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オープンソースを活用した BPMプロジェクト実践

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オープンソースを活用した BPMプロジェクト実践
SEC高信頼化技術適用事例セミナー
オープンソースを活用した
BPMプロジェクト実践
~アイデアを素早く現実のものに(Whiteboard to Reality)~
2016年2月23日
オープンソースBPMジャパン株式会社
技術顧問: 岩田アキラ
2016/2/18
© 2016 OSS BPM Japan, All rights reserved.
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話のポイント
• プロジェクトの背景
• はじめてBPMを導入し成功させるための勘所
• アジャイル開発による業務要件の導出
• BPM=フレキシブルな業務システム
• 組織分析、定義、保守性のある設計の重要性
ダノンジャパン
プロジェクト事例
2016/2/18
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• オープンソースBPM製品の有効性
• 欧米のBPMS最新技術動向
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プロジェクトの背景
• ダノン ジャパンのBPMの取り組み
– 紙ベースのワークフローを電子化
– 6ヶ月でアイデアを実現し、
現場業務オーペレーションに移行
– 承認決裁スピードを飛躍的に改善
• プロジェクト事例紹介記事
– 日本BPM協会主催 「第10回 BPMフォーラム 2015」で発表
– 2015年12月25日
webサイトに発表内容を掲載
– タイトル:
予算執行の承認スピードを8倍に!ヨーグルトのダノンが取り組んだBPMとは
– 記事URL:
http://www.sbbit.jp/article/cont1/30447?previewpass=2hs14pkhpyl2&page=1
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BPMS選定要件 ⇨ POCの実施
• 既存インフラとの接続性
– メールシステム
– データベース
– シングル・サインオン
• モバイルデバイスのサポート
– 将来への布石:スマフォ、タブレット、デスクトップの混在
• プロセス
– メールによる通知と督促
– ルールに基づく関係者の動的アサイン
– データセキュリティ:職責に応じてデータを隠蔽(役割別画面)
• 低コスト
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プロジェクト開始時のお客様の立場
• BPMSまたはワークフローシステムの導入は初めて
– プロセスをどのように設計し、自動化するのか未経験
• IT部門は少数
– 開発は外部へ委託するのがポリシー
• 業務管理担当者の強い意志
– 2つの業務プロセスの具体的な改善アイデアを持っていた
– 4ヶ月後には現場でオペレーションしたい
• IT部門長の強い意志
– 現場からの業務改善要望に応えたい
– プロセス中心の新しい取り組みに挑戦したい
– プロセス設計(要求定義)は内製で行いたい
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当社からの提案と条件
• 2プロセスを3ヶ月で稼働可能に
– 1st プロセス開発: 予算執行承認プロセス
• 専門家が雛形のプロセスモデルを作成/自動化
• 並行してそのモデルを参考にしながらプロセスモデリングのトレーニング
を実施
– 2nd プロセス開発: 商品改善対応プロセス
• 1st プロセス開発の成果物(動くモデル)を参考にお客様がプロセスモデ
ルを作成
• BPM開発経験のあるITパートナーの参画
– ソフトウエア導入
– 既存インフラとの接続
– 本番稼働準備
• プロダクション環境のセットアップとテスト
• 保守性を考慮したシステム・モジュールの補強と改善
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現場ビジネス層の一般的な特質
• 無関心
– ソフトウェアの作り方とその実行過程
– ペーパーによる要求仕様の確認
• 関心
– 自身の要求を具体的に満足できるか
• 確認手段:プロセスを使って要求を検証
– 理解できるのは
• 動くプロセスフローと操作画面のみ
• 要求は変化する
– ユーザー体験なしに100%の要件は伝えられない
– ユーザー体験による新たな気付きが生まれる
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モデリングツールの使い分け
• ツールをビジネス層とIT層で分離
– ビジネス層:プロセスの分析と設計ツールとして
• BPMN 2.0 完全準拠の ITP Process Modeler(Visio Addin)
• 現場担当者に親しみやすいオフィスツールで「お絵かき」感覚
– IT層:プロセスの自動化設計ツールとして
• BPMN 2.0 準拠の Bonita BPM 6
• ユーザー要求の実装が容易
• 両ツールを同時並行使用
ITP Process Modeler
Bonita BPM 6 (BPMS)
ビジネス
プロセス
分析・設計
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要求確定プロセス
BPMN 2.0
フォーマット
IT
ビジネス
プロセス自動化
設計・実装
プロセス
オペレーション
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ユーザー体験をベースにしたBPM学習シナリオ
• 「こうなるはず(理論)」から「こうなったから(実証)」
– なぜ「こうするのか」を体験的に学習
– その体験を次の要求に反映させる
• オペレーション体験を通じて真のBPM技術が理解できる
• 2nd プロセス開発では、お客様自身で適切な設計が可能
1st プロセス開発
BPM専門家が
リーディング
雛形の再利用
体験のフィードバック
2nd プロセス開発
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プロセス・モデリングの役割分担
ITP Process Modeler
1st
step
2nd
step
業務
岩田
Bonita BPM
業務
(岩田)
岩田
BPM協会入門セミナーテキストより
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1st プロセス開発でのプロセス案の変遷
BPMN 2.0 への形式化
Excel で記述されたオリジナルのアイデア
整理
画面案
ワークフロー案
プロセス概要図
(レベル1: 記述モデル)
ITP Process Modeler
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プロセス実装図
プロセス詳細図
(レベル3: 実行可能モデル)
(レベル2: 分析モデル)
Bonita BPM
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ITP Process Modeler
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1st stepで完成した実行可能プロセスモデル
共通 ユーティリティ プロセス
プロセス部品
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プロセスを実行し要件を繰り返し検証
• フィット&ギャップ分析
• 「気づき」、「発見」の助長
• UIの改善
プロセス
繰り返し数
実績値: 予算執行承認
6回
商品改善対応
4回
– データ項目の追加・削除
– 使いやすさの改良(高)
BPM協会入門セミナーテキストより
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業務改善に寄与したプロセスの仕掛け
• 改善効果
プロセス完了時間
の削減
• 仕掛け
プロセス
BPM 導入前
BPM 導入後
予算執行承認
50 日
9日
商品改善対応
56 日
7日
– ポリシー(ビジネスルール)に基づくアサインの自動化
• 手動アサインなし、適切な人に間違いなく仕事を伝える
• 重複アサインの防止
– 関係者全員の承認を徹底
– 案件ごとに関係者全員で進捗状況とコメント履歴を共有
– プロセスの自動化
• eメールによる作業着手通知と着手遅延督促の施行
• 並行承認による時間短縮
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ビジネスルールに基づくアサインの自動化
• 組織と関係者の調査・分析
お客様が最も苦心されたところ
– 業務管理者のアイデアを基に!
