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3.騒音関連 [PDF 206KB]

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3.騒音関連 [PDF 206KB]
3.騒音関連
3−1
基準値
騒音に係る環境基準を表3−1に示す。また、各種基準を表3−2に示す。
表 3 − 1 (1)
地域の類型
一般地域の環境基準
昼
間
夜
間
AA
50 デ シ ベ ル 以 下
40 デ シ ベ ル 以 下
A 及び B
55 デ シ ベ ル 以 下
45 デ シ ベ ル 以 下
60 デ シ ベ ル 以 下
50 デ シ ベ ル 以 下
C
(注 )
1
2
3
4
5
時 間 の 区 分 は 、 昼 間 を 午 前 6 時 か ら 午 後 10 時 ま で の 間 と
し 、夜 間 を 午 後 10 時 か ら 翌 日 の 午 前 6 時 ま で の 間 と す る 。
A A を 当 て は め る 地 域 は 、療 養 施 設 、社 会 福 祉 施 設 等 が 集
合して設置される地域など特に静穏を要する地域とする。
A を 当 て は め る 地 域 は 、専 ら 住 居 の 用 に 供 さ れ る 地 域 と す
る。
B を 当 て は め る 地 域 は 、主 と し て 住 居 の 用 に 供 さ れ る 地 域
とする。
C を 当 て は め る 地 域 は 、相 当 数 の 住 居 と 併 せ て 商 業 、工 業
等の用に供される地域とする。
表 3 − 1 (2)
道路に面する地域の環境基準
地域の区分
昼
A 地域のうち 2 車線以上の車線を有する
道路に面する地域
間
夜
間
60 デ シ ベ ル 以 下
55 デ シ ベ ル 以 下
65 デ シ ベ ル 以 下
60 デ シ ベ ル 以 下
B 地域のうち 2 車線以上の車線を有する
道路に面する地域及び C 地域のうち車線
を有する道路に面する地域
備考
車 線 と は 、1 縦 列 の 自 動 車 が 安 全 か つ 円 滑 に 走 行 す る た め に 必 要 な 一 定 の 幅 員 を 有
する帯状の車道部分をいう。
こ の 場 合 に お い て 、幹 線 交 通 を 担 う 道 路 に 近 接 す る 空 間 に つ い て は 、上 表 に か か わ ら ず 、特 例 と
して次表の基準値の欄に掲げるとおりとする。
備考
昼間
夜間
70 デ シ ベ ル 以 下
65 デ シ ベ ル 以 下
個別の住居等において騒音の影響を受けやす
い面の窓を主として閉めた生活が営まれてい
ると認められるときは、屋内へ透過する騒音に
係 る 基 準 (昼 間 に あ っ て は 45 デ シ ベ ル 以 下 、 夜
間 に あ っ て は 40 デ シ ベ ル 以 下 )に よ る こ と が で
きる。
資 3−1
表 3 − 2 (1)
騒音規制法に基づく特定工場等における規制基準
時間の区分
昼間
朝・夕
夜間
45 デ シ ベ ル 以 上
40 デ シ ベ ル 以 上
40 デ シ ベ ル 以 上
50 デ シ ベ ル 以 下
45 デ シ ベ ル 以 下
45 デ シ ベ ル 以 下
50 デ シ ベ ル 以 上
45 デ シ ベ ル 以 上
40 デ シ ベ ル 以 上
60 デ シ ベ ル 以 下
50 デ シ ベ ル 以 下
50 デ シ ベ ル 以 下
60 デ シ ベ ル 以 上
55 デ シ ベ ル 以 上
50 デ シ ベ ル 以 上
65 デ シ ベ ル 以 下
65 デ シ ベ ル 以 下
55 デ シ ベ ル 以 下
65 デ シ ベ ル 以 上
60 デ シ ベ ル 以 上
55 デ シ ベ ル 以 上
70 デ シ ベ ル 以 下
70 デ シ ベ ル 以 下
65 デ シ ベ ル 以 下
地域の区分
第一種区域
第二種区域
第三種区域
第四種区域
備考
1 昼 間 と は 、午 前 7 時 又 は 8 時 か ら 午 後 6 時 、7 時 又 は 8 時 ま で と し 、朝 と は 、午 前 5
時又は 6 時から午前 7 時又は 8 時までとし、夕とは、午後 6 時、7 時又は 8 時から午
後 9 時 、 10 時 又 は 11 時 ま で と し 、 夜 間 と は 、 午 後 9 時 、 10 時 又 は 11 時 か ら 翌 日 の
午前 5 時又は 6 時までとする。
2 デ シ ベ ル と は 、計 量 法 (平 成 4 年 法 律 第 51 号 )別 表 第 2 に 定 め る 音 圧 レ ベ ル の 計 量 単
位をいう。
3 騒 音 の 測 定 は 、計 量 法 第 71 条 の 条 件 に 合 格 し た 騒 音 計 を 用 い て 行 う も の と す る 。こ
の 場 合 に お い て 、 周 波 数 補 正 回 路 は A 特 性 を 、 動 特 性 は 速 い 動 特 性 (FAST)を 用 い る こ
ととする。
4 騒 音 の 測 定 方 法 は 、 当 分 の 間 、 日 本 工 業 規 格 Z8731 に 定 め る 騒 音 レ ベ ル 測 定 方 法 に
よるものとし、騒音の大きさの決定は、次のとおりとする。
