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蛋白質核酸酵素:膜電位依存性イオンチャネルの分子進化

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蛋白質核酸酵素:膜電位依存性イオンチャネルの分子進化
膜電位依存性イオンチャネルの分子進化
岩部直之 ・宮田
隆
膜電位依存性イオンチャネル遺伝子族の分子系統進化学的解析に基づいて,遺伝子族メ
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ンバーの多様化パターンを考察した。脊椎動物と無脊椎動物の分岐に着目すると,多くの
場合,機能を異にする遺伝子の多様化はその分岐以前に起こり,機能は基本的に同一だが,
発現する組織が異なる,組織特異的遺伝子の多様化はそれ以降に起きていることを示した。
とくに,組織が急速に進化した脊椎動物の初期に,組織特異的遺伝子の多様化が急速に起
きていた。 この結果は,形態進化と分子進化の関連を強く示唆している。ホモロジーサー
チの結果,K+チャネル βサブユニットとアル ド-ケト還元酵素の間,およびNa+ チャネ
ル β1サ ブユニットと免疫グロブリン様ドメイン,とくにミエリンPO糖
蛋白質との間に,
統計的に有意なホモロジーが検出された。
【遺伝子 重複 】 【
遺伝 子族 】 【分子 系統 樹 】
は じめ に
遺 伝 子 多 様 化 の 基 本 的 な機 構 は既 存 の 遺 伝
超 遺 伝 子 族 の メ ン バ ー は染 色 体 の さ ま ざ ま な領 域 に 転
子 の コ ピー , す な わ ち 遺 伝 子 重 複 で あ る。 そ れ は, 細
座 を起 こ し て い る 。 脊 椎 動 物 で は, こ う し た超 遺 伝 子
胞 内 の保 守 的 体 制 下 で , 新 し い 機 能 を も っ た 遺 伝 子 の
族 が 多 数 確 認 さ れ て い る (こ こで は 多 重 遺 伝 子 族 と超
出 現 を可 能 に す る 基 本 的 戦 略 で あ り, 生 物 が 編 み 出 し
遺 伝 子 族 を 区 別 せ ず , 単 に"遺 伝 子 族 ” と よ ぶ こ とに
た, 保 守 と革 新 の 巧 み な 調 和 で あ る。 す な わ ち, 一 対
す る)。
の 遺 伝 子 の う ち , 一 方 で 従 来 通 り の機 能 を果 た し , こ
ち ら に 自然 淘 汰
膜 電 位依 存 性 イ オ ンチ ャネ ル は こうした超遺伝 子族
(
圧 ) の 目 を 引 きつ け て お い て , 自 然
の一 種 で あ る。K+ ,Na+ ,Ca2+ を選 択 的 に透 過 す る膜
淘 汰 の 圧 力 か ら解 放 さ れ た 他 方 の 遺 伝 子 に, 自由 に 突
電位 依 存性 イオ ンチ ャネル はそれぞ れ複数 のサ ブユ ニ
然 変 異 を蓄 積 し て , 新 し い 機 能 を も っ た 遺 伝 子 が 進 化
ッ トか ら形 成 さ れ て い るが , α サ ブ ユ ニ ッ ト (Ca2+で
す る。 細 胞 の 体 制 が 固 ま っ た 太 古 の バ ク テ リア の 時 代
は α1サ ブ ユ ニ ッ ト)で は相 互 に ホ モ ロ ジ ー を共 有 し ,
か ら, 生 物 は こ の 機 構 に よ っ て , 実 に さ ま ざ まな 遺 伝
遺 伝 子 重 複 に よ っ て 多 様 化 した 。 そ れ ぞ れ の イオ ン チ
子 を生 み 出 して き た 。 重 複 遺 伝 子 は通 常 も と の遺 伝 子
ャ ネ ル は遺 伝 子 重 複 を く り返 す こ と に よ っ て , 独 自 に
に 隣 接 して つ く られ る。 重 複 度 が 進 む と, 多 数 の 遺 伝
多 様 化 し て お り, 全 体 と し て1つ
子 が 互 い に隣 接 して 存 在 す る , い わ ゆ る"多 重 遺 伝 子
してい る。
族"へ
と発 達 す る 。 さ ら に重 複 度 が進 ん だ , シ ン グ ル
こ う し た 多 様 な遺 伝 子 は, 進 化 の 課 程 で 徐 々 に つ く
コ ピー と多 重 遺 伝 子 族 の 集 合 が"超 遺 伝 子 族 ”で あ る。
Naoyuki Iwabe,Takashi 町 ) [Department Molecular
Evolution
Miyata,
of
Voltage-gated
られ た の で あ ろ う か ?
