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2014年ブラジル自動車産業(1)

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2014年ブラジル自動車産業(1)
September 26 , 2014
1.ケニア:今後の治安情勢の見通しと経済面への影響
2.2014 年ブラジル自動車産業の見通し(1)
3.主要各国の経済指標
1.ケニア:今後の治安情勢の見通しと経済面への影響
(要 約)
●
2007 年の選挙はケニア史上未曽有の民族間暴動を巻き起こしたが、2013 年の選挙は平和裏に実施され、
民族間の対立は修復に向けて動き出すことが期待された。
●
ケニアと国境を接する南部ソマリアは国際社会の支援を受けて2012 年に暫定政府から統一政府へ移行を
果たし、基本的には安定化の方向にある。
●
しかし、アフリカ連合(AU)などによる武力攻勢によってソマリアの主要都市部から排除されたイスラム武装
勢力アッ・シャバーブ(アルシャバーブともいう)は、ソマリア国内外でのテロ活動を活発化させており、ケニ
アはソマリア軍事介入に対する報復の対象とされた。
●
2013 年9 月のアッ・シャバーブによる首都ナイロビのウェストゲート・ショッピングモール襲撃事件(67 人死
亡、175 人負傷。以下、ウェストゲート襲撃事件)によって、ケニア治安当局のテロ対策能力の不備が内外
に露呈されたが、この反省からケニア政府はテロ対策強化を本格化している。
●
アッ・シャバーブはアフリカ連合軍やケニア軍、エチオピア軍などによる攻勢によって大幅に勢力を削がれた
といわれているが、テロが根絶されるか否かは、ソマリアの政治的経済的安定にかかっており、発足間もな
いソマリア統一政府に対する国際社会の支援の継続が重要だ。
● テロのケニア経済への影響は、主に観光業に限定されることが見込まれている。ウェストゲート襲撃事件後
も、テロ事件が散発的に発生しているが、ケニア経済は底堅く、足元の経済は安定を保っており、為替、株
価、資本流入に大きな影響は出ておらず、今のところ外国企業の活動にも大きな影響は出ていない。
● テロ事件の頻発がケニア国内の民族間対立を蒸し返す恐れがあるが、ケニア経済がさらなる発展段階へ
移行するためには、今後の民族間対立の解消が重要な鍵を握る。
1
1.民族対立に振り回される内政
ケニアは1963 年(12 月12 日)のイギリスからの独立以来、ジョモ・ケニヤッタ(初代大統領:キクユ族)が設
立した「ケニア・アフリカ人全国同盟」(KANU)が第2 代モイ大統領(カレンジン族)を経て40 年間、独裁色の濃
い政権運営を維持してきたが、2002 年の選挙で初めて野党連合「国民虹の連合」(NARC)による政権交代が実
現した(キバキ大統領:キクユ族)。しかし、その後、NARC は分裂した。
2007 年12 月、新たに「国家統一党」(PNU:Party of National Unity)を率いて出馬したキバキ大統領(キクユ
族)が、NARC から分かれオレンジ民主運動(ODM:Orange Democratic Movement)を率いたオディンガ党首(ル
オ族)に競り勝ち、大統領再選を果たした。しかし、オディンガ支持者はこの結果を受け入れず、暴動に発展した。
選挙結果を巡る与野党の対立は、1963 年のケニア独立後も根強く残る旧白人入植地の帰属を巡る部族間の
対立を表面化させ、死者1,200 人、国内避難民50 万人を超える未曾有の大規模な混乱に発展した。(2011 年、
国際刑事裁判所(ICC)は、この暴動を指揮したとして、ウフル・ケニヤッタ現大統領(当時与党PNU 側副首相。
初代大統領の息子)、ウィリアム・ルト現副大統領(当時野党ODM 副代表)などを人道に対する罪で起訴し裁判
が開始された)。
2008 年2 月、キバキ大統領とオディンガODM 党首は、アナン前国連事務総長らの仲介を受け、連立政権発
足に関する合意に達し、同年4 月には両党を中心に大連立政権が発足した(キバキは大統領に、オディンガは
首相にそれぞれ就任)。これにより、ルオ族とキクユ族の関係も修復に向けて動き始めた。
2010 年8 月、連立政権は選挙改革や部族問題などの長期的な課題に取り組むために、大統領権限の制限
や土地所有権の見直しなどを盛り込んだ憲法改正のための国民投票を実施。投票は大きな混乱もなく行われ、
開票の結果、約3 分の2 の賛成をもって採択された。
2013 年3 月、新憲法下で初めての総選挙(大統領選挙、議会議員選挙など)が概ね平和裏に実施され、
Jubilee 連合を率いるウフル・ケニヤッタ(キクユ族)が50.1%の得票率で、「改革民主連合」(CORD)を率いるオ
ディンガ(当時首相 ルオ族、得票率43.3%)を破り、4 月9 日に大統領に就任した。副大統領はJubilee 連合の
United Republican Party (URP)を率いるウィリアム・ルト(カレンジン族)。
2
敗れたオディンガは選挙に不正があったとして最高裁判所に訴えたが、最高裁判所は選挙結果を有効と判断。
オディンガはこの決定を受け入れた。
敗れたオディンガが選挙結果を受け入れたことによって、辛くも2007 年の大統領選挙の時のような深刻な民
族間暴動の二の舞は避けることができ、これによって国内政治が安定化に向かうことが期待された。しかし、後
述するように、2011 年のケニアのソマリア軍事介入以降、それに対する報復としてソマリアのイスラム武装組織
アッ・シャバーブによるケニア国内でのテロ活動が活発化してきており、最近ではそのことがケニヤッタ大統領
