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報道関係者各位
2006年11月7日
このプレスリリースはサノフィ・アベンティス(本社:フランス・パリ)が10月27日に発表したものを和訳編集したものです。
詳細について(英語版)はwww.sanofi-aventis.comにてご覧になれます。
RIO-Diabetes スタディ が英医学誌 『ランセット』 に掲載
-RIMONABANT が 2 型糖尿病患者の体重、血糖値およびその他心血管および代謝性疾患の
リスク因子を有意に改善することが証明される-
サノフィ・アベンティスは、RIO-Diabetesスタディの結果が英医学誌『ランセット』のオンライン版に掲
載されたことを発表しました。(本紙にも近々掲載される予定です。)この1年間の試験により、メトホル
ミンまたはスルホニル尿素薬でコントロールできていない2型糖尿病を持つ過体重/肥満患者に
RIMONABANT 20 mgを1日1回投与した場合、体重、HbA 1c (血糖管理の指標)、HDLコレステロー
ル(善玉コレステロール)およびトリグリセリド(中性脂肪)、収縮期血圧ならびにウエスト周囲径(腹腔
内脂肪蓄積のマーカー)が有意に改善することが証明されました。注目すべきは、HbA 1c およびHDL
コレステロールの改善の50%以上が減量の達成と無関係だったことから、これらのパラメータに対す
るRIMONABANTの直接作用が示唆されたことです。
ベルギーにあるリエージュ大学(University of Liege)、リエージュ大学病院(Academic Hospital of
Liege)の糖尿病・栄養・代謝科の臨床薬理学責任者であり、RIO-Diabetesスタディの主任研究員お
よびRIOプログラム運営委員会メンバーを務めるアンドレ・シェーン(André Scheen)教授は、「RIODiabetesスタディの結果、20 mgのRIMONABANTが、体重、血糖値およびその他2型糖尿病の管
理において重要なリスク因子を有意に改善することがわかりました。RIMONABANTによる血糖値の
改善および減量は、非常に期待が持てるものです。今日、2型糖尿病に利用されている治療薬の多く
は体重を増加させやすく、糖尿病の患者にとって減量およびそれ以後の体重維持は難しい問題と
なっています」
RIO-Diabetesスタディに参加した全患者のうち、プラセボ群ではHbA 1c がベースライン値の7.2%から
0.1%増加したのに対し、RIMONABANT 20 mgの患者群では、7.3%から0.6%低下しました(p<
0.001対プラセボ群)。HbA 1c が高い(>8%)患者群では、プラセボ群が0.3%の減少だったのに対し、
RIMONABANT 20 mg 1日1回の患者群において1.1%減少しました。プラセボ群ではHbA 1c が7%
未満まで低下した割合がわずか43%だったのに対し、RIMONABANT 20 mg 1日1回の患者群では、
約70%が7%未満まで低下しました(p<0.0001)。さらに印象的だったことに、最終診察時にHbA 1c
が6.5%未満の割合は、プラセボ群でわずか21%だったのに対し、RIMONABANT 20 mg 1日1回
の患者群では43%でした(p<0.0001)。RIMONABANT 20 mg 1日1回により達成されたHbA 1c の
減少の約57%は、達成された減量とは独立したものと推測されました。その他の心血管代謝リスク因
子に対するRIMONABANTの末梢における直接作用は、RIO治験プログラムを通じて証明されていま
1
〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
す 2,3,4 。
シェーン教授は、「これらの研究結果について特に重要なことは、RIMONABANTが、血糖値の管理や低
下がしばしば困難な患者群において、血糖値の低下に成功したことです。HbA 1c が1%減少する毎に糖尿
病に関連するエンドポイントについてリスクが21%も減少するため、これは非常に重要なことなのです。」と
述べています。
プラセボ群の体重減少が1.4 kg(3ポンド)だったのに対し、RIMONABANT 20 mg 1日1回で治療を受け
た患者の体重減少は5.3 kg(11.7ポンド)でした(p<0.001対プラセボ群)。ウエスト周囲径の減少は、プ
ラセボ治療群(p<0.001)の1.9 cm(0.7インチ)に対し、RIMONABANT 20 mg患者群において5.2 cm
(2.05インチ)でした。
HDLコレステロールおよび中性脂肪値は、1年間を通じて、RIMONABANT 20 mg 1日1回の患者群にお
いて有意に改善しました。治験に参加した全患者のうち、HDLコレステロールは、プラセボ群で7.1%の増
加だったのに対し、RIMONABANT 20 mg 1日1回患者群では15.4%増加しました(p<0.0001)。さらに、
中性脂肪値は、プラセボ群で7.3%増加したのに対し、RIMONABANT 20 mg 1日1回で治療を受けた患
者群では9.1%減少しました(p<0.001対プラセボ群)。達成されたHDLコレステロールの増加のうち約
57%は、減量のみが理由ではなく、RIMONABANTの直接作用によるものと考えられます(p<0.0001)。
RIMONABANTは、選択的カンナビノイド1型(CB 1 )受容体拮抗薬の第1号で、新たに発見された内因性
カンナビノイド系(ECS)の活動を抑制します。ECSの一部であるCB 1 受容体は、中枢では脳に位置し、末梢
では脂肪組織、肝臓、骨格筋、膵臓および消化管に存在します。ECSは、エネルギーバランスに重要な役
割を果たすと同時に、脂肪および糖の代謝に直接関与することが証明されています 6 。末梢組織では、内
因性カンナビノイド系の亢進により、脂肪組織レベルで脂肪の蓄積が促され、骨格筋におけるグルコース
の摂取量 が 減少します 。その結果 、 インスリン抵 抗性の発 生 および 耐糖 能低下のリ スクが高まり ます。
RIMONABANTは、脳および末梢組織のCB 1 受容体を遮断することで、食事摂取量の減少、体重減少、な
らびに血糖、HDLコレステロール、中性脂肪などの心血管代謝リスク因子を直接改善します。
また、RIO-Diabetesスタディでは、RIMONABANT 20 mg 1日1回、5 mg 1日1回およびプラセボを投与
した場合の安全性および忍容性も評価しました。これらの調査結果は、6,600人以上の患者が参加した
RIOクリニカルトライアルプログラムを通じたデータと一致していました。副作用は主に、軽度、一過性、治
療なしで症状が治まる程度のもので、治療期間の初期に生じました。最も頻発に報告された副作用は、悪
心(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群12.1%対プラセボ群5.7%)、浮動性めまい(RIMONABANT
20 mg 1日1回投与群9.1%対プラセボ群4.9%)、下痢(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群7.4%対
