために、当該投資の帳簿価額を定期的に
確認する。
その他
多数の訴訟および規制上の手続きが係争中である。本報告書に記載の連結財務諸表の注記16を参照のこと。
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2 【生産、受注及び販売の状況】
1 「業績等の概要」を参照のこと。
3 【対処すべき課題】
該当事項なし。
4 【経営上の重要な契約等】
該当事項なし。
5 【研究開発活動】
該当事項なし。
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第4 【設備の状況】
1 【主要な設備の状況】
該当なし。
2 【設備の新設、除去等の計画】
該当なし。
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第5 【提出会社の状況】 1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
授権株数(株)
普通株式
発行済株式総数(株)
未発行株式数(株)
1,600,000,000(注)
560,641,640(注)
1,039,358,360(注)
6,000,000(注)
なし(注)
6,000,000(注)
種類
発行数(株)
上場証券取引所名又は登録証券
(額面金額1ドル)
優先株式
(額面金額1ドル)
② 【発行済株式】
記名・無記名の別
業協会名
及び
額面・無額面の別
記名式額面株式
普通株式
560,641,640(注)
(額面金額1ドル)
ニューヨーク証券取引所
シカゴ証券取引所
ロンドン証券取引所
合計
--
560,641,640(注)
(注)2010年6月30日現在の数値である。
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--
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(2) 【発行済株式総数及び資本金等の状況】
(資本金についての単位:ドルは百万ドル。円は百万円。)
発行済株式総数
資本金
年月日
摘要
増減数
2009年12月31日
残高
増減額
普通株式
5,863ドル
--
-560,641,640株
2010年6月30日
(¥495,775)
普通株式
増減なし
残高
560,641,640株
180ドル
6,043ドル
(¥15,221)
(¥510,996)
(注)
増加
(注)資本金の増加は、株主に支払われた配当を上回る純利益、買取並びに報酬のためのもしくは株式報酬制度に基づく株式の
発行よるものであり、一部分は外国為替レートの変動により相殺される。
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(3) 【大株主の状況】
氏名または名称
キャピタル・ワールド・インベ
スターズ
住所
所有株式数
郵便番号94105
カリフォルニア州、
サンフランシスコ、
スピアータワー、マーケット1
(2010年6月30日現在)
発行済株式総数に
対する割合
52,410,900株
9.66%
41,772,294株
7.70%
36,602,452株
6.75%
34,272,941株
6.32%
25,749,341株
4.75%
22,002,929株
4.06%
18,966,064株
3.50%
バンガード・グループ・インク
郵便番号19355-2331
ペンシルベニア州、
マルバーン、
バンガード・ブールバード100
18,779,367株
3.46%
ステート・ストリート・グロー
バル・アドバイザーズ(U.S.)
郵便番号02111-2900
マサチューセッツ州、
ボストン、
リンカーン・ストリート1
18,416,249株
3.39%
アメリカン・センチュリー・イ
ンベストメント・マネージメン
ト
郵便番号64111-1816
ミズーリ州、
カンサス・シティ、
メイン・ストリート4500
10,795,331株
1.99%
279,767,868株
51.58%
ウェリントン・マネージメント
プライムキャップ・マネジメン
ト・カンパニー
インベスコ・アドバイザーズ・
インク
T.ロウ・プライス・アソシ
エーツ・インク
キャピタル・リサーチ・グロー
バル・インベスターズ
ブラック・ロック・インスティ
トューショナル・トラスト・カ
ンパニー
合計
郵便番号02109-1809
マサチューセッツ州、
ボストン、ステート・ストリー
ト75
郵便番号91101-3005
カリフォルニア州、
パサディナ、
サウス・レイク・アベニュー
225-400
郵便番号30309
ジョージア州、
アトランタ、NE
ピーチツリー・ストリート
1555
郵便番号21202-1009
メリーランド州、
バルティモア、
プラット・ストリート100E
郵便番号90074
カルフォルニア州、
ロスアンゼルス、サウス・ホー
プ・ストリート333
郵便番号94105
カルフォルニア州、
サンフランシスコ、
ハワード・ストリート400
―
(注) 発行済株式総数(自己株式を除く。)に対する所有株式数の割合である。
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2 【株価の推移】
【当該中間会計期間における月別最高・最低株価】
下記の数値は、ニューヨーク証券取引所に上場した当社普通株式の当該半期中における月別の株価の推移である。
月別
2010年
2010年
2010年
2010年
2010年
2010年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
22.53ドル
23.33ドル
24.79ドル
25.47ドル
24.59ドル
25.32ドル
(¥1,905)
(¥1,972)
(¥2,096)
(¥2,153)
(¥2,079)
(¥2,141)
21.17ドル
21.53ドル
23.09ドル
23.99ドル
20.79ドル
21.21ドル
(¥1,790)
(¥1,820)
(¥1,952)
(¥2,029)
(¥1,758)
(¥1,794)
最高
最低
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3 【役員の状況】
2010年5月7日より役員の状況に変更はなかった。
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第6 【経理の状況】
a. 本書記載のマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(以下「MMC」という。)および子会社(以
下「当社」という。)の邦文の中間財務書類(以下「邦文の中間財務書類」という。)は、米国における諸法令
および一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成された2010年6月30日に終了した中間会計期間
の原文の財務書類(以下「原文の中間財務書類」という。)の翻訳に、以下に掲げる(ⅰ)および(ⅱ)の事
項を反映したものである。当社の中間財務書類の日本における開示については、「中間財務諸表等の用語、様式
及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号。以下「中間財務諸表等規則」という。)第76条第1
項の規定が適用されている。
(ⅰ) 原文の中間財務書類には、2009年12月31日に終了した事業年度の連結損益計算書、連結キャッシュ・フ
ロー計算書、および連結株主持分および包括利益計算書ならびに2009年6月30日現在の連結貸借対照表は
含まれていない。日本における半期報告書の様式に準拠するため、邦文の中間財務書類にはこれらの原文
の財務書類の翻訳が含まれている。同様の理由で、本書記載の邦文の中間財務書類には、原文の中間財務書
類に記載されている第2四半期会計期間の連結損益計算書の翻訳は含まれていない。
(ⅱ) 邦文の中間財務書類には、中間財務諸表等規則に基づき、原文の中間財務書類中の米ドル表示の金額の
うち主要なものについて円換算額が併記されている。日本円への換算には、2010年8月31日の株式会社三
菱東京UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値、1米ドル=84.56円の為替レートが使用されている。
なお、中間財務諸表等規則に基づき、日本と米国との会計処理の原則および手続ならびに表示方法の主要な
相違については、第6の「3 日本と米国との会計原則の相違」に記載されている。
円換算額および第6の「2 その他」および「3 日本と米国との会計原則の相違」の事項は原文の中間財
務書類には記載されていない。
b. 原文の中間財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定
されている外国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の2第1項第
1号に規定されている監査証明に相当すると認められる証明を受けていない。
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1 【中間財務書類】
(1) 連結損益計算書
(無監査)
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドルまたは百万株、
ただし1株当たり数値を除く)
収益
2010年
5,241
(4,432億円)
2009年
4,913
(4,154億円)
2009年12月31日
に終了した年度
9,831
(8,313億円)
費用:
給与および給付
3,189
3,020
6,182
その他の営業費用
1,677
1,282
2,871
営業費用
営業利益(損失)
4,866
(4,115億円)
375
(317億円)
受取利息
7
4,302
(3,638億円)
611
(517億円)
9,053
(7,655億円)
778
(658億円)
10
17
(120)
(121)
(241)
26
(47)
(2)
288
453
552
43
124
21
継続事業からの利益(損失)
245
329
531
非継続事業、税引後
249
(338)
(290)
(9)
(△8億円)
241
(204億円)
支払利息
投資利益(損失)
法人所得税前利益(損失)
法人所得税費用
非支配持分損益控除前純利益(損失)
494
(418億円)
控除:非支配持分に帰属する純利益
MMCに帰属する純利益(損失)
10
8
14
484
(17)
227
基本的1株当たり純利益(損失)
−継続事業
−MMCに帰属する純利益(損失)
0.43ドル
(36.36円)
0.89ドル
(75.26円)
0.60ドル
(50.74円)
(0.03)ドル
(△2.54円)
0.97ドル
(82.02円)
(0.43)ドル
(△36.36円)
0.43ドル
(36.36円)
0.88ドル
(74.41円)
0.60ドル
(50.74円)
(0.03)ドル
(△2.54円)
0.96ドル
(81.18円)
(0.42)ドル
(△35.52円)
希薄化後1株当たり純利益(損失)
−継続事業
−MMCに帰属する純利益(損失)
加重平均流通株式数
−基本的
537
519
522
−希薄化後
541
519
524
6月30日現在の流通株式数
542
523
−
−
−
530
2009年12月31日現在の流通株式数
添付の注記は、当該連結財務書類の不可欠な一部である。
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(2) 連結貸借対照表
(単位:百万ドル)
(無監査)
2010年
6月30日現在
(無監査)
2009年
6月30日現在
2009年
12月31日現在
資産
流動資産:
現金および現金同等物
1,475
1,225
1,707
受取債権
未収手数料および報酬
2,524
2,426
2,298
98
87
86
699
301
447
3,321
2,814
2,831
立替保険料および保険金
その他
控除−貸倒引当金および解約引当金
受取債権、純額
(106)
(130)
(107)
3,215
2,684
2,724
非継続事業の流動資産
193
256
221
その他の流動資産
285
325
279
流動資産合計
のれんおよび無形資産
5,168
(4,370億円)
4,490
(3,797億円)
4,931
(4,170億円)
6,499
6,016
6,219
固定資産
(減価償却および償却累計額−2010年6月30日現在
1,345百万ドル、2009年6月30日現在1,295百万ドル
および2009年12月31日現在1,332百万ドル控除後)
815
868
850
年金関連資産
199
397
94
繰延税金資産
1,144
1,182
1,234
非継続事業の非流動資産
977
1,087
1,085
その他の資産
819
881
924
15,621
(1兆3,209億円)
添付の注記は、当該連結財務書類の不可欠な一部である。
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14,921
(1兆2,617億円)
15,337
(1兆2,969億円)
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半期報告書
(単位:百万ドル)
(無監査)
2010年
6月30日現在
(無監査)
2009年
6月30日現在
2009年
12月31日現在
負債および株主持分
流動負債:
短期借入債務
558
9
558
2,273
1,634
1,751
810
792
1,290
非継続事業の負債
95
110
116
未払法人所得税
−
24
−
109
105
−
未払金、未払費用および引当金
未払給与および従業員給付
未払配当金
流動負債合計
受認負債
3,845
(3,251億円)
2,674
(2,261億円)
3,715
(3,141億円)
4,007
3,647
3,559
(4,007)
(3,647)
(3,559)
長期借入債務
3,030
3,588
3,034
年金、退職後および雇用後給付
1,136
1,167
1,182
488
515
518
1,079
1,217
1,025
控除−受認者として保有する現金および投資
誤謬・省略に対する負債
その他の負債
契約債務および偶発債務
株主持分:
優先株式、額面1ドル、
授権株式数6,000,000株、未発行
普通株式、額面1ドル、
授権株式数1,600,000,000株、発行済株式数2010年
6月30日現在、2009年6月30日現在および2009年12
月31日現在560,641,640株
−
−
−
561
561
561
払込剰余金
1,149
1,182
1,211
利益剰余金
7,187
6,900
7,033
(2,406)
(1,924)
(2,171)
その他の包括損失累計額
非支配持分
43
33
35
6,534
6,752
6,669
控除−自己株式、取得原価、
2010年6月30日現在19,123,733株、
2009年6月30日現在37,921,377株
2009年12月31日現在30,967,116株
株主持分合計
(491)
(992)
(806)
6,043
(5,110億円)
15,621
(1兆3,209億円)
5,760
(4,871億円)
14,921
