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第5節 地震被害の想定

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第5節 地震被害の想定
総則
5節
第
第5節
地震被害の想定
地震被害の想定
「札幌市地域防災計画(地震災害対策編)
」に基づく地震防災対策の前提となる地震被害想
定としては、これまで、地震対策基礎調査を踏まえた「第1次地震被害想定」(昭和 55 年)
、
阪神・淡路大震災を契機に行った想定地震被害評価調査を踏まえた
「第2次地震被害想定」
(平
成9年)を取りまとめてきた。
第2次地震被害想定を策定した後、地震に関する調査研究の進展や、
「石狩平野北部地下構
造調査」(平成 13~16 年度実施)の結果など、新たな知見が得られたことや、
「地震防災対策
に関する提言」(平成 17 年 11 月、札幌市地震防災検討委員会)など、地震防災に対する社会
情勢の変化を踏まえ、
平成 18~20 年度にかけて、
札幌市地震被害想定委員会の助言を受けて、
「第3次地震被害想定」をとりまとめた。本節では、この概要をまとめる。
第 1 地震被害想定の位置付け
地震被害想定は、現時点における調査・観測結果から判断して、将来、札幌で発生する可
能性があり最大級の被害をもたらす地震を設定して、その地震から想定される被害の全体像
を示すものである。
そのため、地震被害想定は、地震防災対策を推進する前提として、防災対策に携わる札幌
市・防災関係機関はもとより、市民一人ひとりや企業、自主防災組織、ボランティア団体な
ど、
地域コミュニティを構成する全ての主体が共通認識として理解すべきものである。
また、
その地震被害想定の結果は、次の事柄を十分理解したうえで活用する必要がある。
【地震被害想定を活用する際の留意点】
●被害想定の対象として設定した地震は、近い将来、最初に札幌に被害をもたらす地
震を予知したものではない。そのため、想定した震源以外の地震が発生し、札幌に
被害をもたらすこともあり得る。
●被害想定の対象として設定した地震によりもたらされる市域全体の被害の規模は、
起こりうる最大級の被害を想定しているが、実際の地震により被害が集中する地域
は、震源の位置や方向によって大きく変わる。そのため、実際の被害が、想定され
る被害の様相と異なる可能性に十分配慮する。
【地震被害評価と防災対策】
主体
札幌市防災会議
札幌市・防災関係機関
市民・企業・自主防災組織等
被害
想定
・防災対策の前提となる概括
的な被害の全体像の把握を
目的とした、第3次地震被
害想定の実施
・第3次地震被害想定を活用
・部門別対策の実施を目的と
した、独自の地震被害想定
の実施
・
「地震防災マップ」に示す、
揺れや災害シナリオ等を活
用し、自宅、会社、地域等
における被害や影響を想定
地域を構成するそれぞれの主体が、個々の自覚に根ざした地震防災対策の推進
目的
地域を構成する主体の連携・協力による地震防災対策の推進
札幌市全体の地域防災力の向上 ・ 「防災協働社会」の構築
- 21 -
総則
第5節 地震被害の想定
第2 被害想定の流れ
地震被害想定は、次の流れにより実施した。
【地震被害想定の流れ】
想定地震の設定
札幌市に影響を与える可能性がある地震について、
その種類や規模等を検討し、想定地震を設定する。
地震動予測
地盤構造モデル
ボーリングデータ等により、地盤をモデル化する。
地震動予測
想定地震により、発生する地震動を予測する。
地震被害想定
過去の地震災害事例に基づき地震被害を想定する。
第3 想定地震の設定
被害想定の対象とした地震は、各種調査や観測結果などと札幌市の地震発生環境を考慮し
たうえで下記3種類とし、それぞれについて札幌市に影響を与える可能性のある地震を設定
した。
【被害想定の対象とした3種類の地震】
地震のタイプ
内容
海溝(プレート)型
・海溝等のプレート境界やその近くで発生する地震で、震源の深さ
は 100km を超えるものもある。
内陸型(内陸直下型) ・陸地や沿岸域で発生す 活断層 ・札幌市周辺の活断層に発生
る地震で、震源の深さ
する地震
は、数 km~数十 km と 伏在活 ・札幌市直下を震源とする地
比較的浅い。
断層
震。独自に震源を設定した。
1 海溝(プレート)型
海溝(プレート)型の地震は、過去に発生し札幌市に影響を与えた地震や、国が一定期間内
における地震の発生可能性を予測した「長期評価」に基づく想定地震の位置や規模(マグニチ
ュード)などを踏まえ、9つの海溝型の地震について検討を行った。
その結果、札幌市に最も大きな影響を与える可能性のある地震として「1974 年苫小牧沖地
震の位置に、沈み込んだプレート内のやや深い地震である 1993 年釧路沖タイプの地震」を抽
出した。
- 22 -
総則
第5節
地震被害の想定
2 内陸型(活断層)
内陸型(活断層)の地震は、国の長期評価による想定地震の位置や規模などを踏まえ、札幌
に影響を与えると考えられる4つの活断層による地震を簡便法により検討を行った。
その結果、
札幌市に最も大きな影響を与える可能性のある地震として「石狩低地東縁断層帯
(主部)に発生する地震」を抽出した。
【海溝(プレート)型として想定した地震】 【内陸型(活断層)として想定した地震】
積丹沖
沈みこんだプレート内の
やや深い地震(苫小牧沖)
石狩低地東縁
断層帯(主部)
根室沖
北海道南西沖
十勝沖
三陸沖北部
3 内陸型(伏在活断層)
内陸型(伏在活断層)の地震は、市域の遺跡発掘現場から多数発見されている液状化跡の年
代と、既知の活断層による地震が札幌市域に与える影響を検討した結果、その存在が示唆さ
れた。
ふくざいしゅうきょくこうぞう
その位置等は、
「地下構造調査」で存在が確認された伏在褶曲構造を手がかりとして、最近
の観測結果や既存資料から地震発生層を推定し、独自に想定し、地下構造の背斜に基づき、
「野幌背斜」
、
「月寒背斜」及び「西札幌背斜」にそれぞれ関連する断層として設定した。
【伏在活断層の設定根拠】
区分
東
西
方
位 向
置
・
長
さ
南
北
方
向
深
さ
設定の根拠
内容
地下の褶曲構 ・北米プレートとユーラシアプレートの境界にあたる北海道西
造
部には、プレート運動により、東西方向に圧縮する力が加わ
っている。その結果、札幌市域の直下の地盤にしわ(褶曲)が
発生している。
・褶曲の地表面に近い側を「背斜」とよび、確認されている背
斜から「西札幌背斜」
、
「月寒背斜」
、
「野幌背斜」それぞれに
よって囲まれる範囲に基づき、伏在活断層の東西方向の長さ
を設定した。
石狩平野の地 ・伏在活断層の南北方向の長さは、石狩平野の地形、地質、背
形、地質、背斜
斜形状の違いから北端及び南端を設定した。
形状の違い
・石狩平野の北部低地の背斜形状が西急東緩であるのに対し
て、以北の石狩丘陵が東急西緩に変わるため、この境界を北
端とした。
・南端は、石狩平野において、地形が扇状地・丘陵地から山地
に変わり、地質が火山岩から堆積岩に変わる境界とした。
市周辺におけ ・市内3箇所の 500m 深地震観測井の観測結果から、札幌の直
る微小地震活
下を震源とする身体に感じない微小地震が観測されている。
動の発生地域 ・観測された微小地震の深さから、地震発生層(深さ)を設定し
や深さ
た。
- 23 -
総則
第5節 地震被害の想定
【地下の褶曲構造の位置・長さ】
【微小地震活動の発生地域と深さ】
深さ(m)
● 20,000m~
● ~20,000 m
● ~15,000 m
● ~10,000 m
● 0~5,000 m
褶曲構造
向斜
背斜
南端・北端
【褶曲構造と3つの内陸型(伏在活断層)の位置】
以下では、野幌背斜に関連す
る断層を、「野幌丘陵断層
帯」
、月寒背斜に関連する断
層を「月寒断層」
、西札幌背
斜に関連する断層を「西札幌
断層」と呼ぶ。
4 想定地震の設定
以上から、札幌市に影響を与える可能性のある3種類5つの地震を抽出・設定し、想定地
震を設定した。
【5つの想定地震】
地震の種類
海溝型
(プレート)
内陸型
伏在活断層
野幌丘陵
月寒断層
断層帯
32 km
28 km
長さ
42 km
活断層
石狩低地東縁
断層帯(主部)
42+26 km
幅
22 km
24 km
22 km
20 km
16 km
上端深さ
130 km
7.0 km
6.0 km
6.0 km
5.0 km
マグニチュード
7.5
8.0
7.5
7.3
6.7
名称
苫小牧沖
- 24 -
西札幌断層
16 km
総則
第5節
地震被害の想定
第4 地震動予測
1 地盤構造モデル及び地震動予測手法
地震動予測にあたり、まず札幌の地下の地盤構造モデルを作成した。地盤構造モデルは、
地殻構造(震源断層を含む地殻~地震基盤面)、深部地盤(地震基盤面~工学的基盤面)、及び
浅部地盤(工学的基盤面~地表)に分けて作成した。地殻構造モデル・深部地盤モデルは、石
狩平野北部地下構造調査の成果を反映した、(独)産業技術総合研究所による地盤構造モデル
を用いた。浅部地盤モデルは収集したボーリングデータ(約 12,000 本)をもとに、市街地・平
地部を 100m 区画(山地 250m 区画)ごとに地質データを作成した。
地震動予測は、地殻構造及び深部地盤は地震動を詳細に予測するハイブリッド合成法によ
り計算を行い、浅部地盤の増幅は等価線形解析法により計算した。
なお、地盤構造モデル及び地震動予測手法は、
「2003 年十勝沖地震」の観測結果を用いて、
その妥当性を確認している。
2 地震動予測結果
設定した5つの想定地震について、上記地盤構造モデルと地震被害予測手法を用いて、地
震動(震度や液状化の危険度)の予測を行った。
その結果としては、海溝(プレート)型及び内陸型(活断層)の場合、最大震度は6弱が予側
され、市域の大半の地域が震度5強となった。内陸型(伏在活断層)の結果は、いずれも最大
震度7が予測され、震度6強以上の地域が大半となる。
市全域における揺れが最も大きいのは、月寒断層となる。また、液状化発生の可能性が高
い地域は、震度6強以上の発生面積に類似し、内陸型(伏在活断層)に大きな被害が予測され
た。
【想定地震別の地震動予測結果】
地震の種類
名称
最大震度
震度6強以上
の発生面積
液状化発生の可
能性が高い地域
海溝型
(プレート)
6弱
活断層
石狩低地東縁
断層帯(主部)
6弱
0 km2
5 km2
苫小牧沖
内陸型
伏在活断層
野幌丘陵
断層帯
月寒断層
西札幌断層
7
7
7
0 km2
44 km2
169 km2
122 km2
20 km2
67 km2
93 km2
97 km2
- 25 -
総則
第5節 地震被害の想定
第5 地震被害想定
