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Dx38
オーナーズマニュアル Dx38 24ビットデジタルサウンドシステムプロセッサ 1 安全上の注意事項 このマークは、製品の内部に絶縁され ていない「危険な電圧発生箇所」があ り、感電の危険があることをユーザーに 警告するシンボルです。 警告:火災または感電防止のため、 この装置を雨または高湿 度下で使用しないで下さい。 このマークは、装置付属の資料に重要 な操作保守(整備)上の指示が記載さ れていることをユーザーに示すための シンボルです。 1. この説明書をお読みください。 2. この説明書を保管してください。 3. すべての警告に注意を払ってください。 4. すべての指示事項を遵守してください。 5. 本装置は水の近くで使用しないでください。 6. 清掃には湿った布以外のものを使用しないでください。 7. 通風孔をふさがないでください。取り付けはメーカーの指示に従ってください。 8. ストーブ、 または他の発熱器具など、熱源の近くに設置しないでください。 9. メーカー指定のアタッチメント/アクセサリだけを使用してください。 10. 点検作業はすべて、適正な資格を有するサービスマンに任せてください。点検作業は、電源コードまたはプラグを損傷し たり、装置の上に液体をこぼしたり物を落としたり、雨や高湿度下で装置を使用したりなどして、装置を損傷した場合や、 正常に動作しない場合に必要です。 点検上の重要な注意事項 注意:これらの点検上の注意事項は、適正な資格を有する人用のものです。感電を避けるため、適正な資格を有する者で ない限り、操作マニュアルに記載のない点検作業は行わないでください。すべての点検作業は、適正な資格を有するサー ビスマンに任せてください。 1. 装置点検時にはEN60065(VDE0860 / IEC 65) およびCSA E65 - 94に明記された安全規制を遵守してください。 2. 装置を分解、作動、あるいは電源に接続して保守作業を行う場合は、電源セパレータトランスの使用が義務付けられてい ます。 3. オプションの組込みや電源電圧または出力電圧の変更を行う場合は、その前に電源を切ってください。 4. 電源電圧のかかった部品と手の届きやすい金属製部品 (金属シャーシ)間、および電源電極間の最低距離は3mmでな ければなりません。常に注意してください。 電源電圧のかかった部品と電源に接続されていないスイッチやブレーカ (2次部品) との最低距離は6mmでなければな りません。常に注意してください。 5. 回路図に安全記号(注参照) の付いた特殊コンポーネントを交換する際は、かならず純正部品を使用してください。 6. 事前の承諾または通知なく回路を変更することは禁止されています。 7. 装置の点検場所に適用される労働安全規制は確実に遵守してください。 これは作業現場自体に関する規制も同様です。 8. MOSの取扱いに関するすべての指示事項を遵守してください。 注: 安全コンポーネント (交換には必ず純正部品を使用してください) 2 目 次 1.はじめに ................................................................................................................... 4 1-1.Dx38の特長 .................................................................................................... 4 1-2.開梱 ................................................................................................................ 4 2.コントロールと接続 .................................................................................................. 5 2-1.フロントパネル ................................................................................................ 5 2-2.リアパネル ...................................................................................................... 7 3.設置と接続 .............................................................................................................. 8 3-1.バランス型INPUT/OUTPUT構成 ................................................................. 8 3-2.アンバランス型INPUT/OUTPUT構成 .......................................................... 8 4.最初の操作 ............................................................................................................. 9 4-1.電源投入 ........................................................................................................ 9 4-2.レベル設定 ..................................................................................................... 9 5.クイックスタート...................................................................................................... 10 6.Dx38の構成 ........................................................................................................... 13 6-1.ステレオ2way ............................................................................................... 14 6-2.ステレオ2way/モノsub+Fullrang ................................................................. 14 6-3.3way+Fullrange ............................................................................................ 15 6-4.3way/モノsub+Fullrange .............................................................................. 15 6-5.3way/独立sub+Fullrange ............................................................................. 16 6-6.4way .............................................................................................................. 16 6-7.2-IN-4 ........................................................................................................... 17 7.操作 ....................................................................................................................... 18 7-1.プログラム選択 ............................................................................................. 19 7-2.エディット ...................................................................................................... 19 7-3.プログラムおよびプログラム名の保存 ........................................................ 21 7-4.ファクトリープリセットプログラムの修正 ....................................................... 22 8.パラメータ .............................................................................................................. 23 8-1.パラメータアクセス ....................................................................................... 24 8-1.1.パラメータアクセス表 ............................................................................ 24 8-1.2.パラメータリンク表 ................................................................................. 25 8-2.パラメータの説明 ......................................................................................... 25 9.オプション機能 ...................................................................................................... 36 9-1.LCDコントラストの設定 ................................................................................ 36 9-2.コンプレッサーおよびリミッターのスレッショルド単位 ................................. 36 9-3.VUレベルメーター表示モード ..................................................................... 37 9-4.エディット保護 .............................................................................................. 37 9-5.操作モード選択 ............................................................................................ 