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JDSA製品水委員会 - JDSA 日本宅配水&サーバー協会

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JDSA製品水委員会 - JDSA 日本宅配水&サーバー協会
JDSA製品水委員会
清涼飲料水等の規格基準の改正
食品表示法の制定
HACCPについて
1
2
ミネラルウォーター類を取り巻く
最近の法令改正について
清涼飲料水等の規格基準の改正
食品表示法の制定
3
ミネラルウォーター類を取り巻く
最近の法令改正について
清涼飲料水等の規格基準の改正
食品表示法の制定
4
清涼飲料水の分類、ミネラルウォーター類とは?
ボトルドウォーターは
この分類に含まれる
主にこの内
容が変更
食品衛生法上、ボトルドウォーターは水のみを原料とする清涼飲
料水のカテゴリー内の「ミネラルウォーター類」に分類
5
なぜ改正が必要なのか?
CODEXにおいて規格が制定された
泉源の衛生管理がヨーロッパと
比較すると徹底されていなかった
水道水代わりに飲用する想定が
無かった
改正へ
消費者の衛生面への関心の高まり
水道法との乖離
諸外国との基準や水道法との乖離、消費者の衛生面の関心の高まり
6
規格基準の改正のポイント ~改正の概要~
原水18項目
→成分39項目
ミネラルウォーター類の①枠組み、②成分規格の見直し
7
規格基準の改正のポイント ~①枠組み、②成分規格~
製造基準、
18項目
→成分規格、
39 or 14項目
殺菌・除菌
の有無
殺菌・除菌の有無による枠組み 及び 成分規格の改正
8
ミネラルウォーター類 (殺菌・除菌有) の改正点 その1
成分規格と原水基準
の定義について
成分規格、原水基準の大幅な変更
9
ミネラルウォーター類 (殺菌・除菌有) の改正点 その2
規格に適応する
必要がある
※1
※1
※1
※1・・・清涼飲料水の共通成分規格
水道水の
基準削除
(51項目)
各都道府県の
条例で製造基準
(検査間隔)の上
乗せの事例
改正前後の枠組みと項目
10
(参考)18項目および39項目の比較
項目
基準値(39項目) 基準値(18項目)
亜鉛
5mg/L以下 ←
カドミウム
0.003mg/L以下
0.01mg/L以下
水銀
0.0005mg/L以下 ←
セレン
0.01mg/L以下 ←
銅
1mg/L以下 ←
鉛
0.05mg/L以下 ←
バリウム
1mg/L以下 ←
ヒ素
0.05mg/L以下 ←
マンガン
2mg/L以下 ←
六価クロム
0.05mg/L以下 ←
亜塩素酸
0.6mg/L以下
-
塩素酸
0.6mg/L以下
-
クロロホルム
0.06mg/L以下
-
残留塩素
3mg/L以下
-
シアン(シアンイオン及び塩化シアン)
0.01mg/L以下 ※項目表記
四塩化炭素
0.002mg/L以下
-
1,4-ジオキサン
0.04mg/L以下
-
ジクロロアセトニトリル
0.01mg/L以下
-
1,2-ジクロロエタン
0.004mg/L以下
-
ジクロロメタン
0.02mg/L以下
-
シス1,2-ジクロロエチレン及びトラ 総和0.04mg/L以下
-
ンス-1,2-ジクロロエチレン
ジブロモクロロメタン
0.1mg/L以下
-
黒色:同じ
橙色:新規設定項目
項目
臭素酸
硝酸性窒素及び亜硝酸
性窒素
総トリハロメタン
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン
トルエン
フッ素
ブロモジクロロメタン
ブロモホルム
ベンゼン
ホウ素
基準値(39項目)
基準値(18項目)
0.01mg/L以下
-
10mg/L以下 ←
0.1mg/L以下
0.01mg/L以下
0.004mg/L以下
0.4mg/L以下
2mg/L以下
0.03mg/L以下
0.09mg/L以下
0.01mg/L以下
30mg/L以下
(ホウ酸として)
ホルムアルデヒド
0.08mg/L以下
有機物等(全有機炭素)
3mg/L以下
味
異常でないこと
臭気
異常でないこと
色度
5度以下
濁度
2度以下
一般細菌
× (製造基準へ)
大腸菌群
× (製造基準へ)
硫化物(硫化水素として) ×
-
-
-
-
←
-
-
-
←
-
10 mg/L以下
-
-
-
-
