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平成27年度 岡山県高次脳機能障害及び その関連障害に対する支援

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平成27年度 岡山県高次脳機能障害及び その関連障害に対する支援
平成27年度
岡山県高次脳機能障害及び
その関連障害に対する支援普及事業
実施報告書
岡山県高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
1
岡山県高次脳機能障害及び
その関連障害に対する支援普及事業
平成 27 年度実施報告書目次
1 高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業
3
2 高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
4
3
8
平成 27 年度高次脳機能障害地域支援ネットワーク中国ブロック協議会
4 拠点機関における支援
(1) 川崎医科大学附属病院
(2) ひらた旭川荘
8
11
5 ワーキンググループ活動
(1) 医療ワーキンググループ
(2) 地域連携ワーキンググループ
14
15
(3)
(4)
(5)
(6)
18
19
19
20
福祉ワーキンググループ
小児ワーキンググループ
精神科ワーキンググループ
自動車運転ワーキンググループ
6
関係機関における支援
22
岡山障害者職業センター、倉敷リハビリテーション病院、しげい病院
高梁中央病院、さとう記念病院、瀬戸内市民病院、渡辺病院、
コープリハビリテーション病院、まにわシードの会、おかやま脳外傷友の会モモ、
草木舎、工房かたつむり、つるの会
7
平成 28 年度岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業計画
34
2
1 高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業
(1)岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業実施要綱
第1 目的
岡山県に高次脳機能障害及びその関連障害(以下、「高次脳機能障害等」という)を有する者
への支援拠点機関を置き、高次脳機能障害等を有する者に対する専門的な支援を行うとともに、
支援拠点機関を中心とした関係機関との地域支援ネットワークの充実を図り、高次脳機能障害
等を有する者に対して適切な支援が提供される体制を整備する。
また、高次脳機能障害等の支援に携わる者及び自治体職員に対して高次脳機能障害支援モデ
ル事業で得られたプログラム等を用いて研修を行い、適切な支援の普及を図る。
第2 実施主体等
本事業の実施主体は岡山県とする。県は、高次脳機能障害等を有する者の支援の拠点となる
機関(以下「支援拠点機関」という。)を指定するものとする。
ただし、事業の一部又は全部を支援拠点機関に委託して実施することができる。
第3 対象者
対象者は、高次脳機能障害診断基準により高次脳機能障害を有すると認定された者及びその
関連障害(失語症等)を有する者とする。
第4 支援拠点機関
(1)支援拠点機関には、高次脳機能障害等の相談支援の経験を有する者(相談支援コーディ
ネーター)を1名以上配置し、必要に応じて作業療法士、理学療法士、心理職等の専門的
な支援を受けられる体制を有するものとする。
(2)支援拠点機関は、専門的なアセスメントによるケアプランの作成及び評価、関係する医
療機関、福祉施設、家庭等との連絡・調整、医療機関とのケア会議の開催並びに医療及び
福祉サービスの提供等の支援を行う体制を有するものとする。
第5 事業の内容
(1)相談支援体制整備
支援拠点機関に専門的な相談支援にあたる者を置き、高次脳機能障害等を有する者に対
する個別の相談支援、医療、福祉サービスの提供、関係機関(医療機関、障害福祉施設、
更生援護施設等)に対する助言、指導を行う。
また、支援拠点機関は、支援拠点機関、自治体職員、学識経験者に当事者団体等を加え
た相談支援体制連携調整委員会を設置し、地域の実態把握、関係機関の連携確保、事業の
実施状況の分析、効果的な支援方法、普及啓発活動等について総合的な検討を行い、地域
ネットワークの充実を図る。
(2)高次脳機能障害等支援研修
高次脳機能障害等に関する支援に携わる者及び相談支援を担当する自治体職員に対し、
高次脳機能障害支援モデル事業を通して得られた診断基準、訓練プログラム、支援プログ
ラム等を用いて高次脳機能障害等を有する者に対する支援手法の研修を実施し、高次脳機
3
能障害等を有する者が日常的に利用するサービスの提供者及び自治体において適切な相談
支援が行われるように図る。
第6 秘密の保持
本事業に携わる者(当該事業から離れた者を含む。)は、事業により知り得た対象者等の秘密
を漏らしてはならない。
第7 その他
この要綱に定めるもののほか、この事業の実施に関して必要な事項は、別に定める。
附
則
この要綱は、平成18年4月1日から施行する。
なお、この要綱の制定により、岡山県高次脳機能障害支援推進モデル事業実施要綱は廃止する。
この要綱は、平成25年4月1日から施行する。
2 高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
1)名簿
所
属
役職名
氏 名
川崎医科大学附属病院 リハビリテーション科
副部長
平岡 崇
川崎医療福祉大学 感覚矯正学科
教授
種村 純
川崎医科大学附属病院
リハビリテーションセンター
言語聴覚士
八木 真美
ひらた旭川荘 高次脳機能障害支援室
室長
後藤 祐之
岡山県保健福祉部健康推進課
課長
兼信 定夫
岡山県精神保健福祉センター
所長
野口 正行
岡山障害者職業センター
主任障害者職業カウンセラー
おかやま脳外傷友の会・モモ
会長
滝川 敬三
川崎医科大学附属病院
院長
園尾 博司
川崎医科大学附属病院 リハビリテーション科
部長
椿原 彰夫
川崎医科大学附属病院 小児科
医長
赤池 洋人
井上 満佐美
拠点機関
4
川崎医科大学附属病院
リハビリテーションセンター
療法士長
川崎医科大学附属病院
リハビリテーションセンター
主任作業療法士
大塚 啓司
川崎医科大学附属病院
リハビリテーションセンター
主任言語聴覚士
宮﨑 彰子
川崎医科大学附属病院
リハビリテーションセンター
作業療法士
用稲 丈人
川崎医療福祉大学 臨床心理学科
臨床心理士
水子 学
川崎医療福祉大学 医療福祉学科
社会福祉士
竹中 麻由美
川崎医療福祉大学 感覚矯正学科
言語聴覚士
宮﨑 泰広
川崎医科大学附属病院 病院事務部
事務部長
川崎医科大学附属病院 病院庶務課
課長
山本 善子
川崎医科大学附属病院 病院庶務課
主任
三木 知幸
川崎医科大学附属病院 病院庶務課
事務員
楢原 美恵子
難波 徹
藤井 映里佳
岡山県
岡山県保健福祉部健康推進課
総括参事
松井 哲雄
岡山県保健福祉部健康推進課
主任
髙見 篤史
岡山県教育庁特別支援教育課
総括副参事
金島 久美子
井原市民病院 リハビリテーション科
作業療法士
高槻 聖子
岡山旭東病院
作業療法士
平松 孝文
岡山旭東病院
作業療法士
山本 昌和