38 9-6.ソフトウェアバージョンの表示 ...................................................................... 38 10.仕様 ..................................................................................................................... 39 10-1.技術仕様 .................................................................................................... 39 10-2.増設時の注意事項 .................................................................................... 40 10-2.1.入力トランスフォーマー (NRS 90244) の取付 .................................... 40 10-2.2.インターフェースカードの取付 ............................................................ 41 10-3.ブロックダイアグラム .................................................................................. 42 10-4.フローダイアグラム ..................................................................................... 43 10-5.寸法図 ........................................................................................................ 44 3 はじめに 1. はじめに Electro-VoiceデジタルサウンドシステムプロセッサDx38をお買い上げいただき誠にありがとうございます。製品の最適性 能を確保し、誤まった、あるいは不注意な取扱いや操作による損傷を防止するため、Dx38をお使いになる前にこのオーナー ズマニュアルをよくお読みください。 1.1 Dx38の特長 Dx38は、48ビットフィルターアルゴリズム、24ビットAD/DA変換、および115 dBのダイナミックレンジをもつ2入力/4出力(さ らに入力1および2の内部ミックス) の汎用デジタルサウンドシステムプロセッサです。任意の入力に出力を割り当てることが でき、ステレオまたはデュアル2-wayシステム、3-way +ダイレクト/4-wayシステムや、 フルレンジシステムの構成を設定するこ とも可能です。 すべての動作モードにおいて、 クロスオーバー機能用にハイパスおよびローパスフィルターが用意されています。6、12、18、 24 dB/oct間で切換えできるスロープをもつLinkwitz-Riley、Butterworth、およびBesselタイプのフィルターが選択できます。他 のフィルターは、 きわめて柔軟に周波数レスポンスを補正できます。それぞれの入力は、5-bandイコライザを組み込み、それぞ れのフィルターセクションにハイパス/ローパス、ハイシェルビング/ローシェルビング、あるいはパラメトリックフィルターを割り 当てることができます。 クロスオーバーフィルターの隣りには、 4つのフィルターが出力チャンネル毎に使用されています。 これ らのフィルターも、ハイパス/ローパス、ハイシェルビング/ローシェルビング、パラメトリックフィルター、 またはオールパス・フィル ターとして動作するよう設定できます。 また、6次バターワース・アライメントのための2次ハイパス、適切に設計されたヴェンテッ ド型ウーファーの周波数および位相補正用LPNフィルター (Low-Pass Notchフィルター)があります。それぞれのチャンネルに はディレー、極性スイッチ、 プログラマブルレベルコントロール、およびデジタルコンプレッサー/リミッターが装備され、マスター ディレーが入力チャンネルに配置されています。 ユーザーは動作モードを選択できます。No Editモードでは、 プリセットプログラムリストからスピーカーの組合せを選択で きます。Dx38は選択されたスピーカーに最適な設定となり、すぐに使用できます。Standard Editモードも、 プリセットされた基 本プログラムを使用しますが、ユーザーは制限されたパラメータにアクセスできるところが異なります。一方、Full Editモード では、全パラメータにアクセスできるので、自由にプログラムしたり、 ほぼあらゆる設定を保存できます。合計80のメモリーアド レス (プリセット50、自由割当可能ユーザープログラム30)が利用できます。 Dx38の内部では、AD/DA変換がリニア24ビットコンバーターにより行われます。ADセクションでは128 倍オーバーサンプ リング、gain-ranging Sigma-Deltaコンバーターが使用されています。DAセクションでは128倍オーバーサンプリング SigmaDeltaコンバーターが採用されています。全体の信号処理は、モトローラ製24ビットシグナルプロセッサ(2台)が実行します。 それ以外の特長は以下の通りです。 - シリアルインターフェースを使用したソフトウェアによるプリセットアップデート用のFLASHメモリー - Windows® 95 / Windows® 98で動作するPCベースのソフトウェア - 標準MIDIインターフェース - RS-232、RS-485インターフェースまたはスイッチングコンタクト (オプション) - 122×32ドットのバックライト付きディスプレー - 電子バランス型XLRタイプコネクター入出力 - バランス型入力トランス (オプション) - 入力/出力レベルコントロール、出力ミュートスイッチ、チャンネル機能インジケータ (SUB、LO、MID、HI) - 入力/出力メーター類、 コンプレッサおよびクリッピングLED このオーナーズマニュアルでは、Dx38の豊富な機能の多くを詳細に説明しています。 このマニュアルは、必要なときにすぐ 取り出せるよう、安全な場所に保管してください。 1.2 開梱 パッケージを慎重に開けて、Dx38を取り出します。LCDディスプレーから保護フォイルを取り外します。本オーナーズマニュ アルの他、電源コードおよび保証書がパッケージに含まれています。保証書に必要事項を記入してください。製品送付が必 要となる場合に備えて、保証証書、およびパッケージを安全な場所に保管してください。 4 コントロールと接続 2. コントロールと接続 2.1 フロントパネル 1. コントロールINPUT1/INPUT2 Dx38の入力1と2の入力レベル設定に使用するボリュームです。 入力信号は、最大6dBまで増幅でき (コントロールを右一杯の位置にセット) 、 また任意に減衰できます。最大のS/N比を得るに は、 このレベルをクリッピングなしでできるだけ高いところに設定してください。2つのレベルメーターの指示値から設定を確認 できます。 2. レベルメーター レベルメーターは、入力信号レベル監視用のもので、それぞれ対応する入力信号のピーク値を示します。入力コントロール は、 メーターが-6∼-12dBを指す位置に設定してください。内部クリップを防止するため、 クリップLEDが消灯していることを確 認してください。 “Peak-Hold”機能または“Slow Mode” の2種類の表示モードを選択できます。 3. グラフィックディスプレー PLAYモードでは、 この122×32ドットLCDディスプレーは、 プログラム名、その番号、名前、および選択したスピーカシステム の名前と説明、 さらに、 アクティブとなっている構成を表示します。EDITモードでは、 ディスプレーは個々のパラメータとパラメー タ値をはじめとする機能ブロックを表示します。 さらに、実際に選択されたモードによって、 このディスプレーには、オプションメ ニュー、ステータスメッセージ、 ショートオペレーションノートが表示されます。 4. EDITキー このキーを押すことで、EDITモードに入ることができます。ボタンを押すと、現在アクティブなプログラムで最初または最後 に修正されたパラメータが表示されます。他のパラメータは、SELECTキーで選択します。パラメータの個々の値は、 ロータリー エンコーダー (10) で変更できます。詳細については、7.2項「エディット」 を参照してください。 5. SELECTキー< EDITモードでは、対応する直前のパラメータをこのキーで選択できます。 このキーを押すことで、Optionモードでは対応す る直前の “Option Page” を選択、そしてStoreモードではプログラム番号と名前の編集を切り換えられます。 6. SELECTキー> EDITモードでは、対応する次のパラメータの選択にこのキーを使用します。Optionモードでは、対応する次のOption Page の選択に、そしてStoreモードではプログラム番号と名前の編集を切り換えられます。 7. OPTIONキー OPTIONキーは、OPTIONメニューに入るため使用します。装置関連設定の変更および確認がこのキーで行えます。詳細 は、第9章「オプション機能」 を参照してください。 5 コントロールと接続 8. STOREキー ユーザ定義可能なプログラムプリセットのひとつにエディットしたプログラムを保存したり、 プリセット間のプログラムのコピー をこのキーで行えます。詳細については、7.4項「プログラムとプログラム名の保存」 を参照してください。 9. RECALLキー このキーを押すと、PROGRAM SELECTIONモードに入ります。 このモードでは、 ロータリーエンコーダー (10) により、工場出 荷プログラムプリセットまたはユーザ定義可能プログラムプリセットを選択できます。RECALLキーを押すことで、選択したプ ログラムの確認と読込みが行われます。 詳細は、7.1項「プログラム選択」 を参照してください。 10. 押しボタン機能付きロータリーエンコーダー PROGRAM SELECTIONモードでは、エンコーダーを回転させて任意のプログラムを選択します。 これは、RECALLキー を押すと有効になります。EDITモードでは、 このエンコーダーを使って、各機能ブロックでパラメータ設定を変更できます。 こ れを押したままでエンコーダーをダイヤルすると、パラメータ値変更速度が高まります。詳細については、18ページからはじま る 「操作」 の章を参照してください。 11. OUTPUTコントロール(1∼4) これらのロータリーコントロールは、チャンネル1∼4の出力レベルの設定に使用し、正しく設定すれば、S/N比が改善されま す。 ほとんどの場合、中央の位置(-6) に設定すると良い結果が得られます。高い出力レベルが必要なら、デジタル出力ゲイ ンコントロールを使用してください。出力レベルの減衰にはロータリーコントロールOUTPUT 1∼4を使用します。D/Aコンバー タのダイナミックレンジが低下するので、デジタル出力ゲインは大きな減衰には使用しないでください。 これらのロータリーコ ントロールには、押しボタン機能があります。 これは、EDITモードでは、機能ブロックの切り換えに使用し、チャンネルに関連付 けされています。つまり、 ロータリーコントロールを押すと、対応する出力チャンネルに切り替わります。詳細については、7.2項 「エディット」 を参照してください。 12. MUTEキー (1∼4) これらのキーにより、対応出力チャンネルの出力信号をミュートできます。キーを1回押すとミュート機能がONになり、 キーの 赤色LEDが点灯します。 もう一度押すとミュート機能がOFFになり、キーのLEDが暗くなります。 13. チャンネルキーインジケータSUB、LO、MID、HI これらのLEDは、対応チャンネルの設定周波数バンドを示します。