(キクユ族)対野党党首オディンガ(ルオ族)の対立を蒸し返すことに作用する動きもみられる。ケニヤッタ大統領
とルト副大統領の二人の国家首脳が揃って国際刑事裁判所から人道に対する罪で訴追されているという異例な
事態も含め、ケニア内政の先行きは不透明な状況にある。
大統領選挙は5 年に一度行われるが、2018 年の次期選挙が平和裏に実施されるか否かが、それに至る今
後のプロセスも含め、ケニアの国内政治の安定度合いを測る重要な注目点と考えられる。
2.ソマリアのイスラム武装組織アッ・シャバーブとの戦い
ケニアの東の隣国ソマリアの武装組織アッ・シャバーブによるケニア国内でのテロ活動阻止が、ケニアにとっ
ての最大の対外懸案事項と位置づけることができる。
1991 年に当時の政権が崩壊して以来、ソマリア国内では氏族間紛争が頻発し、国土全体を実効統治できる
単一の政府が存在しない状態が続いている。そのような無政府状態の中、治安の悪化に加え干ばつの深刻化
による食糧不足も重なり、大量の難民が発生し、その多くがケニアに流入した(45 万人以上)。また、長年の無
政府状況によって、ソマリア沖・アデン湾は海賊の温床になっており、スエズ運河とインド洋を結ぶ国際的に重要
な航路を航行する船舶にとって大きな脅威となっている。
2006 年頃には南部ソマリアでは穏健派から急進派まで多くの勢力を糾合した緩やかな連合、イスラム法廷連
合(UNIC)が急速に台頭し、首都モガデシュを含め南部のほとんどの地域を制圧した。これに対して2006 年末、
欧米の後押しによってエチオピア軍が南部ソマリアに越境侵攻し、UNIC は壊滅状態に追い込まれた。その後、
UNICに取って代わって国際テロ組織アルカイダに近いUNIC 内の過激分派アッ・シャバーブが南部各地で勢力
を拡大していった。なお、アッ・シャバーブとはアラビア語で若者という意味。正式名は、青年聖戦士運動
(Harakat Al Shabaab Al Mujahidin)。
2011 年2月以降の、アフリカ連合ソマリア・ミッション軍(AMISOM:African Union Mission in Somalia)、近隣の
エチオピア軍やケニア軍、ソマリア暫定連邦政府軍の攻勢を受けてアッ・シャバーブは主要都市や港から撤退し、
2011 年8 月には首都モガデシュからも撤退を余儀なくされた。これを境にアッ・シャバーブはソマリア国内のみ
ならずケニアも対象とした無差別テロ報復攻撃に戦法を転換した。アッ・シャバーブはAMISOM などの攻勢によ
って大幅に勢力範囲を狭められることになったが、主力5000人規模の精鋭は無傷といわれている。なお、アッ・シ
ャバーブが根絶されないのは、アッ・シャバーブが台頭したそもそもの背景が、氏族間の抗争によってもたらされ
た無政府状態に一定の秩序をもたらしたことにあり、いまだに一部の住民から支持を得ていることを指摘するも
のもある。この点、アフガニスタンにおけるタリバンの台頭の状況と似ている。
2011 年以降、ケニアではアッ・シャバーブによる外国人襲撃・誘拐事件、ナイロビ市内爆弾事件、ケニア内ソ
3
マリア人難民キャンプなどでの爆弾事件が頻発しており、ソマリア内でも最近の主な事件では2013 年6 月のモ
ガデシュ国連施設襲撃(22 人死亡)、同年7 月在モガデシュのトルコ外交官襲撃、2014 年2 月の大統領府襲
撃などがあげられる。2013 年9 月21 日に発生した、首都ナイロビのウェストゲート襲撃事件(67 人死亡、175
人負傷。多数の外国人も死傷)は、アッ・シャバーブによるケニアのソマリア侵攻に対する最大規模の報復攻撃
であり、また、初めて欧米系外国人やケニア人の富裕層が利用する施設が標的にされた事件であり、1998 年の
米国大使館爆破テロに次ぐ惨事となった。
ケニア政府は、特にウェストゲート襲撃事件以降、アッ・シャバーブやそのシンパの浸透阻止との理由により、
国内のソマリア人難民や、主に東部沿岸地域に居住する回教徒に対する圧力を強めており、その強引なやり方
が非人道的と内外の非難を呼んでいる。そのような中、2014 年6 月15 日から16 日の2 日間にかけてケニア
東部沿岸地方の村落で少なくとも65 人が武装集団に殺害され、その直後にアッ・シャバーブは犯行声明を出し
た。ところが、ケニヤッタ大統領はアッ・シャバーブによる犯行を否定し、ルオ族によるキクユ族に対する襲撃をほ
のめかす発言をしている。この発言の根拠や意図は明らかではないが、2007 年の選挙の後の民族暴動を経て
ようやく修復されようとしているキクユ族とルオ族の対立が蒸し返され、ケニア国内の不安定化に作用することが
懸念される。
【コラム】ソマリア、ソマリランド、プントランド
ソマリアの国内紛争の軸となっているのは、単一民族ソマリア人(ほと
んどがスンニ派イスラム教徒)の中の父系の血族集団である氏族間の対
立。これはケニアにおける 50 余もある民族(8 割強がキリスト教徒)の中
の主にキクユ族とルオ族の民族対立の構図と大きく異なる点。
現在のソマリアは、北西部のソマリランド、北東部のプントランド、南部
のソマリアの三地域に分かれている。ソマリランドは 1991 年に独立を宣
言して政府を樹立した。ソマリランドの独立は国際的に承認されていない
が、氏族間の交渉の結果、政治的な安定の実現と立憲民主主義制度の
構築に成功してきた。一方、プントランドは、独立ではなく、あくまでもソマ
リア国内の自治政府として 1998 年に樹立された。なお、ソマリランドとプ
ントランドの境界線周辺では領有権を巡って小競り合いが続いている。
北部ソマリアが比較的に安定している要因としては、イギリス領時代にイギリスは氏族の長老を活用する間接統治を採ったことがあ