岡山旭東病院
臨床心理士
廣野 華奈子
岡山リハビリテーション病院
リハビリテーション科部長
岡山リハビリテーション病院
作業療法士
奈良 茜
落合病院(まにわシードの会事務局)
作業療法士
飯嶋 信博
協力病院 (50 音順)
5
森田 能子
金田病院 地域医療連携室
医療ソーシャルワーカー
山本 淳一
川崎病院 リハビリテーション科
医師
目谷 浩通
倉敷リハビリテーション病院
作業療法士
コープリハビリテーション病院
医療相談連携室長・医療ソーシャル
ワーカー
田辺 紀子
さとう記念病院
作業療法士
濱田 貴史
しげい病院 リハビリテーション部
作業療法士
西濱 美絵
瀬戸内市民病院 医局
医師
瀬戸内市民病院 リハビリテーション科
言語聴覚士
安藤 佐知子
瀬戸内市民病院 リハビリテーション科
言語聴覚士
安東 沙記
高梁中央病院
言語聴覚士
守屋 潤
津山第一病院
言語聴覚士
松島 大介
津山第一病院
作業療法士
山下 将輝
津山中央病院
作業療法士
太田 有美
渡辺病院
作業療法士
髙田 梨絵
尾藤 真奈美
浅海 昇
2)平成27年度委員会プログラム
① 第1回高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
日 時:平成 27 年 7 月 22 日(水)15:00 ~ 17:00
場
所:川崎医科大学附属病院 西館棟 16 階 大会議室
1. 自己紹介
2. あいさつ
川 崎 医 科 大 学 附 属 病 院 長
岡 山 県 保 健 福 祉 部 健 康 推 進 課 長
3. 高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会及び支援コーディネーター全国会議の
報告
6
4. 平成 27 年度の支援事業に関して(事業計画)
5. 拠点機関からの報告
①
川崎医科大学附属病院
②
ひらた旭川荘
6. 各ワーキンググループの報告
①
福祉ワーキンググループ
②
医療ワーキンググループ
③
精神科ワーキンググループ
④
地域連携ワーキンググループ
⑤
小児ワーキンググループ
⑥
自動車運転ワーキンググループ
7. 関係機関からの報告
8. 家族会からの報告
9. その他
② 第 2 回高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
日
時:平成 28 年 3 月 23 日(水)15:00 ~ 17:00
場
所:川崎医科大学附属病院 西館棟 16 階 大会議室
1.あいさつ
川 崎 医 科 大 学 附 属 病 院 長
岡 山 県 保 健 福 祉 部 健 康 推 進 課 長
2.全国連絡協議会及び支援コーディネーター全国会議の報告
3.中国ブロック会議の報告
4.拠点機関からの報告
川崎医科大学附属病院
ひらた旭川荘
5.各ワーキンググループの報告
①
医療ワーキンググループ
②
福祉ワーキンググループ
③
精神科ワーキンググループ
7
④
地域連携ワーキンググループ
⑤
小児ワーキンググループ
⑥
自動車運転ワーキンググループ
6.関係機関からの報告
7.家族会からの報告
8.平成 28 年度の支援事業に関して(事業計画)
9.その他
3 平成 25 年度高次脳機能障害地域支援ネットワーク中国ブロック協議会
① 中国ブロック連絡協議会
日時:平成 28 年 3 月 5 日(土)12:30~13:30
場所:米子コンベンションセンター 5 階第 4 会議室
議事次第
1. 開会
2. 平成27年度第2回全国連絡協議会および全国支援コーディネーター会議の報告
3. 議題
(1)各県事業報告および課題について
① 岡山県 ②
鳥取県 ③ 山口県 ④ 島根県 ⑤ 広島県
(2)次年度からの協議会、研修会について
4.報告事項
(1)鳥取県から
5. その他
6. 閉会
4 拠点機関における支援
(1)川崎医科大学附属病院
1)高次脳外来
(金曜・午後/予約制)
受診者
新規受診者:26 名
概要
性別:男性 15 女性 11
年齢:10 代 2 20 代 3 30 代 7 40 代 5 50 代 4
60 代 5
原因疾患:外傷性脳損傷 17 脳出血 3 脳梗塞 4 脳腫瘍 2
主訴
診断、リハビリ、手帳・年金申請、後遺症診断、就労相談、進学相談、今後の方針など
8
支援内容
・診断、リハビリテーション
・就労移行支援事業所、就労継続支援 A 型事業所、一般アルバイト、復職
・発達障害者支援センターと連携して支援
・地域活動支援センターと連携して支援
・心療科、精神科医療機関と連携して支援
・弁護士との面談
・自動車運転の評価
・家族への助言、情報提供
2) 参加者:35 名(5 グループ)
頻度:各グループ 1 回/週 60 分
前年度からの参加者動向
新規:2 名
終了:1 名(就労)
継続中:
就労移行支援事業所、就労継続支援 A 型事業所、地域活動支援センターの利用開始
訓練内容
・最近の出来事発表
・認知課題
・合唱(企画、選曲、準備) 「おかやま言語まつり」参加
・日常生活の振り返り、目標設定
訓練の状況
・設定した目標に向けてどうだったのか、生活の様子を振り返る。
ex)運動の機会を増やす、間食を減らす、金銭管理
・代償手段の利用を促進。手帳、携帯等で日々の出来事や予定を管理する機会を増やす。
・不適切な発言を抑え、頑張ったこと、良かったことが報告できるようにする。
・他者へ働きかけることや、他者を思いやる場面、状況で判断して行動する場面等の増加
・グループ訓練をステップとして、地域の通所施設への参加、復職など社会復帰を目指す。
3)家族支援グループワーク報告
Ⅰ 実施のねらい
高次脳機能障害者を支える家族同士が,当事者の様子や家族自身の悩みを語り合い,情報
や気持ちの共有を通して,問題解決の糸口を見出す一助となるよう支援することを目的とし
た。
Ⅱ 実施概要
スタッフ 4 名(ST,MSW,CP)
実施日時 月曜グループ,水曜グループ,金曜グループの 3 グループを構成し,毎週 1 回(1 時間程度)
9
の頻度で実施。
実施期間 平成 27 年 4 月~現在に至る。
実施状況 参加定員数の制限を設けず,新規参加者を随時追加しながら曜日ごとにグループを構
成。毎回,スタッフが設定したプログラムに沿って家族同士が意見や気持ちを話し合うミーティ
ング形式で実施
(表 1)
。
表 1 家族支援グループワークの実施実績
グループ
実施
回数
延べ参
加者数
1 回あたりの
平均参加者数
月曜
36
184
5.2
水曜
46
141
3.1
金曜
43
124
2.9
125
449
合計
主な実施内容
前回からの振り返り,参加者同士の情報交換及
び悩みごとの共有。
当事者の生活状況とそれに関わる参加者の悩
みを伺い,専門的立場から高次脳機能障害によ
り生ずる症状への対応と生活の工夫について
助言。案件によっては参加者同士で困りごとを
共有し話し合うピアカウンセリングも実施。
参加者同士の経験談から,障害の理解を深め,
対応の工夫を共有し,また家族が本人の能力を
認められるように,ファシリテーターが随時,
質問などによって介入しつつ進行。
Ⅲ 実施成果と今後の課題

受傷から長期経過している家族から,「新しく出来ることを増やすよりも,今,出来ているこ
とを維持することが大切。でも,それが難しい」との発言があった。生活場面で,以前は出
