...

スポーツ医学科

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

スポーツ医学科
■スポーツ医学科
1.2016
年度の目標及び方針
【計画①】
1)外来患者数増加
月曜日〜土曜日の午前中スポーツ医学科外来を再開し患者数の増加を目指す。またカンファレンスや
日々のコミュニケーションを通じ医師間で診断、治療技術に差がないことを周知し、外来の平均的な
受診数を目指す。その他外来問診票の分析を進め、患者数増加のために以下の対策を講じる。
口コミ:高齢者など純粋にスポーツ選手でない方の診察にも力を入れる。
インターネット:トップページでのスポーツ医学科PR 継続。スポーツ医学科独自のホームページ(病
院管理下)を作成しPR の質向上を目指す。
他科紹介:整形外科、救急外来のスタッフへのスポーツ医学科にて対応している疾患を再度把握して
頂く。
市民向け講演会、学校単位、スポーツチーム単位のメディカルチェック(スポーツ障害予防検診)を
開催し、スポーツ医学科の認知度アップを狙う。
トレーナー(PA)院外派遣:長狭高校、安房高校、サッカーコスモFCに毎週で当科PA をトレーナー
として派遣し当科受診斡旋へと繋げる。
京橋CL外来を毎週行い、都内の患者獲得を目指す。
2)手術件数の増加
医師の手術技術向上のための教育を継続し、海外でのキャダバートレーニングを積極的に行わせる。
スポーツ医学科の病院手術麻酔科枠が月曜日AM・PM、木曜日AM・PM、金曜日AM と1週間に5枠へ、クリ
ニック手術室も利用し1週間最大5枠の手術室利用を保つよう努力している。その他、準緊急などで
定期枠以外の手術も麻酔科と相談の上、常時組める体制を構築している。
3)最新手術の推進
超音波断層像を使用した関節鏡手術や、股関節鏡手術、まだ国内でも実地施設の少ない関節鏡手術に
取り組んでいる。これらの手術予後は良好であり、今後も積極的に行い、当科から最新の情報を発信
も行っていく予定である。
4)安房地域医療センター、亀田ファミリークリニック館山(KFCT)、亀田京橋CL の外来充実
2012年度より引き続き安房地域医療センター、KFCT、亀田京橋CLでのスポーツ整形外科外来を継続す
る。
スポーツ疾患のみならず整形外科疾患を全般的に診療することで館山地区、東京都内の外来患者数を
増やし、結果的にスポーツ整形外科患者、関節鏡手術適応患者の確保につなげる。
5)国際武道大学医事相談嘱託医
2013年度から大内部長、山田部長代理、服部医長が国際武道大学嘱託医として同校で医事相談外来を
行い、当院との良好な情報共有が可能となり、同校からの患者獲得に結びついている。
6)フェロー教育
院外からの後期研修希望者に対しては、希望があれば随時受け入れていく予定である。2016年7月〜6
ヶ月間はフィリピンからフェローを受け入れて外国人に対しても本格的なスポーツ医学・関節鏡手術
教育を継続する予定である。また、院内外スポーツ医学科ローテート医師も受け入れ、その他整形外
科をローテートする研修医の教育も積極的に行い、スポーツ医学科専属フェローの獲得に向けた、リ
クルーティング活動も院内外を問わず行っている。家庭医診療科医師の教育を継続して行っていく。
7)メディカルチェック事業拡大
2011 年度から、鴨川市の事業として市内2カ所の中学校でメディカルチェックを行っている。2014年
度は 館山地区での展開も開始した。また、当科医師がドクターを務めるオルカ鴨川FC、明治学院大学
アメリカンフットボール部やJWSC(日本ウィンタースポーツ専門学校)の選手たちの定期メディカル
チェックを行い新規患者の獲得に向けた、スポーツ医学科のPRにもなると考える。
8)学術活動
全スタッフが年間3 回以上の学会発表、年間1 編以上の投稿論文執筆を目指している。
9)館山・南房総でのPR 活動
安房地域医療センターから館山地区へのスポーツ医学科PR を積極的に行っていく。安房高校野球部に
PAを毎週派遣することで、患者誘導へ繋げている。メディカルチェック、講演などの事業を検討中で
ある。
10)オルカ鴨川サポート
昨年チャレンジリーグに昇格した女子サッカーチームオルカ鴨川FCのメディカルサポートを行う。
メディカルサポートに重きを置くことで、チーム力を強化することを目的とする。
2.2015 年度の評価
1)スポーツ医学科
2013年度に引き続き、スポーツ医学科は、近隣のスポーツ選手、運動部学生の受診数増加さらに、遠
方受診、手術患者も増加している。徹底した接遇、地域におけるメディカルチェック、講演会、スポ
ーツイベントの救護など行い、知名度、地域からの評価向上に努めた結果と判断している。
2)スタッフ体制
2014年度のスポーツ医学科人員は、医師3 名体制、Physician assistant(PA)2 名、トレーナー2
名、後期研修医1名、外国人フェロー1名の合計79名で構成されている。また、短期、長期両フェロー
も加わり、月曜日から土曜日まで連日の外来が可能であり、かつPAやフェローのサポートにより効率
的な患者診察が可能となった。また、PA、フェローの手術介助により、効率的で質の高い、手術運営
が可能となっている。
3)外来患者数の増加
一人の患者に対して、時間をかけ機能的詳細な診察を行い、超音波検査、レントゲン、CT、MRI を出
来る限り即日行うことで、早期のピンポイント診断を可能とし、直結する外来リハビリ室で理学療法
士に直接申し送ることで、即日の治療開始も行っている。また、接遇にも力を入れ、患者満足度が高
い診察を目指し実践中である。
4)手術件数の増加
2015年度は、麻酔可能手術枠が最大週5 件の予定手術が可能でありさらなる手術件数増加が期待でき
る。
5)フェロー教育
院外からの後期研修希望者に対しては、希望があれば随時受け入れている。2015年3月からフィリピン
人フェローDr.Pia が来日し4ヶ月間のフェローシップコースを終了した。2016年7月からDr.Roaldoが
半年間の予定で研修を行う。また、随時整形外科後期研修医が6ヶ月毎にローテーを行い、関節鏡とス