1 被害想定の前提条件
札幌市では、昼間・夜間人口の地域的な分布が大きく異なるため、同じ地震が発生した場
合であっても、発生する時間帯により、被害の様相が異なることが考えられる。
また、冬季に災害が発生した場合では、積雪・寒冷により被害の拡大や対策の遅延等の影
響が生じ、夏季とは異なる被害の様相が考えられる。このため、被害の様相に特徴があり、
必要な対策も変わる季節と時間を設定し、地震被害の想定を行った。
【地震発生の季節・時間の考慮】
冬 5時(阪神・淡路大震災と同じ時間帯であり、多くの人が自宅で就寝している)
夏 12 時(関東大震災と同じ時間帯であり、オフィス街等に滞留者が集中する)
冬 18 時(火気器具の使用が最も多い時間帯)
※すべて平日の設定
【冬季における被害拡大の考慮】
●積雪の影響の考慮
・北海道の建物の耐震性能が本州に比べて積雪荷重を考慮している点を踏まえ、建物
被害の算定において中央防災会議で採用されている方法で被害率を減じた。
・積雪による避難行動や応急・復旧対策の作業効率の低下(夏季の7割)を考慮した。
●寒冷の影響の考慮
・死者数の想定にあたり、倒壊家屋等に閉じ込められた人の凍死を考慮した。
・暖房など火器の使用機会が増大することによる出火件数の拡大を考慮した。
・避難場所における風邪やインフルエンザの発生、り病・病状の悪化などを考慮した。
2 被害想定方法
地震被害の全体像を把握する地震被害想定においては、災害による被害を定量的に評価す
る地震被害想定とともに、地震発生直後から時々刻々と変化する被害の様相や被災者のニー
ズなど、被害の定量化は困難であっても過去の震災の教訓などから、防災対策として考慮す
べき被害等を、
「災害シナリオ」として取りまとめた。
定量的な地震被害想定は、阪神・淡路大震災を中心とした過去の地震災害事例に基づく経
験的手法により、地震動予測結果をもとに土砂災害・建物倒壊・火災の発生・交通施設・上
水道などライフライン被害など「物的被害」を求め、物的被害の結果生じる、死傷者・帰宅困
難者などの「人的被害」や、
物的被害が市民生活に与える影響(機能支障)をそれぞれ評価した。
また、災害による経済的な被害の規模(経済被害)も評価した。
- 26 -
総則
第5節
地震被害の想定
【主な被害想定項目の評価の考え方】
被害想定項目
被害評価の考え方(概要)
土砂災害によ ・斜面属性と地震動の関係から斜面崩壊危険度を想定した。雪崩も考慮し
る被害
た。
建物被害
・木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造について、
応答計算等により地震動・液状化被害を算出した [1978 年宮城県沖地
震]
。
・調査研究の進んだ阪神・淡路大震災の被害の分析結果に加え、積雪寒冷
地における建物の耐震性能の違いを考慮し、建物の構造や建築年代別に
被害を評価した。
出火・延焼
・建物の全壊率と出火率の関係から出火を想定した [阪神・淡路大震災]
。
ライフライン ・電気、上下水道、ガスなどの各ライフライン施設の物的被害とともに、
被害
停電・断水等による市民生活に与える影響(機能支障)や復旧見通し等に
ついて想定した [阪神・淡路大震災]
。
・冬季は、積雪による復旧作業効率の低下を考慮した。
交通被害( 道 ・震度、液状化、土砂災害により、道路及び鉄道の通行への影響を評価し
路・橋梁施設)
た。
・橋梁の被害は、地震動(加速度・速度)により評価した [2003 年十勝沖
地震]
。
人的被害
・建物倒壊、火災など要因別に死傷者を想定した [阪神・淡路大震災等]
。
・死傷者のほか、建物倒壊による生き埋め者も想定した。冬季に一定時間
以内に救出できない場合、生き埋め者は凍死するものと仮定し、死者を
想定した。
帰宅困難者
・パーソントリップ調査等をもとに評価した [1978 年宮城県沖地震]
。
・冬季は、積雪等により、徒歩による帰宅可能な距離が短くなると仮定し
た。
住宅需要( 住 ・建物被害、ライフライン被害が市民生活に与える影響等をもとに、避難
機能支障)
場所生活者、応急仮設住宅の需要量等を評価した [阪神・淡路大震災]
。
水・食料等の ・避難場所生活者数等をもとに、食料・飲料水、生活必需品など、応急救
需要( 飲食機
援物資等の需要量を評価した [阪神・淡路大震災]
。
能支障)
環境に対する ・がれきやごみの発生量を評価した [1978 年宮城県沖地震、阪神・淡路
影響
大震災]
。
経済被害
・上記の被害想定結果をもとに、社会資本の被害を金額換算した直接被害
額や社会資本を失うことによる生産性の低下など、直接被害が波及して
生じる間接被害額、基幹産業への影響、北海道経済全体への影響につい
て評価した。
※被害評価のもとになった災害は、表中 [ ]内に記載している。
第6 地震被害想定結果
1 概要
5つの想定地震ごとの被害想定結果について、市全域における被害の総量を比較すると、
月寒断層による被害が最大となる。ただし、地域によっては、西札幌断層による被害の方が
月寒断層を上回る結果も得られている。
- 27 -
総則
2
第5節
地震被害の想定
地震被害想定(苫小牧沖)
市域の大部分は震度5弱であるが、東区、厚別区、清田区など市域の北東部や南区の東側などで震度が大
きくなる。
震度予測地図
液状化危険度
揺
れ
等
に
よ
る
ラ
イ
フ
ラ
イ
ン
被
害
がけ崩れ
急傾斜地 地すべり
地すべり 雪崩 雪崩
急傾斜地
崩壊危険度
崩壊危険度 危険度
危険度 危険度
危険度
危険度
危険度
危険性が高い
危険性が高い
危険性がある
危険性がある
危険性がほとんどない
危険性がほとんどない
50 箇所
交通障害による帰宅困難者の発生
【夏】可能性低い 【冬】可能性低い
死傷者(5時発災)
0
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
2
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
建物倒壊による死者
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
死
2
24時間後に救助されると期待される生き埋め者6人
2
4
※冬1:冬季において、生き埋め者が 24 時間後に凍死すると仮定した場合。
冬2:厳冬期において、生き埋め者が2時間後に凍死すると仮定した場合。
【夏】重症者 13 人 軽症者 105 人
【冬】重症者 14 人 軽症者 113 人
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
避
難
者
【夏】全壊 427 棟 半壊 1,176 棟
【冬】全壊 427 棟 半壊 1,210 棟
道路被害等による交通障害
冬2※
3箇所
0箇所
0箇所
6箇所
6箇所
50箇所
建物被害(建物全壊率)
道路の機能支障
者 冬1※
(人)
634 箇所
0箇所
0箇所
1箇所
1箇所
3箇所
揺れ・液状化・がけ崩れによる建物被害
揺れ・液状化・がけ崩れによる道路被害
夏
9箇所
9箇所
44箇所
44 箇所
634箇所
建物倒壊による火災の発生
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
死
傷
者
火災被害(18 時発災)
0
出火件数
火
災 延焼件数
被
害
焼失棟数
500
1,000
1,500
0
0
0
0
0
0
夏 冬
冬
夏
- 28 -
260
260
− 29 −
総則
第5節 地震被害の想定
災害シナリオ(苫小牧沖)
特徴
人
的
被
害
地震発生~
発災
時刻
5時
12 時
18 時
断水等に
断水等に 建物
被害
時刻
5時
12 時
18 時
被 より、
避難
より、避
災 者等が発
難者等が
者 生する。
生 発生する
活
夏
季
ラ ライフライン被
イ 害
フ
ラ
イ
ン
共
通
事
項
積雪等に
より、救
助活動が
遅延し、
る全壊約 3.1
凍死が発
万棟
生する。
時刻
5時
12 時
18 時
積雪等に
より建物
被害が増
大する。
が発生す
停電によ
る。
り避難者
ララ 等が発生
イイ する。
フン
建物
被害
時刻
5時
12 時
18 時
人
的
被
害
冬
季
被
災
者
生
活
低
地
(
宅
地
)
地
域
特
性
建物倒壊
により、
等により
死傷者等
が発生す
る。
る。
揺れ・液状化
が生じる。
1日後~
・余震は次第に収束し、建物被害や土砂災害が拡大する恐れは
・救助現場及び医療機関で負傷者のトリアージを行い、必要に
搬送する必要がある。
・医療機関における入院対応力には余裕がある。
・クラッシュシンドローム患者が発生する。
◆
◆
全壊
430 棟 避難者(建物被害に 避難場所
1,500 人 断水による枯渇 2,200 人
半壊
1,200 棟 よる避難者)
避難場所外
1,600 人 が原因の避難者 2,400 人
・市有建物では、特に 出火件数
・被災者が、避難場所 焼失棟数 ・避難場所避難者が増える
被害は発生しない。
ことで、食料需要も増加す
出火なし を中心に集まる。
―
23m3 ―
る。
出火なし ・給水需要
・食料需要 2,700 食
出火なし ・食料需要 1,800 食 ―
・停電(0.6%)
、都市ガス供給停止 ・電柱に被害があった地域のみ、 ◆
(0.1%)
、LP ガス安全点検需要
一時的に停電するが、速やかに復 ◆
(0.7%)
、断水(0.4%)が発生する。 旧する。
・都市ガス供給停止(0.1%)
・一般電話施設や携帯電話施設には ・一時的な停電により信号が停止 の被害は、ほぼ回復する。
不通や輻輳の被害は発生しない。 し、
一部混乱や交通渋滞が生じる。
・LPガスが復旧する。
・本庁舎等の施設被害やライフライ
ン被害が、発生する可能性は低い。
死者
重軽傷者
要救助者
(夏に同じ)
死者
2人
127 人
5 人 ・要救助者の凍死によ
6人
1人
104 人
4 人 り死者数が増える。
4人
105 人
1人
4 人 (凍死の仮定)
4人
・建物倒壊で最大 2 人が死亡。
・要救助者を2時間以内に救助で
・積雪により救助活動が難航する。 きない場合、凍死する。
・透析患者の治療体制の確保。
全壊
430 棟 避難者(停電により 避難場所
3,200 人
半壊
1,200 棟 暖房のない避難者) 避難場所外
2,700 人
・市有建物では、特に
出火件数 ・毛布等寒さ対策の物 焼失棟数
被害は発生しない。
出火なし 資の需要が拡大する。
―
23m3
出火なし ・給水需要
―
出火なし ・食料需要 3,900 食
―
・要救助者は救 死者
出され、凍死に
2人
は至らない。
1人
1人
(凍死の仮定)
・24 時間以内に、要救助者