げられる。一方、南部ではイタリア領時代、イタリア人の入植が進み、土着の長老制度の破壊が進んだことが、現在の不安定に結び
ついているといわれている。
(出所)高野秀行(2013)など
3.ケニアの治安情勢の見通し
2007 年の選挙はケニア史上未曽有の民族間暴動を巻き起こしたが、2013 年の選挙は平和裏に実施され、
キクユ族とルオ族の対立は修復に向けて動き出すことが期待された。一方、ケニアと国境を接する南部ソマリア
は国際社会の支援を受けて2012 年に暫定政府から21 年ぶりに統一政府への移行を果たした。しかし、その過
程で主要都市部から排除されたイスラム武装勢力アッ・シャバーブのソマリア国内外でのテロ活動は活発化
4
し、ケニアはアッ・シャバーブからソマリア軍事介入に対する報復の対象とされた。2013年9 月のアッ・シャバーブ
による首都ナイロビの高級ショッピングモール(ウェストゲート・ショッピングモール)襲撃事件によって、ケニア治
安当局のテロ対策能力の不備が内外に露呈されたが、この反省からケニア政府はテロ対策強化を本格化して
いるといわれている。アッ・シャバーブはアフリカ連合軍やケニア軍、エチオピア軍などによる攻勢によって大幅
に勢力を削がれたといわれており、テロは追い詰められた結果の最後のあがきとみなすこともできるが、今後ア
ッ・シャバーブのテロが収束の方向に向かうのか、あるいは頻発化、大規模化していくのかは、予断を許さない。
アッ・シャバーブの根絶には軍事力による対処療法もさることながら、究極的にはソマリアの政治的経済的安
定が求められる。発足間もないソマリア統一政府に対するアフリカ連合(AU)、国際連合、米国、欧州連合(EU)、
アラブ諸国、またケニアやエチオピアなどの近隣諸国など、国際社会によるソマリアの国づくり支援の成り行きを
注視する必要がある。なお、2012 年に日本は21 年ぶりにソマリア政府を承認したことに伴い、これまでの国連
などの国際機関を通した人道支援などに加え、二国間ODA の再開を決定し、当面は、農業、水管理、国際テロ
対策分野などにおける研修事業を実施していく方針である。
4.テロが経済に与える影響
ナイロビやモンバサで相次ぐテロ事件を受け、欧米政府が自国民渡航者にケニアの一部危険地帯に関する
注意情報を発しはじめたことがケニアの観光業に打撃を与える結果となっている。2014 年6 月初旬には、事前
のテロ情報に基づく渡航情報によって観光地モンバサから数百人の英国人観光客が一斉に離れ、モンバサは
閑散とした状態となった。観光産業はケニアの主要産業の一つであり、GDP の12%程度(2013 年)を占め、主
要な外貨獲得源でもあるが、頻発するテロ事件によって地元の観光産業への直接的な打撃にとどまらず、関連
産業への負の波及効果が懸念されている。
2013 年9 月21 日のウェストゲート襲撃事件の観光産業への影響については、アッ・シャバーブと同じく国際
テロ組織アルカイダに近いパキスタンのイスラム過激組織ラシュカレトイバによるとされる2008 年11 月のインド
のムンバイ同時多発テロ事件が引き合いに出されることがある。これによると、ムンバイの場合は1 年以内に観
光業は事件前のレベルを回復しており、ナイロビの場合も、影響は長引かないものと予想されている。その予想
通りとなるか否かは、ケニア治安当局のテロ対策能力の向上とソマリア情勢の安定が前提となる。
欧州債務危機以降の欧州経済の低迷の影響を受けて、ケニアの観光業は2011 年から伸び悩んでいた中、
2013 年3 月の選挙に伴う暴動不安、同年8 月にはナイロビ国際空港の大火災、そして同年9 月のウェストゲ
ート襲撃事件と事件が重なり、観光業にとって2013 年は不振の年となった(図表2、3)。ウェストゲート襲撃事件
が起こった2013年9 月以降の月別観光客数の推移をみると(図表3)、2013 年11 月、12 月以外の各月実績は
2011 年以降と比較すると例年同月を下回った(2014 年3 月は前年同月を上回ったが、2013 年3 月は選挙に
伴う暴動が懸念され、観光客が大幅に減少した月)。なお、2014 年6 月には東部沿岸地帯でテロが頻発し、自
国政府の渡航注意情報に基づき米英の外国人観光客を中心にモンバサなどの主要な東部沿岸リゾート地帯か
ら大挙して国外退去した事態もあり、同月の観光客数は例年に比べ大幅に落ち込むことが見込まれる。また、
2014 年は7 月、8 月の観光ハイシーズンへの影響が懸念される。
5
図表2 観光客数・観光収入 (2009年~2013年)
(出所) Economic Survey 2014, KNBS
(出所)Leading Economic Indicators 各号, KNBS
2013 年9 月21 日のウェストゲート襲撃事件とそれ以降の一連のテロ事件にもかかわらず、為替、株価とも
大きな影響は出ておらず(図表4、5)、また、2013 年の対内直接投資額は、2012 年の約2 倍の514 百万米ドル
を記録している(図表6)。ケニア投資庁によると、中期的に有望な投資分野として、製造業、農業、エネルギー、
鉱業、建設業があげられており、また、2014 年度中に新規投資が見込まれるものとして、カルフール(フランス
のスーパーマーケット・チェーン)、ラディソン・ブル・ホテルやパークイン・ホテルといった国際ホテル・チェーン、
Business Connexion(南アフリカのIT 企業)、Imperial Health Sciences (南アの医療チェーン)などの具体的な企
業名があげられている。このように、今のところ外国企業の活動にも大きな影響は出ていない模様である。
6
図表4 対主要通貨ケニア・シリング為替推移 (2013年5月~2014年6月)
