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strategic Nuclear Warfare in the Cold War

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strategic Nuclear Warfare in the Cold War
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
目次
1.0 イントロダクション
2.0 プレイヤー
3.0 マップ
4.0 コンポーネント
5.0 セットアップ
6.0 勝利条件
7.0 プレイ手順
8.0 冷戦危機テーブル
9.0 軍の編成と配置
10.0 デフコン
11.0 修復
12.0 スタッキング
13.0 出撃
14.0 飛行手順
15.0 空中戦闘
16.0 基地攻撃
17.0 防空射撃
18.0 兵器システム
19.0 核爆発
20.0 空対地ミサイル(AGM)
21.0 空対空ミサイル(AAM)
22.0 戦闘結果の解説
23.0 キノコ雲/EMP マーカー
24.0 戦場の霧と暴露
25.0 レーダー
26.0 地上ユニット
27.0 特殊ユニット
28.0 選択ルール
29.0 指揮統制
30.0 戦略の戦闘効果
クレジット
デザイン開発:ジョセフ・ミランダ
最終ルール編集:エリックハービー
ゲームマップ:ジョー・ヨースト
カウンター:ブランドンペニンドン
制作:キャリー・カミンズと
リーサパターソン
多謝:Brian Train, Tim Tow
(C)2013 Decision Games
Bakersfield, CA.
Made & printed in the USA.
このルールでは以下のカラーシステム
を使用する:例外およびエラッタのよ
うな重要事項は赤、プレイの例は青。
1.0 イントロダクション
1957 年、ソビエト連邦は大陸間弾道
ミサイルを使用して人工衛星-スプー
トニク-を地球の衛星軌道上に乗せる
事で、宇宙開発競争に勝利した。西側
陣営と東側陣営双方の指導者は、宇宙
開発競争が新たな軍備拡大競争の扉を
開いた事を認識した。こえは、近い将
来に到来する防御のしようの無い事態
に備える為に、両陣営が核兵器を装備
した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の備
蓄を計画という事である。したがって、
両陣営は既存の戦略爆撃軍の強化に努
めるとともに、敵陣営が ICBM の備蓄
を実現する前に先制攻撃を開始する計
画を立案した。国際的な緊張が高まっ
た。そして誰かがあのボタンを押す。
敵領の奥深くを攻撃する為に、核爆弾
が設定された死の座標へと飛行して行
く:世界はフェイルセーフの一線を越
えた。
フェイルセーフは、1950 年代後半の
何時かに起こる仮想の戦略核空中戦の
ゲームである。東側陣営と西側陣営の
二人のプレイヤーが存在している。
各々のプレイヤーは、航空機のフォー
メーション、兵器システム、及び防空
軍を表す ユニット と呼ばれる厚紙の
駒を持っている。プレイヤーは自身の
ユニットを移動させ、空対空戦闘を行
い、地上目標を爆撃する。このゲーム
の目的は、相手陣営が最終的に世界を
支配する事を妨げる為に、相手陣営に
十分な損害を与える事である。
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
2.0 プレイヤー
2.1 陣営
このゲームでは東側陣営と西側陣営
の2人のプレイヤーが存在している:
東側陣営:東側陣営のユニットと基地
は、赤で印刷されている。
西側陣営:西側陣営のユニットと基地
は青で印刷されているが、NATO
軍のユニットは緑で印刷されてい
る。大部分のユニットは米軍であ
るが、以下は NATO 同盟である:
RCAF:カナダ空軍
NATO:北大西洋条約機構
3.0 マップ
ゲームマップは、北極を中心に北半
球のほぼ全域を含んだ作戦範囲を表し
ている。マップは、以下の機能を持っ
ている:
ヘクス:これは六角形の網目である。
ヘクスの具体的なタイプに関しては、
地形効果表に記載されている。ユニッ
トはこれらのヘクスに配置され、ヘク
スを辿る事によって移動を行う。
1
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
3.1 マップの詳細:
戦闘機ユニットの例
目標ヘクス:都市や空軍基地を含んだ
ヘクス。あるヘクスが都市と空軍
基地の両方を持っている場合、そ
のヘクスを両方のタイプであると
見なす事。
東側陣営:ソ連と東ヨーロッパで構成
されている。東ヨーロッパは、冷
戦危機イベントテーブル上で別の
扱いを受ける場合がある。
西側陣営:これには米国、カナダ、
NATO 諸国(西ヨーロッパ)、及び周
辺諸国と日本のような諸島が含ま
れている。
キューバ(Cuba):冷戦危機テーブル
の結果によって、西側陣営/東側陣
営の何れかに属す。
デ フ コ ン ト ラ ッ ク (DEFCON
Track):ゲーム開始時に、各々の
陣営が使用する警戒レベルを示す
ために使用する。
修復ボックス(Refit Box):戦闘で 中
断 の結果を受けたユニット、及び
任務を実行した短航続距離航空ユ
ニットを、ここに配置する。ここ
に配置されたユニットは、 修復
を受ける事によってマップ上に戻
る事ができる。
デッドパイル(Deadpile):永久に破壊
されゲーム終了まで活動する事の
無いユニットを、ここに配置する。
4.0 コンポーネント
機種名
迎撃値
ユニットタイプ
(爆撃機)
速度値
(距離)
対空値
積載能力
(ペイロード)
正方形の厚紙製ピースは、ユニット
と呼ばれる。
4.1 航空ユニット
爆撃機ユニットの例
VB:艦上爆撃機
RC:電子戦/偵察
電子戦/偵察ユニットの例
デコイ(囮)ユニットの例
航空ユニットに印刷された数値の意
味は、上部左から右に:
迎撃値:黒い四角形の上に白で印刷さ
れた数値。そのユニットの速度と
電子線能力に基づく、他の航空ユ
ニットを探知する/探知される事
を回避する相対的能力ある。
対空値:空対空戦闘を行う際に実行す
る事のできる射撃回数(ダイスロー
ルの実行回数)。そのユニットが装
備している機関砲の数と短射程空
対空ミサイルの数に基づいている。
ペイロード(積載能力)値:ユニット上
に印刷された爆弾アイコンの数で
表されている。これは、そのユニ
ットが搭載する事の出来る兵器シ
ステムカウンターの数である。
速度値:航空ユニットが1つのターン
の間に移動する事のできるヘクス
数。この数値が白地に緑の文字で
印刷されている場合、そのユニッ
トは短航続距離ユニットであり離
陸した次のターンには着陸しなく
てはならない。それ以外の場合、
そのユニットは長航続距離ユニッ
トである。
裏面:航空ユニットの裏
面は、そのユニットが
駐機状態である(地上
に存在している)事を表している。
4.2 識別
これはユニットタイプである。ユニ
ットタイプは以下の通り:
B:爆撃機
NB:原子力推進爆撃機
D:デコイ(囮)
EB:護衛爆撃機
F:戦闘機
2
FE:護衛戦闘機
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
注意(カウンターのエラッタ):米軍
の VB-1 と VB-2 爆撃機ユニットの
ユニットタイプは B と印刷されて
いるが、実際は VB であり、このゲ
ームの全ての趣旨に於いて VB ユ
ニットであると見なされる。
航空ユニットの機種名の後ろに印刷
された数字は、そのユニットの史実上
のフォーメーションか史実とは関係の
無い単なる採番である。
4.3 兵器システム
兵器システムは、航空機タイプユニ
ットに搭載可能な主要弾頭を表してい
る。これには以下が含まれる:
核兵器
これらは原水爆を表している。これ
らのユニットの裏面には、キノコ雲シ
ンボルが印刷されている。 原子 シン
ボルは、そのユニットが核兵器である
事を表している。これらのユニットが
爆発した場合、キノコ雲が印刷された
面を上に向けて配置する。
空対地ミサイル(AGM)
これは航空機に搭載さ
れる核弾頭の装備され
た短射程ミサイルを表
し、敵地上目標に対して使用される。
原子 シンボルは、この AGM が核兵
器である事を意味している。このユニ
ットの裏面にはキノコ雲が印刷されて
おり、この兵器が爆発した際はこの裏
面が上を向くように配置される。
空対空ミサイル(AAM)
これは航空機に搭載さ
れる核弾頭の装備され
たロケットを表し、敵航
空機に対してし使用さ
れる。 原子 シンボルは、
この AAM が核弾頭を装
備している事を意味し
ている。このユニットの
裏面には、 放射線 シンボルが印刷さ
れている。この 放射線 シンボルは、
EMP(電磁パルス兵器)を意味している。
このユニットの裏面には ECM シンボ
ルが印刷されており、この兵器が爆発
した際はこの裏面が上を向くように配
置される。
4.4 地上ユニット
レンジ値
(レーダーレンジ)
われているヘクスを示す。