プラセボ群6.6%)、嘔吐(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群5.9%対プラセボ群2.3%)、自己申告の
低血糖症(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群5.3%対プラセボ群1.7%)、疲労(RIMONABANT 20
mg 1日1回投与群5.3%対プラセボ群3.7%)、不安(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群5.0%対プラ
セボ群2.6%)でした。有害事象による中止率は、RIOプログラムの他のスタディで報告された中止率と変
わりませんでした(RIMONABANT 20 mg 1日1回投与群15%対プラセボ群5%、p<0.005)。中断の原
因として最も頻繁に報告された有害事象は、抑うつ性気分障害、悪心および浮動性めまいでした。
サノフィ・アベンティスは、2006年2月に米国食品医薬品局(FDA)からRIMONABANTに関して治療薬と
して承認可能であるという通知 (Approvable Letter) を 受理しました。欧州において、RIMONABANTは、
ACOMPLIA ® と呼ばれ、肥満患者(BMI 30 kg/m 2 )または2型糖尿病や脂質代謝異常などのリスク因子を
持つ過体重患者(BMI 27 kg/m 2 )を治療する食事療法および運動療法の補助療法として承認されていま
す。
2
〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
RIO-Diabetesスタディについて
RIO-Diabetesは、1年間にわたり、RIMONABANTの2種類の固定用量(1日1回5 mgおよび20 mg)をプ
ラセボ群と比較した、第III相多施設国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験です。このスタ
ディは、11か国159医療施設の2型糖尿病患者1,045人を対象に実施されました。スタディの参加者は、
年齢18~70歳で、BMIが27~40 kg/m 2 の男女でした。その他、HbA 1c 値が6.5~10%、空腹時血糖値
が5.5~14.9 mmol/L(100~270 mg/dL)であることも選択基準としました。
スタディの目的は、すでにメトホルミンまたはスルホニル尿素薬による治療を受けている2型糖尿病患者に
おけるRIMONABANTの有効性と安全性を評価することでした。スタディでは、 HbA 1c 、およびその他の心
血管代謝リスク因子に対するRIMONABANTの効果が調査されました。1年間の治療期間について、安全
性と忍容性の評価も行われました。
RIO-Diabetesスタディは、RIOプログラムを構成する4つの第III相臨床試験の1つです。このスタディでは、
世 界 中 の 過 体 重 / 肥 満 患 者 6,600 人 以 上 の 心 血 管 代 謝 リ ス ク 因 子 改 善 お よ び 体 重 減 少 に 対 す る
RIMONABANTの 有効性 と安全性が 評価されました。第 III相臨床試験 の4試験( RIO-Diabetes 、RIOLipids、RIO-EuropeおよびRIO-North America)は全て終了しています。
RIO-Diabetesスタディの結果は、2005年6月の米国糖尿病学会の年次科学会議において初めて発表さ
れました。
サノフィ・アベンティスについて
サノフィ・アベンティスは世界で第3位、ヨーロッパでは第1位の製薬会社です。サノフィ・アベンティスは世界クラ
スの研究開発組織に支えられ、循環器疾患、血栓症、がん、糖尿病、中枢神経系、内科系、ワクチンの主要7
治療分野で主導的な地位を占めています。サノフィ・アベンティスは、パリ(Euronext:SAN)およびニューヨーク
(NYSE:SNY)に上場しています。
1
Scheen et al. Effect and tolerability of rimonabant in overweight or obese patients with type 2 diabetes : a randomised
controlled study. ; www.thelancet.com
2
Van Gaal et al. Effects of the cannabinoid-1 receptor blocker rimonabant on weight reduction and cardiovascular risk
factors in overweight patients: 1-year experience from the RIO-Europe study. Lancet. 2005 Apr 16-22;365(9468):
1389-97
3
Despres J-P., Golay A., Sjostrom L., for the RIO-Europe study group. Effects of rimonabant on metabolic risk factors in
overweight patients with dyslipidemia. New Engl J Med 2005; 353:2121-34.
4
Pi-Sunyer, X et al. Effect of Rimonabant, a Cannabinoid-1 Receptor Blocker, on Weight and Cardiometabolic Risk Factors
in Overweight or Obese Patients RIO-North America: A Randomized Controlled Trial. JAMA, February 15, 2006 ;Vol 295,
(7): 761-775
5
Stratton IM, Adler AI, Neil HA, Matthews DR, Manley SE, Cull CA, Hadden D, Turner RC, Holman RR. Association of
glycaemia with macrovascular and microvascular complications of type 2 diabetes (UKPDS 35): prospective observational
study. BMJ 2000;321(7258):405–12
6
Di Marzo V, Matias I. Endocannabinoid control of food intake and energy balance. Nat Neurosci. 2005 8:585-9
3
〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
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