(出所)Leading Economic Indicators July 2014, KNBS
図表5 ナイロビ株価指数推移(2013年5月~2014年6月)
5,200
5,100
5,000
4,900
4,800
4,700
4,600
4,500
4,400
4,300
5,101
5,006
4,927
4,788
4,936
4,933
4,856
4,793
4,949
4,946
4,885
4,882
4,698
4,598
May Jun
'13
Jul
Aug Sep Oct Nov Dec Jan Feb Mar Apr May Jun
'14
(出所)Leading Economic Indicators July 2014, KNBS
図表6 ケニア対内直接投資額推移(百万米ドル)
600
500
514
400
300
200
335
267
259
178
100
0
05‐07平均
2010
2011
2012
(出所)UNCTAD, World Investment Report 2014
7
2013
テロ事件の頻発にもかかわらず、2014 年6 月16 日、ケニア政府は初めて5 年物(5億ドル、利率:5.875%)と
10 年物(15 億ドル、利率:6.875%)のユーロボンドを合計20 億ドル発行すると決めた。そのうち、6 億ドルは対
外債務の返済に回し、残りは開発投資などに充てるとのことである。格付けはスタンダード・アンド・プアーズ、フ
ィッチ・レーティングス:B+、ムーディーズ・インベスターズ・サービス:B1 となっており、いずれも見通しは「安定
的」という評価である。
5.経済概況
(1)マクロ経済状況(図表7)
2011 年から2013 年の3 年間に亘りケニアは国際通貨基金(IMF)の拡大信用ファシリティー(ECF)の供与を
受け(総額4 億8852 万SDR、約7 億4840 万ドル)、マクロ経済の安定を図ってきたところ、2013 年12 月にす
べての基準をクリアし、改革プログラムを完遂した。その結果は、比較的安定したマクロ経済指標に表れている。
なお、ケニア政府はECF を継続することを希望している。
図表 7 はIMF の直近の経済見通しWorld Economic Outlook April 2014(IMF WEO 2014April)のデータベース
から主要マクロ経済指標をまとめたものである。それによると、2013 年は総選挙に伴う混乱への警戒感やテロ
による治安の悪化を受けたが、それでもGDP 成長率は5.6%を記録した。2014 年、2015 年も堅調な内需やサー
ビス業(卸・小売、運輸・通信、金融)に支えられ、6.3%の経済成長が見込まれている。
なお、従来GDP の基準年は2001 年だったが、これが2009 年に改訂される予定であり、これまで捕捉されて
いなかった経済活動が反映されることになり、2013 年のGDPは451 億ドルから500 億ドルに上方修正される見
通しである。ケニア政府は、この措置によって、ユーロボンドの発行が有利に進められることも期待している。ま
た、これによってケニアの一人当たりGDP が、世界銀行が定める中所得国基準である1,136 米ドルを超えること
になり、中所得国入りすることになる(その他のGDP 改訂予定アフリカ諸国:ウガンダ、タンザニア、マラウィ、ザ
ンビア)。
同じくIMF WEO 2014 April によると、ケニアは、財政収支、経常収支とも赤字を計上しているが、財政収支は
2013 年のGDP 比6.2%から2015 年には5.2%の赤字に改善され、経常収支はGDP 比8.3%の赤字から7.8 の赤
字に改善される見通しである。消費者物価指数は2012 年には9.4%と高率だったが2013 年は基礎食料価格の
低下や石油輸入価格の低下などによって5.7%に低下。2014 年以降も比較的に低い水準で推移することが予
想されている。政府債務はGDP 比46%台が維持されることが見込まれている。外貨準備は輸入の4 カ月強の
水準が維持される見込みである。このようにマクロ指標について当面は比較的安定して推移していくことが見込
まれている。
8
図表 7 主要経済指標
2012 年
2013 年
2014 年見通
2015 年見通
実質経済
GDP(十億ドル)
40.7
45.1
51.8
59.2
4.6
5.6
6.3
6.3
一人当たり GDP(ドル)
942.5
1,016
1,138
1,266
消費者物価上昇率(%)
9.4
5.7
6.6
5.5
▲6.2
▲6.2
▲5.5
▲5.2
46.8
46.0
46.7
46.2
▲10.5
▲8.3
▲9.6
▲7.8
3.8
4.2
4.2
4.3
実質 GDP 成長率(%)
財政収支・公的債務
財政収支(GDP 比、%)
政府債務(ネット、GDP 比、%)
国際収支
経常収支(GDP 比、%)
外貨準備(グロス、対月間輸入比)(註)
(註)年度ベース推計値 IMF Kenya Sixth and Final Review, Dec. 2013
(出所)IMF WEO Database April 2014
(2)2014 年第1 四半期の実績(図表8)
ケニア国家統計局(KNBS)による2014 年第1 四半期のマクロ経済パフォーマンスの評価は次の通り。
● 2014 年第1 四半期のマクロ経済環境は概して安定していた。
● インフレは緩やかに上昇したが、平均6.78%に抑えられた(前年同期4.08%)。
● 第1四半期のGDP 成長率は4.1%(前年同期5.2%)となる見込み。
● 成長の要因は、運輸・通信、製造業、卸売・小売業、鉱業、電気の活動拡大による。
