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ソリューションガイド
Microsoft Lync 2013 への
Citrix NetScaler
広域負荷分散(GSLB)機能
導入ガイド
www.citrix.co.jp
ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
目次
Microsoft Lync 2013 の概要 ............................................................................................................... 3
NetScaler の GSLB 機能を Lync 2013 のために導入する理由........................................................... 3
トポロジー ......................................................................................................................................... 4
外部クライアント .......................................................................................................................... 4
災害が発生した場合 ....................................................................................................................... 5
リバースプロキシレベルの機能停止 .............................................................................................. 6
NetScaler における GSLB 機能の設定............................................................................................... 7
検証済みの製品とバージョン......................................................................................................... 7
前提条件と設定に関する注意点 ..................................................................................................... 7
NetScaler GSLB の設定手順 .......................................................................................................... 7
サイトの追加 .............................................................................................................................. 7
サービスの追加 .......................................................................................................................... 8
GSLB 仮想サーバーの追加 ......................................................................................................... 9
まとめ .............................................................................................................................................. 11
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
Citrix NetScaler は業界をリードするアプリケーションデリバリーコント
ローラー(ADC)であり、エンタープライズ向けのユニファイドコミュニ
ケーションプラットフォームである Microsoft Lync に広域負荷分散(GSLB)
を提供することで、同プラットフォームの性能、可⽤性、スケーラビリティ
の最適化と強化を実現する最良のソリューションとなります。本⽂書では、
NetScaler を Lync 2013 と組み合わせて導入する方法をステップごとに分
かりやすく紹介します。
本 ソ リ ュ ー シ ョ ン ガ イ ド は 、「 Microsoft Lync 2013 と Citrix® NetScaler® : 導 入 ガ イ ド 」
( http://www.citrix.com/content/dam/citrix/en_us/documents/products-solutions/microsoft-lync-2013
-and-citrix-netscaler-deployment-guide.pdf)の拡張となるものです。本ガイドの手順に従って Lync
2013 向けに GSLB を設定すると、複数のデータセンター間で効果的な負荷分散の実施や、災害復
旧(DR)のメリットを享受することが可能となります。
Microsoft Lync 2013 の概要
Microsoft Lync 2013 は、エンタープライズ向けのユニファイドコミュニケーションプラットフォー
ムであり、インスタントメッセージング(IM)
、VoIP(Voice over IP)
、オンライン会議、コラボレー
ティブな開発、ファイル共有、Exchange UM との統合、およびその他の企業やパブリック IM との
統合を⾏うフェデレーションサービスなど様々な機能を提供します。Lync 2013 の詳細については
https://products.office.com/en-IN/lync/を参照してください。
NetScaler の GSLB 機能を Lync 2013 のために導入する理由
Lync 2013 を導入すると、中〜⼤規模企業の社員があらゆるデバイスを通じて会社の内外での通信
をセキュアに実⾏できるようになります。現在、多くの企業が複数のデータセンターを運⽤してお
り、それらのデータセンターの中にはグローバルに導入されているものもあります。NetScaler の
GSLB モジュールを使⽤することで、複数のデータセンターに導入されている Lync のようなアプリ
ケーションの継続的な可⽤性とリカバリーを保証できるようになります。また、NetScaler の GSLB
機能を使⽤すると、クライアントの要求を、最も近接したロケーションに存在しかつ最良の性能を
発揮しているデータセンターへと振り向けることにより、複数のロケーション間で負荷を分散でき
ます。さらに、あるデータセンターで機能停止が発生した場合には、近接する別のデータセンター
にクライアントの要求を振り向けることができます。
NetScaler の GSLB 機能を使うと、⾼可⽤性に対応した近接性ソリューションを提供することによ
り、Lync 2013 の可⽤性、性能、ユーザービリティ、マネージャビリティを強化できます。また、
これにより、Lync にかかる TCO の削減や、ビジネス生産性の改善も可能となります。
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
トポロジー
外部クライアント
Lync の外部クライアント向けに GSLB を導入した場合の論理的なトポロジーを図 1 に示します。
図 1:外部クライアント
1.
外部 Lync ユーザーがログインを試みます。lyncdiscover.ctxns.net に対する DNS 要求が発⾏さ
れます。
2.
当該ドメインがバインドされている NetScaler GSLB 仮想サーバーに、この DNS 要求が到着
します。
3.
NetScaler GSLB 仮想サーバーは、この DNS 要求を受け取ると、GSLB インテリジェンスに基
づいて当該ドメイン名を解決し、サイト 1 内にある Lync リバースプロキシのパブリック IP ア
ドレスを取得します。
4.
同リバースプロキシは、このサイト内の Lync Director サーバーに接続し、同サイトでユーザー
情報が利⽤可能であることを判定します。サーバーのプールペアリングが存在する場合、SQL
データは 2 つのサイト間で常に同期されているため、あるサイトのユーザーが別のサイトにロ
グインして別のサイトの機能を利⽤できます。
5.
同リバースプロキシは、サイト 1 内にある Lync Edge サーバーの IP アドレスを送信します。
6.