(一 ) 騒 音 計 の 指 示 値 が 変 動 せ ず 、 又 は 変 動 が 少 な い 場 合 は 、 そ の 指 示 値 と す る 。
(二 ) 騒 音 計 の 指 示 値 が 周 期 的 又 は 間 欠 的 に 変 動 し 、 そ の 指 示 値 の 最 大 値 が お お む ね
一定の場合は、その変動ごとの指示値の最大値の平均値とする。
(三 ) 騒 音 計 の 指 示 値 が 不 規 則 か つ 大 幅 に 変 動 す る 場 合 は 、 測 定 値 の 90 パ ー セ ン ト
レンジの上端の数値とする。
(四 ) 騒 音 計 の 指 示 値 が 周 期 的 又 は 間 欠 的 に 変 動 し 、 そ の 指 示 値 の 最 大 値 が 一 定 で な
い 場 合 は 、 そ の 変 動 ご と の 指 示 値 の 最 大 値 の 90 パ ー セ ン ト レ ン ジ の 上 端 の 数 値 と
する。
表 3 − 2 (2)
騒音規制法に基づく自動車騒音の要請基準
時間の区分
区域の区分
a区域及びb区域のうち一車線
一 を有する道路に面する区域
昼間
夜間
65 デ シ ベ ル
55 デ シ ベ ル
a区域のうち二車線以上の車線
を有する道路に面する区域
70 デ シ ベ ル
65 デ シ ベ ル
b区域のうち二車線以上の車線
を有する道路に面する区域及び
c区域のうち車線を有する道路
に面する区域
75 デ シ ベ ル
70 デ シ ベ ル
二
三
備考
a 区 域 、b 区 域 及 び c 区 域 と は 、そ れ ぞ れ 次 の 各 号 に 掲 げ る 区 域 と し て 都 道 府 県 知 事 が
定めた区域をいう。
1 a区域 専ら住居の用に供される区域
2 b区域 主として住居の用に供される区域
3 c区域 相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される区域
資 3−2
表 3 − 2 (3)
(1)
地域環境管理計画における地区別環境保全水準の例(川崎市)
工場等
午前6時から午前8時
時間帯
午前8時から
まで及び午後6時から
午後6時まで
地
区
午 後 11 時 ま で
午 後 11 時 か ら
午前6時まで
50(55)
45(50)
40(45)
デシベル以下
デシベル以下
デシベル以下
65デシベル以下
60デシベル以下
50デシベル以下
70(75)
65(70)
55(65)
デシベル以下
デシベル以下
デシベル以下
第1種
第2種
第3種
1 . こ の 表 に お い て 、 第 1 種 地 区 と は 都 市 計 画 法 ( 昭 和 43 年 法 律 第 100 号 ) 第 8 条 第 1 項 第 1 号
の 規 定 に よ り 定 め ら れ た 第 1 種 低 層 住 居 専 用 地 域 、第 2 種 低 層 住 居 専 用 地 域 、第 1 種 中 高 層 住 居
専 用 地 域 、第 2 種 中 高 層 住 居 専 用 地 域 、第 1 種 住 居 地 域 、第 2 種 住 居 地 域 、準 住 居 地 域 及 び そ の
他の地域をいう。
第1種地区の(
)内 の数 値は 、第1 種 住居 地域 、第 2種 住居 地域 、準住 居地 域 及び その 他の
地域に適用する。
2.この表において、第2種地区とは、近隣商業地域、商業地域及び準工業地域をいう。
3.この表において、第3種地区のとは、工業地域及び工業専用地域をいう。
第3種地区の(
(2 )
道
)内の数値は、工業専用地域に適用する。
路
地域の区分
A 地域のうち2車線以上の車
線を有する道路に面する地域
B 地域のうち2車線以上の車
線を有する道路に面する地域
及び C 地域のうち車線を有す
る道路に面する地域
(注 )1
2
3
基 準 値 ( LAeq.T)
昼間
夜間
(午前 6 時から
( 午 後 10 時 か ら 翌 日
午 後 10 時 ま で )
午前6時まで)
60 デ シ ベ ル
55 デ シ ベ ル
以下
以下
65 デ シ ベ ル
以下
60 デ シ ベ ル
以下
この表において、A 地域とは、第1種低層住居専用地域、第 2 種低層住居専用地域、第 1
種中高層住居専用地域、第 2 種中高層住居専用地域とする。
こ の 表 に お い て 、B 地 域 と は 、第 1 種 住 居 地 域 、 第 2 種 住 居 地 域 、 準 住 居 地 域 及 び そ の 他
の地域とする。
この表において、C 地域とは、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域とする。
資 3−3
3−2
(1)
調査方法一覧
調査地点(現地調査を実施する場合)
ア
施設騒音
・ 新 設 施 設 の 場 合 、現 地 調 査 地 点 は 、調 査 対 象 地 域 の 中 か ら 適 宜 設 定 す る 。騒 音 の 測 定 場 所
は、敷地境界を含む事業予定区域内、もしくは周辺の住居、病院、学校等の用に供されて
いる建物を対象とし、新設施設の騒音源の配置を勘案して設定する。
・ 既 存 施 設 の 変 更 と な る 場 合 も 同 様 で あ る が 、新 設 設 備 の 騒 音 源 の 配 置 と と も に 、既 存 施 設
の騒音源の配置にも留意して、測定場所を設定する。
イ
道路交通騒音
・搬入ルート上の代表的な地点を想定して測定する。