チャンネルがフルレンジオペレーション用に構成されて いる場合、すべてのLEDが同時に点灯します。 14. レベルメーターインジケータOUTPUT 1∼4 これらのLEDは、対応出力のピークレベルを示します。Dx38は、内部クリッピングの発生を防ぐためクリップLEDが点灯し ない範囲内で操作してください。 これらのインジケータは「Peak-Hold」 または 「Slow-Mode」 に設定できます。 15. コンプレッサインジケータ OUTPUT 1∼4 COMP-LEDは、オーディオ信号レベルがスレッショルドを超え、対応チャンネルのコンプレッサ/リミッターが作動する時に 点灯します。 16. POWER ON/OFFスイッチ このスイッチにより、Dx38の電源をON/OFFします。 6 コントロールと接続 2.2 リアパネル 17. 電源コネクター 付属の電源コードを電源コネクターに接続します。Dx38は、90 VAC∼250VACまでの電源電圧に対応しており、電源の切 り換えは不要です。 18. オプションのインターフェースボード用拡張スロット このスロットには、各種インターフェースボードを増設できます。RS-232(付属) インターフェース、RS-485インターフェース、 およびリモートプログラム選択用の切換接点 (スイッチ、 リレー) の接続用カードが使用可能です。各種ボードおよびその取付 方法については、10-2.2「インターフェースカードの取付」 を参照してください。 19. MIDI IN/THRU/OUTコネクター これらのソケットを使用して、1台のマスターユニットによって複数のDx38を制御できます。双方向にメモリー内容を交換す ることも可能です。MIDIを使用すれば、PCに標準MIDIインターフェースを取り付けている場合には、Dx38とコンピュータ間の データ通信も可能です。 20. OUT 1∼4コネクター Dx38の4つのバランス出力です。設定(2-WAY、3-WAY、4-WAY) によって各種の周波数バンドを出力します。 ご使用の パワーアンプまたはスピーカーシステム、あるいはその両方を常に正しい出力チャンネルに接続するようにしてください。各出 力チャンネルの構成は、 フロントパネル上の 「チャンネルステータスインジケータ」 に表示されます。 入力および出力のピンアサインは、第3章で詳細に説明します。 21. IN 1/IN 2コネクター Dx38の2つのバランス入力です。それぞれの入力には、他のDx38、 または同じソース信号で動作させる他の機器に信号 を送れるDirect Outコネクターを装備しています。ステレオまたはデュアルモード、 さらにモノラルサブウーハーモードでは、両 方のコネクター (左/右) をそれに応じて接続してください。他のすべての操作モードでは、IN 1(MONO) コネクターを使用す るだけで十分です。入力と出力のピンアサインについては、第3章で詳細に説明します。各構成の接続例は、第6章で説明し ます。 7 設置と接続 3. 設置と接続 正しい接続は、Dx38で最善の結果を得る上で極めて重要です。電源を入れる前に、 コンセントから付属の電源コードで Dx38に接続してください。Dx38の電源ユニットは90∼250VACの供給電圧に対応しますので、各国の電源電圧で使用する ことができます。内部の温度上昇を避けるため、周囲温度が40℃を超える環境でDx38を使用しないでください。 また常に十 分な通気を確保することが重要です。 ラックマウントには1Uのスペースが必要です。通常の場合には、通気を確保する特別 な方策は必要ありません。他のシグナルプロセッサと同様、パワーアンプなど、大きな磁界を発生する装置の真上や真下に Dx38を設置したり、操作することは避けてください。 これらの注意事項を遵守すれば、不要なノイズが起こるリスクを最小限 にできます。 Dx38の電源を入れる前に、必要な入力と出力の接続をすべて行ったかどうか確認してください。 重要 - 正しくシールドされたオーディオケーブルを常に使用してください。 - 高音域周波数の減衰を防止するため、特に入力コードの長さは10 m以内にしてください。 3.1 バランス型INPUT/OUTPUT構成 最善の結果を得るため、Dx38には、バランス型の入力と出力を使用してください。 この構成では、ケーブルのHOT側 (+) は XLRタイプコネクターのピン2に接続し、COLD側(-) は同コネクターのピン3に接続する必要があります。 シールドは、 ピン1に 接続してください。 3.2 アンバランス型INPUT/OUTPUT構成 また、装置をアンバランス型入力/出力構成で使用することもできます。 このとき、 ケーブルの “HOT” 側をピン2に接続し、 シー ルド側をXLRタイプコネクターのピン1に接続してください。 レベルが6 dB減衰するのを防止するため、XLRタイプコネクターのピン1とピン3を短絡させてください。 これによりノイズが 生じる場合は、 この接続を外してみてください。 下記の図は、オーディオケーブルのバランスおよびアンバランス・ピンアサインの例を示したものです。 8 最初の操作 4. 最初の操作 4.1 電源投入 POWERスイッチでDx38の電源を入れます。初期化が終了すると、電源を切る前に使用されていた最後のプログラムが呼 び出されます。表示は以下のようになります。 これで、Dx38が使用できる状態になりました。画面は次のようになります。 ここで、工場プリセットプログラムF01(2-WAYオペレーション用の汎用プログラム) を入力しました。構成はステレオ2-WAY です。 これは、Dx38工場出荷時の初期状態です。装置を以前に操作したことがある場合には別のプログラムが表示されるこ とがあります。 ご使用のサウンドシステムの構成に従ってDx38を設定するには、 まず実際のシステム構成に適合するファクトリープリセッ トプログラムを選択するのが一番です (7.1項 「プログラム選択」 を参照) 。 このプログラムをユーザ定義可能プリセットにコピー し、ユーザーの好みに応じて設定を変更できます (7.3項 「プログラムおよびプログラム名の保存」 、および7.2項 「エディット」 を 参照) 。 4.2 レベル設定 最大のヘッドルームと最小のノイズを同時に達成するには、Dx38をオーディオシステム全体のゲインストラクチャーに適合 させる必要があります。 2つのINPUTコントロール(1) を使用して希望の入力レベルを設定できます。 このとき、以後のオペレーションに望ましい最 大の信号レベルに設定します。INPUTコントロール(1) を時計方向にゆっくりと回し、 レベルメーターを見ながらピーク値を読 みます。 プログラムピークの最適値は、-12dB∼-6dBの間です。CLIP-LEDはADコンバーターのクリッピングを示すもので、 まっ たく点灯しないようにします。Dx38を適性レベル範囲より下で使用すると、その優れたS/N比が最適状態で使用できず、 ノイ ズが聞こえたりします。 9 クイックスタート 5. クイックスタート この節では、 ご使用のPAシステムでDx38を安心してご利用いただくために最も重要なステップについてその概要を説明 します。特定の機能またはパラメータの詳細については、当マニュアル中の対応する章を参照してください。 電源接続 付属の電源コードを接続します。内蔵電源は90V∼250V(50/60Hz) のACに対応しているので、 この範囲内であれば調整 や切換は不要です。 オーディオ接続 PAシステムにDx38を接続して操作をはじめる前に、使用するシステム構成を決める必要があります。第6章 「Dx38の構成」 では、特定の入力および出力割当てなど、すべての可能な構成について説明されています。選択した構成に従って本機を 接続します。 この段階ではまだオーディオ信号は入力しないでください。 電源投入操作 ご使用のPAシステムにDx38を導入し、その使用をはじめる前に、INPUT1/INPUT2入力コントロールを左一杯の位置に設 定してください。 この位置では、 オーディオ信号はまったく出力しません。本機は工場出荷時にプログラムF01 (ステレオ2-WAY オペレーション用の汎用プリセット) にプリセットされています。装置をそれまでに使用したことがある場合、他のプログラムま たは構成で起動します。 プログラム選択 Dx38とともに、すべての利用可能なファクトリープリセットのリストを入手します。 リストにあるElectro-Voiceスピーカーシステ ムを使用する場合は、対応するプログラム番号を選択するだけで、PAシステムの最適構成が行われます。 ご利用のスピーカーシステムがリストにない場合、適切な構成とともに汎用 (=Generic) プリセットを使用してみてください。 汎用プリセットは7種すべての構成に使用でき、 さまざまなシステム環境でも良好な結果が得られます。 プログラム選択を直接行う場合は、RECALLを押し、 ロータリーエンコーダーで希望のプログラムを選択し、RECALLを再 度押して選択内容を確定します(7.1項「プログラム選択」 も参照) 。 レベル設定 レベルメーターが-12dBと-6dBの間の値を指すよう、入力コントロールINPUT1/INPUT2を時計方向に回します。歪みがほ とんどないか、 まったくない状態でなければなりません。S/N比は最善の結果が得られます。 パラメータの変更 Dx38の電源を入れると、常にNO EDITモードで立ち上がります。 このモードでは、パラメータ変更はできません。パラメータ を編集するには、NORMALまたはFULL EDITモードに入る必要があります (9.8項 「操作モードの選択」 も参照してください) 。 ファクトリープリセットプログラムの編集はできません。 ファクトリープリセットプログラムのパラメータを変更したい場合は、 プ ログラムをユーザ定義可能プリセットにコピーしておき (U01∼U30) 、 このプリセットを別名で保存してください (7.4項「ファク トリープリセットプログラムの修正」 を参照) 。 パラメータ値はEDITメニューで変更できます。 これについては、7.2項「エディット」 で説明します。 10 クイックスタート クロスオーバー設定 エディットメニューでは、対応するOUTPUTコントロールノブを押して任意の出力チャンネルを選択します。次に、 ロータリー エンコーダーを使って、ディスプレー内のHIPASS XOVERを選択します。 ここで、選択したチャンネルのローカット周波数を 設定できます。SELECTキーでパラメータ “Type” または “f” を選択し、 ロータリーエンコーダーでその値を編集できます。それ が終了したら、SELECTキーで一番上の行の機能ブロックにカーソルを戻します。 ここで、 ロータリーエンコーダーを使いディスプレー内のLOPASS XOVERを選択できます。選択したチャンネル用のハイカッ ト周波数を調整できます。 ローカット設定については、上記と同様に行ってください。 他のOUTPUTコントロールを押すと、そのコントロールの対応チャンネルが選択され、 この出力チャンネルのパラメータ設 定を編集できます。上記の説明通りに進めてください。 Standard Editモードでは対応するクロスオーバー周波数およびフィルター特性は、 リンクされ、互いに関連付けて変更され ます。 1つのチャンネルのクロスオーバーのローカット周波数を編集する場合、隣接チャンネルの対応するハイカット周波数も 変更されます。 各パラメータはFull Editモードではリンクされません。 このため、関連するローカットおよびハイカット周波数は同じ値および フィルター特性に設定するように注意して下さい。 スピーカーのイコライゼーション Dx38は、それぞれの出力チャンネルごとに4つのEQを装備しており、 ファクトリープリセットプログラムと同様、接続されたス ピーカーコンポーネントに最適な周波数レスポンスが得られます。 ご使用のスピーカーシステムのセットに適合したEQをプロ グラムし、EQを効果的に利用するためには各コンポーネントの正確な周波数レスポンスを知っておく必要があります。 EDITメニューで、対応するOUTPUTコントロールノブを押すことにより任意の出力チャンネルを選択してください。