(1兆2,617億円)
5,863
(4,958億円)
15,337
(1兆2,969億円)
添付の注記は、当該連結財務書類の不可欠な一部である。
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(3) 連結キャッシュ・フロー計算書
(無監査)
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2009年12月31日
に終了した年度
営業活動によるキャッシュ・フロー:
非支配持分損益控除前純利益
494
(9)
241
純利益から営業活動によるキャッシュ・フローへ
の調整:
のれん減損損失
−
315
315
154
151
307
無形資産の償却費
36
32
58
繰延税金費用
22
16
42
(25)
50
8
資産処分損失
30
39
56
ストック・オプション費用
11
4
11
(425)
(98)
(81)
(7)
−
(28)
その他の資産
(93)
(227)
118
未払金、未払費用および引当金
463
15
124
(480)
(404)
92
(38)
(70)
(95)
その他の負債
44
40
(487)
為替レート変動の影響
86
(90)
(41)
(236)
(△200億円)
640
(541億円)
固定資産および資産計上ソフトウェアの減価償
却費および償却費
投資(利益)損失
資産および負債の変動:
受取債権、純額
その他の流動資産
未払給与および従業員給付
未払法人所得税
営業活動によるキャッシュ・フロー
272
(230億円)
財務活動によるキャッシュ・フロー:
借入債務発行による収入
−
398
398
借入債務返済
(4)
(404)
(408)
非支配持分の購入
(15)
(24)
(24)
権利確定ユニットに係る源泉徴収された株式
(43)
(21)
−
自己株式の購入
−
−
(33)
普通株式の発行
18
20
34
(221)
(207)
(431)
(265)
(△224億円)
(238)
(△201億円)
(464)
(△392億円)
配当金の支払
財務活動によるキャッシュ・フロー
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半期報告書
(無監査)
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2009年12月31日
に終了した年度
投資活動によるキャッシュ・フロー:
資本的支出
(143)
長期投資の売却、純額
(143)
(305)
57
8
53
8
4
7
処分による収入
119
70
75
取得による支出
(198)
(6)
(73)
7
7
固定資産の売却による収入
その他、純額
投資活動によるキャッシュ・フロー
4
(153)
(△129億円)
(60)
(△51億円)
(236)
(△200億円)
現金および現金同等物に係る為替レート変動の影響
(121)
140
152
現金および現金同等物の(減少)増加額
(267)
(394)
92
現金および現金同等物の期首残高
現金および現金同等物の期末残高
1,777
1,510
(1,277億円)
現金および現金同等物−非継続事業として報告
現金および現金同等物−継続事業
1,685
1,291
(1,092億円)
1,685
1,777
(1,503億円)
35
66
70
1,475
1,225
1,707
添付の注記は、当該連結財務書類の不可欠な一部である。
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(4) 連結株主持分および包括利益計算書
(無監査)
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル、ただし1株当たり数値を除く)
2010年
2009年12月31日
に終了した年度
2009年
普通株式
期首および期末残高
561
561
561
1,211
1,245
1,245
払込剰余金
期首残高
未払株式報酬費用の変動
株式報酬制度および従業員株式購入制度による株式発行
および関連する(追徴税)/タックス・ベネフィット
非支配持分からの子会社株式の購入
(33)
9
54
(14)
1
2
−
(38)
(38)
取得のための株式発行
(15)
(35)
(52)
期末残高
1,149
1,182
1,211
7,033
7,237
7,237
利益剰余金
期首残高
MMCに帰属する純利益(損失) (a)
484
支払配当同等物
配当金−(1株当たり金額:
2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間0.60ド
ル、2009年12月31日に終了した年度0.80ドル)
期末残高
(17)
227
(8)
(8)
(14)
(322)
(312)
(417)
7,187
6,900
7,033
(2,171)
(2,098)
(2,098)
その他の包括損失累積額
期首残高
為替換算調整勘定(b)
(360)
未実現投資有価証券保有損失、組替調整額控除後(c)
(10)
給付制度に基づく純変動額、税効果考慮後(d)
135
期末残高
304
346
(1)
(2)
(129)
(417)
(2,406)
(1,924)
(2,171)
(806)
(1,223)
(1,223)
自己株式
期首残高
株式報酬制度および従業員株式購入制度による株式発行
123
88
136
取得のための株式発行
192
143
281
(491)
(992)
(806)
期首残高
35
38
38
非支配持分に帰属する純利益、非継続事業控除後(e)
10
8
14
非支配持分からの子会社株式の購入
−
(7)
(8)
その他の変動
(2)
(6)
(9)
期末残高
非支配持分
期末残高
43
6,043
(5,110億円)
259
(219億円)
株主持分合計
包括利益(損失)合計(a+b+c+d+e)
添付の注記は当連結財務書類の不可欠な一部である。
次へ
37/81
33
5,760
(4,871億円)
165
(140億円)
35
5,863
(4,958億円)
168
(142億円)
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半期報告書
(5) 連結財務書類に対する注記(無監査)
1. 事業の内容
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(以下「MMC」という。)はグローバルな専門的サービス
を営む企業であり、その提供する種々のサービスに基づいて組織されている。この組織体制の下、MMCの3つの事業
セグメントは、リスクおよび保険サービス、コンサルティング、ならびにリスク・コンサルティングおよびテクノ
ロジーである。以下に記載された通り、MMCは2010年8月3日に、クロールのアルテグリティ・インク(以下「アル
テグリティ」という。)への売却を完了した。
リスクおよび保険サービス・セグメントは、リスク・マネジメント・サービスならびに保険仲介、再保険仲介お
よび保険プログラム管理サービスを、企業、公共団体、保険会社、組合、専門的サービス組織および個人の顧客に提
供している。MMCはマーシュおよびガイ・カーペンターを通じて、このセグメントの事業を行っている。
2010年度第1四半期に、マーシュは、米国の中西部における最大の保険仲介企業の1つであるハエーク・カンパ
ニーズ・インク、および南東部および中部大西洋地域における最大の保険仲介企業の1つであるトマス・ルー
サーフォード・インクを取得した。2010年4月1日に、マーシュは、リスク仲介サービスおよびリスク・アドバイ
ザリー・サービスの国際的な提供者であるHSBCインシュアランス・ブローカーズ・リミテッドの取得を完了し
た。2010年4月30日に、マーシュは、ニューイングランドにおける最大の地方保険ブローカーの1つであるボスト
ニアン・グループ・インシュアランス・エージェンシー・インクおよびボストニアン・ソリューションズ・イン
ク (以下「ボストニアン・グループ」と総称する。)の取得を完了した。
2009年4月に、ガイ・カーペンターは、それまで米国で5番目、世界で7番目であった再保険仲介業者ジョン・
ビー・コリンズ・アソシエイツ・インクの取得を完了した。2009年10月に、ガイ・カーペンターは、HCCインシュア
ランス・ホールディングス・インクから、ロンドンを拠点とする特殊再保険ブローカーであるラトナー・マッキ
ンゼー・リミテッドの取得を完了した。2009年9月に、マーシュは、バミューダ最大の独立系キャプティブ保険会
社および第三者保険会社の管理者であるインターナショナル・アドバイザリー・サービシーズ・リミテッドを取
得した。2009年12月に、マーシュは、北東部最大の独立系保険代理店の1つであり、米国で34番目の規模の代理店で
あるNIAグループ・エルエルシーを取得した。
コンサルティング・セグメントは、組織の経営者に対し、ヒューマン・リソース・コンサルティング(退職・投
資、医療・給付、アウトソーシングおよび有能な人材から成る。)および戦略・リスク管理コンサルティング(経
営コンサルティング、経済コンサルティングおよびブランド・コンサルティングから成る。)の分野において、ア
ドバイスとサービスを提供している。MMCは、マーサーおよびオリバー・ワイマン・グループを通じて、このセグメ
ントの事業を行っている。
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リスク・コンサルティングおよびテクノロジー・セグメントは、様々なリスク・コンサルティングおよび関連
するリスク軽減サービス(コンサルティング・サービスおよびセキュリティ・サービスならびに技術に対応する
サービスを含む。)を、企業、政府、機関投資家および個人の顧客に提供している。MMCはクロールを通じてこのセグ
メントの事業を行っている。2010年度第1四半期に、クロールは、クロール・ラボラトリー・スペシャリスツ(以下
「KLS」という。)の売却を完了した。2010年8月3日に、MMCは、アルテグリティに対するクロールの売却を現金
11.3億ドルの対価で完了した。MMCは、2010年度第3四半期にクロールの売却を計上する予定である。クロールおよ
びKLSの勘定残高および取引は、2010年6月30日および2009年12月31日現在の添付の連結貸借対照表、ならびに
2010年および2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間の添付の連結損益計算書において非継続事業と
して区分して報告された。KLSの税引後処分損失は、2010年度の非継続事業に含まれている。
2. 連結の原則およびその他の事項
ここに含まれている連結財務書類は、米国証券取引委員会の規則および規制に準拠してMMCにより作成されてい
る。米国で一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成された財務書類に通常含まれる一定の情報およ
び脚注の開示事項は、期中報告書についての当該規則および規制に準拠して省略されているが、記載された情報お
よび開示事項は、当該情報および開示事項に誤解を生じさせることのない十分なものであるとMMCは信じている。
これらの連結財務書類は、MMCの2009年12月31日終了年度のフォーム10-Kの年次報告書(以下「2009年度10-K」と
いう。)に含まれる連結財務書類および注記と併せて読まれるべきである。
ここに含まれる財務情報は、経営者の意見では、2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間のMMCの経営
成績の適正表示のために必要な、通常の経常的な調整のみから成るすべての調整を反映している。
MMCは、2010年度第2四半期において、税引前損失89百万ドル、実効税率67.4%に係る正味の法人所得税ベネ
フィット60百万ドルを継続事業として報告した。タックス・ベネフィット税率が高くなったのは、主として、米国
の税率で決定されるアラスカ問題の解決に関連するタックス・ベネフィットと世界各地で適用されるより低い平
均実効税率による他の税引前利益との組合わせを反映している。アラスカ問題の解決の影響を除くと、当四半期の
実効税率は32.3%であった。2010年度上半期の実効税率14.9%もまた、アラスカ問題の解決に関連したベネフィッ
トを主として反映している。当該解決の影響を除くと、上半期の実効税率は29.5%であった。アラスカ問題の解決
を除く2009年度と比較した実効税率の上昇は、主として世界各地の所得の組合わせの変動を反映している。
2009年度第2四半期におけるMMCの実効税率21.9%は、第1四半期現在の見積りと比較して通期の実効税率予測
が低下したことによる有利な調整を主として反映している。2009年度上半期の実効税率は27.4%であった。
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連結損益計算書で「投資利益(損失)」と題した科目は、当期利益に認識された投資による実現および未実現
の損益から構成されている。ここには適宜、売却可能有価証券の一時的でない価値の下落および一定のプライベー
ト・エクイティ・ファンドにおけるMMCの持分の価値の変動を含めている。MMCの投資には、保険またはコンサル
ティング企業への直接投資およびプライベート・エクイティ・ファンドへの投資が含まれうる。2010年および
2009年6月30日に終了した3ヶ月間における持分法による利益(損失)それぞれ18百万ドルおよび(33)百万ドル
が、当該科目に含まれる。2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間における持分法による利益(損失)17
百万ドルおよび(51)百万ドルが、当該科目に含まれる。
MMCは、プライベート・エクイティ・インベストメント・ファンドであるトライデントⅡの有限責任パートナー
シップに対する投資を保有する。2010年6月30日現在のトライデントⅡに対するMMCの投資は、約151百万ドルであ
り、連結貸借対照表のその他の資産に反映された。MMCの損失に対する最大エクスポージャーは、当社の投資に残存
する資本コミットメント81百万ドルに係るすべての請求を加えたものに等しい。このファンドは新規投資を募集
しないため、残存する資本コミットメントのいずれも請求されないと見込まれる。
MMCは、税務申告において取られた、または取られると予想される不確実な税務ポジションから生じる未認識
タックス・ベネフィットに係る負債を報告している。調査の和解および出訴期限の経過により、翌12ヶ月間に未認
識タックス・ベネフィット総額がゼロから約80百万ドルの幅で減少する合理的な可能性がある。
3. 受認資産負債
MMCは、保険ブローカーまたは代理店の資格で被保険者から保険料を回収し、手数料を控除後、保険料をそれぞれ
の保険引受人に送金する。MMCはまた、被保険者に代わって保険引受人から保険金や返戻金を回収する。未送金の保
険料および保険金をMMCは受認者の資格で保有する。リスクおよび保険サービス収益には、2010年および2009年6
月30日に終了した6ヶ月間の受認資金の受取利息それぞれ22百万ドルおよび28百万ドルが含まれている。コンサ
ルティング・セグメントは、2010年および2009年の比較可能な期間の各期において、2百万ドルの受認資金の受取