● 農林水産業は天候不順により全体として低成長を記録した。切り花や野菜の輸出は低下した一方、フルーツ
類は大幅に増加した。主要作物のうち、特に穀類の生産が天候不順の影響を受けた。
● ホテルとレストランは、主に治安の悪化と主要先進国の渡航注意情報の影響を受けて収縮した。
以上のように、ケニア政府は2014 年第1 四半期のマクロ経済パフォーマンスを総じて安定的と評価している
が、低成長を記録した農林業はGDP の25.3%を占めており(2013 年推計 ケニア国家統計庁)、今後とも天候不
順(干ばつ)のケニア経済に与える影響は無視できない。同期にマイナス成長を記録したのは観光業の中核を占
めるホテルとレストランだけだったが、ケニア政府はその理由として治安の悪化とともに主要先進国が自国民旅
行者に発した渡航注意情報を“negative travel advisories”と称してその負の影響をあげており、これはケニア政
府の先進国に対する不満の表れと受け止められる。
9
図表 8 部門別 GDP 成長率(対前年同期比、%)
四半期
農林業
水産業
鉱業
製造業
電気・
建設業
水
2013 年
2014 年
卸・
ホテル・
運輸・
金融
小売
レストラン
通信
仲介
1
6.8
12.0
4.3
2.5
▲0.8
7.4
8.4
▲12.8
5.6
12.1
2
4.5
7.8
3.9
3.5
13.6
▲0.3
8.5
▲7.6
7.5
8.1
3
1.4
1.2
13.4
6.7
8.5
12.3
7.0
5.6
6.8
4.5
4
0.2
1.2
7.8
6.3
2.5
3.2
6.8
1.9
3.6
4.7
1
2.7
0.9
9.9
5.0
4.4
4.9
8.5
▲3.0
6.0
8.3
(出所)Gross Domestic Product First Quarter 2014, KNBS
(3)IMF 4 条協議ミッション完了ステートメント概要(2014年7月9日付)
IMF 4 条協議は、2014 年6 月25 日から7 月9 日にかけてケニアで行われた。最終日にIMF ミッション団長
から公表された協議の概要は以下の通り。
● 製造業に対する与信の伸び、最近石油が発見されたことによる外国人投資家の関心の回復もあり、ケニア
経済は順調に拡大。
● インフレはケニア中央銀行の設定したバンド内にあり、健全な通貨政策が実施されている証左。ケニア・シリ
ングの安定に寄与。
● 最近のユーロボンドの発行の成功により、外貨準備は輸入の5 カ月分を超える水準となった。
● ケニアの金融部門は健全に成長。金融包摂プロセスは、中小企業に対する与信の拡大と金利の低下の可
能性を高めた。
● ナイロビを地域の金融ハブとする努力は、資金洗浄・テロ対策(ALM-CFT)の強化、金融活動作業部会
(FATF)のモニタリング・ステータスからの卒業によって前進。
● 現在直面する課題は、干ばつと観光業に影響を与えている治安問題。
● 2013 年度は、税収増にもかかわらず、財政赤字(GDP 比)は変わらず、これは、公務員給与の上昇、治安
関係支出増、地方分権に伴う地方政府への財政移転の拡大によるもの。
● 公的債務は持続可能水準にあり、漸進的な財政再建によって、東アフリカ共同体の通貨同盟に参加するた
めの収斂基準を満たせる見通し。
● 地方分権が実施されて1 年が経つが、アカウンタビリティー、法令遵守、政策実施能力の面で一層の強化が
必要。
● 持続可能な成長の基礎は構築されており、2030 年までにケニアの中所得国入りを目指すという開発目標
Vision 2030 の実現に向け、マクロ経済の安定をより確かなものとし、インフラ・ギャップを埋め、ケニアをグロ
ーバル経済に一層統合させることが必要。そのための優先政策課題は次の通り。
10
 財政健全化の継続。中央政府、地方政府の公務員給与の伸びを抑え、インフラ投資(灌漑、電力、運
輸)に配分することが肝要。また、引き続き徴税努力が必要。
 公共財政管理のための能力向上。
 地場銀行の強化。域内各国との情報共有を通したクロスボーダー協力、共同銀行監督を含む。
 域内経済統合の促進。通貨同盟実現に向けたコミットメントを含む。
 天然資源管理。最近の石油の発見を念頭に置き、透明性ある取り組みが重要。
以上のように、ケニアは、干ばつ(天候)と治安(ソマリア情勢によるもの)というケニアが直接コントロールでき
ない課題に直面しているが、IMF はケニアの経済運営については総じて良好な評価を与えており、ケニア経済
の底堅さが確認できる。なお、ケニア4 条協議のIMF 理事会付議は2014 年9 月下旬に予定されている。
6.考察
ケニア経済は、干ばつとソマリアからのテロの脅威というケニア自身では直接コントロールできない課題に直
面しているが、それにもかかわらずマクロ経済は安定を保っている。それはIMF のECF を受けつつ堅実に構造
改革を進めてきたことも奏功したものと考えられる。
ケニア自身がコントロール可能な課題は、国内の民族間対立問題である。しかし、最近になり、ソマリアのイス
ラム武装組織アッ・シャバーブによって頻発しているテロ事件が政争に利用され、国内の民族間対立を煽る方向
に作用することが懸念される。テロという災いが、対テロの名の下に国内の民族間の和解を進める好機に転じて
いくことが期待されるが、現実はそうはなっていない。
足元の経済は底堅く安定を保っているが、ケニア経済がさらなる発展段階へ移行するためには、今後の民族
間対立の解消が重要な鍵を握る。
以上
11
(主な参考資料)
松田泰二・津田みわ編集「ケニアを知るための55 章」明石書店、2012 年
高野秀行「謎の独立国家ソマリランド」本の雑誌社、2013 年