次に、 ロー タリーエンコーダーによりディスプレー内のCHANNEL EQ1を選択します。 ここで、 このチャンネルの最初のフィルターを編集 できます。右側のSELECTキーを使うと、パラメータ “Type” を選択して、 ロータリーエンコーダーでその設定を変更できます。 “Type” に使用できるものは以下の通りです。 PEQ(パラメトリックEQ) LOSLV(ロー・シェルビングEQ) HISLV(ハイ・シェルビングEQ) LOPASS(ローパス・フィルター) HIPASS(ハイパス・フィルター) ALLPASS(位相補正用オールパス・フィルター) 他のすべてのパラメータは、選択したフィルタータイプに依存します。第8章「パラメータ」 を参照して下さい。SELECTキー で任意のパラメータを選択し、 ロータリーエンコーダーでエディットできます。 これが終了したら、左側のSELECTキーにより、一番上の行の機能ブロックにカーソルを戻します。 ここで、 ロータリーエンコーダーで次のEQセクションを選択して、好みに応じて周波数レスポンスを調整します。 他のOUTPUTコントロールノブを押すと、 コントロールの対応出力チャンネルが選択されます。 ディレーアライメント チャンネルディレーを使って、スピーカーシステムの構造的なディレー、 またはスピーカーキャビネットの位置が異なることか ら生じるディレーを補正できます。キャビネット間の距離はできるだけ正確に把握しておく必要があります。 対応するOUTPUTコントロールノブを押して、EDITメニューで任意の出力チャンネルを選択してください。 ここで、ディスプ レー内のCHANNEL DELAYをロータリーエンコーダーで選択できます。SELECTキーでパラメータ “Delay” または “Unit” に アクセスし、 ロータリーエンコーダーでこれらの値を変更します。その後、左側のSELECTキーにより一番上の行の機能ブロッ クにカーソルを戻します。 他のOUTPUTコントロールノブを押すと、そのコントロールの対応出力チャンネルが選択されます。 11 クイックスタート コンプレッサー/リミッター設定 コンプレッサー/リミッターは、一定のスレッショルド・レベルより上のピークを自動的に下げるので、パワーアンプのクリッピン グや、接続スピーカーシステムの損傷に対して信頼性の高い保護を提供します。 ほとんどの場合、 コンプレッサーのスレッショ ルドを、接続されているパワーアンプの出力リミットに設定するだけで十分です。 対応するOUTPUTコントロールノブを押して、EDITメニューで任意の出力チャンネルを選択します。 ここで、 ロータリーエン コーダーによりディスプレー内でCOMPRESSORを選択します。各パラメータはSELECTキーで選択し、それぞれの値はロー タリーエンコーダーで変更します。その後、左側のSELECTキーにより一番上の行の機能ブロックにカーソルを戻します。 ロータリーエンコーダーを使って、 ディスプレーの中のLIMITERを選択できます。選択したチャンネルについて、 リミッターの パラメータ設定を行うには、 コンプレッサーの項で説明したのと同じ手順を使用します。 他のOUTPUTコントロールノブを押すと、 このコントロールの対応出力チャンネルが選択されます。 周波数レスポンスのマッチング Dx38の入力チャンネルにあるマスターEQを使用すると、PAシステムを、様々な環境的および音響的条件に適応させるこ とができます。多くの場合、 この目的には外部のグラフィックイコライザーが使用されるのが普通ですが、それが無くとも可能 になりました。 Editメニューで、 ロータリーエンコーダーを使って、ディスプレーのMASTER EQ1を選択します。 ここで、選択した入力の最 初のフィルターを調整できます。右側のSELECTキーでパラメータ “Type” を選択し、 ロータリーエンコーダーでその値を変更 できます。使用可能なものは次の通りです。 PEQ(パラメトリックEQ) LOSLV(ロー・シェルビングEQ) HISLV(ハイ・シェルビングEQ) LOPASS(ローパス・フィルター) HIPASS(ハイパス・フィルター) 他のパラメータはすべて、選択したフィルタータイプに依存します。第8章「パラメータ」 を参照して下さい。任意のパラメー タの選択はSELECTキーで、対応する値の変更はロータリーエンコーダーで行えます。 これが終了したら、左側のSELECTキーにより一番上の行の機能ブロックにカーソルを戻します。 ここで、 ロータリーエンコーダーで他のMaster EQを選択し、周波数レスポンスの調整を進めます。 このロータリーエンコー ダーは、2番目の入力チャンネルの選択にも使用します。 12 Dx38の構成 6. Dx38の構成 Dx38は7種類のプリセット構成を持っています。構成とは、入力と出力のルーティング、出力の種類(Sub、Lo、Mid、Hi、 Fullrange) 、およびパラメータの種類と数を含む基本設定のことです。 これら7種の構成は以下の通りです。 プリセット構成を使用しない場合は、Full EditモードでDx38を使用することもできます。 このモードではすべてのパラメータ にアクセスでき、 また基本的にすべての入力/出力のルーティングを行えます。 さらに、出力割当て (出力の種類 - Sub、Lo、Mid、 Hi、Fullrange) も自由に定義できます。詳細については、第8章 「パラメータ」 および第9章 「オプション機能」 を参照してください。 - Full Edit 有効となる構成は、選択したプログラムで決定されます。つまり、それぞれのプログラムは特定の構成に基づいており、それ はプログラム番号およびプログラム名の次に表示されます。 一般に、 どの構成にも同じ信号処理ブロックがあります。2つの入力信号のいずれかに5個のフィルターが使用できます。 こ れらのフィルターは別々に選択でき、パラメトリックEQ、 ローシェルビング/ハイシェルビングフィルター、あるいはローパス/ハイ パスフィルターとして使用できます。 さらに、ディレーの合計遅延時間5.4秒を両方の入力チャンネル、2つのチャンネルの和、 または4つの出力に、あるいはそれらすべてに別々に割り当てることができます。 それぞれの出力は2つのX-Overフィルター (ハ イパス/ローパス) を使用しています。Linkwitz、Butterworth、 またはBesselフィルター (6、12、18、24 dB/oct. slope) を選択でき ます。各出力チャンネルは、 これ以外にも4つのフィルターをもち、 これらはパラメトリックEQ、 ローシェルビング/ハイシェルビン グフィルター、あるいはローパス/ハイパスフィルターとして使用できるだけでなく、オールパス・フィルターとしても使用できま す。出力レベル調整のためのゲインコントロールと極性スイッチに加えて、各出力には、スレッショルド、 アタック、およびリリー スを調整可能なデジタルコンプレッサー/リミッターがあります。 以下の各章では、様々な構成について詳細に説明します。 13 Dx38の構成 6.1 ステレオ2-WAY この構成は、一般に、2-WAYステレオクロスオーバーを示しています。 ここで、IN 1は左側の入力チャンネル、IN 2 は右側 の入力チャンネルとして機能します。OUT 1は左側のLowレンジ出力、OUT 2は左側のHighレンジ出力です。OUT 3とOUT 4は、それに対応する右側のLowレンジおよびHighレンジ出力チャンネルです。入力1と2のパラメータ、およびLowレンジおよ びHighレンジ出力のパラメータは常に同一値に設定されます。つまり、左右の各チャンネルがリンクされます。下の図は、代表 的なSTEREO 2-WAY構成の入力/出力ルーティングを示しています。 6.2 ステレオ2-WAY / モノSub + Fullrange この構成は、モノラルサブ・ウーファーチャンネルとフルレンジ出力をもつ2-WAYクロスオーバーを表しています。OUT 1は、 入力IN 1とIN 2をミックスしたモノ信号が送られるSubチャンネルです。OUT 2とOUT 3は左右のHighレンジ出力チャンネル です。OUT 4は、入力 IN 1とIN 2のミックス信号が送られるフルレンジ出力です。 この出力信号は、別室へのPAなどに使用 できます。入力1と2のパラメータ、そして2つのHigh-range出力のパラメータは常に同一値に設定されます。つまり、左右の各 チャンネルはリンクされます。左下の信号フローチャートは、入力/出力ルーティングを示します。右下の図は、モノラルサブウー ハーと追加フルレンジ構成の代表的な例を示しています。 14 Dx38の構成 6.3 3-WAY + Fullrange 3-WAY + Fullrange構成とは、追加のフルレンジ出力をもつ3-WAYモノラル・クロスオーバーのことです。 ここで、IN 1は入 力チャンネルとして機能します。OUT 1はSubレンジチャンネル、OUT 2はMidレンジチャンネル、OUT 3はHighレンジチャン ネル、およびOUT 4はFullrangeチャンネルです。OUT 4は、モニターやディレースピーカー、 または別室へのPAなどに使用で きます。3-WAY + Fullrangeの内部設定を左下のフローチャートに示しました。右下の図は、3-WAY + Fullrange構成の代表 的な例です。ステレオ動作にはDx38が2台必要です。 6.4 3-WAY / モノSub + Fullrange この構成も、追加のフルレンジ出力付き3-WAYクロスオーバーですが、SubレンジチャンネルOUT 1に入力IN1とIN2のモ ノミックス信号が送られます。出力OUT 2∼OUT 4は、入力チャンネルIN 1から信号を受けます。OUT 2は、Midレンジチャン ネル、OUT 3はHighレンジチャンネル、そしてOUT 4はFullrangeチャンネルです。OUT 4は、モニターやディレースピーカー、 または別室PAなどに使用できます。左下の図は、3-WAY/モノSub + Fullrange構成の内部設定を示しています。右下の図は 代表的なシステム構成例を示しています。ステレオ動作にはDx38が2台必要です。 15 Dx38の構成 6.5 3-WAY/独立Sub + Fullrange この構成も追加のフルレンジ出力をもつ3-WAYクロスオーバーですが、SubレンジチャンネルOUT 1が入力チャンネルIN 2から信号を受けることが異なり、OUT 1は他の出力チャンネルから独立しています。出力OUT 2∼OUT 4のオーディオ信号 は、入力チャンネルIN 1から送られます。OUT 2がMidレンジチャンネル、OUT 3はHighレンジチャンネル、そしてOUT 4は Fullrangeチャンネルです。OUT 4は、モニターやディレースピーカー、 または別室PAなどに使用できます。左下のフローチャー トは、3-WAY/独立Sub + Fullrange構成の内部設定を示しています。右下には代表的なシステム構成例を示しています。ス テレオ動作にはDx38が2台必要です。 6.6 4-WAY 4-WAY構成は、モノラル4-WAYクロスオーバーです。入力チャンネルIN 1の信号が全ての出力に送られます。OUT 1は Subレンジチャンネル、OUT 2はLowレンジチャンネル、OUT 3はMidレンジチャンネル、そしてOUT 4はHighレンジチャンネ ルです。左下のフローチャートは、4-WAY構成の内部設定を示しています。右下の図には、代表的なシステム構成例を示し ています。ステレオ動作にはDx38が2台必要です。 16 Dx38の構成 6.7 2-IN-4 この構成では、4出力がすべてフルレンジ動作用に構成されています。OUT 1とOUT 2は入力チャンネルIN 1から信号フィー ドを受け、OUT 3とOUT 4は入力チャンネルIN 2からフィードされます。 この構成は、 フルレンジスピーカーシステムまたはマ ルチウェイシステムのイコライゼーションなどに適しています。左下のフローチャートは、信号の入力と出力の割当てを示して います。右下の図は、代表的なマルチチャンネルのフルレンジSRシステムの例です。 17 操作 7. 