デフコン(DEFCON):プレイヤーの防
衛準備態勢を示す。
戦略(Strategy):特定の種類の行動に
対して、勝利ボーナスを提供する。
機種名
ターン:現在のターンを示す。
速度値
(ゼロ=定置)
対空値
地上ユニットは、様々なタイプの防
空兵器を表している。地上ユニットに
印刷された数値は、左から右に:
レーダーレンジ:迎撃値と同様、黒い
四角形の上に白で印刷された数値
である。
対空戦闘値:飛行している敵航空ユニ
ットに対して射撃を行う際に実行
する事のできる射撃回数(ダイスロ
ールの実行回数)。
ペイロード(積載)値:この値は常にゼ
ロである。
4.5 防空ユニット
これは地対空ミサイル、
対空砲(AAA)、レーダー、
及び指揮統制センターの
集合体を表している。
4.6 指揮統制(C2)ユニット
これらは、情報伝達と指
揮の中枢を表している。
これらのユニットは、幾
つかのゲーム機能を強化
する。
4.7 超大型空母(CVN)ユニット
計画されただけで実際
に配備される事の無かっ
た、核武装した艦上攻撃
機の母艦となる米海軍空
母クラスを表している。
4.8 地上ユニットの裏面
地上ユニットの裏面は、
そのユニットの戦場の霧
状態を表している。
4.9 ゲームマーカー
航空戦闘(Air Battle):空中戦闘が行
4.10 定義
以下の用語を定義する:
中断:一時的に活動を妨害された航空
ユニット。
隣接:ヘクスの六角形の一辺によって
別のヘクスと連結している場合、
それらのヘクスは隣接している。
駐機状態:空軍基地で待機している航
空ユニット。ユニットの駐機状態
面(裏面)を上に向ける事によって
表示される。
破壊:撃墜され永久に破壊された航空
ユニット、及び成功に終わった爆
撃を受けた地上目標と空軍基地。
敵:対戦プレイヤーに所属する全ての
ユニット。
飛行:空中を飛行している航空ユニッ
ト、表面(航空機アイコンと能力値
が印刷されている)を上に向けて配
置する事で表示される。
自軍:あなたが所有しているすべての
ユニット。
機能状態:爆撃を受けていない地上目
標と空軍基地
フェイズプレイヤー:現在自身のター
ンを実行しているプレイヤー(相手
プレイヤーは、非フェイズプレイ
ヤーである)。
レンジ(範囲/距離):ユニットから目標
ヘクスまでのヘクス数。ヘクスグ
リッド(網の目)上での最短距離で
測定される。例えば:レーダー範
囲がゼロである防空ユニットが攻
撃を行う事ができるのは、自身の
存在するヘクスだけである。レー
ダー範囲が1の防空ユニットは、
隣接ヘクスの何れか1つに対して
攻撃を行う事ができる。レーダー
範囲が2の防空ユニットは、2ヘ
クス離れたヘクスの何れか1つに
対して攻撃を行う事ができる・・・
等。
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
暴露:戦場の霧状態(裏面)で配置され
たユニットを、表面が上に向くよ
うにして相手プレイヤーに明示す
る事。
選択:ユニットの選択は慎重に。
略語
RP:リソース(資源)ポイント
AGM:空対地ミサイル
AAM:空対空ミサイル
4.11 ゲームチット
冷戦危機テーブル:選択ルールの、ゲ
ーム前イベントチェックで使用す
る。
戦闘結果表(CRT):戦闘を解決する際
に使用する。これには以下が含ま
れる:
空中戦闘 CRT:飛行中の航空機を
攻撃する場合に使用する。これ
は、戦闘機の攻撃射撃、爆撃機
の防御射撃、及び航空兵器シス
テムを含んでいる。
防空 CRT:飛行中の航空機を攻撃
する防空ユニットが使用する。
爆撃飛行 CRT:地上の攻撃目標を
攻撃する場合に使用する。
デフコン(防衛体制):各々のプレイヤ
ーは、自身の警戒レベルを表示す
るデフコントラックを持っている。
戦闘結果の解説:様々な戦闘結果の効
果の詳細に関しては、これ以降の
ルールに記載されている。
戦略:各々のプレイヤーは、戦略トラ
ックを持っている。これは、航空
作戦計画の概略方針を示している。
地形効果表:マップ上のさまざまな地
形の効果が記載されている。
ターン記録チャート:現在のターンを
表示する。
4.12 ダイス
このゲームをプレイする為には、少
なくとも1個のダイスが必要である。
フライトヘルメットを用意すると、雰
囲気を高める事ができる。また、様々
なゲーム機能を記録しておく為にペン
と紙が必要となる。
3
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
5.0 セットアップ
1) 冷戦危機イベント:各々のプレイ
ヤーは冷戦危機テーブルのダイス
ロールを行い、その結果の実行を
行う。
2) 戦略の決定:各々のプ
レイヤーは同時に、
そして相手に分から
ない様に1つの戦略
を選択する:戦略テーブルの3つ
の枠の何れかに戦略マーカーを配
置し、相手プレイヤーから見えな
い様に戦略テーブル全体を紙で覆
っておく事。
3) デフコンレベルの決定:各々のプ
レイヤーは同時に、
そして相手に分から
ない様に1つのデフ
コンレベルを選択し、
選択したレベルに該
当する RP(リソースポイント)を消
費する。デフコントラック上の該
当する枠にデフコンマーカーを配
置し、相手プレイヤーから見えな
い様にデフコントラック全体を紙
で覆っておく事。
注意:例えば厚紙製の筒を2つに
割って、それを互いのトラックの
上に配置しておく。
4) 編成:各々のプレイヤーは同時に、
そして相手に分からない様に RP
を消費して自軍ユニットの編成(取
得)を行う。取得したユニットは、
相手プレイヤーから見えない様に
脇に置いておく事。
5) デフコンレベルの開示:
1) 両プレイヤーは自身のデフコン
レベルを明示する。
2) より低いデブコンレベル(1に近
い)を明示したプレイヤーが、第
1プレイヤーとなる。より高いデ
ブコンレベル(5に近い)を明示
したプレイヤーが、第2プレイヤ
ーとなる。明示したデフコンレベ
ルが同じで在った場合、ダイスロ
ールによって第1プレイヤーを
決定する事。
6) ユニットの配置:
1) まず第2プレイヤー(デフコンレ
ベルがより高い陣営のプレイヤ
ー)がユニットの配置を行い、そ
の後に第1プレイヤーが配置を
行う。
2) ユニットをマップ上に配置する
4
際、裏面を上に向けて配置する事。
この詳細に関しては、配置ルール
を参照する事。
7) フェールセーフ移動:この時点で、
各々のプレイヤーは自由移動を獲
得する。各々のプレイヤーは1つ
のダイスでダイスロールを行う。
その結果から自身のデフコンレベ
ルをマイナスした数(この最小値は
1とする)までの自軍航空ユニット
を移動させる事ができる。この移
動は、以下の指針に従って行う事:
1) 第2プレイヤーから先に自軍航
空ユニットの移動を行い、次に第
1プレイヤーがこれを行う。
2) この移動を行う航空ユニットは、
自身の速度値までの移動を行う
事ができる。この航空ユニットは
敵レーダーラインを横切る事が
できず、兵器システムを発射する
事ができず、戦闘に関与する事も
できない(レーダーライン:マッ
プ上の地形サンプルを参照)。
3) 上記を除いて、通常の移動ルール
の全てが適用される。
例:ダイスロールの結果が 6 でデフ
コンレベルが3であった場合、3つの
航空ユニットを移動させる事ができる
(更に NB ユニットを取得している場合、
全ての NB ユニットを移動させる事も
できる)。
6.0 勝利条件
1) 各々のプレイヤーは、様々なゲー
ム機能によって勝利ポイント(VP)
を獲得する。ゲーム中、プレイヤ
ーは自身が獲得した VP の記録を
行う(VP 記録トラックが用意され
ていない事に注意)。ゲーム終了後、
プレイヤーは VP の比較を行う。
より多くの VP を獲得したプレイ
ヤーの VP 総数から対戦者の VP 総
数をマイナスする。このポイント
差によって、勝利レベルを決定す
る。
2) 勝利レベル:
101 以上 = 戦略的勝利(最高)
67∼100 = 作戦上の勝利
34∼66 = 戦術上の勝利
0∼33 = 引き分け
3) VP チャート:勝利ポイントチャー
トには、敵ユニットの破壊や地上
目標の爆撃によってプレイヤーが
獲得する VP の詳細が記載されて
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
いる。
4) 戦略:
1) プ レ イ ヤ ー が 対 兵 力 戦 略
(Counterforce) を 選 択 し た 場
合、敵ユニットの破壊によって獲
得する VP が2倍になる。
2) プ レ イ ヤ ー が 対 価 値 戦 略
(Countervalue) を 選 択 し た 場
合、破壊した敵都市のポイント合
計数に+5,さらに破壊した敵空
軍基地に+1。
3) プレイヤーが 民間防衛戦略(Civil
Defense) を選択した場合、相手
プレイヤーは破壊した貴方の都市
と空軍基地のポイント合計の 1/2
を獲得する。
4) 一方のプレイヤーが 対価値戦略
を選択しもう一方のプレイヤーが
民間防衛戦略を選択した場合、両
プレイヤーの戦略は無効となり、
通常の VP を獲得する事になる。
