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フィルムスキャン体験記 フィルムスキャンについては後で出
フィルムスキャン体験記 フィルムスキャンについては後で出てきますが、ほかの方法と比べる機会がなかったので、一方的 な展開になっておりますことをご了承くださいませ。 hp 990cxi を弟が家においてアフリカへ旅立ってしまった。テスト印刷がまだだったので、僕がカラー カートリッジを買って、後は写真印刷に使ってみた。 インクコストは高いが、使い切るまではと、デジタルカメラで取った画像を印刷すると、初挑戦の僕 には、なかなかこれが良かった。(縞模様が残るので、本機種の印刷品位は悪い) しばらく写真を眺めていたが、もうじき100歳になる祖母を見舞いに行った際、喜んでもらえればと、 置いてきた。 一応同じものを印刷してみようと方法を探した。 オンライン印刷で注文する、富士フィルムでプリントする、プリンタを購入して自宅で印刷する。 キャノン製のプリンタを一台壊す程の僕は、印刷コストも高いことを承知していたので、インターネッ トと富士フィルム店舗両方を試すことにした。 二つを比較してみると、インターネット注文したほうは用紙も薄く、明らかに質が低かった。 富士フィルムのお店は、一枚30円かかるということで、急遽、注文枚数を10枚に変更した。 一年間で撮り溜めて実際に印刷しようとする枚数が100枚強だった。 新発売になったプリンタの性能もそれほど良くはなかったので、デジカメ自体何年使うかもわから ない事を考え、インターネットカフェを利用して、オンラインで注文するつもりでいた。 しばらくすると、その写真にも飽きてきた。今思えば、手作り間が良かったのかもしれない。だが、 手持ちのデジカメ画像はプリントアウトして鑑賞するまでもない。 古いアルバム写真を見たいと思った。 こうしてフィルムスキャン計画が始まるのである。 兄弟が三人いるので、それに家でも手軽に見ることのできる写真集を作っておきたかった。 とりあえずは、データ保存を予算 32,500 円で行うことにしてみた。 インターネットで調べると、一応フィルムスキャンを、フィルム98本・3万6千円ほどで注文すること が可能らしいとわかった。けれどもフィルムを手放して紛失してしまっては困る。仕上がりまでに1ヶ 月もかかるというので、フィルムスキャン機能のついた製品を購入して、自分の手でスキャンするし かないと腹を決めた。 電気屋でカタログを見ると、フィルムスキャンの所要時間がなんと2分も必要という。 品質がどれくらいで出て来るかもわからないのに、と思った。 まずは実物を見てからと、悶々とした日々を過ごしていた。 試しにインターネットで検索すると、1万2千円でフィルムスキャン対応製品を売っていたので、よく 考えずに注文してしまっていた。 同時にパソコンのメインメモリーも購入したので1万5千円だ。 メモリ増設の後押しで、EPSONのGT-F520に即決してしまったが、注文をキャンセルしようか 悩むほどキャノン製品との間で揺れた。 予てからホームページを調査し、買うならもうこれしかないと狙いは定めていたというのに、これは 僕の性格だろう。 だが、商品が到着したときは、失敗したと思った。肝心のフィルムスキャンができそうにもなかった。 結局諦めて、一回目は紙焼き写真から、A4サイズに引き伸ばし可能なように 600dpi でスキャンし て、フチの部分は自分で作成したソフトでトリミング加工し、フチなし印刷できるようにしてみた。 ポケット式のアルバムから、何とか一冊分はそれでスキャンできたが、他はどうにもならない。 こんなことなら、先日アルバムに綴じ込んだのはスキャナで電子化をしてからで良かったなと考え もしたが、フィルムスキャンする気になったのも、写真整理を成し遂げたからであって、今頃言って も仕方がない。言うところもない。 ブロアーを買ってきて再度、今度はL判用でカラーネガフィルムをデータ取り込みした。 設定はホームモードで、プリンタ(300dpi)を選び、出力解像度はL判印刷時で 300dpi だ。実際の 読み込みは 1,000dpi 程度で、予定の半分も行かない。画素数でも現在使っている旧式のデジカ メより劣るのではないか? 大変不安を抱えていた。だがようやく船出だ。 フィルムスキャンの作業は手間がかかり、将来やり直すことはないだろう。 決めてしまわなければいけない。 そこで、ネガフィルムの綴りにタグシールをつけて整理しながら、不要なコマのスキャンは避けて効 率化を図った。 読み込んだ画像はデジカメに付属のソフトで、一括してコメント情報を書き込んだ。 ネガ写真だから注意しないと、左右反対に取り込んでしまう。EXIF形式の出力が圧縮機能を持っ ていなかったので、プリンタ出力用のJPEG規格にしてある。後で、レタッチソフトで反転させるにし ても、画質の低下が起こる。気になる程ではないが、今以上に画質を落とすことはやめておきたい。 作業は難航した。 