操作 押しボタン機能付きロータリーエンコーダー、 ファンクションキー (6個) 、および出力レベルコントロールOUT 1∼4の押しボ タン機能がDx38の主な操作箇所です。 EDIT 、OPTION、STORE、およびRECALLを使って、対応メニューに入ることも、 また戻ることもできます。SELECTキーは、 メニューページやパラメータの選択に使用します。 ロータリーエンコーダーは、パラメータ値の変更に使用します。Editメニュー 上で、 コントロールOUT 1∼4の押しボタン機能を使って、対応チャンネルのパラメータを直接選択できます。 次の図は各メニューレベルとそれらの選択方法を示しています。 ファンクションキー 電源投入後の初期状態 最後に使用したプログラム (プログラム番号と構成) が表示される プログラム選択 - RECALL ボタンを押す ロータ リーエンコーダーまたはSELECTキー でプログラムを選択する - う一度RECALLを押すとプログラムが有効となる も Edit メニュー - Edit ボタンを押す ロータ リーエンコーダーにより機能ブロックを選択 - SELECT キーによりパラメータを選択 ロータ リーエンコーダーによりパラメータを変更 - EDIT ボタンを押して終了する Storeメニュー - STORE ボタンを押す プログラムの保存と コピー プログラム名の入力 - STORE ボタンを押して終了する Optionメニュー - OPTION ボタンを押す 装置関連設定 操作モー ドの選択 イ - ンターフェースパラメータ パスワー ド/ロック - OPTION ボタンを押して終了する 18 ロータリーエンコーダ LCDディスプレイ表示 操作 7.1 プログラム選択 Dx38 には、30個のユーザー設定可能なプリセット (U01∼U30) と最大50個のファクトリープリセット (F01∼F50)が用意さ れています。つまり、最大80種類のプログラムが選択できます。 注意:プログラムはまた構成を設定する結果、Dx38の入力と出力も再設定します。プログラムを変更する場合、 たとえば、Lowレンジ出力がHighレンジ出力になる場合には、配線も変更する必要があるので注意してください。 このため、一時的構成の変更を含め、プログラム変更が実行される度に、それに応じたメッセージが画面上に表示 されます。 1. RECALL キー (9) を押すと、 プログラム選択メニューに入ります。 2.希望のプログラムプリセットを選択するには、 ロータリーエンコーダー (10) を使用するか、SELECTキー (5) および (6) を 使用します。新しいプログラムとそれに応じた構成が表示されます。 3. RECALLキー (9) を押してプログラムを起動します。セーフティーダイアログが表示され、選択したプログラムを本当に起 動するかどうか確認します。新しいプログラムの構成がその前に選択されていたものと異なる場合、画面上の追加ダイアログ がこの状況を報告し、 また誤動作や接続スピーカーシステムの損傷を防止するための配線変更について情報を提供します。 4. RECALL キー (9) をもう一度押して、 プログラム選択を確認すると、新規プログラムが起動され、他のキーを押すと、選択 が取り消されます。 このとき、直前のプログラムがメモリーに残ります。 7.2エディット EDITメニューではパラメータ設定を変更できます。第8章 「パラメータ」 では、すべての設定について詳細に説明します。 ア クセス可能なパラメータの選択は、実際のEDITモードに依存します。詳細については、9.5項 「操作モードの選択」 を参照して ください。 1. EDITキー (4) を押します。 2. Editメニューが表示されます。 アクセス可能パラメータをはじめ、起動されているプログラムの最初のメニューページま たは変更を加えた最後のページが画面に表示されます。メニューページは、常に、チャンネル(IN 1、IN2、IN1+2、OUT1、 OUT2、OUT3、OUT4) 、機能ブロック (EQ、X-OVER、DELAY、ROUTING、LEVELなど) 、および対応パラメータ (EQの場合 にType、f、Q、Gain) から構成されます。選択されている機能ブロックまたはパラメータは、反転表示されます。 19 操作 3. 最初の行の機能ブロックが選択されているときはいつでも、 ロータリーエンコーダー (10) で他の機能ブロックを選択でき ます。OUT1∼4のいずれかのコントロールノブを押せば、対応出力チャンネルの機能ブロックを直接選択できます。 4. SELECTキー (5) と (6) を使ってパラメータを選択し、 ロータリーエンコーダー (10) を使って選択されているパラメータの 値を変更できます。 ロータリーエンコーダーを押しながら回転すれば、値変更の速度が上がります。 5. 設定値が表示され、スピーカーシステムが接続されていれば、その変更はすぐ音で確認できます。E が画面の右上 隅に表示され、選択済みプログラムが編集中であることを通知します。 他のパラメータを変更しない場合は、ステップ7に進みます。 6. 次の、 または直前のパラメータを、SELECTキー (5) と (6) で選択します。次のものが画面に表示されます。 必要であれば、ステップ3∼6を必要回数繰り返します。 7. EDITキー (4) をもう一度押すと、Editメニューが終了します。 注意:メモリーされているプログラムへの変更内容はまだ保存されていません。 したがって、 これは次にプログラム 変更をすると失われます。 8. 画面にはプログラム番号、 プログラム名、および対応する構成が表示されます。右上隅の E は、パラメータが編集中 であり、変更内容がまだ保存されていないことを示します。作業内容によって、次の操作をしてください。 編集したプログラムを保存する場合は、 7.3項に進みます。 - パラメータ値をさらに変更する場合は、ステップ1に戻ります。 - 元のプログラムを呼び出す場合は、RECALL (9) を押してください。 この操作によって、 この機能が取り消され、選択して いるプログラムのそれまでのすべてのパラメータ値変更が破棄されます。 注:Editメニューでは、STOREキー (8) を押せば、Storeメニューに直接ジャンプして、新しい名前で新しい場所にプログラム を保存できます。 20 操作 7.3 プログラムおよびプログラム名の保存 編集済みプログラムを保存する場合は、 プログラムの名前を変更するか、他のプリセット位置にプログラムをコピーします。 すべての場合において必要手順は同じです。 STORE キー (8) を押すと、保存手順が開始および実行されます。 また、他のキーを押すと、結果を保存せずにStoreメニュー を終了できます。 1. STOREキー (8) を押して、 プログラムの保存を開始します。 プリセット位置を示す番号 画面表示が次のようになります。 (プログラム番号) 2. 現在のプリセット位置で名前を変更せずにプログラムを保存するには、ステップ6に進みます。 プログラム名だけを変更 し、その位置はそのままにする場合は、ステップ4に進みます。 3. ロータリーエンコーダー (10) を使って希望のプリセット位置を選択します。 プログラム名を変更しないときは、ステップ6に進んでください。 4. SELECTキー(5) と (6) を使って、プログラム名の最初または最後の文字にカーソルを移動します。画面表示が次のようになります。 5. ロータリーエンコーダー (10) を使って、 カーソル位置にある任意の文字を選択します。 ロータリーエンコーダーを押すと、 カーソル位置に空白文字を入力します。SELECTキー (5) と (6) を使って入力文字の間にカーソルを移動します(例: “X-over 200 Hz”) 。 プログラム名の最大文字数は16文字です。 6. STORE(8) を押して、選択したプログラムの番号と名前を確認します。セーフティーダイアログが表示され、 これらの変 更内容を保存するかどうかの確認が行われます。 7. STOREキー (8) を再度押すと保存手順が実行されます。 21 操作 注意:このプリセット位置にそれまで保存されていたプログラムは消去されます。選択したプリセット位置のプログ ラム番号がプログラムを保存したい番号と一致しているか確認してください。 この保存手順を取り消すには、 どれ か他のキーを押してください。 保存が完了すると、Storeメニューが自動的に終了し、次のような画面表示になります。 7.4ファクトリープリセットプログラムの修正 Dx38で良好な結果を得る最も簡単な方法は、 ファクトリープリセットプログラムを使用することです。 ファクトリープリセット プログラムは、Dx38の不揮発性FLASHメモリーに記憶されている、入念に設計されたプログラムです。スピーカーの組合せ にマッチするプリセットを選択するだけで、Dx38がすべてのパラメータを使用コンポーネントに適合する最適値に自動設定 します。PAシステムはすぐに使用できる状態になります。 設定または再調整は、StandardまたはFull-Editモードでいつでも行えます。 ファクトリープリセットの内容を変更するには、 まずユーザ設定可能プリセット位置にそれをコピーし、名前も変更します。 これは、互いにプログラムを間違うのを防ぐためで す。 1. Recallメニューで、工場プリセットプログラムのリストから編集したいプログラムを選択します。RECALL(9) を押して、 プリ セットをRAMにロードします。7.1項「プログラム選択」 も参照。 2.7.3項で説明した通り、STOREキー (8) を押してプログラムをユーザ設定可能なプリセット位置にコピーします。 3.これで、パラメータ値を変更できるようになりました。 プログラムの新しい名前を入力し、7.3項で説明した通り、それをユー ザ設定可能プリセット位置に保存します。 22 パラメータ 8. パラメータ その構成と操作モードによって、Dx38は、選択するパラメータの数を増やしたり、減らしたりできます。 これらのパラメータは、 IN1、IN2、IN1+2入力チャンネル、およびOUT1、OUT2、OUT3、OUT4の4出力チャンネルに割り当てられます。チャンネル番 号は、ディスプレーの左上隅に表示され、機能ブロック (MASTER EQ、MASTER DELAY、CHANNEL EQなど) はチャンネ ル番号の横に表示されます。 対応パラメータはディスプレーの2行目と3行目に表示されます。 「パラメータ表示」 の例を以下に示します。 チャンネル番号 機能ブロック 選択されているものを表示 パラメータ/値/設定 機能ブロックは、次の順序で配置されています。 すべてのパラメータ、その調整範囲、および各機能の使用と効果に関する全追加情報は、次の各章に詳細に示します。 23 パラメータ 8.1 パラメータアクセス 実際の構成によって、関連するパラメータは限られています。誤った使用を防止するため、STANDARD Editモードでは、 限られたパラメータ以外はアクセスできないようになっています。 さらに、 また操作性の改善のため、対応パラメータがリンクさ れています。たとえば、ステレオ2-WAY構成では、マスターEQ、マスターディレー、出力OUT1/OUT3およびOUT2/OUT4、そ してX-Overパラメータが相互にリンクされ、常に同じ設定が保たれるようになっています。 一定の構成でアクセス可能なパラメータ、およびリンクされているパラメータについては、以下の表を参照してください。 