を救助できない場合、凍死
する。
停電回復により 1,700 人
避難者数減少
1,400 人
・避難場所避難者数が減り、
食料需要が減る。
(夏に同じ)
・一部、都市ガス供給停止
・LP ガスの安全点検は、
・一般電話の不通は回復す
・積雪の影響により、夏季に比べ
て復旧作業の効率が低下する。
・電力は、ほぼ回復する。
・低地の大部分は震度5弱または震 ・余震により、建築物被害が発生
度5強であり、揺れによる建物被害 する可能性は低い。
は、ほとんど発生しない。
・電気の復旧に伴い、通電火災が
・液状化危険度「可能性が高い・あ 発生する可能性がある。
る」の地域が点在し、建物被害が生
じる。
・食料需要 2,000 食
・建物の応急危険度判定を
・応急仮設住宅の用地を確
・避難場所を運営・管理す
・防災拠点等の被害の
・鉄道が停止し、一時的に移動が
困難になり、駅に多数の人が滞留
するが、数時間後に鉄道の安全点
検が完了し、運転が再開される。
・エレベータに閉じ込められた人
の衛生・健康状態が悪化する。
・エレベータが使用できず、中高
層階の住民生活に支障がでる。
・観光客が行き場を失う。
・南区役所の南側(常盤付近)の急 ◆
急傾斜地、地滑 傾斜地で「危険性が高い」箇所が数 ◆
・危険箇所の緊急点検を実施する。
り、雪崩が発生す か所存在する。
・孤立地域が発生する可能性は低
・余震は次第に収束するが、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発
る。
い。
生する可能性がある。
・余震が繰り返し、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発生する。
・雨が降ると、地盤の緩みにより崩壊が発生する。
高層ビルやマン
ション特有の被
害が発生する。
群集事故や帰宅
困難者も発生す
る。
都
心
部
山
地
・
丘
陵
地
2、3時間後~
●建物倒壊・火災等による死者数等
死者
重軽傷者 要救助者
2人
118 人
5人
1人
96 人
3人
1人
97 人
3人
・建物倒壊で最大 2 人が死亡。
(
宅
地
)
・鉄道が緊急停止する。
・ビル落下物により、通行人が死傷
・エレベータが停止し、閉じ込め者
が多数発生する。
・高層ビルは、上層階の揺れが大き
く、屋内収容物の移動や転倒、落下
物・収容物の飛散が発生する。
- 30 -
総則
6カ月後~
地震被害の想定
2、3日後~
1週間後~
少ない。
に応じて高次医療機関へ
・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
・風邪、エコノミークラス 殺等の間接的原因による震災関連死が発生する可能性がある。
症候群の死者が発生する。
・慢性疾患患者等の症状が
悪化する。
・断水が回復せず、依然多く 避難場所
1,500 人
の避難者がいる。
避難場所外
1,600 人
・食中毒発生の恐れ。
・被災者や従事者の一部
に、PTSDが発生する。
・小売店の営業再開等により ・小売店の営業再開等によ
食料等の需要が減る。
・食料需要 1,800 食
1か月後~
第5節
・応急仮設住宅等に順次入居する(需要約 200 世帯)
・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事
提供はなくなる。
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精
神的ダメージを受ける。
1年後~
・応急仮設住宅から、公営
住宅(一時入居)
、民間賃
貸住宅、持家購入・建替、
自宅改修・修理により、合
計約 180 戸の住宅の確保
等を行う。
◆
・ライフライン被害は、ほ
・避難場所の閉鎖に伴い家
とんど回復する。
、断水及び下水道(0.3%) ・都市ガスの供給が再開さ
庭ごみの量は、平時の水準
に戻る。
れる(7日)
。
・がれきの発生 約 26 万トン
・復旧に伴いがれきが発生 ひと月当り 3か月まで 6か月まで 1年後まで ・自宅の復旧が一段落し、
する。
家庭ごみ
3.1 万トン
3.1 万トン 3.1 万トン 粗大ごみの量も平時の水
・避難場所の生活ごみ発生
粗大ごみ
0.9 万トン
0.9 万トン 0.9 万トン 準に戻る。
(夏と同様)
・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する可能性がある。
・停電が回復し、建物被害に 避難場所
1,700 人 ・応急仮設住宅に順次入居する(需要約 200 世帯)
よる避難者が中心となる。 避難場所外
1,400 人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事
提供はなくなる。
・食料需要 2,000 食
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精
神的ダメージを受ける。
・断水が復旧する(5日) ●ライフライン回復見込
・都市ガス供給停止 10 日
が回復する。
終わり、復旧する。
る。
実施する。
保する。
る。
・がれきの発生 約 26 万トン
(粗大ごみ、家庭ごみの発生量は夏に同じ)
・応急仮設住宅から、公営
住宅(一時入居)
、民間賃
貸住宅、持家購入・建替、
自宅改修・修理、により、
合計約 180 戸の住宅の確
保等を行う。
・避難場所の閉鎖に伴い家
庭ごみの量は、平時の水準
に戻る。
・自宅の復旧が一段落し、
粗大ごみの量も平時の水
準に戻る。
・公営住宅、民間住宅の被災度区分判定を実施する。
・り災証明の発行体制を整える。
・応急仮設住宅を建設する。
・応急仮設住宅、公営住宅、住宅再建に関する情報提供・相談業務及び支援を実施する。
・市民への生活支援、住まいの支援、就労・就学支援等を行う。
把握を行う。
・必要に応じて、防災拠点等の応急修理を実施する。
・企業では、事業継続計画に基づく事業の再開が始まる。
◆
◆
◆
・被災した中高層ビルの安全対策(窓ガラス等の飛散防
止、解体・撤去作業等)を実施する。
- 31 -
総則
3
第5節
地震被害の想定
地震被害想定(石狩低地東断層帯(主部)
)
市域の大部分は震度4から6弱となり、市街地の大部分は震度5強となる。
震度予測地図
液状化危険度
揺
れ
等
に
よ
る
ラ
イ
フ
ラ
イ
ン
被
害
がけ崩れ
急傾斜地 地すべり
地すべり
急傾斜地
崩壊危険度
崩壊危険度 危険度
危険度
危険度
危険度
危険性が高い
危険性が高い
危険性がある
危険性がある
危険性がほとんどない
危険性がほとんどない
交通障害による帰宅困難者の発生
【夏】可能性低い 【冬】可能性低い
死傷者(5時発災)
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
建物倒壊による死者
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
死
者 冬1※
(人)
18
24時間後に救助されると期待される生き埋め者31人
冬2※
1箇所
1箇所
14 箇所
41箇所
41 箇所
1箇所
14箇所
1箇所
3箇所
3箇所
8 32
※冬1:冬季において、生き埋め者が 24 時間後に凍死すると仮定した場合。
冬2:厳冬期において、生き埋め者が2時間後に凍死すると仮定した場合。
【夏】重症者 70 人 軽症者 651 人
【冬】重症者 77 人 軽症者 594 人
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
避
難
者
【夏】全壊 997 棟 半壊 4,057 棟
【冬】全壊 1,002 棟 半壊 4,301 棟
道路被害等による交通障害
8
106 箇所
563箇所
563 箇所
建物被害(建物全壊率)
道路の機能支障
夏
106箇所
雪崩
雪崩
危険度
危険度
0箇所
0箇所
揺れ・液状化・がけ崩れによる建物被害
揺れ・液状化・がけ崩れによる道路被害
0
18箇所
18 箇所
建物倒壊による火災の発生
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
死
傷
者
火災被害(18 時発災)
0
出火件数
火
災
延焼件数
被
害
焼失棟数
500
1,000
1,500
0
5
0
0
0
0
夏 冬
冬
夏
- 32 -
634
634
− 33 −
総則
第5節 地震被害の想定
災害シナリオ(石狩低地東縁断層帯(主部)
)
特徴
人
的
被
害
建物倒壊
により、
等により
死傷者等
が発生す
る。
る。
地震発生~
発災
時刻
5時
12 時
18 時
断水等に
断水等に 建物
被害
時刻
5時
12 時
18 時
避難
被 より、
より、避
災 者等が発
難者等が
者 生する。
生 発生する
活
夏
季
ライフライン被
ラ 害
イ
フ
ラ
イ
ン
共
通
事
項
積雪等に
積雪寒冷の影
響による凍死
より、救
の影響
助活動が
揺れによ
人
的
遅延し、
被 る全壊約
3.1
害 万棟
凍死が発
時刻
5時
12 時
18 時
生する。
冬
季
被
災
者
生
活
停電で暖
積雪等に 建物
房が使え
より建物 被害
ず、避難者 時刻
被害が増
大する。 5時
が発生す 12 時
停電によ
る。
18 時
り避難者
ララ 等が発生
イイ する。
フン
揺れ・液状化
が生じる。
低
地
(
宅
地
)
地
域
特
性
高層ビルやマン
ション特有の被
害が発生する。
群集事故や帰宅
困難者も発生す
る。
都
心
部
2、3時間後~
1日後~
●建物倒壊・火災等による死者数等
死者
重軽傷者 要救助者
8人
664 人
38 人
5人
507 人
30 人
5人
509 人
30 人
・建物倒壊で最大 8 人が死亡。
・余震による建物被害や土砂災害が拡大する恐れは、少ない。
・要救助者の救助中に余震が発生し、二次災害が発生する。
・一部の地域では、道路被害により消防・自衛隊等の到着が遅
・救助現場及び医療機関で負傷者のトリアージを行い、必要
搬送する必要がある。
・医療機関における、入院対応力には余裕がある。
・クラッシュシンドローム患者が発生する。
全壊
1,000 棟 避難者(建物被害に 避難場所
3,400 人 断水による枯渇 7,600 人
半壊
4,100 棟 よる避難者)
避難場所外
3,600 人 が原因の避難者 8,200 人
・市有建物では、特に 出火件数
・公共施設にも、避難 焼失棟数 ・避難場所避難者が急増し、
被害が発生しない。
食料需要が急増する。
出火なし 者が押しかける。
―
出火なし ・給水需要 140m3
―
・食料需要 9,100 食
出火なし ・食料需要 4,000 食