来ていたことが徐々に難しくなり,周囲が頻繁に指示すると当事者が自分で考えて判断しな
くなるという悪循環が生じている様子が見受けられる。生活課題の実行力を維持するために
は,専門職といった家族以外からの働きかけが効果的であるとの提案もあり,家族と専門職
との連携の重要性が浮き彫りとなった。

メンバーは概ね固定されてきている。メンバーが互いの当事者に接し第三者に見せる言動を
報告し合うことで,家庭内では見せない一面にふれる場面が幾度となくみられた。例えば,
他メンバーに優しいことばをかけること,他当事者の手助けをすることであった。家庭内で
もそのように行動して欲しいというメンバーが多くみられたが,やはり能力的に難しい。フ
ァシリテーターから外面を保てることは社会性を維持できていることの現れであるとポジテ
ィブな捉え方を提案した。

新しい参加者があった際,メンバーは話を傾聴し,その思いに共感し労をねぎらう場面がみ
られた。介護年数や当事者との続柄が多様であるため,どのような困りごとであっても助言
するメンバーがいる。ピアカウンセリングにあるようなメンバーの役割が構築されつつある。
10
新しい参加者にとっては「共通の悩みを抱えた何でも話せるホッとする場所」となっている。
また以前からのメンバーにとっては、今までの経緯を振り返り、当事者の変化や成長を確認
できる機会となっている。

一人のメンバーの悩みに対し,他メンバーが自発的に対策を提案する場面がみられた。提案
だけでなく,ファシリテーターも含めてどのように対応するのがよいか検討できる機会が増
えている。すぐに解決できないような難しい問題が多いものの,
「困りごとについて話し合え
ただけで落ち着きます」といったような前向きな発言が聞かれた。

当事者のプライベートに関わる問題を抱える家族介護者があったが,メンバーのみでは対応
が難しく,高次脳機能障害支援コーディネーター,作業所,双方の家族など関連職員や施設
や当事者とその親族を含めて解決を支援した。今後,同様のケースが起こった場合に備えて
柔軟に対応できる体制を準備しておくことが重要である。

家族と社会資源をつないだが、その後、支援者と家族・本人との間に行き違いが生じていた。
経過を見守ってきたが、家族・支援者双方からの依頼で話し合いの場を設定した。積極的介
入とは異なるが、家族・当事者の生活を安定させる支援になったと考える。
(2) ひらた旭川荘
1)個別の相談支援の実施
平成27年度新規受付者
8人
<相談例(抜粋)>
・交通事故による脳外傷で高次脳機能障害。社会的行動障害があり不適切な行動が認められる。
今後の社会的活動に向けての相談。
・介護保険施設に通所している事例。施設における失語症の人のアセスメントや訓練的な日中
活動の方法を教えて欲しいという主訴で施設を訪問し、言語を使った日中活動を実際に行い
ながら、施設職員に失語症対応のノウハウを伝えた。
・他の相談機関への助言
他の相談機関の職員から「もやもや病」のケースの相談を受け、高次脳機能障害のアセスメ
ントを受けた方が良いことを助言した。
平成27年度再来者
14人
<相談例(抜粋)>
・経過の中で眼瞼下垂(まぶたが下がって来て目が見えなくなる)があらわれてきた事例。眼
科等で眼瞼下垂として診察を受けるように助言。
・交通事故による脳外傷で高次脳機能障害となってから永年経過しているケース。本人と会話
していると現実吟味能力の低下がうかがわれ、実生活で実際に起こったことに妄想様の言動
が混在しているケース。精神科受診について相談。
・交通事故による脳外傷で高次脳機能障害となってから永年経過しているケース。実在しない
11
はずの物が見えると幻覚様の言動があり、精神科受診について相談。
2)日中活動の実施
・地域活動支援センターの日中活動の利用(認知リハの手法を取り入れた活動)。
3)失語症者への支援
ひらた旭川荘地域活動支援センターを活用した「ことばのクラス」を毎週水曜日の
15時から実施。「中軽度クラス」と「重度クラス」に分けて失語症者のためだけの日中
活動を実施。川崎医療福祉大学の協力を得て言語聴覚士が参加。医療を終えた後の訓練
的活動ができる場として運営している。
4)普及啓発活動の実施及び協力
①岡山県高次脳機能障害支援研修会
開催日時:平成28年1月12日(月)
場
所:旭川荘 よしい川研修センター(岡山市東区西大寺浜)
対
象:医療、行政関係者約 20 人
内
容:高次脳機能障害の特性、拠点機関の概要、社会的支援について概説。
②旭川荘療育アカデミー
開催日時:平成27年6月27日(土)
場
所:社会福祉法人旭川荘(療育アカデミー)
対
象:幼稚園・小学校教諭、保母、旭川荘の施設職員15人
内
容:高次脳機能障害の様々な症状を日常生活のエピソードを通じて講述。
③おしゃべり会(真庭市)講演会への参加
開催日時:平成27年10月13日(火)
場
所:久世エスパスランド
対
象:真庭市を中心とした地域の障害福祉、介護保険サービス従事者、当事者家
族約60人
内
容:真庭地域センターでの支援について紹介
④市町村への広報
県北の市町村等に高次脳機能障害のパンフレットを持参し相談窓口の存在を周知した。周
知の結果、相談を受けたケースもあったが 高次脳機能障害ではなく認知症のケースであり、
高次脳機能障害の的確な周知には至っていないのが実情である。
<訪問先>
12
真庭市福祉課
真庭地域生活支援センター(相談支援事業所)
真庭市落合支所
鏡野町
美咲町
久米南町
5)会議への参加
①全国会議
会議名:平成27年度第1回
高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業全国支
援機関連絡協議会、支援コーディネーター会議
日時:平成27年6月24日(水)
場所:国立障害者リハビリテーションセンター学院(埼玉県所沢市)
会議名:平成27年度第2回
高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業全国支
援機関連絡協議会、支援コーディネーター会議
日時:平成28年2月19日(金)
場所:戸山サンライズ(東京都新宿区)
②中国地方での会議(予算外)
会議名:高次脳機能障害及び及びその関連障害に対する支援普及事業中国ブロック協議会
日 時:平成28年3月5日(土)
場 所:米子コンベンションセンター
内 容:ブロック協議会は厚生労働科研費による予算の裏付けが無くなったが、近隣県による
情報交換には意味があり、「手弁当」でも継続していく。来年度は広島県で開催する。
③岡山県における会議
会議名:平成27年度第1回岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業連
携調整委員会
日 時:平成27年7月22日
場 所:川崎医科大学附属病院
会議名:平成27年度第2回岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業連
携調整委員会
日 時:平成28年3月23日
場 所:川崎医科大学附属病院
13
6)新パンフレット作成への協力
川崎医科大学附属病院が中心となって作成したパンフレットの一部原稿を作成した。新版パン
フレットは平成28年度から普及啓発に活用する。
7)28年度への課題及び提案
①市町村窓口への普及啓発
