...

新たなクラスのモバイル サービスの促進

by user

on
Category: Documents
3

views

Report

Comments

Transcript

新たなクラスのモバイル サービスの促進
新たなクラスの
モバイル サービスの
促進
市場の課題とビジネス チャンスを定義する
世の中はモバイル化に向かって進んでいます。
スマートフォ
ンの著しい成長と、新しい Machine-to-Machine(M2M)
とウェアラブル デバイスの登場により、
シスコでは 2018 年
までにパーソナライズ モバイル ネットワーク接続の数
が 100 億に達し、モバイル トラフィックの年平均成長率
(CAGR)は 61% になると予測しています。つまり、モバイ
ル サービス プロバイダーにとって大きな収益機会となる、
アプリケーションの新たな競争の場が現われています。同
時に、ネットワークとビジネス、そして運用プロセスに対す
る新たな需要が生じることにもなります。
このビジネス チ
ャンスを収益化するためには、モバイル事業者は、各自の
ネットワークを再構築する以上の取り組みに着手しなけれ
ばなりません。顧客へどのようにアプローチし、顧客が望む
方法で新たなサービスを提供するにはどうしたら良いかを
検討し直す必要があります。
Cisco® Evolved Services Platform (ESP) は、事業者にこ
の新たな形の利用のためのプラットフォームを提供しま
す。
これには、必要な柔軟性、拡張性、および最高レベルの
自動化を実現することで、次世代の、パーソナライズされ
たコンシューマおよびビジネス向けモバイル サービスを
提供することが含まれます。ネットワーク プログラマビリ
ティ、エンドツーエンド サービスのオーケストレーション、
オープン プラットフォームの機能を十分に活用すること
で、事業者は画期的な優れたモバイル サービスを開発、
導入できます。
また、サービスを市場へ迅速に投入し、同
時に運用コストも大幅に削減できます。
2
モバイル サービス プロバイダーはす
でに、モビリティ、ビデオ、およびクラ
ウドベースのアプリケーションの急増
に伴い、ネットワーク アセットに対す
る需要の急激な増加に直面していま
す。顧客からの要求は高まるばかりで
す。顧客は、簡単で安全な、パーソナラ
イズされたモバイル エクスペリエンス
とトランザクションを、いつでもどこで
も利用できることを期待しています。
こ
れを十分に提供できない場合、あらゆ
る面からの課題に直面することになり
ます。従来の競合サービス プロバイダ
ー、Google や Amazon などの大規模
クラウド企業、そして機敏な振興企業
が、新しく魅力的なモバイル エクスペ
リエンスやビジネス モデルを提供し、
顧客のマインド シェアを奪おうとして
います。
クラウドベースのプラットフォ
ームの拡大に伴い、モバイル サービ
スへの参入を阻む障壁はかつてなく
低くなり、維持可能な競争優位性を築
くことがこれまで以上に重要になって
います。
アプリケーションとサービスがすべて
をつなぐ、新しいビジネス チャンスの
世界、Internet of Everything (IoE) の
時代に突入しているのです。
• 人:新しい、
より有益な方法でつなぐ
• プロセス:適切なタイミングで、適切
な人とモノとの間で、適切な情報を
交換する
• データ:インサイト
(知見)に基づき
意思決定を強化する
• モノ:相互に通信する数十億台のス
マート デバイスとインターネットを
介してつなぐ
このチャンスを捉え、あらゆる種類の
接続を差別化し、新しいパーソナライ
ズされた統合モバイル サービスを提
供する上で、最も優位な立場にいるの
がモバイル サービス プロバイダーで
す。
とはいえ、
これを実現するには、イ
ンフラストラクチャと運用のために、
こ
れまで想像もつかなかった規模と新
たな要件に取り組む必要があります。
そして、わずかなミスも許されない、
ま
すます厳しい状況になっています。
こ
のような新しいサービスと機能を市場
に投入するまでの期間を短縮し、かつ
コスト削減と運用効率の向上を実現
する必要があります。
多くのベンダーは、モバイル ネットワ
ーク、データセンター、
またはサービス
オーケストレーションなど、ソリュー
ション全体に対し部分的にしか取り
組んでいません。
しかし、
これからの
成功を決定付けるのは、全体的なア
プローチで実施できる能力、つまりす
べての要素を迅速かつシームレスに
統合し、複数ベンダーからなる統合エ
コシステムでクラス最高の機能を組み
合わせたオープン ネットワーク環境で
実装することです。
これにより、顧客が
サービスを利用する方法に合わせて
サービスを提供できます。
1 つの製品やテクノロジーだけでは、
この難題に対処できません。サービス
の俊敏性、収益性、運用効率性を新た
なレベルへ引き上げるには、次の機能