7.0 プレイ手順
1)ターン
このゲームは、ターンによって行わ
れる。各々のターンは、1時間の作戦
を表している。このゲームは、12 ター
ンで構成されている。ターンの進行は、
ターン記録トラック上で記録される。
2)プレイ手順
各々のターンに於いて、プレイヤー
はプレイ手順に従わなくてはならない。
各々のターンは、以下で構成されてい
る:
A. 第1プレイヤーターン
第1プレイヤーは、以下の全てを記
載された順に実行する:
a) 修復フェイズ:RP(リソースポイン
ト)を消費する事で、修復ボックス
内のユニットを機能している自軍
航空基地に移動させる。
b)短航続距離出撃の除去フェイズ:
飛行中である自軍短航続距離航空
ユニットを、修復ボックスに移動
させる。
c) 飛行フェイズ:航空ユニットを移
動させる。
d) 空中戦闘フェイズ:空対空戦闘を
開始する。
e) 防空フェイズ:非フェイズプレイ
ヤーは、射程内に存在するフェイ
ズプレイヤーの航空ユニットに対
して防空射撃を行う。
f) 兵器システム発射フェイズ:フェイ
ズプレイヤーは、爆弾の投下、及
び AAM/AGM の発射を行う事が
できる。それらのユニットをマッ
プ上に配置する事。
g) 爆撃飛行フェイズ:フェイズプレ
イヤーは、核爆弾と AGM を使用
して地上目標に対する攻撃を行
う;更に、AAM を使用して飛行中
の敵航空ユニットに対する攻撃を
行う。
B. 第2プレイヤーターン
第2プレイヤーは、以下の全てを記
載された順に実行する:
a) 修復フェイズ:RP(リソースポイン
ト)を消費する事で、修復ボックス
内のユニットを機能している自軍
航空基地に移動させる。
b)短航続距離出撃の除去フェイズ:
空中に存在している自軍の短航続
距離航空ユニットを、修復ボック
スに移動させる。
c) 飛行フェイズ:航空ユニットを移
動させる。
d) 空中戦闘フェイズ:空対空戦闘を
開始する。
e) 防空フェイズ:非フェイズプレイ
ヤーは、射程内に存在するフェイ
ズプレイヤーの航空ユニットに対
して防空射撃を行う。
f) 兵器システム発射フェイズ:フェイ
ズプレイヤーは、爆弾の投下、及
び AAM/AGM の発射を行う事が
できる。それらのユニットをマッ
プ上に配置する事。
g) 爆撃飛行フェイズ:フェイズプレ
イヤーは、核爆弾と AGM を使用
して地上目標に対する攻撃を行
う;更に、AAM を使用して飛行中
の敵航空ユニットに対する攻撃を
行う。
C. ターン終了
これが最終ターンであった場合ゲー
ムは終了となり、プレイヤーは勝者の
判定を行う。それ以外の場合、ターン
マーカーを1枠先に進める。また、両
プレイヤーが全ての航空ユニットを着
陸させ、且つこれ以降航空ユニットを
飛行させるつもりが無い場合、両プレ
イヤーの合意によってゲームを終了さ
せる事ができる。
8.0 冷戦危機テーブル
1) プレイを開始する前に、各々のプ
レイヤーは冷戦危機テーブルのダ
イスロールを行い、次にその結果
の実行を行わなくてはならない。
2) このダイスロールは相手に見える
様に実行する:したがって、プレ
イヤーは対戦相手の結果を知る事
ができる。
9.0 軍の編成と配置
初期セットアップの編成フェイズに
於いて、各々のプレイヤーは 150 リソ
ースポイント(RP)を受領する。冷戦危
機テーブルの結果によって、追加の RP
を受領する場合がある。プレイヤーは、
以下の様に RP を消費する事ができ
る:
1) ゲーム開始時のデフコンレベルを、
5 から上昇させる:
2) ユニットを取得する:
注意:幾つかのユニットの取得コ
ストは1未満である。例えば、プ
レイヤーは1RP を消費する事に
よって、取得コストが 1/2RP のユ
ニットを2個取得する事ができる。
3) ゲーム中に行う 修復 で使用する
為に、蓄えておく。
注意:デフコンレベルの変更、及
び自軍にユニットを追加する事が
できるのは、初期セットアップの
間だけである。
9.1 配置(両プレイヤー):
以下の指針に従って、自軍の配置を
行う:
1) 航空ユニットは自軍領内の空軍基
地ヘクスに、その収容力の範囲内
で配置しなくてはならない。
2) 地上ユニットは、自軍領内の陸上
ヘクスに配置しなくてはならない。
3) 兵器システムは、航空ユニットに
搭載されなくてはならない。
9.2 配置(西側陣営のみ):
更に、以下の指針に従って西側陣営
の軍を配置する:
1) 米空軍ユニットは、西側陣営の全
ての空軍基地に配置する事ができ
る。米国領以外に米軍ユニットを
配置する場合、配置するユニット
毎に通常の取得コストに加え 1RP
を消費しなくてはならない。
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
2) カナダ空軍(RCAF)ユニットを配置
する事ができるのは、カナダだけ
である。
3) NATO 航空ユニットを配置する事
ができるのは、NATO 加盟国だけ
である。
4) 超大型空母ユニットは、何れかの
海上/沿岸ヘクス(ソビエトの沿岸
ヘクス及びその隣接ヘクスは除く)
に配置する事ができ、この配置で
は RP を消費する必要は無い。
5) 艦載機(VB)ユニット
は空母に配置しなく
てはならないが、こ
の配置に関して RP
を消費する必要は無い。
10.0 デフコン
プレイ開始時に於いて、プレイヤー
は RP(リソースポイント)を消費して
自身のデフコンレベルの決定を行う。
プレイヤーが RP を全く消費しない場
合、自動的にデフコンレベル5が設定
される事に注意。ここで設定されたデ
フコンレベルは、ゲーム終了まで持続
する。
10.1 デフコンの効果:
1) 第1プレイヤーを決定する。
2) プレイを開始する前に、各々のプ
レイヤーは自身のデフコンレベル
と同数のユニットを移動させる事
ができる(RP を消費する必要は無
い)。訳者注:上記 5.0(7)の記述と
異なっている。
これ以降のルールは、基本的にプレ
ーで使用する順に記載されている:
11.0 修復
11.1 修復ボックス
様々なゲームイベントによって、航
空ユニットは修復ボックス(Refit box)
に配置される事になる。修復ボックス
内の航空ユニットは、 修復 を受ける
までプレイから除外される。修復を行
う事ができるのは、航空ユニットだけ
である。修復は、自軍の修復フェイズ
に発生する。
11.2 手順
航空ユニットを修復する為に、記載
5
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
された数の RP(一律1RP)を消費する。
次に、そのユニットを機能状態である
自軍空軍基地に配置する(西側陣営の
場合、米軍/NATO/カナダ空軍の各々
で配置可能な空軍基地が異なる事に注
意:以下の 11.3 を参照)。
注意:航空ユニットの修復コストは、
1ユニットに対して 1RP である。
11.3 制限
1) 修復した米軍ユニットは、西側陣
営の空軍基地の何れかに配置する。
2) 修復したカナダ空軍(RCAF)のユニ
ットは、カナダ軍か米軍の空軍基
地の何れかに配置する。
3) 修復した NATO 軍ユニットは、
NATO の空軍基地の何れかに配置
する。
4) 修復した東側陣営のユニットは、
東側陣営の空軍基地の何れかに配
置する。
12.0 スタッキング
12.1 スタック状態
スタッキングとは、1つのヘクスに
複数のユニットが存在している状態の
事である。プレイヤーは望む順序でユ
ニットをスタックさせる事ができる:
3) 地上ユニット:地上ユニットは、
全てのタイプの陸上ヘクスに配置
する事ができる。1つのヘクスに、
最大2つの地上ユニットを配置す
る事ができる。
4) 海上ユニット:海上ユニットは、
全ての海面ヘクスに配置する事が
できる。1つのヘクスに、最大2
つの海上ユニットを配置する事が
できる。
5) 航空ユニット(地上で):航空ユニッ
トが駐機状態となる事ができるの
は、機能状態の自軍航空基地だけ
である。各々の空軍基地では、最
大2つの航空ユニットを配置する
事ができる。空軍基地と都市の両
方を持つヘクスが存在している事
に注意。
6) 航空ユニット(空中で):飛行中の航
空ユニットに対するスタック制限
は存在しない。
7) 地上ユニット:地上ユニットは航
空ユニット(駐機状態を含む)のス
タック制限の対象外であり、その
逆も同様である。航空ユニットは、
6
敵地上ユニットを含んでいるヘク
スに進入する事ができる。航空ユ
ニットは、何らの制約も受ける事
無く敵地上ユニットの存在するヘ
クスを通過する事ができる(しかし、
防空ルールを参照する事)。
8) 相互関係:自軍の航空ユニットと
敵軍の航空ユニットが同じヘクス
に存在する事ができる。
9) 交戦:航空ユニットは敵航空ユニ
ットの存在するヘクスに進入する
事ができるが、そのヘクスで停止
しなくてはならない。
13.0 出撃
13.1 緊急発進(スクランブル)
駐機状態の航空ユニットは、表面(航
空機アイコンと能力値が印刷されてい
る面)を上に向ける事で離陸した事に
なる:離陸した航空ユニットは、自身
の速度値以下のヘクス数の移動を行う