ディスカウントショップでうまく買い物をしたと思ったエアーダスターも有害の記載がある。 慣れてきてはかどったところもあったが、とにかく疲労困憊。 丸二日でめどが立つと、メールマガジンに書こうと思ったが、ストレスが蓄積してくると、それは甘い 見通しであると痛感した。 いつしかブロアーとガーゼを併用するようになっていたが、そのうちブロアーが底をついた。 問題がなくとも、ソフトの設定は時々見直しや再確認が要る。 問題がなくとも、ソフトの設定は時々見直しや再確認が要る。 思惑と違っていたら、後悔する事になるだろう。 僕は、自動露光は弱めで自然に近い選択をした。露光調整を鮮やかにすると、プレビューの画面 でコントラストが高めに調整されて、読み込むネガの状態によっては、画質面のトラブルが悪化す ると一瞬思ってしまい、たいした根拠もないまま少なめの自動露光調整で作業した。 オートフォトファイン!EXがついた複合機がよかったんだろうか。 それとも、キャノンのスキャナのほうが同じような価格で逆光補正のソフト機能が優れていたんだろ うか。 食事も忘れて没頭した甲斐あって550枚ほどのデータをすべて取り込み終えた。 作業はもっと能率的に行えたかもしれない。なにぶん埃だらけの部屋での作業だったから。 作業途中に台が揺れたりしたのは影響しなかっただろうか。 注意点をいくつか挙げておく。 フィルムガイドの裏についた埃はブロアーを使って取り除くのが効果的である。 フィルムガイドは清潔な場所に置かなければ、透明な埃が溝についてしまう。スキャナのガラス面 によく埃が落ちるときは、念入りに清掃してみるといいだろう。ガラス面は、定期的にガーゼで拭う べきだと思う。なるべくスキャナカバーを上げておく時間は少なめに、こまめに開閉すべきだろう。 作業台には、埃の落としやすい材質のものを選ぶか、シートをおいてからフィルムやフィルムガイド の仮置き場にすべきだろう。 プレビュー画面では埃の有無は確認できないので、ホコリ除去機能のチェック欄には常にチェック を入れておいたのが良いと思う。 ある程度の間隔で、保存されたファイルに埃が写っていないか、仕上がりの状態を確かめておけ ば失敗が少ないだろう。 先に写真から取り込んだデータは、やや枚数が少なかったので、まずは印刷へ出してみた。 残った二冊からもデータを抽出すべく、今度は台紙のカバーフィルム(透明)をつけたまま、スキャ ナ台に乗せてみた。 アルバム・写真のどちらともが一番新しいのからは、遜色ないスキャン結果が得られたが、サムネイ ル機能が思うとおりには働いてくれなかったために、通常表示からの取り込みになったことは断っ ておく。 サムネイル表示が使えなかったことで、写真の傾き補正を得られなかった。 別ソフトで、トリミングを済ませたので、見た目にはわからないだろうと思うが、現物よりも劣るという のは悔しいものだ。すでに記念用途を満たす量であるとして、新たな取り込みは少数に止まった。 尚、フィルムを一枚通してのスキャンでは、大幅な明るさ調整が必要であった。 ソフトによってはJPEGの画質を低下させることなく、反転や切り出しを実行できるというから、興味 のある人は探してみる手もあるだろう。紙焼き写真の取り込みで手助けになるかもしれない。 今では、取り立てて問題にするほどの影響はないと思っている。 一度は再取り込みをしたものの、Windows に付属のペイントソフトからも水平方向の反転が可能で あることを知り、手軽にアルバム写真を見ながら左右の修正を行っている。 だが本当の問題はこのとき幕を開けたのである。 だが本当の問題はこのとき幕を開けたのである。 アルバムと見比べてみるとフィルム変化と思われる映り込みが数多くの画像に認められた。フィル ムスキャン失敗という結論は、あまりに大きすぎる衝撃のためタイミングをつかめずにいた。 先にも述べたようにアルバムからの直接スキャンは画像補正なしにはうまくいかないだろうと考えら れた。 思い切った対策が出せない。 まず古いアルバムの写真を取り出し、新しく購入するアルバムにまとめて移し変えるという計画で 奮起を待った。ここまでの作業で精力が尽きた感があった。 そしてようやく画質補正を組み合わせたアルバム直接スキャンに取り掛かった。 最も調整が少なくて済みそうな保存状態の良いアルバムを選んだ。サイズも一回り小さいのは今 の僕には大きなメリットだ。 一段落ついてトリミング作業に入ってひどく落ち込んだ。 補正の効果が表れていない。 一度作業を中断することが慰めだった。だがそれで流れが変わった。 次に画像をチェックしたとき、これなら合格を出せそうだと思えた。思わぬ成功の糸口はこの感覚 がすべての鍵を握っていた。 原点へ立ち返り、変更できる設定項目を探った。 ヘルプドキュメントを調べなおし、今まで扱わなかったガンマ補正を用いた作業に着手した。 まず、ガンマ補正を 1 上げて 2.8 で取り込むと、明るすぎ、平坦な仕上がりになった。次に、2.5 で 適当と思われる設定が得られた。 