によってネットワークを大きく変える
必要があります。
• ネットワークに対応しており、必
要に応じて拡大および再割り当
てが可能な、データセンターのコ
ンピューティング リソースおよび
ストレージ リソースからなる仮
想プール
• 機能がセキュアで、仮想化および自
動化されており、
またサービス プロ
ファイルを損なうことなく必要な場
所へワークロードを移動することが
可能な、データセンターとモバイル
ネットワーク間の円滑な相互運用性
• サービスのセットアップとティア
ダウンの時間を短縮および自動
化し、新しいサービスをリアルタ
イムでプロビジョニングできる
ダイナミック オーケストレーショ
ン機能
3
たとえば、次のソリューションを提供できます。
Cisco Evolved Services Platform
Cisco ESP は、サービスをリアルタイムで作成、
自動化、
プロビジョニングする、
包括的な仮想化/オーケストレーション ソフトウェア プラットフォームです。Cisco
ESP は、ビジネスが求めるものを、複数のドメインにわたるネットワーク アクシ
ョンに自動的に変換します。
また、顧客に合わせて必要に応じて再利用およびパ
ーソナライズ可能なリソースの柔軟なプールから、事前にパッケージ化されたサ
ービスを作成し、提供できます。Cisco ESP では、画期的な新しいモバイル サー
ビスを迅速に公開できます。
これにより、現行の運用モデルと比較して最大 45 %
のコスト削減と最大 4 倍の新たな収益成長率を実現できます。
Cisco ESP は、Software-Defined Networking (SDN; ソフトウェア定義型ネット
ワーキング)、ネットワーク機能の仮想化 (NFV)、オープン API、および拡張オー
ケストレーション機能を使用して、柔軟なモジュール型サービス プラットフォー
ムを作成します。Cisco ESP およびシスコの進化したプログラマブル ネットワー
ク (EPN) の物理および仮想インフラストラクチャのサービス提供機能により、
パッケージ化された統合サービス モジュールを通じて新しいパーソナライズ サ
ービスを迅速かつ自動的に導入できます。
これらのモジュールは、パーソナライ
ズ機能、セキュリティ、およびサービス レベル契約(SLA)を備えた、パッケージ
化階層型ネットワーク サービスを提供します。顧客やユーザは、オンライン ポー
タルからマウスをクリックするだけで、
これらを選択して有効化することができま
す。そのため、顧客が求める新たな方法で顧客にアプローチできます。
また顧客
は、Web の速度に合わせて自動的にプロビジョニングするセルフサービス プ
ラットフォームを使用すれば、
どこからでも、モバイル サービスを有効化およ
びパーソナライズし、新しい仮想化マネージド サービスを追加することがで
きます。
コネクテッド シティの IoE ソリューション
事前にパッケージ化されたモジュール型ソフトウェア、ハードウェア、および
サポート ソリューションを使用して、数千台のセンサーが接続されている
大都市の交通カメラ、信号機、警告標識を管理できます。
シスコは、バルセロ
ナ
(スペイン)のようなスマート シティを構築するための総合サービス オフ
ァリングを提供できます。
これには、
コンピューティング、
ストレージ、ネット
ワークおよびデータセンターの設備、エンドツーエンド オーケストレーショ
ン、IoE アプリケーションおよび制御ソフトウェア、
フルフィルメント ポータ
ル、分析などの機能がすべて統合されており、Cisco ESP により導入できる
状態になっています。
サービスとしてのモバイル セキュリティ
企業顧客に対し、高品質のセキュアなモバイル アクセスをマネージド サー
ビスとして提供できます。たとえば、
自動車販売企業には、営業チームとサー
ビス チームがタブレットやスマートフォンからオンライン上で、価格情報、部
品、顧客のデータ システムに、Wi-Fi または Long Term Evolution(LTE)ネッ
トワークを経由して、セキュリティで保護された状態でアクセスできるソリュ
ーションを提供できます。
シスコは、すぐに導入可能な総合サービスを提供
します。
これには、販売企業の IT 部門がユーザを制御し管理するためのセ
ルフサービス ポータルとワークフローや、
ソリューションを提供するための
物理インフラストラクチャと仮想インフラストラクチャなどが含まれます。
ま
た、仮想ファイアウォール、VPN、
ワイヤレス コントローラ機能、およびこれら
を Cisco ESP で管理および調整するソフトウェアも含まれます。
プレミアム モバイル ブロードバンド
油田、鉱山、風力発電所、
ソーラー パネル アレイなど、到達困難な場所でも、
セキュアなローカル ブロードバンドを顧客に提供できます。
また、
プレミア