Daniel Branch “Kenya: Between Hope and Despair, 1963-2011” Yale University Press, 2011
CRS Report for Congress, “The September 2013 Terrorist Attack in Kenya: In Brief”
Congressional Research Service, November 14, 2013
International Monetary Fund, “Kenya: Sixth and Final Review under the Three-Year
Arrangement under the Extended Credit Facility” December 2013
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〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町1-3-2
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公益財団法人 国際通貨研究所
開発経済調査部 主任研究員
福田 幸正
(2014年8月18日作成)
12
2.2014 年ブラジル自動車産業の見通し(1)
概要
ブラジル自動車産業の経営幹部に対し、2014 年における同産業のビジネス環境について予想してもらい、インタ
ビュー調査を行った。本稿ではこの調査を基に、2 回にわたり自動車業界を概説していく。第 1 回は、自動車産業
の課題、ライトビークル(乗用車・小型商用車)や商用車の動向などについて解説する。
ローランド・ベルガー・ストラテジー・コンサルタンツとブラジルのメディア企業オートモーティブ・ビジネスは、ブラジル
自動車産業の経営幹部に対し、2014 年における同産業のビジネス環境について予想してもらい、そのインタビュー
調査を「2014 年ブラジル自動車産業の見通し」としてまとめ、共同発表した。
インタビューの実施期間は 2013 年 12 月から 2014 年 1 月。この調査は、ブラジル自動車関連企業の経営幹部など
258 人を対象としたもので、このうち 92%が最高経営責任者(CEO)、取締役、またはシニアマネジャーであり、完成
車メーカー、部品メーカー、販売会社、サービス会社も含まれる。その他、業界団体、政府担当者にも行った。
本稿では 2 回にわたり、この調査を基に自動車業界について概説する。第 1 回は、自動車産業の課題、ライトビーク
ル(乗用車・小型商用車)や商用車の動向などの解説である。
ブラジルの自動車産業は 2014 年に多くの課題に直面し、成長率は低迷する見通し
この調査によると、ブラジル自動車産業の経営幹部が抱く懸念事項は、利益率の低下(57%)、余剰設備(31%)、
部品メーカーとの関係(28%)が上位を占めた。その他は、物流(16%)、研究開発(9%)なども挙がった。
回答者が挙げた自動車産業における戦略面での課題は、完成車メーカー間の価格競争(51%)、企業の新規参入
(47%)、商品ポートフォリオの見直し(31%)、生産性の向上(31%)という結果であった。
一方、新工場への投資(13%)と新規生産ラインへの投資(16%)は 2014 年の戦略としては下位となり、ブラジル国
内の新規投資が失速しつつあることが分かった。これまでに商品開発を含め、約 800 億米ドルの投資計画が発表さ
れているものの、これらが実施されるかどうかは不透明である。
13
【2014 年の課題】
(当該項目を大きな課題と認識している回答者の割合:複数回答)
【2014 年の優先事項】
(当該項目を自社の戦略上、最重要事項と認識している回答者の割合:複数回答)
ライトビークル:生産台数は増加するも、販売台数は減速の見込み
-1.7%と-8.8%
自動車産業関係者の期待とは裏腹に、2014 年第 1 四半期の売上高は、前年同期比 1.7%減、生産台数は同 8.8%
減となった。
ライトビークル部門の 2014 年の売上高について、回答者の 56%が横ばい(-5~5%の微細な変動)、31%が若干
14
増加(5~10%)と予想している。自動車産業界の経営幹部はこの見通しの主な根拠として、ブラジル国内の税制、
自動車価格、景気の不透明感の他に、クレジットの利用機会を挙げている。また、売上高の見通しは横ばいだが、
輸出が若干回復するため、生産台数は緩やかに増加すると予想している。ただし予想通りにはならず、2014 年第 1
四半期の売上高は前年同期比 1.7%減、生産台数が同 8.8%減となった。
2014 年のライトビークル価格については、回答者の 54%がおおむね安定的(前年比-5~5%の範囲)と予想し、
40%が若干上昇する(前年比 5~10%)と予想している。大半のメーカーが 2013 年末からすでに 2.5~5%近く値上
げしているが、2014 年末までにもう一段階の値上げが実施される可能性が高い。完成車メーカーはこの 10 年間、利
益率が低下し続けており、利益率の維持に躍起になっているためである。さらなる値上げに市場がどう反応するか
が問題である。
【2014 年の価格動向】
(回答者が予想するライトビークルの価格動向)
a:横ばい -5~5%、b:若干増加 5~10%、c:若干減少 -10~-5%
d:大幅に増加 10%超、e:大幅に減少 -10%超
上記はいずれもインフレ調整前の価格動向
商用車:成長が期待される分野
商用車部門については楽観的な見方が広がっている。経営幹部の 55%が 2014 年は緩やかに成長すると予想して