続いてユーザーは同 Edge サーバーに接続した後、同じサイト内にある Director サーバーに接
続してユーザー認証を⾏います。
7.
その後、ユーザーは Lync Front-End サーバーに接続し、IM、プレゼンス情報、およびその他
の機能にアクセスします。
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
災害が発生した場合
サイトレベルの機能停止が発生し、サイト 1 が到達不可能になった場合、サイト 2 が稼働状態にな
ります(図 2 を参照)
。
図 2:サイトレベルの機能停止が発生した場合
1.
サイト 1 に所属している外部 Lync ユーザーが Lync クライアントへのログインを試みます。
lyncdiscover.ctxns.net に対する DNS 要求が発⾏されます。
2.
この DNS 要求がサイト 2 内にある NetScaler GSLB 仮想サーバーに到着します。これは、サ
イト 2 が唯一のアクティブなサイトであるためです。
3.
NetScaler GSLB 仮想サーバーは、この DNS 要求を受け取ると、当該ドメイン名を解決し、サ
イト 2 内にある Lync リバースプロキシのパブリック IP アドレスを取得します。
4.
同リバースプロキシは、サイト 2 内にある Lync Director サーバーに接続し、ユーザーの所属
先がダウンしているサイト(サイト 1)であることを認識します。これは、ユーザーの所属先
の特定に使⽤される Director サーバーのプールペアリングが存在しているために可能となりま
す。サイト 1 の Director サーバーがダウンした場合でも、サイト 1 のユーザー情報はサイト 2
内の Director サーバーに保存されています。
5.
サイト 1 内にある Edge サーバーは利⽤できないため、同リバースプロキシは、サイト 2 内に
ある Edge サーバーの IP アドレスを送信します。
6.
続いてユーザーは同 Edge サーバーに接続した後、サイト 2 内にある Director サーバーに接続
してユーザー認証を⾏います。
7.
その後、ユーザーは Front-End サーバーに接続し、IM、プレゼンス情報、およびその他の機能
にアクセスします。Front-End サーバーもプールペアリングモードで運⽤されているため、障
害の発生したサイトに所属するユーザーに対しても完全なサービスを提供します。
上記のようなフローを通じて、GSLB ソリューションは、データセンターレベルの機能停止が発生
した場合でも、当該サイトのすべてのクライアントが、アクティブなデータセンターに自動的に接
続し、Lync アプリケーションを完全な状態で継続的に利⽤できることを保証します。
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Citrix NetScaler の導入
リバースプロキシレベルの機能停止
リバースプロキシの機能停止が発生した場合、2 つのサイトのうちの 1 つにおける第 1 接続ポイン
トがダウンすることになるため、処理フローは図 3 のようになります。
図 3:リバースプロキシの機能停止が発生した場合
1.
サイト 1 に所属している外部 Lync ユーザーが Lync クライアントへのログインを試みます。
lyncdiscover.ctxns.net に対する DNS 要求が発⾏されます。
2.
この DNS 要求がサイト 2 内にある NetScaler GSLB 仮想サーバーに到着します。
3.
NetScaler GSLB 仮想サーバーは、この DNS 要求を受け取ると、当該ドメイン名を解決し、サ
イト 2 内にある Lync リバースプロキシのパブリック IP アドレスを取得します。これは、サイ
ト 1 内にある Lync リバースプロキシには到達できないためです。
4.
同リバースプロキシは、サイト 2 内にある Lync Director サーバーに接続し、ユーザーの所属
先がダウンしているサイト(サイト 1)であることを認識します。これは、ユーザーの所属先
の特定に使⽤される Director サーバーのプールペアリングが存在しているために可能となりま
す。
5.
ユーザーがサイト 1 に所属しているため、
同リバースプロキシは、
サイト 1 内にある Edge サー
バーの IP アドレスを送信します。ユーザーはサイト 1 内にあるリバースプロキシに到達でき
ないだけで、サイト 1 内にある Edge は完全に機能しています。
6.
続いてユーザーは同 Edge サーバーに接続した後、サイト 1 内にある Director サーバーに接続
してユーザー認証を⾏います。
7.