ム モバイル ブロードバンドを使用して、産業および経済のグローバルなフ
ォーラムやスポーツ競技大会などの大規模なイベントをサポートすることも
できます。
シスコは、
このような顧客に対し、
プライベート LTE ネットワークを
対象とした総合サービスを提供します。
これには、仮想パケット コア、マクロ、
およびスマートセル テクノロジー、Self-Organizing Network(SON)インテ
リジェンス、
さらに、一貫性のあるサービスや認可スモール セルと未認可ス
モール セルの間でのシームレスなハンドオフを保証するポリシー ソフトウ
ェアなどが含まれます。Cisco ESP は、顧客によるセルフサービスと、新しい
仮想化モバイル ブロードバンド サービスのプロビジョニングの自動化を、
コストを現行の導入環境より最大 43 % 削減して実現します。
ほとんどのサービス プロバイダーで現在使用されている環境では、
こうした
モバイル サービスを提供するには、ハードウェア、管理ツール、ビジネス プ
ロセスからなる複雑なシステムの運用を調整する必要があります。一般に、
1 つの新規サービスを導入するにあたり何カ月もの準備期間が必要になり
ます。Cisco ESP の機能およびサービス モジュールでは、
このようなエンド
カスタマー ソリューションを数分間で準備できます。そして、ネットワークと
データセンター全体に柔軟に拡張し、有用なリアルタイム分析や長期分析を
利用してオファリングを最適化することができます。従来のサービス提供に
比べてはるかに少ない時間とコストで、
これらすべてのビジネス チャンス
や、
さまざまな機会を収益化することが可能になりました。ネットワークをア
プリケーションに取り込むことで、
アプリケーションが向上し、
コンシューマ
エクスペリエンスが強化されます。
4
5
Cisco ESP の仕組み
Cisco ESP は、
これらすべてを実現するため、ネットワークと運用の複雑さを解消しました。図 1 に示すように、以下で説
明する重要な機能を提供します。
オーケストレーション エンジン
このエンジンは、必要な場合にはい
つでもどこでも、必要とされる物理お
よび仮想インフラストラクチャ、
リソー
ス、機能すべての作成、モニタリング、
品質保証を自動化します。オープン
API を使用してアプリケーションをイ
ンフラストラクチャに接続し、すべての
サービスを提供するための共通ポリ
シーと統合型サブスクライバ管理フレ
ームワークを提供します。本当の意味
でオープンな API により、イノベーシ
ョンを実現し、マルチベンダー ソリュ
ーションを統合および制御できるよう
になります。
サービス ブローカー
この要素は、サービス プロバイダー
のストアフロントとして機能し、ビジ
ネスが求めるものを、
カタログベー
スのサービスを作成し開始できる
状態へと変換します。
これにより、新
しいモバイル サービスの、セルフ
サービスによる自動アクティベーシ
ョンと配布が可能になります。
サービス プロファイル
このプラットフォームでは、サービ
ス プロファイルを作成し、
カスタマ
イズできます。
これにより、オーケス
トレーション エンジンを介してリン
クされた、サービス属性とポリシー
の包括的なセットを提供できるよう
になります。その結果、パーソナラ
イズ サービスの提供を自動化し、
サービス提供にかかる時間を短縮
できます。
仮想機能のカタログ
仮想化ネットワーク機能(VNF)
とアプ
リケーション機能からなる、
この拡張
可能なモジュール型のセットは、サー
ビス プロファイルにリンクしています。
仮想化ネットワーク機能のメニューか
ら選択して、
カスタマイズ サービス オ
ファリングを作成できます。
これは、
ど
こにでも導入でき、必要に応じて拡張
も可能です。
これらの要素が連携することで、現在のネットワークとデータセンターの運用を
妨げ、お客様の需要に応じて迅速に新しいモバイルのビジネス チャンスを収益
化できない原因となっている障壁と複雑さが解消されます。
次世代プラットフォームを運用し、次の特長を持つ革新的なモバイル サービ
スを提供できます。
オープン
Cisco ESP は、テクノロジーとビジネス パートナーからなるマルチベンダー エ
コシステムにおいて、
クラス最高レベルの拡張可能な機能を柔軟に組み合わ
せ、パーソナライズ サービスのイノベーションおよび実現を促進します。
拡張可能
モジュール型の機能と事前にパッケージ化されたエンドカスタマー サービスの
包括的なセットにより、強力なツール セットが実現します。
これにより、ビジネス
ニーズに基づいてネットワークを最適化し、新しいサービスを作成、
自動化でき
ます。
柔軟性
Cisco ESP は、既存のサービスを動的に拡張し、かつネットワーク資産とデータ
センター資産を最適化します。
これにより、必要に応じていつでもどこでも適切
な機能を利用できます。