京 都 大 学 大 学 院 理 学 研 究 科 生 物 科 学 専 攻 生 物 物 理 学 教 室
of Biophysics,Faculty of Science,Kyoto Ion
の 超 遺 伝 子 族 を形 成
University,Sakyo-ku,Kyoto あ る い は あ る時 期 に 急 速 に つ
(〒606-01京
都 市 左 京 区北 白 川 追 分
606-01,Japan]
Channels
2311
Ⅰ
38
核酸
酵素
Vol.40No.15(1995)
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蛋 白質
図l
K+ チ ャ ネ ル ,Na+
(文 献12よ
チ ャ ネ ル , お よ びCa2+ チ ャ ネ ル の 模 式 図
り改 変 )
く ら れ た の で あ ろ うか ?
遺 伝 子 の 多 様 化 と生 物 の 進
(
本 特 集 お よ び 文 献1∼10))。
化 の 間 に何 ら か の 関 連 が あ る の で あ ろ うか ?
こ こで は , 膜 電 位 依 存 性 イ オ ン チ ャ ネ ル 遺 伝 子 族 の
進 化 の解 析 を 通 し て , こ う し た 問 題 を検 討 し, 形 態 レ
ベ ル の進 化 と分 子 レ ベ ル の 進 化 の 関 連 性 に つ い て 述 べ
てみ たい。
なお, イ オ ンチ ャネ ル の電気 生理 学的,薬 理学 的性
質 な ど に つ い て は 詳 し い 総 説 が あ る の で 参 照 され た い
2312
1. 機 能 の 異 な る 遺 伝 子 の 多 様 化
K+ チ ャ ネ ル α(Kα),Na+ チ ャ ネル α(Naα),Ca2+
チ ャ ネ ル α1(Caα1)
サ ブ ユ ニ ッ トは, そ れ ぞ れ膜 電
位 依 存 性 選 択 的 イ オ ン透過 の主 要 な役 割 を担 っ て い
39
膜電位依存性イオンチ ャネルの分子進化
比 較 か ら, 近 隣 結 合 法14)に よ
り分 子 系 統 樹 を推 定 す る と図
2の よ うに な る。 系 統 樹 の最 も
古 い分岐 点
Caα1の
(
根 ) は,Naα ,
く り返 し構 造 との解 析
か ら仮 定 し た が , この 系 統 樹
は本 来 は 無 根 で あ る。Naα ,
Caα1サ
ブ フ ァ ミ リーの分 子 系
統 樹 (図3,4)
の 場 合 も本 来
は無 根 だが ,Naα
とCaα1サ
ブ フ ァ ミ リー を 同 時 に比 較 し
て得 られ る系統 樹
(
複合 系統
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樹 ) よ り, そ れ ぞ れ の 根 の 位
置 を設 定 し た 。 シ ョウ ジ ョ ウ
バ エ のShaker遺
月 のKey
伝 子 [
→今
Word(p.2342)] の よ
うに選 択 的 ス プラ イシ ングに
図2
K+ チ ャ ネ ル α (Kα) サ ブ ユ ニ ッ トの 分 子 系 統 樹
よ り複 数 の 遺 伝 子 産 物 が で き
使 用 した 推 定 法 お よ び 図 中 の 記 号 につ い て は本 文 を参 照 。
る場 合 は15)
, ほ か の遺 伝 子 と
最 も広 い 領 域 にわ た っ て ホ モ
る11)
。Kα
は ,6回 の 膜 貫 通 領 域
S5,S6) とS5-S6ル
(S1,S2,S3,S4,
ー プ と よ ば れ る イ オ ン選 択 性 フ ィ
ル タ ー を形 成 す る 部 分 か らな る (図1a) 。 と くに第4番
目の膜 貫 通 領 域
(S4)は,3ア ミノ酸 残 基 お き にア ル ギ
ロ ジー が 認 め ら れ る もの を 用 い た (Caα1サ ブ フ ァ ミ リ
ーで も同様)
。
図2∼4に
お い て, 分 岐 点 と分 岐 点 の 間 , あ る い は分
岐 点 と現 時 点 の 間 の 長 さ は , そ の 区 間 に 蓄 積 され た ア
ニ ン あ る い は リジ ンが 現 わ れ る 特 徴 的 な 配 列 か ら な り,