事ができる(移動を行わずに空軍基地
上空に待機しても良い)。
13.2 駐機状態
航空ユニットは、空軍基地に配置さ
れて駐機状態面(裏面)を上に向ける事
によって着陸する。航空ユニットは、
機能状態である全ての自軍空軍基地に
着陸する事ができる(離陸した空軍基
地に着陸する必要は無い)。
駐機状態の航空ユニットは自身の戦
闘力を使用する事ができず、移動を行
う事もできない。これらのユニットは、
爆撃機または戦闘機による攻撃を受け
る。これらのユニットは反撃射撃を行
う事ができない。
13.3 速度値は白か緑
航空ユニットの速度値の背景色は、
白(短航続力)か緑(長航続力)の何れか
である。
航続距離の短い航空機:
白い背景色の上に緑色
で速度値が印刷されてい
る。この短航続距離の航
空ユニットは、複数ターンに渡る飛行
を行う事ができない。移動フェイズ終
了時に、短航続距離の航空ユニットは
以下の2つの何れか1つを行う事がで
きる:
1) ステージ:速度値の範囲内に存在
する出撃元では無い自軍空軍基地
に着陸した航空ユニットは、この
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
時点で駐機状態面へと裏返される。
着陸を行った航空ユニットは、次
のターンに再び離陸する事ができ
る(離陸しなくても良い)。
2) 空中に留まる:その航空ユニット
は、空中に留まる。引き続き行わ
れる空中戦闘/兵器システム発射
フェイズに於いて、この航空ユニ
ットは通常の戦闘に関与する事が
できる。
短航続距離出撃の除去
上記 2)で空中に留まった短航続距離
ユニットは、直後の敵プレイヤーター
ンの間も空中に留まり続ける(その場
所で防御戦闘等に関わる事ができる)。
次の自軍短航続距離出撃除去フェイズ
に於いて、空中に留まっている自軍短
航続距離航空ユニットを全てマップ上
から取り除き、修復ボックスに配置す
る。修復ボックスに配置された航空ユ
ニットは、所有プレイヤーの次のゲー
ムターンの修復フェイズに於いてマッ
プ上に戻る事ができる。それらのユニ
ットが搭載していた兵器システムは、
引き続きその航空ユニットに搭載され
ている。
例:米軍の F-106 ユニット(短航続距
離)は、第1ターンに離陸し、戦闘に関
与した。東側陣営の第1ターンの間、
この F-106 は引き続き空中に留まって
いる;ソビエト軍の航空ユニットがそ
のヘクスに進入してきた場合、そのソ
ビエト軍航空ユニットは停止しなくて
はならず、そして攻撃を行う事ができ
る。第2ターンの西側陣営・短航続距
離出撃除去フェイズに於いて、この
F-106 はマップ上から取り除かれて修
復(Refit)ボックスに配置される。
航続距離の長い航空機
長航続距離の航空ユニ
ットは、速度値が緑色の
枠の中の白い数値で印刷
されている。これらのユニットは、複
数のターンに渡って空中に留まり続け
る事ができる。これらのユニットを着
陸状態面(裏面)に裏返す事によって、
着陸させる事ができる。着陸した次の
ターンに於いて、これらのユニットは
再び飛び立つ事ができる(基地に留ま
る事もできる)。
14.0 飛行手順
14.1 手順
飛行フェイズに於いて、プレイヤー
は以下の条件に従って自身の航空ユニ
ットを移動させる:
各々の飛行フェイズに於いて、プレ
イヤーは自軍航空ユニットの全て/一
部を移動させる事ができ、また全く移
動を行わなくても良い。航空ユニット
は、自身の速度値の範囲内で自由な方
向に移動を行う事ができる。航空ユニ
ットは短航続距離(速度値の背景色が
白)、又は長航続距離(速度地の背景色
が緑)のどちらかである。
移動はヘクスサイドを横切って行わ
なくてはならず、頂点を横切る事はで
きない。各々の航空ユニットは、ゼロ
からその速度値までのヘクス数を移動
する事ができる。
航空ユニットをスタックとして移動
させる事も、個々に移動させる事もで
きる。
注意:移動させた航空ユニットから手
を離したなら、そのフェイズにそのユ
ニットを再び移動させる事はできない。
14.2 交戦(空中)
航空ユニットは、敵航空ユニットの
存在するヘクスに進入する事ができる。
これらの航空ユニットはそのヘクスで
停止しなくてはならず、更に空中戦闘
を引き起こす。
14.3 交戦(地上)
航空ユニットは、敵地上ユニットの
存在するヘクスに進入する事ができる。
地上ユニットのレーダーレンジが 1
以上である場合、航空ユニットはその
ヘクスで停止しなくてはならない。地
上ユニットの探知範囲値に関わらず、
航空ユニットは地上ユニットの存在す
るヘクスから退出する事ができる。地
上ユニットのレーダーレンジがゼロ
(印刷された値、又は EMP の結果とし
て)の場合、航空ユニットはそのヘクス
で停止する事無く通過する事ができる。
デザイナーノート:この移動停止は、
敵レーダー及び SAM に対する回
避行動を実行している航空ユニ
ットをモデルにしている。
14.4 地上ユニット
飛行フェイズの間、地上ユニットは
移動を行う事ができない。一旦配置さ
れた地上ユニットは、ゲーム終了まで
そのヘクスから移動する事ができない。
15.0 空中戦闘
15.1 空中戦闘は
いつ発生するか
空中戦闘は、プレイヤーの空中戦闘
セグメントの間に発生する。空中戦闘
が発生するのは、両陣営の飛行中の航
空ユニットが存在しているヘクスだけ
である。フェイズプレイヤーが空中戦
闘を開始する事ができるのは、フェイ
ズプレイヤーの戦闘機ユニットが存在
しているヘクスだけである。
15.2 攻撃プレイヤー/
防御プレイヤー
空中戦闘を行うかどうかは、フェイ
ズプレイヤーが選択する事ができる。
フェイズプレイヤーは、空中戦闘を開
始する能力を持つ自軍の飛行ユニット
が敵航空ユニットと伴に存在している
ヘクスの全て/一部で空中戦闘を開始
する事ができ、また全く空中戦闘を開
始しなくても良い。フェイズプレイヤ
ーは 攻撃側 と見なされ、相手プレイ
ヤーは 防御側 と見なされる。
15.3 戦闘解決
攻撃側は各々の戦闘の解決を個々に
行い、1つの戦闘の解決を完了させた
後に次の戦闘の解決を開始する。戦闘
解決を行う順序は、攻撃側が選択する。
15.4 戦闘機
攻撃を開始する事がで
きるのは、戦闘機だけで
ある。1以上の対空値を
所有している場合でも、爆撃機が攻撃
を開始する事はできない(防御射撃を
行う事はできる)。航空ユニットのタイ
プに関わらず、攻撃を受けた非フェイ
ズプレイヤーのユニットは防御を行わ
なくてはならない。
15.5 空中戦闘手順
各々の戦闘は、以下のステージを実
行しなくてはならない:
1) 暴露:戦闘の行われるヘクスに存
在する、飛行中の全ての航空ユニ
ットを脇に寄せる。
2) 迎撃グループの編制:攻撃側は、
どの戦闘機がどの敵航空機を攻撃
するのかを明示する(下記参照)。
3) 1回目の射撃の決定:上記 2)で明
示された迎撃グループ毎に、攻撃
側ユニットと防御側ユニットの迎
撃値を比較する。各々の迎撃グル
ープで、迎撃値がより大きいユニ
ットが1回目の射撃で射撃を行う。
迎撃値が同数で在った場合、防御
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
側が1回目の射撃で射撃を行う。
4) 1回目の射撃の実行:迎撃グルー
プ毎に空中戦闘の解決を行う:上
記 3)で射撃を行う決められた側が、
戦闘解決の実行者となる。この戦
闘解決では 対空値 が使用される
が、通常の CRT と異なり ダイス
ロールを行う回数 、つまり射撃回
数として扱われる事に注意。1つ
のダイスでダイスロールを行い、
空中戦闘 CRT を参照して戦闘結果
を得る:これを対空値の数だけ繰
り返す。得られた結果は、即座に
適用する事。
5) 2回目の射撃(反撃射撃):上記 4)
で攻撃を受け生き残った全てのユ
ニットは、同じ迎撃グループの敵
ユニットに対して射撃を行う事が
できる:射撃手順は上記 4)と同じ。
15.6 迎撃グループの編成
プレイヤーは、以下の制約に従って、
迎撃グループの編成を行う:
1) 防御側は、そのヘクスに存在する
全ての航空ユニットを1列に並べ
る:この際、その順序は防御側が
選択する事ができる。
2) 次に、攻撃側は以下に記載された
指針に従って、自身の戦闘機ユニ
ット(戦闘機だけである)を1列に
並べる:
a) 防御ユニットの並べられた順に
従って、攻撃を行うユニットを1
つずつ割り当てて行く:全ての防
御ユニットに対して攻撃ユニッ
トを割り当てる事ができた場合、
残りの攻撃ユニットは自由に割
り当てる事ができる。
b) 各々の戦闘機ユニットが攻撃を
行う事ができるのは、1つの敵ユ
ニットだけである。
3) 1つの敵航空ユニットに対して、
複数の戦闘機ユニットが攻撃を行
う事ができる。この場合、攻撃を
行う戦闘機ユニットの対空値を合
計する事。1回目の射撃の決定
(15.5(3))を行う際、最も高い迎撃
値を持つユニットの迎撃値を使用
する事。
4) 1回目の射撃で複数の敵航空ユニ
ットから攻撃を受けている場合で
も、それらの敵航空ユニットの1
つに対して射撃(反撃)を行う事し
かできない。
5) 他の自軍ユニットの攻撃によって