利息を計上した。受認資産は当社の用に供することができないため、連結貸借対照表では受認負債の相殺項目とし
て表示されている。
2010年6月30日および2009年12月31日現在、受認資産はそれぞれ約371百万ドルおよび約577百万ドルの売却可
能として分類された固定利付有価証券を含んでいる。売却可能有価証券からの未実現損益は、その有価証券が売却
されるかまたは満期を迎えるまでその他の包括利益に計上される。税引後未実現利益は、2010年6月30日現在8百
万ドルであり、2010年6月30日および2009年12月31日現在12百万ドルであった。
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未回収の保険料および保険金と関連未払金との純額は、2010年6月30日現在で103億ドル、2009年12月31日現在
で99億ドルであった。MMCは、保険料を受取る権利または被保険損失について払戻金を受取る権利を発生させる契
約の当事者ではない。したがって、未回収の保険料および保険金と関連未払金との純額は、MMCの資産負債ではな
く、添付の連結貸借対照表に含まれていない。2010年6月30日および2009年12月31日現在、マーサーは、約4億ドル
の受認資産を保有していた。
一定の場合、MMCは保険料、返戻金または保険金を回収前に保険引受人または被保険者に立替え払いする。この立
替金は会社の資金から支払われ、添付の連結貸借対照表の受取債権に反映されている。
4. 1株当たりデータ
2009年1月1日より、MMCは、配当または配当同等物に対する権利をともなう株式に基づく支払報奨に係る1株
当たり利益(以下「EPS」という。)の計算についての指針を適用した。当指針は、配当または配当同等物に対する
失効しない権利(支払の有無は問わない。)を含む権利未確定の株式に基づく支払報奨が参加型証券にあたり、2
種方式を使用した基本的および希薄化後EPSの計算に含めなければならないことを示している。
基本的1株当たり純利益−MMCに帰属する純利益および基本的1株当たり利益−継続事業は、普通株式に帰属す
る各税引後利益を、MMCの加重平均流通普通株式数で除して計算する。
希薄化後1株当たり純利益−MMCに帰属する純利益および希薄化後1株当たり利益−継続事業は、普通株式に帰
属する各税引後利益を、潜在的に発行可能な普通株式(参加型証券とみなされるものは除く。)の希薄化効果を調
整したMMCの加重平均流通普通株式数で除して計算する。希薄化後1株当たり利益の計算は(a)参加型証券は行使
されなかったと仮定する2種方式または(b)自己株式法のどちらか希薄化効果がより高くなる方の影響を反映す
る。希薄化後1株当たり利益に使用された適用すべき利益要素の調整および基本的加重平均流通普通株式数から
希薄化後加重平均流通普通株式数への調整は以下の通りである。
基本的EPSの計算
継続事業
(単位:百万ドルまたは百万株、ただし
1株当たり数値を除く)
6月30日に終了した
3ヶ月間
2009年
2010年
2009年
157
245
329
3
10
8
(35)
154
235
321
控除:参加型証券に帰属する部分
(1)
5
4
10
基本的1株当たり利益のための
普通株式に帰属する利益(損失)
(34)
149
231
311
基本的加重平均流通普通株式数
541
522
537
519
継続事業からの利益(損失)
控除:非支配持分損益
MMCに帰属する継続事業からの利益(損
失)
2010年
6月30日に終了した
6ヶ月間
(29)
6
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基本的EPSの計算
純利益
(単位:百万ドルまたは百万株、ただし
1株当たり数値を除く)
MMCに帰属する純利益(損失)
6月30日に終了した
3ヶ月間
2010年
6月30日に終了した
6ヶ月間
2009年
2010年
2009年
236
(193)
484
3
(4)
8
基本的1株当たり利益のための
普通株式に帰属する純利益(損失)
233
(189)
476
(17)
基本的加重平均流通普通株式数
541
522
537
519
控除:参加型証券に帰属する部分
希薄化後EPSの計算
継続事業
(単位:百万ドルまたは百万株、ただし1
株当たり数値を除く)
継続事業からの利益(損失)
2010年
(1)
6月30日に終了した
6ヶ月間
2010年
2009年
157
245
329
3
10
8
154
235
321
5
4
10
6
MMCに帰属する継続事業からの利益(損
失)
−
2009年
(29)
控除:非支配持分損益
控除:参加型証券に帰属する部分
6月30日に終了した
3ヶ月間
(17)
(35)
−
希薄化後1株当たり利益のための
普通株式に帰属する利益(損失)
(35)
149
231
311
基本的加重平均流通普通株式数
541
522
537
519
潜在的に発行可能な普通株式の
希薄化効果
−
1
4
−
541
523
541
519
希薄化後加重平均流通普通株式数
普通株式同等物の計算に用いられた
23.16
20.12
23.00
20.23
平均株価(単位:ドル)
(1) 2010年6月30日に終了した3ヶ月間では、1株当たり利益は自己株式法による方が希薄化効果がより高かった。従って、この
期間は参加型証券に対する金額は配分されていない。
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希薄化後EPSの計算
純利益
(単位:百万ドルまたは百万株、た
だし1株当たり数値を除く)
6月30日に終了した
3ヶ月間
MMCに帰属する純利益(損失)
控除:参加型証券に帰属する部分
(2)
2010年
236
6月30日に終了した
6ヶ月間
2009年
2010年
(193)
3
2009年
484
−
(17)
8
−
希薄化後1株当たり利益のための
普通株式に帰属する利益(損失)
233
(193)
476
(17)
基本的加重平均流通普通株式数
541
522
537
519
4
−
4
−
545
522
541
519
潜在的に発行可能な普通株式の希
薄化効果
希薄化後加重平均流通普通株式数
普通株式同等物の計算に用いられ
23.16
20.12
23.00
20.23
た平均株価(単位:ドル)
(2) 2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間では、1株当たり利益は自己株式法による方が希薄化効果がより高かっ
た。従って、この期間は参加型証券に対する金額は配分されていない。
2010年および2009年6月30日現在のストック・オプションの未行使残高はそれぞれ45.6百万個および47.4百万
個であった。
5. 連結キャッシュ・フロー計算書の補足的開示
2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間の取得、利息および法人所得税の支払額に関する追加情報は
以下の表の通りである。
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
532
194
引受負債
(115)
(10)
株式の発行(2010年7.4百万株および2009年5.4百万株)
(178)
(108)
(55)
−
14
(70)
198
6
取得資産−現金を除く
偶発的購入対価
繰延購入対価
取得によるキャッシュ・アウトフロー純額
(単位:百万ドル)
利息支払額
法人所得税支払額
43/81
2010年
2009年
113
107
34
56
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2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間に、MMCは、株式に基づく支払制度に基づきそれぞれ132百万ド
ルおよび82百万ドルの普通株式の非現金発行を行った。
連結キャッシュ・フロー計算書には、クロールの各キャッシュ・フロー区分別のキャッシュ・フロー影響額が
含まれており、これは、非継続事業として反映されている。営業活動、財務活動および投資活動のキャッシュ・フ
ロー区分別の非継続事業のキャッシュ・フロー影響額は、以下の通りである。
6月30日に終了した
6ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
営業活動によるキャッシュ・フロー
(22)
45
投資活動によるキャッシュ・フロー
(13)
(26)
上記の情報では、非継続事業に関連した実際の処分取引のキャッシュ・フロー影響額を除外している。これは、
処分取引が、非継続事業を処分するという親会社の決定から生じた、親会社に帰属するキャッシュ・フローであ
る、とMMCは考えているためである。MMCのキャッシュ・フローは、2010年度のKLSの処分による110百万ドルおよび
2009年度のクロール・ガバメント・サービシーズ(以下「KGS」という。)の売却による70百万ドルといった投資活
動により生じたキャッシュを反映している。これらの金額は、上記で示された表の情報から除外されている。
6. 包括利益(損失)
2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間の包括利益(損失)の内訳は以下の通りである。
(単位:百万ドル)
2010年
為替換算調整勘定、法人所得税(貸方計上額)費用(2010年
(62)百万ドルおよび2009年16百万ドル)控除後
未実現投資保有損失、法人所得税(貸方計上額)費用(2010年
(3)百万ドルおよび2009年0ドル)控除後
年金/退職者制度に関連する利益(損失)、法人所得税(貸方
計上額)費用(2010年51百万ドルおよび2009年 (54)百万ド
ル)控除後
その他の包括(損失)利益
(360)
(10)
304
(1)
135
(129)
(235)
174
非支配持分損益控除前純利益(損失)
494
非支配持分損益控除前包括利益
259
控除:非支配持分に帰属する包括利益
(10)
MMCに帰属する包括利益
249
44/81
2009年
(9)
165
(8)
157
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7. 取得
2010年度に、MMCはリスクおよび保険サービス・セグメントにおいて4件の取得を行い、このうちの2件は2010
年度第2四半期に実施された。
2010年4月1日に、マーシュは、HSBCインシュアランス・ブローカー・リミテッドの取得を完了した。この取引
により、英国、香港、シンガポール、中国および中東におけるマーシュの存在感が深まった。取得契約の一環として、
マーシュはまた、HSBCバンクとの戦略的なパートナーシップを結んだ。これにより、MMCは、HSBCおよびその法人お
よび個人の顧客に対して保険仲介およびリスク管理サービスを提供するための好機を得た。2010年4月30日、マー
シュ・アンド・マクレナン・エージェンシーは、ニューイングランドにおける最大の地方保険ブローカーの1つ
であるボストニアン・グループを取得した。この取引により中間市場におけるマーシュの存在感が高まった。2010
年第1四半期に、マーシュは、中西部における最大の保険仲介企業の1つであるハエーク・カンパニーズ・イン
ク、および米国の南東部および中部大西洋地域における最大の保険仲介企業の1つであるトマス・ルーサー
フォード・インクを取得した。これらの取引は、マーシュ・アンド・マクレナン・エージェンシーを介して中間市
場におけるマーシュのシェアを拡大するために実施された。
2010年度に実施された4件の取得にかかる購入対価総額は472百万ドルであり、これは、現金による支払額239百
万ドル、公正価値178百万ドルに相当する7.4百万株の株式発行、および見積偶発的対価55百万ドルから成る。偶発
的対価契約は、主として2年から4年にわたるEBITDA(支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益)および収
益目標に基づいている。偶発的対価の公正価値は、取得した事業体の利益予測に基づいていた。買収の会計処理が
終了した時に、取得資産および引受負債の見積公正価値は修正されなければならない。
2010年度に、MMCはまた、過年度に実施された取得に関連する繰延購入対価14百万ドルおよび偶発的購入対価2
百万ドルを支払った。
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以下の表は、2010年度にMMCが取得した会社の取得原価(過去の取得による偶発的対価を含む。)を、公正価値に
基づいて、取得資産および引受負債に暫定的に配分したものである。
(単位:百万ドル)
現金
241
MMC普通株式
178
偶発的対価
55
対価合計
474
購入価格の配分:
現金および現金同等物
57
受取債権、純額
81
有形固定資産
5
その他の資産
20
無形資産
138
のれん
288
取得資産合計
589
流動負債
75
その他の負債
40
引受負債合計
115
取得資産、純額
474
MMCは、2009年度における過去に支配していた事業体の少数株主持分の購入に関連する繰延購入対価15百万ドル
を、2010年度第1四半期に支払った。
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前年度の取得
2009年6月30日に終了した6ヶ月間に、MMCはリスクおよび保険サービス・セグメントにおいて1件の取得を行
い、その購入対価総額は195百万ドルであった。購入対価を配分した結果、取得したのれんおよびその他の無形資産
は、それぞれ合計で127百万ドルおよび52百万ドルとなった。MMCはまた、2009年度に、過去の取得に関連する偶発的
対価3百万ドルを支払った。
2009年度第1四半期に、MMCのリスクおよび保険サービス・セグメントは従来から過半を保有していた事業体の
残りの少数株主持分を購入対価総額47百万ドルで取得した。会計指針は、子会社に対して財務的支配持分を留保し
ている親会社の所有持分の変動は、資本取引として会計処理することを求めている。取得資産を公正価値に増額す
ることおよびのれんの計上は、もはや認められていない。したがってMMCは、2009年度第1四半期において、この取
引に関連する38百万ドルの払込剰余金の減少を計上した。
見積情報
以下の無監査の見積財務データは、2010年度にMMCによって行われた取得を、2009年1月1日に生じたと仮定し
て処理したものである。当該見積データは、取得した無形資産の償却の影響額について修正されている。また、当該
見積データでは、すべての表示期間おいてクロールの経営成績が非継続事業へ分類されている。この無監査の見積
財務データは説明に役立てるためにのみ表示されており、これらの取得が指定日に発生していた場合に獲得され
たであろう経営成績を必ずしも示しておらず、また、将来の連結ベースの経営成績を示してもいない。
12月31日
終了年度
6月30日に終了した
6ヶ月間
(単位:百万ドル、ただし1株当た
り数値を除く)
2010年
2009年
2009年
5,320
5,163
10,280
継続事業からの利益
247
352
560
MMCに帰属する純利益
371
6
256
−継続事業
0.43
0.63
1.00
−MMCに帰属する純利益
0.67
0.01
0.47
−継続事業
0.43
0.63
0.99