集合型研修で実施している岡山県高次脳機能障害支援研修会では市町村職員の参加が振るわ
ないことが明確になってきていることから、支援研修会を集合型研修ではなく市町村に出向い
ての出前型小人数研修で行うことが考えられる(提案)。
②介護保険施設利用者への対応
真庭市での支援の経験から、介護保険施設利用者のなかに失語症者が含まれることが分かる。
第2回連携調整委員会では県北では失語症者は介護保険を利用している人が多いという情報が
寄せられたことから、障害福祉サービスと介護保険の枠を超えたサービス提供が必要となる。
③再来者の中に精神症状を呈する者が含まれる
脳外傷者が年単位の長期経過の中で精神症状(幻覚など)を呈する例が見られ、長期的なフ
ォローの中では精神科医療と連携することが必要であることが改めて示唆される。
5 ワーキンググループ活動
1. 医療ワーキンググループ
1 活動目的
症例検討会や勉強会を開催し、評価やリハビリテーションに対する検討を行いながら、高次脳
機能障害者の認知リハビリテーション、社会復帰支援を実施する。
2 活動内容
(1)症例検討会 6 回
平成 27 年 5 月 25 日
川崎医大附属病院(OT 狩屋先生、ST 中上先生)
平成 27 年 6 月 22 日
倉敷リハビリテーション病院(ST 岡田先生)
平成 27 年 7 月 22 日
しげい病院(OT 今若先生、ST 橋本先生)
平成 27 年 9 月 27 日
倉敷中央病院(ST 伊良波先生)
平成 27 年 10 月 26 日
川崎病院(OT 祐森先生、ST 守屋先生)
平成 27 年 12 月 7 日
岡山旭東病院(OT 谷原先生、ST 大森先生)
(2)勉強会 1回
平成 28 年 2 月 1 日
「岡山県拠点支援病院における自動車運転支援について」
14
川崎医大附属病院リハビリテーションセンター
作業療法士 用稲丈人先生
3 参加者のべ 188 名(作業療法士、言語聴覚士、医師)
岡山旭東病院
渡辺、谷原、大森、清水
倉敷中央病院
板谷、伊良波、丸山、新谷
川崎医科大学付属川崎病院
祐森、村上、逸見、守屋、
しげい病院
橋本、小林、福岡、安東、今若、小林、小見山、福岡、小西、
西村
倉敷リハビリテーション病院 井上、長崎、尾上、岡崎、岡田、尾藤、湯浅、栁本、
桑原、圓井
倉敷第一病院
坂根
川崎医療福祉大学
種村、宮崎
川崎医科大学附属病院
平岡、安永、楢原、大塚、前田、用稲、吉村、光永、花岡、鷲
田、狩屋、山田、虫明、竹中、竹原、神崎、山崎、川﨑、中上、
横山、後藤、末長、船田、山口、小割、八木
(敬称略)
2.地域連携ワーキンググループ
1 活動内容
1 活動内容
1)関係機関、家族会等との活動
2)講習会・研修会の実施
① 岡山リハビリテーション講習会(日本損害保険協会助成)
日時:平成 27 年 12 月 13 日(日)10:00~14:30
場所:川崎医療福祉大学 講義棟 2601 教室
テーマ:
「高次脳機能障害の診断とリハビリテーション」
「高次脳機能障害の診断:注意障害を中心に」
東海大学医学部付属大磯病院
リハビリテーション科
副院長,診療協力部長,リハセンター長,リハ科医長/教授
豊倉穣 先生
「高次脳機能障害の理解と介入 ~半側空間無視、注意障害を中心に~」
誠愛リハビリテーション病院
リハビリテーション部
副院長
渕雅子 先生
岡山県高次脳機能障害家族会 活動紹介
「作業所でのリハビリ活動と社会復帰成果について報告」
工房かたつむり 所長
おかやま脳外傷友の会モモ理事
15
髙尾明美 氏
参加者 203 名
② 高次脳機能障害研修会
日時:平成28年1月12日(火) 9:30~12:00
場所:旭川荘研修センター
対象:岡山県内において保健福祉または障害福祉関係の行政に携わる職員
岡山県内の医療機関職員及び岡山県高次脳機能障害支援連携調整委員会委員
内
容
高次脳機能障害の特性とリハビリテーション
川崎医療福祉大学
家族の立場から
教授 種村 純
おかやま脳外傷友の会・モモ 会長
滝川敬三
福祉サービスと就労支援について
社会福祉法人旭川荘
高次脳機能障害支援室長 後藤祐之
岡山県における支援について
(1)高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業の枠組み
岡山県障害保健福祉部健康推進課 高見篤史
(2)支援窓口とサービス内容
川崎医科大学附属病院 八木真美
社会福祉法人 旭川荘 後藤祐之
③ 医療 WG 勉強会
日時:平成 28 年 2 月 1 日(水)17:15~18:30
場所:川崎医大附属病院リハビリテーションセンターカンファレンス室
参加者:32 名
「岡山県拠点支援病院における自動車運転支援について」
川崎医大附属病院リハビリテーションセンター 作業療法士 用稲丈人
開催日
27.5.31
研修会・講演会の名称
主催者
対象者・参加人数
プログラム内容・講師
当事者、家族、 高次脳機能障がい者
支援者
の社会的支援
旭川荘 後藤祐之
27.7.3
高次脳機能障害者を支援する会
NPO 法人草木舎
第 7 回 障がいがあっても心は生き
ている ー高次脳機能障害とはー
広島赤十字看護大学
27.7.5
ナースのための高次脳機能障害
看護師、他
16
摂食嚥下認定
看護師
高次脳機能障害者の
嚥下障害
川崎医科大学
平岡 崇
高次脳機能障害とは、
失語症、失行症、半側
無視
川崎医療福祉大学
種村純、他
27.8.8
環瀬戸内ネットワーク会議
各県支援担当
者
10 名
27.8.20
瀬戸内市在宅医療多職種連携研修
会
医療、福祉関
係者 100 名
27.9.6
奈良県高次脳機能障害研修会
一般、医療福
祉関係者
27.10.11
ナースのための高次脳機能障害
看護師、他
27.10.13
高次脳機能障害家族会「おしゃべり
会」講習会
家族、支援者
27.10.18
山口県高次脳機能障害リハビリテ
ーション講習会
一般、医療福
祉関係者
27.10.24
なるほど、なっとく、高次脳機能障
害
一般、医療福
祉関係者
27.10.25
第 7 回宮崎リハビリテーション講習
会 2015(日本損保協会支援)
一般、支援者
27.12.13
岡山リハビリテーション講習会
「高次脳機能障害の診断とリハビ
リテーションの手法」
医療・福祉・
当事者・家族
203 人
28.1.12
岡山県高次脳機能障害支援研修会
医療・行政関
係者 24 人
17
岡山県における高次
脳機能障害の地域支
援ネットワーク
川崎医科大学附属病
院八木真美
高次脳機能障害につ
いて~在宅生活の支
援を考える~
八木真美
脳外傷の人たちのコ
ミュニケーションと
行動の障害、種村純
高次脳機能障害とは、
失語症、失行症、半側
無視
種村純、他
「高次脳機能障害ー
その行動の理由を知
り、対応する」
川崎医療福祉大学
太田信子
高次脳機能障害の理
解と豊かなコミュニ
ケーションのために、
種村純、種村留美
高次脳機能障害者の
社会的行動障害、種村
純
高次脳機能障害者へ
の支援システム
川崎医療福祉大学
椿原 彰夫
東海大学付属大磯病
院 豊倉穣
誠愛リハビリテーシ
ョン病院 渕雅子
種村 純、八木真美、
後藤祐之、
岡山県健康推進課
高見 篤史
28.1.31
NPO 法人おかやま脳外傷友の会モモ
講演会
一般
シンポジウム
「聞いて欲しい、私た
ちの願い」
種村純、八木真美
28.2.1
高次脳機能障害医療 WG 勉強会