所属している迎撃グループに敵ユ
ニットが存在しなくなった場合で
も、別の迎撃グループの敵ユニッ
7
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
トに対して攻撃を行う事はできな
い。
15.7 制限
攻撃側が戦闘機ユニットを持ってい
ない場合、その攻撃は無効であり、ま
た防御側から射撃される事も無い。空
中戦闘の第1段階 暴露 を行った際に
攻撃側に戦闘機が含まれていない事が
判明した場合、その空中戦闘は行われ
ない。
各々のユニットは、空中戦闘フェイ
ズ毎に1度しか射撃を行う事ができな
い。
注意:射撃は同時発生では無く、順
序を持って行われる。先ず一方が射
撃を行う:この射撃によって撃墜さ
れたり 中断 となった航空ユニット
は反撃射撃を行う事ができない。
15.8 損失の抽出
空中戦闘の 撃墜 は、以下の要因に
よって発生する。
1) 優先順位: 撃墜 の結果は、それ
以前に発生した 中断 の結果に優
先する。
2) 過剰な損失:各々の空中戦闘に於
いて、迎撃グループに存在するユ
ニット数を上回る撃墜が発生した
場合、過剰な損失は無視する事。
3) 防御射撃: 1回目の射撃 で複数
の敵ユニットから攻撃を受けたユ
ニットは、2回目の射撃で攻撃を
行う際に射撃の対象とするユニッ
トを1つだけ選択し明示する。
15.9 戦闘の後
そのヘクスに生き残った航空ユニッ
トが存在している場合、それらのユニ
ットはその場に留まる。これは、単に
制空権を巡る1ラウンドの戦闘を行っ
たに過ぎない。以降の飛行フェイズに
於いて、航空ユニットはこのヘクスを
離れる事も再び交戦する事もできる。
注意:上記の例外に関しては、特殊
な航空ユニットルールを参照する事。
16.0 基地攻撃
16.1 地上掃射の禁止
戦闘機ユニットは、対空値を使用し
て駐機状態の敵航空ユニットを攻撃す
る事はできない(更に、地上に存在する
全てのユニットに対して攻撃を行う事
8
ができない)。
16.2 戦闘機による爆撃
敵地上ユニットや駐機状態の航空ユ
ニットを破壊する事のできる核爆弾ま
たは AGM で武装した戦闘機(戦闘爆撃
機)は、それらを使用する事で空軍基地
や都市を攻撃する事ができる。
17.0 防空射撃
17.1 防空射撃
防空フェイズに於いて、
敵(非フェイズ)プレイヤ
ーは防空ユニットを使用
して敵航空ユニットを射撃する事がで
きる。防空ユニットは、自身のレンジ
制限までの射撃を行う事ができる。
17.2 レンジ
レンジは白(ショートレンジ)または
緑(ロングレンジ)のボックス上に印刷
された値である。この値がゼロの場合、
そのユニットは自身の存在しているヘ
クスで飛行している航空ユニットしか
射撃を行う事ができない。
訳者注:エラッタが在ります。
17.3 防空手順
1) 防御側は、射撃を行わせる全ての
防空ユニットを暴露する。
2) 各々の防空ユニットに対して、1
つの目標ヘクスを明示する。明示
するヘクスは、飛行している敵航
空ユニットを含んでいなくてはな
らない。目標ヘクスで飛行してい
る全ての敵航空ユニットを暴露す
る。
3) 各々の防空ユニットは、そのヘク
スに存在する全ての敵航空ユニッ
トに対して射撃を行う。各々の射
撃では防空ユニットの対空値(射撃
回数)を全て使用し、さらに個々に
ダイスロールを行う事。
4) 防空射撃の解決には、防空 CRT を
使用する。そのヘクスに存在する
敵航空ユニット毎に、防空ユニッ
トの対空値に相当する回数のダイ
スロールを行う(対空値が2の防空
ユニットの場合、各々の敵航空ユ
ニットに対してそれぞれ2回のダ
イスロールを行う事ができるが、
実際には全ての防空ユニットの対
空値は1である)。
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
5) 使用する列を決定する。使用する
列は、防空ユニットに印刷された
レンジ値と敵航空ユニットの迎撃
値との比較によって決められる(防
空 CRT を参照)。
6) 各々の攻撃に対してダイスロール
を行う。防空 CRT を参照し、損失
の判定を行う。
注意:空中戦闘と異なり、防空射撃は
1対1では無い。そのヘクスで飛行し
ている、全ての敵航空ユニットの各々
に対して行われる。
例:防空ユニットが3個の敵航空ユニ
ットが飛行しているヘクスに対して射
撃を行う場合、航空ユニットの各々に
対して1回の防空射撃が行われる(合
計3回);目標となる航空ユニット毎に
ダイスロールを行い、防空 CRT を参
照する事。防空 CRT で使用する列の
決定は、目標となる航空ユニット毎に
個別に行う事。
17.4 複数の防空ユニット
1つのヘクスで複数の防空ユニット
が射撃を行っている場合、各々の防空
ユニットは個別に射撃を行う防空射撃
によって目標ヘクスに存在する全ての
敵航空ユニットが破壊されたが、未だ
使用していない対空値が存在している
場合、その対空値を他のヘクスに対し
て使用する事はできない。
17.5 地上掃射の禁止
航空ユニットは、防空ユニットに対
して射撃を行う事ができない(しかし、
防空ユニットを攻撃する事のできる兵
器システムを搭載している場合には、
爆撃を行う事ができる)。
17.6 フェイズ
防空ユニットが射撃を行う事ができ
るのは、防空フェイズの間だけである。
防空ユニットは、飛行フェイズにその
ヘクスを通過している航空ユニットを
射撃する事はできない
18.0 兵器システム
18.1 兵器
兵器システムは、特殊
なユニットクラスであ
る。各々の兵器システム
は、必要十分な積載能力
(ペイロード)を持つ航空
ユニットに搭載される必
要がある。航空ユニットによる搭載は、
兵器システムカウンターを、それを搭
載する航空ユニットの下に配置する事
によって示される。
18.2 ペイロード(有効積載量)
幾つかの航空ユニット
はペイロード (積載)能力
を持ち、カウンター上の
爆弾シンボルの数によっ
て示されている。ユニッ
トは、自身のペイロード能力までの数
の兵器システムポイントを搭載する事
が出来る。
18.3 ペイロードコスト
(積載コスト)
全ての兵器システムの積載コスト(上
記の兵器システムポイントの事)は 1
であるが、この例外として水素爆弾と
AGM の積載コストは 2 である。
例:ペイロードが3である航空ユニッ
トは、1個の AGM と1個の原子爆弾
を搭載する事ができる。
18.4 事前の兵器搭載
ゲーム開始時点に於いて、全ての兵
器システムは航空ユニットに搭載され
ている必要がある。航空ユニット間で
兵器システムを積み替える事はできな
い。
らのユニットは、移動の最終ヘクスで
爆発する。
1) 各々の AAM は、空中の敵航空ユ
ニットを攻撃する(AAM ルールを
参照)。
2) 各々の AGM は、そのヘクスの地
上に存在している全ての目標を攻
撃する(爆撃飛行ルールを参照)。
18.8 兵器の抗堪性
飛行中の兵器システムは敵防空ユニ
ットから射撃を受ける事は無く、敵戦
闘機の迎撃を受ける事も無い。
18.9 兵器の爆発
発射された兵器システムは、爆撃飛
行フェイズ終了時に自動的に除去され
る。(発射された)兵器システムは、こ
れ以降飛行を継続する事はできない。
18.10 目標設定
(ターゲティング)
キノコ雲か EMP を発生させる為だ
けに、プレイヤーは目標の存在しない
ヘクスに向けて兵器システムを発射す
る事ができる。
18.11 西側陣営の武器使用
西側陣営の兵器システムは、全ての
西側陣営諸国で使用する事ができる。
18.5 全損
航空ユニットが破壊された場合、そ
の航空ユニットに搭載された全ての兵
器システムも破壊される。航空ユニッ
トが中断となった場合、その航空ユニ
ットに搭載された全ての兵器システム
はその航空ユニットに搭載されたまま
である。
18.6 爆弾の投下
飛行中の航空ユニットが爆弾を搭載
している場合、そのヘクスに投下する
事ができる。投下する爆弾ユニットを
そのヘクスに配置し、爆撃飛行手順を
使用する事。
18.7 AAM 及び AGM の発射
AAM 及び AGM は、兵器システムフ
ェイズに発射される。これらのユニッ
トを発射する際、表面を上に向けて配
置し、自身の速度値以下のヘクス数ま
で移動させる。AAM 及び AGM の飛
行は、敵航空ユニットの存在するヘク
スを通過する事ができる点を除いて通
常の飛行と同じ手順を使用する。これ
19.0 核爆発
19.1 原子爆弾,水素爆弾,AGM
核爆弾として使用する事のできる兵
器システムは、地上目標に対する核攻
撃の実行に使用する事ができる。これ
には原子爆弾、水素爆弾、及び原子力
シンボルを持つ AMG が含まれる。
AAM を爆撃に使用する事はできない
(AAM は空対空戦闘でのみ使用する事
ができる)。
19.2 爆撃飛行(Bomb Run)
或るヘクスに対して核爆弾能力を持
つ兵器システムが発射されている場合、
そのプレイヤーの爆撃飛行フェイズに
爆撃が発生する。
19.3 攻撃側/擁護側
レイヤーが 防御側 と見なされる。
19.4 爆撃飛行手順
爆撃を受けるヘクスを明示する。そ