−MMCに帰属する純利益
0.67
0.01
0.47
収益
基本的1株当たり純利益
希薄化後1株当たり純利益
上記の見積情報では、2010年7月30日に取得したORCワールドワイドの経営成績を除外している。
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貸借対照表日後の取得
2010年7月1日に、マーサーは、自社の外注基盤を強化するため、医療給付の記録保持および従業員登録技術の
提供者であるイノベーティブ・プロセス・アドミニストレーション(以下「IPA」という。)の取得を完了した。
2010年7月30日に、マーサーは、ヒューマン・リソース・ナレッジの提供者であるORCワールドワイドの取得を
完了した。その目的は世界的なヒューマン・リソース・インテリジェンスの比類ない提供者となるためであり、ま
た、関連する国際的コンサルティング、会議および教育関連の国際的コンサルティングならびに会議および教育
サービスを更に強化するためであった。MMCはこれらの2件の取得に対して約45百万ドルを支払った。
8. 処分
2010年8月3日に、MMCはクロールのアルテグリティへの売却を現金手取額11.3億ドルで完了した。クロールの
勘定残高および取引は、2010年6月30日および2009年12月31日現在の添付の連結貸借対照表、ならびに2010年およ
び2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間の添付の連結損益計算書において非継続事業として区分し
て報告された。MMCは、2010年度第3四半期にクロールの処分を計上する予定である。
クロール株式に対する投資のMMCの課税基準は、帳簿金額を超過しているが、これは主として財務報告上認識さ
れた過年度におけるのれんの減損が税務上認識されなかった結果である。この一時差異に対して、2010年度第2四
半期より前において、タックス・ベネフィットを計上しなかったのは、予測可能な将来の取引で差異が解消され、
タックス・ベネフィットが生じることが明らかではなかったためである。2010年度第2四半期に、クロールが非継
続事業としての分類基準を満たしたため、MMCは、過去に実現したキャピタル・ゲインに対して実現したキャピタ
ル・ロスを繰戻すことができると判断した。そのため、2010年度第2四半期に、繰延タックス・ベネフィット265百
万ドルを非継続事業に計上し、繰延税金資産を設定した。
2010年第1四半期に、クロールは、KLSの売却を完了した。この処分に係る税引後の損失は、2010年度の非継続事
業に含まれている。KLSの経営成績は非継続事業に組替えられた。
2009年度第2四半期において、クロールはクロール・ガバメント・サービシーズ(以下「KGS」という。)の売
却を完了した。2009年度第2四半期のKGSの経営成績は非継続事業に含まれている。2010年度および2009年度の第
2四半期の非継続事業はまた、2007年8月におけるパトナム・インベストメンツ・トラストのグレート・ウェス
ト・ライフコ・インクによるMMCからの買収の一環としてもたらされた不確実な税務ポジションに対する補償に
関連した利息の増加を含んでいる。
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非継続事業の要約損益計算書データは以下の通りである。
(単位:百万ドル、ただし1株当たり数
値を除く)
6月30日に終了した3ヶ月間
6月30日に終了した6ヶ月間
2010年
2009年
2010年
2009年
163
173
325
359
税引前利益(a)
17
(309)
32
(296)
法人所得税費用
−
非継続事業からの利益(損失)
17
(316)
17
(304)
非継続事業処分(損)益(b)
(8)
(10)
7
(10)
収益
法人所得税(貸方計上額)費用(c)
7
15
8
(262)
21
(225)
24
非継続事業処分(損)益、税引後
254
(31)
232
(34)
非継続事業、税引後
271
(347)
249
(338)
−基本的
0.49
(0.64)
0.46
(0.63)
−希薄化後
0.49
(0.65)
0.45
(0.63)
非継続事業、税引後1株当たり
(a) 2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間におけるのれんの減損損失315百万ドルを含む。
(b) クロールの売却に関連して2010年6月30日までに発生した費用および2009年度におけるKGSの売却損失を含む。
(c) 主として、2010年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間におけるクロールの売却に関連して見積もられた繰延税金資
産の認識を表わしている。また、2010年6月30日に終了した6ヶ月間には、KLSの売却に係る36百万ドルの税金引当金が含ま
れている。
クロールの資産および負債は、2010年6月30日および2009年12月31日現在の連結貸借対照表において、非継続事
業の流動資産、非流動資産および流動負債に分類されている。クロールの資産は、主として、のれん、その他の識別
された無形資産、未収手数料および報酬ならびに固定資産から成る。
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9. のれんおよびその他の無形資産
MMCは、のれんおよび耐用年数が不確定の無形資産について、減損の評価を年1回、さらに減損の可能性が示唆さ
れる状況になった場合にはより頻繁に実施することが求められている。MMCは毎年第3四半期に各報告ユニットに
対して年次減損テストを実施している。報告ユニットの公正価値は市場アプローチまたは割引キャッシュ・フ
ロー・モデルを用いて見積られる。報告ユニットの帳簿価額は前四半期末現在の残高に基づいており、直接識別さ
れる資産・負債のみならず報告ユニット・レベルで記録されていない資産・負債の配賦額も含んでいる。
以前に報告された通り、2009年度第2四半期、クロールは、同社の米国政府セキュリティ・クリアランス・スク
リーニング事業であるKGSの売却を完了した。当該売却に伴い、MMCは、KGS(報告ユニットのうち売却された部分)
とクロール(報告ユニットのうち留保した部分)に、当該2つのユニットの相対的公正価値に基づいて、のれんを
配分した。さらに、MMCは、報告ユニットの留保した部分について、潜在的な減損の評価を行った。公正価値は、経営
者の現在の環境における事業に関する直近の予測および見通しに基づき、市場アプローチを用いて見積もられた。
この公正価値の決定は、公正価値の階層のレベル3に分類された。第1段階の減損テストに基づいて、MMCは、当該
報告ユニットののれんに減損が生じ、要求されている減損評価の第2段階部分を完了したと結論付けた。第2段階
の減損テストは、会計基準編纂書(ASC)トピック350号(以下「無形資産−のれんおよびその他」という。)に基
づいて第1段階のテストで減損が示唆された後に完了する必要があり、企業結合時と同様に報告ユニットのすべ
ての資産および負債を完全に再評価する必要がある。MMCは、クロールののれんを見積公正価値まで評価減するた
めに、315百万ドルの非現金費用を計上した。当該費用は非継続事業に含まれており、これにはクロールの経営成績
も含まれている。
耐用年数が不確定とはみなされないその他の無形資産は、見積耐用年数にわたって償却され、また、一定の誘因
事象が起こった場合には、適切な会計文献に従って減損が検討される。
のれんの帳簿価額の変動は以下の通りである。
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
のれんの計上
7,636
7,365
非継続事業に関連する減損損失累計額
(855)
報告された1月1日現在残高
取得したのれん
非継続事業に関連するのれんの減損
非継続事業への組替
その他の調整
(a)
6月30日現在残高
6,781
6,825
288
130
−
(315)
(791)
(845)
(121)
56
6,157
(a)
主に外国為替。
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(540)
5,851
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上表は、クロールの処分の結果生じたリスク・コンサルティングおよびテクノロジー・セグメントにおける、の
れんおよびのれんの減損損失累計額の消去を反映している。2010年および2009年6月30日現在のクロールに関連
するのれんはそれぞれ約7億ドルおよび約8億ドルであり、現在、連結貸借対照表上、非継続事業の非流動資産に
含まれている。
MMCの報告セグメントに配分しうるのれんは、以下の通りである。リスクおよび保険サービス42億ドルおよびコ
ンサルティング20億ドル。
償却後無形資産は、取得した顧客リスト、顧客関係および商標名のコストからなっている。総コストおよび償却
累計額は以下の通りである。
2010年6月30日現在
(単位:百万ドル)
償却後無形資産
総コスト
525
償却
累計額
183
2009年12月31日現在
帳簿価額
純額
342
総コスト
395
償却
累計額
帳簿価額
純額
166
229
2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間の償却費総額はそれぞれ22百万ドルおよび15百万ドルであ
り、将来の見積償却費総額は以下の通りである。
12月31日に終了する年度
(単位:百万ドル)
見積費用
2010年(2010年6月30日までの償却費を除く)
21
2011年
42
2012年
40
2013年
35
2014年
28
2015年以降
176
342
10. 公正価値測定
公正価値の階層
MMCは、継続的に公正価値で評価される資産および負債を、ASCトピック820号(以下「公正価値測定および開
示」という。)において財務会計基準審議会(FASB)により定義された3つのレベルの公正価値の階層に分類し
ている。公正価値の階層は、活発な市場における同一の資産および負債の市場価格(レベル1)をもっとも高い優
先順位とし、また、観測不能なインプット(レベル3)を最も低い優先順位としている。あるケースでは、公正価値
測定に用いたインプットが公正価値の階層の異なるレベルに分類されることもありうる。そのような場合には、開
示目的上、全体としての公正価値測定が分類される公正価値の階層のレベルは、全体としての公正価値測定にとっ
て重要な最も低いレベルのインプットに基づき決定される。
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連結貸借対照表に公正価値で計上される資産および負債は、その評価技法におけるインプットに基づき以下の
通りに分類される。
レベル1
その価値が、活発な市場における同一の資産または負債の調整されていない市場
価格に基づく資産および負債(例示:活発な取引所で取引される持分証券、主要
米国債および米国政府機関債、マネー・マーケット・ミューチュアル・ファンド
ならびに一定の他の政府債)
レベル2
その価値が、下記に基づく資産および負債
a) 活発な市場における、類似の資産または負債の市場価格
b) 活発でない市場における、同一または類似の資産または負債の市場価格(例
示:頻繁に取引されない社債および地方債)
c) インプットが資産または負債の実質的に満期までの全期間にわたり観測可能
な価格決定モデル(例示:大半の店頭デリバティブ(金利スワップおよび
通貨スワップを含む。))
d) インプットが資産または負債の実質的に満期までの全期間にわたり相関関係
または他の手法を通じ観測可能な市場データから主に導き出されるかまた
は裏付けられる価格決定モデル(例えば、一定のモーゲージ・ローン)
レベル3
その価値が、価格または公正価値測定全体において観測不能でかつ重要なイン
プットを求める評価技法に基づく資産および負債。
これらのインプットは、市場参加者が資産または負債の価格を決定する際に用
いる仮定に関する経営者自身の仮定を反映している。(例示:プライベート・エ
クイティ投資、一定の商業用モーゲージ・ホール・ローンならびに長期のまたは
複雑なデリバティブ(一定の外国為替オプションおよび長期のガス・電力オプ
ションを含む。))
評価技法
持分証券およびミューチュアル・ファンド
市場価格情報が容易に入手できる投資は、その主要取引所における売値、または一定の市場の公的な最終買い呼び
値で評価される。売却が報告されていない場合は、当該証券は最後に報告された買い呼び値で評価される。
他の政府債、地方債および社債
上記の項目に記載されている投資は、受託者によって承認された独立の価格決定サービスによる評価に基づき、ま
たはパトナムのミューチュアル・ファンドの運用者でありパトナムLLCの100%子会社であるパトナム・インベスト
メント・マネジメントLLC(以下「パトナム・マネジメント」という。)が選定したディーラーによって、評価される。
当該サービスまたはディーラーは、比較可能な証券の市場取引および証券間の様々な関係(一般に機関のトレー
ダーが認識しているもの)に基づく手法を用い、当該証券の標準的な機関投資家規模の取引単位について評価を決
定する。
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以下の公正価値の階層表は、2010年6月30日および2009年12月31日現在の継続的に公正価値で測定された当社の
資産および負債についての情報を示している。
(単位:百万ドル)
同一の資産
観察可能なインプット 観測不能なインプット
合計
(レベル3)
(レベル1)
(レベル2)
2010年6月
2010年6月
2010年6月
2009年12月
2009年12月
2009年12月 2010年6月 2009年12月
30日現在
30日現在
30日現在
31日現在
31日現在
31日現在 30日現在 31日現在
資産:
所有金融商品:
取引所で取引される持分
証券(a)
ミューチュアル・ファン
ド(a)
中期債券ファンド、固定
利付証券(a)
マネー・マーケット・
ファンド(b)
1
10
−
−
−
−
1
10
127
141
−
−
−
−
127
141
−
−
−
6
−
−
−
6
225
448
−
−
−
−
225
448
353
599
−
6
−
−
353
605
州・地方債(米国外の地
方を含む)
−
−
99
161
−
−
99
161
他の政府債、超国家機関
−
−
244
370
−
−
244
370
社債その他債券
−
−
31
46
−
−
31
46
338
235
−
−
−
−
338
235
577
−
−
712
812
公正価値で測定された資
産合計
受認資産:
マネー・マーケット・
ファンド
公正価値で測定された受
338
235
374
認資産合計
(a) 連結貸借対照表のその他の資産に含まれる。
(b) 連結貸借対照表の現金および現金同等物に含まれる。
2009年12月31日から2010年6月30日までの間に、レベル1とレベル2の間で振替られた資産はなかった。
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11. 退職給付
MMCは米国および米国外の適格従業員のために、適格および非適格の確定給付型年金制度を維持している。MMCの