・ 騒 音 の 測 定 場 所 は 、 原 則 と し て 道 路 に 面 し 、か つ 住 居 、 病 院 、学 校 等 の 用 に 供 さ れ て い る
建物から道路側1mの地点とする。ただし、建物が歩道を有しない道路に接している場合
は、道路端において測定する。
ウ
交通量
・道路交通騒音調査地点を通過する車輌交通量が車種別に測定できるよう地点を設定する。
参考として、騒音の測定条件別の測定点の選定方法を下表に示す。
表3−3
騒 音 の 測 定 点 の 設 定 方 法 ( JIS Z 8731)
測定条件
(1) 屋 外 に お け る 測
定
(2) 建 物 の 周 囲 に お
ける測定
(3) 建 物 の 内 部 に お
ける測定
(2)
ア
測定点の設定方法
反 射 の 影 響 を 無 視 で き る 程 度 に 小 さ く す る こ と が 必 要 な 場 合 に は 、可 能
な 限 り 、地 面 以 外 の 反 射 物 か ら 3.5m 以 上 離 れ た 位 置 で 測 定 す る 。測 定
地 点 の 高 さ は 、 特 に 指 定 が な い 限 り 、 地 上 1.2∼ 1.5m の 高 さ と す る 。
それ以外の測定点の高さは、目的に応じて個々に定めるものとする。
建 物 に 対 す る 騒 音 の 影 響 を 調 べ る 場 合 に は 、特 に 指 定 が な い 限 り 、対 象
と す る 騒 音 の 影 響 を 受 け て い る 外 壁 面 か ら 1∼ 2m 離 れ 、 建 物 の 床 レ ベ
ル か ら 1.2∼ 1.5m の 高 さ で 測 定 す る 。
特 に 指 定 が な い 限 り 、壁 そ の 他 の 反 射 面 か ら 1m 以 上 離 れ 、騒 音 の 影 響
を 受 け て い る 窓 な ど の 開 口 部 か ら 約 1.5m 離 れ た 位 置 で 、床 上 1.2∼ 1.5
mの高さで測定する。
調査方法
騒音の測定
騒 音 の 測 定 方 法 は JIS Z 8731 に 定 め る 騒 音 レ ベ ル 測 定 方 法 に 準 拠 し 、 等 価 騒 音 レ ベ ル
( L A e q ) を も と め る と と も に 、 時 間 率 騒 音 レ ベ ル 中 央 値 、 90% レ ン ジ の 上 下 端 値 を 併 記 す る 。
使 用 測 定 器 は 、 JIS C 1502 に 定 め る 普 通 騒 音 計 、 も し く は JIS C 1505 に 定 め る 精 密 騒 音 計
を用いる。
測定に際しては、風・生物による騒音及び電界・磁界の影響に注意する必要がある。
騒音レベルの整理方法については、以下のように代表レベルを設定する必要がある。
・測定器の指示値が変動せず、または変動が少ない場合は、その指示値又は平均値とする。
・測 定 器 の 指 示 値 が 周 期 的 又 は 間 欠 的 に 変 動 す る 場 合 は 、そ の 変 動 ご と の 指 示 値 の 最 大 値 の 平
均 値 と す る 。ま た 、指 示 値 の 最 大 値 が か な り の 範 囲 に 亘 っ て 変 動 す る 場 合 は 、エ ネ ル ギ ー 平
均 値 、 測 定 値 の 90% レ ン ジ の 上 端 の 数 値 と す る 。
資 3−4
・ 測 定 器 の 指 示 値 が 不 規 則 か つ 変 動 す る 場 合 は 、 5 秒 間 隔 、 100 個 ま た は こ れ に 準 ず る 間 隔 、
個 数 の 測 定 値 の 90% レ ン ジ の 上 端 の 数 値 と す る 。
表3−4
騒音の種類と表示方法
非定常騒音
種類
定常騒音
JISによる定義
発生源の例
変動騒音
間欠騒音
レベルの変化が小さく、ほぼ レベルが不規則かつ連続的
一定とみなされる騒音
に、かなりの範囲にわたって
変化する騒音
間欠的に発生し、一回の継続
時間が数秒以上の騒音
コンプレッサー
鉄道騒音
交通騒音
騒音計の指示値が変動せず、 騒音計の指示値が不規則でか
又は変動が少ない場合
つ大幅に変動する場合
騒音計の指示値が周期的又は
間欠的に変動し
①その指示値の最大値がおお
むね一定の場合
②その指示値の最大値が一定
でない場合
測定値の90%レンジの上端値
規制法の表示方法 騒音計の指示又はその平均値 (道路交通騒音の場合はレン
ジ中央値を用いる)
①変動ごとの最大値の平均値
②変動レベルの最大値の90%
レンジの上端値
規制基準の表現
衝撃騒音
分離衝撃騒音
準定常衝撃騒音
一つの事象の継続時間がきわ ほぼ一定レベルの個々の事象
めて短く、個々の事業が独立 が、極めて短い時間間隔で繰
に分離できる騒音
り返し発生する騒音
削岩機
発破
コンクリートブレーカー
騒音計の指示値が周期的又は 騒音計の指示値が周期的又は
間欠的に変動し、その指示値
間欠的に変動し
①その指示値の最大値がおお がおおむね一定の場合
むね一定の場合
②その指示値の最大値が一定
でない場合
①変動ごとの最大値の平均値 変動ごとの最大値の平均値
②変動レベルの最大値の90%
レンジの上端値
(出典:建設工事に伴う騒音振動対策ハンドブック(社)日本建設機械化協会)
イ
測定器
騒 音 の 測 定 に は 騒 音 計 を 用 い る 。 騒 音 計 に は 、 普 通 騒 音 計 ( JIS C 1502) と 精 密 騒 音 計 (JIS