ミノ 酸 の 置 換 数 に比 例 して い る 。 分 岐 点 での 数 字 は2つ
電 位 セ ン サ ー の 役 割 を果 た し て い る の で は な い か と考
の 系 統 が ク ラ ス タ ー を組 む ブ ー トス トラ ッ プ確 率16)を
え られ てい る13)
。 一 方 ,Naα ,Caα1は
示 す 。 遺 伝 子 重 複 に よ る 遺 伝 子 の 多 様 化 の 時 期 を推 定
る構 造 単 位 の4回
,Kα に相 当 す
の く り返 し
構 造 (リ ピー トⅠ,Ⅱ ,Ⅲ ,Ⅳ )
を も ち (図1b,1c)
列 上 ,Kα
,1次
配
とホモ ロ ジーが認 め
ら れ る 。Kα ,Naα
,Caα1
は 共 通 の 祖 先 遺 伝 子 か ら, 遺
伝 子 重 複 と ドメ イ ン単 位 の 遺
伝 子 内 重 複 に よ り進 化 した と
考 え られ て い る。
Kα ,Naα ,Caα1は
それ ぞ
れ重 複遺 伝子 によ ってつ くら
れ た 多 数 の メ ンバ ー か ら な る
サ ブ フ ァ ミ リー を 形 成 して い
る。Kα サ ブ フ ァ ミ リー に属 す
る メ ンバ ー の ア ミノ 酸 配 列 の
図3
Na+ チ ャ ネ ル α (Naα) サ ブ ユ ニ ッ トの 分 子 系 統 樹
使 用 し た推 定 法 お よ び 図 中 の 記 号 に つ い て は本 文 を参 照 。
2313
蛋白質
40
核酸
酵素
Vol.40No.15(1995)
ーのShakerの
グ ル ー プ (図2) が そ れ に 相 当 す る18)
。図
2の 系 統 樹 に よ る と,Shakerの
の 系 統 で5回
グ ル ー プ で は脊 椎 動 物
の遺 伝 子 重 複 が 見 られ るが, そ の うち4つ
に つ い て は遺 伝 子 重 複 が 起 き た 時 期 が 推 定 で き, い ず
れ もTlとT2の
間 で 起 きて い る。 古 生 物 学 的 デ ー タ に
よ る と, 新 口動 物 と旧 口 動 物 の 分 岐 (この場 合T1に
当 す る) はお よ そ7億
の分岐
(T2) は4億
年 前 に起 き た とさ れ て い る 。 節 足
動 物 か ら分 岐 後 , 脊 椎 動 物 の 全 系 統 を,T2を
図4
Ca+ チ ャ ネ ル α1(CaaI)
サ ブ ユ ニ ッ トの 分 子 系 統 樹
使 用 した 推 定 法 お よ び 図 中 の 記 号 に つ い て は 本 文 を参 照 。
相
年 前 に 起 こ り, 魚 類 と四 足 動 物
と後 期 に分 割 す る と, 前 期 の3億
境 に前 期
年 の 間 に4回
の組織
特 異 的 遺 伝 子 を 生 成 し た 遺 伝 子 重 複 が 起 こ り, 後 期 の
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4億 年 の 間 に は一 度 も遺 伝 子 重 複 が 起 きて い な い こ とに
す る た め に, 脊 椎 動 物 と節 足 動 物 の 分 岐 (こ こで は"T1"
な る。 す な わ ち , 脊 椎 動 物 の 初 期 に組 織 特 異 的 発 現 の
と略 記 す る ) を 白丸 で , 魚 類 と四 足 動 物 の 分 岐 ("T2"
異 な る遺 伝 子 が 急 速 に つ く ら れ (1億年 あ た りの頻 度 は
と略 記 )を黒 丸 で 示 した (
魚 の デー タが な い場合 は,両
4/3=1.3)
, 魚 の 出 現 以 降 は新 しい組 織 特 異 的 遺 伝 子 が
生 類 の デ ー タ を用 い , 分 子 時 計 を仮 定 し て , 魚 類 と四
つ くら れ て い な い 。
足 動 物 の 分 岐 時 期 を推 定 した )。 黒 の 菱 形 はT2以
後 に
さ らに , 系 統 樹 の 枝 の 長 さか ら,1億 年 あ た りの ア ミ
起 きた遺 伝 子 重 複 を示 し, 白 の 菱 形 はT1とT2の
間で
ノ酸置 換 率 , す なわ ち,分 子 進 化 速 度 を前 期 の それ