8-1.1 パラメータアクセス表 STANDARD Mode FULL EDIT Mode 1) Stereo 2Way Stereo 2Way/ Mono Sub + Fullrange 3Way + Fullrange 3Way Mono Sub + Fullrange 3Way Independ. Sub + Fullrange 4Way 2-In-4 Full Edit ROUTING NO NO NO NO NO NO NO YES IN2 EQs YES YES NO YES YES NO YES YES IN2 Delay YES YES NO YES YES NO YES YES IN1+2 Delay NO YES NO YES NO NO NO YES Label NO NO NO NO NO NO NO YES OUT1 HIPASS XOVER NO NO NO NO NO NO NO YES OUT1 LOPASS XOVER YES YES YES YES YES YES YES YES OUT2 HIPASS XOVER YES YES YES YES YES YES YES YES OUT2 LOPASS XOVER NO NO YES YES YES YES YES YES OUT3 HIPASS XOVER NO YES YES YES YES YES YES YES OUT3 LOPASS XOVER YES NO NO NO NO YES YES YES OUT4 HIPASS XOVER YES YES YES YES YES YES YES YES OUT4 LOPASS XOVER NO NO NO NO NO NO YES YES YES:パラメータが利用可能です。 NO:パラメータは、利用できません。 対応するX-over周波数とXOVERのフィルター特性もリンクされています。 1) 最新のファームウェア・アップデートはインターネット経由でダウンロードできます。 詳細は弊社までお問い合わせ下さい。 24 パラメータ 8-1.2 パラメータリンク表 STANDARD Mode FULL EDIT Mode 1) Stereo 2Way Stereo 2Way/ Mono Sub + Fullrange 3Way + Fullrange 3Way Mono Sub + Fullrange 3Way Independ. Sub + Fullrange 4Way 2-In-4 Full Edit IN/IN2 EQ YES YES NO YES NO NO NO NO IN/IN2 Delay YES NO NO NO NO NO NO NO IN1/IN2/ IN1+2 Delay NO YES NO NO NO NO NO NO YES NO NO NO NO NO NO NO NO YES NO NO NO NO NO NO OUT1/OUT3 OUT2/OUT4 2) OUT1/OUT3 2) YES:パラメータがリンクされています。 NO:パラメータがリンクされていません。 XOVER の対応するクロスオーバー周波数とフィルター特性もリンクされています。 “Mute” を除く CHANNEL EQ、COMPRESSOR、LEVEL、XOVERについてのみ。 8.2 パラメータの説明 利用できるすべてのパラメータ、値の範囲、および設定など、選択した任意のモードにおいて表示できるすべての機能ブ ロックについて以下に説明します。それぞれのパラメータの機能に関する追加情報は、対応する設定例にあります。EDITモー ドを設定すると、実際のプログラムの最初のパラメータ、 または最後に編集したパラメータが表示されます。 MASTER EQ 1-5 Dx38の各入力チャンネルには、5バンド・パラメトリックEQがあります。 これは、 イコライゼーションをフレキシブルに行え、PA システムを様々な音響条件や場所に適合させることができるので、 ほとんどの場合、 ミキシング後のグラフィックイコライゼー ションを行う必要がありません。 パラメータ Type 設定/設定値範囲 初期値 BYPASS,PEQ,LOSLV,HISLV,LOPASS BYPASS PEQ f Q Gain 20Hz - 20kHz 0.4 - 20.0 -12dB - +12dB 1.00 kHz 0.7 +0dB LOSLV f Slope Gain 20Hz - 20kHz 6dB,12dB -12dB - +12dB 1.00 kHz 6dB +0dB HISLV f Slope Gain 20Hz - 20kHz 6dB,12dB -12dB - +12dB 1.00 kHz 6 dB +0dB LOPASS f Slope Q 20Hz - 20kHz 6dB,12dB 0.4 -2.0 (for 12dB/octave slope only) 1.00 kHz 6 dB 0.7 HIPASS f Slope Q 20Hz - 20kHz 6dB,12dB 0.4 -2.0 (for 12dB/octave slope only) 1.00 kHz 6 dB 0.7 25 パラメータ Typeは選択したフィルタータイプを記述します。BYPASSを選択すると、機能はまったく適用されません。PEQは、周波数、 およびゲインをプログラム可能なパラメトリック・ピークディップフィルターとして機能させます。LOSLV/HISLVは、それぞれ、 ローシェルビング/ハイシェルビング・イコライザーの略です。 このパラメータは、周波数(f) 、スロープ、およびゲインです。LO PASS/HI PASSフィルターのパラメータは周波数およびスロープです。 (周波数) f は、パラメトリックEQの中心周波数、 シェルビングおよびハイパス/ローパスフィルターのカットオフ周波数を設定 します。 パラメータQの値は、パラメトリックEQの帯域幅を決定します。Qの値が高ければ高いほど、狭いバンドのフィルターとなり、 Q値が小さければ小さいほど帯域幅が増加します。以下の図は、それぞれの目的によって調整を正しく行う上での、Qパラメー タの効果について説明するためのものです。 Gainは、パラメトリックEQ、 またはローシェルビング/ハイシェルビングイコライザーのブーストまたはカットを設定します。ス テップ幅は1dBです。各ゲイン設定値でのフィルターの特性については、下図に示しました。 Slopeパラメータは、 ローシェルビングまたはハイシェルビングイコライザー、 さらにはローパスおよびハイパスフィルターの 次数とスロープを表わしています。各バンドには色々なスロープ設定を行うことができます。Qパラメータとともに、使用すると ハイパスフィルターをいわゆるB6-アライメント用にプログラムできます。つまり、 カットオフ周波数レンジのレスポンスをブース トすることができるのです。 次の例は、様々なパラメータ設定の結果を示すためのものです。Dx38エディターソフトウェアでは、PCやノートPCを使って 自分で調整することも、 また得られた周波数レスポンスをコンピュータ画面上でモニターすることもできます。 26 パラメータ 27 パラメータ マスターディレー これらのディレーラインは、入力IN1、IN2、およびミックス入力信号IN1+2にあります。すべてのクロスオーバーチャンネルに作用 します。 たとえば、 これを使用すると、屋外コンサートで各PAタワーにディレー信号を送ることができます。 ディレータイムは、 ミリ秒およびマイクロ秒単位で表示され、距離はフィート、 インチ、 メーター、 またはセンチメーターで表示 されます。距離表示の際は、周辺温度が追加パラメータとして表示されます。 このため、最大で3個のパラメータが利用できま す。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Delay 2 ms - 900ms 1927 μs - 900000μs 2 feet -1014 feet 26 inch - 12169 inch 1 m -309 m 66 cm - 30910 cm 2 ms Unit ms,μs,feet,inch,m,cm ms Temp -20℃ - 60℃ 20℃ Delayパラメータにより、対応チャンネルの遅延時間、 または各スピーカークラスター間の距離が決定されます。 Unit を使用すると、ユーザーは、時間または距離のどちらを表示するか選択できます。距離は自動的に遅延時間に変換さ れ、 また計算には環境温度の影響も組み入れられます。 Tempを使用すると、周辺温度の値を入力できます。 このパラメータは、選択した表示が距離の場合にだけ表示されます。 得られた遅延時間に対する環境温度の影響は、計算に自動的に組み込まれます。 メインPA ディレイタワー ルーティング 入力チャンネルの任意の組合せをDx38の各出力に割り当てられます。ルーティングでは、いずれかの出力チャンネル (OUT1、OUT2、OUT3、OUT4) に送られる入力信号を設定します。2つの入力チャンネルIN1およびIN2の信号をいずれかの 出力にルーティングする以外にも、IN1+2のミックスモノラルオーディオ信号をいずれかの出力に割り当てることができます。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Source IN1,IN2,IN1+2 IN(OUT 1/2) IN(OUT 1/2) Label SUB,LO,MID,HI, LO-MID,LO-MID-HI, SUB-LO-MID-HI SUB Labelでは、装置のフロントパネル上のチャンネル機能インジケータ (SUB、LO、MID、HI) を設定できます。 これらのLEDは、 対応チャンネルを実際に構成した個々の周波数範囲を示します。 これらのLEDは表示目的だけに使用します。パラメータの 変更はできません。 28 パラメータ チャンネルEQ1-4 Dx38の4つの出力チャンネルには、4バンド・パラメトリックEQがあります。 これにより、接続されたスピーカーコンポーネント にマッチした最適なレスポンスを造ることができます。 パラメータ Type PEQ LOSLV HISLV LOPASS HIPASS ALLPASS f Q Gain f Slope Gain f Slope Gain f Slope Q f Slope Q f Order Q 設定/設定値範囲 初期値 BYPASS,PEQ,LOSLV,HISLV,HIPASS,LOPASS, ALLPASS BYPASS 20Hz -20kHz 0.4 -20.0 -12dB - +12dB 20Hz -20kHz 6dB,12dB -12dB - +12dB 20Hz -20kHz 6dB,12dB -12dB - +12dB 20Hz -20kHz 6dB,12dB 0.4 -2.0 (for 12dB/octave slope only) 20Hz -20kHz 6dB,12dB 0.4 -2.0 (for 12dB/octave slope only) 20Hz -20kHz 1st,2nd 0.4 -2.0 1.00 kHz 0.7 +0dB 1.00 kHz 6 dB +0dB 1.00 kHz 6 dB +0dB 1.00 kHz 6 dB 0.7 1.00 kHz 6 dB 0.7 1.00 kHz 1st 0.7 Typeは、選択されたフィルタータイプを表します。BYPASSを選択すると、機能は適用されません。PEQは、周波数、バンド 幅、およびゲインをプログラム可能なパラメトリックフィルターとして提供します。LOSLV/HISLVは、それぞれ、 ローシェルビン グ/ハイシェルビング・イコライザーの略です。 このパラメータは、周波数(f) 、スロープ、およびゲインです。LOPASS/HIPASS フィルターのパラメータは周波数およびスロープです。ALLPASSフィルターは、位相差の補償に使用されます。 (周波数) f は、パラメトリックEQの中心周波数、 シェルビングおよびハイパス/ローパスフィルターのカットオフ周波数を設定 します。Allpassフィルターでは、位相が90° (第1次Allpass) または180° (第2次Allpass)移行するときの周波数を示します。 パラメータQの値は、パラメトリックEQの帯域幅を決定します。Qの値が高ければ高いほど、狭いバンドのフィルターとなり、 Q値が小さければ小さいほど帯域幅が広くなります。 Q パラメータはまた、ハイパスおよびローパスフィルターの特性にも関与しています。 パ Q ラメータは、第2次Allpassフィルターにもあり、 フェイズ・レスポンスを設定するのに使用します(Qの設定値が低いとフ ラットなフェイズ・レスポンスが得られ、 これが高いとフェイズ・レスポンスは急勾配になります。例を参照) 。 29 パラメータ Gainは、パラメトリックEQ、 またはローシェルビング/ハイシェルビングイコライザーのブースト/カットを設定します。 