100 /ml以下
検出されないこと
0.05 mg/L以下
赤色:基準値の強化
青色:削除、移動項目
各項目の比較表 ※一部の項目、基準値強化
11
ミネラルウォーター類 (殺菌・除菌無) の改正点 その1
コーデックスの規格に準拠、泉源の管理の明確な規定
12
公布・適用時期
移行期間は平成27年12月31日まで
13
(参考) 用語の整理1 ~ 原水 → 原料として用いる水 ~
※各社の現場によって異なるため、地元の保健所に確認されることを
お勧めします
14
(参考) 用語の整理2
~ 飲用適の水 → 食品製造用水 ~
規定箇所の変更、項目内容は従前通り
15
(参考) 分析方法の選択肢
厳格な分析方法の規定が緩和 (ただし、高いハードルが残る)
16
ミネラルウォーター類を取り巻く
最近の法令改正について
清涼飲料水等の規格基準の改正
食品表示法の制定
17
食品表示法の枠組み
健康
増進法
JAS法
食品衛
生法
食品表示法
消費者・事業者双方にとって分かりやすい表示へ
18
改正のポイント ~ ミネラルウォーター類に焦点 ~
・食塩相当量の表示
・製造者、製造所の記載
→表示内容に責任を有する者及び実際の製造工場の表示
・製造所固有記号
←現在、消費者庁で検討中
新システム起動するまでは従来の表記で対応
注意:次のスライドからの事例は現段階で公表されている資料を基に一例を示したもの
です。詳細については、お近くの保健所へお問合せをお願いします。
19
表示例1:本社※と製造所が同じ場合
ナチュラルミネラルウォーター(NMW)
※ここでの”本社”とは表示内容に責任を有する者として用います。
ボトルドウォーター(BW)
一
括義
表務
示表
事示
項
(
飲用水(RO膜処理水) / ○○ナトリウム、△△、□□ (例)
)
(
注
意任
書意
き表
示
) (
栄
養義
成務
pHやその他ミネラルの記載は欄外に
分/
注1:表示内容に責任を有する者及び実際の製造工場の表示が必要(両者が同じ場合は重複
表任
表示は不要)。表記は”製造者”とする。製造者は欄外に出しての表記、欄内の表記のどち
示意
らでも良い
表
注2:熱量はkcal、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量はg単位で表記
示
各パートの表示内容、NMWとBWの比較、製造所・製造者・販売者の違い
)
注3:ナトリウム塩を添加している製品にあってはナトリウム量を記載してはならない
注4:硬度を表記した場合、栄養成分表示の記載は必須
20
表示例2:自社生産かつ本社と製造所が異なるケース
自社工場であるが本社と異なる製造所
(1箇所)で製造の場合
ナチュラルミネラウルォター
水(鉱泉水)
ボトルドウォーター
飲用水(RO膜処理水) / ○○ナトリウム、△△、□□ (例)
自社工場であるが本社と異なる複数の
製造所(2箇所以上)で製造の場合
ナチュラルミネラウルォター
水(鉱泉水)
ボトルドウォーター
飲用水(RO膜処理水) / ○○ナトリウム、△△、□□ (例)
→注5
製造時に毎回
キャッピングし、そこ
に印字する場合
を想定
→注5
ナトリウム△mg(食塩相当量□g)
→注6
食塩相当量:0g
ナトリウム△mg(食塩相当量□g)
注5:工場と本社の所在地が異なるため製造者
とは別に工場の所在地を「製造所」として記載
食塩相当量:0g
注6:製造所固有記号が使用可能。ただし、お客
様が問い合わせできる連絡先の記載が必要
製造所の記載 と 複数工場の場合は製造所固有記号が使用可能
21
表示例3:他社に委託して製造するケース
他社委託して、1箇所の工場で製造の場合
ナチュラルミネラウルォター
水(鉱泉水)
ボトルドウォーター
飲用水(RO膜処理水) / ○○ナトリウム、△△、□□ (例)
他社委託で複数の所在地の工場で製造の場合
ナチュラルミネラウルォター
水(鉱泉水)
→注7
飲用水(RO膜処理水) / ○○ナトリウム、△△、□□ (例)
→注7
→注6
→注8
ナトリウム△mg(食塩相当量□g)
ボトルドウォーター
食塩相当量:0g
注7:自社で製造していないため表示責任者を「販売
者」として表示
注8:実際の製造工場の法人名及び工場の所在地を
「製造所」として記載
ナトリウム△mg(食塩相当量□g)
食塩相当量:0g
注6:製造所固有記号が使用可能。ただし、お客様が問