C 1505)の 規 格 が あ る 。 一 般 的 な 騒 音 の 測 定 で は 、 普 通 騒 音 計 で 十 分 で あ る 。 そ の 他 の 測 定 器
に は 、レ ベ ル レ コ ー ダ 、周 波 数 分 析 器 、デ ー タ レ コ ー ダ な ど が あ る 。騒 音 レ ベ ル が 変 動 し た り 、
衝撃的な騒音の場合、騒音計のメータを目視するだけでは正確な値が得られないことがあり、
レベルレコーダを用いることが望ましい。音の伝わり方やその特性を専門的に調査する場合、
データレコーダに騒音の波形を記録し、周波数分析等を行ったりするが、一般的な計測では、
騒音計とレベルレコーダの組合せで十分である。
3−3
既存文献、資料
騒音に関する既設文献・資料の例は次に示すとおりである。
項
目
騒
音
既存文献、資料の例
・ 発 生 源 の 状 況 ( 種 類 、 規 模 、 分 布 、 音 源 パワーレベル)
「 環 境 白 書 」、「 公 害 白 書 」、「 騒 音 実 態 調 査 報 告 書 」 等
・公害苦情の状況(騒音に係る苦情の発生状況)
「公害苦情届出台帳」等
・その他予測・考察に必要な事項
( 地形、周辺建物現況等 )
資 3−5
3−4
(1)
予測式
予測フロー
騒音の一般的な予測手順の概要は、図3−1に示すとおりである。
事 業 計 画
【 施 設 】
廃棄物処理施設計画
・建屋内施設配置
・建屋(壁面)寸法
・騒音発生機器・配置
・外内壁の材質
・吸音材の設置箇所
【 車 両 】
現地調査結果
廃棄物運搬車両計画
・環境騒音
・道路交通騒音
・交通量
・車両諸元
・発着台数
・走行経路
予測条件
予測条件
・室内騒音レベル
・透過損失
・予測地点までの距離
・その他減衰の要因
・音源のパワーレベル
・音源位置
・道路構造
・将来の交通条件
・その他減衰の要因
予測計算
(面音源距離減衰式等)
予測計算
(ASJ RTN-model 2003)
予測結果
予測結果
図3−1
騒音の予測フロー
資 3−6
一般車両条件
・車両台数
・走行速度
(2)
ア
予測式
施設稼働による騒音(工場騒音)
廃棄物処理施設の機器から発生する騒音は、ほぼ均一に工場棟の外壁を通して受音点に達
す る が 、こ の よ う に 、か な り の 広 が り を 持 っ て い る 場 合 は 面 音 源 と 考 え ら れ る 。そ こ で 、工 場
棟 か ら の 騒 音 を 予 測 す る 場 合 、面 音 源 を 点 音 源 の 集 合 と 考 え 、個 々 の 点 音 源 に つ い て 伝 搬 理 論
式 に よ る 計 算 を 行 い 、さ ら に 回 折 減 衰 に よ る 補 正 値 を 加 え た 結 果 に 得 ら れ る 騒 音 レ ベ ル を 合 成
したものを受音点の騒音レベルとする。
屋内音源から出た音が予測点に至る伝播の過程(ここでは水平方向のみで天井を透過・伝
播する音は考慮していない)は次の模式図のように示される。
(ア)
L1in
Lw
L2in
(ウ)
L2out
予
測受
音
地点
点
︶
敷
地
境
界
︵
(イ)
L1out
工場棟
No.1
(エ)
L
No.2
音源室
受音室
r1
r2
r
発生源
1m 1m
1m 1m
l
図 3 − 2 (1)
図 3 − 2 (2)
騒音伝播の状態
面音源と受音点の関係
資 3−7
以下に「ごみ焼却施設
(ア)
環境アセスメントマニュアル」を参考に、予測式等を示す。
内壁面の室内騒音レベル
発生源(点音源)からr1m離れた点の騒音レベルは、次の音源式から求められる。
⎛ Q
4⎞
L1in = Lw + 10 log 10 ⎜⎜
+ ⎟
2
R⎠
⎝ 4πr1
(式1)
こ こ に L1in : 室 内 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
Lw : 各 機 器 の パ ワ ー レ ベ ル ( デシベル)( 機 側 1 m 地 点 レ ベ ル よ り 逆 算 )
Q :音源の方向係数(一般の場合(床上に音源がある場合)=2)
r1 : 音 源 か ら 室 内 受 音 点 ま で の 距 離 ( m )
R : 室 定 数 ( m 2 ) R = Sα (1 − α )
:室全表面積(m2)
α :平均吸音率
S
ただし、同一室内に複数の音源がある場合には、合成音のパワーレベルは次式による。
⎤
⎡ n
Lwi
Lw = 10 log ⎢ ∑ 10 10 ⎥
⎦⎥
⎣⎢i = 1
(式2)
こ こ に Lwi : 音 源 I に 対 す る 受 音 点 の 騒 音 レ ベ ル
y2
d
F
x2
y1
x1
x2
0
r
0
x1
r
Lin
Lin
〈線 音 源〉
〈面 音 源〉
図3−3
(イ)
音源の種類
2室間の騒音レベル
2つの部屋が間仕切りによって隣接している場合のレベル差は、次式により求められる。
L1 out = L1in − TL − 10 log Sα Si
ここに
L in : 音 源 室 内 外 壁 側 の 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
L out : 受 音 室 内 音 源 側 の 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