自動露光レベル自体にも鮮やかさを増すようにレベルをひとつずらす変化を加えた。 一連の作業で手動補正の必要はなくなり、アルバムからの紙焼き写真の取り込みに道はついた。 今だから言える、1万5千円の出資を考えるとこの台詞がぎりぎりの折衝である。 古いフィルムのスキャンを考えている人には、そのフィルムの保存状態を考える時間をもってもら いたい。 まず通常、アルバムに保存されていた紙焼き写真よりも、ネガフィルムの保存状態は悪い、このよう に考えて差し支えなかろう。 フィルムスキャンより、紙焼き(写真)スキャンである。おそらくは業者に依頼してフィルムから焼き増 ししてもらったとしても、現像当時の状態に修復することは難しいだろう。 データ取り込みや焼き増しをするなら紙焼き写真を対象とすべきである。今回用いたスキャナの場 合、プリンタとの相性を考慮してのことか、全体に自動露光調整の結果が暗く現れるので、ガンマ 補正の調節を 2.5 などとしておく事でアルバムに閉じた状態からでも直接スキャンし、良好な結果 が得られる。 改めて比較したところ、台紙フィルムの上からスキャンしたときのほうが明るく出ることがわかった。 絹目の写真紙は明るく仕上がる。この注意は必要だが、マット紙でいうと、おそらく台紙から取り外 してスキャンするときは 2.8 の設定がいいだろう。鮮やかさも高めに調整することをお勧めします。 最終的な設定・・ガンマ補正 2.8、自動露出レベル・・右から2つ目。 ただし、ピンボケのような画質になってしまう気がする。どうすべき課は難しい問題だ。 ようやくこの話は終わり。次が最終回。 注意すべき事 印刷価格は、時期がキャンペーン期間に該当していたためか、低価格で実施しているサービスを インターネットを使って見つけることができた。 インターネットカフェを利用してオンライン注文が手早く終わるかまでは、調べなかった。 オンラインプリント業者に頼むときは、連絡先としての、メールチェックできる環境が整っているのが 好ましいと思う。 調査したわけではないので言及するのはここまでとしたい。 僕が注文した業者は、メディア郵送に対応しており、しかもキャンペーン中であったため、メールマ ガジンに紹介した低価格であった。 内容について少し触れると、メディア郵送で頼む場合、注文書を印刷して同封する必要があった ので、インターネット接続環境のみならずプリンターが必要だといえる。 写真印刷注文の際は契約内容や注文方法、支払方法にしっかりと注意を払ってもらいたい。 写真の印刷にまつわる補足はこれくらいだろうか。 さて、USB2.0 でパソコンとスキャナを接続したり、取り込んだ多くの画像を一度に表示するには、コ ンピュータに一定の性能が要求されることもお忘れないように。 フィルムから写真から、いずれからの取り込みも、ゴミや傷の写りこむことが少なからず発生する。 したがって(退色復元で補っても)完全な複製品とはならない。パソコンに保存しておいた画像デー タは、印刷を終えたからといって削除してしまわぬほうが良いと思われる。 写真やフィルムも、破棄することはやめておくことだ。 他にも、重要な点がある。 ネガフィルムの中には、写真で残っていないコマもあるだろうと思う。したがって、データ化を契機 に、ネガフィルムの内容を確認してみるという目的も、フィルムスキャンにはあるのだろう。 僕の場合でも、アルバムに保管されていなかった、自らの赤ん坊時代のネガを見つけることができ た。全てとはいかないが、データ化して、写真プリントすることができた。 画像データの数が非常に多数に上ったので、重複画像からより分ける作業は大変であった。 気長に取り組めるだろうか。 僕はフィルムスキャンを完全に終えておきたかったのでこのようにかなり時間をかけた。 それと、360枚入りの REQUEST のクリアーフォトアルバムで、いつでもめくれるフォトアルバムを 同時作成していたので、アルバムと見比べつつネガデータの選別に挑んだ。 だが、写真を年代順に並べるのも確かに労力を要する作業である。 コンピュータにメモリ増設できたことも助けになったのではないだろうか。 自分の意思、マシンの能力、機器の使いこなし・・・ハードルは高い。 アルバムを大切に保管していれば、それで問題なかったかもしれない。 今回の体験が、良い結果をもたらすものなのか、結論は出ない。 そして、僕の方法は標準と呼べない。 一般的手法で同じ作業結果を得ることは無いと思う。 トリミングに用いたソフトをダウンロードできるページを用意した。下記アドレスから。 http://sound.jp/kainushi/scan/index.html このソフトでは拡張子が.bmp の BITMAP 形式ファイルしか読み込めないので、スキャン出力した 画像が対象でなかった場合、保存形式をビットマップに変更してから使用すること。 レタッチソフトで Exif 準拠の写真画像データを変更すると、ヘッダー情報が失われる。 このため、撮影日時を記録してあるファイルの反転とか、形式変更の際に忘れず対処すること。