い合わせできる連絡先の記載が必要
状況によって販売者及び製造所の表記が必須
22
HACCPについて
HACCPを取り巻く海外・日本の動向と
HACCPの基礎知識
23
主要国におけるHACCPの導入状況
CANADA
食肉、水産物などを中心に
HACCPの法的導入が進められている
EU
EU指令という形で、水産食品、乳・乳製品、
食肉製品など動物性食品を中心にHACCP
による衛生管理が強く求められている
USA
HACCPがいちばん普及している
すでに1997年の7月から食肉および食肉
製品、1997年12月から水産食品の衛生管
理にそれぞれHACCPが法的に取り入れら
れている
ASEAN
輸出食品を中心にHACCPによる
衛生管理が一般的になってきている
24
国内における行政の取り組み
 農林水産省 改正HACCP支援法
・HACCP支援法(食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法)制定 (2008年)
目的/食品製造業界全体にHACCPの導入(高度化)を促進
結果/中小事業者の導入伸び悩み
理由/人材不足、コスト難、一般的衛生管理(高度化基盤)への取組不足
・HACCP支援法改正 (2013年6月30日)
内容/高度化(HACCP導入)のみでなく高度化基盤整備(一般衛生管理事項の整備)へ
の取組にも金融支援(長期低金利)を行い、中小事業者の支援を2023年度まで実施する
効果/段階的アプローチによるHACCP導入が支援される
 厚生労働省 管理運営基準の改正
・各自治体が営業施設の衛生管理上講ずべき措置を条例で定める場合の技術的助言
内容/「従来型基準」または「HACCP導入型基準」のいずれかを選択
今後/2015年3月までに各自治体の「食品衛生法施行条例」に定められている
「公衆衛生上構ずべき措置の基準」が改正される
将来/HACCPの導入は現在は選択制ですが、義務化を見据えた対応が必要
25
HACCPへのイメージ
・ 設備の大規模な改修・改築が必要?
・ コスト負担が大きい?
・ 認証を取得すればOK?
重要なことは
 最低限の施設設備 = 屋根があって、壁もある
 運用管理
= 一般的衛生管理の強化
人材育成のツール
 認証取得後の活用 = HACCPはあくまで“手法”
使いこなすことが重要
※ コスト負担がゼロではないが、必要なポイントに充当することが重要
26
HACCPとは・・・
Hazard Analysis and Critical
危害要因
分析
必須
Control Point
管理
点(工程)
27
前提条件プログラム
28
PRP(前提条件プログラム)を機能させる為には⇒『食品衛生7S』
29
30
PRP作成の為のガイドライン
Codex食品規格委員会発行
食品衛生法施行規則第13条4号及び乳等省令別表3
「食品衛生に関する一般原則」
「総合衛生管理製造過程に係る衛生管理」
①原材料の生産
②施設の設計と設備
③食品の取り扱い管理
④施設の保守と衛生管理
⑤人の衛生管理
⑥食品の搬送
⑦製品の情報と消費者の意識
⑧食品取扱者の教育・訓練
①施設設備の衛生管理
②従事者の衛生教育
③施設設備及び機械器具の保守点検
④そ族昆虫の防除
⑤使用水の衛生管理
⑥排水及び廃棄物の衛生管理
⑦従事者の衛生管理
⑧食品等の衛生的取り扱い
⑨製品の回収方法
⑩製品等の試験検査に用いる機械器具の保守点検
□ 「食品の安全」を確保する為に、プラントでの製造から販売にいたるまで様々
なポイントで管理することが必要となってきます。Codexによる「食品衛生に関す
る一般原則」や食品衛生法施行規則第13条4号及び乳等省令別表3による「総合
衛生管理製造過程に係る衛生管理」に従い、項目ごとに作成していきます。
※「Codex」・・・FAO(国連食料農業機構)とWHO(世界保健機構)によって設立さ
れた食品規格です。
31
【衛生標準作業手順(SSOP)作成のポイント】
①~⑩までのそれぞれの項目について、衛生標準作業手順(SSOP)を作成していきます。
※「SSOP」とは・・・「Sanitation Standard Operating Procedures」の略で、7Sに代表さ
れる衛生管理作業のルールブックやマニュアルのようなものです。作業「ルール」を作成し、
ルールを正しく守って作業を実践し、実施記録を残す。この全体を「手順書化」して運用して