1
1
TL : 間 仕 切 り の 透 過 損 失 ( デシベル)
Si : 間 仕 切 り の 表 面 積 ( m 2 )
資 3−8
(式3)
(ウ) 外 壁 面 に お け る 室 外 騒 音 レ ベ ル
上 記 の 式 1 ∼ 3 に よ り 求 め ら れ た 室 内 騒 音 レ ベ ル ( L 1 out) を 合 成 し た 後 、 次 式 に よ り 建 物
外 壁 面 に お け る 室 内 騒 音 レ ベ ル ( L 2 in) を 算 出 す る 。
(イ)と 同 様 に 、 2 室 間 の 騒 音 レ ベ ル 差 か ら 建 物 外 壁 面 に お け る 室 外 騒 音 レ ベ ル ( L 2 o u t ) を
求める。
L2 in = L1 out
・ r 2 < a/π の 場 合
(面音源と考える)
= L1in − TL − 6
a
−5
r2
a
= L1 in + 10 log − TL − 11
r2
L 2 in = L1 out + 10 log
・ a/π < r 2 < b /π の 場 合
(線音源と考える)
L2in = L1out + 10 log
・ b /π < r 2 の 場 合
(点音源と考える)
ここに
= L1in + 10 log
a ⋅b
r2 2
a ⋅b
r2 2
(式4)
−8
− TL − 14
L 2 in : 受 音 室 内 外 壁 側 の 室 内 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
a, b : 壁 面 の 寸 法 ( m )
b>a
r2 : 受 音 室 内 音 源 側 壁 か ら 外 壁 側 室 内 受 音 点 ま で の 距 離 ( m )
b
面
線
a
0
F=a×b
-3
0
点
-6
デジベル
a/π
b/π
a/π
図3−4
b/π
有限寸法の音源の捉え方と面音源からの距離減衰
資 3−9
(エ)
受音点における騒音レベル
外 壁 か ら r m 離 れ た 敷 地 境 界 線 に お け る 騒 音 レ ベ ル ( L ) も 上 記 (ウ)と 同 様 の 距 離 減 衰 式
から求められる。
実 際 に 予 測 地 点 に お け る 騒 音 レ ベ ル ( L ’) は 、 外 壁 面 を 適 当 な 数 に 分 割 し 、 そ れ ぞ れ を 点
音 源 で 代 表 さ せ た 後 、次 式 に よ り 種 々 の 要 因 に よ る 減 衰 を 考 慮 し て 予 測 地 点 ま で の 距 離 減 衰
値を求め、これを合成して算出する。
L ′ = L 2 out + 10 log S ′ + 10 log{ 1 (2πl 2 )}− ∆L
ここに
L′ : 予 測 地 点 に お け る 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
L 2 out : 室 外 騒 音 レ ベ ル ( デシベル)
S' : 分 割 壁 の 面 積 ( m 2 )
l
:建物外壁から予測地点までの距離(m)
∆L : 種 々 の 要 因 に よ る 減 衰 量 ( デシベル)
(オ)
その他
・透過損失(類似事例等による)
・吸音率(残響吸音率:セイビンの式等による)
イ
埋立作業機械の稼動による騒音
廃棄物最終処分場における埋立作業機械の稼動に伴う騒音の予測手法として、建設工事騒
音 の 予 測 手 法 と し て 開 発 さ れ た 社 団 法 人 日 本 音 響 学 会 の ASJ CN-Model 2002 を 用 い る こ と が で
き る 。 詳 細 は 「 日 本 音 響 学 会 誌 」 58 巻 11 号 ( 平 成 14 年 ) を 参 照 の こ と 。
(ア)
予測手順
埋立作業機械(建設機械)の稼動による騒音予測は、埋立工事計画の熟度に応じて、工
種別予測法、機械別予測法のいずれかを選択する。
工種別予測法とは、作業単位を考慮した建設機械の組合せ(ユニット)を一つの騒音源
と み な し て 予 測 す る 方 法 で あ る 。個 別 の 機 械 配 置 の 詳 細 が 未 定 の 段 階 で も 、お お よ そ の 騒 音
を 予 測 す る こ と が で き る 。機 械 別 予 測 法 と は 、個 々 の 建 設 機 械 を 騒 音 源 と し て 捉 え 、そ れ か
らの騒音の伝搬を予測する方法である。
最終処分場では、広い埋立地内の一角で建設機械のユニットが作業し、その作業場所は
日 々 移 動 し て い く こ と か ら 、工 種 別 予 測 法 を 採 用 す る こ と が 可 能 で あ る 。但 し 、埋 立 地 の 近
傍 に 住 居 等 の 保 全 対 象 が 位 置 し て い る 場 合 に は 、周 辺 環 境 へ の 影 響 を よ り 正 確 に 把 握 す る 観
点から、保全対象寄りに建設機械を配置し機械別予測法による予測を行うことが望ましい。
資 3−10
工事計画の概要
・工事区分、位置、延長
・工事施工ヤード、工事用道路の位置
・想定される工程
建設機械の組み合わせ(ユニット)
及びその数の設定
年間工事日数
季節別平均月間工事日数
施工範囲とユニットの配置
実効騒音レベル(LAeff)の予測
評価指標(LA5、LA,Fmax,5、LA,Fmax)の算出