のヘクスの地上に存在する目標を、全
て暴露する。そのヘクスに対して発射
された、核爆弾能力を持つ兵器システ
ム毎に以下を行う:
1) 爆撃飛行(Bomb Run)CRT を参照
する。
2) 使用する兵器の種類(AGM/原子爆
弾/水素爆弾)に該当する列に対し
て、1つのダイスでダイスロール
を行う。
3) 該当する列上で、ダイスロール結
果に該当する箇所を参照する。
4) 得られた結果は即座に適用する事。
18.5 Making the Rubble
Bounce(チャーチル)
プレイヤーは、1つの目標ヘクスに
対して複数の兵器システムを関与させ
る事ができる;この場合、全ての目標
が破壊された時点で未だ戦闘解決を行
っていない兵器システムが残っている
場合が想定されるが、この場合でも逆
噴射(Backblasts)となる可能性がある
為、全ての兵器システムの戦闘解決を
行わなくてはならない。
18.6 戦闘結果の解説
結果に関しては、下記 22.0 の戦闘結
果の解説を参照する事。通常、マップ
上に印刷された目標物と地上ユニット
の全てが戦闘結果の影響を受ける事に
注意。
18.7 キノコ雲
戦闘結果によってキノコ雲が発生す
る場合、兵器システムユニットを裏返
してキノコ雲面を上に向ける事(下記
参照)。
18.8 MIRV(多弾頭個別誘導再
突入ミサイル)は存在しない
各々の核兵器システムを爆撃飛行攻
撃に使用する事ができるのは、ゲーム
中に1度だけである。攻撃が完了した
際、印刷された目標に対する攻撃が成
功した場合にはカウンターを裏返して
キノコ雲面を上に向け、それ以外の場
合はマップ上から取り除いて脇に置い
ておく事。
使用されている核兵器システムを所
有するプレイヤーが 攻撃側 、他のプ
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
9
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
20.0 空対地ミサイル
(AGM)
20.1 AGM の発射
兵器システム発射フェイズに於いて、
プレイヤーは地上目標の何れかに対し
て発射する事ができる。兵器システム
ユニットを、そのユニットの速度の範
囲内に存在する目標ヘクスの何れかに
移動させる。
20.2 AGM の抗堪性
航空ユニットと異なり、AGM は敵航
空/地上ユニットをすり抜ける事がで
きる。
20.3 AGM の戦闘手順
1) AGM が目標ヘクスに到達した際、
そのヘクスに存在する全ての敵地
上ユニットを暴露する。
2) 上記 19.0 核爆発の爆撃飛行と同じ
手順を使用して、AGM の爆撃飛行
を実行する。
3) 結果の如何に関わらず、その AGM
をマップから取り除く事。
(訳者注:破壊の戦闘結果の解説に
は その兵器システムをキノコ
雲面(裏面)に裏返す という記
述が存在します)
21.0 空対空ミサイル(AAM)
AAM ユニットは、米空軍
の AIR-2 Genie の様な核
弾頭を搭載した空中発射ロ
ケット弾を表している。
21.1 AAM の発射
兵器システム発射フェイズに於いて、
プレイヤーは飛行中の敵ユニットに対
して AAM を発射する。その AAM を、
速度値の範囲内に存在する何れかの目
標ヘクスに移動させる。
21.2 AAM の抗堪性
航空ユニットと異なり、AAM は敵航
空/地上ユニットをすり抜ける事がで
きる。
21.3 AAM の戦闘手順
1) AAM が目標ヘクスに到達したなら、
そのヘクスに存在する全ての航空
ユニットを暴露する。
2) AAM は空中で爆発し、自軍及び敵
10
軍の各々の航空ユニットに対して
攻撃を行う。
3) 各々の航空ユニット毎に、CRT の
AAM 列に対するダイスロールを
行う。各々の戦闘を個別に解決し、
損失の判定を行う。複数の AAM が
攻撃を行っている場合、その各々
に対して個別にダイスロールを行
う。
4) 結 果 の 如 何 に 関 わ ら ず 、 全 て の
AAM をマップから取り除く事。
(訳者注:破壊の戦闘結果の解説に
は その兵器システムをキノコ
雲面(裏面)に裏返す という記
述が存在します)
21.4 AAM の爆発
AAM は、そのヘクスに存在する全て
の航空ユニットを目標にする:この場
合迎撃値は無視される。そのヘクスに
存在する全ての自軍ユニットも、目標
とされる。
22.0 戦闘結果の解説
22.1 中断(Abort)
中断の結果を受けた航空ユニットと、
最も近くに存在する機能状態の自軍空
軍基地までの距離が、そのユニットの
速度値の2倍以下であった場合、その
航空ユニットは修復ボックスに配置さ
れる。それ以外の場合、その航空ユニ
ットは破壊される。中断となったユニ
ットは、修復されるまでプレイから除
外される。
22.2 逆噴射(Backblast)
目標ヘクスで飛行しているすべての
航空ユニットは、散開する。各々のプ
レイヤーは、そのヘクスで飛行してい
る自軍航空ユニット毎に以下を行う:
1) 1つのダイスでダイスロールを行
い、散開する方向を決定する。散
開図(Scatter diagram)を参照する
事。散開図で指定された方向に、
そのユニット1ヘクス移動させる。
2) この移動によってユニットがマッ
プ外に出てしまう場合、そのユニ
ットは除去される。敵ユニットの
存在するヘクスで移動を終えた場
合、そのユニットはあらゆる戦闘
に関与する事ができない。散開し
たユニットは、そのプレイヤータ
ーンが終了するまでは攻撃を行う
事ができず、兵器システムを発射
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
する事ができず、爆撃を行う事も
できない。
22.3 破壊(Destroy)
以下の全てが発生する:
1) その兵器システムをキノコ雲面(裏
面)に裏返す。
2) 全ての都市及び空軍基地は、永久
に破壊される。
3) 全ての駐機状態の航空ユニットは
除去される。除去された航空ユニ
ットをデッドパイル(Deadpile)に
配置する事。
4) 全 て の 地 上 ユ ニ ッ ト は 除 去 さ れ
る:デッドパイルに配置する事。
22.4 EMP
その兵器システムを裏返して EMP
面を表に向ける事。(下記を参照)。
22.5 一掃(Flatten)
地上ユニットが除去されない事を除
いて、 破壊 の結果と同じ。
22.6 撃墜(Kill)
目標とされた敵航空ユニットは破壊
される。そのユニットをデッドパイル
に配置する。このユニットがプレイに
戻る事は無い。
22.7 効果無し
何も起こらない。兵器システムは、
プレイから取り除かれる。キノコ雲
/EMP マーカーをマップに配置しない
事。
23.0 キノコ雲/
EMP マーカー
23.1 電磁パルス(EMP)
AAM 兵器を使用した対
空戦闘の結果には、 EMP
の場合がある。EMP の結
果を受けた場合、その
AAM ユニットを EMP 面が上を向くよ
うに裏返してそのヘクスに配置する。
23.2 キノコ雲
上記の様に、核兵器の
使用に成功した場合その
ヘクスにキノコ雲マーカ
ー(核兵器ユニットの裏面)が配置され
る。
23.3 期間
一旦配置された EMP 及びキノコ雲
マーカーは、ゲーム終了までそのヘク
スに配置される(例外:下記参照)。
23.4 余分なチット
1つのヘクスに配置する事ができる
のは、キノコ雲か EMP マーカーのど
ちらか1つだけである。それ以上のマ
ーカーを配置する事はできない:キノ
コ雲を配置する場合、そのヘクスの
EMP を除去する。キノコ雲の効果は、
EMP の効果に優先する。
23.5 EMP の効果
EMP の結果を生じさせた兵器システ
ムを裏返して、EMP 面を上に向ける。
1) そのヘクスに存在する全ての地上
ユニットは、ゲーム終了まで印刷
されたレンジ値がゼロに低下する。
2) そのヘクスの航空ユニットの迎撃
値が1減少する(この場合の最低値
は0である)。迎撃値が低下するの
は該当ヘクスに存在している間だ
けであり、別のヘクスに移動した
時点で通常の値に戻る。
3) このヘクスを目標として、AGM と
AAM を発射する事はできない(現
時点でこのヘクスに存在する
AGM と AAM ユニットは、爆発す
る事無く除去される)。爆弾は通常
通り投下する事ができる。
23.6 キノコ雲の効果
1) そのヘクスに印刷された全ての目
標は破壊される。
2) そのヘクスに印刷された全ての目
標は破壊される(上記の繰り返し)。
3) このヘクスに対して、全ての EMP
効果(上記参照)が適用される。
23.7 一般的効果
キノコ雲と EMP は、両陣営のユニッ
トに影響を及ぼす。
23.8 キノコ雲/EMP マーカー
キノコ雲及び EMP マーカーが配置
されるのは、特定の戦闘結果によって
指示された場合だけである。
24.0 戦場の霧と暴露
24.1 配置
プレイヤーは、常に自身のユニット
を調べる事ができる。
24.2 敵ユニットの調査
ルールに明記されている場合を除い
て、プレイヤーは敵ユニット/スタック
を調べる事はできない。もちろん、敵
スタック最上部のユニットは常に見る