Cisco ESP は、作成するパーソナライズ サービス プロファイルに基づいて処
理を行い、モバイル ネットワーク、モバイル スイッチング センター(MSC)およ
びモバイル データセンター インフラストラクチャにおいて、
アクティブ サービ
ス カタログからのプログラミングとプロビジョニングを自動化します。オープン
API、SDN、および NFV ソフトウェアで構成される革新的なマルチベンダー エコ
システムを使用して、
さまざまな物理デバイスと仮想デバイスを対象としたサー
ビスをプログラムできます。
これらの機能により、Cisco ESP は、必要に応じてビ
ジネスが求めるものを具体的なサービスにダイナミックに変換するプラットフォ
ームを提供します。
このため、必要とするビジネス モデルで市場チャンスに対応
し、購入、導入、利用、管理が容易な新しいサービス オファリングを迅速に作成で
きます。
図 1. Cisco Evolved Services Platform
アプリケーション
Cisco Evolved Services Platform
サービス ブローカー
サービス
プロファイル
仮想機能の
カタログ
オーケストレーション
エンジン
Cisco Evolved Programmable Network
Edge
VNF
VNF
VNF
ネットワーク
コンピューティング
ストレージ
アクセス
Optical
6
Core
7
革新的なモバイル サービス
ロケーションベースの施設オファー
コンシューマと企業顧客は、
アプリケーションやデバイス
をどこで接続する場合でも、最適なパーソナライズされ
たユーザ エクスペリエンスを求めています。ただし、信頼
できる高品質のサービスを提供すると同時に、収益を創
出する独自のオファーを作成し、ネットワークを安全かつ
管理可能な状態で維持することは、非常に難しい取り組
みです。
スポーツ、エンターテイメント、公共施設および企業施設
は、モバイル エクスペリエンスにより顧客と企業取引を
獲得することを検討しています。
コンシューマ、乗客、訪
問客、患者は皆、関連する情報にどこからでも迅速かつ
容易にアクセスできることを求めています。
Cisco ESP を活用するなら、新たな収益を創出し、かつネ
ットワーク運用コストを削減する、
さまざまな差別化モバ
イル サービスを企業やコンシューマに提供できます。
こ
れらのサービスは、ビジネスセントリック オファーとユー
ザセントリック オファーという 2 つのカテゴリに分類さ
れます(表 1)。
Cisco ESP により、
これらのオファリングの一部またはす
べてをサポートし、独自のビジネス ニーズに合わせてカ
スタマイズし、迅速なセルフサービス提供のためにプロビ
ジョニング プロセスとフルフィルメント プロセスを自動化
することができます。
したがって、新しいオファー(および新
しい顧客)
ごとにカスタム ソリューションを開発する代わ
りに、
コンシューマまたは企業顧客が必要に応じてセルフ
サービス ポータルから選択してアクティベートできる、事
前パッケージ ソリューションを作成できます。以下のセク
ションでは、
こうしたモビリティ サービスのいくつかの例
について詳しく説明します。
シスコはモジュール型のツール スイートを提供します。
これ
らのツールを、
カスタマイズ サービス ポータルと共にパッ
ケージ化および統合することで、次のような機能を提供でき
ます。
表 1. ビジネスセントリック オファーとユーザセントリック オファー
ビジネスセントリック オファー
ユーザセントリック オファー
プレミアム モバイル ブロードバンド:リモート ロケーショ
ンにセキュアなプライベート モバイル データ サービスを
提供します
段階型価格設定プラン:顧客が各自のニーズに応じた適切
なデータ プランを選択できます
M2M オファリング:センサー、接続している産業機器、その
他のスマート デバイスを接続および管理できます
輻輳認識コンテンツ:ダイナミック ネットワーク トラフィッ
ク動作に基づいてユーザ エクスペリエンスを最適化し
ます
サービスとしてのセキュリティ:企業顧客にプレミアム モバイル
セキュリティ サービスを提供します
アプリケーションベースのプラン:特定のアプリケーションにリ
ンクしたモバイル プランを提供します
サービスとしてのモビリティ:モバイル デバイスと企業のモバイル 「ハッピーアワー」
プラン:特定の時間内の利用を無料化ま
アクセスを管理します
たは割引きます
ロケーション ベースの施設オファー:ユーザの特定のロケー
ションに合わせて調整されたサービスを提供します
「フリーミアム
(Freemium)」サービス:基本使用量の無料提
供など
デュアルペルソナ プラン:1 台のデバイスで複数のデータ プラン
と課金に対応します(業務での使用と個人使用など)
スポンサー付きデータ サービス:ユーザが特定のアプリ
ケーションを使用する場合や特定のロケーションから接
