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宇都宮産の梨を使った紅茶の開発と

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宇都宮産の梨を使った紅茶の開発と
成功事例
ワイズティーネットワーク株式会社
認定テーマ名:宇都宮産の梨を使った紅茶の開発と、おもてなし紅茶文化の普及促進事業
1.認定を目指した経緯
ワイズティーネットワーク株式会社は、
「おもてなし日本一をめざそう」という宇都宮市の運
動に呼応し、和梨の風味を活かした全国でも類のない高品質かつ本格的な紅茶を開発して、宇
都宮市に「おもてなし紅茶文化」を普及したいと常々考えていた。
認定を目指した当初は、創業してまだ4年目とあってその認知度には限界があった。宇都宮
の梨を使う話題性をきっかけに、まずは地元宇都宮を中心として認知度の向上を図ることがで
き、さらに購買体験を通じて、域外への拡販につなげることができるのではないかと期待し、
認定を目指すこととした。
2.認定事業の現況
本事業は、ワイズティーネットワーク株式会社の持つ茶葉の選定およびブレンド技術と、山
口果樹園による高品質な梨の栽培と紅茶に適した梨の選定を融合させ、全国でも類のない「和
梨によるフレーバーティー」の開発を目指したものである。
宇都宮産の梨を使った紅茶は、
「おもてなし紅茶」として人気を博しており、ワイズティーネ
ットワーク株式会社が運営する宇都宮市内の紅茶専門店『Y’s tea』において、年間を通じた定
番アイテムとなっている。一方、山口果樹園は、これまで廃棄していた梨をワイズティーネッ
トワーク株式会社に買い取ってもらうことで収益が改善するとともに、
「おもてなし紅茶」を梨
以外の食品として果樹園内で販売することもできるようになった。また、本事業に向けて導入
した乾燥機は、県内の農業者から、農作物を乾燥してほしいとの依頼もきている。
事業開始当初は、水分と糖分が多く乾燥させるのが難しい梨の取り扱いに苦労したが、乾燥
方式を研究することで、梨の香りや風味を損なうことなく「おもてなし」にふさわしい華やか
さを表現することができるようになった。
本事業が認定を受けたことにより、様々なメディアに取り上げられる機会が増えた。その結
果、ワイズティーネットワーク株式会社が元より行ってきた「紅茶を通じての地域活性化」の
取り組みに興味を持つ企業・個人・自治体が増えることとなった。
また、宇都宮市内から広がった「おもてなし紅茶文化普及委員会」のネットワークは栃木県
内外へ拡大し、北海道から京都までに至る。現在の会員数は、120 名まで拡大してきている。
そうした中で、ご当地紅茶を作ってほしいとの要望を受けることが多くなり、これまでに、
北海道の砂川市に向けた砂川のスイーツに合う紅茶「すながわ Sweet Tea Time」や、栃木県
日光市にある川治温泉に向けた温泉街の清流をイメージした青色のコーンフラワーなど3種の
花びらが入った「かわじの香茶」を始め、たくさんのご当地紅茶を手掛けることができた。
また、帝国ホテルの紅茶のゼリー、平成 24 年秋に復元された東京駅赤レンガ駅舎をイメージ
した紅茶、海外旅行客に提供されるオリジナルブレンドの紅茶といった、様々な仕事に広がり
を見せている。
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成功事例
認定事業者間の連携による新たな商品開発も進んだ。栃木県の農商工等連携認定第一号であ
る株式会社横倉本店の「宇都宮カクテル」のバリエーションのひとつとして、紅茶味のカクテ
ルの開発を行った。
最近では、大手旅行代理店と組んで『Y’s tea』にて新作紅茶の発表会、山口果樹園にて和梨
の紅茶のテイスティング、栃木県益子町の陶芸村にて益子焼の新作発表会をセットにしたツア
ーの実施などを行ってきた。
農商工等連携の認定を取ったことにより、様々な領域に事業の広がりを見せている。
▲おもてなし紅茶(リーフティー)
▲山口果樹園
▲『Y’s tea』店内
▲宇都宮産にっこり梨
3.今後の展望(見通し)
ワイズティーネットワーク株式会社においては、今後「和梨によるフレーバーティー」の技
術・ノウハウを活用した「おもてなし紅茶」のラインナップを増やし、宇都宮地域のみならず、
全国的に紅茶文化の普及を目指していきたい。
一方、山口果樹園においては、観光農園への展開や、梨と紅茶を使ったイベントの開催など
を通じて、和梨の魅力を 1 人でも多くの消費者に訴求していく。
紅茶には、人々を元気にする不思議な力がある。紅茶を通じて、さらなる地域貢献を目指し
ていきたい。
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成功事例
4.利用した中小機構の支援策
中小機構のハンズオン支援や販路開拓支援を活用するとともに、認定事業者間のネットワー
クによって、新たなコラボレーションが生まれた。
特に販路開拓支援においては、中小機構のパートナー企業である「株式会社五味商店」や「株
式会社小田急百貨店」といった、普段はなかなか商談する機会を得られない企業による商談・
商品評価を行ってもらうことができた。
また、表参道にあるテストマーケティングショップ「Rin」において行われた、商品試食・
評価会・商談会、および消費者向けテストマーケティング企画に参加し、ビジネスマッチ
ングによる販路拡大や、実際に消費者に飲食してもらうことでの商品評価をフィードバッ
クしてもらうことで、様々な気づきを得ることができた。
5.企業概要
事業者名
ワイズティーネットワーク株式会社
本社所在地
栃木県宇都宮市曲師町5-3タキヤビル2F
ホームページアドレス
http://www.y-tea.com
設立年月
平成 18 年5月
資本金
売上高
3,000 千円
従業員数
5名
全体 33,000 千円、認定事業の売上高 9,000 千円(累計)
※平成25年3月31日現在
6.認定事業の概要
テーマ名
宇都宮産の梨を使った紅茶の開発と、おもてなし紅茶文化の普
及促進事業
テーマの概要
地元産和梨を使い、素材の良さを活かした風味豊かな紅茶のブ
レンド技術の開発と紅茶文化拡大を行う。
ワイズティーネットワーク株式会社が持つ紅茶の選定・ブレン
ド技術と、山口果樹園が生産する良質の梨及び皮・果肉の乾燥
技術を用いて、新しいフレーバーの紅茶を開発する。
「宇都宮のおもてなし紅茶」としての情報発信を行い、新たな
紅茶消費者の開拓、宇都宮市へ来街した観光客をターゲットと
して事業転換を図る。
認定期間
平成 22 年4月1日~平成 25 年3月 31 日
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