ポーツ診療の研修を行う予定である。また、家庭医診療科にてスポーツ診療を行う医師への教育を行
なっている。鴨川、安房地域医療センターでの外来診察指導を中心とした、スポーツ診療の教育を行
なっている。
6)メディカルチェック事業
2011 年度から千葉県鴨川市教育委員会主催のもと、市立中学校の運動部を対象にスポーツ障害の早期
発見と予防を目的としてメディカルチェックを実施している。2014 年度も、当科・スポーツ医科学セ
ンターで安房東中学、鴨川中学の2 校に対してメディカルチェックを施行している。
7)学術活動
以下の学術研究を行い、学会発表、原著論文執筆、教科書執筆を行った。(資料参照)
8)鴨川地区でのPR 活動
隔月で開催する市民向けの講演活動、インターネットでの広報活動、地域中学・高校へのメディカル
チェッ
ク、市内スポーツイベントの大会救護を行い、市民へのPR を行った。
3.スポーツ医学科スタッフ
→ 亀田メディカルセンターホームページ スタッフ紹介へ
HP: http://www.kameda.com/ja/general/medi_services/staffs/index_63.html
4.年間活動内容、実績
2014年度手術件数215例、2011年度は158例、2012年度は181例、2013年度200例、2014年度215例、2015
年度21例と増加傾向にある。
スポーツ医学科手術実績
術 式
2015 年
度
関節鏡手術
肩関節…[脱臼、腱板手術など]
52
肘関節…[野球肘手術など]
8
股関節…[FAI 手術など]
3
膝関節…[前十字靱帯手術、半月板手術など]
107
足関節…[離断性骨軟骨症手術など]
13
手関節…[鏡視下手根管開放術など]
1
関節鏡手術以外…[疲労骨折、アキレス腱手術、その他スポーツ外傷]
総 計
31
215
5.勉強会、フェローへの教育
週間勉強会スケジュール
水曜日朝:リハビリ文献抄読会、AT(アスレティックトレーナー)カンファレンス(それぞれ隔
週)、
水曜日昼:スポーツ医学科術前術後カンファレンス、スポーツ医学英文抄読会
6.
国際オリンピック委員会(IOC)関連
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会に向け、大内が2015年に、服部・山田が2016年にIOC
Diploma of Medicineを取得。今後、IOCの公式ドクターとして東京オリンピック・パラリンピックや
その他IOC主催の大会へ積極的に関わる予定である。
1)フェローへの教育
【学会活動】
スポーツ医学科フェローは下記学会に加盟し、各学会活動を義務付けている。
日本整形外科学会(*必須)、日本関節鏡学会(*必須)、日本整形外科スポーツ医学会(*必
須)、日本
臨床スポーツ医学会(*必須)、日本整形外科超音波研究会(*必須)、日本肩関節学会、日本膝関
節学
会、日本肘関節学会、日本足の外科学会、アメリカスポーツ整形外科医学会(AOSSM)、北米関節鏡学
会
(AANA)
【習得目標】
それぞれ、処置・検査手技、関節鏡を中心とした手術手技について、フェローのその時点でのレベル
に合わせ到達目標を設定し、随時到達度の評価を行なっている。
7.学術報告
1)《学会誌》
学会発表
【超音波ガイド下・関節鏡下修復術を行った大腿直筋近位付着部断裂の1例】
Author:山田慎・大内洋・服部惣一・市川顕・信賀幸太郎・常守宏治
Source:日本超音波医学学会学術集会プログラム 抄録集89回 Page
92(2016.04)
【肉離れと筋挫傷の超音波診療】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:日本超音波医学学会学術集会プログラム 抄録集89回 Page
493(2016.04)
【足関節踵腓靱帯の正確な描出】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:日本整形外科超音波学会学術集会プログラム・抄録集27回 Page44(2016.06)
【大学野球投手の肩甲骨骨腫瘍に対する摘出手術後から現場復帰まで〜医療者目線から〜】
Author:山田 慎, 大西 基也(国際武道大学) 大内 洋, 服部 惣一, 黒田 浩司, 市川 顕, 信賀 幸
太郎, 彦田 直
Source: 日本臨床スポーツ医学会誌 (1346-4159)23 巻 4 号 PageS204(2015.10)
【大学野球投手の肩甲骨骨腫瘍に対する摘出手術後から現場復帰まで〜指導者目線から〜】
Author:大西 基也(国際武道大学),山田慎、百武憲一(国際武道大学)、彦田直、岩井美樹(国際
武道大学)
Source: 日本臨床スポーツ医学会誌 (1346-4159)23 巻 4 号 PageS204(2015.10)
【超音波ガイド下に血腫除去を行なった大腿中間広筋筋挫傷の一例】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:日本臨床スポーツ医学誌23巻4号 PageS280(2015.10)
【Os acromialeを超音波ガイド下に切除した一症例】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:日本肩関節学会抄録集 42回 Page 202 (2015.09)
【超音波ガイド下に施行した鏡視下踵骨形成術の一例】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:日本足の外科学会学会誌 36巻2号 Page 29(2015.09)
誌上発表
【Editorial Commentary: All-Inside or Inside-Out Meniscal Repair for the Posterior Thirds
in Meniscus Allograft Transplantation? Which to Choose and What Difference It Makes.】
Author:
Ohuchi H.