税制適格確定給付型退職制度に対する資金拠出方針は、少なくとも米国法およびMMCが確定給付型制度を提供して
いる米国以外の地域の法律で規定された資金拠出要件を十分満たす金額の拠出である。
米国制度に関する資産の割当目標は、株式が65%、固定利付が35%から、株式が55%、固定利付が45%へ最近変更
された。新しい資産の割当目標の適用が進められている。2010年度第2四半期末現在の米国制度に関する実際の割
当は、株式が64%、固定利付が36%であった。米国外の制度資産の約83%を構成する英国制度に関する資産の割当
目標の場合は、株式が58%、固定利付が42%である。2010年度第2四半期末現在の英国制度に関する資産の実際の
割当は、株式が55%、固定利付が45%であった。
確定給付型制度およびその他の退職後制度の純期間給付費用の内訳は、以下の通りである。
米国制度および重要な米国外の制度の合計
年金給付
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
2010年
勤務費用
48
45
2
2
利息費用
141
138
4
4
(200)
(194)
-
-
過去勤務利益の償却額
(5)
(13)
(4)
(4)
数理計算上の損失の認識額
37
17
-
1
純期間給付費用(利益)
21
(7)
2
3
制度資産の期待運用収益
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2009年
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米国制度および重要な米国外の制度の合計
年金給付
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
2010年
勤務費用
98
91
3
3
利息費用
286
268
7
8
(404)
(381)
-
-
(10)
(25)
(7)
(7)
数理計算上の損失の認識額
72
34
-
1
純期間給付費用(利益)
42
(13)
3
5
制度資産の期待運用収益
過去勤務利益の償却額
2009年
米国制度のみ
年金給付
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
2010年
勤務費用
19
18
1
1
利息費用
57
56
3
3
(74)
(73)
-
-
過去勤務利益の償却額
(5)
(12)
(4)
(4)
数理計算上の損失の認識額
19
13
-
1
純期間給付費用
16
2
-
1
制度資産の期待運用収益
55/81
2009年
EDINET提出書類
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(E05921)
半期報告書
米国制度のみ
年金給付
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
2010年
勤務費用
38
38
2
2
利息費用
113
110
5
6
(147)
(146)
-
-
過去勤務利益の償却額
(9)
(24)
(7)
(7)
数理計算上の損失の認識額
36
26
-
1
純期間給付費用
31
4
-
2
制度資産の期待運用収益
2009年
重要な米国外の制度のみ
年金給付
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
2010年
勤務費用
29
27
1
1
利息費用
84
82
1
1
(126)
(121)
-
-
-
(1)
-
-
18
4
-
-
5
(9)
2
2
制度資産の期待運用収益
過去勤務費用の償却額
数理計算上の損失の認識額
純期間給付費用(利益)
2009年
重要な米国外の制度のみ
年金給付
6月30日に終了した6ヶ月間
(単位:百万ドル)
退職後給付
2010年
2009年
勤務費用
60
53
1
1
利息費用
173
158
2
2
(257)
(235)
-
-
過去勤務費用の償却額
(1)
(1)
-
-
数理計算上の損失の認識額
36
8
-
-
純期間給付費用(利益)
11
(17)
3
3
制度資産の期待運用収益
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2010年
2009年
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マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(E05921)
半期報告書
米国および重要な米国外の確定給付型制度の純期間給付費用の計算に使用された加重平均ベースの数理計算上
の仮定は、以下の通りである。
米国制度および重要な米国外の制度の合計
年金給付
2010年
退職後給付
2009年
2010年
2009年
加重平均ベースの仮定:
制度資産期待運用収益率
8.1%
8.2%
-
-
割引率
6.0%
6.5%
6.3%
6.7%
昇給率
4.2%
3.7%
-
-
MMCは、2010年度第2四半期までに米国の非適格制度および米国外の年金制度へ121百万ドルの拠出を行い、残り
の2010年度中にこれらの制度に対して約150百万ドルを拠出する見込みである。
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半期報告書
12. 借入債務
MMCの借入債務残高は以下の通りである。
(単位:百万ドル)
2010年6月30日
現在
2009年12月31日
現在
短期:
長期借入債務の1年以内期限到来分
558
558
優先弁済社債−6.25%期限2012年(実効金利5.1%)
254
255
優先弁済社債−4.850%期限2013年
250
249
優先弁済社債−5.875%期限2033年
296
296
優先弁済社債−5.375%期限2014年
648
648
優先弁済社債−5.15%期限2010年
550
549
優先弁済社債−5.75%期限2015年
747
747
優先弁済社債−9.25%期限2019年
397
398
モーゲージ−5.70%期限2035年
443
447
3
3
3,588
3,592
558
558
3,030
3,034
長期:
その他
控除:1年以内期限到来分
2009年10月23日に、MMCおよび一定の外国子会社は、新規に期間3年間の多通貨建無担保リボルビング与信枠10
億ドルを契約し、これは下記の12億ドルの与信枠と置き換えられた。この与信枠の金利は、MMCの信用格付ならびに
下限および上限のあるMMCのクレジット・デフォルト・スワップのレベルに基づき変動する。当該借入与信枠は一
定のカバレッジ率およびレバレッジ率をMMCが維持するよう求めている。これらは四半期毎にテストされる。2010
年6月30日現在、当該借入与信枠に基づく借入残高はなかった。
MMCおよび一定の外国子会社は、以前、期間5年間の多通貨建リボルビング与信枠12億ドルを維持していた。当該
与信枠は、以前は2010年12月に失効する予定であったが、2009年10月まで有効であった。解約時点において、この与
信枠に基づく借入残高はなかった。
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13. 再構築費用
2010年度に開始した活動
2010年度上半期に、MMCは再構築活動を実施し、主に退職金および給付に関する費用として合計41百万ドルを計上
した。これらの費用のうち約25百万ドルは、最近の取得に対するコスト削減活動に関連していた。これらの費用は
以下の通り発生した。マーシュ22百万ドル、ガイ・カーペンター15百万ドル、マーサー2百万ドルおよびMMC2百万
ドル。これらの活動により、マーシュでは約150の職、ガイ・カーペンターでは70の職、マーサーでは40の職および
MMCでは50の職が削減された。
2010年度より前に開始した活動
2010年度より前においては、MMCは、全社的インフラ、組織構造および事業会社の事業プロセスに関連するいくつ
かの再構築およびコスト削減活動を実施した。これらの活動の結果、職員の削減および施設の統合がなされた。MMC
は、過年度に開始した活動に関連して、2010年6月30日に終了した6ヶ月間に再構築費用16百万ドルを発生させ
た。これは主に、退職金および関連給付ならびに以前に退去したスペースに関連する将来の見積賃借料および不動
産コストに対する修正に起因していた。
2010年6月30日現在、上記のすべての再構築活動に関する負債残高は約211百万ドルであり、主に将来の退職金
および給付の支払い(49百万ドル)ならびに将来のリース契約(133百万ドル)に関連するものであった。MMCは
2010年度上半期に、再構築制度に関連して89百万ドルの支払を行った。
上記の活動に関連する費用は、連結損益計算書上、給与および給付ならびにその他の営業費用に含まれている。
これらの活動に関連する負債は、連結貸借対表上、その項目の性質に応じて、未払金、その他の負債または未払給与
に分類されている。
14. 金融商品
MMCの重要な金融商品の見積公正価値は、以下の通りである。公正価値の金額算定には、一定の見積りと判断が要
求された。以下に示された公正価値の金額は、必ずしもMMCが処分時に実現させる金額を示すものではなく、また
MMCの金融商品処分の意思または必要性を示すものでもない。
2010年6月30日現在
(単位:百万ドル)
現金および現金同等物
帳簿価額
2009年12月31日現在
公正価値
帳簿価額
公正価値
1,475
1,475
1,707
1,707
74
69
109
102
短期借入債務
558
558
558
572
長期借入債務
3,030
3,166
3,034
3,174
長期投資
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現金および現金同等物:MMCの現金および現金同等物の見積公正価値は、帳簿価額に近似している。
長期投資:長期投資には、下記の通り市場価格で計上された売却可能有価証券、原価で計上された一定の投資およ
び保険受認資金の売却可能投資に関連する未実現利益が含まれている。
MMCは、容易に市場価格を入手できない一定の長期投資を有しており、それらの原価法による帳簿価額は、2010年
6月30日および2009年12月31日現在、それぞれ38百万ドルおよび53百万ドルである。これらの投資は、連結貸借対
照表のその他の資産に含まれている。MMCは、当該投資の減損を監視し、必要な場合には帳簿価額の適切な切下げを
行っている。
MMCは、2010年6月30日および2009年12月31日現在、それぞれ24百万ドルおよび38百万ドルの公正価値総額にの
ぼる売却可能有価証券を有しており、これらはASCトピック320号に基づき市場価額で計上されている。MMCは、2010
年6月30日および2009年12月31日現在、これらの証券に係る未実現総利益(税引前)それぞれ8百万ドルおよび
15百万ドルを有しており、これらはその他の包括利益累積額に含まれていた。MMCは、2010年および2009年6月30日
に終了した3ヶ月間および6ヶ月間において売却可能有価証券に関連する未実現利益(損失)純額を以下の通り
計上した。
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
6月30日に終了した6ヶ月間
2010年
2009年
未実現利益(税引前)
1
3
1
3
未実現損失(税引前)
-
-
-
(2)
当該金額は、損益には計上されず、株主持分の一構成要素であるその他の包括利益(損失)累積額として、繰延
法人所得税を控除後で計上されている。
MMCは、注記3に記載された保険受認資金(優良債務証券に投資され、売却可能有価証券に分類される。)の一部
を保有している。連結貸借対照表上、その他の資産およびその他の包括利益累積額に含まれるこれらの証券に係る
未実現総利益(税引前)は、2010年6月30日および2009年12月31日現在それぞれ11百万ドルおよび17百万ドルで
あった。MMCは、2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間においてそれぞれ、これらの証券に係る未実現総
利益を有していなかった。2010年および2009年6月30日に終了した6ヶ月間において、MMCは、これらの投資に関連
する未実現総損失(税引前)をそれぞれ6百万ドルおよび2百万ドル計上した。これらの金額は、損益には計上さ
れず、株主持分の一構成要素であるその他の包括利益(損失)累積額として、繰延法人所得税を控除後で計上され
ている。
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売却可能投資の売却による収入は、以下の通りであった。
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
売却可能有価証券の売却によ
る収入
2010年
-
2009年
4
6月30日に終了した6ヶ月間
2010年
2009年
14
6
売却有価証券の原価は、持分証券については平均原価法を用いて決定される。
MMCは、一定のプライベート・エクイティ・ファンド・パートナーシップにも投資を行っており、これらは持分
法を用いて会計処理される。原価で保有しているその他の投資もある。MMCは、これらの投資に関連する利益(損
失)を以下の通り計上した。
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
6月30日に終了した6ヶ月間
2009年
2010年
2009年
持分法による利益(損失)
18
(33)
17
(51)
原価法適用投資による利益
-
1
1
4
18
(32)
18
(47)
-
-
8
-
18
(32)
26
(47)
持分法および原価法適用投資
からの利益(損失)
売却可能有価証券に係る実現
利益
投資利益(損失)
短期借入債務および長期借入債務:MMCの短期借入債務は主に翌年に期限が到来する期限付借入債務から成り、そ
の公正価値は帳簿価額に近似している。MMCの長期借入債務の見積公正価値は、同様の条件および残存期間を持つ
借入債務について入手可能な現行の金利を用いた割引将来キャッシュ・フローに基づいている。
15. 普通株式
2010年度または2009年度において、MMCは自己株式の購入を行わなかった。
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16. 請求、訴訟およびその他の偶発事象
政府調査および請求
・ 2007年12月、アラスカ退職管理委員会はマーサー(US)インクに対する民事訴訟をアラスカ州裁判所に提起し
た。アラスカ州法務局(アラスカ検事総長事務局を通している。)およびポール・ワイス・リフキンド・
ウォートン・アンド・ギャリソン・エルエルピー法律事務所を代表とする原告は、2009年5月に修正された
訴状を提出した。この修正された訴状は、マーサーがアラスカ退職給付部門に提供した2つの州年金および給
付制度であるアラスカ公務員退職システムおよびアラスカ教員退職システムに関する保険数理サービスに関
連する、業務上の過失および業務過誤、契約違反、誠実かつ公正な取引に関する黙示の約定違反、過失による虚
偽表示、不公正な取引慣行、ならびに詐欺および虚偽表示を訴えていた。この修正された訴状は、少なくとも28