続する場合に、第三者がデータ通信料を支払うことがで
きるサービス
モバイル ターゲット広告:ユーザ プロファイルにマッピング
されたモバイル広告を提供します
ロケーションベースの広告:ユーザのロケーションに基
づいてモバイル広告を表示します
マルチデバイス プラン:データ共有プランに複数のモバイ
ル デバイスを組み込むプラン
モバイル ビデオ最適化:高画質のビデオ エクスペ
リエンスを保証します
スモール セル ネットワークの拡張:建築物、
コンクリート製立
体駐車場など、無線アクセスが制限されているエリアに、認
可されたセルラー ネットワークを拡張します
サービス バンドル:複数のサービス(ケーブル テ
レビ、インターネット、モバイル)を 1 つのオファ
ーにまとめて提供します
顧客ロイヤルティ プラン:既存の顧客に対し、無料使用や割
引などのインセンティブを提供します
8
ツールを組み合わせてデバイス ロケーション、RF スペ
クトルの利用、干渉源を関連付けることで、企業顧客とコ
ンシューマ顧客に対し、施設内で高品質のモバイル エク
スペリエンスを提供できます。同時に、
これらのロケーシ
ョンベースのサービスは、ユーザに対するオンサイト分
析、
オンライン分析、およびソーシャル分析に基づいてさ
らなる収益の機会を創出します。
• インテリジェント Wi-Fi 向けCisco© コネクテッド モバイ
ル エクスペリエンス (CMX)。CMX により、企業やサービ
ス プロバイダーはパーソナライズ モバイル サービスを
適切なタイミングに適切な場所で提供できます。
• Cisco© Policy Suiteによる詳細なポリシー管理
• リアルタイム分析によって得られる、ネットワークとユーザ
の振る舞いに関する詳細な情報
• 自動ワークフローおよびカタログ ベースのサービスのブロ
ーカー機能。
これにより、複数ドメインにわたる新しいサー
ビスの作成と開始にかかる時間を短縮できます。
Cisco ESP は、
これらのソリューションと機能を統合および調
整し、ネットワークで仮想化機能を使用して、ロケーションベ
ースの施設オファーを提供します。
この施設オファーは、必要
に応じて数分間でプロビジョニングおよび拡張することがで
きます。
したがって、仮想化インフラストラクチャにおいて、新
しい対話型アプリケーションとパーソナライズ エクスペリエ
ンスを迅速に開発し収益化できます(図 2)。
Cisco ESP により、モバイル事業者および施設所有者はこ
れらのソリューションから創出されるビジネス価値を共有
でき、4 年以内にプラスの ROI を達成し、35 % の年平均成
長率(CAGR)を実現できる新たなビジネス モデルが実現し
ます。
• Cisco© ワイヤレス侵入防御システム (wIPS)。
ワイヤレス
の脅威、不正なワイヤレス デバイス、サービス妨害(DoS)
攻撃に対するネットワーク防御を強固にし、
ワイヤレス
ユーザとネットワークのセキュリティを強化します。
図 2. ロケーションベースの施設オファー
Cisco Evolved Services Platform
サービス ブローカー
サービス
プロファイル
オーケストレー
ション エンジン
仮想機能の
カタログ
vPC
SON
ポリシー
サービス
プラットフォーム
VNF
サービス バス
コンピューティング
ストレージ
ネットワーク
Cisco Evolved Programmable Network
9
IoE:サービスとしての M2M
IoE は、人、
プロセス、データ、モノを
つなぐことで、ネットワークによるつ
ながりを、今まで以上に関連性の高
い価値あるものへと変え、類のない
ビジネス チャンスを提供します。同
時に、M2M テクノロジーの迅速な
導入に伴いデバイスの数は急増し
ており、
このようなデバイスの多様
性、データ、複雑さ、脆弱性は、従来
の IT のあり方を大きく変えます。
モバイル ネットワークは、
これらの課
題に対応する上で重要な役割を果た
します。仮想モバイル ネットワークに
アプリケーション インテリジェンスと
自動データ プロセスを組み込むこと
で、ネットワークは絶えず激しく動くデ
ータの流れから適切なデータを自動
的に選択できます。インテリジェント
ポリシーに基づいて、保持するデータ
と破棄するデータの優先順位を付け
ることができるようになります。
これに
より、大量のデータを継続的にクラウ
ドに送信することなく、ローカル アプ
リケーションとデバイスが自動的に処
理を実行できるようにします。
これらの
機能は、企業、
コネクテッド シティ、輸
送車両、エネルギー業界の顧客などに
とって、M2M における大きな収益機
会となります。Cisco ESP は、
このよう
モバイル ビデオ最適化
な機能を活用して収益化を行うため
のフレームワークを提供します。
Cisco ESP は、次世代 M2M サービ