この設定 はステップ幅1dBで実行されます。 ローシェルビングのスロープを12dBに、そしてフィルター周波数をスピーカーキャビネットの共振周波数に設定すること により、Slopeパラメータでは、特殊LPNフィルター (Low Pass Notchフィルター)が作成できます。 これが可能となるのは、共振 周波数以下では、スピーカーキャビネットの周波数特性が12dB/Octで減衰しているからです。LPNフィルターは、 これを補正 します。下図は、LPNフィルターを使用したキャビネット (A) とLPNフィルターを使用しないキャビネット (B) の代表的な周波数 特性を示しています。 Slopeもローパスおよびハイパスフィルターのフィルター曲線を示すもので、色々な設定が可能です。Qパラメータと、 この機 能を組合わせ、ハイパスフィルターをいわゆるB6-アライメント用にプログラムできます。 Orderパラメータでは、 1次または2次のAllpassフィルターが使用されているかどうかを決定します。第1次Allpassフィルター は位相を180° 動かし、そのカットオフ周波数は90° です。第2次Allpassフィルターは、位相を360° 動かし、そのカットオフ周波数 は180° です。 さらに、第2次Allpassフィルターには、Qパラメータが使用でき、 このパラメータによって、 レンジ内のフェイズ・レス ポンスを設定できます (Q値が低ければ低いほどフラットな位相レスポンスが得られ、 これが高ければ高いほど位相レスポン スも急なスロープになります(例も参照)) 。 MASTER EQ1∼5の節では、各種のフィルタータイプの設定例を示しています。 また、PCやノートPCを使ってDx38の設定 を自分でプログラムし、得られた周波数応答をコンピュータ画面上でモニターすることもできます。 30 パラメータ HIPASS X-OVER 周波数クロスオーバーフィルターは、 ひとつのチャンネル内のローパスフィルターと隣接チャンネル内のハイパスフィルター で構成されています。 ここでは、周波数クロスオーバーフィルターのハイパスパラメータが設定されます。対応ローパスのパ ラメータは同じ値に設定する必要があります。 クロスオーバーフィルターにはパラメータ 「Type」 と 「f」があります。 パラメータ 設定/設定値範囲 f thru,6 dB, 12dB Q0.5,12dB Q0.6,12dB Q0.7,12dB Q0.8, 12dB Q1.0,12dB Q1.2,12dB Q1.5,12dB Q2.0 Be {sel 12dB, Butter 12dB,Linkwitz 12 dB, Bessel 18 dB,Butter 18 dB, Bessel 24 dB,Butter 24 dB,Linkwitz 24 dB 20Hz -20kHz Pol norm,inv Type 初期値 thru 1.00 kHz norm Type パラメータは、 クロスオーバー・ハイパスフィルターのフィルター特性を設定します。様々なスロープおよびフィルター 特性 (6dB、12dB.各種Q値、Bessel、Butterworth、Linkwitz-Riley) が利用可能で、 フィルターはバイパスできます。対応ローパ スフィルターは、同じ特性に設定してください。 パラメータ f (周波数) は、 クロスオーバー・ハイパスフィルターのカットオフ周波数を設定します。対応ローパスフィルターを 同じカットオフ周波数に設定してください。 Polは対応チャンネルの極性を決定します。周波数クロスオーバーフィルターの特性によって、チャンネルの信号極性の反 転が必要な場合があります。 フィルタータイプによっては、 クロスオーバー周波数でのオーディオ信号レベル低下につながる 位相特性を生成します。 これは低域出力の極性を反転することにより排除できます。 次の表は、対応するフィルターペアについて、チャンネルの信号を反転しなければならないフィルタータイプのリストです。 Bessel 12 dB Butterworth 12 dB Bessel 18 dB Bessel 24 dB Standard Edit モードでは、選択したフィルタータイプによって、チャンネル極性反転が自動的に設定されます。 LOPASS X-OVER 周波数クロスオーバーフィルターは、 ひとつのチャンネル内のローパスフィルターと隣接チャンネル内のハイパスフィルター で構成されています。 ここで、周波数クロスオーバーフィルターのローパスパラメータが設定されます。対応ハイパスのパラメー タは同じ値に設定してください。 クロスオーバーフィルターには、パラメータ 「Type」 と 「f」があります。 パラメータ 設定/設定値範囲 f thru,6 dB, 12dB Q0.5,12dB Q0.6,12dB Q0.7,12dB Q0.8, 12dB Q1.0,12dB Q1.2,12dB Q1.5,12dB Q2.0 Be {sel 12dB, Butter 12dB,Linkwitz 12 dB, Bessel 18 dB,Butter 18 dB, Bessel 24 dB,Butter 24 dB,Linkwitz 24 dB 20Hz -20kHz Pol norm,inv Type 初期値 thru 1.00 kHz norm Typeパラメータは、 クロスオーバー・ハイパスフィルターのフィルター特性を設定します。様々なスロープおよびフィルター特 性 (6dB、12dB.各種Q値、Bessel、Butterworth、Linkwitz-Riley) が利用可能で、 フィルターはバイパスできます。対応ローパス フィルターは、同じ特性に設定してください。 31 パラメータ パラメ f ータ (周波数) は、 クロスオーバー・ハイパスフィルターのカットオフ周波数を設定します。対応ローパスフィルターは 同じカットオフ周波数に設定してください。 Pol は対応チャンネルの極性を決定します。周波数クロスオーバーフィルターの特性によって、チャンネル信号の極性反転 が必要な場合があります。 フィルタータイプによっては、 クロスオーバー周波数でのオーディオ信号レベル低下につながる位 相特性を生成します。 これは、低域出力の極性を反転することにより排除できます。 次の表は、対応するフィルターペアについて、チャンネルの信号を反転しなければならないフィルタータイプのリストです。 Bessel 12 dB Butterworth 12 dB Bessel 18 dB Bessel 24 dB Standard Edit モードでは、選択したフィルタータイプによって、チャンネル極性反転が自動設定されます。 32 パラメータ チャンネルディレー これらのディレーは、出力チャンネルOUT1∼OUT4にあります。 これらは、 キャビネット内のユニット配置、個々のスピーカー キャビネットまたはアレーの配置によって起こるディレーの補正に使用されます。 ディレータイムまたは音響距離は、 ミリ秒単位、マイクロ秒単位、 フィート単位、インチ単位、 メーター単位、 またはセンチメー ター単位で表示されます。周辺温度は、距離表示時に追加パラメータとして表示されます。 このため、最大3個のパラメータが 利用できます。 Delayパラメータは、対応チャンネルのディレータイム、 または各スピーカークラスター間の距離を決定します。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Delay 0 ms - 900 ms 0 μs - 900000μs 0 feet -1014feet 0 inch - 12169 inch 0 m - 309 m 0 cm -30910 cm 0 ms Unit ms,μs,feet,inch,m,cm ms Temp -20℃ - 60℃ 20℃ Unitを使用すると、時間表示か距離表示かを選択できます。距離は自動的に遅延時間に変換され、計算にはさらに、周辺 温度の影響も含まれています。 Temp を使用すると、周辺温度の値を入力できます。 このパラメータは、選択した表示ユニットが距離である場合にだけ表 示されます。ディレータイムに対する周辺温度の影響は自動的に計算に組み入れられます。 33 パラメータ コンプレッサー コンプレッサーは、一定のスレッショルド以上のレベルピークを自動的に減衰させ、その結果、パワーアンプのクリッピング と接続スピーカーシステムの損傷に対して信頼性の高い保護を与えます。 Thrshパラメータ (Threshold) では、 コンプレッサーが動作を開始するレベルを定義します。 このレベル以下の信号は影響 されません。 レベルがスレッショルドを超えるとすぐに、その信号はRatioパラメータの設定値に従って圧縮されます。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Thrsh 0.27V - 8.70V 8.70V Rat 1/1.0,1/1.4,1/2.0,1/4.0,1/8.0 1/2.0 Attack 0ms - 99ms 5 ms Rels 50ms - 999ms 250 ms 率(Rat) は、圧縮率(信号の圧縮量) を決定します。たとえば、率が「1/4.0」 であれば、入力レベルがスレッショルドレベル を上回る場合、入力での4dBのレベル変化が、出力では1 dBだけのレベル変化になります。 Attackでは、 コンプレッサーが動作しはじめる時間を定義します。 アタック設定を短くすると、圧縮がほぼ瞬時に開始し、設 定を長くすると、オーディオ信号のインパルスの一部がそのままパスできます。 リリース (Rels) は、信号レベルがスレッショルド以下に低下した後のコンプレッサーのリリース時間を設定します。信号の レベルがスレッショルド以下に低下すると、 オーディオ信号のゲインが元の値に戻るよう処理されます。 この信号処理は、量変 化が人間の聴覚に適するよう、指数曲線に従います。選択したリリース値が小さすぎると、信号レベルが速く上昇しすぎ、ポ ンピングを生じます。一方、 リリース時間が長すぎると、 ダイナミックスが大きく失われる場合もあります。 出力レベル 圧縮率 スレッショルド 入力レベル アタックタイム リリースタイム 圧縮率=1:2 スレッショルド=0dB アタックタイム 出力レベル 入力レベル 34 リリースタイム パラメータ リミッター リミッターには、 クリッピングや過負荷の発生にする保護機能があります。 オーディオ信号の最大レベルは、設定されたスレッ ショルドに限定されます。 アタック時間を短く設定することにより、急激なピークレベルも効果的に制限できます。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Thrsh 0.27V - 8.70V 8.70V Release 50ms - 999ms 100ms Thrshパラメータ (Threshold) では、 リミッターが動作を開始するレベルを定義します。 この値以下の信号レベルは影響さ れません。 レベルがスレッショルドに到達し超過するとすぐに、自動的にこの値に制限されます。通常、 リミッタースレッショル ドがコンプレッサースレッショルドより数dB上の値に設定してください。 これは、急激なピークレベルを原因とするスピーカー損 傷に対する最善の保護となります。 Releaseは信号レベルがスレッショルド以下に低下した後のリミッターのリリース時間を設定します。信号レベルがスレッ ショルド以下に低下すると、 オーディオ信号のゲインが元の値に戻るよう処理されます。 この信号処理は、量変化が人間の聴 覚に適するよう、指数曲線に従います。選択したリリース値が短かすぎると、信号レベルが速く上昇しすぎ、 ポンピングの原因 となります。一方、 リリース時間が長すぎると、 ダイナミックスが大きく失われる場合もあります。 リミッター スレッショルド=0dB レベル リミッター 出力レベル スレッショルド 原信号 制限後信号 入力レベル レベル 各出力チャンネルには、デジタルレベルコントロールと極性スイッチがあり、各クロスオーバーチャンネル間のレベル差と 極性の違いを補正します。 