億ドルの損害賠償に加え不公正な取引慣行の請求に関連する3倍損害賠償、懲罰的損害賠償ならびに弁護士
報酬、費用および利息を求めた。2010年6月、当事者はこの問題を解決した。マーサーは500百万ドルを支払う
ことで合意しており、このうち100百万ドルは保険の対象となる見込みである。この和解費用および関連する
受取保険料は、MMCの2010年6月30日に終了した四半期の連結財務書類に反映されている。
・ 2007年10月、コネチカット州はコネチカット州裁判所にガイ・カーペンターに対する民事訴訟を提起した。そ
の主張は、ガイ・カーペンターが、数十年の期間にわたり、複数の再保険事業所の営業に参加する際に、市場の
分配、価格操作、その他の不適切とされる行為を行うことにより、州の反トラストおよび不公正取引慣行法に
違反したというものであった。2009年10月に修正された訴状が提出された。この修正された訴状は、ガイ・
カーペンターの取引保険会社およびその顧客に対する損害賠償とともに、コネチカット州の一般経済に対す
る損害賠償も主張しており、金銭的損害賠償、民事上の罰金、弁護士報酬・費用ならびに差止命令による救済
およびその他の衡平法上の救済を求めている。本件について開示手続が進行中である。
・ 当社の活動は当社が営業を行う米国およびその様々な州、欧州連合およびその加盟国ならびにその他の司法管
轄区域の法律に基づき規制されている。したがって、通常の事業過程において、民間当事者の訴訟に加え、政府
当局による調査、訴訟および/またはその他の規制活動の対象となる可能性がある。
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過失・不作為の請求
MMCおよびその子会社は、通常の事業過程において多数のその他の請求、訴訟および法的手続を受けている。そう
いった請求および訴訟は主に、専門的サービスの履行に関連した過失・不作為の主張から成る。これらの請求のう
ち一定のものは、損害賠償を求めており、中には認められれば重要な金額となる懲罰的損害賠償および3倍損害賠
償も含まれる。FASB ASCサブトピック450-20号「偶発事象-偶発損失」に準拠して、過失・不作為の請求に関する
負債を設定する際に、MMCは内部の数理計算上およびその他の見積り、ならびに内部・外部の弁護士による事例レ
ベルのレビューを利用している。損失の発生の可能性が高くかつ合理的に見積ることが可能な場合に、負債が設定
される。当該負債は四半期毎に見直され、変化が認められる際に調整される。多くの場合において、MMCは、現時点で
損失の発生の可能性が高くかつ合理的に見積もることが可能であると決定できないため、当該請求に抗弁するた
めの法務報酬以外の負債を計上していない。
各契約年度において予想される損失がMMCの控除免責金額を超過する額を限度として、MMCはまた、利用可能な第
三者保険プログラムに基づきMMCが回収を予想する金額につき資産を計上している。MMCは、様々な水準の第三者保
険の担保範囲を有し、給付限度額および担保範囲の条件は契約年度により著しく異なる。契約年度2001-2002年度
までの回収額を重要な金額まで制限するような担保範囲の抗弁または担保範囲に対するその他の障害をMMCは認
識していない。2002年度から2008年度までに、第三者保険の利用可能性は著しく減少した。
ブローカー報酬慣行の和解および関連訴訟
2005年1月、MMCおよびその子会社マーシュ・インクはニューヨーク州検事総長事務局(以下「NYAG」とい
う。)およびニューヨーク州保険局と和解契約を結び、民事訴状および関連召喚状について和解した。当該訴状お
よび召喚状は、マーシュによる様々な保険会社との市場サービス契約の利用が詐欺的業務行為、談合、違法な取引
制限およびその他の制定法上の違反を引き起こしたと主張していた。その後2010年2月に、当事者は修正および変
更和解契約を締結した。新しい契約により、マーシュは、保険業界における他の仲介業者と同じ条件で競争するこ
とができ、マーシュにとって公平な条件を取り戻すことができた。
2004年10月におけるNYAG訴状の提出後、当該訴状で主張された行為に関連して、様々な州の規制当局および検事
総長事務局が調査を開始した。MMCおよびマーシュは、このうちの10州の当局と和解した。2007年8月に、オハイオ
州の検事総長事務局によりMMC、マーシュ、一定のマーシュの子会社およびその他の当事者に対して提起された訴
訟1件は、依然として係属中である。
NYAG訴状で主張された事項と類似する主張に基づく多数の民間当事者訴訟が、MMC、その一つ以上の子会社、およ
び現・元取締役および役員に対して開始された。依然として係属中である当該訴訟の状況は以下の通りである。
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・ 2009年2月、第一審裁判所は、ニュージャージー地区合衆国地方裁判所で係属中の2件の併合された推定集団
訴訟(1件は「商業的」保険契約者の推定集団を代表し、もう1件は「従業員給付」保険契約者の推定集団
を代表している。)において、MMC、マーシュおよび一定のマーシュの子会社に対する請求についての和解を承
認した。当該裁判所の和解承認は上訴されている。さらに、MMC、マーシュおよび一定のマーシュの子会社に対
して保険契約者個人から提起された9件の訴訟が連邦および州裁判所で係属中である。
・ MMC、マーシュおよび一定のマーシュの子会社は、デラウェア州衡平法裁判所で係属中のアメリカン・インター
ナショナル・グループ・インク(以下「AIG」という。)の取締役および役員ならびにその他に対する株主派
生訴訟において、追加的な被告として名指しされた。この訴訟は、MMC、マーシュおよびマーシュの子会社が、
NYAG訴状で述べられ主張されている不正行為に関して共謀および詐欺に関与し、主張されている不正行為に
対するAIGの参加に関してAIGの現・元の取締役および役員のAIGに対する受認義務違反を教唆・幇助したと
主張していた。2009年6月に、デラウェア州裁判所は、MMCおよびマーシュの被告に対する全ての請求を却下す
る申立てを認めた。この却下についての上訴が現在デラウェア州最高裁判所で係属中である。
その他の偶発事象―保証
・ 英国に本拠を置くセジウィック・グループを1998年に取得したことに関係して、MMCは既に清算状態にあった
いくつかの保険引受事業(リバー・テームズ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド(以下「リバー
・テームズ」という。)を含む。)を取得したが、MMCは、リバー・テームズを2001年に売却した。セジウィック
は、リバー・テームズがインスティテュート・オブ・ロンドン・アンダーライターズ(以下「ILU」とい
う。)を通じて引き受けた一定の保険契約に関する請求の支払を保証した。この保証の対象とされた保険契約
については、リバー・テームズの関連当事者によって40百万ポンドまで再保険がかけられている。当該再保険
契約の下での請求の支払は、信託に保有される分離資産によって担保されている。2010年6月30日現在、当該
再保険の担保範囲は、当該保証の対象となる保険契約に関する予測債務の最善の見積額を上回った。リバー・
テームズまたは再保険会社が当該保険契約に基づく債務を履行できない場合はそれを限度として、請求者が
当該保証に基づきMMCからの回収を求める可能性がある。
・ 1980年から1983年まで、MMCは、ILUの構成員であるイングリッシュ・アンド・アメリカン・インシュアランス
・カンパニー(以下「E&A」という。)を間接的に所有していた。ILUはMMCにE&A債務の一部を保証するよう求
めた。E&Aが1993年に支払不能に陥った後、ILUは、ILUを通じて発行され1980年7月3日から1983年10月6日の
間に開始した一定のE&Aの保険契約に係る保険契約者からの請求の支払に利用できるエバーグリーン信用状
の発行にMMCが同意するのと引き換えに、当該保証の解除に同意した。一定の請求は当該信用状に基づき支払
われており、MMCは、追加の請求者が当該信用状に対して回収を求める可能性があると予想している。
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パトナム関係事項
2007年8月に、グレイト-ウエスト・ライフコ・インク(以下「GWL」という。)がMMCからパトナム・インベス
トメンツ・トラストを買収したことに関連して、MMCは、GWLとの株式購入契約(その写しは2007年2月1日にMMC
が提出したフォーム8-Kの臨時報告書の別紙として含められた。)の条件に従い、一定のパトナム関連訴訟および
規制関係事項に関してGWLに補償を行うことに同意した。メリーランド地区で係属中の一定のパトナム・ファン
ドへの投資家によるパトナムに対する2件の推定集団訴訟は、パトナムの一定の元従業員が行ったパトナムの
ミューチュアル・ファンド(以下「パトナム・ファンド」という。)株式の過大な短期売買取引に関する、2003
年および2004年におけるSECおよびマサチューセッツ州とパトナムとの和解において争点となった事項と類似の
主張に基づいている。またこれは、直接MMCに関わるものであり、かつ/または、MMCの補償義務の対象となる可能
性がある。1件目の訴訟は、1934年証券取引法10条(b)項および20条(a)項、ならびに1940年投資会社法36条(b)項
に基づく請求を主張している。2件目の訴訟は、投資会社法36条(b)項に基づき、派生的請求を主張していると推
定される。両訴訟は、一定のパトナム・ファンドに生じたとされるマーケット・タイミング活動およびレイト・
トレーディング活動の結果、パトナム・ファンドとその投資家が被ったとされる金額未特定の損害の回復を求め
ている。1件目の訴訟については、当事者は和解契約を締結している。当該契約は地方裁判所による最終承認を条
件としている。派生訴訟については、裁判所は略式判決を求めるパトナムの申立てを却下した。
クロール関係事項
2010年8月に、アルテグリティ・インク(以下「アルテグリティ」という。)がMMCからクロールを買収したこ
とに伴うアルテグリティとの株式購入契約(その写しはフォーム10-Qの当四半期報告書の別紙2.1として添付さ
れている。)の条件に従い、MMCは一定のクロール関連訴訟および規制関係事項に関してアルテグリティに制限付
きの補償を提供することに同意した。
この注記16「請求、訴訟およびその他の偶発事象」に記載された係属中の法的手続およびその他の事項は、MMC
またはその子会社に対し、著しい金銭的損害賠償およびその他の形式の救済に係る負債を負わせる可能性があ
る。損失の発生の可能性が高く、かつ合理的に見積ることが可能な場合、MMCはFASB ASC サブトピック450-20号
「偶発事象−偶発損失」に従い負債を設定している。上述したものを除き、現時点で、MMCは、これらの事項に起因
して発生する可能性のある損失の範囲、または当該事項がMMCの連結経営成績、財政状態もしくはキャッシュ・フ
ローに対して与える影響について、合理的な見積りを提供できない。これは主に、これらの事項が、いまだ係属中
であり、固有の不確実性の影響を受ける複雑な問題を含んでいるためである。これらの事項の一つ以上について
当社に不利な決定が下された場合には、将来の期間におけるMMCの連結経営成績、財政状態およびキャッシュ・フ
ローに重要な影響を及ぼす可能性がある。
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17. セグメント情報
MMCは提供するサービスの種類に基づいて組織されている。この組織構造の下、MMCの事業セグメントは以下の通
りである。
・ リスクおよび保険サービス 保険サービス(マーシュ)および再保険サービス(ガイ・カーペンター)から成
る。
・ コンサルティング マーサーおよびオリバー・ワイマン・グループから成る。
・ リスク・コンサルティングおよびテクノロジー クロールから成る。クロールの売却により、このセグメントの
成績は、現在、非継続事業に含まれている。
セグメントの会計方針は、MMCの2009年度10-Kの注記1に記載された連結財務書類に使用されたものと同一であ
る。セグメントの業績は、セグメント営業利益に基づき評価されており、セグメント営業利益は、直接関連費用なら
びに統合およびリストラクチャリング引当金に係わる繰入または戻入を含むが、MMCの本部レベルの費用は含まな
い。収益は、サービスの提供場所に基づいて各地域に割り当てられている。
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2010年および2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間のMMCの事業セグメント情報の抜粋は、以下の
通りである。
6月30日に終了した3ヶ月間
6月30日に終了した6ヶ月間
収益
営業利益
(損失)
収益
営業利益
(損失)
リスクおよび保険サービス
1,459(a)
258
2,951(c)
605
コンサルティング
1,168(b)
(275)
2,323(d)
(159)
事業セグメント合計
2,627
(単位:百万ドル)
2010年−
本部/消去
連結合計
(21)
(17)
(33)
5,274
(33)
446
(71)
2,606
(50)
5,241
375
リスクおよび保険サービス
1,343(a)
245
2,715(c)
542
コンサルティング
1,143(b)
96
2,226(d)
169
事業セグメント合計
2,486
4,941
711
2009年−
本部/消去
連結合計
(16)
2,470
341
(47)
294
(28)
4,913
(100)
611
(a) セグメント間収益(2010年1百万ドル、2009年5百万ドル)、受認資金に係る受取利息(2010年11百万ドル、2009年13百万
ドル)および持分法利益(2010年7百万ドル、2009年6百万ドル)を含む。
(b) セグメント間収益(2010年20百万ドル、2009年11百万ドル)および受認資金に係る受取利息(2010年および2009年ともに
1百万ドル)を含む。
(c) セグメント間収益(2010年2百万ドル、2009年7百万ドル)、受認資金に係る受取利息(2010年22百万ドル、2009年28百万
ドル)および持分法利益(2010年および2009年ともに8百万ドル)を含む。
(d) セグメント間収益(2010年31百万ドル、2009年21百万ドル)、受認資金に係る受取利息(2010年および2009年ともに2百
万ドル)を含む。
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2010年および2009年6月30日に終了した3ヶ月間および6ヶ月間の事業セグメント収益の内訳は以下の通りで
ある。
6月30日に終了した3ヶ月間
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
6月30日に終了した6ヶ月間
2010年
2009年
リスクおよび保険サービス
マーシュ
1,214
1,114
2,389
2,202
245
229
562
513
1,459
1,343
2,951
2,715
マーサー
838
832
1,687
1,635
オリバー・ワイマン・グループ
330
311
636
591
コンサルティング合計
1,168
1,143
2,323
2,226
