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経営経済の基礎数学 I 第 11 回(2012/06/19) :1 変数関数の微分と利潤最大化2周目『経 出る』第 5 章 Key Words:積の公式,独占企業と価格支配力,競争企業とプライス・テイカー 数学ウオーミングアップ:早く来た人は時間つぶしにどうぞ ♥ 1 問1 左右の対応する式を線でつなぎなさい. x·x ◦ ◦ x2 x3 · x2 ◦ ◦ x5 ◦ ◦ x6 x3 · x4 ◦ ◦ x7 x3 ÷ x2 ◦ ◦ x ◦ ◦ 1 ( x3 )2 x3 · 1 x3 ロードマップ 回数 月・日 数学の内容 経済学では 第 11 回 (今回) 6.19 y = f (x)g(x) の微分 独占:R(x) = P (x) · x 弾力性(発展なのでやらない) 第 12 回 6.26 y= f (x) の微分 g(x) 平均費用:AC = 第 13 回 7.03 y= f (x) の増減 g(x) 平均費用の最小化:効率的生産規模 第 14 回 7.10 応用問題 第 15 回 7.24 過去問で総復習 第 16 回 7.31 期末試験 C(x) x 効用最大化・異時点間の最適消費『経出る』例題 7.5 7.17(火)は月曜日授業日なので注意 ♥ 専門科目の期末試験の日程は例年 7.11(水)以降に発表.なので↑はあくまでも「たぶん」な日程. 教養教育の期末試験についてはケースバイケースなので, 「いたた」ってならないように要注意! 1 ロードマップ 2 これまで:あたりまえ ♥ の微分公式と 1 階の条件 2.1 あたりまえ ♥ の微分公式 ( 1. ( 3. xn )0 axn ( = nxn−1 )0 2. ( )0 = a xn = anxn−1 ( 4. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ↓ 勇気が ( 5. x )0 ( 7. bx ( 9. c )0 )0 6. ( = b (b は係数) 8. ( = 0(c は定数) 10. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ↓ 暗黙の了解 11. ( )0 f (x) + g(x) = f 0 (x) + g 0 (x) 12. ( )0 f (x) − g(x) = f 0 (x) − g 0 (x) 13. ( )0 k · f (x) = k · f 0 (x) )0 −axn = −nxn−1 )0 ( )0 = −a xn = −anxn−1 要るかも ↓ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ( =1 −xn −x )0 −bx −c = −1 )0 )0 = −b ( − b は係数) = 0( − c は定数) (*`͡´)ゞ ↓ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . これから:あたりまえでない ♥ 微分公式と 1 階の条件 2.2 14. 15. あたりまえでない ♥ 微分公式 ( )0 f (x)g(x) = f 0 (x)g(x) + f (x)g 0 (x) )0 ( f 0 (x)g(x) − f (x)g 0 (x) f (x) = ( )2 g(x) g(x) 2 微分公式と 1 階の条件 3 3.1 差の公式と利潤最大化の 1 階条件 利潤 = 収入 − 費用 −→ ( )0 f (x) − g(x) = f 0 (x) − g 0 (x) :差の公式 命題 1 (『経出る』 命題 5.10:利潤最大化の 1 階条件) 関数 f (x) = R(x) − C(x) が x = x∗ で最適生産量となるならば, R0 (x∗ ) = ∗ M R(x ) = C 0 (x∗ ) ∗ M C(x ) (1) (2) となる.ここで M R(x) は限界収入 (Marginal Revenue),M C(x) は限界費用 (Marginal Cost) と呼ぶ経済 学用語. 証明 最適化の 1 階の条件は: 0 = f 0 (x) = R0 (x) − C 0 (x) なので,x∗ が最適生産量なら R0 (x∗ ) = C 0 (x∗ ) となる. 終 3 3.2 競争企業と差の公式 命題 2 (『経出る』 命題 5.11:プライス・テイカーの仮定の下での利潤最大化の 1 階条件) 関数 f (x) = px − C(x) が x = x∗ で最適生産量となるならば, C 0 (x∗ ) p = ∗ p = 証明 M C(x ) (3) (4) 最適化の 1 階の条件は: 0 = ( )0 f 0 (x) = px − C 0 (x) = p − C 0 (x) なので,x∗ が最適生産量なら p = C 0 (x∗ ) となる. 