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消費者は企業ブランドをパッケージデザインで認識する
消費者は企業ブランドをパッケージデザインで認識する ブラビス・インターナショナルはどのような企業ですか? 1996 年に設立された、日本に本社があるブランドデザイン会社で、ブラビスはブランドとビジュアルからの造語です。創立から 16 年間、 様々な消費財のパッケージデザインを世に送り出し、世界的な企業のマーケティングパートナーとしてデザインコンサルテーションを 行っています。2006 年からはデザイン業務以外でブランディング業界に貢献しようと、ブラビスブランディングセミナー(BBS)を開催。 多様なブランディング事例を韓国企業の皆さんに紹介しています。BBS は今回で 7 回目の開催となります。 今回のセミナーのテーマは「Beyond the Nature」でした。 「環境」と「自然」という単語をなくして今日のマーケティングを語ることはできません。特に日本は大地震や原発事故等、天災の経験 が消費者嗜好と心理に変化を与えました。当然デザイン業界にも影響を与えています。多くの人々が家で料理をし、食材を買うにも時間 をかけるようになりました。原産地等の情報を確認し、安全性を吟味しているからです。合成調味料を入れてない食品、冷蔵または常温 で保管できる飲料、赤ちゃんの皮膚にも安全な有機化粧品等の売り上げがだんだん高くなり、健康への配慮を訴える、信頼性の高いパッ ケージデザインが消費者を引き付けています。 パッケージデザインは製品の売り上げに大きく影響を与えるとのことですが。 パッケージデザインは製品を包装する飾りではなく、商品を売るためのマーケティング手段です。最近では消費者がパッケージデザイン からブランドを認識する傾向が強くなっています。消費者はスーパーに行く前に、購入する品目を決めていますが、どのブランドを選択 するかは売り場で決めることが多いのです。頭中の購買リストにない製品がショッピングカートに入る瞬間、パッケージデザインは競争 力そのものになります。この点を意識した企業はただ店頭で目立つことばかり考えて、文字を大きくしたり派手な色相のデザインを要求 しますが、パッケージデザインにおいて重要なのは製品価値の核心を伝えることだということを忘れてはいけないのです。 ブラビスはどのようにデザイン開発を行っているのでしょうか? ブラビス本社の社員 50 人の中で 40 人がデザイナーです。1つの製品のパッケージをデザインする時には 40 名のデザイナーが全員参加 するのがブラビスの特徴です。非効率的と考えられるかも知れませんが、多くの方向性を探ることで、新たなアイデアが浮かんできます。 社内ミーティングの段階では、完璧ではなくても最大限多様な方向性を探るよう、デザイナーから様々なアイデアを集めるようにしてい ます。 ブラビスのポートフォリオには韓国の定番商品も含まれていますが、韓国におけるパッケージデザインプロジェクトで印象に残っている ものはありますか? Max のパッケージデザインです。韓国ビールは全般的に味がやわらかくのど越しもいいのですが刺激が弱いという特徴があります。私は、 ピリッと刺すような爽快感を強調しイメージさせることが必要だと感じました。韓国ビール市場と国民性を調査したところ、韓国で赤は 「とても暑い、大変できつい」という複合的なイメージがあるということが分かりました。食品や飲料のパッケージデザインに赤を使用 することは多くありますが、調査結果から、ビールのイメージコンセプトに合わないと思い赤いパッケージデザインは外しました。パッ ケージデザインは製品のイメージだけではなくその製品を選択する消費者の国民性とも直結することを、改めて痛感した事例です。 これからパッケージデザインはどのように発展していくと予想していますか? 持続可能な環境デザインに関する関心が増々大きくなると思います。リフィル容器が普及していくだろうし、材料の面では環境ホルモン を誘発するスタイルフォームやプラスティックからガラスやセラミックに移行していくと思います。オンライン購買率がだんだん高くな り製品自体のスペックに集中していると、パッケージデザインが無意味になっていくかも知れません。今、デザイン業界では地核変動が 起きています。一種の危機と認識されていますが、これを機会にしてパッケージデザインの新しいパラダイムを作っていくことがデザイ ナーの課題だと思います。 パッケージデザイナーにアドバイスをお願いします。 最近若いデザイナーはインターネットからソースを探して組み合わせ、配置することが簡単にできるようになりました。ソースを発見し た後は、自分の中で消化してからいいアイデアに再生産することができます。アイデアとは経験から出てくるものです。めんどうくさく ても、自分で描いて、見て、確認する作業が必ず必要です。製品イメージと合うフォントを製作したり色相を組み合わせたりしながら最 適なデザインを探していく練習を、常日頃からしなければならないと考えています。