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【教科名】 美術科

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【教科名】 美術科
【教科名】
美術科
(1)目指すもの
●全体目標:
『美術を媒材とした人間形成』
●中学目標:
『表現及び鑑賞の幅広い活動を通して、美術の創造活動の喜びを味わい美術を愛好する心情を育てると
ともに、感性を豊かにし、美術の基礎的な能力を伸ばし、美術文化についての理解を深め、豊かな情操を養う。』
●高校目標:
『美術に関する専門的な学習を通して、美的体験を豊かにし、感性を磨き、創造的な表現と鑑賞の能力を
高めるとともに、美術文化の発展と創造に寄与する態度を育てる。
(2)授業の進め方 :
年間指導計画
各ブロックの位置づけ、及び、発達段階、発達課題に応じて、次の通りの各学年の目標とねらいを置く。
中1.想像力
: 発想の豊かさ
中2.技術力
: 用具・素材などの基本的理解と取扱いの熟達
中3.応用力
: 個性の伸長
高1.基礎的造形力
: 基礎的造形理論の理解・基本的な造形的思考法の理解
高2.総合的造形力
: (推薦コース)造形的思考法での応用力
: (受験コース)造形的思考法での応用力・美術系受験基礎
高3.総合的造形力 : 造形的思考法の総合力・美術系受験基礎
※美術系進学については以下の点に留意し、その育成に努力する。
・自己の能力を発見させる指導。
・美術系大学及び学部学科の紹介や、受験情報の提供、進路相談。
・各学部学科や分野別のデッサンの指導。
・美術系研究所や予備校との情報交換。進路説明会などの企画。
・指定校推薦の対応
(3)使用教材について
:
課題・題材の設定
教科目標、年間指導計画の立案の基本姿勢を踏まえ、次の項目に留意しつつ題材を設定する。
(ア)各学年の発達段階を考慮した課題や題材の選択。
(イ)個々の生徒の個性・特性及び発達段階に対する柔軟な対応が可能な幅のある課題や題材の選択。
(ウ)媒材表現上の分野・素材の種類などの考慮。
(エ)美術の各分野の系統的配置の考慮。
(オ)課題や題材の学年の枠を越えた関連とフィードバックの考慮。
(カ)知覚表現の考察。
(キ)鑑賞と制作の関連の考慮。
(ク)美術系進路への対応の考慮。
(*美術科の使用教材とは本来は画材等を指すが、ここでは課題・題材設定と解釈した。)
【教科名】美術科
最終
到達目標
ST
(授業内容や使用教材などは事情により変更する場合がある。)
●全体目標:美術を媒材とした人間形成。
※中学目標、及び、高校目標については、別項『(1)目指すもの』を参照。
授業目標
学 年 コース
第
1
ス
テ
|
ジ
第
2
ス
テ
|
ジ
授業ポイント
使用教材
中
学
1
年
□点描画『聖書の中の一場面』
○多色の点描
『美術1』(開隆堂)
□絵文字
○ ポスターカラー、書体
スケッチブック・ポスターカ
□木版画『一版多色刷り』
○版画表現の基礎
ラー・版板・彫刻刀など
中
学
2
年
□グラデーションによる平面構成
○明度、彩度、配色
『美術2・3上』(開隆堂)
□木彫『自然物をテーマに』
○立体表現の理解
イラストボード・ポスターカ
□鉛筆デッサン『体育館履き』
○鉛筆デッサン基礎
ラー・桂材・彫刻刀など
中
学
3
年
□サンドブラスト
○生活用品のデザイン
『美術2・3下』(開隆堂)
□モダンテクニックによる自画像
○現代的な発想の表現
タ ン ブラー・ イラストボー
□革コースター
○生活用品の美術
ド・革コースターなど
高
校
1
年
□デッサン『明度による再現描写』
○鉛筆でのリアルな描写
『美術1』(日本文教出版)
□絵画表現『自画像』
○絵画表現と人体の造形
鉛筆・アクリルガッシュ絵
□デザイン①『ハイ・コントラスト』
○デザイン表現の基礎
具セット・カルトンなど
□デザイン②『ポスター』
○デザイン表現の追求
『美術2』(日本文教出版)
□総合表現①『木工ディスプレイ』
○平面、立体の総合表現
鉛筆・アクリルガッシュ絵
□クロッキー ・ 受験デッサン基礎
○受験のデッサンの基礎
具セット・カルトンなど
□デザイン②『ポスター』
○デザイン表現の追求
『美術2』(日本文教出版)
□総合表現①『木工ディスプレイ』
○平面、立体の総合表現
鉛筆・アクリルガッシュ絵
□総合表現②『自由制作(卒制)』
○卒業制作的な総合表
具セット・シナ合板など
理
高
校
2
年