―
・停電(5.9%)
、都市ガス供給停止 ・電柱の被害が著しい地域以外は、
・停電(0.7%)
、一般電話
(6.4%)
、LPガス安全点検需要
ほぼ電力が回復する(停電率
復する。
(2.2%)
、断水(2.5%)が発生する。 2.1%)
。
(6.4%)
、
・一般電話施設や携帯電話施設には ・停電により、信号が停止し混乱 ・都市ガス供給停止
する。
不通や輻輳の被害は発生しない。 や交通渋滞が生じる。
・LPガスの安全点検が終
・本庁舎等の施設被害やライフライ
ン被害が、発生する可能性は低い。
死者
重軽傷者
要救助者
(夏に同じ)
死者
8人
728 人
40 人 ・要救助者の凍死によ
40 人
6人
556 人
31 人 り死者数が激増する。
31 人
558 人
6人
31 人 (凍死の仮定)
31 人
・建物倒壊で最大 8 人が死亡。
・要救助者を2時間以内に救助で
・積雪により救助活動が難航する。 きない場合、凍死する。
・透析患者の治療体制の確保。
全壊
1,000 棟 避難者(停電により 避難場所
2.6 万人
半壊
4,300 棟 暖房のない避難者) 避難場所外
2.1 万人
・市有建築物の一部に
出火件数 ・毛布等寒さ対策の物 焼失棟数
被害が発生し、防災拠
出火なし 資の需要が拡大する。
―
点等で利用できない可
出火なし ・給水需要 140m3
―
能性あり。
5 件 ・食料需要 3.1 万食
0棟
・火器により火災多発
(夏に同じ)
・積雪の影響により、夏季に比べ
て復旧作業の効率が低下する。
・ほぼ電力は、回復する。
・低地の大部分は震度5強であり、 ・余震により、建築物被害が発生
6弱の場所もみられるが、揺れによ する。
る建物被害は少ない.
・初期消火にて、消火できない火
・液状化危険度「可能性が高い・あ 災により、延焼が拡大する。
る」の地域が点在し、建物被害が生 ・電気の復旧に伴い、通電火災が
じる。
発生する。
・ブロック塀・石塀が転倒し、通行
人が死傷する。
・鉄道が緊急停止する。
・鉄道が停止し、一時的に移動が
・ビル落下物により、通行人が死傷 困難になり、駅に多数の人が滞留
・エレベータが停止し、閉じ込め者 するが、数時間後に鉄道の安全点
が多数発生する。
検が完了し、運転が再開される。
・高層ビルは、上層階の揺れが大き ・エレベータに閉じ込められた人
く、屋内収容物の移動や転倒、落下 の衛生・健康状態が悪化する。
物・収容物の飛散が発生する。
・エレベータが使用できず、中高
層階の住民生活に支障がでる。
・多くの要救助 死者
者は救出され、
9人
凍死しない。
6人
6人
(凍死の仮定)
・24 時間以内に、要救助者
を救助できない場合、凍死
する。
停電回復により 1.2 万人
避難者数減少
1.0 万人
・避難場所避難者数が減り、
食料需要が減る。
・食料需要 1.5 万食
・停電率は、0.8%、都市ガ
る。
・一般電話の不通(0.3%)
・余震による建築物被害が
・建物の応急危険度判定を
・応急仮設住宅の用地を確
・避難場所を運営・管理す
・防災拠点等の被害の
・南区役所の南側(常盤付近)の急 ・危険箇所の緊急点検を実施する。
山
地
・
丘
陵
地
急傾斜地、地滑 傾斜地で「危険性が高い」箇所が数 ・余震は次第に収束するが、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発
生する可能性がある。
( り、雪崩が発生す か所存在する。
・孤立地域が発生する可能性は低 ・余震が繰り返し、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発生する。
宅 る。
地
)
い。
・雨が降ると、地盤の緩みにより崩壊が発生する。
◆
◆
◆
- 34 -
総則
2、3日後~
1週間後~
1か月後~
6カ月後~
第5節
地震被害の想定
1年後~
◆
・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
・風邪、エコノミークラス 殺等の間接的原因による震災関連死が発生する可能性がある。
れ、消火・救助が難航する。 症候群の死者が発生する。
に応じて高次医療機関へ
・透析患者や慢性疾患患者
等の症状が悪化する。
避難場所
5,400 人 ・応急仮設住宅等に順次入居する(需要約 460 世帯) ・応急仮設住宅から、公営
、民間賃
避難場所外
5,900 人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
貸住宅、持家購入・建替、
・被災者や従事者の一部 提供はなくなる。
に、PTSDが発生する。 ・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理により、合
計約 420 戸の住宅の確保
・小売店の営業再開等によ 態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
り食料等の需要が減る。 ・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 等を行う。
神的ダメージを受ける。
・給水需要 90m3
・食料需要 6,500 食
の不通(0.3%)は、ほぼ回 ・停電は解消する(5 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止
(6.1%) ・断水(水道) 20 日、下水道 20 日
断水(1.7%)の被害は継続 ・断水は継続(0.2%)
庭ごみの量は、平時の水準
・都市ガス供給停止 31 日
に戻る。
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 63 万トン
わり、復旧する。
ほぼ回復する(4 日)。
ひと月当り 3か月まで 6か月まで 1年後まで ・自宅の復旧が一段落し、
家庭ごみ
3.1 万トン
3.1 万トン 3.1 万トン 粗大ごみの量も平時の水
・避難場所の生活ごみ発生 ・復旧に伴うがれき発生
粗大ごみ
1.0 万トン
0.9 万トン 0.9 万トン 準に戻る。
(夏と同様)
・透析患者の対応力は回復 ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
する。
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する可能性がある。
・断水が回復せず、依然多く
の避難者がいる。
・3日後から生活に最小限必
要な水を供給するため、
給水
需要が急増する(510m3)。
・食中毒発生の恐れ。
・応急仮設住宅に順次入居する(需要約 460 世帯)
・応急仮設住宅から、公営
・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
、民間賃
提供はなくなる。
貸住宅、持家購入・建替、
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理、により、
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
合計約 420 戸の住宅の確
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 保等を行う。
神的ダメージを受ける。
・LPガスが回復する(2 ・停電は、解消する(6 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
日)
。
・断水(水道) 29 日、下水道 29 日
庭ごみの量は、平時の水準
・都市ガス供給停止
(6.3%)
・都市ガス供給停止 44 日
に戻る。
ス供給停止(6.4%)は継続す ・断水は継続(0.9%)
・自宅の復旧が一段落し、
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 63 万トン
粗大ごみの量も平時の水
は、継続する。
ほぼ回復する(5 日)。
準に戻る。
(粗大ごみ、家庭ごみの発生量は夏に同じ)
発生する。
・公営住宅、民間住宅の被災度区分判定を実施する。
実施する。
・り災証明の発行体制を整える。
保する。
・応急仮設住宅を建設する。
る。
・応急仮設住宅、公営住宅、住宅再建に関する情報提供・相談業務及び支援を実施する。
・市民への生活支援、住まいの支援、就労・就学支援等を行う。
把握を行う。
・必要に応じて、防災拠点等の応急修理を実施する。
・停電が回復し、建物被害に
よる避難者が中心となる。
・3日後から生活に最小限必
要な水を供給するため、
給水
需要が急増する(640m3)。
避難場所
0.4 万人
避難場所外
0.3 万人
・給水需要 350m3
・食料需要 4,600 食
・企業では、事業継続計画に基づく事業の再開が始まる。
◆
◆
◆
・被災した中高層ビルの安全対策(窓ガラス等の飛散防
止、解体・撤去作業等)を実施する。
◆
◆
◆
◆
◆
◆
◆
◆
◆
◆
- 35 -
総則
4
第5節
地震被害の想定
地震被害想定(野幌丘陵断層帯)
市域の大部分は震度4から6弱となり、市街地の大部分は震度6弱となる。震源に近い東区、厚別区、清
田区など、市域の東側では、一部で震度6強以上の激しい揺れとなる。
震度予測地図
液状化危険度
揺
れ
等
に
よ
る
ラ
イ
フ
ラ
イ
ン
被
害
がけ崩れ
急傾斜地 地すべり
地すべり
急傾斜地
崩壊危険度
崩壊危険度 危険度
危険度
危険度
危険度
揺れ・液状化・がけ崩れによる道路被害
死傷者(5時発災)
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
建物倒壊による死者
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
365 365
死
420 543
24時間後に救助されると期待される生き埋め者1,164人
冬2※
420
1,287
18箇所
18 箇所
危険性がある
危険性がある
危険性がほとんどない
危険性がほとんどない
305箇所
305 箇所
1箇所
1箇所
25箇所
25 箇所
275箇所
2箇所
13箇所
275 箇所
2箇所
13 箇所
1,707
※冬1:冬季において、生き埋め者が 24 時間後に凍死すると仮定した場合。
冬2:厳冬期において、生き埋め者が2時間後に凍死すると仮定した場合。
【夏】重症者 1,051 人 軽症者 10,315 人
【冬】重症者 1,192 人 軽症者 9,196 人
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
避
難
者