前 の遺 伝
1) と後 期 の そ れ(v2) で 比 べ る と, 前 期 の 分 子 進 化
v
起 きた 遺 伝 子 重 複 を示 す 。 二 重 の菱 形 はTl以
子重 複 であ る。分岐 時期 が推 定 で きない遺伝 子 重複 を
四角 で示 した。
速 度 は後 期 の 約5.5倍
同様 の傾 向 はNaα
Kα サ ブ フ ァ ミ リー の 系 統 樹 (
図2) よ り, 脊 椎 動 物
3)で も見 られ る。T2以
も高 い 。
サ ブ フ ァ ミ リー の 分 子 系 統 樹 (
図
降 に2回
の 遺 伝 子 重 複 が 見 られ
と節 足 動 物 の 分 岐 (Tl)以 前 に少 な く と も4回 の 遺 伝
るが ,Tl以
子 重複
原 索 動 物 で あ るマ ボ ヤ との分 岐 以 降 ),T2以
(
二 重 の 菱 形 ) が 起 きた こ とが わ か る 。 多 数 の
遺 伝 子 族 の 分 子 系 統 進 化 学 的 解 析 に よ る と,T1以
前に
後 (この 場 合 , も う 少 し前 期 が 限 定 で き て,
前に少な く
と も3回 組 織 特 異 的 遺 伝 子 の 重 複 が 起 きて い る (1億年
起 き た 遺 伝 子 重 複 は 多 くの 場 合 , 機 能 ・構 造 的 に 異 な
あ た りの 遺 伝 子 重 複 の 回 数 は前 期 が1回
る 遺 伝 子 を 生 成 し て い る17)
(
岩 部 ら :投 稿 中 )
。 したがっ
回 )。 ま た , 分 子 進 化 速 度 も, 前 期 は 後 期 の2.8倍 高
て , これ ら5つ の 遺 伝 子 グ ル ー プ に は電 気 生 理 学 的 性
い 。 す な わ ち ,2つ の サ ブ フ ァ ミ リー で , 遺 伝 子 重 複 の
質 な ど に差 が あ る可 能 性 が あ る。Naα
頻 度 と分 子 進 化 速 度 の い ず れ に お い て も, 前 期 は後 期
,Caα1サ
ブ ファ
で , 後 期 は0.5
ミリーで もこの ような遺伝 子重 複 が それ ぞ れ少 な くと
に比 べ て 明 らか に 高 い と結 論 で き る。Caα1サ
も1回 あ っ た こ とが わ か る (
図3,4) 。 図4に
リー に 関 して は , 節 足 動 物 の デ ー タ が1つ
Tl以
前 の遺 伝 子 重 複 に よ っ て ,Caα1サ
お いて,
ブ フ ァ ミ リー
特 異 的 遺 伝 子 の 多 様 化 がT2以
タ ー , α1D, α1C, α1Sは ジ ヒ ドロ ピ リ ジ ン (DHP)
か ら しい 。
子 は 非Lタ
イ プ で あ り, も う1つ
の ク ラス タ ー遺 伝
イ プ で あ る8)
。
の系 統 で し
か 利 用 で きな い の で , 厳 密 な 評 価 は で きな いが , 組 織
は大 き く2つ の グ ル ー プ に 分 か れ るが , 一 方 の ク ラ ス
感 受 性 のLタ
ブファ ミ
前 に 起 きて い るこ と は確
こ の よ う に, 脊 椎 動 物 の 初 期 に 組 織 特 異 的 遺 伝 子 の
重 複 が 集 中 し, し か も急 速 な ア ミ ノ酸 置 換 の蓄 積 が 起
こ る とい う傾 向 は チ ャ ネ ル 遺 伝 子 だ けで は な く, シ グ
2. 組 織 特 異 的 遺 伝 子 の 多 様 化
ナ ル 伝 達 系 に 関 与 す る遺 伝 子 族 や ほ か の 多 くの遺 伝 子
遺 伝 子 族 の メ ンバ ー の な か に は, 互 い に 機 能 は ほ と
族 で も見 ら れ る17)(
岩 部 ら :投 稿 中 )。 ホ ヤ , ナ メ ク ジ ウ
ん ど同 じだ が , 発 現 し て い る 組 織 が 異 な る 遺 伝 子 の グ
オ と の分 岐 を 経 て , 魚 の 出 現 に 至 る脊 索 動 物 の初 期 進
ル ー プ が あ る。 こ の グ ル ー プ に属 す る遺 伝 子 を 組 織 特
化 の過程 で , さ まざ まな組織 や器 官が 進化 したが, そ