事ができる(見えている)。
24.3 ユニットの暴露
以下のヘクスに於いて、プレイヤー
は敵ユニットを調べる(暴露する)事が
できる:
a) 各々のフェイズの開始時に、同一
ヘクスに両プレイヤーのユニット
が存在している場合、そのヘクス
の全てのユニットが暴露される。
ム終了まで表面を上に向けた状態で配
置される。また、飛行中の敵航空ユニ
ットが存在しているヘクスであっても、
プレイヤーは既に暴露されている敵地
上ユニットを調べる事ができる。
24.5 航空偵察
自軍航空ユニットが敵航空/地上ユ
ニットの存在するヘクスに侵入した場
合、全ての敵ユニットは暴露され、同
様に自軍航空ユニットも暴露される。
25.0 レーダー
25.1 レーダーの到達範囲
レーダーの到達範囲は、マップ上の
レーダーラインによって示される。プ
レイヤーは、自軍地上ユニットのレン
ジ内に存在する、レーダーカバーライ
ン内の全ての敵スタックを調べる事が
できる。
b) 戦闘の間、その戦闘に関与する全
てのユニットは暴露される。
c) レーダー及び RC ルールによって
(各々のルールを参照する事)。
26.0 地上ユニット
d) どの時点でも、プレイヤーは自身
のユニットを暴露する事ができる。
26.1 地上ユニットとは
e) 兵器システムを使用する際、その
兵器システムを暴露しなくてはな
らない。
24.4 暴露の詳細
ユニットは、下記に記載された状況
によって暴露される:
地上ユニットとは、すべての地上/海
上ユニットを含んだ総称である。地上
ユニットは、このルールを通して記載
されている様に機能する。
26.2 定置
地上ユニットは、移動する事ができ
ない。
基地の航空ユニット:
これらのユニットは、裏面が上を向
く様に配置されている(駐機状態)。基
地の航空ユニットが暴露される場合、
敵軍プレイヤーはこれらのユニットを
調べる事ができるが、調べ終わった後
に再び裏面が上を向くように配置しな
くてはならない(駐機状態である事を
示す為)。
飛行状態の航空ユニット:
飛行状態の航空ユニットが暴露され
た場合、敵軍プレイヤーはそのスタッ
クの中のユニットを調べる事ができる。
地上ユニット:
地上ユニットが暴露された場合、そ
のユニットを表面が上を向く様に配置
する。一旦表面が上を向くように配置
されたなら、その地上ユニットはゲー
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
27.0 特殊なユニット
27.1 特殊な航空ユニット
以下の航空ユニットは、他のゲーム
ルールに優先する特別ルールを持って
いる。
27.2 EB B-60 デバステイター
これは XF-85(ゴブリン)
の様なパラサイト・ファ
イター(寄生戦闘機)を戦
闘空域まで輸送する目的
で開発された、B-36 の派生機種である。
このユニットは、以下を除いて爆撃機
として機能する:
11
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
1) 如何なる弾頭も輸送する事ができ
ない。
2) 攻撃を受けた場合、このユニット
を戦闘機と見なす事。しかし、自
ら戦闘を仕掛ける事はできない。
27.3 VB
これらのユニットは、
艦上爆撃機を表している。
このタイプのユニットだ
けが、空母を基地として使用する事が
できる。上記を除いて、これらのユニ
ットは爆撃機として扱われる。
27.4 RC
これらのユニットは、
初期の AWACS と EW 航
空機である。これらのユ
ニットは、以下の特殊能力を持つ:
1) RC ユニットを含んだ航空ユニット
のスタックが敵航空ユニットに対し
て攻撃/防御を行っている場合、その
スタックの全ての航空ユニット(RC
ユニットを除く)の迎撃値が 1 増
加する。上記スタックに複数の RC
ユニットが存在している場合でも迎
撃値の増加量は 1 であり、また RC
ユニットの迎撃値が増加する事は無
い。
2) RC ユニットは、防御を行った敵航
空ユニットの反撃射撃の目標となる
事は無い。攻撃を受けた RC ユニッ
トは、印刷された迎撃値を使用して
通常通りの防御を行う。
3) RC ユニットは、隣接ヘクスから航
空監視を実行する事ができる。RC
ユニットが敵ユニットに隣接するヘ
クスで自軍飛行フェイズを終えた場
合、プレイヤーは常に以下を行う事
ができる:航空監視を宣言する。RC
を明示(暴露)する。次に、自身の存
在するヘクス及び隣接ヘクスに存在
する全ての敵ユニットを暴露する。
27.5 NB
これらのユニットは、原
子炉を動力源とする戦略
爆撃機である。フェイルセ
ーフ移動に関して、プレイヤーは移動
可能なユニット数の他に、全ての NB
ユニットを移動させる事ができる。
27.6 デコイ(囮)
デコイユニットは、自軍
フォーメーションの戦力
に関して敵を欺く。彼らは、
すべての趣旨に於いて航空ユニットで
あると見なされる。デコイユニットが
12
戦闘で防御を行う場合、他のユニット
が攻撃を受ける前に攻撃を受けなくて
はならない。デコイユニットは戦闘力
を持たない。除去されたデコイユニッ
トは、VP としてカウントされる事は
無い。
27.7 超大型空母
VB ユニットの基地として機能する。
また、防空ユニットと同様の手順で防
空射撃を行う事ができる。
28.0 選択ルール
28.1 プレイヤーの合意
選択ルール 29.0 と 30.0 が適用され
るのは、双方のプレイヤーがその使用
に同意した場合だけである。プレイヤ
ーが望むなら、選択ルールの一部だけ
を適用しても良い。
29.0 指揮統制
29.1 緊急発進(スクランブル)
自軍の C2 ユニットの範
囲(レンジ)外に存在して
いる駐機状態の長航続距
離航空ユニットは、離陸
したターンにその基地ヘクスから移動
する事ができない。この様なユニット
は、離陸した事を示すために飛行状態
面(表面)に返される(繰り返すが、その
空軍基地ヘクスから移動する事はでき
ない):そして、次のターンには通常通
り移動を行う事ができる。短航続距離
ユニットは、通常通りの移動を行う。
29.2 迎撃
自軍 C2 ユニットの(印刷された)レン
ジ内に存在している、全ての自軍航空
ユニットの迎撃値は 1 増加する。複
数の自軍 C2 ユニットのレンジ内に存
在している場合でも、増加するのは 1
だけである。
29.3 迎撃ボーナス
個々の戦闘に適用する事のできる迎
撃ボーナスの最大値は 1 である。C2
ユニットと RC ユニットの両方から迎
撃ボーナスを受ける事ができる場合で
も、受け取る事のできる迎撃ボーナス
は 1 である。
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
30.0 戦略の戦闘効果
30.1 戦略タイプ
初期セットアップ時にプレイヤーが
選択した戦略のタイプは、ゲームを通
じて幾つかの戦闘ボーナスを提供する。
この戦闘ボーナスは以下の通り:
1) プ レ イ ヤ ー が 対 兵 力 戦 略
(Counterforce) を選択した場合:
敵航空ユニットの対する攻撃を行
う際、攻撃を行う戦闘機ユニット、
防空ユニット、及び AAM 毎に、
1回の追加の戦闘解決ダイスロー
ルを行う事ができる。
2) プ レ イ ヤ ー が 対 価 値 戦 略
(Countervalue) を 選 択 し た 場
合:爆撃による攻撃を行う際、兵
器システム毎に1回の追加の戦闘
解決ダイスロールを行う事ができ
る。
3) プレイヤーが 民間防衛戦略(Civil
Defense) を選択した場合、敵爆撃
機に対して攻撃を行う際、迎撃を
行う戦闘機、及び防空ユニット毎
に1回の追加の戦闘解決ダイスロ
ールを行う事ができる。
Q&A
(consimworld フォーラムより)
#79 Fail Safe エラッタ:ジョセフ・
ミランダ
カウンターシート:自由世界連合軍の
防空ユニット AD-7, AD-8, 及び AD-9
のレンジは、 3 でなくてはならない。
F-104)を、2ターン後(2時間後)には
パリに配置する事が可能になってしま
います。
ルールに関しても空軍基地単位で修復
を管理しようとした形跡がある様に感
じられますので、 修復マーカー の様
なモノを作成して、マップの空軍基地
上で修復の管理を行った方が良いので
は無いか?と思われます。
マップ:重要目標(Critical targets)とは、
円で囲まれた星印(☆)である。
(明確化):ハバナは青い都市か赤い都
市のいづれかで在り、これはクライシ
ス・テーブルによって決められる(TEC
を参照)。
#81(ジョセフ・ミランダ)
17.2(変更):レンジ
防空ユニットのレンジは、黒いボック
スの中の数字である。
この値がゼロであった場合、そのユニ
ットが射撃を行う事ができるのは自身
の存在するヘクスで飛行している敵航
空機だけである(EMP 23.5(1)を参照)。
(質問)#97:冷戦危機イベントテーブ
ルの結果として東側陣営がハバナを支
配している場合、東側陣営はハバナに
配置したユニットにフェイルセーフ移
動(ルール 5.7)を行わせる事ができる
のか?