スを提供するために必要なあらゆる
要素(Cisco Virtualized Packet Core
(QvPC)、Cisco Service Bus
(QSB)、Cisco SON Suite、Cisco
Policy Suiteなど)を統合します
(図 3)。
ソリューションの SelfOrganizing Network(SON)テクノ
ロジー、Access Network Discovery
and Selection Function(ANDSF)、お
よびポリシー ソフトウェア モジュー
ルにより、一貫した最高品質のサービ
スと、認可スモールセルと未認可スモ
ール セル間のシームレスなハンドオ
フを実現できます。
さらに Cisco ESP
により、Cisco EPN 上でこれらの機能
を仮想ネットワーク機能(VNF)
とし
て、マクロ セルおよびスモール セル
インフラストラクチャに最適であり、
柔軟かつ自動的に拡張可能な形式で
調整できます。
ロール、分析機能を組み合わせること
で、新しい M2M アプリケーションと
サービスを迅速に開発し収益化でき
ます。
また、Cisco ESP ではこれらの機
能の管理、
プロビジョニング、およびオ
ーケストレーションが自動化されるた
め、導入が容易になり、導入に伴うコス
トが削減されます。
これらの機能は複製可能であるた
め、セグメントごとにスタンドアロ
ンのカスタム ソリューションを開発
するのではなく、複数の市場や顧客
(コネクテッド シティ、車両、エネ
ルギー アプリケーションなど)の間
で仮想化リソースと機能を共有で
きます。運用の複雑さを緩和し、
ア
セットの利用を最適化し、
より少な
いツールで複数の市場へ向けたサ
ービスを提供できるようにすること
で、従来のアプローチに比べコス
トを最大 47 % 削減できます。
シスコのモジュール型ソフトウェア プ
ラットフォームにより、
これらのすべ
てのモバイル ビデオ最適化ソリュー
ションを Cisco EPN の物理および仮
想インフラストラクチャ全体へ導入す
る作業が容易になります。Cisco ESP
のネットワーク サービス オーケスト
レーション機能を使用することで、ネ
ットワークやデバイスを問わず、あら
ゆるタイプのコンテンツの取り込み、
管理、配信を自動化および拡張でき
ます。
従来のビデオ ソリューションでは、モ
バイル トラフィック制御、DPI、および
ビデオ最適化のために、個別の管理
が必要な複数の物理ネットワーク ア
プライアンスを、物理的に相互接続す
る必要がありました。
シスコではこれ
らの機能を仮想化することで、Cisco
ESP による拡張や調整が可能になり
ます。
これにより、高画質のビデオ エ
クスペリエンスをより簡単にコスト効
率の高い方法で提供できます。
リソー
スの共有プーリング、無線アクセス ネ
ットワーク
(RAN)の効率的な利用、そ
してリアルタイム分析やポリシーに
より実現する輻輳の緩和により、現在
のアプライアンスベースの方式に比
べ、TCO を最大 25 % 削減できます。
シスコの高度なリアルタイム ネ
ットワーク インテリジェンス
と、Cisco ESP により実現するネ
ットワーク サービス オーケストレ
ーション、VNF 管理、M2M コント
図 3. サービスとしての M2M
M2M サービス ポータル
コンシューマは、場所や時間を問わ
ず、あらゆるタイプのビデオ コンテ
ンツを高画質で自由かつ柔軟に閲覧
できることを望んでいます。
この増大
する市場のニーズにおいて収益化を
図るには、Cisco Services Platform
(QSP)、仮想ディープ パケット イン
スペクション(DPI)、Cisco Identity
Services Engine (ISE)、
シスコのビデ
オ最適化機能を利用して、
ダイナミッ
クかつ魅力的なビデオ サービスを加
入者に提供します(図 4)。
図 4. モバイル ビデオ最適化
Cisco Evolved Services Platform
Cisco Evolved Services Platform
サービス ブローカー
サービス
プロファイル
サービス ブローカー
オーケストレー
ション エンジン
仮想機能の
カタログ
vPC
SON
ポリシー
サービス
プラットフォーム
ANDSF
サービス バス
ネットワーク
コンピューティング
ストレージ
Cisco Evolved Programmable Network
10
サービス
プロファイル
オーケストレー
ション エンジン
仮想機能の
カタログ
vPC
vDPI
ポリシー
サービス
プラットフォーム
ビデオの最適化
サービス バス
ネットワーク
コンピューティング
ストレージ
Cisco Evolved Programmable Network
11
サービスとしてのモバイル セキュリティ
職場環境のモバイル デバイス数の
増加に伴い、多くの企業顧客は、モ