図3−5
(イ)
ASJ CN-Model 2002 の 予 測 計 算 フ ロ ー
予測式
予測は等価騒音レベルでの予測が基本とされているが、騒音規制法に基づく敷地境界で
の 規 制 基 準 値 を 準 用 し て 評 価 を 行 う こ と が 多 い こ と か ら 、ユ ニ ッ ト の 実 効 騒 音 レ ベ ル を 算 出
し、騒音規制法に規定する評価量を予測する式を以下に示す。
L Aeff ,i = L WAeff ,i − 8 − 20 log 10 ri + ∆L d ,i + ∆L g ,i
L A5 =
L Aeff + ∆L
(L A, F max , L A ,F max,5 )
ここで、
L A e ff , i
: i 番 目 の ユ ニ ッ ト に よ る 予 測 点 に お け る 実 効 騒 音 レ ベ ル ( dB )
ri
: i 番 目 の ユ ニ ッ ト の 中 心 か ら 予 測 点 ま で の 距 離 ( m)
L WA e ff , i
: i 番 目 の ユ ニ ッ ト の A 特 性 実 効 音 響 パ ワ ー レ ベ ル ( dB )
∆Ld,i
: i 番目のユニットからの騒音に対する回折に伴う減衰に関する補正量
( dB )
∆Lg,i
: i 番目のユニットからの騒音に対する地表面の影響による減衰に関す
る 補 正 量 ( dB )
LA5
: 予 測 点 に お け る 騒 音 レ ベ ル の 90 % レ ン ジ の 上 端 値 ( dB )
LA,Fmax
: 予 測 点 に お け る 騒 音 レ ベ ル の 最 大 値 の 平 均 値 ( dB )
L A , F m a x , 5 : 予 地 点 に お け る 騒 音 レ ベ ル の 最 大 値 の 90 % レ ン ジ の 上 端 値 ( dB )
∆L
(ウ)
: 実 効 騒 音 レ ベ ル と L A 5 又 は L A , F m a x 、 L A , F m a x , 5 と の 差 ( dB )
補正項等
騒 音 源 デ ー タ 、回 折 減 衰 に よ る 補 正 、地 表 面 の 影 響 に よ る 減 衰 補 正 に つ い て は 、「 日 本 音
響 学 会 誌 」 58 巻 11 号 ( 平 成 14 年 ) に 掲 載 さ れ た 参 考 資 料 を 参 照 す る 。
資 3−11
ウ
廃棄物運搬車両騒音(道路交通騒音)
道 路 交 通 騒 音 の 等 価 騒 音 レ ベ ル( L A e q )の 予 測 は 、社 団 法 人 日 本 音 響 学 会 の ASJ RTN-Model 2003
を 用 い る 。 詳 細 は 、「 日 本 音 響 学 会 誌 」 60 巻 4 号 ( 平 成 16 年 ) を 参 照 の こ と 。
以下に同モデルに基づく予測計算の考え方を示す。
(ア)
予測計算の手順
予測計算の手順は、図3−6に示すとおりである。
道路構造・沿道条件の設定
予測対象道路・沿道の地形・地物等の条件
予測地点の設定
計算車線位置の設定
離散点音源の設定
(車線別)
各離散点音源−予測地点間
の騒音伝播計算(B法)
(車線別)
車種別走行速度
ユニットパターン
(車線別、車種別)
ユニットパターンの
エネルギー積分
(車選別、車種別)
車種別LAeq
(車選別、車種別)
車線別・車種別交通量(大型車混入率)
各車線によるLAeq
全車線によるLAeq
図3−6
(イ)
道路交通騒音の予測計算の手順
予測式
a. 予 測 式 ( 伝 搬 計 算 方 法 に よ る ユ ニ ッ ト パ タ ー ン 計 算 )
L A e q を 求 め る た め に は 、ま ず 、1 台 の 自 動 車 が 道 路 上 を 単 独 で 走 行 す る と き の 、予 測 地 点 に
お け る A 特 性 音 圧 レ ベ ル の 時 間 変 化( ユ ニ ッ ト パ タ ー ン )L p A , i を 求 め 、こ の 時 間 積 分 値( 単 発
騒 音 曝 露 レ ベ ル:L A E )を 計 算 す る 。こ の 結 果 に 、対 象 と す る 1 時 間 当 た り の 交 通 量( N:台 /3600s)
を 考 慮 し 、 そ の 時 間 の エ ネ ル ギ ー 平 均 レ ベ ル で あ る 等 価 騒 音 レ ベ ル LAeq を 求 め る 。
資 3−12
⎛ 1
L AE = 10log10 ⎜⎜
⎝ T0
∑10
i
L pA,i /10
⎞
⋅ ∆t i ⎟⎟
⎠
LpA,i
: i 番 目 の 音 源 点 か ら 予 測 地 点 に 到 達 す る 音 の 音 圧 レベル( dB(A))
Δti
: Δ D i /V
Δ Di
:離散的に設定した音源点の間隔(m)
V
: 走 行 速 度 ( m/s)
T0
: 基 準 時 間 ( 1s)
N ⎞
⎛
L Aeq = 10log10 ⎜10 L AE 10
⎟
3600 ⎠
⎝
= L AE + 10log 10 N − 35.6
以 上 の 計 算 を 車 線 別・車 種 別 に 行 い 、そ れ ら の 結 果 の レ ベ ル 合 成 値 を 計 算 し て 、予 測 地 点 に
お け る 道 路 全 体 か ら の 騒 音 の LAeq と す る 。
無指向性点音源の半自由空間における伝搬は、以下の基本式により計算する。