おり、価格は安定的(-5~5%の範囲)と見込んでいる。ただし、2014 年第 1 四半期の売上高は前年同期比 11.3%
減、生産台数は同 1.5%減で、この楽観的な見通しと実績はやや異なる。
ライトビークル市場と同様に、商用車部門における懸案はブラジル経済の不透明感、税制、クレジットの利用機会と
なっている。商用車部門の成長を支えるための優先事項は、車両リニューアル計画と、価格・商品ポートフォリオの
見直しである。
また回答者は、商用車部門では、エンジン性能、排気効率、代替エネルギー車の開発などにより、商品の差異化が
進むと予測している。
15
【商用車部門における 2014 年の主なトレンド(数字は順位)】
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記事提供:ローランド・ベルガー
ローランド・ベルガーは、欧州を起点に世界中で皆さまに貢献するグローバル戦略コンサルテ
ィングファームとして、日米欧をはじめ、アジア、南米、中東、北アフリカなど世界 36 カ国に 51
オフィスを展開しています。本コラムでは弊社の各業界におけるグローバルな視点での最新
スタディーをご紹介していきます。
(2014 年 6 月 25 日作成)
16
3.主要各国の経済指標
米国
実質GDP成長率
単位
2012
%
インフレ率
%
貿易収支
十億ドル
経常収支
十億ドル
政策金利
%
2013
2.8
2.1
-537.6
-460.8
2013/4Q
1.9
1.5
-476.4
-400.3
2014/1Q
3.5
2014/2Q
-2.1
1.5
1.5
-112.4
-126.8
-87.3
Ju n - 1 4
Ju l-1 4
Au g - 1 4
2.1
-130.3
季節調整済み、前期比、年率表示
2.1
-40.8
2.0
-111.2
0.00-0.25
0.00-0.25
0.00-0.25
0.00-0.25
0.00-0.25
0.00-0.25
0.00-0.25
対円
86.38
102.23
104.94
102.94
101.27
101.27
102.75
株価
ドル
13,104.14
16,576.66
16,576.66
16,457.66
16,826.60
16,826.60
16,563.30
8.1
7.4
6.7
6.7
6.1
6.1
6.2
%
消費者物価指数(CPI)、前年同期比、Qは各期末日
-40.5
外国為替相場
失業率
備考
4.2
0.00-0.25 FF金利誘導目標
103.93 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
17,098.45 NYダウ工業株30種、各期末日レート
6.1 Qは各期末日
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、米商務省、米労働省、連邦準備理事会など)
EU
実質GDP成長率
単位
2012
%
2013
-0.7
2013/4Q
-0.4
2014/1Q
0.3
0.8
2014/2Q
0.2
Ju n - 1 4
Ju l-1 4
Au g - 1 4
備考
0.0
インフレ率
%
2.5
1.3
0.5
0.4
貿易収支
十億ユーロ
89.4
160.4
43.4
43.2
43.8
13.8
12.2
ユーロ圏
経常収支
十億ユーロ
133.1
227.8
87.8
31.6
48.9
13.1
政策金利
%
0.75
0.25
0.15
0.15 各期末日レート
0.25
0.6
0.6
ユーロ圏、前期比
0.25
0.15
0.15
ユーロ圏
外国為替相場
対ドル
1.3217
1.3500
1.3772
1.3778
1.3688
1.3688
1.3383
株価
ユーロ
2,635.93
3,109.00
3,109.00
3,161.60
3,228.24
3,228.24
3,115.51
11.3
12.0
11.9
11.7
11.6
11.5
11.5
失業率
%
0.3 消費者物価指数(HICP)、ユーロ圏、前年比
1.3145 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
3,172.63 ユーロ・ストックス50指数、各期末日レート
ユーロ圏
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、EUROSTAT、ECBなど)
ブラジ ル
実質GDP成長率
単位
2012
%
2013
2013/4Q
2014/1Q
2014/2Q
1.0
2.5
2.2
1.9
-0.9
Ju n - 1 4
Ju l-1 4
Au g - 1 4
備考
前年比
インフレ率
%
5.8
5.9
5.9
6.2
6.5
6.5
6.5
6.5 拡大消費者物価指数(IPCA)、前年比、Qは各期末日
貿易収支
億ドル
194
26
26
1
36
24
16
12
経常収支
億ドル
-542
-811
-208
-251
-182
-33
-60
政策金利
7.25
10.00
10.00
10.75
11.00
11.00
11.00
外国為替相場
対ドル
2.0475
2.3593
2.3605
2.2566
2.2026
2.2026
2.2666
株価
レアル
60,952.08
51,507.16
51,507.16
50,414.92
53,168.22
53,168.22
55,829.41
5.5
5.4
4.3
5.0
失業率
%
%
11.00 各期末日レート