その後、ユーザーは Front-End サーバーに接続し、IM、プレゼンス情報、およびその他の機能
にアクセスします。
上記のようなフローを通じて、GSLB ソリューションは、リバースプロキシのようなコンポーネン
トレベルの機能停止が発生した場合でも、ユーザーが Lync サーバーのプール機能を利⽤することで、
各自のサイトにこれまで通り接続できることを保証します。
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
NetScaler における GSLB 機能の設定
検証済みの製品とバージョン
製品
バージョン
NetScaler システム
NetScaler 10.5.52.5
Microsoft Lync
Lync 2013
前提条件と設定に関する注意点
本ガイドでの前提条件と設定上の注意点は以下の通りです。
• Lync サーバーがすべてのサイトにインストールされており、Lync トポロジーが正しく設定され
ていること。Director サーバーと Front-end サーバーがプールペアリングモードで運⽤されるよ
うに正しい設定を⾏うこと。
• すべてのサイト上で、NetScaler ロードバランサー、SSL、およびその他の設定を⾏うこと。
• すべてのサービスが稼働中であること。
NetScaler GSLB の設定手順
ステップ 1:サイトの作成(ローカルおよびリモート)
ステップ 2:ローカル仮想サーバーでのサービスの作成
ステップ 3:GSLB サービスを提供する仮想サーバーの作成
ステップ 4:GSLB サービスを GSLB 仮想サーバーにバインドする
ステップ 5:ドメイン名を GSLB 仮想サーバーにバインドする
サイトの追加
GSLB Sites
Name
本サイトに一意の名前を与えます
(GSLB -> Sites)
Type
本サイトがローカルであるかリモートであるかを
選択します
Site IP Address
本サイトの IP アドレスを追加します
Public IP Address
本サイトのパブリック IP アドレスを追加します
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
トポロジー内にあるすべてのサイトを各 NetScaler で追加し、MEP 交換により各サイトが互いに同
期されるようにします。これにより、各サイトがお互いの稼働状況やトラフィック負荷について知
ることが可能となります。
サービスの追加
GSLB Services
Service Name
(GSLB -> Services) Site Name
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本サービスに一意の名を与えます
本サービスの帰属先となるサイトを選択します
Type
サービスが IP ベースであるかそれとも名前ベー
スであるかを選択します
Service Type
適⽤可能なプロトコルを選択します
Port
適⽤可能なポートを選択します
Server Name
対応する NetScaler の LB
(負荷分散)
仮想サーバー
名を選択します
Server IP
LB 仮想サーバーの IP アドレスを追加します
Public IP
LB 仮想サーバーのパブリック IP アドレスを追加
します
Public Port
LB 仮想サーバーの公開ポート番号を追加します
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
上記の設定を⾏うことで、負荷分散仮想サーバーが GSLB サービスとして追加されます。ローカル
およびリモートの両方の仮想サーバーが、すべての GSLB サイトに追加されます
GSLB 仮想サーバーの追加
GSLB Virtual Servers
Name
この仮想サーバーに一意の名前を与えます
(GSLB -> Virtual
Servers)
DNS Record Type
適⽤可能なレコードタイプを選択します
Service Type
適⽤可能なプロトコルを選択します
Method
サイトレベルの負荷分散手法を選択します
Backup Method
適⽤可能なバックアップ⽤のサイトレベルの負荷
分散手法を追加します
Service Name
適切な GSLB サービス名とドメイン名をバインド
します
Domain Name
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
上記の設定を⾏うことで、GSLB 仮想サーバーが各サイトに追加され、各サービスがそれらのサー
バーにバインドされます。また、各仮想サーバーにドメイン名がバインドされます。
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ソリューションガイド
Citrix NetScaler の導入
まとめ
業界をリードするアプリケーションデリバリーソリューションである Citrix NetScaler は、Microsoft
Lync 2013 向けにハードウェアベースの負荷分散と GSLB 機能を提供する最適なソリューションで
す。NetScaler が持つ各種の機能を使⽤すると、1 つのデータセンター内に導入されている Lync サー
バーの負荷分散を⾏うだけでなく、その他の様々なサービスを提供できます。NetScaler の GSLB
機能を使うと、⾼可⽤性に対応した近接性ソリューションを提供することにより、Lync 2013 の可
⽤性、性能、ユーザービリティ、マネージャビリティを強化できます。また、これにより、Lync に
かかる TCO の削減や、ビジネス生産性の改善も可能となります。NetScaler が Lync 導入環境に提
供するメリットの詳細や、NetScaler によるその他のアプリケーションデリバリー要件への対処方
法については、www.citrix.com を参照してください。
www.citrix.co.jp
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ホワイトペーパー
Citrix NetScaler の配備
Citrix について
Citrix Systems, Inc.(NASDAQ:CTXS)は、新しい快適なワークスタイルを実現する仮想化、ネットワーキング、クラウドイン
フラストラクチャのリーディングカンパニーです。多くの企業および組織の IT 部門やサービスプロバイダーが、仮想化、モバ
イル化されたワークスペースの構築、管理、セキュリティ確保のために、シトリックスのソリューションを利⽤しています。仮
想化、モバイル化されたワークスペースでは、デバイス、ユーザー、利⽤するネットワークやクラウドを問わず、アプリケーショ
ン、デスクトップ、データ、サービスをシームレスに利⽤することができます。シトリックスは今年、創設 25 周年を迎えます
が、今後も革新に取り組み、モバイルワークスタイルにより IT をさらにシンプルにするとともに生産性の向上に貢献していき
ます。シトリックスの 2013 年度の年間売上⾼は 29 億ドルで、その製品は世界中の 33 万以上の企業や組織において、1 億人以
上の人々に利⽤されています。シトリックスの詳細については www.citrix.co.jp をご覧ください。
©2014 Citrix Systems, Inc. All rights reserved. Citrix および NetScaler は、Citrix Systems, Inc.またはその子会社の登録商標であ
り、米国の特許商標局およびその他の国に登録されています。その他の商標や登録商標はそれぞれの各社が所有権を有するもの
です。
E1214/PDF
J0215/PDF
www.citrix.co.jp
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