事業セグメント合計
2,627
2,486
5,274
4,941
ガイ・カーペンター
リスクおよび保険サービス合計
コンサルティング
本部/消去
合計
(21)
2,606
(16)
2,470
(33)
5,241
(28)
4,913
18. 新会計基準の公表
2009年1月1日より、MMCは、2種方式を使用したEPSの計算についての指針を適用し、過去の期間にも遡及適用
した。当該指針の適用の影響は、当連結財務書類に対する注記4に記載されている。
2009年1月1日より、当社は、FASBにより公表された企業結合に関する新しい指針を適用した。この指針は、事業
体が企業結合において当該取引による取得資産および引受負債を全て(かつ、それのみを)認識するよう要求し
ており、取得日の公正価値を全ての取得資産および引受負債に対する測定対象として確立するとともに、当該企業
結合の性質および財務的影響を投資家およびその他の利用者が評価し理解するのに必要な情報を全て取得企業が
開示するよう要求している。
2009年1月1日より、当社は、FASBにより公表された連結―非支配持分に関する新しい指針を適用した。これは
当社の財政状態、経営成績またはキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼさなかった。しかしながら、これは当社
の連結財務書類における非支配(少数株主)持分の表示および開示に影響を及ぼした。この変更による影響は当
財務書類に反映されている。
この新しい指針はまた、純利益が非支配持分に帰属する純利益を含むように修正されること、およびMMCに帰属
する純利益に関する新しい独立項目を連結損益計算書に表示することを要求している。
2008年2月に、FASBは、非金融資産および非金融負債の公正価値測定を2009年度第2四半期まで延期する(財務
書類上、経常的に公正価値で認識または開示される項目を除く。)公正価値測定に関連する指針を公表した。当社
は、2009年度第2四半期より、この新しい指針の規定を当社の財務書類の開示に適用している。
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2009年4月1日、FASBは、作成者、監査人および弁護士により提起された適用上の問題に対処するため、「偶発事
象から生じる企業結合における取得資産および引受負債に関する会計処理」についての指針を公表した。この指
針は、測定期間中に取得日の資産または負債の公正価値を算定できる場合、または一定の要件が満たされる場合、
(企業結合の偶発事象から生じる)偶発資産または偶発負債を取得日において公正価値で認識することを要求し
ている。そうでなければ、取得企業は取得日現在における資産または負債を認識してはならない。この指針は、2009
年1月1日以後に生じる企業結合に適用される。この新しい指針は、MMCの財政状態または報告された経営成績に
重要な影響を及ぼさなかった。
2009年度第2四半期に、MMCは、FASBにより公表された金融商品の公正価値に関する期中開示についての指針を
適用した。この指針は、2009年6月15日より後に終了する期中期間から適用されているが、年次財務書類に加えて、
公開企業の期中報告書における金融商品の公正価値に関する開示を要求している。この指針の適用は、MMCの財政
状態または報告された経営成績に重要な影響を及ぼさなかった。
2009年度第2四半期に、MMCは、FASBにより公表された一時的でない減損の認識および表示に関する指針を適用
した。これは、債務証券の保有者に対して、公正価値が償却原価に回復するまで有価証券を保有する意思および能
力を保有者が有する場合には一時的でない減損を認識しないことを認めており、GAAPの指針(SEC職員会計公報ト
ピック5Mを含む。)およびその他の権威ある文献を改訂するものであった。当該一時的でない減損モデルは、債務
証券にのみ適用され、持分証券には適用されない。この指針は、損益を通じた信用損失(回収が見込まれるキャッ
シュ・フローの現在価値と償却原価ベースとの差額)の認識を要求している。この指針は、2009年6月15日より後
に終了する期中期間および年次期間から適用される。この指針の適用は、MMCの財政状態または報告された経営成
績に重要な影響を及ぼさなかった。
2008年12月に、FASBは、年金およびその他の退職後給付制度資産に関する雇用主の開示についての指針を公表し
た。この指針は、確定給付型年金制度および退職後制度における雇用主の資産について「公正価値測定」の指針と
同様の公正価値による制度資産の開示を要求するとともに、(a)投資配分の決定方法、(b)制度資産の主要分類、お
よび(c)制度資産内のリスクの著しい集中に関する開示を要求している。この指針は、2009年12月15日より後に終
了する事業年度から適用される。当社は2009年12月31日から財務書類の開示に対してこの新しい指針における規
定を適用している。
2009年12月に、FASBは変動持分事業体(以下「VIE」という。)の連結および資産の譲渡に関連する新しい指針
を公表した。この新しい指針は、「支配財務持分」に重点を置いており、変動持分がVIEに対する支配財務持分を企
業に付与するかどうかを評価することにより、VIEを連結する必要があるかどうかを決定するため、企業が定性的
分析を実施することを要求している。この指針は、2009年11月15日以後に生じる譲渡に適用される。この規定は、
2009年11月15日より後に開始する年次報告期間および当該年次期間内の期中期間に適用されなければならない。
この指針の適用は、当社の財務書類に重要な影響を及ぼさなかった。また、2010年1月1日より、当社は、投資会社
の特性を全て有する事業体、または投資会社に適用されるものと整合する財務報告についての測定原則を適用す
ることが業界実務であるような事業体に対する当社の持分に関して、上記の変更を無期限に延期する新しい指針
を適用した。その結果、マーサーが管理する一定の投資運用信託に対して上記の指針を適用しなかった。
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2010年1月、FASBは、レベル1およびレベル2項目の間の振替についての追加的な開示を加え、レベル3の測定
に関連する購入、売却、発行および決済についての開示を区分する新しい指針を公表した。これにより、分解のレベ
ルならびに公正価値測定に使用したインプットおよび評価手法に関する既存の公正価値の開示が明確になった。
更に、新しい指針は、退職後給付制度資産についての雇用主の開示要件を改訂し、資産の主要分類別の開示ではな
く資産の種類別の開示が提供されることを求めている。この指針は、レベル3の購入、売却、発行および決済の取引
を総額ベースで提供する要件を除き(これは、2010年12月15日より後に開始する事業年度より適用される予定で
ある。)、2009年12月31日より後に開始する最初の報告期間より適用される。当該指針の適用は、当社の財務書類に
重要な影響を及ぼさなかった。
2009年10月に、FASBは複数成果物を伴う売上契約に関する収益認識についての指針を改訂した。この指針は、
2010年6月15日以後開始する事業年度において締結されたまたは著しく変更された契約に対して、非遡及的に適
用される。当社は、この新しい指針の適用による影響を評価中である。
2010年4月29日に、FASBは、マイルストーンと呼ばれる、不確実な将来の事象の達成に基づいて支払われる偶発的
対価についての収益認識モデルを設定する指針を公表した。この指針の範囲は研究または開発契約に限定されて
おり、当該マイルストーンが重要であると判断するために必要な基準をすべて満たす場合、マイルストーンの支払
額全額を受領した期に計上することを事業体に求めている。ただし、契約対価の一部を繰延べる結果となる別の適
切な会計方針を選択することは妨げられてはいない。これは、2010年6月15日以後開始する事業年度(および当該
事業年度内の期中期間)より適用され、早期適用が認められる。事業体は、適用後に達成されたマイルストーンに
対してこの指針を非遡及的に適用することができるが、全ての過去の期間に対して遡及的に適用することもまた
認められる。当社は、この新しい指針の適用の影響を評価中である。
2010年5月に、FASBは、外貨問題およびベネズエラの著しいインフレ情勢についての指針を公表した。この指針
は、2010年1月1日現在、ベネズエラ経済が著しいインフレであると判断するべきであるため、米ドルを報告通貨と
する事業体は、ベネズエラの子会社の財務書類を当該子会社の機能的な報告通貨が当該事業体の報告通貨(すな
わち、米ドル)であるかのように再測定しなければならないと記載している。ベネズエラの子会社によって計上さ
れた米ドル建て残高と事業体の連結財務書類における報告金額との間の差額はすべて損益又は為替換算調整勘定
の一部として認識されなければならない。この指針の適用は当社の財務書類に重要な影響を及ぼさなかった。
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2 【その他】
(1) 後発事象
該当なし。
(2) 訴訟
連結財務書類に対する注記16参照。
3 【日本と米国との会計原則の相違】
添付の連結財務書類は、米国において一般に認められた会計原則に準拠して作成されている。これらの会計原
則は、日本において一般に認められた会計原則とは、いくつかの点で異なる。主な相違点は以下の通りである。
(1) 包括利益
米国では、会計基準編纂書(以下「ASC」という。)トピック220「包括利益」に基づき、包括利益とその構成
項目を財務書類上に開示することを要求されている。包括利益は所有者取引以外から生ずる株主持分のすべて
の増減を示しており、当期純利益、売却可能有価証券の未実現投資保有損益(税引後)、為替換算調整勘定、なら
びに ASCトピック715「報酬−退職給付」に従って未だ純期間給付費用の要素として認識されていない損益お
よび過去勤務費用または利益(税引後)が含まれる。
日本では、包括利益を区分掲記する財務諸表も会計基準もなく、また包括利益とその構成項目を財務諸表上に
開示することを要求する基準もなかったが、2010年6月に企業会計基準委員会が、IFRSとのコンバージェンスの
取組みの一環として、企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する会計基準」を公表した。この基準は2011年
3月31日以後終了する事業年度の連結財務諸表より適用される。
(2) 会計方針の変更および誤謬の訂正
米国では、ASCトピック250「会計方針の変更および誤謬の訂正」に基づき、会計方針の変更および誤謬の訂正
は、変更による特定の期間への影響額または累積的影響額のいずれかの決定が実務上困難でない限り、過去の期
間の財務諸表へ遡及的に適用することが要求されている。
日本では、会計方針の変更および誤謬の訂正による影響額は、それが生じた期間に反映しなければならない。
なお、2009年12月4日に企業会計基準第24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」が公表され、会
計方針の変更や誤謬の訂正による影響額は、原則として遡及的に反映することとなった。この新基準は、2011年
4月1日以後開始する事業年度の期首以後に行われる会計上の変更および過去の誤謬の訂正から適用される。
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(3) セグメント情報
米国では通常、ASCトピック280「セグメント情報」に基づき、セグメント別の業績を評価し、資源の各セグメ
ントへの配分を決定するために企業内部で使用されているセグメント別財務情報の開示が要求される。また、経
営上の意思決定のために企業内部で使用されているか否かを問わず、企業の製品・サービス(または同種の製
品・サービスのグループ別)の収益に関する情報、企業が収益を計上し、資産を保有する国別の情報および主要
顧客に関する情報の開示が要求されている。
日本では、セグメント情報の作成に用いる会計処理方法は外部向け報告用の会計方針と同一であり、事業の種
類別(すなわち、同種の製品・サービスのグループ別)セグメント情報、国または地域別により区分した所在地
別セグメント情報および海外売上高が開示されていた。2008年3月21日付で公表され、2010年6月30日に改正さ
れた企業会計基準第17号「セグメント情報等の開示に関する会計基準」は、米国の会計原則と同様のマネジメ
ント・アプローチを導入したものであり、2010年4月1日以後開始する事業年度から適用された。
(4) 売却目的保有に分類される長期性資産
米国では、売却目的保有に分類されるすべての基準を満たす処分予定の資産は、ASCトピック360「有形固定資
産」に規定するように、帳簿価額と公正価値(売却費用控除後)のいずれか低い額で計上される。売却目的保有
として分類されている間は、資産は減価償却されない。経営上および財務報告目的上、その他の資産と明らかに
区別される事業およびキャッシュ・フローを有する売却目的保有資産は、(a)資産の事業およびキャッシュ・フ
ローが事業体の継続事業から除外され、かつ、(b)処分取引後に事業体が当該資産の事業に重要で継続的な関与
を行わない場合、非継続事業に計上される。
日本では、そのような売却目的保有に分類される長期性資産に関する会計基準はなく、通常減価償却され、減
損処理の対象にもなる。非継続事業に関する会計基準はない。
(5) 保証
米国では、一定の第三者に対する保証を含む一定の保証は、ASCトピック460「保証」に基づき、開始時に公正
価値で貸借対照表に計上しなければならない。
日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より公正価値で
貸借対照表に計上することは求められない。保証による支払いが発生する可能性が高く、かつその金額を合理的
に見積ることができる場合には、債務保証損失引当金を計上する。
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(6) 収益の認識
米国では、ASCトピック605「収益認識」に基づき、(1)取り決めに関する説得力のある証拠が存在する、(2)製
品等の引渡しまたはサービスの提供がなされている、(3)買主に対する売主の価格が固定しているまたは確定で
きる、および(4)代金の回収可能性が高い、といったこれらすべての要件が満たされた場合に、収益は認識され
る。
日本では、収益認識に関する明確な規定はないが、企業会計原則では実現主義の原則に従い、商品等の販売ま
たは役務の提供によって「実現」したものについて収益を認識している。
(7) 退職給付
米国では、ASCトピック715「報酬−退職給付」が、確定給付型制度の積立超過または積立不足の状況を、貸借
対照表において資産または負債として認識することを雇用主に要求している。ASCトピック715の下では、損益を
通じて純期間給付費用として未認識の数理計算上の損益および過去勤務費用または利益を、これらが純期間給
付費用の一部として償却されるまで、その他の包括利益(税引後)において認識する。
米国の各制度のために選定された割引率は、制度の予想債務のキャッシュ・フローに近似した利札および償
還日を有するモデル債券ポートフォリオに基づいている。米国外制度の割引率は、英国におけるiBoxx ?