異 的 遺 伝 子 と よ ん で お く こ と にす る 。Kα サ ブ フ ァ ミ リ
れ 以 降 , 基 本 的 な 点 で , 組 織 の 大 き な 進 化 は見 られ な
2314
Ⅱ
41
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膜電位依存性イオ ンチャネルの分子進化
図5
K+ チ ャ ネ ルβ サ ブ ユ ニ ッ トと ア ル ドーケ ト還 元 酵 素 族 と の ア ラ イ ン メ ン ト
先 頭 の数 字 はN末
端 か らの ア ミノ酸 番 号 。 ホ モ ロジ ー の程 度 は25∼18%
10-4。 配 列 の 略 号,AFB1-AR:ア
フ ラ トキ シ ンBlア
で,こ
の ホモ ロジー が偶 然 に実 現 す る確 率 は3.0×10-7∼2.2×
ルデ ヒ ド還 元 酵 素,S.c.YCR107w:酵
母QRFYCR107w,P.c.aadl担
子 菌 ア リル
アル コール脱水素酵素。
い 。 こ の 組 織 レ ベ ル で の 進 化 の パ タ ー ン は , 先 に述 べ
い る19∼21)
。 今 後 ,K+ チ ャネ ル β サ ブ ユ ニ ッ トに還 元 酵
た 分 子 レ ベ ル の 進 化 の パ タ ー ン と よ く一 致 す る 。 す な
素 活 性 やNADPあ
わ ち , 形 態 レベ ル で の 進 化 と分 子 レベ ル で の 進 化 は 相
が あ る か ど う か を検 討 す る こ とが 重 要 で あ ろ う。 還 元
互 に 関 連 し た 現 象 で あ る と考 え られ る17)
。
酵 素 と基 本 的 に 同 じ構 造 を も つ 遺 伝 子 産 物 が チ ャ ネ ル
るい はNADP類
似 分 子 との 結 合 能
の 制 御 に か か わ っ て い る とい う 事 実 は, 未 発 見 の2次
メ ッセ ン ジ ャ ー の 存 在 を示 唆 す る の か も し れ な い 。 ち
な み に ,Ca2+ チ ャ ネ ル β サ ブ ユ ニ ッ ト も,K+ チ ャ ネ
K+ チ ャ ネ ル は α とRサ
ブ ユ ニ ッ ト,Na+ チ ャ ネ ル
ル β サ ブ ユ ニ ッ ト と同 様 に 細 胞 質 中 に発 現 し, そ の2
は, α, β1, β2サ ブ ユ ニ ッ ト,Ca2+ チ ャ ネ ル は α1,
次 構 造 がK+
α2, β,γ,δ サ ブ ユ ニ ッ トか ら な る複 合 体 を そ れ ぞ れ
とい わ れ て い るが , ア ミ ノ酸 配 列 上 の 有 意 な ホ モ ロ ジ
形成 す る (
図1) 。 イ オ ン の選 択 的 透 過 性 に 関 与 す る の
ー は見 ら れ な い12)
。
はKα ,Naα
,Caα1だ
が , そ の ほ か の サ ブ ユ ニ ッ トも
チ ャ ネ ル β サ ブ ユ ニ ッ ト と類 似 し て い る
さ ら に,Na+
チ ャ ネ ル β1サ ブ ユ ニ ッ トに つ い て もホ
活 性 化 や 不 活 性 化 な ど チ ャ ネ ル の制 御 機 構 の う え で 重
モ ロ ジ ー検 索 を行 な った 結 果 , ミエ リンPO糖
蛋 白質 と
要 な 役 割 を 果 た す 場 合 が あ る12)
。 これ ら付 随 的 な サ ブユ
の 間 に 統 計 的 に 有 意 な ホ モ ロ ジ ー が 認 め られ た (図6)
ニ ッ トの ア ミ ノ酸 配 列 は 哺 乳 類 以 外 で は ほ と ん ど決 定
(
岩部 ら :投 稿準 備 中 )
。 ミエ リンPO糖
さ れ て お らず , α サ ブ ユ ニ ッ トに つ い て 行 な っ た 進 化
側 に 膜 貫 通 領 域 が1つ
的 解 析 は現 在 の と こ ろで き な い 。
免 疫 グ ロ ブ リ ン様 ドメ イ ンが 存 在 す る22)
。Na+
これ ら補 助 的 サ ブ ユ ニ ッ ト とホ モ ロ ジ ー の あ る 遺 伝
あ り,N末
蛋 白 質 はC末
端
端 の細胞 外 領域 には
チ ャネ
ル β1サ ブ ユ ニ ッ トに も免 疫 グ ロ ブ リン様 ドメ イ ン に特