いくことが、HACCPに限らず衛生管理のレベルを上げていく(=不良品出荷を減らす)ため
の大きなポイントとなります。
◎作成時の必要項目
衛生標準作業手順(SSOP)の作成年月日、目的、対象範囲。
衛生管理作業の頻度、実施方法、実施担当者、管理責任者、必要な記録など。
※ヒントとなる考え方=「5W1H」
⇒「何を(What)、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、なぜ(Why)、
どうやって(How)」を
意識しながら作業内容を見直し、手順書を作成していきます。
32
ハザードとは
生物的ハザード
食中毒細菌、腐敗細菌、微生物、寄生虫など、
主に生物による危害、特に有害微生物による危害を言いま
す。
化学的ハザード
アレルゲン、ヒスタミン、カビ毒、貝毒、添加物、化学物質な
ど
毒性のある物質による危害を指します。
物理的ハザード
金属片、ガラス片、木片、虫、ネズミなど、物質によって
直接受ける危害を言います。
33
ハザードとは
□ ハザード=「危害」のこと。その食品を口に入れたことで、「怪我をした、病気になった」
等重大な事故が発生することを指します。製品の中にその原因となる物質などがあったら、
それが「危害要因」となります。
□ ハザード分析とは、危害要因を「生物的ハザード」、「化学的ハザード」、「物理的ハザー
ド」に分類、評価し、HACCPプランにおいて、どれが対策を講じなければならないほど重
要であるかを決めるプロセスです。ハザード分析は、この「3つのハザード」について把握
することが大切となります。
□ 従って、「異味異臭クレーム」のほとんどは健康被害の発生と結びついてはいない為、
「食品の安全管理」をテーマとしているHACCPではハザード分析は実施しませんが、「品
質的ハザード」として分析をすることもあります。
34
HACCP構築の12手順
構築手順
HACCP構築実施事項
手順①
HACCPチームの編成
手順②
製品の特徴を記述
手順③
製品の使用方法の明確化
手順④
フローダイアグラム、施設見取り図の作成
手順⑤
フローダイアグラム、施設見取り図の現場確認
手順⑥(原則1)
ハザード分析(HA)
手順⑦(原則2)
必須管理点(CCP)の決定
手順⑧(原則3)
許容限界(CL)の確立
手順⑨(原則4)
必須管理点(CCP)に対する監視方法の確立
手順⑩(原則5)
是正措置の確立
手順⑪(原則6)
検証方法の確立
手順⑫(原則7)
文書・記録の管理
□ HACCPを実際に導入するためには、米国のCodex委員会が定めた「HACCP12手順」が
一般的です。この12手順は、HACCP導入を推進する専任チーム(HACCPチーム)の編成
(手順①)に始まり、現場の確認を終える準備段階(手順⑤)とハザード分析(手順⑥)から記
録の維持管理(手順⑫)までの「HACCP7原則」で構成されます。
35
国内におけるHACCP認証制度
日本国内のHACCPは「Codex委員会/HACCP適用の為のガイドライン」に基づき
策定されていますが、その導入及び認証には様々な方法があります。
HACCP導入及び認証を考える際は、自社に合ったHACCPを検討することが必要です。
 総合衛生管理製造過程承認制度(通称 =マル総)
厚生労働省主管のHACCPの概念を取り入れた衛生管理手法
※対象食品:乳・乳製品、食肉加工製品、容器包装加圧加熱殺菌食品、魚肉練り製品、清涼飲料
水
 地方自治体による認証
地域特産物を製造加工する中小企業等でもHACCP認証を取得しやすいよう、都道府県及び市町村
レベルでの独自の衛生管理認証制度 (24都道府県、14市、1町)
 食品製造業界全体による認証
HACCP支援法の食品の種類別指定認定機関 (22協会等)
 民間による認証
民間の製品検査機関やISO認証機関等が実施するHACCP認証制度
※各機関によって審査ガイドラインが異なるため確認検討が必要
36
Thank you for your Time and
Attention!
ご清聴ありがとうございました
HP: http://www.jdsa-net.org
E:mail: [email protected]
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