第
3
ス
テ
|
ジ
文
推
薦
現
理
高
校
3
年
文
☆文選 A『受験美術』(3単位)
○志望大学や学部学科を
☆文選 B『特講美術』(2単位)
踏まえたデッサン中心
☆共通Ⅱ『受験デッサン』(2単位)
の個別学習内容
デッサン及び描画用具
一式
☆共通Ⅱ『美術Ⅲ』(2単位)
推
薦
○高1・2年での学習を
踏まえて個別に自己
表現を追求
各自が必要とする用
具・材料
【学年】中学1年
【教科名】
美術
【科目名】美術
【単位数】
2 時間
年間
中学1年生では、ポスターカラーの使い方に慣れることと、こわがらずに色を使えるようになる
指導
事を目標とし、点描画や、絵文字、多色版画など色をたくさん使用する課題を通じて色につ
目標
いての基本的な理解を身につける事を目標とする。
学期 時期
使用教材・課題など
学習内容
中学生の最初の課題として、キリスト教学校の特色を生かし聖書の中の一
□点描画
(聖書の中の一場面)
1学期
○ポスターカラー
○スケッチブック
○教科書
○美術教室(副教材)
場面をテーマに、本や、映画なども参考にしながら各自が好きな場面を想
像画で下描きして点描で彩色する課題。課題のねらいは、次の通り。
① 聖書に対する理解や興味を深める
② のびのびとした下描き、(想像でどんな場面があってもよい)
③ 色々な色を実験的に点打ちすることで、たくさんの色を使用させる。
④ 色についての理解。(類似色・暖色・寒色・補色)
⑤ 点描により、作品完成への忍耐力を養い、達成感を味わわせる。
□絵文字
□版画の下描き
2学期
○ポスターカラー
○スケッチブック
○トレーシングペーパー
○べニア板倍版
好きな漢字を一文字選び、その漢字の意味を考えながら文字の一部分を
絵に置き換えてデザイン化し、ポスターカラーで彩色する課題。
出来上がった作品は文化祭に展示をする。残り時間は、3学期の版画の下
描きをする。課題のねらいは以下の通り。
① 漢字の意味を理解し、見ただけでどんな文字かが伝わるようなデザイ
ンを考え出せるか。
② ポスターカラーの使い方、平塗りについての理解。
③ 明朝体・ゴシック体についての理解。
④ 色の組み合わせによる、視覚効果についての学習。
□木版画(一版多色刷り)
(自分が尊敬する人物)
学年末
3学期
○三角刀
○トレーシングペーパー
○ポスターカラー
○バレン
○黒画用紙
歴史上の人物や、スポーツ選手、芸能人などの幅広い中から自分が尊敬
する人をテーマに、顔の表情がよく出ているポーズを選び、木版画で表現
する課題。スポーツ選手などは全身を入れてもよい。ねらいは以下。
① 人物の表情や、動き、体のバランスなどについての理解。
② 彫刻刀の使い方について学ぶ。
③ 色の組み合わせや、重ねについてまなぶ。
【学年】中学2年
【教科名】
美術科
【科目名】美術
【単位数】
2時間
年間
中学2年生では、1年生で学習したポスターカラーの使い方や、色についての基本的な理解
指導
を踏まえて、さらに高度なデザインの平面構成や、木彫や鉛筆デッサンといったファインアー
目標
トの基礎的な課題を通じて、立体感や、物の見方、明度による表現について学習する。
学期 時期
使用教材・課題など
□デザイン
(グラデーションによる
平面構成)
1学期
○B4 ケント紙
○定規・コンパス
○ポスターカラー
○トレーシングペーパー
○マスキングテープ
学習内容
イラストボードにあらかじめ中心から両端に向かって等間隔で減少していく
ような直線を引き、その部分にグラデーションをほどこします。
さらに動植物のシルエットや、2本の曲線、幾何学模様を加えて複雑な色
の変化や動きを加えていきます。1年生で習ったポスターカラーをさらに高
度に使いこなす課題。ねらいは、以下の通り。
① グラデーションによる、色の作り方、混ぜ方、明度について理解する。
② 曲線や図形の配置でデザインの基礎を学習する。
③ 配色について学習する。(バランスや、動き、ハーモニーなど)
□木彫
(自然物をテーマに)
2学期
○桂材
○彫刻刀
○サンドペーパー
○木彫 WAX
□鉛筆デッサン
学年末
3学期
(体育館シューズ)
○鉛筆2B~2H
○練り消し
○B4 ケント紙
動植物などの自然物をテーマに、木彫作品を制作する。
大きさは、(240×170×259 の桂材)。ねらいは、以下の通り。
① 動植物の形体についてその面白さや、特徴などについて発見をする。
② 立体的表現の学習。
③ 彫刻刀の使い方について学習する。