医療関係者
28.3.5 ~
6
平成 27 年度第2回高次脳機能障が
い支援研修会(鳥取)
28.3.10
旭川荘研修会
「高次脳機能障害者
の運転支援~症例を
交えて~」
川崎医科大学附属病
院用稲丈人
・高次脳機能障害者の
自動車運転「中国地方
各県の取り組み
用稲丈人
・各拠点の特色
八木真美
高次脳機能障害の対
応について
八木真美
福祉関係者
医療アドバイザー 5 回
吉備高原職業リハビリテーションセンターにて高次脳機能障害医療情報助言者(平岡崇)
3 今後の活動
・拠点機関は地域の協力機関との連携を行い、地域での支援を支える役割を務める。
・平成27年度に作成したパンフレット第 3 版を県内機関に配布する。県北を中心とした
各市町村には拠点機関の存在を周知するための活動を行う。
・家族会等への支援の実施、講習会や研修会を開催、一般市民が参加するイベントでの普
及啓発を実施する。
3.福祉ワーキンググループ(ひらた旭川荘)
1)拠点機関から遠い人の相談及び訓練的な日中活動の実施。
①旭川荘真庭地域センターにおける日中活動の実施
②県北の介護保険施設を利用している失語症者への対応
ケースの情報(介護支援専門員、医療従事者、出前相談の情報を聞いた施設)
↓
介護保険施設を訪問し、失語症であることの確認→失語症でないケースも
↓
アセスメント(医療情報の整理、ST面接による評価)
↓
言語を使った日中活動(訓練)について、STが内容を立案
18
↓
失語症者本人・介護保健施設職員と一緒に活動してみる(数回)
↓
介護保健施設職員による活動に移行(必要な道具は施設で準備してもらう)
4.小児ワーキンググループ
1 委員
岡田百合(倉敷健康福祉プラザ ST)
初鳥日美(岡山県精神科医療センターOT)
後藤圭乃(重井医学研究所附属病院 ST)
小坂美鶴(川崎医療福祉大学 ST)
赤池洋人(川崎医大附属病院小児科 Dr)
後藤祐之(ひらた旭川荘)
前田真弓(川崎医大附属病院 OT)
宮﨑彰子、川﨑美香、八木真美(川崎医大附属病院 ST)
*委員を募集
2
活動報告
(1)入院からの経過を追えるフォーマットの作成
脳外傷と非脳外傷を分け、フォーマット作成中。患者さんごとで入力し、修正追加
事項を検討中
(2)小児の高次脳機能障害児における認知リハの検討
意識障害が重篤なケースで後ろ向き研究を行っていく。倫理申請できるよう準備中。
(3)個別ケースの支援
①個々の症例に対し、教育機関と連携をとっていく。
今回は院内学級の先生とリハビリテーション科と ST で状態確認がなされた。
②症例検討会の開催
次年度医療ワーキンググループで発表する。
(3) 教育機関との連携
5.精神科ワーキンググループ
1.活動報告
個別ケースにおける高次脳外来と精神科医療機関、心療科との連携
(1)社会的行動障害が顕著なケースや、ベースに精神疾患があるケースについては精神科医療
機関や心療科とリハビリテーション科で、連携しながら支援を行っている。
(2)日常生活管理ができないケースについて、精神科医療機関とともに支援中
(3)精神科医療機関、岡山障害者職業センターとともに復職支援中
19
2. 次年度の方針
個別支援を継続するとともに、支援症例データの蓄積。また、精神科医療機関への普及啓
発活動を実施する。
6.自動車運転ワーキンググループ
1.活動内容
岡山県における高次脳機能障害及びその関連障害を有する者への自動車運転再開に向け
た、個別の診断、評価、支援体制を構築するとともに、研修などの普及啓発活動を行う。
2.活動報告
・実施体制および事業内容
① 実態調査
・県内の医療関係機関に対し、高次脳機能障害者の自動車運転支援に関わる実態調査を行
う。
→現在調査票を作成中。倫理委員会へ申請予定。
②支援体制づくり
・川崎医科大学附属病院を拠点機関とし、事業に参加可能な関係機関(ワーキング委員の
所属する関係機関)を、自動車運転相談機関として配置する。
→現在 8 関係機関が参加協力を表明している。
・会議
ワーキング全体会議(於 川崎医科大学附属病院)
平成 27 年 6 月 30 日
第一回
平成 27 年 9 月 29 日
第二回
拠点機関会議(於 川崎医科大学附属病院)
平成 27 年 8 月 18 日
平成 28 年 2 月 1 日
・各自動車運転相談機関で解決困難な事例については、医療連携として拠点機関へ紹介受
診して頂き詳細な検討を行う。運転可否判断・診断書作成については、拠点ないし紹介
元の医師が行う。→継続課題
・実態調査と並行して、岡山県内での自動車運転再開支援のための医療機関の連携、自動
車教習所や運転免許センターとの連携、介護・福祉関係機関との連携体制づくりを行う。
→継続課題
③その他(活動案)
・自動車運転再開に必要な評価・流れを記載した、支援マニュアルづくり。
・診断書の作成ガイドラインづくり。
・パンフレットの作成。
→継続課題
20
④研修事業
・各関係機関内での勉強会の開催、医療従事者、介護福祉領域、自動車教習所の教官、免
許センターなど、専門職種を対象とした勉強会の開催、市民公開講座など研修会の開催
など。
→継続課題。
→平成 27 年度高次脳機能障害地域支援ネットワーク中国ブロック研修会
日時:平成 28 年 3 月 5、6 日
場所:米子コンベンションセンター
内容:
「岡山県の拠点機関における自動車運転再開に関する取り組みについて」
川 崎 医 科 大 学 病 院 リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン セ ン タ ー
用稲丈人
表1ワーキンググループメンバー
21
6 関係機関における支援
1
岡山障害者職業センター
岡山障害者職業センターは、障害者の就職の促進と職場定着を図るため、障害者・事業主等の
多様なニーズに対応した職業リハビリテーションサービスを提供しています。
平成 27 年度は 676 人の利用者があり、うち高次脳機能障害者は 8 人(新規 4 人、再扱 4 人)
でした。新規 4 人はいずれも男性で、30 歳代と 40 歳代が各 2 人でした。
多くは新たな職場への就職・定着を目指している方の相談でしたが、休職中の職場への復職を
目指している方からの相談も 2 人ありました。
支援にあたっては、紹介元の医療機関や福祉機関と連携して「職業評価」を行い、その方の状
況を把握したうえで、当センター内に一定の期間通っていただく「職業準備支援」、ジョブコーチ
がそれぞれの方の職場に出向く「ジョブコーチ支援」等により支援を行っています。その方の状
況によっては、当機構が運営する「国立吉備高原職業リハビリテーションセンター」の職業訓練
(在職者を対象とした訓練を含む)を利用して就職・復職を目指すこともあります。
2
社会医療法人 水和会 倉敷リハビリテーション病院
【当院での高次脳機能障害患者の支援者数】入院 88 名外来 5 名
【支援内容】入院及び外来リハビリテーションにおける評価、治療
自動車運転再開支援
復職相談
情報提供
当事業においては医療 WG、自動車運転 WG に参加
【その他の活動】院内に高次脳機能障害ワーキンググループを設け、平成 26 年度から活動中
メンバーは Dr. Ns、OT、ST、PT、MSW
活動内容はミーティング開催、症例検討、勉強会の開催など
3
医療法人創和会 しげい病院
【支援者数】