終 例題 1 『経出る』例題 5.7 X 財を生産するある企業の費用関数が, C(x) = x3 〔x:X 財の生産量〕 で示されるとする.この企業はプライス・テイカーであるとする.市場においてこの財の価格が p = 300 であるとき,この企業は生産量をいくらにするか. 解答 限界費用は M C(x) = C 0 (x) = 3x2 なので,1 階の条件 (2) から: 300 = x2 3x2 = 100 x = ±10. x ≥ 0 なので,x = 10 が生産量となる. 終 4 3.3 独占企業と積の公式 『経出る』 練習問題 5.6 例題 2 ある企業がある財を独占的に市場に供給している.この企業の費用関数を C(x) = x2 とする.また逆需要関数a を P (x) = 12 − 2x とする.利潤を最大化する生産量 xM を 1 階条件を用いて求めなさいb .またそのときの価格 pM を求め なさい a 価格を表す関数のこと.プライス定価(これはオヤジギャグ)ではないので,x b 『経出る』にも説明してあるように の式で表されるのが今回のみそ ♥ M は独占=Monopoly の頭文字 解答 最適化の 1 階条件は: 0 = ( )0 f 0 (x) = P (x) · x − C 0 (x) だが 6= P (x) − C 0 (x) でもないし 6= P 0 (x) − C 0 (x) でもない. ( ) ふつうに展開する事にして,R(x) = P (x) · x = 12 − 2x x = −2x2 + 12x.なので,R0 (x) = −4x + 12. 従って 1 階の条件は R0 (x) −4x + 12 = C 0 (x) = 2x 6x = 12 ⇒ ∴ 利潤を最大化する生産量は xM = 2. 価格は pM = P (xM ) = P (2) = 12 − 2 · 2 = 8. 終 収入 = 価格 × 数量 −→ ( )0 f (x) · g(x) =? 5 積の公式 積の公式 4 4.1 公式 )0 ( f (x)g(x) ( ( f ·g 前×後 )0 )0 = f 0 (x)g(x) + f (x)g 0 (x) (5) = f 0 · g + f · g0 (6) = 前0 × 後 + 前 × 後0 (7) (6) 式をぱらぱらまんが風に 〆 (・ω・) どですか? ( f ·g f ·g f ·g ··· f · g って3個書く f ·g )0 f ·g = f ·g+f ·g ··· = と + でつなぐ = f 0 · g + f · g0 ··· 0 記号を打つ 問 2 積の公式を使って,次の計算をしなさい. y = x2 (x2 − 2) y0 = 4.2 わなに注意 ♠ 問3 ( )0 f (x)g(x) 6= f 0 (x)g 0 (x) ♠ 次の計算をしなさい. 1. f (x) = x3 , f 0 (x) = 2. g(x) = x4 , g 0 (x) = 3. f 0 (x) · g 0 (x) = 4. y = f (x) · g(x) = x3 · x4 = x7 , y0 = 6 なるほど:公式の説得 4.3 例題 3 次の関数を微分しなさい. 1. f (x) = ax + b, 2. g(x) = cx + d, 3. y = f (x)g(x) = (ax + b)(cx + d) = acx2 + adx + bcx + bd 解答 1. f 0 (x) = a 2. g 0 (x) = c y0 3. ⇐= = 2acx + ad + bc = (acx + ad) + (acx + bc) = a(cx + d) + (ax + b)c = f 0 (x)g(x) + f (x)g 0 (x) × ax b cx acx2 bcx d adx bd 終 5 練習問題 例題 4 ( x4 )0 ( )0 = 4x3 の事実と積の公式を用いて, x5 を求めなさい. 解答 ( x5 )0 )0 x · x4 ( )0 ( )0 = x · x4 + x · x4 = = ( 1 · x4 + x · 4x3 = x4 + 4x4 = 5x4 . 終 【ちょっとメモ】 “ ”0 この論法を使えば,どんどん上の次数の公式 xn = nxn−1 も芋づる式に出てくる事がわかる. 7 5.1 展開すれば簡単じゃん ♥ でも公式でやってみよな問題 問4 次の関数を微分しなさい. 1. f (x) = x2 (x3 + 1) f 0 (x) = 2. y = (x2 + x)(x2 − x) y0 = 3. f (x) = x2 (x + 3) f 0 (x) = 問5 関数 f (x) = x2 (3x2 − 4x) の極値を求めなさい. x f 0 (x) f (x) 8