学校で使用している運動靴をモチーフに、鉛筆デッサンをする課題。
ねらいは以下の通り。
① 明度による、空間・立体・質感の表現について学習する。
② 鉛筆・練り消しの使い方に慣れる。
③ 集中力・持続力を養う。
【学年】中学3年
【教科名】
美術科
【科目名】
美術
【単位数】
2時間
年間
中学3年生では、1・2年生で習得した技術を集大成して、自画像(自分が登場する絵)を制
指導
作し卒業制作的な位置付けの課題とする。また、他にはコップとコースターといった工芸的な
目標
作品も作り、卒業記念品となるように自分で日常生活で使えるデザインについて考えさせる。
学期 時期
使用教材・課題など
1学期
□サンドブラスト
(コップを素材に)
○コップ
○ビニールテープ
○アートナイフ
学習内容
日用生活品であるコップにサンドブラストで模様を描く課題。
ねらいは以下の通り。
① 日用品に合ったデザインとは何かを考えてみる。
② 透明なガラスに合ったデザインとは何かを考える。
③ アートナイフによる細かい作業に慣れる。
□自画像(構想画)
○B3ケント紙
2学期
○ポスターカラー
○色紙
○その他の材料
自分が色々な場所で何かをしているという設定で構想画を制作する。
さまざまな技法や材料を使った中学3年間の集大成的な課題。
ねらいは、以下の通り。
① 観察力と構成力を身につける
② 大きな絵をまとめる力をつける。
③ 自分と自分を取り巻く環境について考える。
④ 自分の得意な表現の発見
学年末
3学期
皮工芸(コースター作り)
ケント紙を4層重ねて型紙を作り、プレス機でコースターにプレスする課題。
○B4 薄口イラストボード
ねらいは以下の通り。
○アートナイフ
① 日用生活品のデザインについて考える。
○プレス機
② コップを置きやすいような凹凸について考える。
○皮染料
③ アートナイフの細かい作業に慣れる。
④ 皮染料の特性について理解する。
【学年】高校1年
【教科名】
美術科
【科目名】
美術Ⅰ
【単位数】
2時間
年間
ものの見方の基本となる『明暗』の把握に関して、ファインアートとデザインの両面から学習し、
指導
基礎的な造形理論の理解と基本的な造形的思考法を理解する。また、専門的な美術の制作の
目標
喜びを体験し、表現と鑑賞の能力を高め、美術文化の発展に寄与する態度を養う。
学期 時期
使用教材・課題など
学習内容
1学期
鉛筆による細密でリアルな立体や空間の表現を学ぶ。ねらい
は、次の通り。
①明度による空間・立体・質感の表現。
②鉛筆の技術の修得。
□鉛筆デッサン
③集中力・持続力を養う。
(明度による再現描
鉛筆という最も単純な道具が、作者の観察や感性を引き出す
写)
可能性を高め、また、観察対象を明度に限定することで驚くほ
どリアルな表現にまで達することができる課題。集中力と持続
力を養い、もの作りの原点の喜びを知り、制作の達成感を味
わう。高1の最初の課題という点では、本校の美術のスタンス
を理解する意味も含めた課題でもある。
2学期
□絵画表現
(自画像)
学年末
3学期
□デザイン
(ハイコントラスト)
アクリルガッシュ絵具とメデュームによる描法。また、人体の
造形的把握方法を学ぶ。課題のねらいは、次の通り。
①造形的見方を理解し、観察力を身につける。
②絵具とメデュームの用法を理解し、描写力を身につける。
③自分の表現の発見。
④人体の構造的理解。
⑤遠近感、質感、空間などの理解。
⑥授業セッティングの訓練。
以上の観点から、単なる似顔絵などではない深い表現力を持
った人物画の制作に取り組む。
デザインの基礎的な思考方『抽象』と『単純化』の概念と、色
面による表現技法を学ぶ。ねらいは次の通り。
① 『明度で区分した色面で表現をする』方法論の理解。
②不透明な塗りの技法の修得。
③集中力と持続力を養う。
④高1の締めくくりに相応しい制作のレベルと密度。
また、この学習は高2の応用的な学習へつながる。
【学年】高校2年
【教科名】美術科【科目名】美術Ⅱ(推薦コース)【単位数】2時間
高1で学んだ基礎的な造形理論と基本的な造形的思考法をベースに、総合的な表
現へ応用展開し自己の表現を追求する。また、専門性を深めた学習を通して、より
深い美術の制作や鑑賞の喜びを知り、美術文化の発展に寄与する態度を育てる。
年間
指導
目標
学期 時期
使用教材・課題など
1学期
□デザイン②
『ポスター』
2学期
□総合表現①
『木工ディスプレィ』
学年末
3学期
□総合表現②
『自由制作』
学習内容