(H27.4~H28.3)
高次脳機能訓練および評価患者
入院 115 名
外来 9 名(自動車運転支援 5 名を含む)
【支援の内容】
・高次脳機能評価
・高次脳機能訓練
・環境調整
・自動車運転支援
22
・訪問リハビリテーション
4
高梁中央病院
平成 27 年度において当院で行った高次脳機能障害者の支援は、昨年度までと大きく変わらず、
急性期~回復期における入院中のリハビリ及び生活期の外来リハビリでのフォローが中心でした。
入院では 16 名、外来では 4 名の方の支援を行いました。対象とした障害は、失語症、注意障害、
記憶障害、半側空間無視、遂行機能障害が中心でした。本年度は就労に向けて支援するような事
例はなく、機能訓練の実施、在宅生活上で出てきた問題についての相談に乗る等の支援をしてま
いりました。また、高次脳機能障害に関する講演会等に積極的に参加して、研鑽するようにして
きました。次年度は、学術研鑽をより積極的に行いながら、新たな支援を展開していければと考
えております。
5
医療法人 さとう記念病院
【支援者数】
入院 年間 約 15 人程度
外来 年間 5 人~10 人程度
【支援の内容】
高次脳機能障害者については、主に入院または外来による個別訓練が中心。
【その他の活動】
家族会やグループ活動などは行っていない。
「つるの会」からの要請があった際には研修会などに協力している。
6 瀬戸内市民病院
1
80代男性
診断名
脳梗塞
2
70代女性
脳梗塞
失語症
施設
3
70代男性
脳梗塞
意識障害、失語症
死亡
4
70代男性
脳梗塞
失語症
在宅
5
90代女性
外傷性くも膜下出血
失語症、注意障害
施設
6
90代女性
脳梗塞
失語症
療養
7
80代男性
脳梗塞
遷延性意識障害、失語症
施設
8
80代男性
くも膜下出血
失語症、注意障害
在宅
9
60代男性
脳梗塞
失語症
在宅
10
90代女性
くも膜下出血
注意障害
施設
11
12
13
80代女性
70代女性
80代女性
脳出血
脳梗塞
硬膜下血腫術後
失語症
失語症
注意障害、記憶障害
施設
施設
施設
23
障害名
失語症
転帰
療養
現在、当院では入院および外来リハビリでの高次脳機能障害に対する訓練・支援を中心にさせ
ていただいています。H27年度の対象者数は合計13名、このうちリハビリ継続目的で他の急性
期病院から当院へ転院されてきた方が8名でした。瀬戸内市の地域特性として高齢者割合が多く、
退院先が施設になることも多いです。その際は、必要に応じてケアマネージャーや施設担当者に
もカンファレンスに参加して頂きながら情報提供に努めています。また、現在は転院されてきた
患者様に対して地域包括病棟で対応することも多いですが、今年度10月には回復期病棟が稼動
開始となるため、今後はそちらでの対応が主になってくると思われます。それに伴って、より支
援の幅が広がるよう、院内での勉強会等も行いながら、高次脳機能障害に対する理解を深めてい
きたいと考えております。
7
医療法人 思誠会 渡辺病院
【支援者数】入院:6 名、外来:8 名
【支援の内容】
外来では、失語症で家族とのコミュニケーションに悩む患者様へのアプローチをおこなっていま
す。言語聴覚療法を目的とした患者様を中心に外来リハビリを利用されています。
入院では、50 歳代で注意障害を呈しながら、復職を希望されている患者様の復職・自動車運転を
支援しました。患者様伝いではありますが、職場と連携しながら目標とする期限以内に復職する
ことが可能となりました。
新見地区は年齢層が高く、脳血管疾患により高次脳機能障害を呈すも認知機能の低下で精査困難
な方が多くおられるため、質の高い評価を行っていきたいと考えています。
【今後の活動】
地域への啓蒙活動や療法士間での学術研鑚を行っていきたいと考えています。
8
コープリハビリテーション病院
2015 年度コープリハビリテーション病院 高次脳機能障害を有する患者の動向
入院
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
対象者 2015 年 4 月以降に入院し、2016 年 3 月末までに退院した患者の中
入院時評価時に高次脳機能障害が認められた患者
性別
年齢
疾患名
転帰
男性
50 代
脳梗塞
自宅
男性
70 代
脳梗塞
自宅
男性
60 代
脳梗塞
自宅
女性
80 代
硬膜下血腫術後
転院
男性
60 代
脳梗塞(左延髄)
自宅
女性
60 代
脳梗塞
自宅
女性
80 代
脳梗塞(左半球)
転院
24
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
⑳
㉑
㉒
男性
男性
男性
女性
男性
男性
女性
女性
男性
男性
男性
男性
女性
男性
女性
50 代
80 代
80 代
70 代
80 代
60 代
80 代
80 代
90 代
80 代
70 代
30 代
90 代
80 代
80 代
外来
対象者
性別
男性
2015 年度期間中に利用している高次脳機能障害有する患者
年齢
疾患名
居住先
70 代
右尾状核出血
自宅
①
脳幹出血(左橋・中脳)
左硬膜下血腫術後
脳梗塞再発
脳梗塞
脳梗塞(右尾状核・放線冠)
脳梗塞(左大脳半球)
右硬膜下血腫術後
脳梗塞(左 PCA 領域)
脳梗塞(右片麻痺)
脳梗塞(両側小脳半球)
脳梗塞
外傷性くも膜下出血
脳塞栓症
アテローム血栓性脳梗塞
脳梗塞
9 まにわシードの会
開催状況:月1回(第3or4,火曜日)計11回開催済み
時間:14:00~16:00
内容:当事者グループ,家族グループの2グループに分かれ同時開催
参加者:
当事者グループ 〈当事者〉延べ 30 人 (計 11 回)平均:2.7 人
家族グループ
〈支援者〉延べ 47 人 (
〃
)平均:4.3 人
〈ご家族〉延べ 35 人 (
〃
)平均:3.2 人
〈支援者〉延べ 43 人 ( 〃
)平均:3.9 人
※1回(10 月)は講演会を開催しました。
≪当事者グループ≫
活動内容:自己紹介,言葉ビンゴ,ちぎり絵等創作活動、パズル、
広告用紙を用いた創作活動(鶴)、イベント参加物品準備等
体操など身体活動を取り入れたゲーム
支援スタッフ:作業療法士・理学療法士・言語聴覚士,・社会福祉士・
介護福祉士・介護支援専門員・精神保健福祉士・
25
自宅
自宅
自宅
自宅
転院
老健
転院
サ高住
自宅
自宅
自宅
自宅
転院
転院
特養
言語聴覚士(コーディネーター)・各施設実習生・
市職員(福祉担当者)
・他地域医療スタッフ
≪家族グループ≫
活動内容:支援スタッフと家族との合同ミーディング,
ストレスケア,現状報告,情報提供,情報共有 等
支援スタッフ:社会福祉士・保健師(市・保健所)・介護支援専門員・
言語聴覚士・精神保健福祉士・市職員(福祉担当者など) 臨床心理士 等
☆前年度からの変化☆
・行政関係者の参加がなくなりました。
福祉系イベントにて情報の共有は図っています。
・他圏域からの問い合わせや、医療機関からの退院後の家人からの相談があり、具体的なサービ
スへ繋げるアドバイス事例もありました。
☆その他活動
・家族開催のおしゃべり会継続中
月に 1 回(毎月第 2 週目火曜日) AM10:00~PM3:00
場所:風曜日
・地域イベントへの参加
10/13 家族支援事業講演会
高次脳機能障害って何?