Corporates AA 15+市場指数などの適切な債券指数に基づいている。
2008年12月に、(15)に記載された規定と同様に、制度資産の公正価値測定について開示を求めるとともに、(a)
投資配分の決定方法、(b)制度資産の主要分類、および(c)制度資産内のリスクの著しい集中についての開示を要
求する指針が公表された。新しい開示は2009年12月15日より後に終了する事業年度より適用された。
日本では、確定給付型退職給付制度について、過去勤務債務、数理計算上の差異および会計基準変更時差異の
遅延認識が認められているため、退職給付債務に未認識過去勤務債務および未認識数理計算上の差異を加減し
た額から年金資産の額を控除した額を退職給付に係る負債として計上する。なお、当該未認識項目について一括
して損益処理することも選択可能である。退職給付に係る費用は、数理計算上の差異の費用処理額も含め、特定
の場合を除いて、営業費用として損益計算書に計上される。
退職給付債務等の割引率は、安全性の高い長期の債券の利回りを基礎として決定される。安全性の高い長期の
債券の利回りとは長期の国債、政府機関債および優良社債の利回りをいう。なお、2008年7月31日に公表された
企業会計基準第19号「『退職給付に係る会計基準』の一部改正(その3)」に基づき、2009年4月1日以後開
始する事業年度の年度末に係る財務諸表から、割引率の基礎とする安全性の高い長期の債券の利回りとは、期末
における長期の国債、政府機関債および優良社債の利回りとされ、割引率は一定期間の利回りの変動を考慮して
決定されるのではなく、期末における利回りを基礎としている。それ以前は、割引率は、一定期間の債券の利回り
の変動を考慮して決定することができた。
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(8) 年金以外の退職後給付
米国では、ASCトピック715「報酬−退職給付」に準拠して、従業員が必要な役務を提供した年度中に、適格な
退職従業員および適格被扶養者に対する年金以外の退職後給付(主に、健康保険給付)のための予想費用を発
生主義により費用計上する。
一方、日本ではこのような年金以外の退職後給付の会計基準は定められていない。
(9) 株式に基づく報酬
米国では、ASCトピック718「報酬−株式報酬」が、株式に基づく支払いを付与日において公正価値で測定し、
財務書類において報酬費用を認識することを企業に要求している。
日本では、2005年12月27日に公表され、2008年12月26日に改正された企業会計基準第8号「ストック・オプ
ション等に関する会計基準」に基づき、会社法施行日(2006年5月1日)以後に付与されたストック・オプ
ションについては、ストック・オプションの付与日から権利確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック
・オプションの公正価値に基づいて報酬費用が認識され、対応する金額は株主持分の部(日本の開示制度の下
では「純資産の部」)に新株予約権として区分計上される。当該会計基準は2006年5月1日より前に付与され
たストック・オプションについては、同会計基準の適用開始後にストック・オプションの公正な評価単価を変
動させる条件変更が行われた場合を除き適用されない。ただし、当該オプションについては一定の開示が適用さ
れている。
(10) 法人所得税の不確実性
米国では、ASCトピック740「法人所得税」の不確実な税務ポジションの規定において、財務書類上で認識され
る前に税務ポジションが適合すべき最低の認識範囲を規定することにより、法人所得税の会計処理を明確にし
ている。ASCトピック740の不確実な税務ポジションの規定はまた、認識の中止、測定、分類、利息および加算税、期
中会計期間の会計処理、開示ならびに移行についての指針も規定している。
ASCトピック740の不確実な税務ポジションの規定は、認識すべきタックス・ベネフィットの金額を決定する
ために二段階のプロセスを規定している。第一段階では、税務ポジションは税務調査(関連する不服申立てまた
は訴訟手続の解決を含む。)において支持される可能性の方が高いことを入手可能な証拠の重要性が示唆して
いるか否かを判断することで、税務ポジションの認識について評価を行う。第二段階では、最終的な解決時に実
現する可能性が50%超である最大金額として、タックス・ベネフィットの見積りおよび測定を行う。こうした金
額の見積りは、起こり得る様々な結果の可能性の判断が要求されることから、本質的に困難かつ主観的である。
これらの不確実な税務ポジションの再評価は四半期毎に行われる。この評価は、事実または状況の変化、税法の
改正、税務調査で実質的に解決した問題および新たな税務調査活動を含む(ただしこれに限定されない)要素
に基づく。認識または測定におけるこうした変化により、変化の生じた期間に、タックス・ベネフィットまたは
法人所得税への追加費用の認識が発生する可能性がある。
日本では、財務諸表上で認識される前に税務ポジションが適合すべき最低の認識範囲を規定する上記のよう
な法人所得税の会計基準はない。
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(11) 企業結合およびのれん
米国では、企業結合会計についての指針に対する以下の改訂前は、企業結合は「パーチェス法」により会計処
理されていた。ASCトピック805「企業結合」における指針のアップデート(取得日が2008年12月15日以後開始
する最初の年次報告期間となる企業結合より非遡及的に適用される。)は、取得企業が取引における取得資産お
よび引受負債のすべて(かつ、それのみ)を認識することを要求し、取得日の公正価値をすべての取得資産およ
び引受負債の測定目標として設定し、投資家およびその他の利用者が企業結合の性質および財政的な影響を評
価し理解するために必要なすべての情報を取得企業が開示することを求めている。なお、従前通り、いかなる計
上されたのれんも少なくとも年1回の減損処理の対象となり、償却は行われない。
日本では、2008年12月26日の企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」の改正基準の公表により、企
業結合はパーチェス法により会計処理されることとなり、持分プーリング法の適用は廃止された。また、同日に
公表された企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」により、連結貸借対照表の作成にあたって
は被取得会社の資産および負債のすべてを支配獲得日の時価により評価することが要求されることとなった。
両基準は2010年4月1日以後実施される企業結合から適用されている。
これ以前には、パーチェス法による会計処理のほか、一定の厳格な条件の下で持分の結合と識別される限られ
た場合のみ、持分プーリング法による会計処理が認められていた。また、被取得企業における取得資産、引受負債
および非支配持分の取得企業による評価については、時価により評価する範囲を親会社の持分に相当する部分
に限定する方法(部分時価評価法)、または少数株主持分に相当する部分を含めてすべてを時価評価する方法
(全面時価評価法)の選択が認められていた。
なお、従前通り、のれんは20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他の合理的方法により規則的に
償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。
(12) 変動持分事業体の連結
米国では、変動持分事業体(以下「VIE」という。)の連結についての指針は、ASC トピック810「連結」に含ま
れている。変動持分事業体は、資本投下額が将来にわたり事業体が単独で事業活動を続けるだけの資金を提供す
るには十分でないか、またはその持分保有者が支配財務持分の一定の特徴を欠いている事業体と定義される。こ
の指針は、どの報告事業体がVIEに対する支配財務持分を有するかを決定する事に重点を置いている。それは、ど
の報告事業体が、(1)VIEの経済的業績に最も重要な影響を及ぼす活動を指揮する権限を持っているか、および
(2)VIEの損失を負担する義務または利益を享受する権利を持っているか、を判断する事により決定される。
日本では、通常、実質的に支配されている企業は連結しなければならないが、VIEの連結に関する特別な基準は
ない。
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(13) 非支配持分(少数株主持分)
米国では、ASCトピック810「連結」に、子会社に対する非支配持分(従前の「少数株主持分」)は連結事業体
に対する所有持分であり、連結財務書類上、親会社資本と区別して資本として報告されるべきことを明確にする
指針が含まれている。連結純利益の親会社に帰属する金額と非支配持分に帰属する金額は、連結損益計算書上明
確に区別されて表示されなければならない。親会社の所有持分の変動は、親会社が子会社に対する支配財務持分
を保持している場合は資本取引として会計処理されなければならない。これらのアップデートは2008年12月15
日以後開始する事業年度および当該事業年度の期中から適用されている。
日本では、企業会計基準第5号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」に基づき、少数株主持分
は純資産の部に計上される。連結損益計算書では、少数株主損益は純利益前の個別項目として表示され、純利益
には親会社の株主に帰属する利益のみが含まれる。子会社株式を一部売却した場合で支配関係が継続している
場合には、売却による親会社の持分の減少額と投資の減少額との間に生じた差額は、損益として処理される。
(14) デリバティブ金融商品およびヘッジ活動
米国では、ASCトピック815「デリバティブおよびヘッジ」に基づき、すべてのデリバティブ商品は、公正価値
で貸借対照表に計上される。公正価値の変動を相殺するために用いられるデリバティブについては、要件が満た
された場合には公正価値ヘッジ会計が適用され、デリバティブおよびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象
項目の公正価値の変動は損益に認識される。予定取引のキャッシュ・フロー変動のエクスポージャーをヘッジ
するために使用されるデリバティブについては、要件が満たされた場合にはキャッシュ・フロー・ヘッジ会計
が適用され、デリバティブの公正価値変動のうち有効な部分は当初はその他の包括利益に計上され、その後ヘッ
ジ対象項目が損益に影響する時に損益計算書に組替えられる。非有効部分については、当期損益に計上される。
2008年3月に、FASBはASCトピック815における指針のアップデートを公表した。このアップデートは、デリバ
ティブ商品およびヘッジ活動が事業体の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローに与える影響を投資家
がより良く理解可能とするための拡充された開示を求めている。
日本では、デリバティブ取引について、会計基準により定められたヘッジ会計の要件を満たす場合には、原則
として、「繰延ヘッジ会計」(時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象に係る
損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法)を適用し、ヘッジ対象である資産または負債に係
る相場変動等を会計基準に基づき損益に反映させることができる場合には、「時価ヘッジ会計」(ヘッジ対象
である資産または負債に係る相場変動等の損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計基準に認識する。)を
適用できる。
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資産または負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップが金利変換
の対象となる資産または負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元本、利息の受払条件および
契約期間が当該資産または負債とほぼ同一である場合には、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純
額等を当該資産または負債に係る利息に加減する「特例処理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満
たす為替予約等については、当分の間、為替予約等により確定する決済時における円貨額により外貨建取引およ
び外貨建金銭債権債務等を換算し直物為替相場との差額を期間配分する方法(「振当処理」)によることがで
きる。
複数の資産または負債から構成されているヘッジ対象をヘッジしている場合には、ヘッジ手段に係る損益ま
たは評価差額は、損益が認識された個々のヘッジ対象資産または負債に合理的な方法により配分する。
(15) 公正価値測定
米国では、ASCトピック820「公正価値測定および開示」において、公正価値が定義され、公正価値測定のため
の枠組みが定められ、公正価値測定に関する開示が拡充されている。ASCトピック820は、すべての金融資産・負
債、ならびに非金融資産・負債のうち財務書類上経常的に(少なくとも年1回)公正価値で認識・開示される
ものに対して適用される。
ASCトピック820は、公正価値を「測定日現在、資産・負債の主要なまたは最も有利な市場における市場参加者
間の秩序ある取引において、資産の売却により受領するかまたは負債の移転により支払うであろう価格(すな
わち、「出口価格」)」と定義している。公正価値は、企業独自の仮定ではなく、市場参加者が資産または負債の
価格決定に使用するであろう仮定に基づいて計算されなければならず、さらに、負債の公正価値には、企業自身
の信用リスクを含む不履行リスクを加味しなければならない。
公正価値を定義したことに加え、ASCトピック820は、公正価値に関わる開示要求を拡充し、評価のインプット
に関する公正価値の階層を設定している。この階層は、公正価値測定に使用されるインプットが市場においてど
の程度観察可能であるかに基づいて、インプットを3つのレベルに優先順位付けしている。公正価値の階層のど
のレベルに該当するかは、公正価値測定において重要なインプットのうち最もレベルの低いインプットに基づ
いて決定される。
日本では、すべての金融資産・負債および非金融資産・負債を対象とする公正価値測定を包括的に規定する
会計基準または公正価値の階層に関する基準はない。公正価値は、金融商品および非金融商品資産・負債に関す
る各会計基準において、市場価格に基づく価額、または市場価格がない場合の合理的に算定された価額と定義さ
れている。
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(16) 金融商品に係る開示
米国では、ASCトピック820「公正価値測定および開示」に基づき、公正価値の見積りが可能である限り、金融
商品の公正価値および公正価値を見積もるために使用した方法および重要な仮定を財務書類の本体または注記
において開示しなければならない。さらに、一定の金融商品に係る信用リスクの集中については、個人の当事者
であるかグループの当事者であるかに係らず、注記での記載が要求されている。また、リスクを管理・調整する
方法と同様の市場リスクの定量的情報に関しての開示が奨励されている。
2009年4月9日に、FASBは、「金融商品の公正価値に関する期中開示」および「期中財務報告」についての指
針を公表した。この指針は、年次財務書類に加えて、公開企業の期中報告書における金融商品の公正価値に関す
る開示を要求している。この指針は、現行の金融商品評価に関してより適時な開示を提供することを目的として
おり、2009年6月15日より後に終了する期中期間から適用された。この指針は、MMCの財政状態または報告された
成績に重要な影響を及ぼさなかった。
日本では、デリバティブ取引に係るリスクの内容およびリスク管理体制等の取引の状況、ならびに有価証券お
よびデリバティブ取引の時価等の開示が要求されていた。2008年3月10日付で、企業会計基準第10号「金融商品
に関する会計基準」が改正され、上記の開示に関する要件を、有価証券およびデリバティブ取引を含む金融商品
全般に広げている。すなわち、金融商品の状況に関する事項および金融商品の時価等に関する事項を開示しなけ
ればならない。この改正基準は2010年3月31日以後終了する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用されて
いる。
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第7 【外国為替相場の推移】
省略
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第8 【提出会社の参考情報】
MMCは、平成22年1月1日以降本半期報告書提出日までの間に以下の書類を関東財務局長に提出した。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類
平成22年5月7日関東財務局長に提出
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし
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