• フレキシブルでかつ汎用的なアサインロジックの検討
– アジャイル開発(“Whiteboard”to“Reality”)
– プロセスを動かして実行検証(現場を巻き込む)
BPMS
フィードバック
プロセス定義
仮の組織定義
情報収集
と投入
アクターの
自動決定
ロジック
実行検証
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プロセス時間削減のためのBPMN 2.0活用技法
• 通知と督促
• 並行承認
ケース1: 並行承認パス
通知メール
督促メール
期限切れをいち早く掴む
X
決裁に着手するまで督促を繰り返す
ケース2: シリアル承認パス
プロセスの完了期間が長くなる
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アサイン自動化とアクション記録の施行結果
起案時:予定
すべてのフォームに決裁予定と状況を添付
“e-Hanko” called by customer
進行時:決裁状況
討議記録はすべて関係者に
オープン
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ポータルでプロセス進行状況を追跡
案件ごとに現在作業中のタスクとそれ
までに歩んだ道筋を設計時のプロセ
ス図で確認可能
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1st 成果物:予算執行承認メインプロセス
構造化と部品化は
その後の開発工数削減に寄与
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1st 成果物:予算執行承認サブプロセス
アクション リマインダー共通プロセス
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1st プロセス開発でプロセスをパターン化
• スタイルを統一して次の開発に再利用
起案/承認
プロセスは
どれも同じ
…
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その後のプロセスは
回付ルートと回付ルールが異なるだけ
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プロジェクトの学習効果
• Step by Step で学習効果が上がる
• スモールスタートが重要
開発工数/プロセス
今回のプロジェクト期間
47% ダウン
BPM 本稼働開始
次の開発は
当社パートナーにスイッチ
開発期間:約 2ヶ月
繰り返し検証:6回
開発期間:約 1ヶ月
繰り返し検証:4回
1st プロセス開発
2nd プロセス開発
3rd プロセス開発
4th プロセス開発
プロセス開発(3ヶ月)+本稼働準備(3ヶ月)
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プロセス開発後の本稼働準備(3ヶ月)
•
•
•
•
•
現場への新業務への説明とトレーニング
運用環境セットアップ
組織データの本格投入と検証
中央管理されたIDとの連携モジュールの組込み
組織情報保守作業の半自動化
都度変更
ID はフランス本部で
中央管理
Excel
XML
プロセスA
プロセスB
プロセスC
人情報
アクター
人と組織
情報
LDAP
同期ユーティリティ
in Active
Directory
日本支社
数百人
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ID は数万人規模
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オープンソース BPMの有効性
• Bonitasoft BPM
– 本社 フランス/BPM-based application platform の専業ベンダー
– InfoWorld.com の「Best of Open Source Software」を毎年受賞
– 1,000 顧客/75カ国
• コミュニティ版を提供
BPM技術の学習、試験的適用に最適
– Community サイトを通じ最新 BPMテクノロジーを積極的に発信
– ライセンスフリー:無償で開発・運用に適用可能、ソースコードも公開
• 競合エンタープライズ製品に劣らない(or 超える)有償版
BPM専用整理棚(フレームワーク)
オープンなテクノロジー
HTML5
Java
JavaScript
AngularJS
JQuery
Tomcat
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Eclipse
CSS
Groovy Script
Bootstrap
JBoss
BPMN
XML
SOAP
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プロセスベース・アプリケーション・プラットフォーム
• Bonita BPMのテクノロジー・トレンド
– 単なるプロセス管理ツール(BPMS)からプロセスベース・アプリケー
ションの開発・運用基盤に進化
Bonita BPM のサポート範囲
 アプリケーション・ページを
既存の業務システムにリン
クして統合が可能
従来のBPMS の
サポート範囲
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欧米のBPMS最新技術動向
~BPMS技術へのユーザー期待の変化~
キーワード: Agile-Centric Application Platforms
– Whiteboard to Reality : 「アイデア」を「現実」に
1.ビジネス駆動RAD
- アジャイル&リアルタイムなワークフロー
2.部品化と組み立て可能なアプリケーション
- 次世代のアジャイル中心アプリケーション・プラットフォーム
3.ERPの近代化
まさに
この要求に
フィット!
- アジャイルの考え方をERP, CRM, SFAに持ち込む
4.アプリケーション フレームワーク
- 企業システムを活性化する
5.高速アプリケーション開発
- どんなプラットフォーム、どんなデバイス、どんなクラウドにも
6.リアルタイム分析
- ビジネスの可視化度合いを増進する
7.意思決定ルール
-日常使用する言葉で理解を容易にする
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ご拝聴ありがとうございます!
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