「高次脳機能障害~その行動の理由を知り、対応する~」
講師:太田信子氏
(川崎医療福祉大学 医学技術学部 感覚矯正学科講師 言語聴覚士)
1/17 食育健康まつり
(活動紹介・パネル展示 貼り絵作成)
2/11 福祉フォーラム
(活動紹介・パネル展示 貼り絵作成)
【今後の課題】
・新規メンバーの発掘(継続)
→ 他圏域の病院などにも周知が図れるようにする。
昨年度作成に至らなかったため、会の経緯などをまとめた
冊子等を作成し、必要に応じ配布していく予定。
・行政との連携
→
おしゃべり会の活動場所を地域提供してもらったため、行政との連携が希薄になって
いる。シードの会の活動経緯を知っている行政スタッフも少なくなっており、再度理
解を求めていく必要がある。
・他地域のサポート事業との連携
→ 参加家族も少なく、家族会運営に負担が生じている。
26
シードの会として、事務局業務や連絡業務の協力をし、家族の負担が軽くなるように
支援していく。
10 おかやま脳外傷友の会・モモ
H27年度事業実績
日付
事業名
場所
参加者等
5 月 11 日
川崎医療福祉大学生対象に高次脳障害者の実例
講演
川崎医療福祉大学
高尾親子
田村親子
5 月 24 日
おかやま脳外傷友の会・モモ第15回総会
(NPO法人第13回総会)
工房かたつむり
会員
6 月 17 日
おかやま脳外傷友の会・モモ第 1 回理事会
工房かたつむり
理事
7 月 22 日
高次脳機能障害支援体制連携調整委員会
川崎医大附病院
南石
7 月 29 日
モモの会・会報発行
ー
ー
8 月 22 日
みのり園夏祭りにてバザー開催
賀陽町ロマン高原
岡山西 LC の
「第 7 回みのり園夏ふれあい祭り」 か よう 総合 会館 広
場
おかやま言語まつり参加
川崎医大附病院
「工房かたつむり合唱・ハンドベル発表」
8 月 30 日
モモ&か
たつむり
と合同
モモ&か
たつむり
と合同
モモ&か
たつむり
と合同
自由参加
11 月 8 日
「工房かたつむり」地域ふれあいバザー
工房かたつむり
11 月 20 日
日本脳外傷友の会 第15回全国大会
2015 in とうきょう
運営委員会に参加
交流会、全国大会に1泊 2 日で参加
東京
12 月 13 日
岡山リハビリテーション講習会
県内家族会の現状発表
川崎医療福祉大学
高尾・
自由参加
11 月 13 日
モモの会・会報発行
ー
理事
1 月 20 日
川崎医療福祉大学生対象に高次脳障害者の音楽
療法実演
川崎医療福祉大学
Gr かたつ
むり
11 月 21 日
27
1 月 22 日
平成27年度岡山県高次脳機能障害支援研修会
1 月 25 日
講演会:
「障害者の人権を取り巻く社会のバリア 倉 敷 福 祉 プ ラ ザ
を考える集い」
プラザホール
講演者:竹内 昌彦氏 「障害を持って生き
る」
シンポジウム:
「聞いて欲しい、私たちの願い」
コーディネーター:種村 純教授
(川﨑医療福祉大学副学長)
3月5日
6日
& 平成27年度岡山県高次脳機能障害支援研修会
旭 川荘 研修 セン タ
ーよしい川
会長
工房かた
つむり共
同
米 子コ ンベ ンシ ョ
ンセンター
会長
3 月 23 日
高次脳機能障害支援体制連携調整委員会
川崎医大附病院
会長
1 回/毎月
モモの会理事会
工房かたつむり
理事
4 月から 1 月
1/31 講演会開催準備の為、理事会とは別に約1
回/月程度の準備委員会の開催
工房かたつむり
理事
講演会「障害者の人権をとりまく社会のバリアを考える集い」ご報告
昨年度は一般の人たちに向け、
【高次脳機能障害を負った当事者が生活していく上で、障害が
ある故に誤解され、警察に通報された事例を取り上げる事で、高次脳機能障害を理解して、
共に暮らせる優しい社会であって欲しいとの願いから】講演会とシンポジウムを開催しました。
講演会 中途で全盲障害者となられた 竹内昌彦先生
ご自分の生きてきた歩みの中で、何度も人権が踏みにじられた経験をお話しされ、
「人権を大
事にする」とは、周囲の人に優しい目と優しい心が向けられる人です、と話されました。
グループかたつむりによるミュウジックベルの演奏
さすが本番に強い皆さん!! 聴衆を感動の渦に!?
翌日、山陽新聞のあかり欄で大きく報道されました。
シンポジウム
滝川会長
会員が癲癇の発作で女児に倒れかかった際、痴漢に間違われ警察に連行された事
例を発表。
かたつむり所長の高尾氏 所員が電車内で高校生に触ったと訴えられ、警察に連行された事
例を発表。
種村教授 専門家の立場より、脳の損傷による癲癇の症状と半側空間無視の症状を述べ、
故意ではない事を説明する。
南石弁護士 2つの事例を分析し、障害のある方が事件に巻き込まれた場合は早目に法律の
28
専門家に相談して欲しいと訴える。
八木氏 高次脳機能障害支援コーディネーターの立場より岡山県の支援の実態を報告。
事業の成果
150名の参加者があり、会場から
「高次脳機能障害の会を運営しているが、同じような事例がある。今日のシンポジウムはと
ても為になりました。
」
「病気や障害の正しい知識が広がれば、発表された事例のようなトラブル減るのではない
か。
」
アンケートより
「講演が非常に役に立ち、元気付けられた。
」
「当事者の皆さんが一生懸命ミュウジックベルを演奏され、心に響いた演奏でした。
」
「目に見えない高次脳機能障害を理解することができ、今回のような悲しい事例をなくする為、
みんなで優しい社会を作ることの重要性がわかった。」など肯定的な意見を沢山頂きました。
山陽新聞では、今回の講演会のことを3回も取り上げて頂きました。
一般社会に向けて発信したことで一人でもこの障害の理解者が増えてくれたらと願っています。
倉敷市の人権推進室からは、素晴らしかったとの言葉を頂きました。
11 高次脳機能障害者を支援する会 NPO 法人草木舎
講演会の開催
第 7 回 障がいがあっても心は生きている ー高次脳機能障害とはー
【日時】平成 27 年 5 月 31 日(日)13:15~16:15
【場所】倉敷芸文館 会議室
【内容】
1 講演 「高次脳機能障がい者の社会的支援」 旭川荘 後藤祐之氏
2 座談会
3 ミニみにコンサート
12 工房かたつむり
平成27年度
事 業 報 告
NPO 法人 工房かたつむり
場 所 ・ そ の 他
上西坂運動場:花見の後、わらび摘み
工房かたつむり
工房かたつむり
月 日
4/9
4/27
4/30
行
事
お花見・誕生会
第32回理事会
誕生会
5/11
川崎医療福祉大学で講
参加:田村・髙尾親子
演
5/24
28 年度総会 33 回理事
工房かたつむり
会
29
5/28
6/25
7/7
7/11
7/30
8/12
8/22
誕生会
誕生会
工房かたつむり
工房かたつむり
七夕にむけて
工房かたつむり:習字の時間に短冊を書いて笹に飾
る
あじさいの会・第 34 回理
事会
工房かたつむり
誕生会
大掃除
夏休み
みのり園夏祭りバザ
ー
8/17~9/11 福祉施設体験実習
8/30
9/13
9/24
10/13
10/16
10/29
11/8
岡山言語まつり
1 日研修旅行
誕生会:おはぎ
職員研修
ワックスがけ
誕生会
工房かたつむり
工房かたつむり
8/13~8/16
ロマン高原かよう:準備はかたつむりにて
吉備国際大学学生が工房かたつむりで実習:各 2
名×4週
川崎医療福祉大学にて
鳥取:梨狩り・砂の美術館・コナン記念館
工房かたつむり
真庭シードの会主催講演会(髙尾・橘)
工房かたつむり
工房かたつむり
地域ふれあいバザー:
工房かたつむり:雨天決行
11 回
11/14
第 34 回理事会
工房かたつむり
11/20~23
職員研修
東京:日本脳外傷友の会全国大会に参加(髙
尾・南石)
11/26
誕生会
工房かたつむり
12/13
リハビリテーション講
川崎医療福祉大学にて:職員研修(髙尾・小倉)
習会
12/15
元気の輪より見学
12/17
12/21・22
12/25
1/4
1/20
1/28
1/31
2/14
バスにて来所 15 名
午前:餅つき大会(おろし餅・餡餅・雑煮)
餅つき大会・クリスマ
午後:クリスマス会(ビンゴでプレゼント)
・
ス会・誕生会
誕生会
元気の輪バザー参加 職員・ボランティア
大掃除
冬休み
初出勤・初詣
工房かたつむり
12/26~1/3
八幡神社・水門神社へ初詣・ぜんざいで新
年会
川崎医療福祉大学にて発
表