L PA = L WA − 8 − 20log10 r + ∆L dif + ∆L grnd + ∆L air
ここで、
LP A
: A 特 性 音 圧 レ ベ ル ( dB)
LW A
: 自 動 車 走 行 騒 音 の A 特 性 パ ワ ー レ ベ ル ( dB)
r
:音源点から予測地点までの距離(m)
Δ Ld if
: 回 折 効 果 に よ る 補 正 量 ( dB)
Δ Lgrnd
: 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 量 ( dB)
Δ Lair
: 空 気 の 音 響 吸 収 に よ る 補 正 量 ( dB)
※ 予 測 点 ま で 100m 以 下 は 無 視
b. 回 折 効 果 に よ る 補 正 量
回 折 効 果 に よ る 補 正 量 ( Δ Ldif) は 音 源 、 回 折 点 及 び 予 測 地 点 の 幾 何 学 的 配 置 か ら 求 ま る 行
路 差 δ を 用 い て 計 算 す る 。ま た 、多 種 の 地 表 面 か ら 成 る 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 値( Δ L g r n d )は 、
音 源 か ら 予 測 地 点 に 至 る 間 の 、路 面 、道 路 の 法 面 、沿 道 の 地 面 に お け る 3 つ の 地 表 面 毎 に 、そ
こでの伝搬経路に対応した補正量の和で近似する。
c. 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 量
多 種 の 地 表 面 か ら 成 る 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 値 は 、音 源 か ら 予 測 地 点 に 至 る 間 の 路 面 、道 路
の法面及び沿道の地面の 3 つの地表面ごとにそこでの伝搬経路に対応した補正値の和で近似
す る 。 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 値 ( Δ Lgrnd) の 基 本 式 は 以 下 に 示 す と お り で あ る 。
∆Lgrnd = Σ∆Lgrnd,i
∆L grnd,i = −K i ⋅ log10 (ri rc,i ) (
∆L grnd,i = 0
r i≧ rc,j )
( r i< rc,j )
ここで、
△ Lgrnd,i
: i 番 目 の 地 表 面 効 果 に よ る 補 正 値 ( dB)
資 3−13
△ Ki
:i 番目の地表面上での超過減衰を与える係数
ri
:i 番目の地表面上での伝搬距離(m)
r c,i
:i 番目の地表面上での超過減衰が生じ始める距離(m)
予 測 に 関 係 の 深 い 地 面 と し て 、表 3 − 5 に 示 す 4 種 類 の 分 類 が あ る 。地 表 面 の 実 効 的 流 れ 抵
抗 が 20,000kPa・ s/m2 以 上 の 場 合 に は 、 △ L g r n d = 0 と す る 。
表3−5
地表面の種類と実効的流れ抵抗
地表面の実効的流れ抵
地表面の種類
抗
σ e ( kPa・ s/m 2 )
コンクリート, アスファルト
20,000
スポーツグラウンドな ど 表 面 の 固 い
1,250
地面
芝地,田んぼ,草地
300
表面の柔らかい畑地,耕田
75
地 表 面 上 で の 距 離 減 衰 を 与 え る 係 数( K i )は 、地 表 面 の 種 類 と 平 均 伝 搬 経 路 H a , i の 関 数 と し
て次式で計算する。
σ e = 75 kPa ・ s/m 2 の 場 合
K i = 3.9339 H a,i + 0.0810 + 15.0534
K i = 20
( 0.6 ≦ H a , i < 1.5 )
( H a , i ≧ 1.5 )
σ e = 300 kPa ・ s/m 2 の 場 合
Ki = 6.9772 Ha,i − 0.05374+ 9.8545
( 0.6 ≦ H a , i < 1.5 )
K i = 2.4819 H a,i − 1.4242 + 16.0167
( 1.5 ≦ H a , i < 4.0 )
K i = 20
( H a , i ≧ 4.0 )
2
σ e = 1250 kPa ・ s/m の 場 合
K i = 4.975H a, i − 0.4722H a,2 i + 4.9917 ( 0.6 ≦ H a , i < 3.0 )
K i = 1.5282 H a,i − 2.9404 + 15.3269
( H a , i ≧ 3.0 )
平 均 伝 搬 経 路 高 ( Ha,i) は 、 図 3 − 7 に 示 す よ う に 最 短 伝 搬 経 路 を 考 え 、 前 後 の 地 表 面 境 界
上 で の 伝 搬 高 さ Hi-l と Hi に よ り 次 式 で 与 え る 。
H a,i = (H i − l + H i ) 2
た だ し 、 切 土 に つ い て は 、 法 肩 部 の H 2 が 1m 以 下 と な っ て も 、 H 2 = 1m と し て 扱 う 。
資 3−14
図3−7
各地表面上の伝搬経路高さ