子 を デ ー タ ベ ー ス 中 に検 索 した と ころ,K+ チ ャ ネ ル β
徴 的 な 配 列 が 保 存 し て お り, この サ ブ ユ ニ ッ ト は免 疫
サ ブ ユ ニ ッ トは ア ル ドーケト還 元 酵 素 族 と統 計 的 に有 意
グ ロ ブ リ ン族 の メ ンバ ー で あ る と考 え られ る 。 免 疫 グ
な ホ モ ロ ジ ー の あ る こ とが 判 明 した18a)
(
図5) (
岩部 ら :
ロ ブ リ ン様 構 造 は し ば し ば レセ プ タ ー タ イ プ の分 子 の
投稿 準 備 中)。 ア ル ドーケ ト還 元 酵 素 は3次 構 造 が 推 定 さ
細 胞 外 領 域 に 存 在 し, 分 子 認 識 に 関 与 して い る と思 わ
れ て お り,NADPと
れ る の で , これ らの 分 子 と の 機 能 上 の 類 似 性 が 示 唆 さ
の結 合 部 位 な どが 詳 し くわ か って
2315
Ⅲ
42
蛋 白質
図6
核酸
酵素
Vol.40No.15(1995)
Na+ チ ャ ネ ル β1サ ブ ユ ニ ッ トと ミエ リ ンPO糖
先 頭 の数 字 はN末
蛋 白 質 との ア ライ ン メ ン ト
端 か らの ア ミノ酸 番 号。 ホ モ ロジ ー の 程 度 は21∼19%で
, この ホモ ロ ジー が偶 然 に実 現 す る確 率 は2.5×10-5∼1.1×
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10-3。
現 在 の と こ ろ,Naα
れ る。
とCaα1は
多 細胞 動 物以 外 に見つ
か っ て い な い が , も し, これ ら2つ
の イオ ンチ ャ ネル
が 多 細 胞 動 物 の進 化 の 過 程 で つ く られ た と した ら, 多
細 胞 動 物 の祖 先 とな っ た 原 生 生 物 , た と え ば縦 襟 鞭 毛
3つ の イ オ ン チ ャネ ル ,Kα ,Naα ,Caα1の
関 係 に 関 し て は, 最 も単 純 な構 造 を も っKα
部 重 複 を く り返 して ,Naα
とCaα1が
進化 的
か ら, 内
虫 か ら三 胚 葉 動 物 が 出現 す る ご く短 い 間
(お よ そ1億
年 )に,Kα か ら内 部 重 複 を く り返 し て 急 速 に進 化 し た
進 化 した と考 え
と考 え られ る 。 同様 の こ とが , チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ 族 に
の リピー ト構
み られ る。 この 遺 伝 子 族 で は , 多 細 胞 動 物 の 初 期 進 化
造 を もち , そ れ ぞ れ の リ ピー トは両 者 で 対 応 が つ くの
の 過 程 で , ドメ イ ン構 造 の 異 な る (し た が っ て 機 能 の
で ,4つ
とCaα1が
異 な る)メ ンバ ー が 急 速 に 多 様 化 し て い る (
菅 ら :投 稿
遺 伝 子 重 複 に よ って分 岐 した と考 えて よか ろ う。 図3か
準備 中)。 お そ ら く, 単 細 胞 生 物 か ら多 細 胞 動 物 が 進 化
ら明 ら か な よ う に ,Naα
す る過 程 で , 細 胞 間 相 互 作 用 や シ グ ナ ル 伝 達 系 に関 与
る の が 妥 当 で あ ろ う。Naα ,Caα1は4つ
の リ ピ ー トが 完 成 した の ち,Naα
とCaα1の
分岐 は クラゲ (
二
胚 葉 動 物 )と三 胚 葉 動 物 の 分 岐 に先 立 っ て 起 き て い る 。
す る遺 伝 子 の多 様 化 が 急 速 に起 きた もの と思 わ れ る 。 も
しそ う な ら, 多 細 胞 化 と い う
形 態 レベ ル の 進 化 と そ れ に 関
与 す る遺 伝 子 の 多 様 化 とが 関
連 し て い る こ と に な る。
問 題 は , い か な る 順 序 で4
つ の リ ピ ー トが 進 化 し た か ?