2.2371 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
61,288.15 ボベスパ指数、各期末日レート
Qは各期末日
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、地理統計院(IBGE)、ブラジル中銀など)
トル コ
実質GDP成長率
単位
2012
%
2013
2.2
2013/4Q
4.0
2014/1Q
4.4
2014/2Q
4.7
Ju n - 1 4
Ju l-1 4
Au g - 1 4
2.1
インフレ率
%
8.9
7.5
7.5
8.0
9.4
9.2
9.3
貿易収支
百万米ドル
-84,083
-99,859
-24,606
-17,259
-22,268
-7,853
-6,460
経常収支
百万米ドル
-48,497
-65,004
-15,734
-11,621
-12,512
-4,101
-2,634
政策金利
%
5.50
4.50
4.50
10.00
8.80
8.80
8.30
1.7862
2.1431
2.1431
2.1413
2.1184
2.1184
2.1439
78,208.44
67,801.73
67,801.73
67,801.73
78,489.01
78,489.01
82,156.87
9.2
9.1
9.2
9.1
外国為替相場
対ドル
株価
リラ
失業率
%
備考
前年同期比
9.5 消費者物価指数(CPI)、前年同期比
8.30 各期末日レート
2.1618 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
80,312.94 イスタンブールナショナル100種、各期末日レート
9.1
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、トルコ中銀など)
ロシ ア
実質GDP成長率
単位
2012
%
2013
3.4
2013/4Q
1.3
2014/1Q
2.0
2014/2Q
0.9
0.8
Ju n - 1 4
-0.1
Ju l-1 4
Au g - 1 4
前年同期比
7.6 前年同期比
インフレ率
%
5.1
6.8
6.5
6.9
7.4
7.2
7.5
貿易収支
百万米ドル
192,296
180,315
47,214
50,728
54,500
15,730
19,630
経常収支
百万米ドル
72,015
33,017
8,025
27,089
17,100
政策金利
%
8.25
5.50
5.50
7.00
7.50
7.50
8.00
外国為替相場
対ドル
30.500
32.877
32.877
35.165
33,956
33.956
35.673
株価
ルーブル
1,453
1,441
1,493
1,369
1,476
1,476
1,380
5.7
5.6
5.5
5.5
5.0
4.9
4.9
失業率
%
備考
-0.2
8.00 各期末日レート(2013年9月より1週間物入札レポ金利に変更)
37.168 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
1,401 MICEX指数、各期末日レート
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、ロシア中銀など)
南 ア フリ カ
実質GDP成長率
単位
%
2012
2013
2.5
2013/4Q
1.9
2014/1Q
3.8
2014/2Q
-0.6
Ju n - 1 4
Ju l-1 4
Au g - 1 4
0.6
インフレ率
%
5.6
5.7
5.4
6.0
6.6
6.6
6.3
貿易収支
100万ランド
-39,578
-73,584
-8,322
-24,788
-19,824
-470
-6,890
経常収支
100万ランド
-164,548
-197,179
-35,983
-43,769
-53,250
政策金利
%
5.00
5.00
5.00
5.50
5.50
5.50
5.80
外国為替相場
対ドル
8.473
10.551
10.551
10.524
10.629
10.629
10.709
株価
ランド
34,795.50
41,482.39
41,482.39
42,996.63
45,969.81
45,969.81
46,222.43
24.9
24.1
24.1
25.2
25.5
失業率
%
(出所:三菱東京UFJ銀行経済調査室、南ア準備銀行など)
備考
前期比、年率表示
各期末月、前年同期比
5.80 各期末日レート
10.657 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート
45,630.44 FTSE/JSEアフリカトップ40指数、各期末日レート
年間データは、第4四半期の値
(作成日:2014年9月17日)
本資料は信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、当行はその信頼性、安全性を保証するものではありません。
また本資料は、お客さまへの情報提供のみを目的としたもので、当行の商品・サービスの勧誘やアドバイザリーフィーの受入れ等を目
的としたものではありません。 投資・売買に関する最終決定はお客さまご自身でなされますよう、お願い申し上げます。
(編集・発行) 三菱東京 UFJ 銀行 国際業務部
(照会先) 北村 広明
(e-mail): [email protected]
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