バイル ネットワーク経由でのビジネ
ス資産へのアクセスを管理および制
御し、安全なモバイル トランザクシ
ョンを実現する新たなソリューショ
ンを探しています。
このような企業
は、社内でこのような機能を実装す
る場合に要する膨大な時間、
コスト、
運用作業を投入する代わりに、
これ
らの機能をマネージド モバイル セ
キュリティ サービスとして提供でき
るモバイル事業者に、
この作業を外
注することを検討しています。
モバイル事業者は、仮想モバイル ネ
ットワーク インフラストラクチャを通
じてモバイル デバイスの包括的なア
クセス制御、管理、およびセキュリテ
ィを提供できます(図 5)。
シスコは、
ファイアウォール、ネットワーク アド
レス変換(NAT)、IPS 機能を実装する
ための仮想ソフトウェア ツールに加
え、ネットワークへのアクセス時にす
べてのモバイル接続が通過する自動
サービス機能チェーンとして、Cisco
Virtualized Packet Core と Cisco
Services Platform を提供します。
これ
らの機能はすべて、
シスコ ネットワー
ク インフラストラクチャに物理要素ま
たは仮想要素として導入可能です。そ
のため、Cisco ESP によりこれらの機
能を迅速かつ自動的にプロビジョニン
グおよび拡張し、マネージド モバイル
セキュリティ サービスを提供すること
ができます。
仮想モビリティおよびセキュリティ サ
ービスのために Cisco ESP を使用す
ることには、従来のマネージド サービ
スに比べて大きなメリットがあります。
サービス導入時間の短縮、サービスの
クロスセル、接続率の向上、大衆層の
顧客の増加により、最大 15 % の収益
増が見込まれます。
また、サービス フ
ルフィルメントの自動化、修復にかか
る時間の短縮、保守コストの削減によ
って、運用コスト
(OpEx)を最大 45 %
節減できます。
ネットワーク機能の仮想
化における収益化
ネットワーク機能の仮想化(NFV)は、通常はハードウェアに組み込まれているネ
ットワーク機能を、標準コンピューティング プラットフォームでソフトウェアに実
装するという構想であり、新たなビジネス モデルとクラウドベースのサービス
オファリングを実現する上で欠かせない機能です。
シスコは、各種の標準規格
に準拠した NFV 開発方式を構想中であり、欧州通信規格協会(ETSI )、Internet
Engineering Task Force(IETF)、Open Networking Forum(ONF)などさまざま
な機関において産業連携を推進しています。
シスコは、あらゆるテクノロジー領域において幅広い VNF を開発しました。
この
ような VNF の多くについては、前の項で説明した画期的な新しいモバイル サー
ビスで解説されています。
これらの VNF は Cisco EPN アーキテクチャに統合さ
れています。
これにより実現する柔軟なファブリックでは、サービス プロバイダー
ネットワークとデータセンターで物理機能と仮想機能がリアルタイムにシフトで
きます。Cisco ESP は Cisco EPN と連携し、NFV の管理、オーケストレーション、
サービス チェーニングを自動化します。
これにより、ネットワークに内在する価
値を活用できます。Cisco ESP では NFV のプロビジョニングと拡張を調整する
フレームワークが提供されるので、サービス提供を必要に応じて効率的に自動化
して、新たなビジネス価値を創出できます。
図 5. サービスとしてのモバイル セキュリティ
エンタープライズ モバイル ポータル
Cisco Evolved Services Platform
サービス ブローカー
サービス
プロファイル
オーケストレー
ション エンジン
仮想機能の
カタログ
vPC
vDPI
ポリシー
サービス
プラットフォーム
vASA
サービス バス
ネットワーク
コンピューティング
ストレージ
Cisco Evolved Programmable Network
12
13
Cisco Open Network Environment
Cisco Open Network Environment
は、
シスコの考える、オープンなプロ
グラマブル ソフトウェア フレームワ
ークの構想です。サービス プロバイ
ダーがネットワークに潜在している
価値を活用し、ビジネスの俊敏性を
強化し、運用を簡素化できるように
しつつ、新たなビジネス モデルを実
現し収益や利益を創出する基盤を築
くためのフレームワークです。Cisco
ESP と、その基盤となる Cisco EPN
は、
この論理ソフトウェア フレー
ムワークに基づいています。Cisco
ESP は、各種の標準規格に準拠した
SDN、NFV、オープン API、および自
動サービス プロビジョニング機能を
採用しており、仮想ネットワークの価