(回答):できない。特殊な事例ではあ
るが、これは西側のレーダーラインを
横切る事になる。
訳者注:
防空ユニットの レンジ に関して
17.1 防空射撃の原文は Air Defense
units can fire up to the limit of their
range.です。17.2 の記述と合わせ、レ
ンジがミサイルの射程を表していると
理解できる記述になっていますが、防
空 CRT 上ではレンジが航空ユニット
の迎撃値との比較に使用されています。
レンジがミサイルの射程を表している
場合、レンジが 3 の防空ユニットは
東京から北海道ヘクスを飛行中の敵ユ
ニットを撃墜する事が可能になってし
まう事でもあり、レンジとは射程の様
な概念では無く、航空ユニットの迎撃
値にあたる電子線能力を表しているの
ではないか?と思われるのですが・・・
修復ボックスに関して
修復ボックスを使用した場合、東京の
空軍基地から迎撃のために出撃した短
航続距離の米軍航空ユニット(例えば
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
13
FAIL SAFE: strategic Nuclear Warfare in the Cold War
航空戦闘解決表
ダイス
ロール
1
2
3
4
5
6
爆撃飛行戦闘解決表
戦闘機の
射撃
中断
撃墜
爆撃機の
防御射撃
中断
中断
AAM
兵器システム
EMP
中断
撃墜
撃墜+EMP
ダイス
ロール
1
2
3
4
5
6
A-Bomb
原子爆弾
一掃
破壊
破壊
破壊
破壊+逆噴射
AGM
一掃
破壊
破壊
破壊+逆噴射
H-Bomb
水素爆弾
一掃
破壊
破壊
破壊
破壊+逆噴射
破壊+逆噴射
防空戦闘解決表
ダイス
ロール
1
2
3
4
5
6
防空ユニットのレンジ
>
航空ユニットの迎撃値
逆噴射
撃墜
撃墜
防空ユニットのレンジ
=
航空ユニットの迎撃値
逆噴射
撃墜
地形効果表
防空ユニットのレンジ
<
航空ユニットの迎撃値
逆噴射
-
勝利ポイントテーブル
地形タイプ
効果
撃墜
East Bloc Airbase
東側陣営空軍基地
東側陣営は
航空ユニットを駐機させる事ができる
敵戦闘機(タイプ不問)
Free World Airbase
西側陣営空軍基地
Free World Critical City
西側陣営主要都市
西側陣営は
航空ユニットを駐機させる事ができる
Land(陸上)
地上ユニットを配置する事ができる
Coast(沿岸)
地上/海上ユニットを配置する事ができる
Icepack(氷積)
地上/海上ユニットを配置する事ができない
海上ユニットを配置する事ができる
Radar Line レーダーライン レーダーラインルールを参照
Union of Soviet
Sociatist Republics
Eastern Europe
東ヨーロッパ
USA
米国
Canada
カナダ
NATO countries
NATO 諸国
Cuba
キューバ
東側陣営のユニットだけを
配置する事ができる
東側陣営のユニットだけを
配置する事ができる
→東側陣営冷戦危機テーブルを参照
米軍ユニットだけを
配置する事ができる
米軍と RCAF ユニットだけを
配置する事ができる
NATO、米軍、RCAF ユニットだけを
配置する事ができる
米軍/RCAF ユニットを配置する場合には
追加の 1RP を消費しなくては成らない
VP
2
1
4
1
敵巨大空母
5
中断させた敵ユニット
0
上記以外の敵ユニット
East Bloc Critical City
東側陣営主要都市
Ocean(海上)
敵 C2 地上ユニット
敵防空ユニット
Free World City
西側陣営都市
East Bloc City
東側陣営都市
敵爆撃機(タイプ不問)
または RC
0
西側陣営の爆撃
VP
東側の都市
5
東側の主要都市
東側の空軍基地
10
1(都市ヘクスに存在している場合、
両方の VP を獲得する)
東側陣営の爆撃
VP
西側の都市
10
西側の主要都市
西側の空軍基地
戦略の効果
15
1(都市ヘクスに存在している場合、
両方の VP を獲得する)
対兵力戦略
ユニットの破壊による VP が2倍
民間防衛戦略
自軍都市/空軍基地の破壊によって
獲得する敵 VP が 1/2(半減)
対価値戦略
破壊した敵都市の VP に+5
破壊した敵空軍基地に+1
通常は西側陣営に属しているが、
冷戦危機テーブルの結果によっては
東側陣営に所属する
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
14
西側陣営冷戦危機イベントテーブル
ダイス
ロール
1
2
3
4
5
6
イベント
ニュールック戦略:西側陣営は追加の 10RP を受け取る。
防衛白書:各々の NATO/RCAF ユニットの配備コストが 1RP 減少する(最低値は 1RP)。
電波統制:各々の米軍防空ユニットの配備コストが 1RP 減少する。
提督の反乱(1940s ):西側陣営は追加の 15RP を受取るが、少なくとも1つの巨大空母を配備しなくてはならない。
ワルシャワ条約機構の反乱:東側陣営は、東ヨーロッパにユニットを配置する事ができず、そこで修理する事もできない。
宇宙開発競争:西側陣営は、デフコン・レベルの変更に以下の RP を消費する。
デフコンレベル1= 4, レベル2= 3, レベル3= 2, レベル4= 1, レベル5= 0
東側陣営冷戦危機イベントテーブル
ダイス
ロール
1
2
3
4
5
6
イベント
お前らを土の埋めてやる!(フルシチョフ演説の誤訳):東側陣営は追加の 10RP を受け取る。
スパイ活動:東側 AAM の配備コストが 1RP に、AGM の配備コストが 2RP に、Tu-119 の配備コストが 6RP になる。
中ソ関係の改善:A-Bomb 3と H-Bomb 2を受け取る(RP を消費する必要は無い)。
第三世界の沸騰:西側陣営は Morocco に配置する事ができない。キューバの空軍基地は、東側陣営に所属する。
核兵器廃絶運動:NATO の航空機は、兵器システムを搭載する事ができない。
宇宙開発競争:東側陣営は、デフコン・レベルの変更に以下の RP を消費する。
デフコンレベル1= 4, レベル2= 3, レベル3= 2, レベル4= 1, レベル5= 0
西側陣営リソースポイント消費表
デフコンレベル
消費 RP
2
9
4
1
1
3
5
16
4
0
航空ユニット
消費 RP
B-47
2
B-58
5
B-36
B-52
B-60
X-6
VB(艦載機)
1
東側陣営リソースポイント消費表
兵器システム
消費 RP
デフコンレベル
消費 RP
H-BOMB
1/2
2
9
AGM
2
4
1
A-BOMB
AAM
ユニットの修理
1/3
1
1
1
3
5
4
0
航空ユニット
消費 RP
Tu-4
1
Tu-95
4
M-4
3
Tu-16
4
Tu-119
2
MIG-17
6
16
2
2
8
MIG-15
1/2
1/2
RC-121
3
MIG-19
1
F-102
1
SU-X
5
F-101
F-104
F-106
CF-105(RCAF)
4
2
HUNTER(NATO)
1
MIRAGE(NATO)
DECOY(囮)
地上ユニット
C2(レンジ=6)
防空(レンジ=2)
防空(レンジ=3)
巨大空母
DECOY(囮)
3
2
LIGHTNING(NATO)
TU-28
2
V 爆撃機(NATO)
F-104(NATO)
MIG-21
地上ユニット
2
4
防空(レンジ=2)
2
防空(レンジ=3)
3
兵器システム
1/3
4
4
S&T 283 ¦ NOV-DEC 2013
4
A-BOMB
1/3
1/2
AGM
2
ユニットの修理
8
1
H-BOMB
AAM
2
3
1/3
C2(レンジ=4)
防空(レンジ=1)
2
2
1
1
15
Fly UP