【夏】全壊 7,373 棟 半壊 33,728 棟
【冬】全壊 8,026 棟 半壊 37,366 棟
交通障害による帰宅困難者の発生
【夏】44,066 人 【冬】83,142 人
者 冬1※
(人)
1箇所
1箇所
建物被害(建物全壊率)
道路被害等による交通障害
夏
107箇所
107 箇所
揺れ・液状化・がけ崩れによる建物被害
道路の機能支障
0
雪崩
雪崩
危険度
危険度
危険性が高い
危険性が高い
建物倒壊による火災の発生
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
死
傷
者
火災被害(18 時発災)
0
出火件数
火
災
延焼件数
被
害
焼失棟数
500
1,000
1,500
21
95
0
9
71
382
夏 冬
冬
夏
- 36 -
2,516
2,587
− 37 −
総則
第5節 地震被害の想定
災害シナリオ(野幌丘陵断層帯)
特徴
人
的
被
害
建物倒壊
により、
等により
死傷者等
が発生す
る。
る。
地震発生~
発災
時刻
5時
12 時
18 時
断水等に
断水等に 建物
被害
時刻
5時
12 時
18 時
被 より、
避難
より、避
災 者等が発
難者等が
者 生する。
生 発生する
活
夏
季
ライフライン被
ラ 害
イ
フ
ラ
イ
ン
共
通
事
項
積雪等に
積雪寒冷の影
響による凍死
より、救
の影響
助活動が
揺れによ
人
的
遅延し、
被 る全壊約
3.1
害 万棟
凍死が発
時刻
5時
12 時
18 時
生する。
冬
季
被
災
者
生
活
停電で暖
積雪等に 建物
房が使え
より建物 被害
ず、避難者 時刻
被害が増
大する。 5時
が発生す 12 時
停電によ
る。
18 時
り避難者
ララ 等が発生
イイ する。
フン
低
地
(
宅
地
)
地
域
特
性
都
心
部
山
地
・
丘
陵
地
(
宅
地
)
2、3時間後~
1日後~
●建物倒壊・火災等による死者数等
死者
重軽傷者 要救助者
365 人 10,250 人
1,433 人
253 人
7,313 人
1,098 人
254 人
7,341 人
1,102 人
・建物倒壊で最大 365 人が死亡。
・余震による建物被害や土砂災害が発生し、死傷者が増加す
・要救助者の救助中に余震が発生し、二次災害が発生する。
・市街地の一部で、大きな道路被害が発生し、消防・自衛隊等
難航する。
・救助現場及び医療機関で負傷者のトリアージを行い、必要
市域外搬送する必要がある。
・一部地域の医療機関において、医師・看護師が不足し、入院
・クラッシュシンドローム患者が発生する。
全壊
0.7 万棟 避難者(建物被害に 避難場所
1.3 万人 断水による枯渇 6.1 万人
半壊
3.4 万棟 よる避難者)
避難場所外
1.4 万人 が原因の避難者 6.6 万人
・市有建物では、特に 出火件数
・公共施設にも、避難 焼失棟数 ・避難者が急増し、食料需
被害は発生しない。
10 件 者が押しかける。
40 棟 要が急増する。
15 件 ・給水需要 1,900m3
60 棟
20 件 ・食料需要 1.5 万食
70 棟 ・食料需要 7.3 万食
・停電(15%)
、都市ガス供給停止 ・電柱の被害が著しい地域以外は、
(66%)
、LP ガス安全点検需要
ほぼ電力が回復する(停電率
・停電(1.8%)
、一般電話
(18%)
、断水(34%)が発生する。 6.2%)
。
・一般電話施設や携帯電話施設が被 ・停電により、信号が停止し混乱 復する。
、
害を受け、不通や輻輳が発生する。 や交通渋滞が生じ、対策の遅延に ・都市ガス供給停止(66%)
断水(20%)の被害は継続
・本庁舎等でも、一部施設被害、ラ つながる。
イフライン機能支障が発生し、情報
連絡が一部不能となる。
死者
重軽傷者
要救助者
(夏に同じ)
死者
・要救助者の凍 死者
420 人
11,507 人
1,608 人 ・要救助者の凍死によ 1,707 人 死により、死者
543 人
296 人
8,231 人
1,233 人 り死者数が激増する。 1,282 人 数が増加する。
390 人
8,300 人
397 人
303 人
1,237 人 (凍死の仮定)
1,293 人 (凍死の仮定)
・建物倒壊で最大 420 人が死亡。 ・要救助者を2時間以内に救助で ・24 時間以内に、要救助者
・積雪により救助活動が難航する。 きない場合、凍死する。
を救助できない場合、凍死
・透析患者の治療体制の確保。
する。
全壊
0.8 万棟 避難者(停電により 避難場所
7.0 万人 停電回復により 3.7 万人
半壊
3.7 万棟 暖房のない避難者) 避難場所外
5.7 万人 避難者数減少
3.1 万人
・市有建物では、特に
出火件数 ・毛布等寒さ対策の物 焼失棟数 ・避難場所生活者数が激減
被害は発生しない。
40 件 資の需要が拡大する。
150 棟 し、食料需要が減る。
・火器の使用により、
60 件 ・給水需要 3,700m3
230 棟
火災が多発する。
100 件 ・食料需要 8.4 万食
380 棟 ・食料需要 4.5 万食
(夏に同じ)
・積雪の影響により、夏季に比べ ・停電率(2.1%)
、都市ガ
て復旧作業の効率が低下する。
安全点検需要(15%)
、断水
・ほぼ電力は、回復する。
・一般電話の不通は 3.5%。
・低地の大部分が、震度6弱以上や ・余震により、建築物被害が発生 ・余震による建築物被害が
液状化危険度「可能性が高い・あり」 する。
・建物の応急危険度判定を
揺れ・液状化
の地域となり建物被害が発生する。
・初期消火にて、消火できない火
・応急仮設住宅の用地を確
が生じる。
・火災が同時多発で発生するが、断 災により、延焼が拡大する。
・避難場所を運営・管理す
水で一部の消火栓が使用できない。 ・電気の復旧に伴い、通電火災が
・防災拠点等の被害の
・ブロック塀等が転倒し、通行人が 発生する。
死傷する。
・鉄道が緊急停止する。
・駅周辺に帰宅困難者が集中する ・地下鉄・JRは、安全が
高層ビルやマン ・ビル落下物により、通行人が死傷 ・札幌駅周辺の道路や建物等の被 確認された区間から、順次
ション特有の被 ・エレベータが停止し、エレベータ 害は少ないが、周辺に被害が発生 運転を再開する。
・盛土等の被害が生じた区
害が発生する。 内の閉じ込め者が多数発生する。 し、アクセスが困難になる。
・高層ビルは、上層階の揺れが大き ・エレベータに閉じ込められた人 間は、JRの運行停止。
群集事故や帰宅
く、屋内収容物の移動や転倒、落下 の衛生・健康状態が悪化する。
・帰宅困難者への水・トイ
困難者も発生す 物・収容物の飛散が発生する。
・エレベータが使用できず、中高 レなどの支援を行う。
る。
・大規模集客施設、地下街、イベン 層階の住民生活に支障がでる。
・現地の地理に不案内な観
ト等にて群衆事故が発生する。
・観光客が行き場を失う。
光客が行き場を失う。
・震度6強~6弱の危険箇所で崩壊 ・孤立地域との通信確保、状況把握、救急救助、医療搬送、
なる。
急傾斜地、地滑 の危険性が高い。
り、雪崩が発生す ・定山渓~藻岩山、白旗山周辺の多 ・危険箇所の緊急点検を実施する。
くの危険箇所で「危険性が高い(あ ・余震が繰り返し、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発生する。
る。
る)
」と判定される。
・雨が降ると、地盤の緩みにより崩壊が発生する。
・道路寸断により孤立地域が発生。 ・土砂が河川を堰き止めると、大雨が重なり洪水が発生した。
・砥山ダム付近に「液状化の可能性 ・山崖崩れ箇所は、土砂の撤去や応急工事を進め、雨季対策
が高い」箇所が存在する。
◆
- 38 -
総則
1か月後~
6カ月後~
第5節
地震被害の想定
2、3日後~
1週間後~
る。
◆
の到着が遅れ、消火・救助が
◆
に応じて高次医療機関へ
◆
対応力が不足する。
◆
・断水が回復せず、依然多く
の避難者がいる。
・3日後から生活に最小限必
要な水を供給するため、
給水
需要が急増する(6,100m3)。
・食中毒発生の恐れ。
・風邪、エコノミークラス ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
症候群の死者が発生する。 殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
・透析患者や慢性疾患患者
等の症状が悪化する。
1年後~
(夏と同様)
・透析患者の対応力は回復
する。
避難場所
1.6 万人
避難場所外
1.3 万人
・給水需要 4,700m3
・食料需要 1.9 万食
・医療機関の入院対応力不
足が継続する。
避難場所
4.0 万人 ・応急仮設住宅等に順次入居する(需要約 3,200 世帯) ・応急仮設住宅から、公営
、民間賃
避難場所外
4.3 万人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
貸住宅、持家購入・建替、
・被災者や従事者にPTS 提供はなくなる。
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理により、合
D が増加する。
計約3,000戸の住宅の確保
・小売店の営業再開等によ 態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
り食料等の需要が減る。 ・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 等を行う。
神的ダメージを受ける。
・給水需要 1,200m3
・食料需要 4.8 万食
の不通(3.4%)は、ほぼ回 ・停電は解消する(5 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止(65%) ・断水(水道) 25 日、下水道 25 日
LPガス安全点検需要
(15%) ・LP ガス安全点検が終わ
庭ごみの量は、平時の水準
・都市ガス供給停止 46 日
に戻る。
り、回復する(7 日)。
・自宅の復旧が一段落し、
・断水は継続する(3.0%) ・がれきの発生 約 252 万トン
・一般電話の通話機能は、 ひと月当り 3か月まで 6か月まで 1年後まで 粗大ごみの量も平時の水
ほぼ回復する(5 日)。
家庭ごみ
3.1 万トン
3.1 万トン 3.1 万トン 準に戻る。
・避難場所の生活ごみ発生 ・復旧に伴うがれき発生
粗大ごみ
1.1 万トン
1.0 万トン 0.9 万トン
・停電が回復し、建物被害に
よる避難者が中心となる。
・3日後から生活に最小限必
要な水を供給するため、
給水
需要が急増する(8,200m3)。