i 番 目 の 地 表 面 上 で の 超 過 減 衰 が 生 じ 始 め る 距 離 ( r c,i) は 、 地 面 の 種 類 と 平 均 伝 搬 距 離
( H a , i )の 他 に 、音 源 側 と 予 測 地 点 側 の 高 さ の 差 に 関 す る 変 数 Z i の 関 数 と し て 次 式 で 与 え ら れ
る。
rc,i = g(Z i )・(H a,i ) f(Zi )
こ こ で 、 Zi は 対 象 と す る 地 表 面 の 両 端 に お け る 伝 搬 高 さ Hi-l と Hi か ら 次 式 で 計 算 す る 。
Zi =
H i −1 − H i
(H i−1 + H i )
f(Z i )及 び g(Z i )は Z i の 関 数 と し て 計 算 す る 。
σ e = 75 kPa ・ s/m 2 の 場 合
f ( Z i ) = 2.09
( 0.0 ≦ Z i < 0.4 )
f ( Z i ) = 2.09 − 0.1243( Z i − 0.4) + 0.7144( Z i − 0.4) 2 − 2.4719( Z i − 0.4) 3
( 0.4 ≦ Z i < 0.8 )
f (Z i ) = 1.9959 − 1.7238(Z i − 0.8) + 21.5839(Z i − 0.8) 2 − 189.3597(Z i − 0.8) 3
( 0.8 ≦ Z i ≦ 1.0 )
2
σ e = 300 kPa ・ s/m の 場 合
f ( Z i ) = 2.3
( 0.0 ≦ Z i < 0.4 )
f ( Z i ) = 2.3 − 0.3871( Z i − 0.4) + 0.9196( Z i − 0.4) 2 − 5.4740( Z i − 0.4) 3
( 0.4 ≦ Z i ≦ 1.0 )
σ e = 1250 kPa ・ s/m 2 の 場 合
f ( Z i ) = 2.3
( 0.0 ≦ Z i < 0.2 )
f ( Z i ) = 2.3 − 0.1697( Z i − 0.2) − 1.3819( Z i − 0.2) 2 − 0.6479( Z i − 0.2) 3
資 3−15
( 0.2 ≦ Z i ≦ 1.0 )
g ( Z i ) = a + bZ i + cZ1 + dZ i
2
3
こ こ で 、関 数 g(Z i )を 計 算 す る た め の 各 地 面 で の 係 数 は 、表 3 − 6 に 示 す と お り で あ る 。
表3−6
地 表 面 の 種 類( σ e )
g(Z i )に お け る 係 数
a
b
c
d
75
35.0858
3.2582
-61.2349
30.3173
300
23.8182
1.6933
-38.1740
23.2773
1,250
18.6355
0.9456
-32.5215
32.2235
た だ し 、 σ e = 1250 kPa ・ s/m 2 で H a , i < 1.1 の 場 合 は 、 r c , i は 次 式 で 計 算 す る 。
rc,i = g ( Z i ) ⋅ (1.1) f ( Z i ) ⋅10
ここで、
( H a ,i −1.1)⋅h ( Z i )
h( Z i ) = 0.5166 − 0.0592Z i − 1.2961Z i + 1.1852Z i
2
3
d. パ ワ ー レ ベ ル
自 動 車 騒 音 の 定 常 走 行 部 に お け る パ ワ ー レ ベ ル (一 台 の 車 か ら 発 生 す る 平 均 パ ワ ー レ ベ ル )
の 算 出 に は 、「 日 本 音 響 学 会 誌 60 巻 4 号 (2004)道 路 交 通 騒 音 の 予 測 モ デ ル
ASJ RTN-Model
2003 」( 2004 年 4 月 、 日 本 音 響 学 会 ) に 基 づ い て 、 平 均 走 行 速 度 及 び 車 種 構 成 に よ り 次 式 で
求める。
大 型 車 類 : L W A = 53.2+ 30 l og 1 0 V
小 型 車 類 : L W A = 46.7+ 30 l og 1 0 V
e. 縦 断 勾 配
道 路 の 縦 断 勾 配 に よ る パ ワ ー レ ベ ル の 補 正 量 を 求 め る 基 本 式 は 以 下 に 示 す と お り で あ る 。た
だ し 、密 粒 舗 装 の 走 行 を す る 大 型 車 の み に 適 用 し 、十 分 長 い 上 り 勾 配 側 の 車 線 の み に 適 用 す る 。
∆Lgrnd = 0.14i + 0.05i 2
( 0≦ i≦ imax)
ここで、
i
:道路の縦断勾配(%)
imax
:補正を適用する縦断勾配の最大値
f.排 水 性 舗 装 路 面 に 係 る 補 正
排水性舗装におけるパワーレベルの補正は、次式により計算する。
小型車類:
L surf = 5.7 − 6log10 V + y
大型種類:
L surf = 14.9 − 10log10 V + 0.3y
ここで、
Lsurf
:排水性舗装による自動車の走行騒音の低減効果
V
: 平 均 走 行 速 度 ( km/h)
y
:施工後の経過時間(年)
資 3−16
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