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平成21年度事業計画
平成21 平成21年度事業計画 21年度事業計画 世界経済を牽引してきた米国の経済は未曾有の経済危機に見舞われ、異例の速さで全世界 へ波及した。金融機関の破綻以降の急激且つ大幅な信用収縮・需要減退の嵐は、新興国をも 巻き込み世界同時不況に突入、実体経済の悪化は未だ底が見えていない状況を呈している。 海運業界も定期・不定期部門共に荷動きの減少が表面化してきた。日本船社の平成 21 年度 の収支決算への影響は相当大きいものと予想される。一方、ソマリア沖の海賊問題が大きく クローズアップされているが安全運航確保に向けて早期解決を期待したい。また、海洋基本 計画の策定で日本籍船・日本人海技者の確保育成が本格的に動き出したことは喜ばしい限り だ。 このような状況下、当協会は、会員の地位と福利の向上を図ることを基本理念とし、平成 20 年度の協会活動活性化検討委員会の結果を踏まえ、当面次の諸事業に取り組み公益法人と しての社会的な責務を果たし海事産業の振興に寄与して行きたい。 尚、当協会は新公益法人制度に則り、平成 20 年 12 月 1 日から 5 年以内に新公益社団法人 へ移行すべく準備を段階的に進めて行く。 平成 21 年度は前年度当協会事業四本柱、「舶用機関技術等に関する調査研究事業」、「故障 情報の活用に関する調査研究事業」、「技術誌の発行事業」及び「機関長・士の労務問題に関 する調査研究」、これに「内航船の省エネルギー診断に係る運用調査研究事業」を加えた新た な五本柱の事業を計画している。 尚、この事業に要する経費は基本財産運用収入、会費収入、事業収入、受託事業収入を原 資とするが、平成 21 年度は 100 年に一度の不況下、賛助会員の絶大な協力もあり、且つ正会 員の会費も値上げしており、ますますの協会活動の活性化のために各事業に力を入れていく と共に更なる無駄の排除(コスト削減)に取り組んで行く。 「舶用機関技術等に 舶用機関技術等に関する調査研究事業 する調査研究事業」 調査研究事業」 日進月歩の著しい舶用機関の新技術に対処する知識、技能の継承並びに舶用燃料油等が粗 悪化傾向の中で地球環境保全のための CO 、NO 、SO 等の低減技術に関する知的財産を共有し ていくことが求められている。従って、平成 21 年度も引続いて、この分野に関係する新たな テーマを選び事業を展開していく予定で以下の事業を計画している。技術講演会は時宜を得 たテーマを選び京浜、阪神地区で実施する。 尚、この事業は技術委員会並びに神戸支部の総合委員会が中心になり行う。 (社) 日本船主協会 の受託事業として、平成 21 年度も「船舶管理実務(基礎編Ⅱ)」を機 関士の機関管理技術の向上に資するために制作する。更に、国際船員労務協会の受託事業と して、「船舶アーク溶接の DVD 及び教本(英語版)」を外国人船員の溶接技能の向上及び溶接 作業の安全教育に資するために制作する。 2 x x 「内航船の 内航船の省エネルギー診断 エネルギー診断に 診断に係る運用調査研究事業」 運用調査研究事業」 経済産業省 資源エネルギー庁の下部団体である(財) 省エネルギーセンター の受託事業 として、平成 20 年度に当協会で実施した「内航船の省エネ診断システム構築事業」は終了し た。平成 21 年度からは、国土交通省関連団体の受託事業として、蓄積した省エネ診断技術を 駆使して新たにスタートする「内航船の省エネルギー診断に係る運用調査研究事業」に本格 的に実施協力する。 「故障情報の 故障情報の活用に 活用に関する調査研究事業 する調査研究事業」 調査研究事業」 故障情報を共有することが安全運航と機関管理技術の向上に資する観点に立ち、この事業 を実りあるものにするためには各船からのアップデートな故障情報収集が不可欠であり、平 成 21 年度も引続き各船社からの故障情報収集に努め、故障情報データベースに追加する。 尚、この事業に関しては平成 21 年度も引続き(社)日本船主協会 の受託事業として実施し、 舶用機関故障による海難の再発防止に取組んでいく。また、平成20年度から新たな試みとしてスタ ートしたタグボート関連の故障情報の収集も継続して実施する。この事業は故障調査委員会が中心に なって行う。 昨年 4 月、国土交通省海事局において、当協会も参画した「海事産業の次世代人材育成推 進会議」中心となってポータルサイト「海の仕事.com」が開設され、これから各関連団体ホ ームページにリンクを張ることとなった。当協会は従来から実効ある付加価値の高いホーム ページ構築に関する事業に取組んで来たが、国民にも広くアピールできるホームページ改良 の必要性から故障調査委員会からホームページ関連事業を引離し新たにホームページ委員会 を設立した。これを機会に更なる全体的な掲示内容の改善及びコストの見直しを図る。 「技術誌の 技術誌の発行事業」 発行事業」 平成 21 年度も毎月発行することとし、無料配布先と発行部数の見直し、編集及び印刷の最 適化、更には技術誌「マリンエンジニア」のホームページへの掲載による費用対効果を検討 し経費節減に努める。内容は故障事例、技術資料の掲載に力点を置き、STCW 条約と MARPOL 条約の動向、最新の海事法令集、海難審判裁決例などを掲載し内容の充実と広報の拡大を図 っていくと同時に外国人会員の拡大を視野に入れ英文併記への必要性を探って行く。また、 当協会が今までに蓄積してきた知的財産(技術資料、教育ビデオ等)を CD、DVD 化し、関係 者へ頒布して有効利用を図り、事業収益の増収に少しでも繋げていく。 尚、この事業の編集・発行は広報委員会が中心になって行うが、原稿執筆については理事、 専門委員会・調査委員会各委員及び世話人等に依頼する。 「機関長・ 機関長・士の労務問題に 労務問題に関する調査研究 する調査研究」 調査研究」 平成 21 年度も引続き機関長・士の労務問題に取り組んで行く。 過去 32 回開催した組合幹部との座談会を継続して実施すると同時に、ホームページを活用 して、機関長・士のステータスを上げるべく業務の内容、主張等積極的にアピールして行く。 この事業は労働委員会が中心になって行う。 以上の五事業の他に、従来どおり関係省庁、海事関係団体、船員教育機関などの諮問委員 会、評価委員会、調査検討委員会、その他各種委員会にも委員として参画し、船舶機関士の 意見を反映しながら船舶の安全運航並びに自然環境保全に寄与すると共に海技者の将来像確 立に向けた運営を展開していく。 以上を項目で示せば下記のようになる。 記 1.舶用機関技術等に関する調査研究 2.技術講演会の開催 3.日本船主協会等からの各種受託事業 4.内航船の省エネルギー診断に係る運用調査研究 5.故障情報の収集、活用に関する調査研究 6.ホームページの改良と実効ある活用 7.技術誌「マリンエンジニア」の発行 8.当協会所有の知的財産の有効利用 9.他の海技関係団体との連携事業 10.機関長・士の労務問題に関する調査研究 11. 自然環境保全に関わる調査研究 以上