ポスター制作。テーマ・技法ともに自由。ねらいは次の通り。
① ポスターの条件の理解。(視認性。理解のし易さ。独創
性。展示環境への対応。)
② 柔軟な発想力。
③ 明確なコンセプト。
④構図、画面構成の理解。
⑤レタリング(文字のデザイン)の理解。
⑥色彩計画の理解。
⑦着彩の技術力。
⑧総合的表現力。
※『平面』分野での集大成としての意味がある。
ディスプレィの制作。指定の木材以外は、テーマ、技法など
自由。ねらいは次の通り。
①柔軟な発想力。(企画力)
②明確なコンセプト。
③作業工程の理解。
④素材、用具、機材の取扱いを含む技術力。
⑤表面の加工、着彩の技術力などを含むデザイン性。
⑥立体の構造性(強度)の理解。
⑦ニス塗装など表面処理の技術力。
⑧総合的表現力。
⑨プレゼンテーション。
さらに、『立体』も含む総合的集大成の意味がある。
自由制作。テーマ、素材、技法など自由。高校美術のまとめ
として『卒業制作』。ねらいは次の通り。
①柔軟な発想力。
②明確なコンセプト。
③総合的技術力。
④総合的表現力。
⑤プレゼンテーション。
【学年】高校3年【教科名】美術科【科目名】受験美術(文系選択 A)【単位数】3時間
年間
指導
目標
学期 時期
美術系受験のためのデッサン力を徹底的に高める。また、最終的にはその上のステ
ージにある所謂『感動のあるデッサン』に到達することを目標とする。[※『特講美術
(文系選択 B)』と『受験デッサン(共通選択Ⅱ)』と共に履修することが望ましい。]
使用教材・課題など
1学期
□デッサン①
2学期
□デッサン②
(2単位部分)
(2単位部分)
学習内容
志望する学部学科と本人の希望を踏まえ、モチーフや想定
課題などのデッサン課題設定をする。ねらいは、次の通り。
①デッサンの基本の理解。
②デッサンの用具の理解。
③ものの見方の理解。
④プロポーション、ヴァルール、空間、ムーブマン、マッス、
テクスチャー、均衡、質、比例、面、線など、様々な造形的
思考の理解と修得。
※選択者の状況により、デッサンの他、その他の実技課題も
可能な範囲で対応を検討する。
基本は1学期に同じ。個々の弱点を克服し、より実践的な
内容へ。
※『文系選択 A』は3単位の設定だが、受験美術について
は「美術2単位と国語1単位」とのセットで開講する。
【学年】高校3年【教科名】美術科【科目名】特講美術(文系選択 B)【単位数】2時間
年間
指導
目標
学期 時期
美術系受験のためのデッサン力を徹底的に高める。また、最終的にはその上のステ
ージにある所謂『感動のあるデッサン』に到達することを目標とする。[※『受験美術
(文系選択 A)』と『受験デッサン(共通選択Ⅱ)』と共に履修することが望ましい。]
使用教材・課題など
1学期
□デッサン①
2学期
□デッサン②
学習内容
志望する学部学科と本人の希望を踏まえ、モチーフや想定
課題などのデッサン課題設定をする。ねらいは、次の通り。
①デッサンの基本の理解。
②デッサンの用具の理解。
③ものの見方の理解。
④プロポーション、ヴァルール、空間、ムーブマン、マッス、
テクスチャー、均衡、質、比例、面、線など、様々な造形的
思考の理解と修得。
※選択者の状況により、デッサンの他、その他の実技課題も
可能な範囲で対応を検討する。
基本は1学期に同じ。個々の弱点を克服し、より実践的な
内容へ。
【学年】高校3年【教科名】美術科【科目名】受験デッサン(共通選択Ⅱ)
【単位数】2時
間
年間
指導
目標
学期 時期
美術系受験のためのデッサン力を徹底的に高める。また、最終的にはその上のステ
ージにある所謂『感動のあるデッサン』に到達することを目標とする。[※『受験美術
(文系選択 A)』と『特講美術(文系選択 B)』と共に履修することが望ましい。]
使用教材・課題など
1学期
□デッサン①
2学期
□デッサン②
学習内容
志望する学部学科と本人の希望を踏まえ、モチーフや想定
課題などのデッサン課題設定をする。ねらいは、次の通り。
①デッサンの基本の理解。
②デッサンの用具の理解。
③ものの見方の理解。
④プロポーション、ヴァルール、空間、ムーブマン、マッス、
テクスチャー、均衡、質、比例、面、線など、様々な造形的
思考の理解と修得。
※選択者の状況により、デッサンの他、その他の実技課題も
可能な範囲で対応を検討する。
基本は1学期に同じ。個々の弱点を克服し、より実践的な
内容へ。
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