と い う 問 題 で あ る 。 最 も考 え
やす い 順 序 は, まず ,Kα の祖
先 遺 伝 子 か ら リ ピー ト構 造 を
もた な い ,Naα
とCaα1の
祖
先 遺伝 子 が遺 伝 子 重複 に よ っ
図7
Na+ チ ャ ネ ル α サ ブ ユ ニ ッ ト (Na),Ca2+ チ ャ ネ ル αⅠ サ ブ ユ ニ ッ ト (Ca)の4
つ の リ ピ ー ト (Ⅰ,Ⅱ ,Ⅲ ,Ⅳ ) の 進 化 的 関 係
て つ く られ , っ い で , 内 部 重
複 に よ って ,2つ の リピー ト構
ラ ッ トの 配 列 を使 っ て,K+ チ ャネ ルα サ ブユ ニ ッ ト (K)を ア ウ トグ ル ー プ と して最 尤法 で推
定 した 。?Ⅰ :最 大 尤 度 (ML)を も つ樹 形 か らの 尤 度 の 差 ,Pr: 樹 形 が 実 現 す る ブ ー トス トラ ッ
プ確 率 。
2316
造 が つ く ら れ る (そ れ ぞ れ1−
お よびⅡ-Ⅳ
とす る)。Ⅲそ の
43
膜電位依存性イオ ンチャネルの分子進化
後 ,Ⅰ-Ⅱ とⅡ−Ⅳが セ ッ トに な っ て 内 部 重 複 を起 こ し
ネ ル ,Ca2+ 依 存 性K+
て ,Naα
ル , 内 向 き整 流 性K+ チ ャ ネ ル な ど)と もホ モ ロジ ー が
とCaα1の4つ
の リピー ト構 造 が 進 化 した と
い う順 序 で あ る23)
。 実 際 , た とえ ば, ラ ッ トのNaα
Caα1配
と
列 か ら, リ ピー ト問 の平 均 の ホ モ ロ ジー を評 価
す る と,Ⅰ とⅢ で は34%
,Ⅱ とⅣ で は31%
とな り, そ
あ る と い う報 告 が あ る10,25∼27)
。 しか し, 統 計 検 定 を行
な う と有 意 な ホ モ ロ ジ ーが あ る と は判 定 で きな い の で ,
今回 の解析 には含 めな か った。
れ 以 外 の組 合 せ で は, 常 にホ モ ロジーが 低 くな る (25∼29
ま た , 膜 電 位 依 存 性 ク ロ ラ イ ド (Cl-)チ ャ ネ ル 遺 伝
% )。 これ は, 一 見 先 で 述 べ た進 化 の順 序 を支 持 して い
子 族 は , 膜 電 位 依 存 性 陽 イ オ ンチ ャ ネ ル と は ホ モ ロ ジ
るか に み え る。 こ の樹 形 を 図7(a) に 示 し た 。
ーが まっ た く存 在 しない , 別 の遺 伝 子 族 で あ る28,29)
。Cl-
し か し, ホ モ ロ ジ ー の 程 度 か ら系 統 樹 を推 定 す る 方
チ ャ ネ ル 族 に は動 物 の 遺 伝 子 だ け で な く酵 母 や大 腸 菌
法 は, 暗 に 異 な る リ ピー トの 問 で 進 化 速 度 が 等 し い こ
の チ ャ ネ ル も含 まれ30,31),
起 源 の 古 い遺 伝 子 族 で あ る こ
と を仮 定 して い る。 一 般 に , そ う仮 定 し て よ い 根 拠 は
とが わ か っ て い る 。
な い 。 正 し く は, 進 化 速 度 の 一 定 性 の仮 定 を排 除 して ,
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チ ャ ネ ル , 大 腸 菌 のK+ チ ャ ネ
こ こ で は お も に ,Kα ,Naα
お よ びCaα1の
サブフ
系 統 樹 を推 定 し な けれ ば な ら な い 。 現 在 知 られ て い る
ァ ミ リー の 分 子 系 統 進 化 学 的 解 析 か ら, 組 織 特 異 的 に
系 統 樹 推 定 法 の うち で , 最 も信 頼 性 の 高 い 最 尤 法24}に
発現 す る遺伝 子が 脊椎動 物 の初 期 進 化 の過程 で, 急速
よ り可 能 な系 統 樹 の 樹 形 につ い て 検 討 す る と, 図7(b)
に多 様 化 し た こ とを 示 し た 。 こ の 分 子 レベ ル で の 多 様
お よ び7(c)で 示 した よ うな ,3つ の リ ピ ー トか らな る
化 が , こ の 時 期 に さ ま ざ ま な 組 織 が 急 速 に進 化 し た こ
遺 伝 子 を経 て , 現 在 の4つ
の リ ピ ー ト構 造 に 至 っ た 可
と と関 連 して 興 味 深 い 。 す な わ ち , 分 子 レベ ル の 進 化
能 性 が か な り高 い こ とが 示 唆 され た 。 図 中 に, そ の 樹
と形 態 レ ベ ル の 進 化 が 関 連 し て い る こ と を強 く示 唆 し
形 の 尤 ら しさ の 程 度△l, お よ び そ の 樹 形 が 出 現 す る確