◆
◆
◆
ス供給停止(66%)、LP ガス
(24%)が継続する。
発生する。
実施する。
保する。
る。
・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
・応急仮設住宅に順次入居する(需要約 3,600 世帯) ・応急仮設住宅から、公営
・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
、民間賃
提供はなくなる。
貸住宅、持家購入・建替、
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理、により、
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
合計約3,300戸の住宅の確
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 保等を行う。
神的ダメージを受ける。
・停電は解消する(6 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止(65%) ・LP ガス 9 日
庭ごみの量は、平時の水準
・LPガス安全点検需要
・断水(水道) 36 日、下水道 36 日
に戻る。
(22%)、断水(12%)が継続。
・都市ガス供給停止 66 日
・自宅の復旧が一段落し、
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 259 万トン
粗大ごみの量も平時の水
ほぼ回復する(7 日)。
準に戻る。
(粗大ごみ、家庭ごみの発生量は夏に同じ)
・公営住宅、民間住宅の被災度区分判定を実施する。
・り災証明の発行体制を整える。
・応急仮設住宅を建設する。
・応急仮設住宅、公営住宅、住宅再建に関する情報提供・相談業務及び支援を実施する。
・市民への生活支援、住まいの支援、就労・就学支援等を行う。
把握を行う。
・必要に応じて、防災拠点等の応急修理を実施する。
・企業では、事業継続計画に基づく事業の再開が始まる。
・企業の事業再開に伴い、都心部への人の流入が増え(平
常時に近づき)
、鉄道の運行停止に伴う支障や自家用車の
利用の増加に伴う交通渋滞が発生する。
・被災した中高層ビルの安全対策(窓ガラス等の飛散防
止、解体・撤去作業等)を実施する。
◆
◆
◆
物資輸送等の対応が必要と
◆
◆
◆
◆
◆
も実施する。
- 39 -
総則
5
第5節
地震被害の想定
地震被害想定(月寒断層)
市域は概ね震度5弱以上となり、市街地の大部分は震度6弱・6強の激しい揺れとなる。震源に近い東区、
厚別区など、市域の東側では、一部で震度7の激しい揺れとなる。
震度予測地図
液状化危険度
揺
れ
等
に
よ
る
ラ
イ
フ
ラ
イ
ン
被
害
がけ崩れ
急傾斜地 地すべり
地すべり
急傾斜地
崩壊危険度
崩壊危険度 危険度
危険度
危険度
危険度
揺れ・液状化・がけ崩れによる道路被害
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
建物倒壊による死者
建物倒壊による死者
1,789
生き埋めによる凍死者
死
2,050
者
(人)
冬2※
587 2,637
24時間以内に救助されると期待される生き埋め者5,597人
2,050
322箇所
1箇所
332 箇所
73箇所
73 箇所
1箇所
0箇所
0箇所
44箇所
44 箇所
9箇所
9箇所
3箇所
3箇所
6184
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
避
難
者
建物倒壊による火災の発生
死傷者(5時発災)
冬1※
危険性がある
危険性がある
危険性がほとんどない
危険性がほとんどない
雪崩
雪崩
危険度
危険度
【夏】全壊 30,218 棟 半壊 71,073 棟
【冬】全壊 33,611 棟 半壊 78,850 棟
交通障害による帰宅困難者の発生
【夏】44,066 人 【冬】83,142 人
1,789
3箇所
3箇所
建物被害(建物全壊率)
道路被害等による交通障害
夏
292箇所
292 箇所
揺れ・液状化・がけ崩れによる建物被害
道路の機能支障
0
危険性が高い
危険性が高い
8,234
※冬1:冬季において、生き埋め者が 24 時間後に凍死すると仮定した場合。
冬2:厳冬期において、生き埋め者が2時間後に凍死すると仮定した場合。
【夏】重症者 3,123 人 軽症者 27,500 人
【冬】重症者 3,536 人 軽症者 30,859 人
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
死
傷
者
火災被害(18 時発災)
0
500
焼失棟数
1,500
70
出火件数
火
災
延焼件数
被
害
1,000
314
1
78
255
1,405
夏 冬
夏
冬
- 40 -
6,726
7,047
− 41 −
総則
第5節 地震被害の想定
災害シナリオ(月寒断層)
特徴
人
的
被
害
被
災
者
生
活
夏
季
建物倒壊
により、
等により
死傷者等
が発生す
る。
る。
地震発生~
発災
時刻
5時
12 時
18 時
断水等に
断水等に
より、
避難
より、避
者等が発
難者等が
生する。
建物
被害
時刻
発生する 5時
12 時
18 時
2、3時間後~
全壊
3.0 万棟
半壊
7.1 万棟
・市有建築物の一部に
被害が発生し、防災拠
点等で利用できない
可能性あり。
・余震による建物被害や土砂災害が発生し、死傷者が増加す
・要救助者の救助中に余震が発生し、二次災害が発生する。
・道路被害により消防・自衛隊等の到着が遅れ、消火・救助が
・救助現場及び医療機関で負傷者のトリアージを行い、必要
市域外搬送する必要がある。
・医療機関において、医師・看護師が不足し、入院対応力が
・クラッシュシンドローム患者が発生する。
避難者(建物被害に 避難場所
3.9 万人 断水による枯渇 13.6 万人
よる避難者)
避難場所外
4.2 万人 が原因の避難者 14.7 万人
出火件数
・公共施設にも、避難 焼失棟数 ・避難者が急増し、食料需
40 件 者が押しかける。
160 棟 要が急増する。
50 件 ・給水需要 3,700m3
190 棟
70 件 ・食料需要 4.7 万食
255 棟 ・食料需要 16.3 万食
・停電(18%)
、都市ガス供給停止 ・電柱の被害が著しい地域以外は、 ・停電(2.2%)
、一般電話
(97%)
、LP ガス安全点検需要
ほぼ電力が回復する(停電率
復する。
(47%)
、断水(67%)が発生する。 6.2%)
。
・都市ガス供給停止(97%)
、
・一般電話施設や携帯電話施設が被 ・停電により、信号が停止し混乱 断水(44%)の被害は継続
害を受け、不通や輻輳が発生する。 や交通渋滞が生じ、対策の遅延に
・本庁舎等でも、一部施設被害、ラ つながる。
イフライン機能支障が発生し、情報
連絡が一部不能となる。
時刻
死者
重軽傷者
要救助者
(夏に同じ)
死者
・要救助者の凍 死者
積雪等に
積雪寒冷の影
2,050 人 34,395 人
6,184 人 ・要救助者の凍死によ 8,234 人 死により、死者 2,637 人
響による凍死 5時
より、救
の影響
12 時
1,530 人 26,257 人
5,044 人 り死者数が激増する。 6,574 人 数が増加する。 2,012 人
助活動が
揺れによ
18 時
1,557 人 26,490 人
5,062 人 (凍死の仮定)
6,619 人 (凍死の仮定) 2,038 人
遅延し、
る全壊約
3.1
・建物倒壊で最大 2,050 人が死亡。 ・要救助者を2時間以内に救助で ・24 時間以内に、要救助者
万棟
凍死が発
・積雪により救助活動が難航する。 きない場合、凍死する。
を救助できない場合、凍死
生する。
・透析患者の治療体制の確保。
する。
停電で暖
3.4 万棟 避難者(停電により 避難場所
11.1 万人 停電回復により 7.4 万人
積雪等に 建物 全壊
房が使え
7.9 万棟 暖房のない避難者) 避難場所外
9.1 万人 避難者数減少
6.1 万人
より建物 被害 半壊
ず、避難者 時刻
・市有建築物の一部に
出火件数
・
毛布等寒さ対策の物
焼失棟数
・避難場所生活者数が激減
被害が増
被害が発生し、防災拠
140 件 資の需要が拡大する。
560 棟 し、食料需要が減る。
大する。 5時
が発生す 12 時 点等で利用できない可
200 件 ・給水需要 3,700m3
870 棟
停電によ
る。
18 時 能性あり。
314 件 ・食料需要 13.3 万食
1,405 棟 ・食料需要 8.9 万食
り避難者
・火器により火災多発
等が発生
(夏に同じ)
・積雪の影響により、夏季に比べ ・停電率は、2.5%、都市ガ
する。
て復旧作業の効率が低下する。
安全点検需要(45%)が、
・ほぼ電力は、回復する。
・一般電話の不通は 5.4%。
・大部分は、震度6弱・6強となり、 ・余震により、建築物被害が発生 ・余震による建築物被害が
広い範囲で建築物被害が発生する。 する。
・建物の応急危険度判定を
揺れ・液状化
・液状化危険度「可能性が高い(あ ・初期消火にて、消火できない火 ・応急仮設住宅の用地を確
が生じる。
る)
」の箇所が大部分を占める。
災により、延焼が拡大する。
・避難場所を運営・管理す
・同時に多くの火災が発生するが、 ・電気の復旧に伴い、通電火災が
断水で一部消火栓が使用できない。 発生する。
・防災拠点等の被害の
・ブロック塀・石塀が転倒し、通行
人が死傷する。
・鉄道が緊急停止する。
・駅周辺に帰宅困難者が集中する ・地下鉄・JRは、安全が
高層ビルやマン ・ビル落下物により、通行人が死傷 ・札幌駅周辺の道路や建物等の被 確認された区間から、順次
ション特有の被 ・エレベータが停止し、エレベータ 害は少ないが、周辺に被害が発生 運転を再開する。
・盛土等の被害が生じた区
害が発生する。 内の閉じ込め者が多数発生する。 し、アクセスが困難になる。
・高層ビルは、上層階の揺れが大き ・エレベータに閉じ込められた人 間は、JRの運行停止。
群集事故や帰宅
く、屋内収容物の移動や転倒、落下 の衛生・健康状態が悪化する。
・帰宅困難者への水・トイ
困難者も発生す 物・収容物の飛散が発生する。
・エレベータが使用できず、中高 レなどの支援を行う。
る。
・大規模集客施設、地下街、イベン 層階の住民生活に支障がでる。
・現地の地理に不案内な観
ト等にて群衆事故が発生する。
・観光客が行き場を失う。
光客が行き場を失う。
・震度6強~6弱の危険箇所で崩壊 ・孤立地域との通信確保、状況把握、救急救助、医療搬送、