12:45~音楽療法実演ミュージックベル・歌・他(集
合 12 時)
誕生会
モモ講演会:参加
工房かたつむり
健康福祉プラザにて音楽発表
バレンタインデー・誕生
誕生日を兼ね、所員・先生方・ボランティアにチョコを
30
3/5
3/10
3/29
会
プレゼント
第 35 回理事会・あじさい
の会
工房かたつむり
社会見学:いちご狩
農マル園芸・サンロード吉備路・他
り
誕生会
工房かたつむり
13 つるの会
高次脳機能障害者と家族の会「つるの会」の活動報告
1.定例会を月一回実施。奇数月は、第 3 日曜日、偶数月は第三火曜日。
2.津山市スポーツ祭(10 月)のフリーマーケットに出店し、高次脳機能障害に関して
認識を深めてもらうため、チラシを配布している。
3.イオンの社会貢献活動の一環である「黄色いレシート」活動に月一回参加している。
4.日本原病院内の家族会「ホットスマイル」にも、時折参加し交流している。
5.暮らしやすい地域づくりを目指して、昨年に次いで今年もシンポジウムを企画したので次に
紹介します。
日頃、高次脳機能障害者に対応されるであろう立場の異なる専門職の方の意見交換ができるこ
とを期待し、講演後に「語る会」を実施しました。大変好評でしたので紹介しておきます。
高次脳機能障害シンポジウムを終えて
主催 …高次脳機能障害者と家族の会 「つるの会」……問合せ先 090-5694-6144
日時・場所…H27.11.6(金) 13:30~16:00
in 津山市総合福祉会館
タイトル・サブタイトル…「高次脳機能障害を語る会」
~地域で暮らすために~
対象…一般・医療関係者・福祉関係者・行政関係者など
引地 充先生
高見篤史氏
(希望ヶ丘ホスピタル院長)
(岡山県保健福祉部 健康推進課主任)
高次脳機能障害の特質・見分け方・認知症と
のちがい、高次脳機能障害は行政用語で医学
的用語は高次機能障害であることなどにつ
いて講演
31
岡山県における支援事業の位置づけ。目
的・事業内容、支援のための拠点機関とし
て川崎医科大学付属病院とひらた旭川荘を
紹介。
グループワーク(できるだけ立場のことなる人のグループになるよう配慮)
*在宅での支援方法がないまま退院となる人がいる。
*病院と地域との連携を密にして、在宅サービスにつなげるにはど
うすればよいか。医療ソーシャルワーカーがいないところもあるので問題。
*若い人で復職希望があり、作業所では自分の思いをかなえられず、適切な居場所がない。
*SOSを出す場所がわからないことが問題。つるの会に出会えて、つらい思いを共有でき
在宅で頑張ろうと思えた。
ど
*地域社会の理解を深めていかないと一人では支えきれない。地域の理解で暮らしやすくな
る。
*引地先生の講演をきいて、該当するのではないかと思えた。
*「治っているんだよね」と思われるのがつらい。
この障害の問題
*職場の仲間に障害を理解してもらえない。(支援センター)
点が多く話され
*家族自身がつらい思いをしている。行政相談員のフォローが必要。
ました。一部のみ
*高次脳機能障害とわかるまでに12年かかった。
の紹介です。
*認知症と高次脳機能障害の見分け方が難しい。
*支え手がいなくなった場合、相談窓口がわかるようにして欲しい。
*一見普通に見えるが継続してみているとわかる。性格の変化も高次脳機能障害なのか?
引地 充先生講評
* 相談窓口・支援制度が不確立。
*医療と福祉のはざまに入り込んでしまう人がいる。行政と病院でもっと啓発をする。
*いまできること、家族にしかできないことがある。家族は健康な部分を支援してゆく。
*家族がつながって連携することが大切。
*残っている機能は多い。○○ができないではなく。○○ができると考えること。月がかけている
ことを悲しむのでなく、明るく光っている部分があってよかったねと考え方を変える。
*家族が
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シンポジウム関係スタッフの紹介
<講師>
◎引地 充先生
◎高見篤史氏
希望ヶ丘ホスピタル院長
岡山県保健福祉部 健康推進課主任
<協力関係機関>
◎美作保健所
◎津山市健康増進課
<関係スタッフ ~グループワークリーダーなど~>
◎赤 松 直 人 氏
津山市こども保健部次長 健康推進課課長
◎前 田 知 子 氏
美作保健所
◎佐々木宣子氏
津山市健康増進課 保健師
◎八 木 真 美 氏
川崎医科大学附属病院 高次脳機能障害支援コーディネーター
◎太 田 有 美 氏
津山中央病院 作業療法士
◎亘
津山第一病院 看護士
美香氏
◎山 下 将 暉 氏
津山第一病院 作業療法士
◎松 島 大 介 氏
津山第一病院 言語聴覚士
◎濱 田 貴 史 氏
さとう記念病院 作業療法士
◎種 里 勇 治 氏
相談支援事業所 きぼう 相談員
◎立 石 千 景 氏
居宅介護支援事業所 ケアガーデン ケアマネージャー
33
7 平成 28 年度 岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業計画書(案)
1 基本方針
平成28年度においても厚生労働省は国立障害者リハビリテーションセンターを全国拠点に高
次脳機能障害支援普及事業を継続することから、岡山県においても引き続き個別の診断・評価・
支援を実施するとともに、研修等の普及啓発活動を行う。
2 実施体制
(1)拠点機関体制
従来の支援拠点機関体制を維持し、診断・評価から社会的支援までの一貫した支援体制を継続
する。
(2)支援コーディネーターの配置
川崎医科大学付属病院及び社会福祉法人旭川荘において、それぞれ支援コーディネーターを1
名配置する。
(3)ワーキンググループ
各種のテーマに対応したワーキンググループを設置する。
3 事業内容
(1)個別の診断・評価等及び相談支援(拠点機関の活動)
①川崎医科大学付属病院における診断・評価・リハビリテーションを実施する。
②旭川荘においては医療を終えた後の社会的支援を実施する。
(2)ワーキンググループ(WG)の活動
①医療 WG
症例検討会を開催し、関係機関メンバーが認知リハビリテーション及び社会的行動障害など
に対する評価・治療を検討する。
②地域連携 WG
・拠点機関は地域の協力機関との連携を行い、地域での支援を支える役割を務める。
・平成27年度に作成したパンフレット第 3 版を県内機関に配布する。県北を中心とした各市
町村には拠点機関の存在を周知するための活動を行う。
・家族会等への支援の実施、講習会や研修会を開催、一般市民が参加するイベントでの普及啓
発を実施する。
③福祉 WG
引き続き医療を終えた後の社会的支援(福祉サービスの利用支援や職場復帰相談)を行う。
ひらた旭川荘では失語症者の日中活動の場を提供する。
④ 小児 WG
小児に対する評価や訓練(認知リハビリテーション)の効果を検証するための研究を実施す
る。
⑤ 精神科 WG
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個別支援における精神科病院および心療科との連携を図る。また関係機関への普及啓発を実
施する。
⑥自動車運転 WG
県内医療機関における高次脳機能障害者を対象とした自動車運転支援の実態を調査する。拠
点機関において運転技能の評価・訓練を行い、関係機関との連携を深める。
(3)中国ブロック協議会及び研修会
中国ブロック協議会は厚生労働科学研究費による予算措置が打ち切られたところであるが、
平成 27 年度中国ブロック協議会において継続することが確認されたので平成 28 年度において
も継続して参加し近隣各県との情報交換を行う。これまで岡山県が担ってきた事務局は輪番制
とする(平成 28 年度は広島県)。
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岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業
実施報告書(平成 27 年度)
発行
岡山県高次脳機能障害及びその関連障害に対する
支援普及事業
高次脳機能障害相談支援体制連携調整委員会
発行事務局
川崎医科大学附属病院リハビリテーションセンター
〒701-0192 岡山県倉敷市松島 577
TEL (086)462-1111(代)
FAX (086)462-7897
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