て い る 。 同 じ よ う な 関 連 が 単 細 胞 動 物 か ら多 細 胞 動 物
率Prを
が 進 化 す る 過 程 で もみ られ る こ と を示 唆 し た。 こ こで
示 して お い た (MLは
(a)
は△lお よ びPrの
最 大 尤 度 を 示 す )。 樹 形
い ず れ に お い て も低 い 値 を もつ
が , 標 準 誤 差 か ら判 断 し て , この 樹 形 の 可 能 性 も否 定
で き な か っ た 。 ほ か の 系 統 樹 推 定 法 , た と え ば, 近 隣
結 合 法 で も同様 の 結 果 が 得 られ る 。
分 子 レベ ル の 進 化 と形 態 レ ベ ル の 進 化 との 関 連 を立
証 す る こ と は, 今 後 の 分 子 進 化 学 に き わ め て 重 要 で あ
樹 形 (a)
は,4つ の リピー ト構 造 が つ く られ る過 程 が 単
純 で あ り,Kα が4量
は, む し ろ 異 な る機 能 を も つ 遺 伝 子 の 多 様 化 が 起 きて
い る。
る 。 分 子 レベ ル の 進 化 は分 子 進 化 の 中 立 説 で 説 明 さ れ
体 と して 機 能 し て い る こ とを考 え
る と考 え られ て い る。 一 方 , 形 態 レ ベ ル の 進 化 は い ぜ
る と, 生 物 学 的 に尤 ら しい 。 一 方 , 樹 形 (b)と (c)で
ん 自 然 淘 汰 説 で 説 明 さ れ て い る。 す な わ ち, 対 象 と す
は ,4つ の リ ピ ー ト構 造 の 生 成 過 程 が 複 雑 に な り, か
る レ ベ ル が 異 な る と, 進 化 の メ カ ニ ズ ム が 異 な る こ と
つ3つ
を意 味 して い る。 現 状 で は,2つ の 理 論 を使 い 分 けて い
の リ ピ ー ト構 造 を もつ 時 期 を経 過 し な けれ ぼ な
ら な い 。 この 矛 盾 は 分 子 系 統 樹 の推 定 法 に 問 題 が あ る
る。 これ は過 渡 的 な 状 況 で , 将 来 的 に は2つ
の か も しれ な い。 分 子 系 統 樹 を推 定 す る 際 ,Kα
の配 列
の 進 化 を統 一 的 に理 解 で き な け れ ぼ な ら な い 。 そ の た
を リ ピー トが つ くら れ る以 前 に 分 岐 し た , ア ウ トグ ル
め に は,2つ の レベ ル の 進 化 に関 連 が あ る か ど うか を確
ー プ と し て利 用 し て い るが
か め る こ とが 基 本 的 に重 要 な の で あ る 。
れ な い 。1つ
, これ が遠 す ぎ る の か も し
の レベル
の 樹 形 が 統 計 的 に 有 意 に 確 定 で きな い と
い う こ と は,4つ の リ ピー ト構 造 が 完 成 す る まで の 時 間
が か な り短 か か っ た こ と を 示 唆 す る が , こ う し た 短 期
文
献
間 に 起 き た分 岐 を 正 確 に 再 現 す る だ け の 精 度 が な い こ
1)
田邊
と に 由 来 す る の か も しれ な い 。
2)
金 子 周 司 :実 験 医 学 ,10,601-604(1992)
3)
亀 山 正 樹 ・亀 山 亜 砂 子 :実 験 医 学 ,10,605-
お わ りに
Caα1サ
膜 電 位 依 存 性 イ オ ンチ ャ ネル のKα ,Naα
,
610(1992)
4)
ブユ ニ ッ トは,ほか の チ ャ ネル (cAMP/cGMP一
作 動 性 チ ャネ ル , 植 物 のAKT1/KAT1と
よば れ るチ ャ
勉 :実 験 医 学 ,10,595-600(1992)
横 山 茂 ・川 村 哲 朗 ・伊 藤 裕 二 ・東 田 陽 博 :実 験 医 学 ,
10,669-673(1992)
5)
中 山 仁 :実 験 医 学 ,10,709-712(1992)
2317
44
蛋 白質
6)
核酸
岡 村 康 司
酵素
・高 橋
Vol.40No.15(1995)
國 太 郎
:実 験
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宗
淑 琴
・田 邊
勉
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(1994)
8)
森
9)
井 本 敬:二
実 験 医 学 ,12,1311-1316(1994)
久 保 義 弘:
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