なる。
急傾斜地、地滑 の危険性が高い。
・定山渓~藻岩山、白旗山周辺の多
・危険箇所の緊急点検を実施する。
り、雪崩が発生す
くの危険箇所で「危険性が高い(あ
・余震が繰り返し、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発生する。
る。
る)
」と判定される。
・雨が降ると、地盤の緩みにより崩壊が発生する。
・道路寸断により孤立地域が発生。 ・土砂が河川を堰き止めると、大雨が重なり洪水が発生した。
・砥山ダム付近に「液状化の可能性 ・山崖崩れ箇所は、土砂の撤去や応急工事を進め、雨季対策
が高い」箇所が存在する。
ライフライン被
ラ 害
イ
フ
ラ
イ
ン
共
通
事
項
人
的
被
害
冬
季
被
災
者
生
活
ララ
イイ
フン
低
地
(
宅
地
)
地
域
特
性
都
心
部
山
地
・
丘
陵
地
(
宅
地
)
1日後~
●建物倒壊・火災等による死者数等
死者
重軽傷者 要救助者
1,789 人 30,623 人
5,507 人
1,318 人 23,297 人
4,492 人
1,325 人 23,397 人
4,508 人
・建物倒壊で最大 1,789 人が死亡。
- 42 -
総則
1週間後~
る。
・医療機関の入院対応力不 ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
足が継続する。
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
・風邪、エコノミークラス
症候群の死者が発生する。
・透析患者や慢性疾患患者
等の症状が悪化する。
不足する。
6カ月後~
地震被害の想定
2、3日後~
難航する。
に応じて高次医療機関へ
1か月後~
第5節
1年後~
・断水が回復せず、依然多く 避難場所
10.7 万人 ・応急仮設住宅等に順次入居する(需要約 1.3 万世帯) ・応急仮設住宅から、公営
の避難者がいる。
、民間賃
避難場所外
11.6 万人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
貸住宅、持家購入・建替、
・3日後から生活に最小限必 ・被災者や従事者にPTS 提供はなくなる。
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理により、合
要な水を供給するため、
給水 D が増加する。
計約 1.2 万戸の住宅の確保
需要が急増する(13,000m3)。 ・小売店の営業再開等によ 態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
・食中毒発生の恐れ。
り食料等の需要が減る。 ・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 等を行う。
神的ダメージを受ける。
・給水需要 3,100m3
・食料需要 12.8 万食
の不通(5.3%)は、ほぼ回 ・停電は解消する(5 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止(95%) ・LP ガス 17 日
LPガス安全点検需要
(44%)・LP ガス安全点検(26%)
庭ごみの量は、平時の水準
、
・断水(水道) 30 日、下水道 30 日
に戻る。
断水は継続(8.4%)
・都市ガス供給停止 54 日
・自宅の復旧が一段落し、
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 673 万トン
ほぼ回復する(6 日)。
ひと月当り 3か月まで 6か月まで 1年後まで 粗大ごみの量も平時の水
・復旧に伴うがれき発生 家庭ごみ
3.1 万トン
3.1 万トン 3.1 万トン 準に戻る。
・避難場所の生活ごみ発生
粗大ごみ
1.9 万トン
1.2 万トン 1.0 万トン
(夏と同様)
・透析患者の対応力は回復 ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
・透析患者 1,100 人の治療体 する。
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
制の確保が必要。
・停電が回復し、建物被害に 避難場所
5.0 万人
よる避難者が中心となる。 避難場所外
4.1 万人
・3日後から生活に最小限必 ・給水需要 9,700m3
要な水を供給するため、
給水 ・食料需要 6.1 万食
需要が急増する(17,000m3)。
・応急仮設住宅に順次入居する(需要約 1.5 万世帯) ・応急仮設住宅から、公営
・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
、民間賃
提供はなくなる。
貸住宅、持家購入・建替、
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理、により、
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
合計約 1.4 万戸の住宅の確
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 保等を行う。
神的ダメージを受ける。
・停電は、解消する(6 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止(95%) ・LP ガス 24 日
庭ごみの量は、平時の水準
・LP ガス安全点検需要
・断水(水道) 43 日、下水道 43 日
に戻る。
(33%)も継続。
・都市ガス供給停止 77 日
ス供給停止(97%)、LP ガス ・断水は継続(26%)
・自宅の復旧が一段落し、
・がれきの発生 約 705 万トン
継続する。
粗大ごみの量も平時の水
・一般電話の通話機能は、
(粗大ごみ、家庭ごみの発生量は夏に同じ)
準に戻る。
ほぼ回復する(8 日)。
発生する。
・公営住宅、民間住宅の被災度区分判定を実施する。
実施する。
・り災証明の発行体制を整える。
保する。
・応急仮設住宅を建設する。
る。
・応急仮設住宅、公営住宅、住宅再建に関する情報提供・相談業務及び支援を実施する。
把握を行う。
・市民への生活支援、住まいの支援、就労・就学支援等を行う。
・防災拠点等の応急修理を実施する。
・企業では、事業継続計画に基づく事業の再開が始まる。
・企業の事業再開に伴い、都心部への人の流入が増え(平
常時に近づき)
、鉄道の運行停止に伴う支障や自家用車の
利用の増加に伴う交通渋滞が発生する。
・被災した中高層ビルの安全対策(窓ガラス等の飛散防
止、解体・撤去作業等)を実施する。
◆
物資輸送等の対応が必要と
も実施する。
- 43 -
総則
6
第5節
地震被害の想定
地震被害想定(西札幌断層)
市域は概ね震度5弱以上となり、市街地の大部分は震度6弱・6強の激しい揺れとなり、震源に近い中央
区、北区、西区、手稲区など市域の西側では、一部で震度7の激しい揺れとなる。
震度予測地図
液状化危険度
揺
れ
等
に
よ
る
ラ
イ
フ
ラ
イ
ン
被
害
がけ崩れ
急傾斜地 地すべり
地すべり
急傾斜地
崩壊危険度
崩壊危険度 危険度
危険度
危険度
危険度
危険性が高い
危険性が高い
危険性がある
危険性がある
危険性がほとんどない
危険性がほとんどない
揺れ・液状化・がけ崩れによる道路被害
死傷者(5時発災)
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
建物倒壊による死者
生き埋めによる凍死者
建物倒壊による死者
建物倒壊による死者
1,046
生き埋めによる凍死者
死
者 冬1※
(人)
332
1,203 332
1,535
24時間後に救助されると期待される生き埋め者3,155人
冬2※
応
3,487
3,487
1,203
急
35箇所
35 箇所
17箇所
17 箇所
4箇所
4箇所
【夏】全壊 18,377 棟 半壊 49,044 棟
【冬】全壊 20,336 棟 半壊 54,300 棟
交通障害による帰宅困難者の発生
【夏】44,066 人
【冬】83,142 人
1,046
0箇所
雪崩
雪崩
危険度
危険度
建物被害(建物全壊率)
道路被害等による交通障害
夏
180 箇所
2箇所
2箇所
2箇所
2箇所
0箇所
揺れ・液状化・がけ崩れによる建物被害
道路の機能支障
0
187箇所
187 箇所
320箇所
320 箇所
180箇所
4,690
応
※冬1:冬季において、生き埋め者が 24 時間後に凍死すると仮定した場合。
冬2:厳冬期において、生き埋め者が2時間後に凍死すると仮定した場合。
急
【夏】重症者仮1,910 人 軽症者 16,674 人
仮 人 軽症者 18,733 人
【冬】重症者設2,169
応
設
住
急
住
宅
仮
建物倒壊による火災の発生
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
死
傷
者
火災被害(18 時発災)
0
出火件数
火
災
延焼件数
被
害
焼失棟数
500
1,000
1,500
43
198
0
47
156
957
夏 冬
冬
夏
- 44 -
建
物
倒
壊
・
火
災
に
よ
る
避
難
者
4,609
4,802
− 45 −
総則
第5節 地震被害の想定
災害シナリオ(西札幌断層)
特徴
人
的
被
害
建物倒壊
により、
等により
死傷者等
が発生す
る。
る。
地震発生~
発災
時刻
5時
12 時
18 時
断水等に
断水等に 建物
被害
時刻
5時
12 時
18 時
避難
より、避
被 より、
災 者等が発
難者等が
者 生する。
発生する
生
活
夏
季
2、3時間後~
全壊
1.8 万棟
半壊
4.9 万棟
・市有建物の一部に被
害が発生し、防災拠点
等で利用できない可
能性あり。
・余震による建物被害や土砂災害が発生し、死傷者が増加す
・要救助者の救助中に余震が発生し、二次災害が発生する。
・市街地の一部で、大きな道路被害が発生し、消防・自衛隊等
難航する。
・救助現場及び医療機関で負傷者のトリアージを行い、必要
市域外搬送する必要がある。
・市全域の医療機関において、医師・看護師が不足し、入院対
・クラッシュシンドローム患者が発生する。
避難者(建物被害に 避難場所
2.5 万人 断水による枯渇 8.6 万人
よる避難者)
避難場所外
2.8 万人 が原因の避難者 9.3 万人
出火件数
・公共施設にも、避難 焼失棟数 ・避難者が急増し、食料需
30 件 者が押しかける。
90 棟 要が急増する。
30 件 ・給水需要 2,400m3