Source:Arthroscopy. 2016 Feb;32(2):306. doi: 10.1016/j.arthro.2015.12.001 PMID: 26814392
【Ultrasound-Assisted Endoscopic Carpal Tunnel Release】
Author:Hiroshi Ohuchi, Soichi Hattori,Kotaro Shinga, Ken Ichikawa,Shin Yamada, M.D.
Source: Arthroscopy Techniques, \uhttp://dx.doi.org/10.1016/j.eats.2016.01.035
【第28回ユニバーシアード競技大会
水泳競技帯同報告】
Author::大内 洋
Journal of Aquatic Health Medicine 第18巻 第 1 号 33-36 2015
【Ultrasound guided surgery in sports medicine】
Author: 服部惣一・大内洋・山田慎
Source: 日本整形外科超音波学会会誌(2187-7955) 27巻1号 Page 18-22 (2016.06)
【スポーツドクターのための運動器超音波診療-東京五輪に向けて-】スポーツ障害・外傷の超音波診
断
下腿の痛み
Author: 服部惣一・大内洋・山田慎
Source: 臨床スポーツ医学(0289-3339)33巻5号 Page460-464(2016.05)
【All-Inside法によるACL再建術の利点】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source: JOSKAS (1884-8842) 41巻1号 Page 152-153 (2016.03)
【超音波診断・治療の最前線
上肢の超音波診断・橈骨遠位端プレート固定術後の腱障害】
Author:服部惣一・大内洋・山田慎
Source:整形外科 66巻8号
Page763-769(2015.07)
書籍
1【The 整形内科 31 運動器スポーツ診療とその必須アイテムとしてのエコー】
Author:服部惣一
編者:白石吉彦、白石裕子、小林只、皆川洋至
南山堂 2014年7月15日 第1冊発行
《学会誌編集》
ARTHROSCOPY THE JOURNAL OF ARTHRISCOPIC AND RELATED SURGERY, EDITORIAL BOARD;大内洋
Journal of medial ultrasonic, editorial member: 服部惣一
2日本整形外科超音波学会学会誌 編集委員:服部惣一
〔対外活動〕 講演会
講演会
【熱中症対策・安全にスポーツを行うための基礎知識】
東京都立富士高校 安全対策講習会 2015年5月28日 山田慎
【運動器エコーフェア in Tokyo】 日本シグマックス社 2015.04 服部惣一
〔スポーツ救護活動〕
① 千葉県高校野球連盟 全国高校野球選手権千葉県大会決勝、決勝 2015年7月25日、26日
② JWSC 全日本スノーボード専門学校 公認ドクター;大内洋
③ 日本水泳連盟 公認ドクター;大内洋
④ 女子ラグビー日本代表ドクター:服部惣一
⑤ 女子サッカーオルカ鴨川FC チームドクター;大内洋、山田慎、服部惣一、チームトレーナー:
常守宏治
⑥ 明治学院大学アメリカンフットボール部セインツ チーフチームドクター;山田慎
⑦ 東京医科大学アメリカンフットボール部メリービバーズ チームドクター;山田慎
⑧ 都立富士高等学校アメリカンフットボール部スタリオンズ チームドクター;山田慎 、同チームト
レーナー;信賀幸太郎
⑨ 国際武道大学ラグビー部 チームドクター;服部惣一
⑩ プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルス 春季キャンプドクター;山田慎
⑪ プロ野球千葉ロッテマリーンズ 秋季キャンプドクター;大内洋
⑫ IOC Diploma of Medicine;大内洋、服部惣一、山田慎
文責:山田 慎
Fly UP