値を活用して革新的なアプリケーシ
ョンを提供できるよう支援します。
Cisco Open Network Environment
は、3 つの機能の層(Cisco
EPN、Cisco ESP、およびエンドユ
ーザ アプリケーション)からなりま
す。Cisco ESP は、ネットワークをアプ
リケーションに取り込むポリシーおよ
び自動化プラットフォームを提供しま
す(図 6)。
最上位のアプリケーション層はエン
ドユーザ アプリケーションとシステ
ム アプリケーションを表します。
これ
らのアプリケーションを使用して、
コ
ンシューマと企業顧客にビジネス価
値を提供できます。Cisco ESP は、モ
ジュール型オーケストレーション エ
ンジンとして機能し、サービス提供を
自動化するためのビジネス ロジック
とポリシー アプリケーション ソフト
ウェア モジュールを提供し、同時に
ネットワーク資産とデータセンター資
産の利用を最適化します。Cisco EPN
は、柔軟性の高いファブリックにおい
て物理および仮想ネットワークとデー
タセンターのインフラストラクチャを
統合する基盤となる層です。
そして、標準化されたオープン API
は、
これらの階層間および階層全体
で双方向のフィードバック ループ
を作成します。
これにより、
プログラ
ミングが簡素化され、新しいアプリ
ケーションとサービスの導入まで
の時間が短縮します。
Cisco Open Network
Environment はオープン API をサ
ポートしているため、イノベーショ
ンと差別化のプラットフォームとし
てネットワークを活用できます。あ
らゆるベンダーから、標準ベースの
テクノロジー、
ソリューション、
また
はアプリケーションのクラス最高の
機能を、
自動オンデマンド サービ
ス機能に組み込むことができます。
シスコが選ばれる理由
Cisco ESP は、サービス プロバイダーがビジネス モデルを拡張し、新しいサー
ビスを収益化するまでの時間を短縮するのに必要な機能を提供します。
プラッ
トフォームは次のとおりです。
購入が簡単
販売が簡単
Cisco ESP が提供する、サービス プ
ロバイダーのニーズに合わせてパッ
ケージ化された柔軟な購入モデル
では、顧客や加入者の望む方法でサ
ービスを提供できます。
Cisco ESP の自動化およびオーケ
ストレーション機能は、新しいサー
ビスの作成を簡素化し、販売プロセ
スを速め、市場投入までの時間を
短縮しながら、価値の高いパーソナ
ライズ サービスによって収益をさ
らに増大させることができます。
導入が簡単
Cisco ESP に必要なツールはわ
ずかです。
また、完全にオープン
なインターフェイスに基づいてい
るため、マルチベンダー導入も可
能です。
管理が簡単
サービス プロバイダーは、Cisco
ESP を使用して、
アプリケーションと
サービスのワークロードをリソース
間で動的にシフトし、
コストを削減で
きます。
図 6. Cisco Open Network Environment
アプリケーション
Open
APIs
Cisco Evolved Services Platform
ポリシーと自動化
Open
APIs
Cisco Evolved Programmable Network
物理インフラストラクチャと仮想インフラストラクチャ
14
15
関連情報
詳細については、
シスコ代理店までお問い合わせください。
ま
たは、次のリソースを参照してください。
Cisco Evolved Programmable Network
Cisco Evolved Services Platform
Cisco Policy スイート
Cisco Services Bus
Cisco サービス プラットフォーム
Cisco SON Suite(Cisco SON スイート)
©2015 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.
Cisco、Cisco Systems、およびCisco Systemsロゴは、Cisco Systems, Inc.またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。
本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。
「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。(1502R)
この資料の記載内容は2015年2月現在のものです。
この資料に記載された仕様は予告なく変更する場合があります。
お問い合せ先
シスコシステムズ合同会社
〒107‐6227 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー
http://www.cisco.com/jp
15.08
Fly UP