100 棟
40 件 ・食料需要 3.1 万食
160 棟 ・食料需要 10.3 万食
・停電(18%)
、都市ガス供給停止 ・電柱の被害が著しい地域以外は、
・停電(2.2%)
、一般電話
(89%)
、LP ガス安全点検需要
ほぼ電力が回復する(停電率
復する。
(32%)
、断水(42%)が発生する。 6.4%)
。
、
・一般電話施設や携帯電話施設が被 ・停電により、信号が停止し混乱 ・都市ガス供給停止(89%)
害を受け、不通や輻輳が発生する。 や交通渋滞が生じ、対策の遅延に 断水(27%)の被害は継続
・本庁舎等でも、一部施設被害、ラ つながる。
イフライン機能支障が発生し、情報
連絡が一部不能となる。
時刻
死者
重軽傷者
要救助者
(夏に同じ)
死者
・要救助者の凍 死者
積雪等に
積雪寒冷の影
・要救助者の凍死によ 4,690 人 死により、死者 1,535 人
5時
1,203
人
20,902
人
4,359
人
響による凍死
より、救
の影響
12 時
904 人 16,269 人
3,577 人 り死者数が激増する。 3,766 人 数が増加する。 1,175 人
助活動が
揺れによ
18 時
921 人 16,414 人
3,590 人 (凍死の仮定)
3,793 人 (凍死の仮定) 1,193 人
遅延し、
る全壊約 3.1
・建物倒壊で最大 1,203 人が死亡。 ・要救助者を2時間以内に救助で ・24 時間以内に、要救助者
凍死が発
万棟
・積雪により救助活動が難航する。 きない場合、凍死する。
を救助できない場合、凍死
生する。
・透析患者の治療体制の確保。
する。
停電で暖
建物
全壊
2.0
万棟
避難者
(停電により
避難場所
9.6
万人
停電回復により 5.7 万人
積雪等に
房が使え
5.4 万棟 暖房のない避難者) 避難場所外
7.8 万人 避難者数減少
4.7 万人
より建物 被害 半壊
ず、避難者 時刻
(夏に同じ)
出火件数 ・毛布等寒さ対策の物 焼失棟数 ・避難場所生活者数が激減
被害が増
・火器の使用により、
90 件 資の需要が拡大する。
390 棟 し、食料需要が減る。
大する。 5時
が発生す 12 時 火災が多発する。
130 件 ・給水需要 2,400m3
620 棟
停電によ
る。
18 時
200 件 ・食料需要 11.5 万食
960 棟 ・食料需要 6.9 万食
り避難者
(夏に同じ)
・積雪の影響により、夏季に比べ ・停電率は、2.5%、都市ガ
等が発生
て復旧作業の効率が低下する。
安全点検需要(29.9%)が、
する。
・ほぼ電力は、回復する。
・一般電話の不通は 6.1%。
・低地の大部分が、震度6弱以上や ・余震により、建築物被害が発生 ・余震による建築物被害が
液状化危険度「可能性が高い・あり」 する。
・建物の応急危険度判定を
揺れ・液状化
の地域となり建物被害が発生する。
・初期消火にて、消火できない火
・応急仮設住宅の用地を確
が生じる。
・火災が同時多発で発生するが、断 災により、延焼が拡大する。
・避難場所を運営・管理す
水で一部の消火栓が使用できない。 ・電気の復旧に伴い、通電火災が
・防災拠点等の被害の
・ブロック塀等が転倒し、通行人が 発生する。
死傷する。
・鉄道が緊急停止する。
・駅周辺に帰宅困難者が集中する ・地下鉄・JRは、安全が
高層ビルやマン ・ビル落下物により、通行人が死傷 ・札幌駅周辺の道路や建物等の被 確認された区間から、順次
ション特有の被 ・エレベータが停止し、エレベータ 害は少ないが、周辺に被害が発生 運転を再開する。
・盛土等の被害が生じた区
害が発生する。 内の閉じ込め者が多数発生する。 し、アクセスが困難になる。
・高層ビルは、上層階の揺れが大き ・エレベータに閉じ込められた人 間は、JRの運行停止。
群集事故や帰宅
く、屋内収容物の移動や転倒、落下 の衛生・健康状態が悪化する。
・帰宅困難者への水・トイ
困難者も発生す 物・収容物の飛散が発生する。
・エレベータが使用できず、中高 レなどの支援を行う。
る。
・大規模集客施設、地下街、イベン 層階の住民生活に支障がでる。
・現地の地理に不案内な観
ト等にて群衆事故が発生する。
・観光客が行き場を失う。
光客が行き場を失う。
・震度6強~6弱の危険箇所で崩壊 ・孤立地域との通信確保、状況把握、救急救助、医療搬送、
なる。
急傾斜地、地滑 の危険性が高い。
り、雪崩が発生す ・定山渓~藻岩山、白旗山周辺の多 ・危険箇所の緊急点検を実施する。
くの危険箇所で「危険性が高い(あ ・余震が繰り返し、本震で緩んだ危険箇所で崩壊が発生する。
る。
る)
」と判定される。
・雨が降ると、地盤の緩みにより崩壊が発生する。
・道路寸断により孤立地域が発生。 ・土砂が河川を堰き止めると、大雨が重なり洪水が発生した。
・砥山ダム付近に「液状化の可能性 ・山崖崩れ箇所は、土砂の撤去や応急工事を進め、雨季対策
が高い」箇所が存在する。
ライフライン被
ラ 害
イ
フ
ラ
イ
ン
共
通
事
項
人
的
被
害
冬
季
被
災
者
生
活
ララ
イイ
フン
低
地
(
宅
地
)
地
域
特
性
都
心
部
山
地
・
丘
陵
地
(
宅
地
)
1日後~
●建物倒壊・火災等による死者数等
死者
重軽傷者 要救助者
1,046 人 18,584 人
3,876 人
772 人 14,398 人
3,178 人
777 人 14,463 人
3,189 人
・建物倒壊で最大 1,046 人が死亡。
- 46 -
総則
2、3日後~
1週間後~
1か月後~
6カ月後~
第5節
地震被害の想定
1年後~
る。
・風邪、エコノミークラス ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
症候群の死者が発生する。 殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
の到着が遅れ、消火・救助が ・透析患者や慢性疾患患者
等の症状が悪化する。
に応じて高次医療機関へ
応力が不足する。
・医療機関の入院対応力不
足が継続する。
・断水が回復せず、依然多く 避難場所
6.4 万人 ・応急仮設住宅等に順次入居する(需要約 7,700 世帯) ・応急仮設住宅から、公営
の避難者がいる。
、民間賃
避難場所外
7.0 万人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
貸住宅、持家購入・建替、
・3日後から生活に最小限必 ・被災者や従事者にPTS 提供はなくなる。
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理により、合
要な水を供給するため、
給水 D が増加する。
計約7,000戸の住宅の確保
需要が急増する(8,100m3)。 ・小売店の営業再開等によ 態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
・食中毒発生の恐れ。
り食料等の需要が減る。 ・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 等を行う。
神的ダメージを受ける。
・給水需要 1,800m3
・食料需要 7.7 万食
・停電は解消する(5 日)。 ●ライフライン回復見込
の不通(6%)は、ほぼ回 ・都市ガス供給停止(87%) ・LP ガス 12 日
・避難場所の閉鎖に伴い家
庭ごみの量は、平時の水準
・LP ガス安全点検(12%)
、
・断水(水道) 26 日、下水道 26 日
LPガス安全点検需要
(29%) 断水は継続(4.6%)
に戻る。
・都市ガス供給停止 52 日
・自宅の復旧が一段落し、
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 461 万トン
ほぼ回復する(6 日)。
ひと月当り 3か月まで 6か月まで 1年後まで 粗大ごみの量も平時の水
・復旧に伴うがれき発生 家庭ごみ
3.1 万トン
3.1 万トン 3.1 万トン 準に戻る。
・避難場所の生活ごみ発生
粗大ごみ
1.5 万トン
1.1 万トン 1.0 万トン
(夏と同様)
・透析患者の対応力は回復 ・仮設住宅への入居が進み、高齢者等の孤独死を含め、病気・ストレス・発作・自
する。
殺等の間接的原因による震災関連死が発生する。
・停電が回復し、建物被害に 避難場所
3.3 万人 ・応急仮設住宅に順次入居する(需要約 8,700 世帯) ・応急仮設住宅から、公営
よる避難者が中心となる。 避難場所外
、民間賃
2.7 万人 ・水道やガスが復旧し、避難場所の周辺住民への食事 住宅(一時入居)
提供はなくなる。
貸住宅、持家購入・建替、
・3日後から生活に最小限必 ・給水需要 6,000m3
・生活環境が大きく変化し、高齢者等を中心に健康状 自宅改修・修理、により、
要な水を供給するため、
給水 ・食料需要 3.9 万食
態の悪化・り病、精神的ダメージが深刻化する。
合計約8,000戸の住宅の確
需要が急増する(10,000m3)。
・地域コミュニティの崩壊、孤独感の増幅により、精 保等を行う。
神的ダメージを受ける。
・停電は、解消する(6 日)。 ●ライフライン回復見込
・避難場所の閉鎖に伴い家
・都市ガス供給停止(88%) ・LP ガス 17 日
庭ごみの量は、平時の水準
・LPガス安全点検需要
・断水(水道) 38 日、下水道 38 日
に戻る。
ス供給停止(89%)、LP ガス (18%)、断水(16%)が継続。
・都市ガス供給停止 74 日
・自宅の復旧が一段落し、
継続する。
・一般電話の通話機能は、 ・がれきの発生 約 480 万トン
粗大ごみの量も平時の水
ほぼ回復する(9 日)。
準に戻る。
(粗大ごみ、家庭ごみの発生量は夏に同じ)
発生する。
実施する。
保する。
る。
把握を行う。
・公営住宅、民間住宅の被災度区分判定を実施する。
・り災証明の発行体制を整える。
・応急仮設住宅を建設する。
・応急仮設住宅、公営住宅、住宅再建に関する情報提供・相談業務及び支援を実施する。
・市民への生活支援、住まいの支援、就労・就学支援等を行う。
・防災拠点等の応急修理を実施する。
・企業では、事業継続計画に基づく事業の再開が始まる。
・企業の事業再開に伴い、都心部への人の流入が増え(平
常時に近づき)
、鉄道の運行停止に伴う支障や自家用車の
利用の増加に伴う交通渋滞が発生する。
・被災した中高層ビルの安全対策(窓ガラス等の飛散防
止、解体・撤去作業等)を実施する。
◆
◆
◆
物資輸送等の対応が必要と
◆
◆
◆
◆
◆
も実施する。◆
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