パラメータ 設定/設定値範囲 初期値 Level Off, -30.0 dB -+6.0 dB 0.0 dB Polarity normal,inverted normal Leve lパラメータは、対応出力チャンネルの出力レベルを設定します。 この設定は0.5dB単位で行なえます。 Polarityは出力1∼4のオーディオ信号の極性を定義します。 このパラメータも、HIPASS X-OVERまたはLOPASS X-OVER 表示ウィンドウ内でアクセスできます。対応する説明には、チャンネルの極性の正しい設定に関する情報があります。 35 オプション機能 9. オプション機能 「オプションプログラム」 は、Dx38の機能設定を行います。 SELECT キーを使用すると、以下の機能を選択できます。 - LCD CONTRAST (コントラスト)設定 - COMPR & LIMIT THRESH UNITコンプレッサーおよびリ ミッターのスレッショルド単位を設定 - VU MODEレベルメ ーター表示モード設定 - EDIT MODE 選択 - SOFTWARE REV 内部ソフ トウェアバージョン表示 OPTION(7) を押してオプションプログラムに入ります。最後に使用したオプションプログラムが次のようにディスプレー表示 されます。 2つのSELECTキー (5と6) で希望のオプションページを選択し、 ロータリーエンコーダー(10)で対応値を設定します。 OPTION(7) を再度押してOPTIONモードを終了するか、あるいはどれか他のMODEキーを押してください (EDITキーを押 すとEditモードに切り換わります) 。 9.1 LCD コントラストの設定 LCDコントラストまたは視角は、-10(一番下のビュー) ∼+10 (一番上のビュー) の範囲で設定できます。 9.2 コンプレッサーおよびリミッターのスレッショルド単位 この機能は、 コンプレッサーとリミッターのスレッショルド単位を設定します。 Volts: スレッショルドはボルトで表示されます。 dBu(0.775V) : スレッショルドはdBu単位で表示されます(0dBu = 0.775V) 。 dB from Clip : クリップレベルに対するdBのスレッショルド設定値 (0 dB = クリップレベル) 36 オプション機能 9.3 VUレベルメーター表示モード normal fast: ピークホールド機能はオフになっています。約600 dB/sの短い降下率でレベル表示されます。 peak hold : ピークホールド機能は、 レベル設定に適するようオンになっています。 slow decay : この設定では、約60 dB/sの長い降下率でレベル表示されます。信号レベルが低いと、 メーターの降下速度も遅くなります。 9.4エディット保護 Dx38にはエディット保護機能があります。保護モードを有効にすると、必要なコード番号が最初に入力されない限り、内部 設定の変更はできません。 これは、不注意な操作や誤操作に対する効果的な保護となります。 エディット保護をアクティブにするには、OPTIONモードで 「LOCK CODE」 を選択します。 ロータリーエンコーダーを使って パスワードコード番号を入力し、STOREキーを押して入力を確認します。 この後、Dx38の設定を変更しようとすると、SYSTEM IS LOCKED!というメッセージが表示され、Dx38オペレーティングシ ステムへの、キーまたはロータリーエンコーダーによる入力がブロックされます。 エディット保護を解除するには、OPTIONモードで再度 「LOCK CODE」ページを選択します。次のような表示になります。 正しいパスワードコード番号を入力し、STOREを押して入力を確認します。その後、エディット保護機能は解除され、すべ てのパラメータが自由にアクセスして変更できるようになります。 37 オプション機能 9.5 操作モード選択 このページでは、Dx38を操作する操作モードを選択できます。画面には次のような選択メニューが表示されます。 NO EDITを選択すると、エディットおよびプログラム選択ができません。スイッチを入れた後には、Dx38gは常にNO EDIT MODEになります。 STANDARD モードでは、限定された編集が可能です。たとえば、 フィルター設定を変更し、 レベル、ディレー、およびコンプ レッサーパラメータ設定などを変更できます。 アクセス可能なパラメータの種類と数は、選択された構成によって異なります。 FULL EDIT モードでは、すべてのパラメータ設定がアクセス可能です。 これには、 クロスオーバーパラメータ、およびプロ グラムの構成またはルーティング指定も含まれています。すべての構成のパラメータ表は同一です。 9.6ソフトウェアバージョンの表示 画面は、Dx38ホストプロセッサのソフトウェアを表示します。 (バージョン1.00など) 38 仕様 10. 仕様 10.1技術仕様 電源電圧 90-250V AC/50-60Hz 消費電力 20W 入力 2×XLR IN、電子バランス型(トランスはオプション) 2×XLR OUT(ダイレクトアウト) 入力電圧(公称) 1.55V/+6dBu 最大入力電圧 24.5V/+30dBu 入力インピーダンス 20KΩ CMR >40dB ADコンバータ 24bit、 シグマ-デルタ、128倍オーバーサンプリング、 リニアフェイズ 出力 4×XLR OUT、電子バランス型 出力電圧(公称) 1.55V/+6dBu 最大出力電圧 8.7V/+21dBu 出力インピーダンス <100Ω 最小負荷インピーダンス 600Ω DAコンバータ 24bit、 シグマ-デルタ、128倍オーバーサンプリング 周波数レスポンス 20Hz-20kHz (-0.5dB) SN比 115 dB(typical) 歪率(トランス不使用時) <0.01% 歪率(トランス使用時) <0.05% クロスオーバー周波数 6,12,18,24dB/oct.スロープ; バターワース、ベッセル、 リンクウィッツライリー フィルター 26パラメトリックEQ、 LowシェルビングEQ、LPN (Lowpass-Notch)切換可能 HiシェルビングEQ、6/12 dBスロープ切換、 Low-Cutフィルター (B-6アライメント切換) 、 Hi-Cutフィルター、All-Passフィルター コンプレッサー/リミッター デジタルコンプレッサー/リミッター×4 デイレイ マスターディレー (2ms∼900ms) ×3 チャンネルディレー (0ms∼900ms) ×4 21μsec.ステップ データ形式 24ビットリニアAD/DA変換、48ビット・プロセッシング サンプリングレート 48kHz MIDI IN/OUT/THRU データダンプ、マスター/スレーブ動作/リモート制御 ディスプレー 122×32ドット、 グラフィックLCD(LEDバックライト付き) 寸法 483×43.6×374mm(19″,1U) 重量 5kg/11lbs ロック機能 ロック機能により誤操作から保護 アクセサリー PA 1プレキシガラスカバー1 HU オプション NRS90244 入力トランスフォーマー NRS90234 RS-232インターフェース NRS90247 RS-485インターフェース NRS90246 接点インターフェース 仕様は予告なしに変更する場合があります 39 増設時の注意事項 10.2増設時の注意事項 注意:これ以後の説明は、適正な資格を有するサービスマンが使用するためのものです。感電の危険を防ぐためここに含 まれたものは、適正な資格を持つサービスマンでないかぎり、行わないでください。点検作業はすべて、適正な資格を 有するサービスマンに任せてください。 10.2.1 入力トランスフォーマー (NRS 90244、EDP-No. 112757)の取付 内容物(NRS 90244) : 入力トランスフォーマーRK279(1個) ネジM2,5×6(1個) 取付要領(NRS90244) : 1. Dx38の電源を切り、電源コードを抜きます。 2. 最上部のネジ2本、側面のネジ4本、そして背面のネジ3本を外してカバープレートを取り外します。 3. トランスフォーマーを取り付けるためには、 プリント基板80448 (アナログボード) を取り外す必要があります。 プリント基板ア センブリー80449(デジタルボード) も緩めてください。デジタルボード80448(ソケットを押さえるためのネジが背面プレー トに16個、ボトムプレートに9個) およびプリント基板アセンブリ80449(ボトムプレートに9個のネジ) のすべてのネジを緩め てください。 これら2つのプリント基板アセンブリ間の接続を外してください。 プリント基板80448を少し持ち上げて、各ソケッ トがリアプレートから抜けるまで、装置の前面方向にゆっくりと引き出します。 プリント基板80448を回せば、 トランスフォーマー の取付けに必要な接点にアクセスできます。 4. 入力チャンネルIN1とIN2の2個の抵抗を取り外します(IN1:R104/R105、IN2:R204/R205) 。 5. トランスフォーマーの穴からハンダを除去します(トランスフォーマー当り7穴) 6. IN 1用トランスフォーマーをT101の位置の穴に挿入し、T201の位置にIN 2を挿入します。 7. 付属のネジを使って、 プリント基板にトランスフォーマーを固定します。 8. トランスフォーマーのターミナルをプリント基板にハンダ付けします(ハンダ付け箇所はトランスフォーマー当たり7個) 9. 取り外したときと反対の手順ですべてのプリント基板アセンブリを取付け直します。すべてのワイヤ接続が元通り接続し たか、そしてすべての固定ネジを確実に締めたかどうか確認してください。 10. カバープレートを取り付けて、そのネジを締めます。 Dx38内部の印刷基盤アセンブリの位置 40 増設時の注意事項 10.2.2 インターフェースカードの取付 RS-232 インターフェース (NRS 90243、EDP-No. 112756) 接点インターフェース (NRS 90246、EDP-No. 112766) RS-485 インターフェース (NRS 90247、EDP-NO. 112767) NRS 90243 の内容: 情報シートNRS 90243(×1) RS-232 プリント基板(83113) アセンブリ(×1) リアプレートブラインディング(×1) 26 極フラットワイヤケーブル(×1) ネジM3(×4) NRS 90246の内容: 情報シートNRS 90246(×1) 接点閉鎖プリント基板(83114) アセンブリ (×1) リアプレートブラインディング(×1) 26 極フラットワイヤケーブル(×1) ネジM3×6(×4) NRS 90247 の内容: 情報シートNRS 90247(×1) RS-485 プリント基板(83115) アセンブリ (×1) リアプレートブラインディング(×1) 26 極フラットワイヤケーブル(×1) ネジM3×6(×4) 取付要領(NRS 90243、NRS 90246、NRS 90247) : Dx38の電源をオフにし、電源コードを外します。 最上部のネジ2本、側面のネジ4本、および背面のネジ3本を外してカバープレートを取り外します。 リアパネルのブランクプレートを取り外します(背面にネジ2本) 。 拡張キットのプリント基板アセンブリを正しい位置に取り付けます(下図参照) 。 最初に、 リアプレート (A) のネジを締め、 ボトムプレート (B) にプリント基板アセンブリを固定している2本のネジを取り付け ます。 6. 付属のフラットワイヤケーブル (C) を使って、拡張キットのプリント基板アセンブリとアナログボード(プリント基板アセンブ リ80448)間を接続します。 7. カバープレートを取り付けて、ネジを締めます。電源コードを差し込んで、装置の電源をオンにします。新しく取り付けたイ ンターフェースが自動的に認識されます。 8. インターフェースに必要なすべてのソフトウェア設定をOPTIONモードで行うことができます。 1. 2. 3. 4. 5. Dx38内のNRS 90243、NRS 90246、NRS 90247の位置 41 ブロックダイアグラム 42 フローダイアグラム 43 寸法図